JP2002313711A - 基板の塗布装置 - Google Patents

基板の塗布装置

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JP2002313711A JP2001119668A JP2001119668A JP2002313711A JP 2002313711 A JP2002313711 A JP 2002313711A JP 2001119668 A JP2001119668 A JP 2001119668A JP 2001119668 A JP2001119668 A JP 2001119668A JP 2002313711 A JP2002313711 A JP 2002313711A
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祐晃 森川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理液が塗布された基板から,当該処理液の
溶剤が揮発することを抑制する。 【解決手段】 レジスト塗布装置19の上面に平板60
を設け,平板60の下方に,平板60の下面近くでウェ
ハWを水平保持するチャック62を設ける。チャック6
2は,チャック62を水平移動させる駆動部63を有す
る。駆動部63上方であってウェハWの下方は,ウェハ
Wを下方から収容できる,上面が開口した略円筒状の下
蓋66を設ける。下蓋66の底面上には,ウェハWを支
持できる支持部材67を設ける。下蓋66を昇降させる
昇降駆動部68を駆動部63に取り付ける。ウェハWに
レジスト液が塗布された後に,下蓋66を上昇させウェ
ハWを下蓋66内に収容し,下蓋66をさらに上昇させ
て下蓋66の上端面66bと平板60の下面を接触させ
て,閉鎖空間を形成する。これにより,溶剤の揮発が抑
制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,基板の塗布装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体デバイスの製造プロセスに
おけるフォトリソグラフィー工程では,ウェハ表面にレ
ジスト液を塗布し,レジスト膜を形成するレジスト塗布
処理,ウェハにパターンを露光する露光処理,露光後の
ウェハに対して現像を行う現像処理等が行われ,ウェハ
に所定の回路パターンを形成する。
【0003】現在,前記レジスト塗布処理においては,
回転されたウェハの中心にレジスト液を吐出して,ウェ
ハ表面にレジスト液を拡散させるスピンコーティング法
が主流をなしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら,スピン
コーティング法は,ウェハを高速で回転させるため,ウ
ェハの外縁部から大量のレジスト液が飛散し,無駄にな
るレジスト液が多い。また,レジスト液の飛散により当
該装置が汚染されるため,頻繁に洗浄しなければならな
い等の弊害が生じていた。
【0005】そこで,ウェハを回転させるスピンコーテ
ィング法に代えて,ウェハとレジスト液の吐出ノズルを
相対的に移動させて,吐出ノズルからレジスト液を,例
えばウェハ上に略矩形波状に満遍なく塗布する,いわゆ
る一筆書きの要領の塗布方法が提案される。このいわゆ
る一筆書きの要領の塗布方法では,レジスト液が線状に
塗布されるので,塗布直後は,ウェハ上に塗布経路に沿
った凹凸が形成される。そこで,塗布後にウェハ上のレ
ジスト液が自重等によってウェハ全面に拡散され,平坦
化されるように溶剤を多く含んだ粘性の低いレジスト液
が使用される。
【0006】また,レジスト液がウェハ全面に拡散され
平坦化されるまでには,ある程度の時間が必要であり,
その間の溶剤の揮発を抑制し,レジスト液の粘性を維持
する必要がある。そのためには,例えばウェハ上方に,
当該ウェハに十分近づけられた揮発防止用の上蓋を設け
ることが提案される。
【0007】しかしながら,いわゆる一筆書きの要領の
塗布方法では,ウェハWが水平移動されるため,上蓋と
ウェハとの接触防止等の観点から,上蓋をウェハに近づ
けて設けるには限界がある。このため,塗布後のレジス
ト液からの溶剤の揮発が十分に抑えられず,レジスト液
の粘性が高くなって,レジスト液の平坦化が十分に行わ
れないことが懸念される。このように平坦化が十分でな
いと,ウェハ上に形成されるレジスト膜の膜厚が不均一
になり,歩留まりが低下することになる。
【0008】本発明は,かかる点に鑑みてなされたもの
であり,レジスト液等の処理液がウェハ等の基板に塗布
された後に,当該処理液の溶剤の揮発を抑制できる基板
の塗布装置を提供することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明によれば,基板に
処理液を塗布する塗布装置であって,基板を水平に保持
する保持部と,前記保持部に保持された基板の上面を覆
う上蓋と,前記上蓋の下面に接触し当該上蓋と一体とな
って,前記保持部に保持されている基板を収容し溶剤雰
囲気を閉じこめる空間を形成する下蓋とを有することを
特徴とする基板の塗布装置が提供される。
【0010】このように,基板の上面を覆う上蓋と,当
該上蓋と一体となって溶剤雰囲気を閉じこめる空間を形
成する下蓋とを有することによって,基板に処理液が塗
