JP3899102B2 - 伸び量調節アンカーシステム - Google Patents
伸び量調節アンカーシステム Download PDFInfo
- Publication number
- JP3899102B2 JP3899102B2 JP2004507612A JP2004507612A JP3899102B2 JP 3899102 B2 JP3899102 B2 JP 3899102B2 JP 2004507612 A JP2004507612 A JP 2004507612A JP 2004507612 A JP2004507612 A JP 2004507612A JP 3899102 B2 JP3899102 B2 JP 3899102B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- anchor system
- elongation
- load
- main body
- bearing body
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Classifications
-
- E—FIXED CONSTRUCTIONS
- E02—HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
- E02D—FOUNDATIONS; EXCAVATIONS; EMBANKMENTS; UNDERGROUND OR UNDERWATER STRUCTURES
- E02D5/00—Bulkheads, piles, or other structural elements specially adapted to foundation engineering
- E02D5/74—Means for anchoring structural elements or bulkheads
- E02D5/76—Anchorings for bulkheads or sections thereof in as much as specially adapted therefor
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Civil Engineering (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- General Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Mining & Mineral Resources (AREA)
- Paleontology (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Architecture (AREA)
- Piles And Underground Anchors (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木または建築構造物の工事において設置されるアンカーシステムに関するもので、特に、多数の引張線を利用して荷重を分散させるアンカーシステムに関するものである。
【0002】
また本発明は、アンカーシステムに具備される定着部および耐荷体に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
アンカーシステムは、土木または建築、建築物工事等において設置される定着装置として、地下構造物の構築のためや、掘削時に周辺の沈下を予防するために仮設される土留壁を支えるために設置される。
【0004】
前記のようなアンカーシステムは、設置を目的とする所に穿孔装置を利用して一定の深さと傾斜角で地盤へ穿孔し、一定の長さに事前に組立てられた該アンカーシステムを前記穿孔へ挿入し、グラウティングを通して地盤にアンカーシステムを固定させ、前記グラウティングはモルタル等を利用する。
【0005】
前記地盤に固着されたアンカーシステムの引張線を引張り、土留壁またはその他の装備と引張線を連結して、前記土留壁またはその他装備が荷重に耐え得るように定着をする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記のようなアンカーシステムは、荷重を分散させるために多数の引張線で該アンカーシステムを構成する。しかし、図1に図示した多数の引張線からなるU−ターンアンカーシステムや除去式アンカーシステムは、引張線の長さに差異があるために同時に全ての引張線を引張って該アンカーシステムを設置する場合、各引張線に荷重が同一にかからない問題点があった。
【0007】
従って従来は、引張装置を利用して引張線を引張る時に、長さが長い引張線を先に引張って一定の荷重をかけるようにした後に、残りの相対的に短い引張線と一緒に同時に引張るようにした。
【0008】
従って、引張作業を2回も行なわなければならない煩わしさがあり、初期の引張作業時に全ての引張線が同一に荷重を受けることができるように引張る作業が困難な問題点があった。
【0009】
以下、図2では、引張線にかかる荷重に差異が生ずることを具体的に説明する。
【0010】
図2に示すように、アンカーシステムを設置する時に一定の深さに挿入して装着するように、一定の長さにアンカーシステムを組立てる。図2に図示した組立てられた除去式アンカーシステムをみると、2個の引張線が1組となり、2組が一つのアンカーシステムを構成して、引張線間に一定の長さの差異が生ずることが理解できる。図示したように組立てる理由は、引張線と結合する耐荷体および定着部を他の平面に位置するようにしてアンカーシステムを設置する時に、アンカーシステムの挿入のための穿孔の直径を小さくするための方法である。
【0011】
結局、前記のような理由により、組立てられたアンカーシステムの全体長をL1として、相対的に短い長さをL2とすれば、長さの差異はL3となる。
【0012】
従って、アンカーシステムの設置時に引張線を同時に引張る場合、L3に相当する引張線の長さの差異により、相対的に長い引張線と短い引張線は伸びる相対的伸び量が異なるようになり、引張線に作用する張力が異なるようになる。これにより、前記のようなアンカーシステムは、相対的に短い引張線に荷重が多くかかり、相対的に長い引張線は荷重が少なくかかる。
【0013】
結局、荷重を同一に分散させるアンカーシステムの目的に反するようになり、前記目的を達成するために、相対的に長い引張線を先に引張って一定の張力を与えた後、同時に引張るようにしなければならない。
【0014】
すなわち、前記のようなアンカーシステムは、設置時に同一の荷重が各々の引張線にかかるようにするために、引張作業を数回に亘って行なわなければならない問題点がある。
【0015】
【発明の目的】
従って、本発明がなそうとする技術的課題は、アンカーシステムに伸び量調節部を付加して自体的に伸び量の差異による引張線にかかる荷重を補正し、多数の引張線からなるアンカーシステムの引張作業時に、多数の引張線を同時に引張ることができる特徴を有する伸び量調節アンカーシステムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記の技術的課題を解決するため本発明に係る伸び量調節アンカーシステムは、荷重がかかる引張線と、前記引張線を内部通孔へ挿入することができる形態を有する耐荷体と、内部に空間を形成して、前記耐荷体と結合する結合部を有する本体筒部と、前記本体筒部に挿入されて伸び量を調節する伸び量調節部と、前記本体筒部に挿入されて前記引張線と結合する定着部と、前記本体筒部と前記耐荷体を結合する連結部および、前記本体筒部の一側と結合されて一側を閉鎖するキャップとを有することを特徴とする。
