JP3896020B2 - ロータリコンプレッサ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、密閉容器内に電動要素と、この電動要素にて駆動される第1及び第2の回転圧縮要素を備え、この第1の回転圧縮要素にて圧縮された冷媒ガスを密閉容器内に吐出し、この密閉容器内の中間圧の冷媒ガスを第2の回転圧縮要素にて圧縮し、吐出消音室を介して密閉容器外に吐出するロータリコンプレッサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来よりこの種回転圧縮機は、例えば特開平5−99172号公報に示されるように、密閉容器内の下部に回転圧縮要素を、上部に電動要素を収納して構成されており、回転圧縮要素は、シリンダと、電動要素の回転軸に一体形成された偏心部に嵌合されてシリンダ内で偏心回転するローラと、このローラに先端部が当接してシリンダ内を高圧室側と低圧室側とに区画するベーンと、シリンダの開口を閉塞する軸受部材などから構成されている。また、電動要素は密閉容器に固定された環状の固定子と、前記回転軸に固定されて固定子内で回転する回転子とから構成されている。
【0003】
そして、電動要素が運転されて回転圧縮要素が駆動されると、冷媒ガスがシリンダ内の低圧室側に吸い込まれ、ローラとベーンの動作によって圧縮されて高温高圧となり、吐出消音室を経て密閉容器内に吐出される。密閉容器内に吐出された高圧の冷媒ガスは、密閉容器と固定子の隙間や固定子と回転子の隙間を通って密閉容器の上部に至り、密閉容器の上端部に取り付けられた吐出管から密閉容器外に吐出されていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、一般的なロータリコンプレッサではシリンダは冷媒ガスの吸入・圧縮・吐出を繰り返している。そして、シリンダから高圧ガスが吐出されるときは大きな騒音が発生し脈動があった。このため、シリンダから吐出された冷媒ガスを、一旦、吐出消音室内に吐出して脈動を緩和し騒音を軽減してから密閉容器内に吐出していた。しかしながら、密閉容器は設置場所などから予め大きさが決まっており大きな吐出騒音室を設けられない。このため、脈動を抑えられ騒音・振動を低減することができるロータリコンプレッサの開発が望まれていた。
【0005】
また、吐出消音室から密閉容器内吐出されたガス冷媒には潤滑用のオイルが溶け込んでいる。このためオイルが溶け込んだ冷媒ガスが冷媒吐出管から冷媒回路内に吐出されてしまうと、冷媒回路内で悪影響を及ぼして、ロータリコンプレッサの信頼性が低下してしまう問題があった。
【0006】
本発明は、係る従来の技術的課題を解決するために成されたものであり、騒音・振動の低減を図り、且つ、冷媒ガスに溶け込んだオイルの吐出量を削減することができるロータリコンプレッサを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、請求項1の発明では、密閉容器内に電動要素と、この電動要素にて駆動される第1及び第2の回転圧縮要素を備え、この第1の回転圧縮要素にて圧縮された冷媒ガスを密閉容器内に吐出し、この密閉容器内の中間圧の冷媒ガスを第2の回転圧縮要素にて圧縮し、吐出消音室を介して密閉容器外に吐出するロータリコンプレッサにおいて、吐出消音室内を階層分けし、一方の階層の端部と他方の階層の一方の端部を連通させ、一方の階層内に第2の回転圧縮要素からの冷媒ガスを吐出し、他方の階層の他方の端部から密閉容器外に冷媒ガスを吐出すると共に、吐出消音室内と密閉容器内とを連通するオイル戻し用の細経路を形成したので、階層分けした吐出消音室内で冷媒ガスの通路を大幅に延長することが可能となる。そして、吐出消音室内で冷媒ガスから分離したオイルを細経路から密閉容器内に戻すことが可能となる。特に、この場合、吐出消音室内は高圧であり、密閉容器内は中間圧であるので、圧力差によりオイルは吐出消音室から密閉容器内に円滑に戻るようになる。
【0008】