布された後に,所定時間当該基板を前記空間内に置くこ
とができる。このように基板が前記空間内に置かれる
と,基板から揮発する処理液の溶剤の量が低減され,基
板上の処理液が低粘性に維持される。これによって,基
板上の処理液が自重等によって平坦化され易くなり,そ
の結果基板上に平坦で所定膜厚の処理膜が形成される。
特に,上述のいわゆる一筆書きの要領で処理液が塗布さ
れた際には,塗布直後に凹凸が形成されるため,処理液
の溶剤の揮発を抑制すると,効果は大きい。
【0011】前記上蓋は,平板形状を有し,前記下蓋
は,上面が開口した筒形状を有していてもよい。このよ
うに,上蓋が平板形状を有し,前記下蓋が上面が開口し
た筒形状を有することによって,前記上蓋の下面に下蓋
の上端面を接触させることにより,上述した溶剤雰囲気
を閉じこめる空間を形成することができる。したがっ
て,当該空間内に基板を収容し,前記処理液の溶剤が基
板上から揮発することを抑制することができる。この結
果,処理液の粘性が低く維持されて,塗布後の処理液を
適切に平坦化することができる。
【0012】前記下蓋における前記上蓋との接触位置に
は,当該接触位置の気密性を維持するシール部材が設け
られていてもよい。このように,前記接触位置にシール
部材を設けることによって,前記空間内に閉じこめられ
た雰囲気が下蓋と上蓋との隙間から外部に漏れることが
防止され,前記空間の密閉性が向上される。これによっ
て,基板からの溶剤の揮発量を減少させることができ
る。
【0013】前記基板の塗布装置は,前記下蓋を上下動
させる昇降駆動部を有し,前記下蓋の下面には,前記保
持部が貫通する孔が設けられていてもよい。この昇降駆
動部によって,下蓋を上下動させて,前記溶剤雰囲気を
閉じこめる空間を開閉することができる。したがって,
適宜所定のタイミングで下蓋を上昇させ,下蓋を上蓋の
下面に接触させて,前記空間を形成することができる。
また,処理液の塗布時等には,塗布の妨げにならないよ
うに下方に待機させて置くことができる。下蓋に前記孔
を設けるので,下蓋の昇降の際に前記保持部が邪魔にな
らない。
【0014】前記下蓋には,前記基板を支持する支持部
材が設けられていてもよい。このように下蓋に支持部材
を設けることによって,下蓋を上昇させた際に,保持部
上の基板を当該支持部材で受け取って支持することがで
きるので,当該基板を上蓋により近づけることが可能と
なる。したがって塗布液の溶剤の基板からの揮発をより
抑制することができるので,塗布液の粘性を維持するこ
とができる。その結果,塗布液が好適に平坦化され,基
板上に所定膜厚の塗布膜が形成される。
【0015】前記基板の塗布装置は,前記保持部と前記
下蓋とを一体的に水平移動させる駆動部を有していても
よい。このように,前記保持部と下蓋とを一体的に水平
移動させるための駆動部を備えることによって,前記下
蓋があっても,前記保持部が,任意の位置に移動するこ
とができる。
【0016】前記基板の塗布装置は,前記上蓋と前記下
蓋とによって形成された前記空間内に前記処理液の溶剤
蒸気を供給する供給部を有していてもよい。このよう
に,前記溶剤雰囲気を閉じこめる空間内に前記処理液の
溶剤を供給する供給部を設けることによって,前記空間
内を溶剤雰囲気に置換し,維持することができる。その
結果,基板からの溶剤の揮発量が減少され,処理液の粘
性を低く維持することができる。したがって,塗布後
に,基板上の処理液が自重等によって容易に均され,基
板上に所定膜厚の塗布膜が形成できる。
【0017】前記供給部は,前記上蓋に設けられていて
もよい。このように,前記供給部が前記上蓋側に設けら
れることによって,基板の上方から前記処理液の溶剤蒸
気を供給することができる。したがって,基板の上側の
雰囲気がより濃い溶剤雰囲気に維持され,基板上に塗布
された処理液の溶剤の揮発が抑制される。なお,前記溶
剤蒸気には,溶剤がミスト状になっている場合も含まれ
る。
【0018】前記上蓋の供給部は,前記上蓋の複数箇所
に均一に分布して設けられてもよい。このように,前記
溶剤蒸気を供給する供給部を,前記上蓋の複数箇所に均
一に分布させて設けることによって,前記処理液の溶剤
を基板上に満遍なく均一に供給することができる。それ
故,基板全面において基板からの溶剤の揮発を抑制する
ことができ,基板上に適切な塗布膜を形成できる。
【0019】前記上蓋には,温度調節装置が設けられて
いてもよい。このように,前記上蓋に温度調節装置を設
けることによって,例えば上蓋の温度を低下させて,前
記空間内に収容されている基板の温度を低下させること
ができる。こうすることによって,基板からの溶剤の揮
発量が減少し,基板上の処理液の粘性を低く維持するこ
とができる。したがって,塗布後の処理液が適切に平坦
化され,所定膜厚の均一な塗布膜が形成される。また,
必要に応じて,基板温度を上昇させることができる。
【0020】前記下蓋には,温度調節装置が設けられて
いてもよい。このように,前記下蓋の温度を調節する温
度調節装置を設けることによって,例えば,下蓋の温度
を低下させて,下蓋によって形成された前記空間内の基
板の温度を低下させることができる。したがって,基板
からの溶剤の揮発が抑制され,基板上の処理液が適切に
平坦化されるため,基板上に所定膜厚の塗布膜が形成さ
れる。また,必要に応じて下蓋の温度を上昇させて,前
記略閉鎖空間内の溶剤濃度を適切な濃度に調節すること
ができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下,本発明の好ましい実施の形
態について説明する。図1は,本実施の形態にかかる基
板の塗布装置が搭載された塗布現像処理システム1の構
成の概略を示す平面図であり,図2は,塗布現像処理シ
ステム1の正面図であり,図3は,塗布現像処理システ
ム1の背面図である。
【0022】塗布現像処理システム1は,図1に示すよ
うに,例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部か
ら塗布現像処理システム1に対して搬入出したり,カセ
ットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットス
テーション2と,塗布現像処理工程の中で枚葉式に所定
の処理を施す各種処理装置を多段配置してなる処理ステ
ーション3と,この処理ステーション3に隣接して設け
られている図示しない露光装置との間でウェハWの受け
渡しをするインターフェイス部4とを一体に接続した構
成を有している。
【0023】カセットステーション2では,載置部とな
るカセット載置台5上の所定の位置に,複数のカセット
CをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在とな
っている。そして,このカセット配列方向(X方向)と
カセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z
方向;鉛直方向)に対して移送可能なウェハ搬送体7が
搬送路8に沿って移動自在に設けられており,各カセッ
トCに対して選択的にアクセスできるようになってい
る。
【0024】ウェハ搬送体7は,ウェハWの位置合わせ
を行うアライメント機能を備えている。このウェハ搬送
体7は後述するように処理ステーション3側の第3の処
理装置群G3に属するエクステンション装置32に対し
てもアクセスできるように構成されている。
【0025】処理ステーション3では,その中心部に主
搬送装置13が設けられており,この主搬送装置13の
周辺には各種処理装置が多段に配置されて処理装置群を
構成している。該塗布現像処理システム1においては,
4つの処理装置群G1,G2,G3,G4が配置されており,第
1及び第2の処理装置群G1,G2は塗布現像処理システム
1の正面側に配置され,第3の処理装置群G3は,カセッ
トステーション2に隣接して配置され,第4の処理装置
群G4は,インターフェイス部4に隣接して配置されてい
る。さらにオプションとして破線で示した第5の処理装
置群G5を背面側に別途配置可能となっている。前記主搬
送装置13は,これらの処理装置群G1,G2,G3,G4,G5
に配置されている後述する各種処理装置に対して,ウェ
ハWを搬入出可能である。なお,処理装置群の数や配置
は,ウェハWに施される処理の種類によって異なり,処
理装置群の数は,1つ以上であれば任意に選択可能であ
る。
【0026】第1の処理装置群G1では,例えば図2に示
すように,ウェハWにレジスト液を塗布してウェハW上
にレジスト膜を形成するレジスト塗布装置17と,露光
後にウェハWを現像処理する現像処理装置18とが下か
ら順に2段に配置されている。処理装置群G2の場合も同
様に,本実施の形態にかかる基板の塗布装置としてのレ
ジスト塗布装置19と,現像処理装置20とが下から順
に2段に積み重ねられている。
【0027】第3の処理装置群G3では,例えば図3に示
すように,ウェハWを冷却処理するクーリング装置3
0,レジスト液とウェハWとの定着性を高めるためのア
ドヒージョン装置31,ウェハWの受け渡しを行うため
のエクステンション装置32,レジスト液中の溶剤を蒸
発させるためのプリベーキング装置33,34及び現像
処理後の加熱処理を行うポストベーキング装置35が下
から順に例えば6段に重ねられている。
【0028】第4の処理装置群G4では,例えばクーリン
グ装置40,載置したウェハWを自然冷却させるエクス
テンション・クーリング装置41,エクステンション装
置42,クーリング装置43,露光後の加熱処理を行う
ポストエクスポージャーベーキング装置44,45,現
像処理後の加熱処理を行うポストベーキング装置46が
下から順に例えば7段に積み重ねられている。
【0029】インターフェイス部4の中央部には,図1
に示すように例えばウェハ搬送体50が設けられてい
る。このウェハ搬送体50はX方向(図1中の上下方
向),Z方向(垂直方向)の移動とθ方向(Z軸を中心
とする回転方向)の回転が自在にできるように構成され
ており,第4の処理装置群G4に属するエクステンション
・クーリング装置41,エクステンション装置42,周
辺露光装置51及び図示しない露光装置に対してアクセ
スして,各々に対してウェハWを搬送できるように構成
されている。
【0030】次に上述したレジスト塗布装置19の構成
について説明する。図4は,レジスト塗布装置19の構
成の概略を示す横断面の説明図であり,図5は,レジス
ト塗布装置19の構成の概略を示す縦断面の説明図であ
る。
【0031】レジスト塗布装置19は,図4及び図5に
示すように例えば上面が開口した略箱形状のケーシング
19aを有する。ケーシング19aには,ケーシング1
9aの上面の全面を覆う上蓋としての平板60が設けら
れている。平板60の中央付近には,図4に示すように