【0017】
また前記伸び量調節部は、前記引張線にかかる荷重に従って一定の長さだけ圧縮される一定の弾性係数を有するスプリング、または一定の弾性係数を有するゴム弾性体を有することが望ましい。
【0018】
また、前記本体筒部と前記耐荷体の結合時に、連結部位を通した外部からの異物質の流入を食い止めるパッキン部を更に有することが望ましい。
【0019】
また前記耐荷体は、前記キャップが結合された本体筒部または定着部を内部に具備した空間に挿入して、引張線と結合することができる一体型の耐荷体が望ましい。
【0020】
【作用】
図4は、本発明に係る伸び量を調節する原理を説明するための図面である。
【0021】
図4を参照すると、引張る前のアンカーシステムの引張線の自由長はL1とL2であり、同時に引張ることにより伸びた引張線の長さがL4、二つの引張線の長さ差異がL3となる。
【0022】
二つの引張線が一つの組をなす場合、引張線の弾性伸張量Uは、引張線にかかる荷重をP、引張られた引張線の長さをL、引張線の1組の全断面積をA、2本の引張線からなる1組の弾性係数をKとすると、次の数学式1のように求めることができる。
【0023】
【数1】
U=P×L/2×A×L (数学式1)
【0024】
前記数学式1に従って弾性伸張量は、実施例を通して算出すると次のようになる。
【0025】
引張線にかかる荷重が36ton、引張られた引張線の長さL1+L4、L2+L4が各々14m,11m、引張線の全断面積を0.987cm3、2本の引張線からなる1組の弾性係数をkg/cm3とすると、各々の引張線の弾性伸張量U1とU2は次のようになる。
【0026】
【数2】
U1=P×L/2×A×K=34×103×14×102/2×1.974×1.97×106=6.12cm (数学式2)
【0027】
【数3】
U2=P×L/2×A×K=34×103×11×102/2×1.974×1.97×106=4.81cm (数学式3)
【0028】
前記数学式2および3から理解できるように、同一の荷重が、各々長さが異なる引張線にかかる場合、前記条件で弾性伸張量が1.31cmの差異が生ずることが分かり得る。
【0029】
結局、前述したように、弾性伸張量の差異によりアンカーシステムの施工時に同時引張りが不可能であり、各々に対して引張るようにしなければならない不便さがある。
【0030】
従って、本発明に係る伸び量調節アンカーシステムは、前記弾性伸張量の差異をスプリングまたは弾性ゴム体を利用して引張り時に補正をし、全ての引張線に対して同時に引張ることが可能である。
【0031】
図5は、本発明に係る伸び量調節部を説明するための図面である。図5を参照すると、前記のような弾性伸張量の差異を補正するために、本体筒部20の内部に伸び量調節部30を挿入して、引張線80と定着具を結束させる。
【0032】
前記引張線80が引張られる前にはL5の長さを有する伸び量調節部30が、引張線80の引張りにより予め計算された圧縮率に従って圧縮がなされるように製作され、L6の長さに圧縮される。
【0033】
結局、前記弾性伸張量の差異を、L5とL6の長さの差で補正をする。
【0034】
前記計算式の条件によれば、L5とL6の長さの差異は1.31cmになる。結局、伸び量調節部が1.31cmに相当する分だけ圧縮される。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に、添付した図面を参照して、本願発明の好適な実施例をより詳細に説明することとする。
【0036】
図3は、本発明の実施例に係る伸び量調節アンカーシステムの構成図である。
【0037】
図3を参照すると、本発明の実施例に係る伸び量調節アンカーシステムは、内部に空間を形成して、耐荷体50と連結部60,70を通して結合される結合部を有する本体筒部20と、前記本体筒部20に挿入されて伸び量を調節する伸び量調節部30と、前記本体筒部20に挿入されて前記引張線80と結合する定着部100,110と、前記本体筒部20と耐荷体50を結合する連結部60,70と、前記本体筒部20の一側と結合されて一側を閉鎖するキャップ10と、耐荷体50およびPVC被覆がある鋼線すなわち引張線80とから構成される。
【0038】
前記本体筒部20は、内部に前記定着部と伸び量調節部30を挿入することができる空間を形成し、一側は前記キャップ10と結合するねじ溝と、他側は前記連結部のニップル60と結合することができるねじ溝を具備する。
【0039】
従って、前記本体筒部20は、伸び量調節部30を挿入した後、定着部100,110を挿入して前記キャップ10で本体筒部20の一側を閉鎖し、このように組立てられた本体筒部20は連結部60,70を利用して耐荷体50と結合される。
【0040】
前記定着部は、引張線除去用定着部を利用することが望ましく、前記引張材除去用定着部は内部に空間を形成して、一側はシリンダキャップ100と結合するねじ溝と、他側は引張線80が挿入され得る穿孔を具備したシリンダ110と、前記シリンダ110の内部に挿入されてシリンダ穿孔を通して挿入された引張線80を結束する分割ウェッジ120と、前記分割ウェッジ120は2分割または3分割によりウェッジを形成することができ、また前記分割ウェッジ120が前記シリンダ110の内側面と接触時に、前記分割ウェッジ120の接触面とシリンダ110の内側面との接触による固着を防止するため、前記分割ウェッジ120におけるシリンダ110の内側面と接触する外側面にテーピング処理をする。前記テーピング処理をするために、通常的に接着手段として使用される一面に接着性物質が添付された接着テープ125を、前記分割ウェッジの外側面に接着させる。
【0041】
前記接着テープ125は、ある特定の接着テープの形態または素材に制限されず、前記分割ウェッジ120の接触面とシリンダ110の内側面との接触による固着を防止するための多様な形態に変形が可能である。
【0042】
前記分割ウェッジ120と結合され、引張線80の引張力除去により発生した反発力により前記分割ウェッジ120を牽引する牽引部130と、前記牽引部130の穿孔に挿入される止めボス140と、止めスプリング150と、一定の力以下では前記牽引部130の後退を食い止めるスプリング160および、止めボス140と結合されて前記牽引部130を固定させる溝を内側に具備すると共に、前記シリンダを閉鎖するシリンダキャップ100から構成される。
【0043】
以下、図6または図7において、牽引部130および牽引部の固定原理を詳細に説明する。
【0044】
前記連結部は、ニップル60とソケット70から構成される。前記引張線除去用定着部と、鋳物を素材として内部に引張線80が挿入される耐荷体50を連結させる締結手段として、ニップル60とソケット70を利用する。ニップル60とソケット70からなる連結部内にて、引張線の被覆はソケット70までだけ挿入され、ニップル60以降には引張線だけが挿入され、引張線の被覆はソケット70内部のニップル60の端部に引っ掛かる。
【0045】
また前記連結部は、前記ニップル60とソケット70が一体となった一体型連結部65を使用するのが望ましい。
【0046】