請求項2の発明では、上記に加えて吐出消音室内を上下に区画して下側に一方の階層を構成し、上側に他方の階層を構成する階層仕切板を備え、当該階層仕切板の上面に接して細経路を形成したので、細経路からのオイルの排出を円滑化しながら、冷媒ガスの排出は抑制することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、図面に基づき本発明の実施形態を詳述する。図1は本発明のロータリコンプレッサの実施例として、第1及び第2の回転圧縮要素を備えた内部中間圧型多段(2段)圧縮式ロータリコンプレッサ10の縦断側面図である。
【0010】
この図において、10は二酸化炭素(CO2)を冷媒として使用する内部中間圧型多段圧縮式ロータリコンプレッサで、この多段圧縮式ロータリコンプレッサ10は鋼板からなる円筒状の密閉容器12と、この密閉容器12の内部空間の上側に配置収納された電動要素14及びこの電動要素14の下側に配置され、電動要素14の回転軸16により駆動される第1の回転圧縮要素32(1段目)及び第2の回転圧縮要素34(2段目)からなる回転圧縮機構部18にて構成されている。
【0011】
密閉容器12は底部をオイル溜めとし、電動要素14と回転圧縮機構部18を収納する容器本体12Aと、この容器本体12Aの上部開口を閉塞する略椀状のエンドキャップ(蓋体)12Bとで構成され、且つ、このエンドキャップ12Bの上面中心には円形の取付孔12Dが形成されており、この取付孔12Dには電動要素14に電力を供給するためのターミナル(配線を省略)20が取り付けられている。
【0012】
電動要素14は、密閉容器12の上部空間の内周面に沿って環状に取り付けられたステータ22と、このステータ22の内側に若干の間隔を設けて挿入設置されたロータ24とからなる。このロータ24は中心を通り鉛直方向に延びる前記回転軸16に固定されている。
【0013】
ステータ22は、ドーナッツ状の電磁鋼板を積層した積層体26と、この積層体26の歯部に直巻き(集中巻き)方式により巻装されたステータコイル28を有している。また、ロータ24もステータ22と同様に電磁鋼板の積層体30で形成され、この積層体30内に永久磁石MGを埋設して構成されている。
【0014】
前記第1の回転圧縮要素32と第2の回転圧縮要素34との間には中間仕切板36が狭持されている。即ち、回転圧縮機構部18の第1の回転圧縮要素32と第2の回転圧縮要素34は、中間仕切板36と、この中間仕切板36の上下に配置された上側のシリンダ38、下側のシリンダ40と、180度の位相差を有して回転軸16に設けた上下の偏心部42、44に嵌合されて上下のシリンダ38、40内を偏心回転する上下のローラ46、48と、スプリング76、77と背圧により付勢されて先端をこれら上下のローラ46、48にそれぞれ当接させ、上下のシリンダ38、40内をそれぞれ低圧室側LRと高圧室側HR(図2)に区画する上下のベーン50、52と、シリンダ38の上側の開口面及びシリンダ40の下側の開口面を閉塞して回転軸16の軸受けを兼用する支持部材としての上部支持部材54及び下部支持部材56にて構成されている。
【0015】
一方、上部支持部材54及び下部支持部材56には、吸込ポート55(図2。下部支持部材56は図示せず)にて上下のシリンダ38、40の内部とそれぞれ連通する吸込通路60(上部支持部材54は図示せず)と、一部を凹陥させ、この凹陥部を上カバー66、下カバー68にて閉塞することにより形成される吐出消音室62、64とが設けられている。
【0016】
ここで、第1及び第2の回転圧縮要素32、34を構成するには、上部支持部材54、第2の回転圧縮要素34、中間仕切板36、第1の回転圧縮要素32、下部支持部材56を順番に配置し、上部カバー66および下カバー68と共に複数本の締付ボルト・・・78によって一体的に固定されている。即ち、第1及び第2の回転圧縮要素32、34は、上部支持部材54の上カバー66側から周囲を副数本の締付ボルト78・・・によって固定している。これらの締付ボルト78・・は回転軸16周囲4方向を略等間隔で固定している。