X方向(図4の左右方向。左方向が正とする)に長いス
リット61が設けられている。このスリット61内を後
述する吐出ノズル75が往復し,下方に位置されるウェ
ハWに処理液としてのレジスト液を塗布することができ
る。
【0032】平板60の下方には,図5に示すようにウ
ェハWを保持する保持部としてのチャック62が設けら
れている。チャック62は,水平で平坦な上面62aを
有し,当該上面62aにウェハWを載置することによっ
て,ウェハWを水平に保持できるようになっている。チ
ャック62の上面62aには,例えば図示しない吸引口
が設けられており,当該吸引口からウェハWを吸引する
ことによってウェハWを確実に保持できる。また,当該
吸引口からの吸引をON,OFFすることによってウェ
ハWを着脱することができる。チャック62の上面62
aは,上面62a上にウェハWが保持された際に,当該
ウェハWと平板60との距離が,例えば10mm程度に
なるように平板60に近づけて設けられる。
【0033】チャック62は,このチャック62を水平
移動させる駆動部63を有する。駆動部63は,後述す
るY方向に伸びる駆動レール72上を移動することがで
きる。駆動部63は,例えば電力によって稼動するモー
タ等を備えており,駆動部64の電源64は,主制御装
置65によって制御されている。したがって,チャック
62は,主制御装置65によって制御された駆動部63
の移動に伴って駆動レール72上を任意の速度で任意の
位置まで移動することができる。
【0034】駆動部63上方であって,チャック62上
に保持されるウェハWの下方には,上面が開口した略円
筒形状の下蓋66が設けられている。下蓋66の底面の
中央部には,図6に示すようにチャック62が通過可能
な孔66aが開口されている。孔66aは,チャック6
2が通過するのに足りる最小限の大きさに形成されてい
る。下蓋66の直径は,ウェハWの直径よりも大きく形
成されており,ウェハWを下蓋66内に収容することが
できる。
【0035】下蓋66の底面上には,ウェハWを支持す
る支持部材67が設けられている。支持部材67は,例
えばリング状に形成され,上面に幅のある平坦面を有し
ている。これにより,ウェハWが支持部材67の上面に
支持された際に,下蓋66内の雰囲気がウェハWと下蓋
66の底面との間を通って孔66aから逃げることが防
止される。支持部材67には,例えば熱伝導性の低いポ
リプロピレンが用いられており,支持部材67上にウェ
ハWが支持された際に,下蓋66の熱がウェハWに伝導
し,ウェハW面内の温度に斑ができることを抑制する。
支持部材67の高さは,下蓋66の上端面から底面まで
の距離,例えば10mmよりも短い,例えば5mm程度
にされており,図6に示すように前記下蓋66の上端面
から支持部材67の上面までの距離dが,例えば5mm
程度になるように設定されている。
【0036】図5に示すように,下蓋66には,当該下
蓋66を上下動させる,例えばシリンダ等を備えた昇降
駆動部68が設けられている。昇降駆動部68は,下蓋
66を平板60まで上昇させることができ,昇降駆動部
68の稼動は,例えば主制御装置65によって制御され
ている。したがって,所定のタイミングで下蓋66を上
昇させ,下蓋66のリング状の上端面66bを平板60
の下面に接触させて,溶剤雰囲気を閉じこめる空間とし
ての閉鎖空間Sを形成することができる。このとき,チ
ャック62上のウェハWは,下蓋66の支持部材67に
支持され,ウェハWは閉鎖空間S内に収容される。ま
た,下蓋66の上端面66bには,図6に示すようにシ
ール部材としてのOリング69が設けられており,閉鎖
空間Sの閉鎖性が向上されている。
【0037】昇降駆動部68は,駆動部63上に取り付
けられており,昇降駆動部68及び下蓋66は,駆動部
63と共に移動される。したがって,チャック62と下
蓋66は,一体的に水平移動することができ,チャック
62は,下方に下蓋66を待機させた状態で移動するこ
とができる。
【0038】図4に示すように,ケーシング19aのX
方向正方向側であってY方向負方向(図4の下方向)よ
りの壁面には,ウェハWをレジスト塗布装置19内に搬
送するための搬送口70が設けられている。ケーシング
19a内の底部には,搬送口70のある位置からX方向
に伸びる固定レール71が設けられている。固定レール
71上には,Y方向に伸びる駆動レール72が設けられ
ている。駆動レール72は,図示しない駆動機構によっ
て固定レール71上を移動することができ,駆動レール
72は,X方向に移動できる。駆動レール72上には,
上述の駆動部63が設けられており,駆動部63は,上
述したように駆動レール72に沿ってY方向に移動でき
る。したがって,駆動部63上のチャック62及びウェ
ハWは,ケーシング19a内をX方向,Y方向に移動す
ることができる。
【0039】ウェハWにレジスト液を吐出する吐出ノズ
ル75は,平板60のスリット61内に位置されてお
り,吐出ノズル75は,ノズル移動機構76によってス
リット61内をX方向に移動できるようになっている。
ノズル移動機構76は,平板60上であって,スリット
61のY方向正方向側に設けられている。
【0040】ノズル移動機構76は,図7に示すように
ケース76aによって覆われており,当該ケース76a
内には,吐出ノズル75を保持し,スライドさせるスラ
