JP3896018B2 - 二三輪車用シートの製造装置並びに製造方法 - Google Patents
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Description
【発明が属する技術分野】
本発明は二三輪車用シートの製造装置並びに製造方法に係り、特にステッチ意匠を備えた二三輪車用シートの製造装置並びに製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から座席の表面には、意匠上の美的観点から、その表面に縫製ステッチ意匠を施された表皮材が知られている。縫製ステッチ意匠は、例えば、高周波ウエルダー加工によって擬似的に形成することが知られている。
【0003】
また、表皮成形型を用い、パウダースラッシュ成形技術により表皮材を成形し、この表皮材を、そのステッチ意匠模様を入れたい部分で裁断し、ついで各裁断片を縫い合わせた後、この縫製表皮材の縫い合わせ部に沿って縫製ステッチ意匠を施し、更にその裏面に目止め用シールテープを貼付けるという技術が知られているが、繁雑でコストのかかる表皮材の成形工程が必要であった。
【0004】
また他の技術としては、金型内面の所定位置に縫製ステッチ意匠を転写して形成した表皮材用成形型を用い、パウダースラッシュ成形法によりその表面にステッチ意匠を施した表皮材を成形することも知られている。
【0005】
さらにまた、予め金型成形により、その表面に縫製表皮材の縫い合わせ部に相当する造形模様を形成するとともに製品外面形状に賦形された熱可塑性合成樹脂からなる表皮材の所望部分に、縫製手段を用いてステッチ意匠を形成し、ついで表皮材の裏面の少なくとも上記ステッチ意匠を包含する範囲に必要に応じて非通気性シール層を裏打ちし、該表皮材及び芯材をそれぞれ発泡成形型の下型と上型の内面にセットしたのち、表皮材の裏面上にポリウレタンフォーム用原液を注入密閉して一体発泡させる技術も知られている(特開平5−305685号公報参照)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記縫製表皮材を用いる技術では、表皮材を一旦成形したのち裁断し、この裁断片を縫い合わせて縫製表皮とするため工数が多く、製造コストが高くなり経済的に不利という不都合がある。また、縫製した部位の裏面にはポリウレタンフォーム用原液の漏れを防止するための目止め用シールテープ等非通気性シール層を裏打ちしなければならないが、裁断片の縫製箇所には縫い代のかえりがあって、ここに例えばシールテープを貼った場合エアが溜まりやすく、この部分にエア溜りが生ずると表皮の表面がでこぼこになり見栄え、触感が悪くなるという不都合があった。また、縫製によりステッチ意匠を施す際、上記縫い代分のかえりを折り返して縫製するため部分的に縫い合わせ部に沿う表皮の厚みが2倍になり、他の部分と触感が変わってしまうという問題もあった。
【0007】
さらに成形型を用いる技術では、金型成形による表皮材の成形と同時にその表面にステッチ意匠を入れるので工数も少なく経済的な技術であるが、縫製糸に対応する凹凸も型の形状で作成するため、通常の真空電鋳金型などで成形すると、縫製表皮材と比較すると見栄えが悪く意匠性に劣るという難点があった。
【0008】
さらに、予め成形した表皮材に実際の縫製手段を用いてステッチ意匠を形成する技術では、その作業工程の多さなどにおいて、面倒であった。このように、高周波ウエルダー加工による場合には、作り物のイメージが強くでてしまうという不都合があり、電鋳型を用いた技術では、細部の転写性が悪く、縫製品に比して充分な品質ではないという不都合があり、他の技術では、縫製品と同様な縫製手段によってステッチ意匠を付与したりするために、工程が多く面倒であるという不都合があった。
【0009】
本発明は上記不都合を解消するためになされたものであり、その目的は、実際の縫製ではないのに拘わらず、量産性、防水性、加工コストに優れ、高級イメージを醸し出せるステッチ意匠を備えた二三輪車用シートの製造装置並びに製造方法を提供することにある。
【0010】
本発明の他の目的は、設計の自由度が確保でき、転写性に優れ、バラエティに富んで、本物の縫製品に比して遜色がない、ステッチ意匠を備えた二三輪車用シートの製造装置並びに製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