【0017】
尚、吐出消音室64と密閉容器12内とは、上下のシリンダ38、40や中間仕切板36を貫通する連通路にて連通されており、連通路の上端には中間吐出管121が立設され、この中間吐出管121から第1の回転圧縮要素32で圧縮された中間圧の冷媒が密閉容器12内に吐出される。
【0018】
そして、この場合冷媒としては地球環境にやさしく、可燃性及び毒性等を考慮して自然冷媒である前述した二酸化炭素(CO2)を使用し、潤滑油としてのオイルは、例えば鉱物油(ミネラルオイル)、アルキルベンゼン油、エーテル油、エステル油、PAG(ポリアルキルグリコール)等該存のオイルが使用される。
【0019】
密閉容器12の容器本体12Aの側面には、上部支持部材54と下部支持部材56の吸込通路60(上側は図示せず)、吐出消音室62、上カバー66の上側(電動要素14の下端に略対応する位置)に対応する位置に、スリーブ141、142、143及び144がそれぞれ溶接固定されている。
【0020】
そして、スリーブ141内にはシリンダ38に冷媒ガスを導入するための冷媒導入管92の一端が挿入接続され、この冷媒導入管92の一端はシリンダ38の図示しない吸込通路と連通する。この冷媒導入管92は密閉容器12の上側を通過してスリーブ144に至り、他端はスリーブ144内に挿入接続されて密閉容器12内に連通する。
【0021】
また、スリーブ142内にはシリンダ40に冷媒ガスを導入するための冷媒導入管94の一端が挿入接続され、この冷媒導入管94の一端はシリンダ40の吸込通路60と連通する。この冷媒導入管94の他端は図示しないアキュムレータに接続される。また、スリーブ143内には冷媒吐出管96が挿入接続され、この冷媒吐出管96の一端は吐出消音室62と連通する。即ち、冷媒吐出管96の一端開口が吐出消音室62に開口して、冷媒吐出管96内と吐出消音室62内は連通している。
【0022】
次に、図2を参照しながら上記第2の回転圧縮要素34のベーン50周辺の構造について説明する。シリンダ38には前記吐出消音室62と図示しない吐出弁を介して連通する吐出ポート70と前述した吸込ポート55が形成されており、これらの間に位置してシリンダ38には半径方向に延在する案内溝71が形成されている。そして、この案内溝71内に前記ベーン50は摺動自在に収納されている。
【0023】
ベーン50は前述した如くその先端をローラ46に当接させてシリンダ38内を低圧室側LRと高圧室側HRとに区画する。そして、吸込ポート55はこの低圧室側LRに開口し、吐出ポート70は高圧室側HRに開口している。
【0024】
案内溝71の外側(密閉容器12側)には当該案内溝71に連通して背圧室72がシリンダ38内に形成されている。ここで、実施例の内部中間圧型多段圧縮式ロータリコンプレッサ10では密閉容器12内が中間圧となるため、第2の回転圧縮要素34ではベーン50の背圧として利用できない。そのため、この背圧室72は図示しない連通路にて前記吐出消音室62に連通されており、それによってベーン50に高圧の背圧を印加する。
【0025】
前記スプリング76はこの案内溝71及び背圧室72の外側に延在してシリンダ38内に形成された収納部76B内に収納され、ベーン50の外側に当接してベーン50の先端を常時ローラ46側に付勢する。即ち、ベーン50は係るスプリング76の付勢力と背圧室72からの高圧によってローラ46側に付勢される。尚、76A、77A(図1)はスプリング76の後側を固定する抜け止めである。
【0026】
他方、前記吐出消音室62は、シリンダ38の開口を閉塞する上部支持部材54と上カバー66間に形成されると共に、上カバー66の下端に取り付けられた所定厚さの板状の階層仕切板80によって上下2階層に区画されている(図3)。即ち、階層仕切板80の下側の上部支持部材54の凹陥部内に一方の吐出消音室62A(下層)が、階層仕切板80の上側の上カバー66内に他方の吐出消音室62B(上層)が構成される。
【0027】
