JP3151645B2 - Frpケーブルの定着装置 - Google Patents
Frpケーブルの定着装置Info
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- JP3151645B2 JP3151645B2 JP09836193A JP9836193A JP3151645B2 JP 3151645 B2 JP3151645 B2 JP 3151645B2 JP 09836193 A JP09836193 A JP 09836193A JP 9836193 A JP9836193 A JP 9836193A JP 3151645 B2 JP3151645 B2 JP 3151645B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、プレストレスコンクリ
ートや地中アンカーなどにおけるFRPケーブルの定着
装置に関するものである。
ートや地中アンカーなどにおけるFRPケーブルの定着
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】プレストレスコンクリート構造物などの
緊張材としてFRP製ケーブルを適用することが研究さ
れている。FRP製ケーブルを鋼製のPC鋼材と比較す
ると、その使用利点は、 軽量であり取扱いが容易である。 錆びる心配がなく、耐久性に優れている。 非磁性体である。 破断緊張強度が大きい。 などが挙げられる。また、FRP製ケーブルを使用する
際の欠点としては、 剪断強度が小さい。 PC鋼材の降伏現象に相当する性質がない。 などが挙げられる。
緊張材としてFRP製ケーブルを適用することが研究さ
れている。FRP製ケーブルを鋼製のPC鋼材と比較す
ると、その使用利点は、 軽量であり取扱いが容易である。 錆びる心配がなく、耐久性に優れている。 非磁性体である。 破断緊張強度が大きい。 などが挙げられる。また、FRP製ケーブルを使用する
際の欠点としては、 剪断強度が小さい。 PC鋼材の降伏現象に相当する性質がない。 などが挙げられる。
【0003】
【本発明が解決しようとする問題点】従来のFRP製ケ
ーブルの定着技術には、次のような問題点がある。FR
P製ケーブルはPC鋼材の降伏現象に相当する性質を有
していない。即ち、FRP製ケーブルの両端を固定して
ケーブルにかかる緊張力を上げていくと、弾性的な性状
のまま脆性破断により引張破壊してしまう。この為、F
RP製ケーブルを用いた構造物に予期しない過大荷重が
作用した場合、瞬間的に部材耐力を超えてしまう結果、
PC鋼材を用いた構造物のようなねばりを発揮すること
なく、突然破壊に至るといった非常に危険な破壊形態を
とる。
ーブルの定着技術には、次のような問題点がある。FR
P製ケーブルはPC鋼材の降伏現象に相当する性質を有
していない。即ち、FRP製ケーブルの両端を固定して
ケーブルにかかる緊張力を上げていくと、弾性的な性状
のまま脆性破断により引張破壊してしまう。この為、F
RP製ケーブルを用いた構造物に予期しない過大荷重が
作用した場合、瞬間的に部材耐力を超えてしまう結果、
PC鋼材を用いた構造物のようなねばりを発揮すること
なく、突然破壊に至るといった非常に危険な破壊形態を
とる。
【0004】
【本発明の目的】本発明は以上の点に鑑みて成されたも
ので、その目的とするところは、緊張材として使用する
FRPケーブルにPC鋼材の塑性変形に相当する降伏現
象を付与し、FRPケーブルを用いた構造物の瞬間的な
崩壊を回避するFRPケーブルの定着装置を提供するこ
とにある。
ので、その目的とするところは、緊張材として使用する
FRPケーブルにPC鋼材の塑性変形に相当する降伏現
象を付与し、FRPケーブルを用いた構造物の瞬間的な
崩壊を回避するFRPケーブルの定着装置を提供するこ
とにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段】即ち本発明は、ケーブ
ルを支持する筒部材と、前記筒部材を摺動自在に収容す
る外筒とにより構成し、前記筒部材と外筒との相対向す
る摺動面に、突起体と、ケーブルに一定張力が作用した
ときに前記突起体の嵌入を許容するスライド溝とを夫々
形成したFRPケーブルの定着装置である。
ルを支持する筒部材と、前記筒部材を摺動自在に収容す
る外筒とにより構成し、前記筒部材と外筒との相対向す
る摺動面に、突起体と、ケーブルに一定張力が作用した
ときに前記突起体の嵌入を許容するスライド溝とを夫々
形成したFRPケーブルの定着装置である。
【0006】
【実施例1】以下図面を参照しながら本発明の一実施例
について説明する。尚、本実施例は構造物内のFRPケ
ーブルを定着する定着装置であるが、本発明は地盤内な