また、前記本体筒部20と耐荷体50を、前記連結部を利用して結合する時に、連結部のニップル60および前記耐荷体50に挿入されたニップル60とソケット70が結合された部位にパッキン部40を付加して、外部からのモルタルまたは水分等が前記本体筒部20および耐荷体50が連結部と結合された部分を通して前記本体筒部20に流入されないようにし、腐食またはモルタルによる固着によって引張線80を除去する引抜き作業時に、円滑に引張線80が定着部または耐荷体50から分離され得るようにする。前記パッキン部40は、特に弾力性があるゴム素材を利用することが望ましい。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、モルタルまたは水分の流入を食い止めることができる多様な素材を利用することができる。
【0047】
前記耐荷体50は、鋳物を素材として、内部中心に引張線80を挿入する形態の耐荷体を利用することが望ましい。既存の鋳物からなる耐荷体は、定着時に引張線を耐荷体の外部へ設置することにより、耐荷体と引張線が結合された外部を別途のベンディング処理をしなければならず、固定させる不便さがあったが、本発明に係る耐荷体50は引張線を内部へ挿入する形態であるから、別途のベンディング処理を要しない。
【0048】
また、本体筒部または定着部を内部に有する一体型耐荷体を利用するのが望ましい。以下、図8から図12において、前記一体型耐荷体の実施例を詳細に説明する。
【0049】
前記伸び量調節部30は、前記本体筒部20に挿入されて前記定着部と引張線80が結合された中間に位置し、引張線80の伸び量を調節する。伸び量調節の原理は、図4において詳細に説明する。
【0050】
前記伸び量調節部30は、スプリングまたはゴム弾性体から構成されることが望ましい。前記スプリングとゴム弾性体は、引張線に一定の引張力が作用する場合、既存に計算された量程度に圧縮して引張線の伸び量を補正することができるように製作される。
【0051】
例えば、10mの引張線に10tonの荷重がかかる場合、前記スプリングまたはゴム弾性体が2cm圧縮することができるように製作され、引張線にかかる荷重を調節する。
【0052】
図6は、本発明に係る牽引部の部品構成図である。図6を参照すると、図示された牽引部130は、前記図3において詳細に説明した定着部の分割ウェッジ120と結合され、引張線を解体する時に引張線の反発力により分割ウェッジ120を牽引するためのものである。
【0053】
図示された止めボス140と止めスプリング150は前記牽引部130に具備された穿孔に挿入され、前記牽引部130が引張線の解体時に作用する反発力により分割ウェッジを牽引した後、反発力の除去で分割ウェッジがスプリング160の弾性力により復帰されることを防止する。
【0054】
図7は、本発明に係る定着部の引張線解体時に、牽引部の掛止を説明するための図面である。図7を参照すると、引張線80の引張りにより、伸び量調節部30が圧縮されて定着部と引張線80が結合されてアンカーシステムに設置されている。引張線80を除去する場合には、まず引張線に付与された荷重を除去すると、引張線80には反発力が生じる。この反発力は牽引部130の後退を食い止めるスプリング160を圧縮して、圧縮と同時に分割ウェッジと結合されている牽引部130は後退する。この牽引部130の後退時に、牽引部に挿入されている止めボス140は、シリンダキャップ100の内壁により突出が拘束された状態から、シリンダキャップ100の内壁に形成された溝が位置したところまで牽引部130が後退すると前記拘束が解かれるようになるので、前記止めボス140を押していた止めスプリング150により前記止めボス140が突出する。その結果、止めボスは前記シリンダキャップ100に形成された溝へ挿入される。これにより引張線80の反発力が消えた後にもスプリング160の復元力による牽引力130の復帰を食い止めることができる。
【0055】
結局、分割ウェッジの引張線に対する結束力は消え、引張線を定着部から除去することができる。
【0056】
以下、図8から図12では、本発明に係る一体型耐荷体を詳細に説明する。
【0057】
図8は、本発明に係る包含型耐荷体の組立外観を示した図面である。
【0058】
図8を参照すると、半分に分けられた包含型耐荷体800と、前記包含型耐荷体800に挿入されて定着部に結束される被覆に覆われた引張線80および、前記半分に分けられた包含型耐荷体を結束して包含型耐荷体の分離を食い止めるベンディング線810からなる。
【0059】
図9は、本発明に係る包含型耐荷体の一部分を示した図面である。図9を参照すると、同一の形態を有して二つの部分を結合して一つの包含型耐荷体をなす包含型耐荷体の一部900は、内部にキャップが結合された本体筒部または定着部を収納することができる空間920と、引張線および連結部が挿入される空間930と、前記挿入された連結部が定着される掛止突部940および、前記包含型耐荷体の一部900に、前記引張線、連結部およびキャップが結合された本体筒部または定着部が組立てられ、組立てられた後に前記包含型耐荷体の分離を食い止めるベンディング処理をするためのベンディング線810がかかるベンディングホーム910からなる。
【0060】
図10は、本発明に係る包含型耐荷体の断面図である。図10を参照すると、伸び量調節部および定着部を有してキャップと結合された本体筒部300が、ニップル60とソケット70からなる連結部、または図10には図示されていないが前記ニップル60とソケット70が前記図3の一体型となった連結部65と結合され、引張線と組立てられて包含型耐荷体800に内包される。この際、モルタルまたは水分が、前記キャップが結合された本体筒部300に流入することを防止するためのパッキン部40を追加して組立てることが望ましく、このように組立てられた包含型耐荷体800は、ベンディング線810により組立てられた包含型耐荷体800を固定して分離するのを防止する。
【0061】
前記図10では、2本の引張線が挿入されて1組をなす包含型耐荷体の形態だけを図示したが、1本からなる形態もまた可能である。
【0062】
図11は、本発明に係る挿入型耐荷体の組立外観を示した図面である。図11を参照すると、前記挿入型耐荷体1100は、耐荷体を製作する際にキャップが結合された本体筒部300または定着部を、側部から挿入することができるように空間が具備されて、一側に引張線80を挿入することができる穿孔が具備される。
【0063】
従って、図11から理解できるように、キャップが結合された本体筒部300または定着部は耐荷体1100の側部に具備された空間に挿入され、前記挿入型耐荷体1100に具備されて引張線が挿入される穿孔を通して挿入された引張線80と結合される。
【0064】
図12は、本発明に係る挿入型耐荷体の断面図である。図12を参照すると、伸び量調節部および定着部を有してキャップと結合された本体筒部300が、ニップル60とソケット70からなる連結部、または図12には図示されていないが前記ニップル60とソケット70が前記図3の一体型となった連結部65と結合され、引張線と組立てられて挿入型耐荷体1100に内包される。この際、モルタルまたは水分が前記キャップが結合された本体筒部300に流入することを防止するためのパッキン部40を追加して組立てることが望ましい。
【0065】
前記図12では、2本の引張線が挿入されて1組をなす挿入型耐荷体の形態だけを図示したが、一本からなる形態もまた可能である。
【0066】
本発明の範囲は、前記各実施例に限定されるものではなく、添付した各請求項による定義される本発明の範囲内で、当業者により変形または修正され得る。
