JP3898579B2 - 基板処理装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、半導体ウエハや液晶表示ディスプレイ(LCD)等の基板の表面に紫外線を照射して基板表面の改質を行う基板処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、半導体デバイスの製造工程において層間絶縁膜等の誘電体膜を形成する方法として、SOD(spin on dielectric)システムを用いて、半導体ウエハに塗布液を塗布して塗布膜を形成した後に加熱等の物理的処理を施す方法が知られている。塗布膜の形成方法としては、一般的に、停止または回転する半導体ウエハの略中心に塗布液を塗布し、その後に半導体ウエハを所定の回転数で回転させることによって塗布液を半導体ウエハ全体に拡げる方法(スピンコート)が用いられている。
【0003】
このようにして半導体ウエハに塗布膜を形成する際には、その前処理として、半導体ウエハの表面に所定の波長の紫外線を照射し、半導体ウエハの表面の塗布液に対する濡れ性を改善する処理が行われている。従来、この紫外線照射処理は、半導体ウエハの表面が塗布液に対して全体的に均一な接触角を有する状態となるように行われている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、近年、半導体ウエハのサイズが大型化するにしたがって、半導体ウエハの表面改質を全体的に均一に行った場合には、逆に塗布膜を均一に形成することができない事態が生じている。また、塗布液も多種多様なものが使用されるようになってきているために、それぞれの塗布液に対して半導体ウエハのサイズを考慮した適切な塗布条件が求められるようになっている。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、基板表面への紫外線の照射量を部分的に変えることができる基板処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
すなわち本発明の第1の観点によれば、基板の表面に絶縁膜形成用の塗布液を塗布するに先立ち、基板の表面に紫外線照射を行う基板処理装置であって、
基板を載置する基板載置手段と、
前記基板載置手段に載置された基板に紫外線を照射する紫外線ランプと、
前記基板載置手段に載置された基板と前記紫外線ランプとの間に設けられた所定の透過/遮光パターンを有する遮光板と、
を有し、
前記遮光板によって前記基板の中心部で紫外線照射量が多く、前記基板の周縁部で紫外線照射量が少なくなるように構成したことを特徴とする基板処理装置、が提供される。
【0007】
本発明の第2の観点によれば、基板の表面に絶縁膜形成用の塗布液を塗布するに先立ち、基板の表面に紫外線照射を行う基板処理装置であって、
基板を略水平に載置する基板載置手段と、
前記基板載置手段に載置された基板の、その中心を通る所定幅の略長方形の領域に紫外線を照射する紫外線ランプと、
前記紫外線ランプを鉛直方向の軸回りに回転させるランプ回転手段と、
を具備し、
前記紫外線ランプを回転させながら前記基板に紫外線照射を行うことによって、前記基板の中心部で紫外線照射量が多く、前記基板の周縁部で紫外線照射量が少なくなるように紫外線照射量の勾配を形成するように構成したことを特徴とする基板処理装置、が提供される。
【0008】
本発明の第3の観点によれば、基板の表面に絶縁膜形成用の塗布液を塗布するに先立ち、基板の表面に紫外線照射を行う基板処理装置であって、
基板を略水平に載置する基板載置手段と、
前記基板載置手段を回転させる基板回転手段と、
前記基板載置手段に載置された基板の、その中心を通る所定幅の略長方形の領域に紫外線を照射する紫外線ランプと、
を具備し、
前記基板を回転させながら前記基板に紫外線照射を行うことによって、前記基板の中心部で紫外線照射量が多く、前記基板の周縁部で紫外線照射量が少なくなるように紫外線照射量の勾配を形成するように構成したことを特徴とする基板処理装置、が提供される。