イダ77が設けられている。スライダ77は,スリット
61に沿って伸びる駆動ベルト78の一部に固定されて
いる。駆動ベルト78は,スリット61の両端部付近に
それぞれ設けられた駆動プーリ79と従動プーリ80間
に掛けられている。駆動プーリ79は,回転駆動モータ
81によって正転・反転される。かかる構成から,回転
駆動モータ81によって駆動プーリ79が回転され,駆
動ベルト78が移動し,スライダ77がX方向にスライ
ドして,吐出ノズル75がスリット61内を往復移動で
きる。
【0041】以上の構成から,吐出ノズル75をX方向
に往復移動させながら,吐出ノズル75からレジスト液
を吐出させつつ,当該吐出ノズル75の下方においてY
方向に向かってウェハWを移動させることにより,いわ
ゆる一筆書きの要領のレジスト液の塗布処理を行うこと
ができる。
【0042】図4に示すように,平板60の下側であっ
て,スリット61のX方向の両側の外方には,吐出ノズ
ル75からウェハWにレジスト液が吐出される際に,ウ
ェハWと吐出ノズル75との間に入って当該レジスト液
の吐出範囲を限定するマスク部材82及び83が待機さ
れている。マスク部材82は,スリット61のX方向正
方向側に,マスク部材83は,X方向負方向側に置かれ
ている。
【0043】マスク部材82及び83は,図5に示すよ
うに薄い板形状であり,側面から見てウェハWと平板6
0との間に平行に設けられている。マスク部材82及び
83は,それぞれ支持部材84及び85によって支持さ
れている。支持部材84及び85は,マスク駆動部86
及び87によってそれぞれX方向に伸縮できるように構
成されている。これによって,マスク部材82及び83
は,それぞれがスリット61外方から中央部に向かって
移動し,ウェハWの外縁部上方に位置することができ
る。マスク駆動部86及びマスク駆動部87は,例えば
駆動部63と同じ主制御装置65によって制御されてお
り,マスク部材82及び83のX方向への移動は,当該
主制御装置65によって,そのタイミング及び距離等が
制御される。したがって,マスク部材82及び83を所
定のタイミングでウェハWの外方からウェハWの外縁部
上方に進入させ,吐出ノズル75からウェハW外縁部に
吐出されるレジスト液を遮断し,ウェハW外に落下する
レジスト液を回収すると共に,ウェハWの塗布領域を限
定することができる。
【0044】次に,以上のように構成されているレジス
ト塗布装置19の作用について,塗布現像処理システム
1で行われるフォトリソグラフィー工程のプロセスと共
に説明する。
【0045】先ず,ウェハ搬送体7がカセットCから未
処理のウェハWを1枚取りだし,第3の処理装置群G3に
属するエクステンション装置32に搬送する。次いでウ
ェハWは,主搬送装置13によってアドヒージョン装置
31に搬入され,ウェハW上にレジスト液の密着性を向
上させる,例えばHMDSが塗布される。次にウェハWは,
クーリング装置30に搬送され,所定の温度に冷却され
る。そして,所定温度に冷却されたウェハWは,主搬送
装置13によって,例えばレジスト塗布装置19に搬送
される。
【0046】レジスト塗布装置19においてレジスト液
が塗布されたウェハWは,主搬送装置13によってプリ
ベーキング装置33,エクステンション・クーリング装
置41に順次搬送され,さらにウェハ搬送体50によっ
て周辺露光装置51,露光装置(図示せず)に順次搬送
され,各装置で所定の処理が施される。そして露光処理
の終了したウェハWは,ウェハ搬送体50によりエクス
テンション装置42に搬送され,その後,主搬送装置1
3によってポストエクスポージャーベーキング装置4
4,クーリング装置43,現像処理装置18,ポストベ
ーキング装置46及びクーリング装置30に順次搬送さ
れ,各装置において所定の処理が施される。その後,ウ
ェハWは,エクステンション装置32を介してカセット
Cに戻され,一連の塗布現像処理が終了する。
【0047】次に,上述したレジスト塗布装置19の作
用について詳しく説明する。先ず,ウェハWがレジスト
塗布装置19に搬送される際には,駆動部63がY方向
負方向側に移動し,駆動レール72がX方向正方向側に
移動することによってチャック62が搬送口70近辺に
移動される。そして,前工程である冷却処理が終了した
ウェハWは,主搬送装置13によって搬送口70からケ
ーシング19a内に搬入され,チャック62の上面62
aに吸着保持される。このとき,ウェハWと平板60と
の距離は,10mm程度となる。
【0048】次いで,駆動レール72がX方向負方向側
に移動し,図4に示すようにウェハWがケーシング19
aの中央部の位置P1まで移動される。次いでウェハW
は,駆動部63によってY方向正方向側に移動され,図
8に示すようにウェハWのY方向正方向側の端部がスリ
ット61下方にくる位置P2で停止される。このとき,
マスク部材82及び83が,それぞれケーシング19a
の中央部に向かって移動し,ウェハWの外縁部上に位置
される。これによって,吐出ノズル75が往復移動しな
がらレジスト液を吐出しても,ウェハW外方にレジスト
液が落下することが防止され,ウェハW上の所定領域に
レジスト液を塗布することができる。
【0049】次に,吐出ノズル75がノズル駆動機構7
6によって,図9に示すように塗布が開始されるスター
ト位置S,すなわちウェハWのX方向正方向側の外方の
位置まで移動される。