【0067】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、アンカーシステムに弾性伸張量を補正することができる伸び量調節部を具備したので、伸び量を同一にするための別途の引張がなくとも同時に全ての引張線を引張ることができてアンカーシステムの設置が簡便な効果があり、事前に計算された量に従って一定の長さのアンカーシステムの製作が可能であるから、同時に引張った時に作業効率および規格化を通した機械的信頼度を向上させることができる。また、牽引部の内部に止めボスと止めスプリングを具備してアンカーシステムの製作時に本体筒部の加工が簡便であることと、本体筒部の内側直径と挿入された定着部の直径との遊隔を最小化することにより、機械的信頼度を高めることができる効果がある。
【0068】
同時に、本発明に係る耐荷体を包含型または挿入型とされる一体型耐荷体を使用したもとで、キャップが結合された本体筒部または定着部を内包または挿入して、地盤のアンカーシステムを挿入するための穿孔に該アンカーシステムを挿入する際に、前記キャップが結合された本体筒部または定着部が、挿入過程において外部から受ける衝撃から保護することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のU−ターンアンカーシステムおよび除去式アンカーシステムの組立てられた形態を示した実施図である。
【図2】 従来のアンカーシステムの引張時に、引張線にかかる荷重の差異を説明するための図面である。
【図3】 本発明の実施例に係る伸び量調節アンカーシステムの構成図である。
【図4】 本発明に係る伸び量を調節する原理を説明するための図面である。
【図5】 本発明に係る伸び量調節部を説明するための図面である。
【図6】 本発明に係る牽引部の部品構成図である。
【図7】 本発明に係る定着部の引張線解体時に、牽引部の掛止を説明するための図面である。
【図8】 本発明に係る包含型耐荷体の組立外観を示した図面である。
【図9】 本発明に係る包含型耐荷体の一部分を示した図面である。
【図10】 本発明に係る包含型耐荷体の断面図である。
【図11】 本発明に係る挿入型耐荷体の組立外観を示した図面である。
【図12】 本発明に係る挿入型耐荷体の断面図である。
【発明の属する技術分野】
本発明は、土木または建築構造物の工事において設置されるアンカーシステムに関するもので、特に、多数の引張線を利用して荷重を分散させるアンカーシステムに関するものである。
【0002】
また本発明は、アンカーシステムに具備される定着部および耐荷体に関するものである。
【0003】
【従来の技術】
アンカーシステムは、土木または建築、建築物工事等において設置される定着装置として、地下構造物の構築のためや、掘削時に周辺の沈下を予防するために仮設される土留壁を支えるために設置される。
【0004】
前記のようなアンカーシステムは、設置を目的とする所に穿孔装置を利用して一定の深さと傾斜角で地盤へ穿孔し、一定の長さに事前に組立てられた該アンカーシステムを前記穿孔へ挿入し、グラウティングを通して地盤にアンカーシステムを固定させ、前記グラウティングはモルタル等を利用する。
【0005】
前記地盤に固着されたアンカーシステムの引張線を引張り、土留壁またはその他の装備と引張線を連結して、前記土留壁またはその他装備が荷重に耐え得るように定着をする。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
前記のようなアンカーシステムは、荷重を分散させるために多数の引張線で該アンカーシステムを構成する。しかし、図1に図示した多数の引張線からなるU−ターンアンカーシステムや除去式アンカーシステムは、引張線の長さに差異があるために同時に全ての引張線を引張って該アンカーシステムを設置する場合、各引張線に荷重が同一にかからない問題点があった。
【0007】
従って従来は、引張装置を利用して引張線を引張る時に、長さが長い引張線を先に引張って一定の荷重をかけるようにした後に、残りの相対的に短い引張線と一緒に同時に引張るようにした。
【0008】
従って、引張作業を2回も行なわなければならない煩わしさがあり、初期の引張作業時に全ての引張線が同一に荷重を受けることができるように引張る作業が困難な問題点があった。
【0009】
以下、図2では、引張線にかかる荷重に差異が生ずることを具体的に説明する。
【0010】
図2に示すように、アンカーシステムを設置する時に一定の深さに挿入して装着するように、一定の長さにアンカーシステムを組立てる。図2に図示した組立てられた除去式アンカーシステムをみると、2個の引張線が1組となり、2組が一つのアンカーシステムを構成して、引張線間に一定の長さの差異が生ずることが理解できる。図示したように組立てる理由は、引張線と結合する耐荷体および定着部を他の平面に位置するようにしてアンカーシステムを設置する時に、アンカーシステムの挿入のための穿孔の直径を小さくするための方法である。
【0011】
結局、前記のような理由により、組立てられたアンカーシステムの全体長をL1として、相対的に短い長さをL2とすれば、長さの差異はL3となる。
【0012】
従って、アンカーシステムの設置時に引張線を同時に引張る場合、L3に相当する引張線の長さの差異により、相対的に長い引張線と短い引張線は伸びる相対的伸び量が異なるようになり、引張線に作用する張力が異なるようになる。これにより、前記のようなアンカーシステムは、相対的に短い引張線に荷重が多くかかり、相対的に長い引張線は荷重が少なくかかる。
【0013】
結局、荷重を同一に分散させるアンカーシステムの目的に反するようになり、前記目的を達成するために、相対的に長い引張線を先に引張って一定の張力を与えた後、同時に引張るようにしなければならない。
【0014】
すなわち、前記のようなアンカーシステムは、設置時に同一の荷重が各々の引張線にかかるようにするために、引張作業を数回に亘って行なわなければならない問題点がある。
【0015】
【発明の目的】
従って、本発明がなそうとする技術的課題は、アンカーシステムに伸び量調節部を付加して自体的に伸び量の差異による引張線にかかる荷重を補正し、多数の引張線からなるアンカーシステムの引張作業時に、多数の引張線を同時に引張ることができる特徴を有する伸び量調節アンカーシステムを提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
前記の技術的課題を解決するため本発明に係る伸び量調節アンカーシステムは、荷重がかかる引張線と、前記引張線を内部通孔へ挿入することができる形態を有する耐荷体と、内部に空間を形成して、前記耐荷体と結合する結合部を有する本体筒部と、前記本体筒部に挿入されて伸び量を調節する伸び量調節部と、前記本体筒部に挿入されて前記引張線と結合する定着部と、前記本体筒部と前記耐荷体を結合する連結部および、前記本体筒部の一側と結合されて一側を閉鎖するキャップとを有することを特徴とする。
【0017】
また前記伸び量調節部は、前記引張線にかかる荷重に従って一定の長さだけ圧縮される一定の弾性係数を有するスプリング、または一定の弾性係数を有するゴム弾性体を有することが望ましい。
【0018】
また、前記本体筒部と前記耐荷体の結合時に、連結部位を通した外部からの異物質の流入を食い止めるパッキン部を更に有することが望ましい。
【0019】