どでFRPケーブルを定着する場合にも適用できる。
について説明する。尚、本実施例は構造物内のFRPケ
ーブルを定着する定着装置であるが、本発明は地盤内な
どでFRPケーブルを定着する場合にも適用できる。
【0007】<イ>定着装置(図1) 図1に本発明に係る定着装置10を示す。定着装置10
は、FRPケーブル20を把持する先細り状を呈する楔
11と、この楔11を取り付ける雌コーン12と、この
雌コーン12を収容する台座13とにより構成される。
以下各部について詳述する。
は、FRPケーブル20を把持する先細り状を呈する楔
11と、この楔11を取り付ける雌コーン12と、この
雌コーン12を収容する台座13とにより構成される。
以下各部について詳述する。
【0008】<ロ>楔(図1) 楔11は、先細り状を呈し、中心軸部に定着予定のFR
Pケーブル20外径よりやや小径の貫通孔111を有す
る円錐台形体を、複数に縦割り分割したものである。こ
の楔11は、前記貫通孔111の内面に円周方向へ突条
を形成しており、貫通孔111内のFRPケーブル20
を把持できる様になっている。尚、楔11はその他の公
知のものでも採用できる。
Pケーブル20外径よりやや小径の貫通孔111を有す
る円錐台形体を、複数に縦割り分割したものである。こ
の楔11は、前記貫通孔111の内面に円周方向へ突条
を形成しており、貫通孔111内のFRPケーブル20
を把持できる様になっている。尚、楔11はその他の公
知のものでも採用できる。
【0009】<ハ>雌コーン(図1) 雌コーン12は、大径部121及び小径部122を軸方
向に連設した筒体であって、その中心軸部に前記楔11
を装着するテーパー孔123を開設している。また雌コ
ーン12は、前記大径部121の外周面に中心軸部から
放射状に複数の突起124が突設されている。この突起
124の突出方向断面は、矩形の中心軸と平行する辺を
中膨れとした形状を呈しているが、円形、楕円形、その
他の形状でも良い。
向に連設した筒体であって、その中心軸部に前記楔11
を装着するテーパー孔123を開設している。また雌コ
ーン12は、前記大径部121の外周面に中心軸部から
放射状に複数の突起124が突設されている。この突起
124の突出方向断面は、矩形の中心軸と平行する辺を
中膨れとした形状を呈しているが、円形、楕円形、その
他の形状でも良い。
【0010】<ニ>台座(図1) 台座13は、前記雌コーン12を支承する部位であり、
雌コーン12を収容する収容孔131を開設した筒体で
形成されている。収容孔131の内周面には、軸方向に
向けてスライド溝132が刻設されている。スライド溝
132は、前記雌コーン12の突起124がスライドす
るための溝であり、その突起124の突設位置に対応し
て配置し、突起124の突出長より深くなる様に設定す
る。スライド溝132の溝幅は、突起124の最大横幅
より狭く設定する。即ち、使用するFRPケーブル20
の破断緊張力が加わる前に突起124がスライド溝13
2内に圧入しスライドしていく様に、スライド溝132
の溝幅と突起124の最大横幅を設定すればよい。スラ
イド溝132の溝幅と突起124の横幅の設定は、雌コ
ーン12及び台座13の材質によっても変わってくる。
また、スライド溝132の溝幅を突起124のスライド
方向に向けて狭くなる様に形成しても良い。
雌コーン12を収容する収容孔131を開設した筒体で
形成されている。収容孔131の内周面には、軸方向に
向けてスライド溝132が刻設されている。スライド溝
132は、前記雌コーン12の突起124がスライドす
るための溝であり、その突起124の突設位置に対応し
て配置し、突起124の突出長より深くなる様に設定す
る。スライド溝132の溝幅は、突起124の最大横幅
より狭く設定する。即ち、使用するFRPケーブル20
の破断緊張力が加わる前に突起124がスライド溝13
2内に圧入しスライドしていく様に、スライド溝132
の溝幅と突起124の最大横幅を設定すればよい。スラ
イド溝132の溝幅と突起124の横幅の設定は、雌コ
ーン12及び台座13の材質によっても変わってくる。
また、スライド溝132の溝幅を突起124のスライド
方向に向けて狭くなる様に形成しても良い。
【0011】<ホ>FRPケーブル(図1) FRPケーブル20は、降伏能力のないFRPケーブル
であり、例えば新素材繊維、炭素、グラス、アラミドな
どからなるものが対象となる。
であり、例えば新素材繊維、炭素、グラス、アラミドな
どからなるものが対象となる。
【0012】
【作用】次にFRPケーブルの定着方法について説明す
る。 <イ>定着装置のセット(図2) 定着装置10を構造物30から延出するFRPケーブル
20の一端に装着する。 即ち、FRPケーブル20を