【0009】
これら第2および第3の観点に係る基板処理装置によれば、紫外線照射量が基板の中心部で多く、基板の周縁部で少なくなるように、基板の面内で紫外線照射量の勾配が形成される。これに伴って基板の表面の改質状態にも勾配が形成されるために、紫外線照射処理後の後の塗布膜の形成処理時に、塗布液の拡がり方を制御して良好な性状を有する塗布膜を形成することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について図面を参照しながら具体的に説明する。ここでは本発明の基板処理装置を備えたSODシステムについて説明することとする。図1は上記SODシステムの平面図であり、図2は図1に示したSODシステムの側面図であり、図3は図1に示したSODシステム内に装着された処理ユニット群の側面図である。
【0011】
このSODシステムは、大略的に、処理部1と、サイドキャビネット2と、キャリアステーション(CSB)3とを有している。図1および図2に示すように、処理部1の手前側上部には、半導体ウエハ(ウエハ)Wに層間絶縁膜を形成するための塗布液を塗布して塗布膜を形成する塗布処理ユニット(SCT)11・12が設けられている。また塗布処理ユニット(SCT)11・12の下側には、塗布処理ユニット(SCT)11・12で用いられる塗布液(薬液)やこの塗布液を塗布処理ユニット(SCT)11・12へ送るためのポンプ等を内蔵したケミカルユニット13・14が設けられている。
【0012】
処理部1の中央部には、図1および図3に示すように、複数の処理ユニットを多段に積層してなる処理ユニット群16・17が設けられ、これらの間に、昇降してウエハWを搬送するためのウエハ搬送機構(PRA)18が設けられている。
【0013】
ウエハ搬送機構(PRA)18は、Z方向に延在し、垂直壁51a・51bおよびこれらの間の側面開口部51cを有する筒状支持体51と、その内側に筒状支持体51に沿ってZ方向に昇降自在に設けられたウエハ搬送体52とを有している。筒状支持体51はモータ53の回転駆動力によって回転可能となっており、それに伴ってウエハ搬送体52も一体的に回転されるようになっている。
【0014】
ウエハ搬送体52は、搬送基台54と、搬送基台54に沿って前後に移動可能な3本のウエハ搬送アーム55・56・57とを備えており、ウエハ搬送アーム55〜57は、筒状支持体51の側面開口部51cを通過可能な大きさを有している。これらウエハ搬送アーム55〜57は、搬送基台54内に内蔵されたモータおよびベルト機構によりそれぞれ独立して進退移動することが可能となっている。ウエハ搬送体52は、モータ58によってベルト59を駆動させることにより昇降するようになっている。なお、符号40は駆動プーリー、41は従動プーリーである。
【0015】
左側の処理ユニット群16は、図3に示すように、その上側から順に低温用のホットプレートユニット(LHP)19と、2個の硬化(キュア)処理ユニット(DLC)20と、2個のエージングユニット(DAC)21とが積層されて構成されている。また右側の処理ユニット群17は、その上から順に2個のベーク処理ユニット(DLB)22と、低温用のホットプレートユニット(LHP)23と、2個のクーリングプレートユニット(CPL)24と、受渡ユニット(TRS)25と、クーリングプレートユニット(CPL)26、紫外線照射ユニット(UV)27と、が積層されて構成されている。なお、受渡ユニット(TRS)25は、クーリングプレートの機能を兼ね備えることが可能である。また、ベーク処理ユニット(DLB)22に代えて高温用のホットプレートユニット(OHP)を設けることができる。
【0016】
サイドキャビネット2は、バブラー(Bub)31と、各ユニットから排出される排気ガスの洗浄のためのトラップ(TRAP)32とを有している。またバブラー(Bub)31の下方には、電力供給源(図示せず)と、アドヒージョンプロモータや純水、アンモニア(NH3)ガス等を貯留するための薬液室(図示せず)と、SODシステムにおいて使用された処理液の廃液を排出するためのドレイン33とが設けられている。