また前記耐荷体は、前記キャップが結合された本体筒部または定着部を内部に具備した空間に挿入して、引張線と結合することができる一体型の耐荷体が望ましい。
【0020】
【作用】
図4は、本発明に係る伸び量を調節する原理を説明するための図面である。
【0021】
図4を参照すると、引張る前のアンカーシステムの引張線の自由長はL1とL2であり、同時に引張ることにより伸びた引張線の長さがL4、二つの引張線の長さ差異がL3となる。
【0022】
二つの引張線が一つの組をなす場合、引張線の弾性伸張量Uは、引張線にかかる荷重をP、引張られた引張線の長さをL、引張線の1組の全断面積をA、2本の引張線からなる1組の弾性係数をKとすると、次の数学式1のように求めることができる。
【0023】
【数1】
U=P×L/2×A×L (数学式1)
【0024】
前記数学式1に従って弾性伸張量は、実施例を通して算出すると次のようになる。
【0025】
引張線にかかる荷重が36ton、引張られた引張線の長さL1+L4、L2+L4が各々14m,11m、引張線の全断面積を0.987cm3、2本の引張線からなる1組の弾性係数をkg/cm3とすると、各々の引張線の弾性伸張量U1とU2は次のようになる。
【0026】
【数2】
U1=P×L/2×A×K=34×103×14×102/2×1.974×1.97×106=6.12cm (数学式2)
【0027】
【数3】
U2=P×L/2×A×K=34×103×11×102/2×1.974×1.97×106=4.81cm (数学式3)
【0028】
前記数学式2および3から理解できるように、同一の荷重が、各々長さが異なる引張線にかかる場合、前記条件で弾性伸張量が1.31cmの差異が生ずることが分かり得る。
【0029】
結局、前述したように、弾性伸張量の差異によりアンカーシステムの施工時に同時引張りが不可能であり、各々に対して引張るようにしなければならない不便さがある。
【0030】
従って、本発明に係る伸び量調節アンカーシステムは、前記弾性伸張量の差異をスプリングまたは弾性ゴム体を利用して引張り時に補正をし、全ての引張線に対して同時に引張ることが可能である。
【0031】
図5は、本発明に係る伸び量調節部を説明するための図面である。図5を参照すると、前記のような弾性伸張量の差異を補正するために、本体筒部20の内部に伸び量調節部30を挿入して、引張線80と定着具を結束させる。
【0032】
前記引張線80が引張られる前にはL5の長さを有する伸び量調節部30が、引張線80の引張りにより予め計算された圧縮率に従って圧縮がなされるように製作され、L6の長さに圧縮される。
【0033】
結局、前記弾性伸張量の差異を、L5とL6の長さの差で補正をする。
【0034】
前記計算式の条件によれば、L5とL6の長さの差異は1.31cmになる。結局、伸び量調節部が1.31cmに相当する分だけ圧縮される。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下に、添付した図面を参照して、本願発明の好適な実施例をより詳細に説明することとする。
【0036】
図3は、本発明の実施例に係る伸び量調節アンカーシステムの構成図である。
【0037】
図3を参照すると、本発明の実施例に係る伸び量調節アンカーシステムは、内部に空間を形成して、耐荷体50と連結部60,70を通して結合される結合部を有する本体筒部20と、前記本体筒部20に挿入されて伸び量を調節する伸び量調節部30と、前記本体筒部20に挿入されて前記引張線80と結合する定着部100,110と、前記本体筒部20と耐荷体50を結合する連結部60,70と、前記本体筒部20の一側と結合されて一側を閉鎖するキャップ10と、耐荷体50およびPVC被覆がある鋼線すなわち引張線80とから構成される。
【0038】
前記本体筒部20は、内部に前記定着部と伸び量調節部30を挿入することができる空間を形成し、一側は前記キャップ10と結合するねじ溝と、他側は前記連結部のニップル60と結合することができるねじ溝を具備する。
【0039】
従って、前記本体筒部20は、伸び量調節部30を挿入した後、定着部100,110を挿入して前記キャップ10で本体筒部20の一側を閉鎖し、このように組立てられた本体筒部20は連結部60,70を利用して耐荷体50と結合される。
【0040】
前記定着部は、引張線除去用定着部を利用することが望ましく、前記引張材除去用定着部は内部に空間を形成して、一側はシリンダキャップ100と結合するねじ溝と、他側は引張線80が挿入され得る穿孔を具備したシリンダ110と、前記シリンダ110の内部に挿入されてシリンダ穿孔を通して挿入された引張線80を結束する分割ウェッジ120と、前記分割ウェッジ120は2分割または3分割によりウェッジを形成することができ、また前記分割ウェッジ120が前記シリンダ110の内側面と接触時に、前記分割ウェッジ120の接触面とシリンダ110の内側面との接触による固着を防止するため、前記分割ウェッジ120におけるシリンダ110の内側面と接触する外側面にテーピング処理をする。前記テーピング処理をするために、通常的に接着手段として使用される一面に接着性物質が添付された接着テープ125を、前記分割ウェッジの外側面に接着させる。
【0041】
前記接着テープ125は、ある特定の接着テープの形態または素材に制限されず、前記分割ウェッジ120の接触面とシリンダ110の内側面との接触による固着を防止するための多様な形態に変形が可能である。
【0042】
前記分割ウェッジ120と結合され、引張線80の引張力除去により発生した反発力により前記分割ウェッジ120を牽引する牽引部130と、前記牽引部130の穿孔に挿入される止めボス140と、止めスプリング150と、一定の力以下では前記牽引部130の後退を食い止めるスプリング160および、止めボス140と結合されて前記牽引部130を固定させる溝を内側に具備すると共に、前記シリンダを閉鎖するシリンダキャップ100から構成される。
【0043】
以下、図6または図7において、牽引部130および牽引部の固定原理を詳細に説明する。
【0044】
前記連結部は、ニップル60とソケット70から構成される。前記引張線除去用定着部と、鋳物を素材として内部に引張線80が挿入される耐荷体50を連結させる締結手段として、ニップル60とソケット70を利用する。ニップル60とソケット70からなる連結部内にて、引張線の被覆はソケット70までだけ挿入され、ニップル60以降には引張線だけが挿入され、引張線の被覆はソケット70内部のニップル60の端部に引っ掛かる。
【0045】
また前記連結部は、前記ニップル60とソケット70が一体となった一体型連結部65を使用するのが望ましい。
【0046】
また、前記本体筒部20と耐荷体50を、前記連結部を利用して結合する時に、連結部のニップル60および前記耐荷体50に挿入されたニップル60とソケット70が結合された部位にパッキン部40を付加して、外部からのモルタルまたは水分等が前記本体筒部20および耐荷体50が連結部と結合された部分を通して前記本体筒部20に流入されないようにし、腐食またはモルタルによる固着によって引張線80を除去する引抜き作業時に、円滑に引張線80が定着部または耐荷体50から分離され得るようにする。前記パッキン部40は、特に弾力性があるゴム素材を利用することが望ましい。しかし、必ずしもこれに限定されるものではなく、モルタルまたは水分の流入を食い止めることができる多様な素材を利用することができる。
【0047】