この場合、一方の吐出消音室62Aは、上部支持部材54を階層仕切板80側から所定の形状に凹陥形成した凹陥部により形成され、他方の吐出消音室62Bは上カバー66を階層仕切板80側から所定の形状に膨らませた膨出部により形成されている。尚、110はバッカーバルブで吐出ポート70を閉塞する図示しない吐出弁の変形を保護する。
【0028】
上部支持部材54の外周近傍には前記締付ボルト78を挿入するボルト孔78A、78B、78C、78Dが回転軸16を中心に4方向略等間隔に設けられると共に、ボルト孔78A、78B、78C、78D順に半時計方向廻りに設けられている(図4)。一方の吐出消音室62Aは回転軸16周囲に形成され、各ボルト孔78A、78B、78C、78Dを避けて四つ葉のクローバ状に形成される。また、一方の吐出消音室62A内は、ボルト孔78C、78D部分において上部支持部材54を階層仕切板80側に突出させて密着させると共に密着部を回転軸16まで延在させて凹陥部内を仕切る仕切壁54C、54Dを形成している。
【0029】
そして、一方の仕切壁54Dから半時計方向廻りにボルト孔78A、78B内側を介して他方の仕切壁54C間の凹陥部を第1消音室54Aとし、他方の仕切壁54Cから時計方向廻りに一方の仕切壁54D間の凹陥部を第2消音室54Bとしている。この場合、一方の吐出消音室62Aは、第1消音室54Aと第2消音室54Bとから構成されている。(尚、図4では階層仕切板80を図示せず)。
【0030】
即ち、第1消音室54A及び第2消音室54Bは、上部支持部材54の凹陥部開口を階層仕切板80で閉塞することにより周囲が密閉されると共に、第1消音室54Aは一方の仕切壁54Dから半時計方向廻りに他方の仕切壁54Cまで形成され、第2消音室54Bは他方の仕切壁54Cから時計方向廻りに一方の仕切壁54Dまで形成されている。尚、階層仕切板80にも上部支持部材54に設けたボルト孔78A、78B、78C、78Dに対応した位置にボルト孔(図示せず)が設けられている。
【0031】
そして、第1消音室54Aのボルト孔78A、78B間の上部支持部材54には前記吐出ポート70が開口している。これによって第1消音室54A内は高圧室側HR内に連通している。また、上部支持部材54の凹陥部開口を閉塞する階層仕切板80には所定の大きさの昇連通孔80Aが形成されており、この昇連通孔80Aは第1消音室54Aの端部(他方の仕切壁54C近傍)に設けられている。
【0032】
そして、昇連通孔80Aは、第1消音室54A内と後述する他方の吐出消音室62B内とを連通する。これによって、吐出ポート70から第1消音室54A内に吐出された冷媒ガスは図中実線矢印方向に移動して行き第1消音室54Aの端部に設けられた昇連通孔80Aから他方の吐出消音室62B内に吐出される(図中白抜き矢印)。
【0033】
尚、吐出ポート70は第1消音室54Aの略中央(ボルト孔78A近傍)に位置し、昇連通孔80Aはボルト孔78C近傍に位置している。即ち、吐出ポート70と昇連通孔80Aは所定距離離間した位置に設けられている。この場合、吐出ポート70を第1消音室54Aの昇連通孔80Aと反対側端部に位置させて更に吐出ポート70と昇連通孔80Aとの距離を延在させても良い。
【0034】
また、第2消音室54B両側のボルト孔78C及びボルト孔78D間には前記冷媒吐出管96の一端が開口しており、これによって第2消音室54B内と冷媒吐出管96内とは連通している。そして、後述する他方の吐出消音室62Bから第2消音室54B内に冷媒ガスが流入するが、第2消音室54B内に流入した冷媒ガスは冷媒吐出管96に吐出される(図中実線矢印)。
【0035】
前記、他方の吐出消音室62B(図5)は、前述した如き上カバー66と階層仕切板80との間に所定の形状に凹陥形成された凹陥部により形成される。この上カバー66にも上部支持部材54に設けたボルト孔78A、78B、78C、78Dに対応してボルト孔78A、78B、78C、78Dが設けられている。そして、他方の吐出消音室62Bも一方の吐出消音室62A同様、回転軸16周囲に設けられ各ボルト孔78A、78B、78C、78Dを避けて四つ葉のクローバ状に形成される。