孔41に挿通して支圧板40を構造物30に設置し、台
座13の収容孔123内に雌コーン12の小径部122
を挿入し雌コーン12のテーパー孔123内に楔11を
装着して順次FRPケーブル20を挿通し支圧板40上
に設置する。そして、図示しないFRPケーブル20の
他端側に初期緊張力を与えて、FRPケーブル20を定
着する。この定着時には、雌コーン12の突起124は
スライド溝132端部で支承されている。尚、前記台座
13や前記支圧板40については、台座13と支圧板4
0を一体に形成する場合や台座13の外形を所定の大き
さに設定して支圧板を兼用させる場合もある。
る。 <イ>定着装置のセット(図2) 定着装置10を構造物30から延出するFRPケーブル
20の一端に装着する。 即ち、FRPケーブル20を
孔41に挿通して支圧板40を構造物30に設置し、台
座13の収容孔123内に雌コーン12の小径部122
を挿入し雌コーン12のテーパー孔123内に楔11を
装着して順次FRPケーブル20を挿通し支圧板40上
に設置する。そして、図示しないFRPケーブル20の
他端側に初期緊張力を与えて、FRPケーブル20を定
着する。この定着時には、雌コーン12の突起124は
スライド溝132端部で支承されている。尚、前記台座
13や前記支圧板40については、台座13と支圧板4
0を一体に形成する場合や台座13の外形を所定の大き
さに設定して支圧板を兼用させる場合もある。
【0013】<ロ>緊張力増加時(図3) 地震などで構造物30に過剰な荷重が加わると、FRP
ケーブル20に破断緊張力以上の引張力が加わる場合が
ある。しかし、FRPケーブル20に作用する緊張力が
破断緊張力に達する前に、FRPケーブル20の緊張力
により、台座13のスライド溝132内に雌コーン12
の突起124が引き込まれる。この為、FRPケーブル
20の定着端部が緊張方向に移動するので、FRPケー
ブル20に作用する緊張力が減少する。従って、FRP
ケーブル20に破断緊張力以上の引張力が加わっても、
FRPケーブル20を破断させずに定着させておくこと
が可能となる。
ケーブル20に破断緊張力以上の引張力が加わる場合が
ある。しかし、FRPケーブル20に作用する緊張力が
破断緊張力に達する前に、FRPケーブル20の緊張力
により、台座13のスライド溝132内に雌コーン12
の突起124が引き込まれる。この為、FRPケーブル
20の定着端部が緊張方向に移動するので、FRPケー
ブル20に作用する緊張力が減少する。従って、FRP
ケーブル20に破断緊張力以上の引張力が加わっても、
FRPケーブル20を破断させずに定着させておくこと
が可能となる。
【0014】次にFRPケーブルの降伏能力について説
明する。 <ハ>降伏能力(図4、図5、図6) 図4に示す様に、定着したFRPケーブル20の引張力
を増加させていくと、FRPケーブル20に作用する緊
張力も増加し、その緊張力が所定値を越えると突起12
4がスライド溝132内へ進入していく。更に、引張力
を増加させ続けると、突起124は支圧板40と当接
し、それ以上はスライドせずFRPケーブル20内に作
用する緊張力が増加する。以上の過程を図5のグラフを
基に説明すると、突起124がの位置においてはFR
Pケーブル引張力がそのままFRPケーブル20内に作
用するので、FRPケーブル引張力の増加に伴いFRP
ケーブル20に作用する緊張力も増加する。 そして、
FRPケーブルに作用する緊張力が所定値に達すると、
の様に、突起124はスライドし始め、この時FRP
ケーブル引張力が増加してもFRPケーブル20内に作
用する緊張力は殆ど変化しない。突起124がスライド
溝132の端部、即ちの位置までスライドして支圧板
40に当接すると、再びFRPケーブル引張力の増加に
伴いFRPケーブル20内に作用する緊張力も増加して
いく。そして、FRPケーブル20内に作用する緊張力
が破断緊張力Tに達するとFRPケーブル20は破断す
る。図6に従来の定着装置によるFRPケーブル引張力
−FRPケーブルに作用する緊張力特性のグラフを示
す。図6の従来の緊張力特性に対して、図5では本発明
の定着方法により降伏能力を有さないFRPケーブル2
0を使用して、降伏能力を有するFRPケーブルと同様
な緊張力特性が得られている。
明する。 <ハ>降伏能力(図4、図5、図6) 図4に示す様に、定着したFRPケーブル20の引張力
を増加させていくと、FRPケーブル20に作用する緊
張力も増加し、その緊張力が所定値を越えると突起12
4がスライド溝132内へ進入していく。更に、引張力
を増加させ続けると、突起124は支圧板40と当接
し、それ以上はスライドせずFRPケーブル20内に作
用する緊張力が増加する。以上の過程を図5のグラフを
基に説明すると、突起124がの位置においてはFR