前記耐荷体50は、鋳物を素材として、内部中心に引張線80を挿入する形態の耐荷体を利用することが望ましい。既存の鋳物からなる耐荷体は、定着時に引張線を耐荷体の外部へ設置することにより、耐荷体と引張線が結合された外部を別途のベンディング処理をしなければならず、固定させる不便さがあったが、本発明に係る耐荷体50は引張線を内部へ挿入する形態であるから、別途のベンディング処理を要しない。
【0048】
また、本体筒部または定着部を内部に有する一体型耐荷体を利用するのが望ましい。以下、図8から図12において、前記一体型耐荷体の実施例を詳細に説明する。
【0049】
前記伸び量調節部30は、前記本体筒部20に挿入されて前記定着部と引張線80が結合された中間に位置し、引張線80の伸び量を調節する。伸び量調節の原理は、図4において詳細に説明する。
【0050】
前記伸び量調節部30は、スプリングまたはゴム弾性体から構成されることが望ましい。前記スプリングとゴム弾性体は、引張線に一定の引張力が作用する場合、既存に計算された量程度に圧縮して引張線の伸び量を補正することができるように製作される。
【0051】
例えば、10mの引張線に10tonの荷重がかかる場合、前記スプリングまたはゴム弾性体が2cm圧縮することができるように製作され、引張線にかかる荷重を調節する。
【0052】
図6は、本発明に係る牽引部の部品構成図である。図6を参照すると、図示された牽引部130は、前記図3において詳細に説明した定着部の分割ウェッジ120と結合され、引張線を解体する時に引張線の反発力により分割ウェッジ120を牽引するためのものである。
【0053】
図示された止めボス140と止めスプリング150は前記牽引部130に具備された穿孔に挿入され、前記牽引部130が引張線の解体時に作用する反発力により分割ウェッジを牽引した後、反発力の除去で分割ウェッジがスプリング160の弾性力により復帰されることを防止する。
【0054】
図7は、本発明に係る定着部の引張線解体時に、牽引部の掛止を説明するための図面である。図7を参照すると、引張線80の引張りにより、伸び量調節部30が圧縮されて定着部と引張線80が結合されてアンカーシステムに設置されている。引張線80を除去する場合には、まず引張線に付与された荷重を除去すると、引張線80には反発力が生じる。この反発力は牽引部130の後退を食い止めるスプリング160を圧縮して、圧縮と同時に分割ウェッジと結合されている牽引部130は後退する。この牽引部130の後退時に、牽引部に挿入されている止めボス140は、シリンダキャップ100の内壁により突出が拘束された状態から、シリンダキャップ100の内壁に形成された溝が位置したところまで牽引部130が後退すると前記拘束が解かれるようになるので、前記止めボス140を押していた止めスプリング150により前記止めボス140が突出する。その結果、止めボスは前記シリンダキャップ100に形成された溝へ挿入される。これにより引張線80の反発力が消えた後にもスプリング160の復元力による牽引力130の復帰を食い止めることができる。
【0055】
結局、分割ウェッジの引張線に対する結束力は消え、引張線を定着部から除去することができる。
【0056】
以下、図8から図12では、本発明に係る一体型耐荷体を詳細に説明する。
【0057】
図8は、本発明に係る包含型耐荷体の組立外観を示した図面である。
【0058】
図8を参照すると、半分に分けられた包含型耐荷体800と、前記包含型耐荷体800に挿入されて定着部に結束される被覆に覆われた引張線80および、前記半分に分けられた包含型耐荷体を結束して包含型耐荷体の分離を食い止めるベンディング線810からなる。
【0059】
図9は、本発明に係る包含型耐荷体の一部分を示した図面である。図9を参照すると、同一の形態を有して二つの部分を結合して一つの包含型耐荷体をなす包含型耐荷体の一部900は、内部にキャップが結合された本体筒部または定着部を収納することができる空間920と、引張線および連結部が挿入される空間930と、前記挿入された連結部が定着される掛止突部940および、前記包含型耐荷体の一部900に、前記引張線、連結部およびキャップが結合された本体筒部または定着部が組立てられ、組立てられた後に前記包含型耐荷体の分離を食い止めるベンディング処理をするためのベンディング線810がかかるベンディングホーム910からなる。
【0060】
図10は、本発明に係る包含型耐荷体の断面図である。図10を参照すると、伸び量調節部および定着部を有してキャップと結合された本体筒部300が、ニップル60とソケット70からなる連結部、または図10には図示されていないが前記ニップル60とソケット70が前記図3の一体型となった連結部65と結合され、引張線と組立てられて包含型耐荷体800に内包される。この際、モルタルまたは水分が、前記キャップが結合された本体筒部300に流入することを防止するためのパッキン部40を追加して組立てることが望ましく、このように組立てられた包含型耐荷体800は、ベンディング線810により組立てられた包含型耐荷体800を固定して分離するのを防止する。
【0061】
前記図10では、2本の引張線が挿入されて1組をなす包含型耐荷体の形態だけを図示したが、1本からなる形態もまた可能である。
【0062】
図11は、本発明に係る挿入型耐荷体の組立外観を示した図面である。図11を参照すると、前記挿入型耐荷体1100は、耐荷体を製作する際にキャップが結合された本体筒部300または定着部を、側部から挿入することができるように空間が具備されて、一側に引張線80を挿入することができる穿孔が具備される。
【0063】
従って、図11から理解できるように、キャップが結合された本体筒部300または定着部は耐荷体1100の側部に具備された空間に挿入され、前記挿入型耐荷体1100に具備されて引張線が挿入される穿孔を通して挿入された引張線80と結合される。
【0064】
図12は、本発明に係る挿入型耐荷体の断面図である。図12を参照すると、伸び量調節部および定着部を有してキャップと結合された本体筒部300が、ニップル60とソケット70からなる連結部、または図12には図示されていないが前記ニップル60とソケット70が前記図3の一体型となった連結部65と結合され、引張線と組立てられて挿入型耐荷体1100に内包される。この際、モルタルまたは水分が前記キャップが結合された本体筒部300に流入することを防止するためのパッキン部40を追加して組立てることが望ましい。
【0065】
前記図12では、2本の引張線が挿入されて1組をなす挿入型耐荷体の形態だけを図示したが、一本からなる形態もまた可能である。
【0066】
本発明の範囲は、前記各実施例に限定されるものではなく、添付した各請求項による定義される本発明の範囲内で、当業者により変形または修正され得る。
【0067】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明によれば、アンカーシステムに弾性伸張量を補正することができる伸び量調節部を具備したので、伸び量を同一にするための別途の引張がなくとも同時に全ての引張線を引張ることができてアンカーシステムの設置が簡便な効果があり、事前に計算された量に従って一定の長さのアンカーシステムの製作が可能であるから、同時に引張った時に作業効率および規格化を通した機械的信頼度を向上させることができる。また、牽引部の内部に止めボスと止めスプリングを具備してアンカーシステムの製作時に本体筒部の加工が簡便であることと、本体筒部の内側直径と挿入された定着部の直径との遊隔を最小化することにより、機械的信頼度を高めることができる効果がある。