【0036】
他方の吐出消音室62B内には、ボルト孔78C部分において上カバー66を階層仕切板80側に突出させて密着させると共に密着部を回転軸16まで延在して凹陥部内を仕切る仕切壁66Cが設けられている。即ち、他方の吐出消音室62Bは、上カバー66の凹陥部開口を階層仕切板80で閉塞することにより密閉されると共に、回転軸16周囲に設けられ仕切壁66Cから時計方向廻りにボルト孔78B、78A、78D内側を経て仕切壁66C間に形成されている。
【0037】
他方の吐出消音室62B内には降連通孔80Bが設けられており、この降連通孔80Bは、他方の吐出消音室62Bの他方の端部に位置して階層仕切板80に設けられ、他方の吐出消音室62B内と、前記一方の吐出消音室62Aを構成する第2消音室54B内とを連通する。即ち、前記階層仕切板80に設けられた昇連通孔80Aは、他方の吐出消音室62Bの一方の端部(仕切壁66C近傍)に位置して設けられ、降連通孔80Bを他方の端部(ボルト孔78Cとボルト孔78Cの略中間)に設けることにより冷媒ガス通路を回転軸16周囲の長い距離延在させている。
【0038】
また、他方の吐出消音室62B内には2箇所の狭通路82、84を設けている。一方の狭通路82は、上カバー66を階層仕切板80側に突出させて密着させると共に密着部を回転軸16近傍まで延在させて延在部82Aを設け、この延在部82Aと回転軸16間を狭通路82としている。即ち、他方の吐出消音室62B内の回転軸16と延在部82A間を狭くた冷媒ガス通路を設け、この狭い冷媒ガス通路を狭通路82としている。該延在部82Aは、回転軸16周囲に所定距離延在させることにより狭通路82を所定距離延在させると共に冷媒ガスを所定量絞って脈動を整流し、これによって冷媒ガスに乱れが発生しないように構成している。
【0039】
他方の狭通路84も、上カバー66を階層仕切板80側に突出させて密着させると共に密着部を回転軸16近傍まで延在させて延在部84Aを設けている。また、回転軸16側にも上カバー66を階層仕切板80側に突出させると共に密着させ、この密着部を回転軸16から所定距離離間させて整流壁84Bを設けている。即ち、延在部84Aと整流壁84B間に狭い冷媒通路を形成し、この狭い冷媒通路を狭通路84としている。この狭通路84は回転軸16近傍側面を所定距離延在させており、この狭通路84を冷媒ガスを通過させることにより冷媒ガスを所定量絞って脈動を整流し、これによって冷媒ガスに乱れが発生しないように構成している。
【0040】
そして、整流壁84Bの一側はボルト孔78A方向に所定距離延在させると共に、前記狭通路82近傍まで延在させている。この整流壁84Bによって、狭通路82から流出する冷媒ガスを吐出消音室62Bの外周に沿って流れるように構成している。また、整流壁84Bの他側をボルト孔78C、78D間に所定距離延在させている。この整流壁84Bによって、狭通路84から出た冷媒ガスが吐出消音室62Bの外周に沿って流れるように構成している。
【0041】
即ち、吐出ポート70から第1消音室54A内冷媒ガスが吐出されると冷媒ガスは図中点線矢印の如き流通して昇連通孔80Aから他方の吐出消音室62B内に流入する(図中白抜き矢印)。吐出消音室62B内に流入した冷媒ガスは狭通路82を流通しそこで脈動が整流されてから、吐出消音室62Bの外周に沿って流通する。そして、狭通路84を流通し更に脈動が整流されて、吐出消音室62Bの外周に沿って流通し降連通孔80Bから、第2消音室54B内に流入する(図中実線矢印)。
【0042】
また、上カバー66には細経路66Aを設けている。この細経路66Aは図3に示すように階層仕切板80の上面に接して設けられ、吐出消音室62B内と密閉容器12内を連通して吐出消音室62B内に溜まったオイル、即ち、階層仕切板80上に溜まったオイルを密閉容器12内に排出する。この場合、細経路66Aは階層仕切板80に接して設けられており、細経路66Aは層仕切板80上に溜まったオイルによって塞がれるのでオイルは排出され易い。また、細経路66Aはオイルで塞がれるので吐出消音室62B内の冷媒ガスは細経路66Aから密閉容器12内に殆ど排出され難い。