【0017】
上記のように構成されたSODシステムにおいて、例えば、ゾル−ゲル法によりウエハWに層間絶縁膜を形成する場合には、一般的に、ウエハWを、紫外線照射ユニット(UV)27、クーリングプレートユニット(CPL)24・26、塗布処理ユニット(SCT)11・12、エージングユニット(DAC)21、ベーク処理ユニット(DLB)22(または高温用のホットプレートユニット(OHP))の順序で搬送し、処理する。なお、エージングユニット(DAC)21とベーク処理ユニット(DLB)22(または高温用のホットプレートユニット(OHP))との間に、低温用のホットプレートユニット(LHP)19・23における処理を行ってもよい。
【0018】
またシルク法およびスピードフィルム法によりウエハWに層間絶縁膜を形成する場合には、一般的に、ウエハWを、紫外線照射ユニット(UV)27、クーリングプレートユニット(CPL)24・26、塗布処理ユニット(SCT)12(アドヒージョンプロモータの塗布)、低温用のホットプレートユニット(LHP)19・23、塗布処理ユニット(SCT)11(本薬液の塗布)、低温用のホットプレートユニット(LHP)19・23、ベーク処理ユニット(DLB)22(または高温用のホットプレートユニット(OHP))、硬化処理ユニット(DLC)20の順序で搬送し、処理する。
【0019】
さらにフォックス法によりウエハWに層間絶縁膜を形成する場合には、一般的に、ウエハWを、紫外線照射ユニット(UV)27、クーリングプレートユニット(CPL)24・26、塗布処理ユニット(SCT)11・12、低温用のホットプレートユニット(LHP)19・23、ベーク処理ユニット(DLB)22(または高温用のホットプレートユニット(OHP))、硬化処理ユニット(DLC)20の順序で搬送し、処理する。
【0020】
上述した各種の方法において形成される層間絶縁膜の材質には制限はなく、有機系、無機系およびハイブリッド系の各種材料を用いることが可能である。
【0021】
次に、上述した紫外線照射ユニット(UV)27についてより詳細に説明する。図4は紫外線照射ユニット(UV)27内部の概略断面図である。紫外線照射ユニット(UV)27は、ハウジング60の内部に、ウエハWを載置するステージ61と、ステージ61の上方に設けられた紫外線ランプ62と、ステージ61に載置されたウエハWと紫外線ランプ62との間に設けられた遮光板63と、が設けられた構成を有している。
【0022】
ハウジング60の側壁には、ウエハWを搬入出するための窓部60aが設けられており、ウエハ搬送アーム55〜57がこの窓部60aを進入/退出する。窓部60aは窓部開閉機構によって開閉自在とすることができる。
【0023】
ステージ61の表面にはウエハWを支持する支持ピン61aが所定位置に設けられており、また、ステージ61を貫通するように昇降自在な昇降ピン61bが所定位置に設けられている。紫外線照射ユニット(UV)27へのウエハWの搬入は、例えば、ウエハWを保持したウエハ搬送アーム55(または56、57)が窓部60aを通してステージ61の上方の所定位置に進入し、次に昇降ピン61bが上昇してその途中でウエハWを受け取り、次いでウエハ搬送アーム55を紫外線照射ユニット(UV)27から退出させ、その後に昇降ピン61bを降下させてウエハWが支持ピン61aに支持されるようにして行われる。なお、紫外線照射ユニット(UV)27からのウエハWの搬出は、この操作の逆の順序にしたがって行われる。
【0024】
この紫外線照射ユニット(UV)27においてウエハWに紫外線を照射した際に、ユニット内の温度が上昇してプロセスに影響が及ぶ場合には、例えばステージ61に温調機構を設けて、ウエハWを温調することが好ましい。また、紫外線照射によって紫外線照射ユニット(UV)27内にO3(オゾン)が発生するために、O3濃度センサーによりO3濃度を監視し、ユニット内雰囲気を排気するよう制御してもよい。さらに、大気中では紫外線の一部が吸収されるために、紫外線照射ユニット(UV)27内に不活性ガスを導入して、紫外線の吸収を抑止してもよい。