前記課題は、本発明の請求項1の二三輪車用シートSの製造装置によれば、ボトムプレート30上にクッション材20を配設し、該クッション材20をステッチ意匠14が賦形された表皮材10で被覆してなる二三輪車用シートの製造装置であって、成形面1cにステッチ意匠14が形成され、開口周縁部1aに所定間隔をおいて立壁部1bが立設された真空凹型1と、該真空凹型1の上方で、上枠2aと下枠2bとの間で前記表皮材10を保持する表皮材配設枠2と、該表皮材配設枠2を前記真空凹型1側へ移動させる昇降装置8と、前記表皮材配設枠2の上下両面側に配設され前記表皮材10及び前記真空凹型1の成形面1cを加熱する加熱手段3と、前記真空凹型1に前記クッション材20およびボトムプレート30を配設した後で加圧を行う加圧手段4と、を備え、前記表皮材配設枠2の前記下枠2bには、前記表皮材配設枠2が前記真空凹型1側へ移動したときに前記立壁部1bに係合可能な切欠部が設けられ、前記下枠2bは、前記真空凹型1の前記開口周縁部 1 aまで移動したときに、前記下枠2bの上面が前記立壁部1bの上面と略同一または前記立壁部1bの上面より低くなるように形成されて、前記表皮材10の端末領域が、前記上枠2aの下面と前記立壁部1bの上面との間、または前記上枠2aの下面と前記立壁部1bの上面及び前記下枠2bの上面との間で挟持されることにより解決される。
【0012】
或いは、圧空成形によって表皮材10の成形を行っても良い。この場合、請求項2のように、本発明の二三輪車用シートSの製造装置は、ボトムプレート30上にクッション材20を配設し、該クッション材20をステッチ意匠14が賦形された表皮材10で被覆してなる二三輪車用シートSの製造装置であって、成形面1cにステッチ意匠14が形成され、開口周縁部 1 aに所定間隔をおいて立壁部1bが立設された凹型と、該凹型を覆うとともに圧縮空気送出手段に接続された蓋体と、前記凹型の上方で、上枠2aと下枠2bとの間で前記表皮材10を保持する表皮材配設枠2と、該表皮材配設枠2を前記凹型側へ移動させる昇降装置8と、前記表皮材配設枠2の上下両面側に配設され前記表皮材10及び前記凹型の成形面を加熱する加熱手段3と、前記凹型に前記クッション材20およびボトムプレート30を配設した後で加圧を行う加圧手段4と、を備え、前記凹型側に表皮材配設枠2が下降されて前記表皮材10が前記凹型に配設され、前記表皮材配設枠2の前記下枠2bには、前記表皮材配設枠2が前記凹型側へ移動したときに前記立壁部1bに係合可能な切欠部が設けられ、前記下枠2bは、前記凹型の前記開口周縁部1aまで移動したときに、前記下枠2bの上面が前記立壁部1bの上面と略同一または前記立壁部1bの上面 より低くなるように形成されて、前記表皮材10の端末領域が、前記上枠2aの下面と前記立壁部1bの上面との間、または前記上枠2aの下面と前記立壁部1bの上面及び前記下枠2bの上面との間で挟持されることを特徴とする。
【0013】
このように、本発明の二三輪車用シートの製造装置は、加熱手段3によって表皮材10の両面及び成形面1cが加熱される構成とされており、表皮材10が柔軟になるとともに、表皮材10が成形面1cに密着したとき、表皮材10が金型により冷やされることなく、良好に成形することが可能になる。
また、表皮材配設枠2の下枠2bに、立壁部1bに係合可能な切欠部が設けられ、下枠2bの上面が立壁部1bの上面と略同一または立壁部1bの上面より低くなるように形成されているため、表皮材10の端末領域が、上枠2aの下面と立壁部1bの上面との間、または上枠2aの下面と立壁部1bの上面及び下枠2bの上面との間で挟持されて保持される。
【0014】
また、請求項3のように、前記昇降装置8は、前記表皮材配設枠2が最上部まで上昇したときに、前記表皮材配設枠2の前方のみがさらに上昇し、前記表皮材配設枠2の前方が上方を向くように構成されていると好適である。このように構成すると、上下方向に、より広い作業スペースを確保することが可能となる。
【0015】
このとき、請求項4のように、前記成形面1cには、シボ模様が形成された部分1dとシボ模様が形成されていない部分1fとが、前記ステッチ意匠1eを境にして形成されていると好適である。また、請求項5のように、前記成形面1cには、前記ステッチ意匠1eを境にして異なるシボ模様が形成されていると好適である。このように構成すると、設計の自由度が確保でき、バラエティに富んだステッチ意匠14を備えた表皮材10を成形することが可能となる。
【0016】
さらに、請求項6のように、前記シボ模様が形成された部分1dには、前記表皮材10に図柄または文字を賦形するための模様が形成されていると好適である。このように構成すると、二三輪車用シートSの識別性の向上や、さらに高級製品イメージを出すことが可能となる。
【0017】