【0050】次いで,いわゆる一筆書きの要領のレジス
ト液の塗布が開始される。このときのレジスト塗布工程
を,図9を参考に説明すると,先ず吐出ノズル75が,
スタート位置SからX方向正方向に所定の速度で移動し
ながら,線状のレジスト液をウェハW表面に吐出する。
なお,このとき使用されるレジスト液は,溶剤濃度が高
く粘性の低いものが使用される。そして,吐出ノズル7
5は,ウェハWのX方向正方向側の外方まで進み,マス
ク部材83上で一旦停止する。このときもレジスト液は
吐出され続け,ウェハW以外の場所に吐出されたレジス
ト液はマスク部材83により受け止められ,回収され
る。
【0051】次いで,主制御装置65によって駆動部6
3がY方向正方向に所定距離ずらされ,ウェハWもY方
向正方向にずらされる。このとき,マスク駆動部86及
び87によって,マスク部材82及びマスク部材83と
の間隔が調節され,例えばウェハWの外形に従って当該
間隔が広げられる。
【0052】その後,吐出ノズル75は,折り返して,
引き続きレジスト液を塗布しながら,X方向正方向側に
移動し,ウェハWの外縁部に位置するマスク部材82上
まで進んで停止する。そして,ウェハWがY方向正方向
に所定距離ずらされ,マスク部材82及びマスク部材8
3の間隔が再びウェハWの外形に従って調節された後,
再び吐出ノズル75は,折り返しX方向負方向に進んで
ウェハW上にレジスト液を吐出する。
【0053】かかる工程を繰り返して,ウェハWのY方
向負方向側の半面にレジスト液が吐出され始めると,ウ
ェハWがY方向正方向にずらされる度に,今度はマスク
部材82及び83の間隔が狭めらる。こうしてウェハW
が吐出ノズル75の下方を通過し,図10に示すように
ウェハWのY方向負方向側の端部が吐出ノズル75の下
方に来る位置P3まで移動し,吐出ノズル75が図9に
示すEND位置Eまで来たところで,レジスト液の吐出
が停止され,レジスト塗布が終了する。これによって,
レジスト液がウェハW上に略矩形状に塗布され,ウェハ
Wの所定領域Kにレジスト液が塗布される。
【0054】次いで,ウェハWがY方向負方向側に移動
され,例えば位置P1まで戻される。そして,昇降駆動
部68によって下蓋66が上昇される。下蓋66が上昇
されると,図11に示すようにウェハWが下蓋66内に
収容され,ウェハWが支持部材67によって支持され
る。このとき,チャック62の吸着が解除され,ウェハ
Wがチャック62から下蓋66に受け渡される。続いて
下蓋66がさらに上昇され,図12に示すように下蓋6
6の上端面66bが平板60の下面に接触したところで
下蓋66は停止される。このとき,下蓋66と平板60
とによって閉鎖空間Sが形成される。また,ウェハWと
平板60との距離は,例えば4mm程度に縮められる。
これにより,閉鎖空間S内を狭容積空間として,ウェハ
Wから揮発する溶剤を抑制し,塗布されたレジスト液の
粘性を維持できる。
【0055】その後,ウェハWを閉鎖空間S内に収容し
た状態を所定時間維持する。このとき,ウェハW上で
は,矩形波状に塗布された粘性の低いレジスト液が自重
等によって均される。
【0056】所定時間経過後,下蓋66が下降され,閉
鎖空間Sが開放される。また,下蓋66の下降に伴いウ
ェハWがチャック62に再び受け渡され,吸着保持され
る。ウェハWがチャック62に受け渡されると,駆動レ
ール72がX方向正方向側に移動し,搬送口70の手前
で停止される。
【0057】その後,ウェハWは,チャック62から主
搬送装置13に受け渡され,主搬送装置13によってレ
ジスト塗布装置19から搬出されて,レジスト塗布装置
19における一連の塗布処理が終了する。
【0058】以上の実施の形態では,チャック62の下
方に,昇降可能な下蓋66を設けたので,レジスト液が
塗布された後に,下蓋66を上昇させて,閉鎖空間Sを
形成し,当該閉鎖空間S内にウェハWを収容することが
できる。これによって,塗布後のウェハWからレジスト
液の溶剤が揮発することが抑制され,レジスト液の粘性
が低く維持される。したがって,上述の実施の形態のよ
うに塗布後のウェハWを所定時間閉鎖空間S内に収容し
ておくことによって,ウェハW上のレジスト液が自然に
均され,平坦化される。その結果,ウェハW上に所定膜
厚の均一なレジスト膜を形成することができる。
【0059】下蓋66内の深さを,チャック62に保持
されたウェハWと平板60との隙間より小さくなるよう
にしたので,下蓋66を上昇させて,下蓋66の上端部
66bを平板60の下面に接触させた際に,ウェハWは
下蓋66に支持され,ウェハWと平板60との隙間を狭
くすることができる。こうすることによって,ウェハW
からの溶剤の蒸発がさらに抑制され,ウェハW上のレジ
スト液の粘性が維持されて,レジスト液の平坦化が促進
される。
【0060】下蓋66に支持部材67を設けたので,下
蓋66を上昇させた際にウェハWが当該支持部材67に
支持され,ウェハWがチャック62から下蓋66に好適
に受け渡される。
【0061】下蓋66の上端面66bにOリング69を
設けたので,閉鎖空間Sの閉鎖性が向上され,ウェハW
からの溶剤の揮発がさらに抑制できる。
【0062】下蓋66の昇降駆動部68をチャック62
の駆動部63に設けるようにしたので,チャック62の
移動が下蓋66に妨げられず任意の位置に移動すること
ができる。
【0063】以上の実施の形態では,ウェハWを位置P