【0025】
紫外線ランプ62は図示しない保持治具によってハウジング60の内部に保持されている。紫外線ランプ62としてはエキシマランプ等が好適に用いられる。図4には3本の直状の紫外線ランプ62が並列に配置された形態が示されているが、紫外線ランプ62の本数や配置形態は図4に示す形態に限定されるものではない。また、紫外線ランプ62は球型や洋梨型であってもよい。
【0026】
遮光板63は、その中央部に紫外線を透過する窓63´が形成された透過/遮光パターンを有している。遮光板63としては、回路パターンをレジスト膜に転写する際等に使用されるマスクが好適に用いられる。遮光板63としては、紫外線ランプ62から照射される紫外線を透過せず、紫外線によって劣化し難い材料、例えば、金属板やセラミックス板を用いることもできる。
【0027】
このような構成を有する紫外線照射ユニット(UV)27を用いると、遮光板63の透過/遮光パターンにしたがって、ウエハWの中心部にのみ紫外線が照射されて、その部分が表面改質される。これによりウエハWにおいて紫外線が照射された領域では、紫外線が照射されていない領域と比較して、塗布液に対する接触角が小さくなる。つまり、濡れ性が向上する。
【0028】
このように紫外線照射ユニット(UV)27において紫外線照射処理が部分的に施されたウエハWを塗布処理ユニット(SCT)11(または12)へ搬入して、そこでウエハWの中心部に絶縁膜を形成するための塗布液を供給し、その後にウエハWを回転させると、まず、紫外線が照射された領域では塗布液の拡がりがスムーズに起こり、その後に、ウエハWの周縁では塗布液の拡がりが抑制される。これによりウエハWの必要面積に少量の塗布液で塗布膜を形成することができ、また、ウエハWの周縁の塗布液による汚れの発生を抑制することができる。
【0029】
ウエハWの部分的な紫外線照射処理は、上述したウエハWの中央部を照射領域とし、周縁部を遮光領域とする場合に限られるものではない。
【0030】
図4に示す形態では、遮光板63に紫外線を遮光する遮光領域を設けたが、この遮光領域の遮光度(紫外線が完全に遮光される場合に遮光度は100%となり、紫外線が完全に透過される場合に遮光度は0%となる)を段階的に変える構成にしてもよい。これにより、遮光領域と透過領域の境界でのウエハWへの紫外線照射量の差が少なくなり、濡れ性も中心部から外用部へ向けて段階的または連続的に変化させることができるため、塗布処理ユニット(SCT)11(または12)でウエハWに塗布液を塗布した際に、塗布液の拡がりが遮光領域と透過領域の境界に影響されずにスムーズに行われる。遮光領域の遮光度を段階的に変える方法としては、遮光板の遮光領域に金属や塗料といった材料を塗る際に、例えばスプレー等により中心部を密に塗り、外用に向けて段階的に疎に塗る方法が挙げられる。
【0031】
また、遮光度を変える他の構成として、FPD(フラットパネルディスプレイ)を応用してもよい。遮光板63にTFT方式のFPDを用いることにより、トランジスタのスイッチング制御により、FPDの遮光度制御を行うことができる。これにより、使用する材料、プロセスに合わせた段階的な遮光度の制御を任意に行うことができるため、多品種の材料を用いることができる。さらに、ステージ61に回転機構を設け、ウエハW表面の遮光領域と透過領域のそれぞれにおいて紫外線の照射量がより均一になるようにしてもよい。
【0032】
次に、紫外線照射ユニット(UV)27の別の実施形態である紫外線照射ユニット(UV)27a・27b・27cについてそれぞれ説明する。図5(a)は紫外線照射ユニット(UV)27aの概略平面図であり、図5(b)はその概略側面図である。紫外線照射ユニット(UV)27aは、ウエハWを略水平に載置するステージ81と、ステージ81に載置されたウエハWの直径方向と平行となるようにステージ81上方に配置された紫外線ランプ82と、紫外線ランプ82を水平面内で回転させるランプ回転機構83と、を有している。ステージ81は先に図4に示したステージ61と同等の構造を有するが、図5(a)・(b)では支持ピン61a等の図示を省略している。