Pケーブル引張力がそのままFRPケーブル20内に作
用するので、FRPケーブル引張力の増加に伴いFRP
ケーブル20に作用する緊張力も増加する。 そして、
FRPケーブルに作用する緊張力が所定値に達すると、
の様に、突起124はスライドし始め、この時FRP
ケーブル引張力が増加してもFRPケーブル20内に作
用する緊張力は殆ど変化しない。突起124がスライド
溝132の端部、即ちの位置までスライドして支圧板
40に当接すると、再びFRPケーブル引張力の増加に
伴いFRPケーブル20内に作用する緊張力も増加して
いく。そして、FRPケーブル20内に作用する緊張力
が破断緊張力Tに達するとFRPケーブル20は破断す
る。図6に従来の定着装置によるFRPケーブル引張力
−FRPケーブルに作用する緊張力特性のグラフを示
す。図6の従来の緊張力特性に対して、図5では本発明
の定着方法により降伏能力を有さないFRPケーブル2
0を使用して、降伏能力を有するFRPケーブルと同様
な緊張力特性が得られている。
【0015】
【実施例2】図7に示す様に、本発明にかかる定着装置
は、実施例1の突起124を台座13の収容孔131内
周面に突設し、スライド溝132を雌コーン12の大径
部121外周面に刻設したものでも良い。
は、実施例1の突起124を台座13の収容孔131内
周面に突設し、スライド溝132を雌コーン12の大径
部121外周面に刻設したものでも良い。
【0016】
【実施例3】実施例1及び実施例2の突起124とスラ
イド溝132は、台座13の収容孔131内周面と雌コ
ーン12の大径部121外周面に夫々組み合わせて形成
しても良い。即ち、台座13の収容孔131内周面に突
起124とスライド溝132を形成し、雌コーン12の
大径部121外周面に突起124に対応するスライド溝
とスライド溝132に対応する突起を形成しても、前記
実施例1及び実施例2と同様な作用効果を得ることがで
きる。
イド溝132は、台座13の収容孔131内周面と雌コ
ーン12の大径部121外周面に夫々組み合わせて形成
しても良い。即ち、台座13の収容孔131内周面に突
起124とスライド溝132を形成し、雌コーン12の
大径部121外周面に突起124に対応するスライド溝
とスライド溝132に対応する突起を形成しても、前記
実施例1及び実施例2と同様な作用効果を得ることがで
きる。
【0017】
【実施例4】前記実施例1〜3で用いるケーブル20の
支持手段は、楔11と雌コーン12以外に、ケーブル2
0を支持できる公知の支持構造を採用することができ
る。
支持手段は、楔11と雌コーン12以外に、ケーブル2
0を支持できる公知の支持構造を採用することができ
る。
【0018】
【実施例5】本実施例は、ケーブルに降伏能力を有する
PC鋼材を利用する場合の定着装置及び定着方法であ
る。ケーブル20に導入予定の緊張力以上の緊張力が加
わるとスライドする様に、図1の雌コーン12の突起1
24と台座13のスライド溝132との形状又は材質な
どを設定しておく。そして、ケーブル20緊張定着時に
導入予定緊張力よりやや大きい緊張力でケーブル20を
緊張して定着する。ケーブル20の定着装置10は、ケ
ーブル20に作用する緊張力が導入予定の緊張力になる
までスライドして定着する。従って、ケーブル20に導
入予定の緊張力を確実に導入することができる。
PC鋼材を利用する場合の定着装置及び定着方法であ
る。ケーブル20に導入予定の緊張力以上の緊張力が加
わるとスライドする様に、図1の雌コーン12の突起1
24と台座13のスライド溝132との形状又は材質な
どを設定しておく。そして、ケーブル20緊張定着時に
導入予定緊張力よりやや大きい緊張力でケーブル20を
緊張して定着する。ケーブル20の定着装置10は、ケ
ーブル20に作用する緊張力が導入予定の緊張力になる
までスライドして定着する。従って、ケーブル20に導
入予定の緊張力を確実に導入することができる。
【0019】
【発明の効果】本発明は以上説明したようになるから次
のような効果を得ることができる。 <イ> 降伏能力のないFRPケーブルを使用し、FR
Pケーブル定着部を所定の緊張力でスライドさせること
により、降伏能力のあるFRPケーブルと同等の緊張特
性を付与することができる。従って、降伏能力のないF
RPケーブルに破断緊張力以上の引張力が加わっても、
そのFRPケーブルを破断させることなく定着させるこ
とができる。
のような効果を得ることができる。 <イ> 降伏能力のないFRPケーブルを使用し、FR
Pケーブル定着部を所定の緊張力でスライドさせること
により、降伏能力のあるFRPケーブルと同等の緊張特
性を付与することができる。従って、降伏能力のないF
RPケーブルに破断緊張力以上の引張力が加わっても、