また、請求項7のように、前記成形面1cは、前記ステッチ意匠1e,前記シボ模様1dに対応する凹凸と、該凹凸に施された印刷と、を備えたマスターモデルを用いて形成されと好適である。このように構成すると、成形面1cのうち、ステッチ意匠1eやシボ模様1dを成形する部位と、その他の部位とを異なる表面状態とすることができ、成形される表皮材10において、ステッチ意匠14やシボ模様11が成形される部位とその他の部位との艶を異ならせることが可能である。
【0018】
また、前記課題は、本発明の請求項8の二三輪車用シートSの製造方法によれば、請求項1または請求項3〜7のいずれか1項に記載の二三輪車用シートの製造装置を用いて、ボトムプレート30上にクッション材20を配設し、該クッション材20をステッチ意匠14が賦形された表皮材10で被覆してなる二三輪車用シートを製造する方法において、真空凹型1の上方で、上枠2aと下枠2bからなる表皮材配設枠2に表皮材10を配設する工程と、前記表皮材配設枠2の上下両面側に配設された加熱手段3で、前記表皮材10の両面と前記真空凹型1の成形面1cを加熱する工程と、前記表皮材配設枠2を下降させ、該表皮材配設枠2と前記真空凹型1の開口周縁部1aとで前記表皮材10の端末領域を挟持する工程と、前記表皮材10をステッチ意匠14が形成された前記成形面1cに真空引きして前記表皮材10を成形する工程と、前記成形された表皮材10上にクッション材20およびボトムプレート30を配設して加圧する工程と、前記表皮材10の端末領域と前記ボトムプレート30とを固定する工程と、を備え、前記表皮材配設枠2と前記真空凹 型1の開口周縁部1aとで前記表皮材10の端末領域を挟持する工程は、前記表皮材配設枠2を下降させて、前記表皮材10の端末領域を、前記上枠2aの下面と前記開口周縁部1aに所定間隔をおいて立設された立壁部1bの上面との間、または前記上枠2aの下面と前記立壁部1bの上面及び前記下枠2bの上面との間で挟持することによって行なうこと、により解決される。
【0019】
或いは、圧空成形によって表皮材10の成形を行っても良い。この場合、請求項9のように、本発明の二三輪車用シートSの製造方法は、請求項2〜7のいずれか1項に記載の二三輪車用シートの製造装置を用いて、ボトムプレート30上にクッション材20を配設し、該クッション材20をステッチ意匠14が賦形された表皮材10で被覆してなる二三輪車用シートを製造する方法において、凹型の上方で、上枠2aと下枠2bからなる表皮材配設枠2に表皮材10を配設する工程と、前記表皮材配設枠2の上下両面側に配設された加熱手段3で、前記表皮材10の両面と前記凹型の成形面1cを加熱する工程と、前記表皮材配設枠2を下降させ、該表皮材配設枠2と前記凹型の開口周縁部1aとで前記表皮材10の端末領域を挟持する工程と、前記表皮材10をステッチ意匠14が形成された前記成形面1cに圧接させて前記表皮材10を成形する工程と、前記成形された表皮材10上にクッション材20およびボトムプレート30を配設して加圧する工程と、前記表皮材10の端末領域と前記ボトムプレート30とを固定する工程と、を備え、前記表皮材配設枠2と前記凹型の開口周縁部1aとで前記表皮材10の端末領域を挟持する工程は、前記表皮材配設枠2を下降させて、前記表皮材10の端末領域を、前記上枠2aの下面と前記開口周縁部1aに所定間隔をおいて立設された立壁部1bの上面との間、または前記上枠2aの下面と前記立壁部1bの上面及び前記下枠2bの上面との間で挟持することによって行ない、前記表皮材10を成形する工程は、前記表皮材配設枠2を前記凹型へ下降させた後に、前記上枠2aの上方に圧縮空気送出手段に接続された蓋体を配設し、該蓋体と前記表皮材10との間に圧縮空気を送り込み前記表皮材10を前記凹型に圧接させることによって行うこと、により解決される。
【0020】
また、請求項10のように、前記表皮材10は端部に裏布10bを設けないトリム部を備え、前記表皮材10を前記表皮材配設枠2と前記真空凹型1または前記凹型の前記立壁部1bとで挟持した状態で、前記トリム部を裁断し、前記表皮材の形状を整えると好適である。このように構成すると、表皮材10を裁断して所定形状に整えたとき、トリム部が裏布10bを含まず単一の樹脂素材となるためにリサイクルがし易くなる。
【0021】
また、請求項11のように、前記表皮材10の端末領域と前記ボトムプレート30とを固定する工程は、前記クッション材20および前記ボトムプレート30の加圧を行ったまま、前記表皮材配設枠2を上昇させて行うと好適である。このように構成すると、加圧手段4で加圧したまま、表皮材10の端末処理が行われるので、表皮材10を適度なテンションをもってボトムプレート13へ取着することができ、外観上良好な車両用シートを得ることが可能である。
【0022】