【0033】
紫外線ランプ82は、リフレクタ82aの内部に直状の紫外線放射管82bが備えられた構成を有し、リフレクタ82aはウエハWへの紫外線の照射領域をウエハWの中心Oを通る所定幅の略長方形の領域Sに制限する。また、ランプ回転機構83は、ステージ81に載置されたウエハWの中心Oの直上にあたる位置を中心として紫外線ランプ82を回転させる。
【0034】
このような紫外線照射ユニット(UV)27aを用いて、紫外線ランプ82を回転させながらウエハWに紫外線照射を行った場合には、ウエハWの中心部で紫外線照射量が多くなり、ウエハWの周縁部で紫外線照射量が少なくなるように、紫外線照射量の勾配が形成される。これによりウエハWの中心部で塗布液の接触角が小さく、ウエハWの周縁部で塗布液の接触角が大きくなるように、塗布液の接触角の勾配が形成される。このような紫外線処理が施されたウエハWの中心部に塗布液を供給してウエハWを回転させると、ウエハWの周縁部では塗布液の濡れ性が中心部よりも高められていないために塗布液が余分に拡がることを防止することができる。
【0035】
図6(a)は紫外線照射ユニット(UV)27bの概略平面図であり、図6(b)はその概略側面図である。紫外線照射ユニット(UV)27bは、ウエハWを略水平に載置するステージ81と、ステージ81を回転させるステージ回転機構84と、ステージ載置されたウエハWの直径方向と平行となるようにステージ81上方に配置された紫外線ランプ82と、を有している。紫外線ランプ82は紫外線照射ユニット(UV)27aに用いられているものと同じであり、ウエハWは略長方形の紫外線照射領域S内のみ紫外線照射される。
【0036】
紫外線照射ユニット(UV)27bでは、紫外線ランプ82を固定する代わりに、ステージ81を回転させることによって、ウエハWに対する紫外線の照射量を、ウエハWの中心部で多くし、周縁部で少なくすることができる。ウエハWの回転速度(ステージ81の回転速度)は、ウエハWがステージ81に載置されただけの状態でステージ81を回転させる場合には、載置されたウエハWの位置がずれない程度のゆっくりとした回転数とする。一方、ステージ81にウエハWを保持する機構、例えば、減圧吸引機構や機械的保持機構を設けた場合には、ウエハWが保持される限度で高速回転させることも可能である。
【0037】
図7(a)は紫外線照射ユニット(UV)27cの概略断面図であり、図7(b)は紫外線照射ユニット(UV)27cに用いられる遮光板63cの概略構造を示す平面図および断面図である。紫外線照射ユニット(UV)27cは、ウエハWを載置するステージ61と、ステージ61の上方に設けられた紫外線ランプ62と、ステージ61に載置されたウエハWと紫外線ランプ62との間に設けられた遮光板63cと、遮光板63cを回転させる遮光板回転機構85と、を有している。
【0038】
ステージ61と紫外線ランプ62は、先に説明した図4に示した紫外線照射ユニット(UV)27に用いられているものと同じである。遮蔽板63cには、紫外線ランプ62からウエハWへ照射される紫外線の照射領域をウエハWの中心を通る所定幅の略長方形の領域に制限するように、遮光領域71aと透過領域71bとを有する透過/遮光パターンが形成されている。遮蔽板63c全体へは紫外線ランプ62から均一に紫外線が照射されるために、遮蔽板63cを回転させながら紫外線ランプ62から紫外線を照射することにより、ウエハWに対する紫外線の照射量を、ウエハWの中心部で多くし、周縁部で少なくすることができる。
【0039】
