JP3898045B2 - 板状ガラス成形装置及び板状ガラスの成形方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラス溶融炉から流出する溶融ガラスを板状に成形するための板状ガラス成形装置及び板状ガラスの成形方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、板状ガラスの製造装置としては、特開2000−335928公報、特開平11−310421号公報、特開平11−21137号公報に開示されているものなどが知られている。
【0003】
すなわち、特開2000−335928の装置は、熱間成形工程と後続の成形工程とをそれぞれ独立させることで、不良品の発生を抑制しつつ板状ガラスを製造するものであって、熱間成形装置から溶融ガラスを鉛直下方へ帯状に引き抜き、さらに下方の折り曲げゾーンで溶融ガラスの搬送方向を水平方向に変更した後、水平ゾーンで帯状のガラスを規定の寸法に切断するものである。
【0004】
また、特開平11−310421号及び特開平11−21137号の製造装置は、フロート法により板状ガラスを成形するものであって、錫又は錫合金などの溶融金属浴を収容する浴槽内に、溶融ガラスを所定の流量で連続的に流し入れ、溶融ガラスをガラスリボンの状態で搬送しつつ幅や厚さを調節することで、所望の形状の板状ガラスを得るものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のこのような装置には次のような課題がある。
すなわち、特開2000−335928の装置は、垂直ゾーン、折り曲げゾーン、水平ゾーンといった複数の搬送路を備える装置であるため、装置内部に広いスペースが必要となり、装置全体のサイズが大きなものとなる。
【0006】
これにより、このタイプの装置は、成形温度及び成形時間(徐冷温度及び徐冷時間)の精細な制御が困難になるため、脈理や歪の発生を招き、さらに例えばフツリン酸ガラスなどを成形する場合には、フッ素の揮発損失が課題になる。また、このような装置の場合、帯状ガラスの幅方向の端縁部分に、表面張力による変形が生じるため、この部位を切除せざるを得ず、材料の無駄、工程の増加、装置の大型化を招く結果となる。
【0007】
また、フロート法を実施する特開平11−310421号及び特開平11−21137号の装置は、上述したような課題に加え、さらに次のような課題がある。つまり、フロート法を実施する装置は、窓ガラスのような比較的大きいサイズのガラス成形に適しているため、上記特開2000−335928の装置よりも、一般に、大型の装置として構成されることが多く、フツリン酸ガラスなどの成形の場合、フッ素の揮発損失がより起こり易くなる。さらに、フロート法を用いるこれらの装置は、少量生産に不向きであり、また、製法上の欠点として板状ガラスの寸法(厚さ及び幅)を高精度に成形することが困難であった。
【0008】
本発明は、このような課題を解決するためのもので、脈理、歪の発生や、例えばフツリン酸ガラスを成形する場合のフッ素の揮発損失などを抑制しつつ板状ガラスを高精度に、しかも効率よく成形できる板状ガラス成形装置及び板状ガラスの成形方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の板状ガラス成形装置は、溶融炉から連続的に流出する溶融ガラスを搬送するコンベヤと、前記コンベヤにより搬送される前記溶融ガラスの表面に各々摺接して前記溶融ガラスを厚さ方向に加工成形する複数の圧延ローラと、前記複数の圧延ローラを、前記溶融ガラスの表面に摺接する摺接位置とその表面から離間する非摺接位置との間で昇降移動させる第1のローラ昇降機構と、前記コンベヤの搬送方向における前記圧延ローラの下流側で、加工成形したガラスの表面温度を検出する第1の温度センサと、前記第1の温度センサによる検出結果に基づいて、前記圧延ローラの表面温度を個別に調節する圧延ローラ温調手段と、前記第1の温度センサによる検出結果に基づいて、前記第1のローラ昇降機構の動作を制御する手段とを具備することを特徴とする。
【0010】
この発明は、複数の圧延ローラにより加工成形したガラスの表面温度を検出し、この検出した温度の情報を、各圧延ローラの表面温度を調節するための情報としてフィードバックできるので、溶融ガラスの成形温度及び成形時間を精細に制御することができる。これにより、脈理、歪の発生や、例えばフツリン酸ガラスを成形する場合のフッ素の揮発損失などを抑制しつつ板状ガラスを高精度に、しかも効率よく成形することができる。
【0011】
また、本発明の板状ガラス成形装置は、前記コンベヤの搬送方向における前記第1の温度センサの下流側に設けられ、このコンベヤにより搬送される前記加工成形したガラスの表面に摺接して前記加工成形したガラスの厚さ方向の形状を補整する少なくとも一つの補助ローラと、前記補助ローラを、前記加工成形したガラスの表面に摺接する摺接位置とその表面から離間する非摺接位置との間で昇降移動させる第2のローラ昇降機構と、前記コンベヤの搬送方向における前記補助ローラの下流側で、形状を補整したガラスの表面温度を検出する第2の温度センサと、前記第1及び第2の温度センサによる検出結果に基づいて、前記補助ローラの表面温度を個別に調節する補助ローラ温調手段と、前記第2の温度センサによる検出結果に基づいて、前記第2のローラ昇降機構の動作を制御する手段とをさらに具備することを特徴とする。
【0012】