【発明の実施の形態】
本発明は、二三輪車用シートの製造装置並びに製造方法に係り、二三輪車用シートSは、ボトムプレート上にクッション材20を載置して、ポーラス電鋳真空成形金型又はセラミック真空成形金型1により成形された表皮材10で被覆されている。
【0023】
表皮材10は表皮10aと、裏布10bとが積層して形成されている。表皮材10の表面側には、ステッチ意匠(糸目模様)14が形成されており、このステッチ意匠14を境に、シボ模様が付された部分11と、シボ模様が付されていない部分12(或いは異なるシボ模様の部分)とが分けて形成されている。このように、ステッチ意匠14を境に、シボ模様の有無、シボ模様を異ならしめるなどをして形成してもよい。また表皮材10は破断伸びで200%程度以上としている。
【0024】
なお、より高い意匠的効果を得るために、表皮材10のステッチ意匠14やシボ模様11が付された部位と、ステッチ意匠14やシボ模様11が付されていない部位とで、異なる艶となるようにしても良い。
【0025】
このように、ステッチ意匠14やシボ模様11が付された部位と、ステッチ意匠14やシボ模様11が付されていない部位とで、異なる艶となるようにするためには、表皮材10を成形する金型について、金型の成形面のうち、ステッチ意匠14やシボ模様11を成形する部位と、その他の部位とで異なる表面状態とすることにより実現することができる。
【0026】
そして、上記のように、金型の成形面のうち、ステッチ意匠14やシボ模様11を成形する部位と、その他の部位とで異なる表面状態とするために、例えば、ステッチ意匠,シボ模様に対応する凹凸と、この凹凸に施された印刷と、を備えたマスターモデルを使用して成形金型を形成すると良い。
【0027】
また、表皮材10には、裏布10bが形成されていない部分が設けられている。裏布10bが形成されていないのは、表皮材10のトリム部であり、このように構成されていることにより、二三輪車用シート製造時に表皮材10を裁断して所定形状に整えたとき、トリム部が、裏布10bを含まず単一の樹脂素材となるためにリサイクルがし易くなる。
【0028】
なお、表皮材10を裁断して所定形状に整えるときは、表皮材10を、ポーラス電鋳真空成形金型又はセラミック真空成形金型1の縁部に予め取り付けられている針に係合してセットし、その後に裁断すると良い。
【0029】
本例の二三輪車用シートSの表皮材10を成形するためのポーラス電鋳真空成形金型又はセラミック真空成形金型1は、金型内側の成形面1cにシボ模様が形成された部分1dと、ステッチ意匠が形成されている部分1eを境として、シボ模様が形成されていない部分1fとを備えている。なお、シボ模様が形成されていない部分1fを異なるシボ模様とすることもできる。
【0030】
さらに、ポーラス電鋳真空成形金型又はセラミック真空成形金型1の内面側のシボ模様が形成された部分1dには、所定の図柄または文字が形成されている。所定の図柄または文字は、例えば、製品マークを示す文字1gなどであり、これらの図柄や文字を付すことにより、二三輪車用シートSの識別性の向上や、さらに高級製品イメージを出すことが可能となる。
【0031】
また、従来では、表皮材10に図柄や文字を付す場合、或いはステッチ意匠を付す場合は、別工程によって行っていたが、本例では、表皮材10の成形と、シボ模様の転写と、図柄,マークの転写,ステッチ意匠を同一の金型において同時に形成することができ、工数を大幅に削減することが可能となる。
【0032】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変することができるものである。
【0033】
図は本発明の実施例を示すものであり、図1はシートを搭載した自動二輪車の例を示す説明図、図2及び図3は表皮材のステッチ意匠の部分拡大図、図4は表皮材のステッチ意匠の裏面から見た説明図、図5はシートの部分断面説明図、図6は表皮材を説明する部分断面図、図7はシートの他の例を示す部分断面説明図、図8はシートの更に他の例を示す部分断面説明図、図9はポーラス電鋳真空成形金型を示す説明図、図10乃至図15は二三輪車用シートの製造装置及び、表皮材の成形工程と二三輪車用シートの製造工程を示す説明図である。
【0034】
本例では、図1で示されるように、二輪車(スクータタイプ)に用いられる二三輪車用シートSを例にしており、本例の二三輪車用シートSは、表皮材10と、クッション材20と、ボトムプレート30とから構成されている。この二三輪車用シートSは、ボトムプレート30上にクッション材20を載置して表皮材10で被覆しており、表皮材10の端末部をボトムプレートにステイプル(不図示)などにより固着している。