【0068】
同時に、本発明に係る耐荷体を包含型または挿入型とされる一体型耐荷体を使用したもとで、キャップが結合された本体筒部または定着部を内包または挿入して、地盤のアンカーシステムを挿入するための穿孔に該アンカーシステムを挿入する際に、前記キャップが結合された本体筒部または定着部が、挿入過程において外部から受ける衝撃から保護することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 従来のU−ターンアンカーシステムおよび除去式アンカーシステムの組立てられた形態を示した実施図である。
【図2】 従来のアンカーシステムの引張時に、引張線にかかる荷重の差異を説明するための図面である。
【図3】 本発明の実施例に係る伸び量調節アンカーシステムの構成図である。
【図4】 本発明に係る伸び量を調節する原理を説明するための図面である。
【図5】 本発明に係る伸び量調節部を説明するための図面である。
【図6】 本発明に係る牽引部の部品構成図である。
【図7】 本発明に係る定着部の引張線解体時に、牽引部の掛止を説明するための図面である。
【図8】 本発明に係る包含型耐荷体の組立外観を示した図面である。
【図9】 本発明に係る包含型耐荷体の一部分を示した図面である。
【図10】 本発明に係る包含型耐荷体の断面図である。
【図11】 本発明に係る挿入型耐荷体の組立外観を示した図面である。
【図12】 本発明に係る挿入型耐荷体の断面図である。
Claims (9)
- 定着部、耐荷体および引張線からなるアンカーシステムにおいて、
内部に空間を形成して、前記耐荷体と結合する結合部を有する本体筒部と、
前記本体筒部に挿入されて伸び量を調節する伸び量調節部と、
前記本体筒部に挿入されて前記引張線と結合する定着部と、
前記本体筒部と耐荷体を結合する連結部および、
前記本体筒部の一側と結合されて一側を閉鎖するキャップ、とを有することを特徴とする、
伸び量調節アンカーシステム。 - 前記伸び量調節部は、
前記引張線にかかる荷重に従って一定の弾性係数を有するスプリングを有することを特徴とする、請求項1に記載の伸び量調節アンカーシステム。 - 前記伸び量調節部は、
前記引張線にかかる荷重に従って一定の弾性係数を有するゴム弾性体を有することを特徴とする、請求項1に記載の伸び量調節アンカーシステム。 - 前記本体筒部と前記耐荷体の結合時に、連結部位を通した外部から本体筒部への異物質の流入を食い止めるパッキン部を更に有することを特徴とする、請求項1に記載の伸び量調節アンカーシステム。
- 前記定着部は、
シリンダキャップの内側に溝を形成して、分割ウェッジと結合して引張線の後退時に分割ウェッジと共に後退する牽引部の内部に穿孔を形成し、前記牽引部の内部に形成された穿孔に前記シリンダキャップの内側溝にかかる止めボスと、前記止めボスを押し出す止めスプリングを有することを特徴とする、請求項1に記載の伸び量調節アンカーシステム。 - 前記分割ウェッジは、
シリンダの内壁と分割ウェッジの接触面が固着されることを防止するテーピング処理をするための接着テープを更に有することを特徴とする、請求項5に記載の伸び量調節アンカーシステム。 - 前記耐荷体は、
引張線を結束する前記キャップが結合された本体筒部または定着部を具備した空間に挿入して、引張線と結合することができる一体型の耐荷体としてなされることを特徴とする、請求項1に記載の伸び量調節アンカーシステム。 - 前記一体型の耐荷体は、
半円筒形態として内部に前記引張線が挿入され得る溝と、前記溝に連接部が挿入されて掛止するように形成された掛止突部と、前記キャップが結合された本体筒部または前記定着部を挿入し得る空間および、組立てられた耐荷体をベンディング処理するためのベンディング溝を有することを特徴とする、請求項7に記載の伸び量調節アンカーシステム。 - 前記一体型の耐荷体は、
引張線が挿入され得る穿孔と、前記連結部が挿入されて掛止するように形成された掛止突部および、前記耐荷体の側面に前記キャップが結合された本体筒部または前記定着部を挿入して前記引張線と結合し得る空間を有することを特徴とする、請求項7に記載の伸び量調節アンカーシステム。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
KR10-2002-0029567A KR100472135B1 (ko) | 2002-05-28 | 2002-05-28 | 늘음량 조절 앵커시스템 |
PCT/KR2002/001056 WO2003100177A1 (en) | 2002-05-28 | 2002-06-03 | Anchor system for elongation control |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2005527722A JP2005527722A (ja) | 2005-09-15 |
JP3899102B2 true JP3899102B2 (ja) | 2007-03-28 |
Family
ID=29578154
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004507612A Expired - Fee Related JP3899102B2 (ja) | 2002-05-28 | 2002-06-03 | 伸び量調節アンカーシステム |
Country Status (4)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3899102B2 (ja) |
KR (1) | KR100472135B1 (ja) |
AU (1) | AU2002306135A1 (ja) |
WO (1) | WO2003100177A1 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN1246554C (zh) * | 2002-07-04 | 2006-03-22 | 大暎Pc株式会社 | 用于解除用在锚固方法中的抗拉构件的设备和方法 |
KR100479569B1 (ko) * | 2002-10-17 | 2005-04-06 | 박병구 | 고정링과 조절판을 이용한 인장재 제거식 앵커 |
DE102005010957A1 (de) | 2005-03-10 | 2006-09-14 | Dywidag-Systems International Gmbh | Verfahren und Anordnung zum Spannen eines Stufenankers |
JP4663502B2 (ja) * | 2005-12-07 | 2011-04-06 | 野崎 力 | アンカーの定着具 |
JP2009114626A (ja) * | 2007-11-01 | 2009-05-28 | Tobishima Corp | 縦列多段式アンカー |
KR101442761B1 (ko) * | 2014-02-25 | 2014-09-23 | (주) 포유엔지니어링 | Phc 파일의 두부 보강 기구 |
JP7235578B2 (ja) * | 2019-04-24 | 2023-03-08 | エイチ・アール・ディー・シンガポール プライベート リミテッド | 住宅の浮上防止装置及びこの浮上防止装置による住宅の浮上防止構造並びに該浮上防止装置を備えた住宅 |