すなわち、この発明は、圧延ローラによる加工成形後並びに補助ローラによる形状補整後のガラスの表面温度をそれぞれ検出し、検出したこれら温度の情報を、補助ローラの表面温度の調節情報としてフィードバックさせつつ加工成形したガラスの厚さ方向の形状を補整するものである。したがって、この発明によれば、溶融ガラスの成形温度及び成形時間をより精細に制御できるので、例えば表面張力によって成形中のガラスの側端縁が膨出してしまうことなどを防止できると共に、前記同様、脈理不良や歪不良の発生を抑制しつつ板状ガラスを高精度に、しかも効率よく成形することができる。
【0013】
さらに、本発明の板状ガラス成形装置は、前記コンベヤ及び前記圧延ローラの周速が同期するようにこれらを駆動する駆動機構をさらに具備することを特徴とする。
この発明によれば、圧延ローラとコンベヤとの搬送速度差が原因で起こり得るガラス表面のキズや、ガラス全体における歪の発生を抑制することができる。
【0014】
また、本発明の板状ガラス成形装置は、前記圧延ローラ温調手段及び/又は補助ローラ温調手段が、前記圧延ローラ及び/又は前記補助ローラの内部に形成された冷媒の流路と、前記流路に冷媒を供給する冷媒供給機構と、前記冷媒供給機構を制御して前記冷媒の供給量をローラ毎に調節する冷媒流量調節手段とを具備すること特徴とする。
この発明によれば、ローラ内部への冷媒の供給量を適宜設定することで、圧延ローラ又は補助ローラの表面温度を容易に調節することができる。
【0015】
さらに、本発明の板状ガラス成形装置は、個々の前記圧延ローラ又は前記補助ローラが、前記コンベヤの搬送方向の上流側から下流側へ順に並設され、前記冷媒流量調節手段が、前記圧延ローラ又は前記補助ローラにおける前記上流側から下流側へ向けての配列順に、前記冷媒の供給量を段階的に低減することを特徴とする。
【0016】
この発明の板状ガラス成形装置は、上記フィードバック制御によるローラ表面の温度調節機能と、当該ローラの配列順に応じた段階的な冷媒の供給量制御とを合わせて用いることにより、溶融ガラスの徐冷温度及び徐冷速度を好適に設定することができる。これにより、板状ガラスを高精度に且つ効率よく成形することができる。
【0017】
また、本発明の板状ガラス成形装置は、前記コンベヤにより搬送される前記溶融ガラスの両側面と摺接してこの溶融ガラスの搬送幅を規制する着脱自在なガイド部材と、前記ガイド部材を冷却する手段と、前記ガイド部材による前記溶融ガラスの搬送幅を調節可能な幅調節機構とをさらに具備することを特徴とする。
【0018】
この発明によれば、成形すべき板状ガラスの厚さに対応した例えば最適な厚さのガイド部材を選択可能であると共に、このガイド部材を冷却でき、さらに溶融ガラスの搬送幅を調節できるので、板状ガラスの幅及び厚さを高精度に成形することができる。
【0020】
また、上述したこれらの発明は、圧延ローラによる加工成形後又は補助ローラによる形状補整後のガラス表面の検出温度に基づいて、溶融ガラスの徐冷に不要なローラを使用しないようにするものである。したがって、これらの発明によれば、溶融ガラスの搬送速度の高速化などを図ることができ、板状ガラスの生産性を向上させることができる。
【0021】
また、本発明の板状ガラス成形装置は、前記コンベヤの表面温度を検出するコンベヤ温度センサと、前記コンベヤ温度センサによる検出結果に基づいて、前記コンベヤの表面温度を調節するコンベヤ温調手段とをさらに具備することを特徴する。
【0022】
この発明は、コンベヤの搬送方向における例えば溶融ガラスの溶融炉からの流出位置よりも上流側で、コンベヤの表面温度を検出し、この検出温度に応じてコンベヤ表面を冷却することなどが可能である。これにより、溶融炉からコンベヤへ溶融ガラスを流出したときに生じるコンベヤ温度に起因する欠点、すなわち溶融ガラスのコンベヤへの貼り付きや板状ガラスとしたときの反りを低減させることができる。
【0023】
さらに、本発明の板状ガラス成形装置は、前記コンベヤの搬送方向における前記補助ローラの下流側、又は前記圧延ローラと前記補助ローラとの設置位置の間で、前記形状を補整したガラス又は前記加工成形したガラスの厚さを検出する厚さ検出手段と、前記厚さ検出手段による検出結果に基づいて、前記駆動機構を制御し前記コンベヤ及び前記圧延ローラの周速を変更する手段をさらに具備することを特徴する。
【0024】
この発明は、圧延ローラによる加工成形後又は補助ローラによる形状補整後の溶融ガラスの厚さを検出し、この検出結果が、最終的な薄板ガラスの成形厚に影響を及ぼすコンベヤ(溶融ガラスの搬送速度)及び圧延ローラの周速を調節するための情報としてフィードバックされるので、板状ガラスの厚さを高精度に成形できると共に、板状ガラスの成形の効率化を図ることができる。
【0025】
また、本発明の板状ガラスの成形方法は、溶融炉から連続的に流出する溶融ガラスをコンベヤにより搬送する工程と、前記コンベヤにより搬送される前記溶融ガラスの表面に複数の圧延ローラをそれぞれ摺接させ前記溶融ガラスを厚さ方向に加工成形する工程と、前記コンベヤの搬送方向における前記圧延ローラの下流側で、加工成形したガラスの表面温度を検出する第1の温度検出工程と、前記第1の温度検出工程での前記加工成形したガラスの表面温度に基づいて、前記圧延ローラの表面温度を個別に調節する工程と、前記第1の温度検出工程で検出された前記加工成形したガラスの表面温度に基づいて、前記圧延ローラを、前記溶融ガラスの表面に摺接する摺接位置とその表面から離間する非摺接位置との間で昇降移動させる工程とを有することを特徴とする。