【0035】
本例の表皮材10は、破断伸びで200%程度以上のものを使用しており、通気性を有する材料からなる金型を用いて、表皮材10の表面に、図2及び図3で示すように、ステッチ意匠(糸目模様)14やシボ模様11を形成している。
【0036】
通気性を有する材料からなる金型1として、例えば、ポーラス電鋳真空成形金型又はセラミック真空成形金型1を用いる。或いは、成形面に多数の微細な孔が穿設された金型を使用する。成形面に多数の微細な孔を穿設する場合は、加工が容易な樹脂型を用いると好適である。
【0037】
例えば、加熱軟化させたシート状の表皮材10を、通気性を有する材料からなる金型の多数の微小穴から吸引し、金型に密着させて成形するが、穴径が大きいと転写性の良いシート材の場合には穴部が一緒に転写されて表面がざらざらになる等の不具合が生じる。このため、金型には、なるべく微細な穴を形成して穴部が転写されるのを防止する。
【0038】
ポーラス電鋳体を製造するには、電解液に浸漬した模型の表面に導電層を形成して陰極にセットし、電解液中のニッケル材を陽極にセットし、電鋳処理時の電流効率を所定範囲に設定して電鋳処理することにより、このロス電流によって気泡を発生させ、これらの気泡をマスターモデル表面に付着させ、これらの気泡を非電着部として作用させることで多数の微小穴を有するようにして製造する。
【0039】
例えばニッケル材によって電鋳型を製造するには、まずマスターモデルの表面に水素ガスH2による気泡が付着するとともに、この気泡が非電着部となってそれ以外のマスターモデルの表面にニッケル金属分子が電着し成長する。このような、電鋳処理によって、気泡の成長と電着の進行が進み、電着の進行に伴い電気分解も同時に行われて、電気分解によって発生したH2ガスが気泡へ供給される。つまり、マスターモデルの表面に付着した気泡が徐々に成長して大きくなり、最終的にマスターモデル側の穴径が約150μm以下となるような多数の穴hを有する電鋳殻を成形することが出来る。こうして、電鋳殻が成形されるとマスターモデルから取り出され、不図示の型枠と通気性のあるバックアップが取り付けられてポーラス電鋳真空成形金型として構成される。
【0040】
このように、通気性を有する材料からなる金型として、例えば多孔質のポーラス電鋳真空成形金型又はセラミック真空成形金型1を用いるため、図13に示すように、真空引きを行ったとき、表皮材10は、全ての方向から金型に吸着され、金型内側の成形面1cに均一に密着される(なお本例では、以下、ポーラス電鋳真空成形金型として説明する)。
【0041】
本例では、表皮材10として、塩化ビニルレザー製の表皮と、この表皮の裏側に一体に設けられた裏布とからなるものを使用している。裏布は、織布であり、例えばメリヤス織りのナイロン繊維から形成されている。
【0042】
本例では、表皮材10の端部において、裏布を設けないようにされている。したがって、表皮材10の形状を整えるために、表皮材10の端部を裁断したとき、トリム部が表皮からのみなるように構成される。
【0043】
このように、表皮材10を裁断したとき、本例ではトリム部が裏布を含まないように構成されているため、リサイクルする場合に、再生処理が容易となる。
【0044】
なお、表皮材10のトリムは、後述する二三輪車用シートSの製造工程において、表皮材10を、配設枠2の上枠2aと、ポーラス電鋳真空成形金型1の立壁部1bとの間で保持したときに行うと良い。
【0045】
また、本例では、表皮材10として、破断伸びで200%程度以上のものを使用しているので、ステッチ意匠(糸目模様)14やシボ模様11の賦形が充分に行われ、図6で示すように、ステッチ意匠14の突起が明確に転写される。
【0046】
また、ポーラス電鋳真空成形金型1であるため、ステッチ意匠(糸目模様)14と、細かいシボ模様や複雑な図形などを、金型内側の成形面1cに忠実に再現することができ、デザイン性に富んだ成形品のための金型とし、このポーラス電鋳真空成形金型によって表皮材全体を金型面に吸引して転写して、明確な賦形により表皮材にシボ模様と、ステッチ意匠を形成することが可能となる。このとき、真空引きと同時に圧空成形のように、表皮材10に空気圧力を加えることにより、より明確な転写を行うことが可能となる。
【0047】
上記のように、表皮材10の成形について通気性を有する材料からなる金型を用いて真空成形する他、圧空成形により成形を行っても良い。圧空成形の場合は、圧空成形用金型に加熱軟化させたシート状の表皮材10をセットし、金型内に圧縮空気を送り込んで表皮材10を金型に圧接させて成形する。圧空成形では高い圧力で表皮材10を成形できるため、より鮮明に、ステッチ意匠14やシボ模様11を賦形することが可能となる。