2から位置P3に移動させながら,ウェハWにレジスト
液を塗布していたが,それとは逆に位置P3から位置P
2に移動させながら,ウェハWにレジスト液を塗布して
もよい。また,閉鎖空間Sを形成する位置は,P1に限
られず,平板60のある位置であれば任意に選択でき
る。
【0064】以上の実施の形態では,下蓋66の底面上
にリング状の支持部材67を設けたが,図13に示すよ
うに下蓋66の底面上に複数の支持ピン89を設けるよ
うにしてもよい。支持ピン89は,例えば同一円周上の
3箇所に設けられる。支持ピン89の高さは,例えば前
記下蓋66の上端面から支持ピン89の頂点までの距離
dが,例えば5mm程度になるように設定される。これ
により,閉鎖空間Sが形成される際に,ウェハWが支持
ピン89に支持され,ウェハWが平板60により近づけ
られるので,ウェハWの溶剤の蒸発が抑制される。ま
た,接触面積の小さい支持ピン89によってウェハWを
支持できるので,ウェハWが下蓋66からの熱の影響を
受けにくく,ウェハW面内温度が不均一になることを抑
制できる。
【0065】以上の実施の形態では,閉鎖空間S内にウ
ェハが収容されるのみであったが,閉鎖空間S内にレジ
スト液の溶剤蒸気を供給するようにしてもよい。例え
ば,図14に示すように平板90上であって,下蓋66
によって閉鎖空間Sが形成される位置P1には,レジス
ト液の溶剤蒸気を供給する供給部としての供給孔91が
複数箇所に設けられる。供給孔91は,図15に示すよ
うに下蓋66に対向する位置に均一に分布して設けられ
る。位置P1の平板90上には,供給孔91上に供給室
Gを形成する,略円筒形状の蓋体92が設けられる。蓋
体92の上面には,供給室G内に溶剤蒸気を供給する供
給管93が設けられる。
【0066】そして,ウェハWにレジスト液が塗布さ
れ,駆動部63の移動によってウェハWが位置P1に移
動されると,前実施の形態と同様に下蓋66が上昇さ
れ,ウェハWが下蓋66の支持部材67に支持され,さ
らに下蓋66が平板90の下面に接触して,閉鎖空間S
が形成される。次いで,供給管93からレジスト液の溶
剤蒸気が供給され始め,当該溶剤蒸気は,供給室Gを介
して各供給孔91から閉鎖空間S内に流入される。所定
時間後,前記溶剤の供給が停止され,前記実施の形態と
同様に下蓋66が下降され,閉鎖空間Sが開放されると
共に,ウェハWがチャック62に受け渡される。
【0067】かかる場合,塗布後のレジスト液が自重等
によって均されている最中に,レジスト液の溶剤蒸気を
積極的に供給するので,ウェハW上のレジスト液の粘性
が維持,又は減少される。これによって,レジスト液の
平坦化が促進され,より確実にレジスト液が平坦化され
る。また,供給孔91をウェハWに対向する位置P1に
偏り無く均一に分布して設けたので,溶剤蒸気がウェハ
W上に偏り無く供給され,レジスト液がウェハW面内に
おいて均一に平坦化される。なお,閉鎖空間S内にレジ
スト液の溶剤蒸気を供給する供給部は,下蓋66に設け
られていてもよい。
【0068】上述の実施の形態において,閉鎖空間S内
の温度を調節するようにしてもよい。例えば,図16に
示すように平板100に温度調節装置101が設けられ
る。温度調節装置101は,例えば熱源となるペルチェ
素子102と,ペルチェ素子102の電源103と,電
源103の電圧を制御する制御部104とを有する。ペ
ルチェ素子102は,閉鎖空間Sを形成する位置P1の
平板100内に内蔵される。かかる構成から,制御部1
04は,電源103を操作し,ペルチェ素子102の発
熱又は吸熱量を調節し,位置P1の平板100の温度を
設定温度に維持,制御することができる。
【0069】そして,制御部104に,例えばケーシン
グ19a内の温度よりも低い温度Tを設定されると,ペ
ルチェ素子102によって位置P1の平板100の温度
が,設定温度Tに調節される。その後,上述したように
塗布後のウェハWが位置P1に移動され,下蓋66の上
昇によって閉鎖空間Sが形成される。このとき,閉鎖空
間S内の温度が平板100の温度によって低下され,そ
の結果レジスト液の溶剤の蒸発が抑制され,レジスト液
の粘性が低く維持される。
【0070】また,図17に示すように温度調節装置1
00を下蓋120側に設けてもよい。かかる場合,例え
ばペルチェ素子102を下蓋120の下面に内蔵させ
る。このようにして下蓋120の温度を調節することに
よって,閉鎖空間S内の温度を調節し,ウェハWからの
溶剤の揮発を抑制することができる。なお,必要に応じ
て,例えば設定温度Tをケーシング19a内の温度より
も高い温度に設定してもよい。これによって,ウェハW
上のレジスト液が平坦化された後に,当該平坦化された
レジスト膜を迅速に乾燥させることができる。
【0071】以上の実施の形態は,ウェハにレジスト液
を塗布する塗布装置について適用したものであったが,
本発明は,他の処理液,例えばSOD,SOG膜等を形
成する処理液や現像液を塗布する塗布装置にも適用でき
る。また,以上で説明した実施の形態は,半導体ウェハ
デバイスの製造プロセスのフォトリソグラフィー工程に
おける塗布装置について適用したものであったが,本発
明は半導体ウェハ以外の基板例えばLCD基板,フォト
マスク用のマスクレチクル基板の塗布装置においても適
用できる。
【0072】
【発明の効果】本発明は,処理液が基板に塗布された後
に,処理液の溶剤の揮発を抑制することができるので,