【0026】
さらに、本発明の板状ガラスの成形方法は、前記コンベヤの搬送方向における前記第1の温度センサの下流側に設けられた少なくとも一つの補助ローラを、前記コンベヤにより搬送される前記加工成形したガラスの表面に摺接させ前記加工成形したガラスの厚さ方向の形状を補整する工程と、前記コンベヤの搬送方向における前記補助ローラの下流側で、形状を補整したガラスの表面温度を検出する第2の温度検出工程と、前記第1及び第2の温度検出工程でそれぞれ検出された前記加工成形したガラス及び前記形状を補整したガラスの表面温度に基づいて、前記補助ローラの表面温度を個別に調節する工程と、前記第2の温度検出工程で検出された前記形状を補整したガラスの表面温度に基づいて、前記補助ローラを、前記加工成形したガラスの表面に摺接する摺接位置とその表面から離間する非摺接位置との間で昇降移動させる工程とをさらに有することを特徴とする。
【0027】
また、本発明の板状ガラスの成形方法は、前記コンベヤの表面温度を検出し、この検出結果に応じて前記コンベヤの表面温度を調節する工程をさらに有することを特徴する。ここで、上述した板状ガラスの成形方法において成形されるガラスは、例えばフツリン酸ガラスである。
さらに、本発明の板状ガラスの成形方法は、フツリン酸ガラスからなる板状ガラスの成形方法であって、溶融炉から連続的に流出する溶融ガラスをコンベヤにより搬送する工程と、前記コンベヤにより搬送される前記溶融ガラスの両側面に、冷却されるガイド部材を摺接させて前記溶融ガラスの搬送幅を規制しながら、前記溶融ガラスの表面に複数の圧延ローラをそれぞれ摺接させ前記溶融ガラスを厚さ方向に加工成形する工程と、前記コンベヤの搬送方向における前記圧延ローラの下流側で、加工成形したガラスの表面温度を検出する第1の温度検出工程と、前記第1の温度検出工程での前記加工成形したガラスの表面温度に基づいて、前記複数の圧延ローラを各々冷却してこれらの圧延ローラの表面温度を個別に調節する工程とを有することを特徴とする。
また、上記した発明のフツリン酸ガラスからなる板状ガラスの成形方法は、前記コンベヤの搬送方向における前記第1の温度センサの下流側に設けられた少なくとも一つの補助ローラを、前記コンベヤにより搬送される前記加工成形したガラスの表面に摺接させ前記加工成形したガラスの厚さ方向の形状を補整する工程と、前記コンベヤの搬送方向における前記補助ローラの下流側で、形状を補整したガラスの表面温度を検出する第2の温度検出工程と、前記第1及び第2の温度検出工程でそれぞれ検出された前記加工成形したガラス及び前記形状を補整したガラスの表面温度に基づいて、前記補助ローラの表面温度を個別に調節する工程とをさらに有することを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る板状ガラス成形装置を示す正面図、図2はその平面図、図3は、圧延ローラ及びその支持部分の構造を示す図、図4は、補助ローラ及びその支持部分の構造を示す図、図5は、板状ガラス成形装置の主要な制御系を示す機能ブロック図である。
本実施形態の板状ガラス成形装置は、光学機器用の薄板状ガラス部品である例えばCCDやCMOSイメージセンサの視感度補正用フィルタなどを成形する場合において好適な装置である。
【0029】
すなわち、図1及び図2に示すように、板状ガラス成形装置1は、外郭を形成する筐体1aと、溶融窯(ルツボ窯)より溶融状態で連続的に流出するフツリン酸ガラス6(6a)を搬送する無限軌道2と、溶融状態のフツリン酸ガラス6を厚さ方向に加工成形する複数の圧延ローラ3と、加工成形したフツリン酸ガラス6(6b)の厚さ方向の形状を補整する複数の補助ローラ4と、フツリン酸ガラス6(6a)の搬送幅を規制する一対のガイド部材5と、補助ローラ4によって形状を補整された板状のフツリン酸ガラス6(6c)を切断する切断ユニット7と、溶融状態のフツリン酸ガラス6によって昇温した無限軌道2を冷却する冷却ユニット8とを主に備えている。
【0030】
筐体1aには、装置本体を容易に移動させるための車輪11が設けられている。車輪11の近傍には、ジャッキボルトが取付けられており、このジャッキボルトは、装置本体の脚部の高さを調節することが可能となっている。これにより、溶融窯と無限軌道2との相対的な位置関係を調節することができる。
【0031】
無限軌道2は、短冊状の複数のプレート2aが、レール25上(図2では一部分のみを図示)で、連結されたエンドレスのチェーンコンベヤである。個々のプレート2aは、耐熱性、耐食性に優れた材料で形成されている。プレート2aにおけるフツリン酸ガラス6との接触面及び成形ガイド5との摺動面は、成形される板状ガラスの表面を平滑に仕上げ、且つ成形ガイド5との間での摩耗を抑制するために、極めて平滑に仕上げられている。
【0032】
このようなプレート2aの材料としては、例えばSUS304、SUS304L、SUS321、SUS316、SUS316L、SUS310Sといったステンレス鋼などの金属の他、石材やセラミックスなどが例示される。また、無限軌道2は、隣り合うプレート2aどうしの隙間に溶融状態のフツリン酸ガラス6が流れ込まないようにするために、この隙間が1mm以下になるように個々のプレート2aが連結されている。
【0033】