【0048】
なお、ステッチ意匠14やシボ模様11が賦形された部位と、他の部位とで艶が異なるようにしても良い。例えば、ステッチ意匠14は糸目を表したものであるため、ステッチ意匠14の部分を艶消しにし、他の部分はステッチ意匠14の部分よりも艶を有する外観とする。これにより、ステッチ意匠14の部分について、さらに実際の糸目に近い外観とすることが可能となる。
【0049】
また、シボ模様11が賦形されている場合は、シボ模様11が賦形されている部分を艶消しにし、シボ模様11のない部分は艶のある状態とする。これにより、シボ模様11の賦形された部分をより天然皮革に近い外観とすることができる。
【0050】
上記のように、表皮材10の部位によって艶の状態を変化させるため、本例では、ポーラス電鋳真空成形金型1の成形面について、ステッチ意匠14やシボ模様11を賦形する部分と、それ以外の部分とで表面状態が異なるようにしている。
【0051】
すなわち、ステッチ意匠14やシボ模様11を賦形する部分の表面状態を、他の部分の表面形状よりも粗い状態とする。これにより、粗い表面状態の部分で成形された表皮材10の部分は、表面状態が反映されて艶消し状態となり、それ以外の部分は、より艶のある状態として成形される。
【0052】
本例では、金型のマスターモデルに印刷を行うことにより、上記のように、部位によって表面状態が異なる金型を形成する。すなわち、金型を作成するときには、先ず金型の模型となるマスターモデルを作成するが、このマスターモデルに、シルクスクリーン印刷等の手法により印刷を行う。これにより、印刷が施された部分について、他の部分よりも粗い表面状態とすることができるものである。
【0053】
マスターモデルの表皮材(以下、マスターモデル表皮材という)は、シボ模様の部分は天然皮革から構成されており、それ以外の部分はポリ塩化ビニル等の合成皮革から構成されている。マスターモデル表皮材は、所定形状に裁断された裁断片を縫製により縫合して形成されている。
【0054】
そして、裁断片を縫合している糸目が金型に転写されて、二三輪車用シートSのステッチ意匠14となり、天然皮革の表面形状が金型に転写されて二三輪車用シートSのシボ模様となるものである。
【0055】
本例では、マスターモデル表皮材のうち、裁断片を縫合している糸目の部分と、天然皮革の部分に印刷が施される。これにより、製品となった二三輪車用シートSのステッチ意匠14の部分と、シボ模様11の部分について、艶消し状態となる。
【0056】
なお、印刷は、立体形状のマスターモデルが完成した後に行っても良く、或いは、マスターモデル作成前のマスターモデル表皮材に対して行っても良い。本例のように、シボ模様11の部分を含め、比較的広範囲に印刷が行われる場合は、平坦状の表皮材に印刷を行う方が効率良く印刷を行うことができ好適である。
【0057】
印刷を行う際は、先ずマスターモデル表皮材を印刷台の上に配設する。そして、印刷台上に配設されたマスターモデル表皮材に対して、基準位置に基づいて、糸目の上または天然皮革の部分に印刷を行う。
【0058】
印刷で用いられるインキは、例えば、ビニール樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等の熱可塑性樹脂を皮膜形成成分とするものが用いられ、特に、ポーラス電鋳真空成形金型である場合は、電解浴での耐薬品性のある材料が選択される。
【0059】
印刷は、例えばシルクスクリーン印刷により行うが、これに限らず、グラビア印刷、オフセット印刷、オフセットグラビア印刷、凸版印刷、フレキソ印刷等の他の印刷手段や、転写手段を用いても良い。
【0060】
上記印刷が施されたマスターモデル表皮材を用いて、立体形状のマスターモデルが作成される。そして、このマスターモデルに基づいてポーラス電鋳真空成形金型が形成される。ポーラス電鋳真空成形金型には、マスターモデルの糸目による糸目模様と、天然皮革によるシボ模様が反映されており、さらに、印刷が施された箇所は、他の部分よりも粗い表面状態に形成される。
【0061】
上記のように形成されたポーラス電鋳真空成形金型1を用いて、二三輪車用シートSの製造が行われる。以下、表皮材10の成形及び二三輪車用シートSの製造について説明する。本例では、図10に示すような製造装置を用いて、表皮材10の成形及び二三輪車用シートSの製造を行う。
【0062】
本例の二三輪車用シートSの製造装置は、ポーラス電鋳真空成形金型1と、表皮材10の配設枠2と、表皮材10を加熱するヒータ3と、二三輪車用シートの構成部材を加圧する加圧手段4とを備えている。