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明はこのような形態に限定されるものではない。例えば、図8に示す紫外線照射ユニット(UV)27dは、図4に示した紫外線照射ユニット(UV)27の仕様を一部変更したものである。紫外線照射ユニット(UV)27dは、1本の紫外線ランプ62をランプスライド機構86によってスライド自在としている。紫外線ランプ62の紫外線照射面積が小さくとも、紫外線ランプ62をスライドさせてその位置を変えることによって、遮光板63の透過領域を透過する紫外線の量を均一にすることができる。
【0040】
ウエハWの表面改質状態を部分的に変える方法としては、表面改質能力の異なる波長の紫外線を発生させる紫外線ランプを所定位置に配置して、ウエハWに部分的に異なる波長の紫外線を照射する方法を用いることができる。この場合において、紫外線ランプは固定してもよいし、回転またはスライドさせてもよい。
【0041】
紫外線透過量を減衰させるフィルタをウエハWと紫外線ランプとの間に設けてもよい。このフィルタの厚みを一定としてその色彩を変えることによって、または、フィルタの色彩を変えることなく厚みを変えることによって、ウエハWの紫外線照射量および/または照射する紫外線の波長を調節することができる。フィルタに厚みおよび/または色のパターニングをすることによって、ウエハWの処理状態を部分的に変えることもできる。
【0042】
図5および図6では、紫外線照射領域Sの長手方向の長さがウエハWの直径よりも長い場合を示したが、この紫外線照射領域Sの長手方向の長さはウエハWの直径より短くてもよい。その場合にはウエハWの周縁部には紫外線が照射されずに塗布液の接触角が大きい状態が維持される。一方、紫外線が照射される部分においては、紫外線照射量がその中心部で多くなり、外側で少なくなるように制御される。
【0043】
ウエハWの中心部に紫外線を照射し、周縁部に紫外線を照射させない場合には、紫外線ランプ62から照射される紫外線を光学的な絞り機構を用いてウエハWへの照射面積を絞ったり拡げたりする操作を行うことによって、ウエハWにおける紫外線照射領域を自由に調整することができる。この場合には遮蔽板63を必要としない。
【0044】
上記説明では、処理される基板として半導体ウエハを取り上げたが、基板は、LCD基板やセラミックス基板等の他の基板であっても構わない。また、塗布液は絶縁膜を形成するためのものに限定されるものではなく、レジスト膜を形成するためのものであってもよい。塗布液を基板全体に拡げる方法として、スピンコートによる方法を取り上げて説明したが、塗布液の塗布方法は、塗布液を吐出するノズルをスキャンさせながら基板に塗布液を塗布するスキャン塗布法を用いることができる。このようなスキャン塗布法は、例えば、平面略長方形の基板の長辺方向の一端から他端にかけて連続的に紫外線照射量を変化させて表面の改質状態を変化させた場合等に好適に用いられる。また、塗布液を塗布する前に基板の塗布液に対する濡れ性を改善する溶剤、例えばシクロヘキサノンを基板表面に塗布して、さらに塗布液の濡れやすい状態とし、塗布液の使用量を減少させてもよい。
【0045】
【発明の効果】
上述の通り、本発明によれば、基板への紫外線照射量を部分的に変え、または連続的に変化させることができる。これによって、基板表面の改質状態が部分的に変化し、または連続的に変化するために、このような基板の表面に塗布膜を形成する場合に、塗布膜の性状が所望の状態となるように制御することが可能となる。これにより、基板品質および基板を備えた製品の品質および信頼性を高めることができる。また、一枚の基板から複数のチップを切り出す場合において、同じ材料の膜を形成するが、その厚みを変えたチップを作製した場合にも、本発明を用いると一度の塗布処理でこれらのチップを得ることができるため、生産性も向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 SODシステムの概略構造を示す平面図。
【図2】 図1記載のSODシステムの側面図。
【図3】 図1記載のSODシステム内に装着された処理ユニット群の側面図。
【図4】 図1記載のSODシステム内に装着された紫外線照射ユニット(UV)内部の概略断面図。
【図5】 紫外線照射ユニット(UV)の別の実施形態を示す概略平面図および概略側面図。