圧延ローラ3は、図1及び図2に示すように、無限軌道2のフツリン酸ガラス6の搬送面と対向するように例えば6セット設けられている。また、これらの圧延ローラ3は、長手方向が、無限軌道2のフツリン酸ガラス6(6a)の搬送方向と直交するように配置され、かつ各々が上流側から下流側へ並設されている。圧延ローラ3は、耐熱性及び耐食性に優れた金属材料により形成されている。このように構成された圧延ローラ3は、無限軌道2より搬送される溶融状態のフツリン酸ガラス6(6a)の表面に各々摺接してこのガラスを厚さ方向に加工成形(圧延)する。
【0034】
ここで、圧延ローラ3の内部構造及びその支持部分の構造について詳述する。
図3に示すように、圧延ローラ3は、フツリン酸ガラス6を実質的に圧延するための部位として外筒32を備えており、この外筒32が、スプロケット35に接合された回転軸31、及びベアリング37を介して支持部材36に回転自在に支持されている。外筒32(回転軸31)の内部には、冷却水を供給するための流路として内管34が形成されている。この内管34の冷却水の流れの下流側には、回転管継手33が接続されている。この回転管継手33には、圧延ローラ3本体内を流れる冷却水の出口側の温度を検出するための測温抵抗体105が設けられている。さらに、筐体1aに対しての支持部材36の取付部分には、支持部材36に支持された圧延ローラ3を昇降移動させるためのエアシリンダ38が設けられている。ここで、圧延ローラ3を例えば6セット並設させる理由は、圧延ローラ3によって圧延されるフツリン酸ガラス6の急激な温度変化(低下)を抑制するためである。また逆に、加工(工程)に時間を掛け過ぎるとフッ素の揮発損失を生じるので注意が必要である。
【0035】
補助ローラ4は、図1及び図2に示すように、無限軌道2の搬送方向における圧延ローラ3の下流側に設けられ、無限軌道2のフツリン酸ガラス6(6b)の搬送面と対向するように例えば3セット設けられている。また、これらの補助ローラ4は、長手方向が、無限軌道2のフツリン酸ガラス6(6b)の搬送方向と直交するように配置され、かつ各々が上流側から下流側へ並設されている。補助ローラ4は、圧延ローラ3と同様、耐熱性及び耐食性に優れた金属材料により形成されている。このように構成された圧延ローラ3は、無限軌道2より搬送されるフツリン酸ガラス6(6b)の表面に各々摺接してこの溶融ガラス6の厚さ方向の形状を補整する。
【0036】
ここで、補助ローラ4の内部構造及びその支持部分の構造について詳述する。
図3に示すように、補助ローラ4は、フツリン酸ガラス6(6b)の実質的に形状補整を行うための部位として中空回転体41を備えており、この中空回転体41が、ベアリング44などを介して支持部材43に回転自在に支持されている。中空回転体41の内部には、冷却水を供給するための冷却水流路4bが形成されている。冷却水流路4bの冷却水の流れの下流側に、回転管継手42が接続されている。この回転管継手42には、補助ローラ4本体内を流れる冷却水の出口側の温度を検出するための測温抵抗体106が設けられている。さらに、筐体1aに対しての支持部材43の取付部分には、支持部材43に支持された補助ローラ4を昇降移動させるためのエアシリンダ45が設けられている。なお、このエアシリンダ45や上述したエアシリンダ38を例えば油圧シリンダやスクリュージャッキなどで代用してもよい。
【0037】
一対の成形ガイド5は、各々が均一の厚さで成形されており、無限軌道2により搬送される溶融状態のフツリン酸ガラス6(6a)の両側面と摺接するように対向配置されている。個々の成形ガイド5は、無限軌道2の搬送方向において、溶融窯からのフツリン酸ガラス6(6a)の流出位置よりも上流側から補助ローラ4の設置位置の手前までの区間にのみ各々平行に設けられている。つまり、このように配置される成形ガイド5により、溶融状態であったフツリン酸ガラス6(6a)を一定幅とすることができる。なお、成形ガイド5は、温度センサ103付近まで延ばすことは可能であるが、通常は補助ローラ4の手前まで設置すれば、自重でフツリン酸ガラス6(6b)が幅方向に膨れる虞はないので、本実施形態では備えなかった。
【0038】
さらに、成形ガイド5は、耐熱性、耐食性に優れた金属で形成されており、無限軌道2及び圧延ローラ3の外筒32との接触面は、互いの摩耗を抑制するために、極めて平滑に仕上げられている。また、個々の成形ガイド5のフツリン酸ガラス6(6a)との接触面には、外径が成形ガイド5の厚さとほぼ同一径か若しくは僅かに小さい径で成形されたパイプ51が接触するように配置されている。
【0039】
パイプ51は、圧延ローラ3、補助ローラ4などと同様、耐熱性、耐食性に優れた金属材料により成形されている。パイプ51は、各成形ガイド5の長手方向に沿ったかたちで配置されており、パイプ内には、フツリン酸ガラス6(6a)によって昇温された成形ガイド5を冷却するための冷却水が流れるようになっている。また、成形ガイド5は、筐体1aに対して着脱自在に取付けられている。すなわち、成形ガイド5は、ボルトを用いガイド取付部材52、53を介して筐体1aに取付けられている。
【0040】
ガイド取付部材52、53には、それぞれ長穴52a、53aが形成されており、長穴52a、53aとボルトとの締結位置を調節することで、フツリン酸ガラス6(6a)の搬送幅を調節することができる。さらに、このような成形ガイド5は、成形すべき板状ガラスの厚さに対応した複数種の厚さの成形ガイドが用意されており、これらを選択的に用いることで、成形対象の板状ガラスの幅及び厚さを高精度に成形することができる。
【0041】