当該処理液の粘性の上昇が抑制され,処理液自らによる
平坦化作用が好適に行われる。したがって,基板上に所
定膜厚の均一な塗布膜が形成され,歩留まりが向上され
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態にかかるレジスト塗布装置を搭載し
た塗布現像処理システムの構成の概略を示す平面図であ
る。
【図2】図1の塗布現像処理システムの正面図である。
【図3】図1の塗布現像処理システムの背面図である。
【図4】レジスト塗布装置の構成の概略を示す平面図で
ある。
【図5】レジスト塗布装置の構成の概略を示す縦断面の
説明図である。
【図6】下蓋の構成を示す斜視図である。
【図7】ノズル移動機構の構成の概略を示す斜視図であ
る。
【図8】レジスト塗布開始時のウェハの位置を示すレジ
スト塗布装置の横断面の説明図である。
【図9】レジスト液の塗布経路を示す説明図である。
【図10】レジスト塗布終了時のウェハの位置を示すレ
ジスト塗布装置の横断面の説明図である。
【図11】下蓋を上昇させ,ウェハが支持ピンに支持さ
れた状態を示すレジスト塗布装置内の縦断面の説明図で
ある。
【図12】閉鎖空間が形成された状態を示すレジスト塗
布装置内の縦断面の説明図である。
【図13】下蓋の他の構成例を示す斜視図である。
【図14】閉鎖空間に溶剤を供給する場合のレジスト塗
布装置の構成を示す縦断面の説明図である。
【図15】平板における供給孔の配置例を示す平板の平
面図である。
【図16】平板に温度調節装置を設けた場合のレジスト
塗布装置の構成を示す縦断面の説明図である。
【図17】下蓋の温度調節装置を設けた場合のレジスト
塗布装置の構成を示す縦断面の説明図である。
【符号の説明】
1 塗布現像処理システム 19 レジスト塗布装置 60 平板 62 チャック 63 駆動部 66 下蓋 66b 上端部 67 支持部材 68 昇降駆動部 75 吐出ノズル W ウェハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森川 祐晃 東京都港区赤坂五丁目3番6号 TBS放 送センター 東京エレクトロン株式会社内 (72)発明者 小林 真二 東京都港区赤坂五丁目3番6号 TBS放 送センター 東京エレクトロン株式会社内 Fターム(参考) 2H025 AB16 EA05 4F041 AA02 AA06 AB02 BA05 BA22 BA38 BA51 4F042 AA02 AA07 DC00 DC03 DF09 DF24 DF34 DH10 5F046 JA01 JA24 JA27

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に処理液を塗布する塗布装置であっ
    て,基板を水平に保持する保持部と,前記保持部に保持
    された基板の上面を覆う上蓋と,前記上蓋の下面に接触
    し当該上蓋と一体となって,前記保持部に保持されてい
    る基板を収容し溶剤雰囲気を閉じこめる空間を形成する
    下蓋とを有することを特徴とする,基板の塗布装置。
  2. 【請求項2】 前記上蓋は,平板形状を有し,前記下蓋
    は,上面が開口した筒形状を有することを特徴とする,
    請求項1に記載の基板の塗布装置。
  3. 【請求項3】 前記下蓋における前記上蓋との接触位置
    には,当該接触位置の気密性を維持するシール部材が設
    けられていることを特徴とする,請求項1,又は2のい
    ずれかに記載の基板の塗布装置。
  4. 【請求項4】 前記下蓋を上下動させる昇降駆動部を有
    し,前記下蓋の下面には,前記保持部が貫通する孔が設
    けられていることを特徴とする,請求項1,2又は3の
    いずれかに記載の基板の塗布装置。
  5. 【請求項5】 前記下蓋には,前記基板を支持する支持
    部材が設けられていることを特徴とする,請求項1,
    2,3又は4のいずれかに記載の基板の塗布装置。
  6. 【請求項6】 前記保持部と前記下蓋とを一体的に水平
    移動させる駆動部を有することを特徴とする,請求項
    1,2,3,4又は5のいずれかに記載の基板の塗布装
    置。
  7. 【請求項7】 前記上蓋と前記下蓋とによって形成され
    た前記空間内に,前記処理液の溶剤蒸気を供給する供給
    部を有することを特徴とする,請求項1,2,3,4,
    5又は6のいずれかに記載の基板の塗布装置。
  8. 【請求項8】 前記供給部は,前記上蓋に設けられてい
    ることを特徴とする,請求項7に記載の基板の塗布装
    置。
  9. 【請求項9】 前記上蓋の供給部は,前記上蓋の複数箇
    所に均一に分布していることを特徴とする,請求項8に
    記載の基板の塗布装置。
  10. 【請求項10】 前記上蓋には,温度調節装置が設けら
    れていることを特徴とする,請求項1,2,3,4,
    5,6,7,8又は9のいずれかに記載の基板の塗布装
    置。
  11. 【請求項11】 前記下蓋には,温度調節装置が設けら
    れていることを特徴とする,請求項1,2,3,4,
    5,6,7,8,9又は10のいずれかに記載の基板の
    塗布装置。
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