【0043】
以上の構成で次に動作を説明する。ターミナル20及び図示されない配線を介して電動要素14のステータコイル28に通電されると、電動要素14が起動してロータ24が回転する。この回転により回転軸16と一体に設けた上下の偏心部42、44に嵌合された上下のローラ46、48が上下のシリンダ38、40内を偏心回転する。
【0044】
これにより、冷媒導入管94及び下部支持部材56に形成された吸込通路60を経由して図示しない吸込ポートからシリンダ40の低圧室側に吸入された低圧の冷媒は、ローラ48とベーン52の動作により圧縮されて中間圧となりシリンダ40の高圧室側より図示しない連通路を経て中間吐出管121から密閉容器12内に吐出される。これによって、密閉容器12内は中間圧となる。
【0045】
そして、密閉容器12内の中間圧の冷媒ガスは、スリーブ144から出て冷媒導入管92及び上部支持部材54に形成された図示しない吸込通路を経由して吸込ポート55からシリンダ38の低圧室側LRに吸入される。吸入された中間圧の冷媒ガスは、ローラ46とベーン50の動作により2段目の圧縮が行われて高温・高圧の冷媒ガスとなり、高圧室側HRから吐出ポート70を通り上部支持部材54に形成された一方の吐出消音室62A(第1消音室54A)内に流入し端部方向(図中点線矢印)に移動する(図6)。
【0046】
そして、冷媒ガスは第1消音室54A内から端部の昇連通孔80Aを経由して他方の吐出消音室62B内端部に流入(図中白抜き矢印)し、狭通路82に至りそこで整流されると共に脈流が緩和された後狭通路82の下流側に設けられた整流壁84Bに当たって進路をかえ吐出消音室62Bの外周に沿って流れる。吐出消音室62Bの外周に沿って流れる冷媒ガスは狭通路84に至りそこで更に整流されると共に脈流が緩和された後吐出消音室62Bの外周に沿って流れ降連通孔80Bから、一方の吐出消音室62A(第2消音室54B)内に流入する(図中実線矢印)。
【0047】
係る、冷媒ガスに溶け込んだオイルが吐出消音室62B内を通過する過程で分離されて吐出消音室62B内に溜まると細経路66Aから密閉容器12内に排出される。そして、第2消音室54B内に流入した冷媒ガスは、冷媒吐出管96を経由して外部の図示しないガスクーラなどに流入する。このガスクーラで冷媒は放熱した後、図示しない減圧装置などで減圧され、これも図示しないエバポレータに流入する。
【0048】
そこで冷媒が蒸発し、その後、前記アキュムレータを経て冷媒導入管94から第1の回転圧縮要素32内に吸い込まれるサイクルを繰り返す。
【0049】
このように、吐出消音室62内を階層仕切板80で上下に仕切り、一方の吐出消音室62Aと他方の吐出消音室62Bに階層分けしている。そして、一方の吐出消音室62Aの端部と他方の吐出消音室62Bの端部を昇連通孔80Aによって連通させ、一方の吐出消音室62Aに第2の回転圧縮要素34からの冷媒ガスを吐出し、他方の吐出消音室62Bの他方の端部に設けた降連通孔80B、及び第2消音室54Bを介して密閉容器12外に冷媒ガスを吐出するようにしているので、階層分けした吐出消音室62内の冷媒ガスの通路を大幅に延長することが可能となる。これにより、吐出ガスの脈動を抑えられるので騒音を低減させることができる。
【0050】
また、吐出消音室62(他方の吐出消音室62B)内と密閉容器12内とを連通するオイル戻し用の細経路66Aを他方の吐出消音室62Bに形成しているので、他方の吐出消音室62B内で冷媒ガスから分離したオイルを密閉容器12内に戻すことが可能となる。これにより、溶け込んだオイル量の少ない冷媒ガスを冷媒吐出管96から吐出させることができるので、オイルが溶け込んだ冷媒ガスが冷媒吐出管96から冷媒回路内に吐出され冷媒回路内で悪影響を及ぼしてしまう不都合を未然に解消し、ロータリコンプレッサの信頼性を向上させることができるようになる。
【0051】
特に、吐出消音室62内を一方の吐出消音室62Aと他方の吐出消音室62Bとによって階層分吐出ガスの通路を延長しているので、冷媒ガスに溶け込んでいるオイルを効率よく分離することができる。
【0052】
【発明の効果】
以上詳述した如く本発明によれば、吐出消音室内を階層分けし、一方の階層の端部と他方の階層の一方の端部を連通させ、一方の階層内に回転圧縮要素からの冷媒ガスを吐出し、他方の階層の他方の端部から密閉容器外に冷媒ガスを吐出するので、階層分けした吐出消音室内で冷媒ガスの通路を大幅に延長することが可能となる。これにより、吐出ガスの脈動を抑えて安定させることができるようになる。従って、吐出ガスの脈動を低減させることが可能となり、ロータリコンプレッサの騒音・振動を大幅に低減することができるようになるものである。
【0053】
また、本発明によれば、溶け込んだオイル量の少ない冷媒ガスを冷媒回路に吐出させることができるようになる。従って、冷媒吐出管に流入するオイル量を減少させることができるので、オイルが溶け込んだ冷媒ガスが冷媒回路内で悪影響を及ぼしてしまう不都合を未然に解消でき、ロータリコンプレッサの信頼性を向上させることができるようになるものである。
【0054】
特に、吐出消音室内を一方の階層と他方の階層とにより階層分けして冷媒ガスの通路を延長しているので、冷媒ガスに溶け込んでいるオイルを効率よく分離させることができ、更にロータリコンプレッサの信頼性を向上させることができるようになる。この場合、吐出消音室内は高圧であり、密閉容器内は中間圧であるので、この圧力差により細経路を介し、オイルを吐出消音室から密閉容器内に円滑に戻すことが可能となるものである。
【0055】
また、請求項2の発明によれば、上記に加えて細経路からのオイルの排出を円滑化しながら、冷媒ガスの排出は抑制することができるようになるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例の内部中間圧型多段圧縮式ロータリコンプレッサの縦断面図である。
【図2】 本発明における第2の回転圧縮要素の圧縮行程を示す概念図である。
【図3】 階層分けした吐出消音室の縦断側面図である。
【図4】 上部支持部材の平面図である。
【図5】 上カバーの平断面図である。
【図6】 階層分けした吐出消音室の冷媒ガスの流れを示す図である。
【符号の説明】
10 多段圧縮式ロータリコンプレッサ
32 第1の回転圧縮要素
34 第2の回転圧縮要素
38 シリンダ
42 偏心部
46 ローラ
50 ベーン
54 上部支持部材
54A 第1消音室
54B 第2消音室
54C 仕切壁
54D 仕切壁
62 吐出消音室
62A 一方の吐出消音室
62B 他方の吐出消音室
64 吐出消音室
66 上カバー
66A 細経路
66C 仕切壁
70 吐出ポート
78A ボルト孔
78B ボルト孔
78C ボルト孔
78D ボルト孔
80 階層仕切板
80A 昇連通孔
80B 降連通孔
82 狭通路
84 狭通路

Claims (2)

  1. 密閉容器内に電動要素と、該電動要素にて駆動される第1及び第2の回転圧縮要素を備え、該第1の回転圧縮要素にて圧縮された冷媒ガスを前記密閉容器内に吐出し、この密閉容器内の中間圧の冷媒ガスを前記第2の回転圧縮要素にて圧縮し、吐出消音室を介して前記密閉容器外に吐出するロータリコンプレッサにおいて、
    前記吐出消音室内を階層分けし、一方の階層の端部と他方の階層の一方の端部を連通させ、前記一方の階層内に前記第2の回転圧縮要素からの冷媒ガスを吐出し、前記他方の階層の他方の端部から前記密閉容器外に冷媒ガスを吐出すると共に、前記吐出消音室内と密閉容器内とを連通するオイル戻し用の細経路を形成したことを特徴とするロータリコンプレッサ。
  2. 前記吐出消音室内を上下に区画して下側に前記一方の階層を構成し、上側に前記他方の階層を構成する階層仕切板を備え、当該階層仕切板の上面に接して前記細経路を形成したことを特徴とする請求項1のロータリコンプレッサ。
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