切断ユニット7は、補助ローラ4により形状を補整されたフツリン酸ガラス6(6c)を所定の長さに切断する。冷却ユニット8は、無限軌道2における溶融ガラスの搬送面と異なる面側に冷却水を噴霧する冷却水ノズル81と、冷却水で濡れた無限軌道2を乾燥させるためのエアノズル82とを備えている。ここで、冷却水ノズル81から噴霧された冷却水で無限軌道2が濡れた状態でフツリン酸ガラス6(6a)に接触すると、フツリン酸ガラス6の内部に気泡が生じる。これを防止するためにエアノズル82は、圧縮空気を噴出し無限軌道2の表面を乾燥させる。
【0042】
ここで、本実施形態の板状ガラス成形装置1が備える主要な駆動系並びに制御系について説明する。
すなわち、板状ガラス成形装置1は、図1、図2及び図5に示すように、無限軌道2及び各圧延ローラ3を駆動する駆動機構90と、冷却水を供給するための冷却水供給機構3a、4a、5aと、無限軌道温度センサ101、ガラス温度センサ102、103及び速度センサ104と、板状のガラスを切断する切断ユニット7と、無限軌道を冷却する冷却ユニット8と、各ハードウェアを統括的に制御する制御部9とを備えている。
【0043】
駆動機構90は、インバータモータ91と、インバータモータ91の駆動力を伝達するローラチェーン92と、軸受12を介して筐体1aに支持されると共にローラチェーン92が巻回された駆動軸21と、複数の従動軸22、23、24と、これら駆動軸21、従動軸22、23、24と一体的に形成され、無限軌道2の搬送経路を形成する駆動ローラ21a及び従動ローラ22a、23a、24aとから構成される。
【0044】
駆動機構90を共用する各圧延ローラ3の駆動系は、インバータモータ91と、インバータモータ91の駆動力を伝達するローラチェーン92、93と、上述した回転軸31の一端部に設けられ、ローラチェーン92、93が巻回された前記スプロケット35とを備えている。
【0045】
したがって、無限軌道2及び複数の圧延ローラ3は、駆動機構90によって同期駆動されることになるので、無限軌道2と圧延ローラ3との搬送速度差が原因で起こり得るガラス表面のキズや、ガラス全体における歪の発生を抑制することができる。
【0046】
速度センサ104は、無限軌道2及び圧延ローラ3を駆動する駆動軸21の回転速度を検出する。制御部9は、検出された速度情報に基づいて、無限軌道2及び圧延ローラ3の駆動速度を予め設定された最適な駆動速度で維持する。ここで、無限軌道2の搬送方向における補助ローラ4の下流側で溶融ガラス6cの厚さを検出するセンサや、圧延ローラ3と補助ローラ4との間の位置の溶融ガラス6bの厚さを検出するセンサをガラス成形装置1に付加してもよい。
【0047】
これにより、この厚さの検出結果を、例えば無限軌道2及び圧延ローラ3の周速、つまりフツリン酸ガラス6の搬送速度を調節するための情報としてフィードバックすることなどにより、板状ガラスの厚さを高精度に成形でき、しかも板状ガラスの成形の効率化を図ることができる。
【0048】
冷却水供給機構5aは、成形ガイド5と接触する冷却パイプ51内に所定量の冷却水を供給する。無限軌道温度センサ101は、無限軌道2によるフツリン酸ガラス6の搬送方向における例えば溶融ガラスの溶融窯からの流出位置よりも上流側、つまり溶融ガラスと接触してない無限軌道2の部位の表面温度を検出する。制御部9は、無限軌道温度センサ101による測温結果に基づいて、冷却ユニット8の冷却水ノズル81からの冷却水の噴霧量を制御し、常に無限軌道2の表面が一定の温度になるように無限軌道2を冷却する。これにより、圧延ローラ3又は補助ローラ4によるフツリン酸ガラス6の加工成形をより最適な成形温度で実施することができる。
【0049】
第1の温度センサであるガラス温度センサ102は、無限軌道2の搬送方向における複数の圧延ローラ3の下流側で、且つ補助ローラ4の上流側でフツリン酸ガラス6(6b)の表面温度を検出する。制御部9は、ガラス温度センサ102による温度検出結果に基づいて、測温抵抗体105の測温結果を参照しつつ冷却水供給機構3aによる冷却水の供給量を制御し、圧延ローラ3の表面温度を個別に調節する。したがって、圧延後のフツリン酸ガラス6(6b)から検出したこの温度情報を、個々の圧延ローラ3の表面温度を調節するための情報としてフィードバックできるので、フツリン酸ガラス6の成形温度及び成形時間を精細に制御することができる。これにより、脈理、歪の発生や、フッ素などの揮発損失などを抑制しつつ板状ガラスを高精度に、しかも効率よく成形することができる。
【0050】
第2の温度センサであるガラス温度センサ103は、無限軌道2の搬送方向における複数の補助ローラ4の下流側で、且つ切断ユニット7の上流側でフツリン酸ガラス6(6c)の表面温度を検出する。制御部9は、ガラス温度センサ102及びガラス温度センサ103による温度検出結果に基づいて、測温抵抗体106の測温結果を参照しつつ冷却水供給機構4aによる冷却水の供給量を制御し、個々の補助ローラ4の表面温度を個別に調節する。
【0051】
これにより、圧延ローラ3による圧延後並びに補助ローラ4による形状補整後のフツリン酸ガラス6(6c)の表面温度がそれぞれ検出され、検出されたこれら温度の情報が、補助ローラ4の表面温度の調節情報としてフィードバックされつつフツリン酸ガラス6の厚さ方向の形状が補整される。したがって、フツリン酸ガラス6(6b)の成形温度及び成形時間をより精細に制御できるので、例えば表面張力によって成形中のフツリン酸ガラス6の側端縁が膨出してしまうことなどを防止することができる。
【0052】