【0063】
ポーラス電鋳真空成形金型1は、表皮材10の真空引きを行って所定形状に成形するとともに、二三輪車用シートSの構成部材が配設され、組み付けが行われる。ポーラス電鋳真空成形金型1の配設面には、真空装置Vと連結された吸引孔が設けられている。本例では、図13においてのみ真空装置Vを図示している。
【0064】
図9に、本例のポーラス電鋳真空成形金型1を上から見た状態が示されている。図示されているように、この例のポーラス電鋳真空成形金型1の成形面1cには、二三輪車用シートSのフロント部とサイド部とリヤ部にシボ模様が付されるように、内側面に、シボ模様が形成された部分1dと、シボ模様が形成されていない部分1fとを備えた構成とされている。そして、これらシボ模様が形成された部分1dと、シボ模様が形成されていない部分1fとは、ステッチ意匠1eを境にしている。なおシボ模様が形成されていない部分1fは、異なるシボ模様とすることができる。
【0065】
上記構成により、本例のポーラス電鋳真空成形金型1で成形された表皮材10には、図15に示すように、シボ模様が付された部分11、シボ模様が付されていない部分12が、ステッチ意匠(糸目模様)14を境界線として転写される。なおシボ模様が付されていない部分12は、異なるシボ模様とすることが可能である。さらに、リヤ部に文字が付された二三輪車用シートSとすることも可能である。
【0066】
なお、表皮材10に、シボ模様だけでなく、文字や図柄を形成することにより、さらに外観を向上させることができる。例えば、二三輪車用シートのリヤ部を覆う表皮材10に、メーカーロゴや製品ロゴを示す文字を転写しても良い。このとき、ポーラス電鋳真空成形金型1のリヤ部側の金型内側の成形面1cには、文字を賦形するための部分1gが形成される。
【0067】
ポーラス電鋳真空成形金型1の開口周縁部1aには、立壁部1bが設けられている。立壁部1bは、ポーラス電鋳真空成形金型1の開口周縁部1aに、所定間隔をおいて立設して設けられている。立壁部1bは、次述する表皮材10の配設枠2のうち、上枠2aの下側面との間で、表皮材10を挟持して保持するものである。
【0068】
なお、ポーラス電鋳真空成形金型1を、受け台5のシャフト5aの回りにおいて、傾倒及び回動可能な構成としても良い。これにより、表皮材10の端末部をステイプルによりボトムプレート30に固着させる作業を行うときに、作業箇所を常に作業者の好適な位置におくことが可能となる。
【0069】
表皮材10の配設枠2は、上枠2aと下枠2bとから構成されている。上枠2a及び下枠2bは、表皮材10の形状よりも若干小さい中空部を有するドーナツ形状に形成されている。
【0070】
下枠2bには、ポーラス電鋳真空成形金型1の立壁部1bを避けて、ポーラス電鋳真空成形金型1の開口周縁部1aに密着できるように、且つ立壁部1bに係合可能な切欠部が設けられている。また、下枠2bは、ポーラス電鋳真空成形金型1の開口周縁部1aに密着して配設されたときに、下枠2bの上面が、立壁部1bの上面と略同一の厚さかそれより低くなるように形成されている。
【0071】
上記構成により、上枠2aと下枠2bとの間に表皮材10を配設し、上枠2aと下枠2bをポーラス電鋳真空成形金型1の開口周縁部1aまで下降させて配設したとき、表皮材10は上枠2aの下面と、立壁部1bの上面との間に挟持されて保持される。
【0072】
或いは、下枠2bの上面が、立壁部1bの上面と略面一とされている場合は、表皮材10は、上枠2aの下面と、立壁部2aの上面及び下枠2bの上面との間に挟持されて保持される。なお、表皮材10が保持されたときに、必要であれば、表皮材10の端末部をトリムし、表皮材10の形状を整えても良い。
【0073】
また、下枠2bに立壁部1bに係合する切欠部を設けない構成としても良い。この場合、上枠2aと下枠2bをクランプ手段により金型に固定することにより、表皮材10は、上枠2aと下枠2bに挟持されて固定される。
【0074】
上記配設枠2は、ロッド2cと、このロッド2cに接続されたエアシリンダからなる昇降装置8を介して、フレーム9に吊設されている。昇降装置8は圧力供給源(本例ではエアー供給源)に接続されており、エアー供給により作動されて、ロッド2cを伸縮作動させることで、配設枠2を昇降可能としている。
【0075】
なお、配設枠2が最上部まで上昇したときに、配設枠2の前方がさらに上方を向くようにすることにより、上下方向に、より広い作業スペースを確保することが可能となる。このために、例えば、配設枠2の左右前後の計4箇所にロッド2cを設け、配設枠2が最上部まで上昇したときに、前側に位置するロッド2cをさらに上昇させるようにすると良い。