そのFRPケーブルを破断させることなく定着させるこ
とができる。
【0020】<ロ> ケーブルに導入予定の緊張力で定
着装置がスライドする様に、雌コーンの突起及び台座の
スライド溝の設定を調整する。そして、ケーブル緊張定
着時にやや大きい緊張力でケーブルを緊張して定着すれ
ば、定着装置はケーブルに作用する緊張力が導入予定の
緊張力になるまでスライドして定着する。従って、緊張
時の初期緊張力が過剰であってもその影響を受けず、構
造物の変形や地盤のクリープなどに対応でき、ケーブル
に有効な緊張力を確実に導入し続けることができる。
着装置がスライドする様に、雌コーンの突起及び台座の
スライド溝の設定を調整する。そして、ケーブル緊張定
着時にやや大きい緊張力でケーブルを緊張して定着すれ
ば、定着装置はケーブルに作用する緊張力が導入予定の
緊張力になるまでスライドして定着する。従って、緊張
時の初期緊張力が過剰であってもその影響を受けず、構
造物の変形や地盤のクリープなどに対応でき、ケーブル
に有効な緊張力を確実に導入し続けることができる。
【図1】 定着装置の斜視図
【図2】 定着装置の側方断面図
【図3】 定着方法の説明図
【図4】 定着方法の説明図
【図5】 本発明の定着装置によるFRPケーブル緊張
力特性グラフ
力特性グラフ
【図6】 従来の定着装置によるFRPケーブル緊張力
特性グラフ
特性グラフ
【図7】 実施例2の定着装置の斜視図
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 5/80
Claims (1)
- 【請求項1】 ケーブルを支持する筒部材と、 前記筒部材を摺動自在に収容する外筒とにより構成し、 前記筒部材と外筒との相対向する摺動面に、突起体と、
ケーブルに一定張力が作用したときに前記突起体の嵌入
を許容するスライド溝とを夫々形成した、 FRPケーブルの定着装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09836193A JP3151645B2 (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | Frpケーブルの定着装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP09836193A JP3151645B2 (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | Frpケーブルの定着装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06287949A JPH06287949A (ja) | 1994-10-11 |
JP3151645B2 true JP3151645B2 (ja) | 2001-04-03 |
Family
ID=14217748
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP09836193A Expired - Fee Related JP3151645B2 (ja) | 1993-04-02 | 1993-04-02 | Frpケーブルの定着装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3151645B2 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100472135B1 (ko) * | 2002-05-28 | 2005-03-08 | 박병구 | 늘음량 조절 앵커시스템 |
KR100922082B1 (ko) * | 2009-02-24 | 2009-10-16 | (주)부흥이엔에이치 | 인장재 제거용 그라운드 앵커 |
JP6586695B2 (ja) * | 2015-07-08 | 2019-10-09 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 | 繊維強化プラスチックケーブルの定着構造体及びその製造方法、強度試験方法、並びに強度試験用サンプル |
-
1993
- 1993-04-02 JP JP09836193A patent/JP3151645B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06287949A (ja) | 1994-10-11 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
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