【図6】 紫外線照射ユニット(UV)のさらに別の実施形態を示す概略平面図および概略側面図。
【図7】 紫外線照射ユニット(UV)のさらに別の実施形態を示す概略断面図と、この紫外線照射ユニット(UV)に用いられる遮光板の概略構造を示す平面図および断面図。
【図8】 紫外線照射ユニット(UV)のさらに別の実施形態を示す概略断面図。
【符号の説明】
1;処理部
2;サイドキャビネット
3;キャリアステーション(CSB)
27・27a・27b・27c;紫外線照射ユニット(UV)
61;ステージ
62;紫外線ランプ
63・63a・63b;遮光板
81;ステージ
82;紫外線ランプ
82a;リフレクタ
82b;紫外線放射管
83;ランプ回転機構
84;ステージ回転機構
85;遮光板回転機構
86;ランプスライド機構
W;半導体ウエハ
Claims (6)
- 基板の表面に絶縁膜形成用の塗布液を塗布するに先立ち、基板の表面に紫外線照射を行う基板処理装置であって、
基板を載置する基板載置手段と、
前記基板載置手段に載置された基板に紫外線を照射する紫外線ランプと、
前記基板載置手段に載置された基板と前記紫外線ランプとの間に設けられた所定の透過/遮光パターンを有する遮光板と、
を有し、
前記遮光板によって前記基板の中心部で紫外線照射量が多く、前記基板の周縁部で紫外線照射量が少なくなるように構成したことを特徴とする基板処理装置。 - さらに、前記遮光板を回転させる遮光板回転手段を有するとともに、
前記遮光板は、前記紫外線ランプから基板へ照射される紫外線の照射領域を基板の中心を通る所定幅の長方形の領域に制限する透過/遮光パターンを有するものであり、
前記遮光板を回転させながら前記基板に紫外線照射を行なうものであることを特徴とする請求項1に記載の基板処理装置。 - 基板の表面に絶縁膜形成用の塗布液を塗布するに先立ち、基板の表面に紫外線照射を行う基板処理装置であって、
基板を略水平に載置する基板載置手段と、
前記基板載置手段に載置された基板の、その中心を通る所定幅の略長方形の領域に紫外線を照射する紫外線ランプと、
前記紫外線ランプを鉛直方向の軸回りに回転させるランプ回転手段と、
を具備し、
前記紫外線ランプを回転させながら前記基板に紫外線照射を行うことによって、前記基板の中心部で紫外線照射量が多く、前記基板の周縁部で紫外線照射量が少なくなるように紫外線照射量の勾配を形成するように構成したことを特徴とする基板処理装置。 - 基板の表面に絶縁膜形成用の塗布液を塗布するに先立ち、基板の表面に紫外線照射を行う基板処理装置であって、
基板を略水平に載置する基板載置手段と、
前記基板載置手段を回転させる基板回転手段と、
前記基板載置手段に載置された基板の、その中心を通る所定幅の略長方形の領域に紫外線を照射する紫外線ランプと、
を具備し、
前記基板を回転させながら前記基板に紫外線照射を行うことによって、前記基板の中心部で紫外線照射量が多く、前記基板の周縁部で紫外線照射量が少なくなるように紫外線照射量の勾配を形成するように構成したことを特徴とする基板処理装置。 - 前記紫外線ランプは、異なる波長の紫外線をそれぞれ発光する2以上の紫外線放射管を有し、
前記基板の所定部分に所定波長の紫外線が照射されることにより、前記基板の表面改質状態が部分的に変えられることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の基板処理装置。 - 紫外線透過量を減衰させるフィルタを前記基板と前記紫外線ランプとの間にさらに具備し、
前記フィルタの厚みを一定としてその色彩を変えることによって、または、前記フィルタの色彩を変えることなく厚みを変えることによって、前記基板への紫外線照射量および/または照射する紫外線の波長が調節されることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の基板処理装置。
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