ここで、制御部9は、複数の圧延ローラ3及び補助ローラ4における上流側から下流側へ向けての配列順に、ローラ内部への冷却水の供給量が段階的に低減されるように冷却水供給機構3a、4aをそれぞれ制御する。したがって、ガラス成形装置1では上記フィードバック制御によるローラ表面の温度調節機能と、当該ローラの配列順に応じた段階的な冷却水の供給量制御とにより、フツリン酸ガラス6(6a,6b)の徐冷温度及び徐冷速度を好適に設定することができる。これにより、フツリン酸ガラス6を高精度に且つ効率よく成形することができる。
【0053】
切断ユニット7は、温度センサ103の下流側に設けられている。切断ユニット7は、速度センサ104により検出された、無限軌道2を駆動する駆動軸21の回転速度の検出結果に基づいて、制御部9の制御下で、補助ローラ4により形状を補整されたフツリン酸ガラス6(6c)を所定の長さに切断する。
【0054】
また、制御部9は、ガラス温度センサ102によるフツリン酸ガラス6(6b)の表面温度の検出結果に基づいて、エアシリンダ38を制御し個々の圧延ローラ3を、フツリン酸ガラス6(6a)の表面に摺接する摺接位置とその表面から例えば10mm〜30mm程度上昇(離間)させる非摺接位置との間で個別に昇降移動させる。さらに、制御部9は、ガラス温度センサ103によるフツリン酸ガラス6(6c)の表面温度の検出結果に基づいて、エアシリンダ45を制御し個々の補助ローラ4を、フツリン酸ガラス6(6b)の表面に摺接する摺接位置とその表面から同様に10mm〜30mm程度上昇(離間)させる非摺接位置との間で個別に昇降移動させる。
【0055】
したがって、圧延ローラ3による加工成形後又は補助ローラ4による形状補整後の溶融ガラス表面の検出温度に基づいて、フツリン酸ガラス6(6a,6b)の徐冷に不要なローラを使用しないようにすることが可能なので、フツリン酸ガラス6の搬送速度の高速化などを図ることができ、板状ガラスの生産性を向上させることができる。なお、エアシリンダ38、45による圧延ローラ3及び補助ローラ4の昇降制御を、勿論、本装置のメンテナンスや無限軌道2の表面を掃除する際に活用することもできる。
【0056】
次に、このように構成された本実施形態の板状ガラス成形装置1により、例えば厚さ2mm〜4mmの板状のフツリン酸ガラスを製造する場合について説明する。
まず、初期設定として、圧延ローラ3の表面温度を450±30℃、好ましくは450±10℃に設定する。補助ローラ4の表面温度を、400℃(徐冷点)未満、好ましくは350〜360℃に設定する。成形ガイド5は、成形すべき板状ガラスの厚さが2.4mm〜2.7mmの場合には、例えばt=3.0mmの成形ガイドを使用することが好ましく、成形すべき板状ガラスの厚さが3.6mm〜3.7mmの場合には、例えばt=3.8mmの成形ガイドを使用することが好ましい。成形ガイド5に接触する冷却パイプ51内の冷却水の流量を、0.0002m3/min〜0.0005m3/min(0.2L/min〜0.5L/min)の範囲内に設定する。
【0057】
また、無限軌道2及び圧延ローラ3の周速度を、上記t=3.0mmの成形ガイド5使用時で、290cm/min〜380cm/min(測定誤差±5cm/min)に、t=3.8mmの成形ガイド5使用時で、180cm/min〜200cm/min(測定誤差±5cm/min)になるように設定する。さらに、圧延ローラ3内の冷却水流路3bへ供給される冷却水の流量を、例えば0.0018m3/min〜0.0036m3/minの範囲内に設定し、且つ無限軌道2の搬送方向における上流側のローラから下流側のローラの順に、徐々に冷却水の流量を減少させる。このような温度調整は、フツリン酸ガラス6の表面温度が、1つの圧延ローラ3によって急激に低下してしまうことを防止するためのものである。なお、圧延ローラ3の表面が結露してしまうような場合には、ローラ内へ供給される冷却水の流量を少なめに設定することが望ましい。
【0058】
このように設定された板状ガラス成形装置1において、溶融されたフツリン酸ガラス6(6a)を単位時間当たり一定量で溶融窯底部より連続的に無限軌道2上に流出させる。溶融窯底部の圧力は、フツリン酸ガラス6(6a)の流出が進むにつれ徐々に減少して行く。このため、フツリン酸ガラス6(6a)の平均流出量は、0.0005m3/min〜0.0015m3/minであることが好ましい。
【0059】
ここで、加工成形されたフツリン酸ガラス6b(6c)の厚さが厚くなったときには、無限軌道2及び圧延ローラ3の周速度を速くするようにし、逆に、薄くなったときには無限軌道2及び圧延ローラ3の周速度を遅くするように制御することが望ましい。また、ガラス温度センサ102で検出されたフツリン酸ガラス6bの表面温度が、所定の温度より高い場合には圧延ローラ3内へ供給される冷却水流量を増加させ、一方、所定の温度より低い場合には冷却水流量を減少させるように、制御部9によって制御が行われる。さらに、ガラス温度センサ103で検出されたフツリン酸ガラス6(6c)の表面温度が、所定の温度より低い場合には、制御部9によりエアシリンダ45が制御され、例えば無限軌道2の搬送方向における最下流側に配置された補助ローラ4がフツリン酸ガラス6の表面から上昇する。圧延及び補整された帯状のフツリン酸ガラス6は、切断ユニット7によって切断され、これにより所望の形状の板状ガラスが製造される。
【0060】
このように、本実施形態のガラス成形装置1によれば、フツリン酸ガラス6の成形温度及び成形時間を精細に制御することで、脈理、歪の発生や、フッ素の揮発損失を抑制しつつ例えば薄板状の光学機器用部品などを高精度に、しかも効率よく成形することができる。
【0061】
以上、本発明を実施の形態により具体的に説明したが、本発明はこの実施形態にのみ限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。本実施形態のでは、フツリン酸ガラスを成形する場合について説明したが、例えば、珪酸ソーダガラス又は硼酸塩ガラスを成形する場合などにおいても、本実施形態のガラス成形装置1を適用することができる。
【0062】
無限軌道2及び圧延ローラ3の動カ源としてインバータモータ91を用いたが、無段変速機付きのギヤモートルを使用してもよい。また、ローラチェーン92、93代わりにタイミングベルトなどを使用してもよい。ローラチェーン93の代わりにタイミングベルトを使用した場合には、スプロケット35をタイミングプーリとする。また、ローラチェーン92を用いずに、無限軌道2の駆動軸21の片端に直接インバータモータ91又は無段変速機付きのギヤモートルの出方軸を接続してもよい。
【0063】
また、本実施形態では、無限軌道2を構成するプレート2aが長方形であったたが、隣り合うプレートの接する辺を曲線としてもよい。これにより、鉛直方向(プレート面と直交する方向)の回転だけでなく、水平方向(プレート面に沿った方向)の回転も可能となる。勿論、無限軌道をプレート面に沿った方向にのみ回転するようにしてもよい。この場合、プレート面へ噴霧される冷却水が、成形部分のプレート面に噴霧されないようにするために、無限軌道の成形部分と冷却部分との間に仕切りを設けることが好ましい。また、無限軌道2表面を冷却する方法として、例えば外周面全体が冷媒に接するようにして設けられた筒体内に無限軌道の搬送経路を形成してもよい。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、溶融ガラスの成形温度及び成形時間を精細に制御することで、脈理、歪の発生や、例えばフツリン酸ガラスなどを成形する場合のフッ素などの揮発損失などを抑制しつつ板状ガラスを高精度に、しかも効率よく成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るガラス成形装置を示す正面図である。
【図2】図1のガラス成形装置を示す平面図である。
【図3】図1のガラス成形装置が備える圧延ローラ及びその周辺の構造を示す図である。
【図4】図1のガラス成形装置が備える補助ローラ及びその周辺の構造を示す図である。
【図5】図1のガラス成形装置の主要な駆動系並びに制御系を示す機能ブロック図である。
【符号の説明】
1…板状ガラス成形装置、2…無限軌道、2a…プレート、3…圧延ローラ、3a,4a,5a…冷却水供給機構、3b,4b…冷却水供給路、4…補助ローラ、5…成形ガイド、6,6a,6b,6c…フツリン酸ガラス、8…冷却ユニット、25…レール、35…スプロケット、38,45…エアシリンダ、51…冷却パイプ、52,53…ガイド取付部材、52a,53a…長穴、81…冷却水ノズル、90…駆動機構、91…インバータモータ、92,93…ローラチェーン、101…無限軌道測温センサ、102,103…ガラス温度センサ、104…速度検出センサ、105,106…測温抵抗体。
Claims (14)
- 溶融炉から連続的に流出する溶融ガラスを搬送するコンベヤと、
前記コンベヤにより搬送される前記溶融ガラスの表面に各々摺接して前記溶融ガラスを厚さ方向に加工成形する複数の圧延ローラと、
前記複数の圧延ローラを、前記溶融ガラスの表面に摺接する摺接位置とその表面から離間する非摺接位置との間で昇降移動させる第1のローラ昇降機構と、
前記コンベヤの搬送方向における前記圧延ローラの下流側で、加工成形したガラスの表面温度を検出する第1の温度センサと、
前記第1の温度センサによる検出結果に基づいて、前記圧延ローラの表面温度を個別に調節する圧延ローラ温調手段と、
前記第1の温度センサによる検出結果に基づいて、前記第1のローラ昇降機構の動作を制御する手段と
を具備することを特徴とする板状ガラス成形装置。 - 請求項1記載の板状ガラス成形装置において、
前記コンベヤの搬送方向における前記第1の温度センサの下流側に設けられ、このコンベヤにより搬送される前記加工成形したガラスの表面に摺接して前記加工成形したガラスの厚さ方向の形状を補整する少なくとも一つの補助ローラと、
前記補助ローラを、前記加工成形したガラスの表面に摺接する摺接位置とその表面から離間する非摺接位置との間で昇降移動させる第2のローラ昇降機構と、
前記コンベヤの搬送方向における前記補助ローラの下流側で、形状を補整したガラスの表面温度を検出する第2の温度センサと、
前記第1及び第2の温度センサによる検出結果に基づいて、前記補助ローラの表面温度を個別に調節する補助ローラ温調手段と、
前記第2の温度センサによる検出結果に基づいて、前記第2のローラ昇降機構の動作を制御する手段と
をさらに具備することを特徴とする板状ガラス成形装置。 - 請求項1又は2記載の板状ガラス成形装置において、
前記コンベヤ及び前記圧延ローラの周速が同期するようにこれらを駆動する駆動機構をさらに具備することを特徴とする板状ガラス成形装置。 - 請求項1ないし3いずれかに記載の板状ガラス成形装置において、
前記圧延ローラ温調手段及び/又は補助ローラ温調手段が、
前記圧延ローラ及び/又は前記補助ローラの内部に形成された冷媒の流路と、前記流路に冷媒を供給する冷媒供給機構と、
前記冷媒供給機構を制御して前記冷媒の供給量をローラ毎に調節する冷媒流量調節手段と
を具備することを特徴とする板状ガラス成形装置。 - 請求項4記載の板状ガラス成形装置において、
前記圧延ローラ又は前記補助ローラが、前記コンベヤの搬送方向の上流側から下流側へ順に並設され、
前記冷媒流量調節手段が、前記圧延ローラ又は前記補助ローラにおける前記上流側から下流側へ向けての配列順に、前記冷媒の供給量を段階的に低減する
ことを特徴とする板状ガラス成形装置。 - 請求項1ないし5いずれかに記載の板状ガラス成形装置において、
前記コンベヤにより搬送される前記溶融ガラスの両側面と摺接してこの溶融ガラスの搬送幅を規制する着脱自在なガイド部材と、
前記ガイド部材を冷却する手段と、前記ガイド部材による前記溶融ガラスの搬送幅を調節可能な幅調節機構と
をさらに具備することを特徴とする板状ガラス成形装置。 - 請求項1ないし6いずれかに記載の板状ガラス成形装置において、
前記コンベヤの表面温度を検出するコンベヤ温度センサと、
前記コンベヤ温度センサによる検出結果に基づいて、前記コンベヤの表面温度を調節するコンベヤ温調手段と
をさらに具備することを特徴する板状ガラス成形装置。 - 請求項3ないし7いずれかに記載の板状ガラス成形装置において、
前記コンベヤの搬送方向における前記補助ローラの下流側、又は前記圧延ローラと前記補助ローラとの設置位置の間で、前記形状を補整したガラス又は前記加工成形したガラスの厚さを検出する厚さ検出手段と、前記厚さ検出手段による検出結果に基づいて、前記駆動機構を制御し前記コンベヤ及び前記圧延ローラの周速を変更する手段をさらに具備することを特徴する板状ガラス成形装置。 - 溶融炉から連続的に流出する溶融ガラスをコンベヤにより搬送する工程と、
前記コンベヤにより搬送される前記溶融ガラスの表面に複数の圧延ローラをそれぞれ摺接させ前記溶融ガラスを厚さ方向に加工成形する工程と、
前記コンベヤの搬送方向における前記圧延ローラの下流側で、加工成形したガラスの表面温度を検出する第1の温度検出工程と、
前記第1の温度検出工程での前記加工成形したガラスの表面温度に基づいて、前記圧延ローラの表面温度を個別に調節する工程と、
前記第1の温度検出工程で検出された前記加工成形したガラスの表面温度に基づいて、前圧延ローラを、前記溶融ガラスの表面に摺接する摺接位置とその表面から離間する非摺接位置との間で昇降移動させる工程と
を有することを特徴とする板状ガラスの成形方法。 - 請求項9記載の板状ガラス成形方法において、
前記コンベヤの搬送方向における前記第1の温度センサの下流側に設けられた少なくとも一つの補助ローラを、前記コンベヤにより搬送される前記加工成形したガラスの表面に摺接させ前記加工成形したガラスの厚さ方向の形状を補整する工程と、
前記コンベヤの搬送方向における前記補助ローラの下流側で、形状を補整したガラスの表面温度を検出する第2の温度検出工程と、
前記第1及び第2の温度検出工程でそれぞれ検出された前記加工成形したガラス及び前記形状を補整したガラスの表面温度に基づいて、前記補助ローラの表面温度を個別に調節する工程と、
前記第2の温度検出工程で検出された前記形状を補整したガラスの表面温度に基づいて、前記補助ローラを、前記加工成形したガラスの表面に摺接する摺接位置とその表面から離間する非摺接位置との間で昇降移動させる工程と
をさらに有することを特徴とする板状ガラスの成形方法。 - 請求項9又は10記載の板状ガラスの成形方法において、
前記コンベヤの表面温度を検出し、この検出結果に応じて前記コンベヤの表面温度を調節する工程をさらに有することを特徴する板状ガラスの成形方法。 - 請求項9ないし11いずれかに記載の板状ガラスの成形方法において、
成形されるガラスがフツリン酸ガラスであることを特徴する板状ガラスの成形方法。 - フツリン酸ガラスからなる板状ガラスの成形方法であって、
溶融炉から連続的に流出する溶融ガラスをコンベヤにより搬送する工程と、
前記コンベヤにより搬送される前記溶融ガラスの両側面に、冷却されるガイド部材を摺接させて前記溶融ガラスの搬送幅を規制しながら、前記溶融ガラスの表面に複数の圧延ローラをそれぞれ摺接させ前記溶融ガラスを厚さ方向に加工成形する工程と、
前記コンベヤの搬送方向における前記圧延ローラの下流側で、加工成形したガラスの表面温度を検出する第1の温度検出工程と、
前記第1の温度検出工程での前記加工成形されたガラスの表面温度に基づいて、前記複数の圧延ローラを各々冷却してこれらの圧延ローラの表面温度を個別に調節する工程と
を有することを特徴とする板状ガラスの成形方法。 - 請求項13記載の板状ガラス成形方法において、
前記コンベヤの搬送方向における前記第1の温度センサの下流側に設けられた少なくとも一つの補助ローラを、前記コンベヤにより搬送される前記加工成形したガラスの表面に摺接させ前記加工成形したガラスの厚さ方向の形状を補整する工程と、
前記コンベヤの搬送方向における前記補助ローラの下流側で、形状を補整したガラスの表面温度を検出する第2の温度検出工程と、
前記第1及び第2の温度検出工程でそれぞれ検出された前記加工成形したガラス及び前記形状を補整したガラスの表面温度に基づいて、前記補助ローラの表面温度を個別に調節する工程と
をさらに有することを特徴とする板状ガラスの成形方法。
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