KR102381797B1 (ko) * | 2020-09-28 | 2022-04-01 | 유세진 | 지반보강용 강선와이어의 자동 인장보정수단 및 이를 통한 인장시공방법 |
KR20220135284A (ko) | 2021-03-29 | 2022-10-07 | 강승원 | 스마트폰 액정보호필름 및 이의 부착방법 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2851367B2 (ja) * | 1990-04-23 | 1999-01-27 | 日本基礎技術株式会社 | 除去アンカー |
JP3080112B2 (ja) * | 1992-04-17 | 2000-08-21 | 日本基礎技術株式会社 | 除去アンカー |
GB9214006D0 (en) * | 1992-07-01 | 1992-08-12 | Keller Ltd | Removable ground anchor |
JP3151645B2 (ja) * | 1993-04-02 | 2001-04-03 | 東急建設株式会社 | Frpケーブルの定着装置 |
JPH0978835A (ja) * | 1995-09-12 | 1997-03-25 | Hikari Kogyo Kk | 圧力分散装置 |
DE19626828C2 (de) * | 1996-07-04 | 1998-07-09 | Brueckner Grundbau Gmbh | Verfahren zur Erstellung eines rückbaubaren Verpreßankers mit einem Verpreßkörper und einem oder mehreren angeschlossenen Zuggliedern |
JP2000204550A (ja) * | 1999-01-18 | 2000-07-25 | Kanamori Tohei Shoji Kk | 引張材の緊張装置及び緊張方法 |
KR100329727B1 (ko) * | 1999-06-23 | 2002-03-25 | 신종덕 | 정압 연선 인장 실린더 |
KR100463269B1 (ko) * | 2001-08-29 | 2004-12-23 | 박병구 | 인장재 해체 가능 정착장치 및 인장재 제거방법 |
KR200276628Y1 (ko) * | 2002-02-28 | 2002-05-25 | 박병구 | 인장재 해체형 앵커 구조물 |
KR100463267B1 (ko) * | 2002-06-26 | 2004-12-23 | 박병구 | 인장재 중심선을 이용한 인장재 제거식 앵커 |
-
2002
- 2002-05-28 KR KR10-2002-0029567A patent/KR100472135B1/ko not_active IP Right Cessation
- 2002-06-03 JP JP2004507612A patent/JP3899102B2/ja not_active Expired - Fee Related
- 2002-06-03 AU AU2002306135A patent/AU2002306135A1/en not_active Abandoned
- 2002-06-03 WO PCT/KR2002/001056 patent/WO2003100177A1/en active Application Filing
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
WO2003100177A1 (en) | 2003-12-04 |
KR20030091492A (ko) | 2003-12-03 |
JP2005527722A (ja) | 2005-09-15 |
AU2002306135A1 (en) | 2003-12-12 |
KR100472135B1 (ko) | 2005-03-08 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP3899102B2 (ja) | 伸び量調節アンカーシステム | |
KR101713525B1 (ko) | 마찰 지압형 영구앵커 | |
KR101468584B1 (ko) | 길이조절이 가능한 정착지지체 | |
KR100463269B1 (ko) | 인장재 해체 가능 정착장치 및 인장재 제거방법 | |
JP2002070006A (ja) | ワイヤアンカーの施工方法及びそのワイヤアンカー | |
KR101518815B1 (ko) | 공벽 밀착형 정착쐐기를 이용한 지반 보강장치 및 보강공법 | |
JP4318460B2 (ja) | 土留め構造 | |
KR100479569B1 (ko) | 고정링과 조절판을 이용한 인장재 제거식 앵커 | |
KR101423292B1 (ko) | 판 스프링을 이용한 록 볼트 고정장치 | |
JP2003090040A (ja) | アンカー引張材及びアンカーの構築方法 | |
KR101899082B1 (ko) | 스틸프레임 접합방식 내진보강구조물 | |
KR200344958Y1 (ko) | 웨찌콘 스프링과 웨찌 인발 스프링을 이용한 인장재제거식 앵커 해드 | |
JP3175418U (ja) | ワイヤーアンカー | |
JP2021188492A (ja) | プレキャストコンクリート壁内埋設管の中継部材及びプレキャストコンクリート壁の設置方法 | |
KR101646585B1 (ko) | 패커 확장형 그라운드 앵커체 | |
KR100706672B1 (ko) | 환봉 슬리브에 의한 두부구조를 가지는 이형철근 그라운드 앵커 및 그 제조 방법 | |
KR102002056B1 (ko) | 장력 조정용 연동와이어를 이용하는 스틸프레임 접합방식 내진보강구조물 | |
KR101339136B1 (ko) | 영구형 앵커의 제조방법 | |
KR102060423B1 (ko) | 탄성 가압장치, 이를 이용한 다철근 네일체 설치 구조 및 소일네일링 공법 | |
KR100870899B1 (ko) | 압축지압형 그라운드 앵커 | |
JPH047228Y2 (ja) | ||
KR100949160B1 (ko) | 타이케이블결속장치용 타이케이블결속금구 | |
JP3229573B2 (ja) | アンボンドpc鋼線の固定側端部の定着金具 | |
JPH0413497B2 (ja) | ||
KR20030091920A (ko) | 웨찌콘 스프링과 웨찌 인발 스프링을 이용한 인장재제거식 앵커 해드 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050531 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061212 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061222 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110105 Year of fee payment: 4 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |