JP3897281B2 - エポキシ樹脂組成物及びその硬化物 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は新規なエポキシ樹脂及びその製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エポキシ樹脂は電気的、熱的、力学的性質や接着性など種々の特性のバランスに優れた樹脂である。このため古くから塗料・コーティング、接着剤などの分野で用いられてきた。最近では電気・電子部品製造用の材料等、広い工業分野で使用され、ますますその応用範囲が広がりつつあることはよく知られている。この応用分野の拡大に伴ってエポキシ樹脂にますます高い性能と新しい機能の付加が要求されるようになり、電気・電子部品用の樹脂を中心に種々の新しいエポキシ樹脂の開発が積極的に進められている。このような新しい高性能・高機能エポキシ樹脂の開発を目的とした研究の一つとして、エポキシ樹脂硬化物の網目構造へのメソゲン基の導入が試みられている(なお、ここでいうメソゲンは液晶相を形成するための中心となる原子団のことで剛直な棒状あるいは平面上の構造を持ち、高い配列性を示す)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、高性能・高機能を有する新規エポキシ樹脂、とりわけ液晶性を有するエポキシ樹脂及びその製造法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記のような特性を持つエポキシ樹脂について鋭意研究の結果、本発明を完成した。
即ち、本発明は、
(1)式(1)
【0005】
【化3】
【0006】
(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す)で表される液晶性エポキシ樹脂、
(2)式(2)
【0007】
【化4】
【0008】
(式中、Rはそれぞれ独立して水素原子又はメチル基を示す)で表される多価フェノール化合物を触媒の存在下、非プロトン性極性溶媒中でエピハロヒドリン類によりグリシジル化することを特徴とするエポキシ樹脂の製造法、
(3)(1)記載のエポキシ樹脂及び硬化剤を含有してなるエポキシ樹脂組成物、
(4)無機充填剤を含有する上記(3)記載のエポキシ樹脂組成物、
(5)硬化促進剤を含有する上記(3)または(4)記載のエポキシ樹脂組成物、
(6)上記(3)〜(5)のいずれか1項に記載のエポキシ樹脂組成物を硬化してなる硬化物
に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明のエポキシ樹脂は、式(2)で表される多価フェノール化合物とエピハロヒドリン類とを反応させるグリシジル化反応により得ることができる。用いうる式(2)の化合物は、例えばMacromol.Chem.Phys.195,279-287(1994)に示されているようにp−ヒドロキシベンズアルデヒドやp−ヒドロキシアセトフェノンとヒドラジンを反応させることによって得られる。
【0010】
本発明のエポキシ樹脂を得る際のグリシジル化反応に使用されるエピハロヒドリンとしては、エピクロルヒドリン、エピブロムヒドリン、エピヨードヒドリン等があるが、工業的に入手し易く安価なエピクロルヒドリンが好ましい。
【0011】
グリシジル化反応は、上記多価フェノール化合物とエピハロヒドリンの混合物に触媒として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の固体を添加し、または添加しながら20〜120℃で0.5〜10時間反応させる。この際アルカリ金属水酸化物は水溶液を使用してもよく、その場合は該アルカリ金属水酸化物を連続的に添加すると共に反応混合物中から減圧下、または常圧下、連続的に水及びエピクロルヒドリンを留出せしめ更に分液し水は除去しエピクロルヒドリンは反応混合中に連続的に戻す方法でもよい。
【0012】
上記の方法において、エピハロヒドリンの使用量は多価フェノール化合物の水酸基1当量に対して通常0.5〜20モル、好ましくは0.7〜15モルである。アルカリ金属水酸化物の使用量は多価フェノール化合物中の水酸基1当量に対し通常0.5〜2.0モル、好ましくは0.7〜1.5モルである。
【0013】
反応は多価フェノール化合物の溶解性等を考慮すると、非プロトン性極性溶媒を使用することが好ましい。非プロトン性極性溶媒を使用することにより、多価フェノール化合物を溶解させるために大過剰のエピハロヒドリンを使用する必要がなくなる。用いうる非プロトン性極性溶媒の具体例としては、ジメチルスルホン、ジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等が挙げられる。非プロトン性極性溶媒の使用量はエピハロヒドリンの重量に対し、通常5〜200重量%、好ましくは10〜150重量%である。
【0014】
また、反応に際してテトラメチルアンモニウムクロライド、テトラメチルアンモニウムブロマイド、トリメチルベンジルアンモニウムクロライドなどの第四級アンモニウム塩を触媒として使用することもできる。この場合の第四級アンモニウム塩の使用量は多価フェノール化合物の水酸基1当量に対して通常0.001〜0.2モル、好ましくは0.05〜0.1モルである。これらは上記の溶媒と併用してもよい。
【0015】
反応終了後、反応混合物から本発明のエポキシ樹脂を含む析出物(場合により無機塩を含む)を濾別し、水洗、必要により再結晶等の精製工程を経て、本発明のエポキシ樹脂を得ることができる。また、析出物を除去した濾液から無機塩のみを濾過や水洗または両者の組み合わせにより除去し、加熱減圧下、過剰のエピハロヒドリン類を除去した後、トルエン、キシレン、メチルイソブチルケトン等の溶媒に溶解し、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物の水溶液を加えて再び反応を行うと更に収率が向上する場合がある。この場合、アルカリ金属水酸化物の使用量は仕込んだ多価フェノール化合物のフェノール性水酸基1当量に対して通常0.01〜0.2モル、好ましくは0.05〜0.1モルである。反応温度は通常50〜120℃、反応時間は通常0.5〜2時間である。反応終了後は反応混合物中に新たに生じた無機塩を濾別もしくは水洗によって取り除く。こうして得られたエポキシ樹脂溶液からの本発明のエポキシ樹脂の分離は、結晶化させて濾別してもよいし、加熱減圧下において溶媒を留去してもよい。
【0016】
こうして得られた本発明のエポキシ樹脂のDSC(示差走査熱量)測定においては、液晶性を有するものの特徴である融点付近での結晶構造が崩れることに起因する吸熱ピークとその後の液晶状態で維持されていた配列が乱れ等方状態転移することに起因する吸熱ピークの2つが観察される。
【0017】
以下、本発明のエポキシ樹脂組成物について説明する。
本発明のエポキシ樹脂組成物は、本発明のエポキシ樹脂及び硬化剤を含有する。本発明のエポキシ樹脂組成物において、本発明のエポキシ樹脂は、単独でまたは他のエポキシ樹脂と併用して使用することができる。併用する場合、本発明のエポキシ樹脂の全エポキシ樹脂中に占める割合は30%重量以上が好ましく、特に40重量%以上が好ましい。
【0018】
本発明のエポキシ樹脂と併用されうる他のエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、ジヒドロキシベンゼン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4’−ビス(クロルメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニル、1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類、アルコール類から誘導されるグリシジルエーテル化物、脂環式エポキシ樹脂、グリシジルアミン系エポキシ樹脂、グリシジルエステル系エポキシ樹脂等の固形または液状エポキシ樹脂が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
【0019】
本発明のエポキシ樹脂組成物が含有する硬化剤としては、例えばアミン系化合物、酸無水物系化合物、アミド系化合物、フェノール系化合物などが挙げられる。用いうる硬化剤の具体例としては、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンより合成されるポリアミド樹脂、無水フタル酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールS、フルオレンビスフェノール、テルペンジフェノール、4,4’−ビフェノール、2,2’−ビフェノール、3,3’,5,5’−テトラメチル−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジオール、ハイドロキノン、レゾルシン、ナフタレンジオール、トリス−(4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1,2,2−テトラキス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、フェノール類(フェノール、アルキル置換フェノール、ナフトール、アルキル置換ナフトール、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノン、ジヒドロキシナフタレン等)とホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、ベンズアルデヒド、p−ヒドロキシベンズアルデヒド、o−ヒドロキシベンズアルデヒド、p−ヒドロキシアセトフェノン、o−ヒドロキシアセトフェノン、ジシクロペンタジエン、フルフラール、4,4’−ビス(クロルメチル)−1,1’−ビフェニル、4,4’−ビス(メトキシメチル)−1,1’−ビフェニル、1,4−ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4−ビス(メトキシメチル)ベンゼン等との重縮合物及びこれらの変性物、テトラブロモビスフェノールA等のハロゲン化ビスフェノール類、イミダゾール、BF3-アミン錯体、グアニジン誘導体などが挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。
【0020】
本発明のエポキシ樹脂組成物において硬化剤の使用量は、エポキシ樹脂のエポキシ基1当量に対して0.5〜2.0当量が好ましく、0.6〜1.5当量が特に好ましい。エポキシ基1当量に対して、0.5当量に満たない場合、あるいは2.0当量を超える場合、いずれも硬化が不完全になり良好な硬化物性が得られない恐れがある。
【0021】
また上記硬化物を用いる際に硬化促進剤を併用しても差し支えない。用いうる硬化促進剤としては、例えば、2−メチルイミダゾール、2−エチルイミダゾール、2−フェニルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール等のイミダゾール類、2−(ジメチルアミノメチル)フェノール、トリエチレンジアミン、トリエタノールアミン、1,8−ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン−7等の第3級アミン類、トリフェニルホスフィン、ジフェニルホスフィン、トリブチルホスフィン等の有機ホスフィン類、オクチル酸スズなどの金属化合物、テトラフェニルホスホニウム・テトラフェニルボレート、テトラフェニルホスホニウム・エチルトリフェニルボレート等のテトラ置換ホスホニウム・テトラ置換ボレート、2−エチル−4−メチルイミダゾール・テトラフェニルボレート、N−メチルモルホリン・テトラフェニルボレート等のテトラフェニルボロン塩などが挙げられる。硬化促進剤を使用する場合の使用量はエポキシ樹脂100重量部に対して0.01〜15重量部が必要に応じ用いられる。
【0022】
更に、本発明のエポキシ樹脂組成物には、必要に応じて無機充填剤やシランカップリング剤、離型剤、顔料等の種々の配合剤、各種熱硬化性樹脂を添加することができる。無機充填剤としては、結晶シリカ、溶融シリカ、アルミナ、ジルコン、珪酸カルシウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素、窒化ホウ素、ジルコニア、フォステライト、ステアタイト、スピネル、チタニア、タルク等の粉体またはこれらを球形化したビーズ等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは単独で用いてもよく、2種以上を用いてもよい。無機充填剤は、エポキシ樹脂組成物中で通常10〜95重量%を占める割合で使用する。
【0023】
本発明のエポキシ樹脂組成物は、上記各成分を均一に混合することにより得られる。本発明のエポキシ樹脂組成物は従来知られている方法と同様の方法で容易にその硬化物とすることが出来る。例えば、本発明のエポキシ樹脂と硬化剤、並びに必要により硬化促進剤、無機充填剤、配合剤及び各種熱硬化性樹脂とを必要に応じて押出機、ニーダ、ロール等を用いて均一になるまで充分に混合して本発明のエポキシ樹脂組成物を得、そのエポキシ樹脂組成物を溶融注型法あるいはトランスファー成型法やインジェクション成型法、圧縮成型法などによって成型し、更に80〜200℃で2〜10時間に加熱することにより本発明の硬化物を得ることが出来る。
【0024】
【実施例】
以下、本発明を実施例で更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。合成例、実施例において部は重量部を意味する。なお、DSCは以下の条件で測定した。
・DSC
測定器械;示差走査熱量計(DSC6200 セイコー電子工業(株)製)
昇温速度;10℃/min.
パン;Alパン
【0025】
合成例1
攪拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、p−ヒドロキシベンズアルデヒド305部、ヒドラジン一水和物(純度80%)81部、エタノール800部、ジメチルスルホキシド500部、酢酸8部を仕込み、攪拌、70℃まで昇温しながら溶解させた。75℃で4時間反応させた後、室温まで冷却した。析出した結晶を濾過、エタノールで洗浄し、得られた結晶を真空乾燥した。その結果、式(2)においてRが水素原子である多価フェノール化合物120部を得た。得られた多価フェノール化合物の融点は275℃であった。
【0026】
合成例2
攪拌機、還流冷却管、撹拌装置を備えたフラスコに、p−ヒドロキシアセトフェノン408部、ヒドラジン一水和物(純度80%)113部、エタノール600部、酢酸4部を仕込み、攪拌、75℃まで昇温しながら溶解させた。75℃で4時間反応させた後、室温まで冷却した。析出した結晶を濾過、エタノールで洗浄し、得られた結晶を真空乾燥した。その結果、式(2)においてRがメチル基である多価フェノール化合物214部を得た。得られた多価フェノール化合物の融点は224℃であった。
【0027】
実施例1
合成例1で得られた化合物240部にエピクロルヒドリン1110部、ジメチルスルホキシド278部を加えて溶解後、45℃に加熱し、フレーク状水酸化ナトリウム(純度99%)85部を90分かけて添加した。その後、45℃で2時間、70℃で3時間反応させた後、室温まで冷却した。析出した結晶および無機塩を濾過、次いで水洗を繰り返し、無機塩を除去した後、得られた結晶を真空乾燥した。その結果、式(1)においてRが水素原子である本発明のエポキシ樹脂203gを得た。DSC測定の結果、162℃及び179℃の2つにおいて吸熱ピークを観察した。DSCチャートを図1に示す。また、得られたエポキシ樹脂の質量スペクトル分析の結果、M+(EI)=352であった。1H−NMRスペクトル(CDCL3,300MHz)を図2に示す。
【0028】
実施例2
合成例2で得られた化合物201部にエピクロルヒドリン1333部、ジメチルスルホキシド558部を加えて溶解後、45℃に加熱し、フレーク状水酸化ナトリウム(純度99%)64部を90分かけて添加した。その後、45℃で2時間、70℃で3時間反応させた後、室温まで冷却した。析出した結晶および無機塩を濾過、次いで水洗を繰り返し、無機塩を除去した後、得られた結晶を真空乾燥した。その結果、式(1)においてRがメチル基で表される本発明のエポキシ樹脂170gを得た。DSC測定の結果、161℃及び173℃の2つにおいて吸熱ピークを観察した。DSCチャートを図3に示す。また、得られたエポキシ樹脂の質量スペクトル分析の結果、M+(EI)=380であった。1H−NMRスペクトル((CD3)2SO,300MHz)を図4に示す。
【0029】
実施例3
エポキシ樹脂として実施例1で得られたエポキシ樹脂(E1)を使用し、硬化剤としてフェノールノボラック樹脂(日本化薬(株)製、PN−80、軟化点86℃)、シランカップリング剤(信越化学工業(株)製、KBM303)、離型剤(東亜化成(株)製、微紛カルナバ)、無機充填剤として球状シリカ(平均粒径30μm)及び破砕シリカ(平均粒径5μm)を表1に示す割合(重量部)で配合し、2軸ロールにより混練し、粉砕、タブレット化した。
【0030】
表1
エポキシ樹脂 E1 11.0
硬化剤 PN−80 6.4
球状シリカ 57.4
破砕シリカ 24.6
シランカップリング剤 0.3
離型剤 0.3
【0031】
実施例1で得られたエポキシ樹脂について上記のタブレットを用いて、トランスファー成型法により樹脂成形体を調製し、160℃で2時間、更に180℃で8時間で硬化させた。
【0032】
このようにして得られた硬化物のガラス転移点を測定したところ215℃であった。なお、ガラス転移点の測定は以下の方法で行った。
【0033】
【発明の効果】
本発明のエポキシ樹脂は、液晶性を示す。また、該エポキシ樹脂の硬化物はエポキシ樹脂が2官能であるにもかかわらず、高い耐熱性を示す。従って、電気・電子部品製造用の材料やCFRPを始めとする各種複合材料、接着剤、塗料等に使用する場合に極めて有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1で得られた本発明のエポキシ樹脂のDSCチャート。横軸は時間(分)を、左側縦軸は温度(℃)とDSC(mW)を、右側縦軸はDSC曲線の微分(mW/分)をそれぞれ表す。
【図2】実施例1で得られた本発明のエポキシ樹脂の1H−NMRスペクトル。縦軸は強度を、横軸はppmをそれぞれ表す。
【図3】実施例2で得られた本発明のエポキシ樹脂のDSCチャート。横軸は時間(分)を、左側縦軸は温度(℃)とDSC(mW)を、右側縦軸はDSC曲線の微分(mW/分)をそれぞれ表す。
【図4】実施例2で得られた本発明のエポキシ樹脂の1H−NMRスペクトル。縦軸は強度を、横軸はppmをそれぞれ表す。
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