【0076】
本例の製造装置では、後述するように、上記配設枠2とポーラス電鋳真空成形金型1の開口周縁部1aで表皮材10を挟持して、真空成形を行うものであるが、このとき、上記配設枠2をより確実に保持するために、クランプ手段を設けた構成としても良い。
【0077】
クランプ手段の具体的構成としては、例えば、ポーラス電鋳真空成形金型1に配設される基部と、この基部に設けられるエアシリンダからなる駆動装置と、エアシリンダのピストンロッドに連結されたリンク機構と、リンク機構に接続された軸部と、軸部に設けられた押え部とを備えた構成とし、ポーラス電鋳真空成形金型1の開口側に複数個設けるようにする。
【0078】
クランプ手段の駆動装置は、導管を介して圧力供給源に接続され、エアー供給により作動されて、リンク機構を介して軸部を回動させることにより、押え部の向きを変更したり、また、軸部を下方に移動させることにより、押え部を下降させてポーラス電鋳真空成形金型1の開口周縁部1aに押圧するように構成されている。クランプ手段を用いて配設枠2を押圧することにより、表皮材10の端末部をより確実に固定することが可能となる。
【0079】
ヒータ3は、配設枠2を上下方向から挟むようにして配設される。ヒータ3は、面状の保持体3aに複数の加熱ランプ3bが配設されており、ポーラス電鋳真空成形金型1の成形面1cと、配設枠2の上枠2a側及び下枠2b側を加熱するように構成とされている。
【0080】
ヒータ3は、表皮材10が真空引きされる前に、表皮材10とポーラス電鋳真空成形金型1を加熱するためのものである。ヒータ3で表皮材10及びポーラス電鋳真空成形金型1を加熱することにより、表皮材10が柔軟になり、また、ポーラス電鋳真空成形金型1に表皮材10が密着したとき、表皮材10が金型により冷やされることなく、良好に成形することが可能になる。
【0081】
ヒータ3は、スライド枠(図示せず)に配設されており、エアーシリンダを駆動源としてスライド枠内を移動し、ポーラス電鋳真空成形金型1の上方に進出したり、後退することができるように構成されている。
【0082】
なお、スライド機構としては、例えば、ヒータ3側に配設されたローラを、スライド枠側のレールに沿って摺動させることにより、ヒータ3を前後に移動させる。なお、レールの端部にストッパを設け、ヒータ3のローラがストッパの位置まできたときに、ヒータ3の移動を停止させるようにすると良い。
【0083】
なお、ヒータ3を構成する加熱手段として、上記した加熱ランプではなく、電熱線を設けた構成としても良い。なお、表皮材10の加熱を行った後は、加熱ランプまたは電熱線への通電が停止される。
【0084】
加圧手段4は、ロッド4aと、このロッド4aに接続されたエアシリンダからなる昇降装置8を介して、フレーム9に吊設されている。加圧手段4は、前記した配設枠2と同様に、昇降装置8の作動によりポーラス電鋳真空成形金型1上において昇降可能とされ、ポーラス電鋳真空成形金型1に配設された二三輪車用シートの構成部材を加圧するように構成されている。
【0085】
なお、本例では、押え枠2,ヒータ3,加圧手段4、クランプ手段は、エアーシリンダによって作動するものとして説明したが、これに限らず、油圧シリンダ等、他の駆動機構を用いても良いことは勿論である。
【0086】
表皮材10の真空成形及び二三輪車用シートSの組み付けは、上記製造装置Sを、所定の手順で作動させることにより行われる。製造装置Sの作動は、自動制御或いは手動制御により行われる。自動制御の場合は、温度センサにより加熱状況を監視したり、タイマにより処理時間を計測し、これらセンサやタイマからの情報に基づいて、各手段が自動的に操作されることにより行われる。
【0087】
また、手動制御により製造装置が作動される場合は、製造装置の近傍に操作盤(図示せず)を設け、この操作盤の複数のスイッチを投入することにより、各手段の動作がなされるようにする。
【0088】
スイッチは、ポーラス電鋳真空成形金型1,配設枠2,ヒータ3,加圧手段4,クランプ手段,のそれぞれに対応して設けられており、スイッチを操作することにより、各手段を作動させたり、作動を停止できるように構成されている。なお、各手段の作動開始から停止について、タイマを用いて制御するようにしても良い。
【0089】
先ず、図10に示すように、表皮材10を配設枠2の下枠2b上に配設する。次に、図11に示すように、上枠2aを降下させ、表皮材10を上枠2aと下枠2bとの間に位置させる。
【0090】
次いで、図12に示すように、ヒータ3により表皮材10とポーラス電鋳真空成形金型1の成形面1cの加熱を行う。本例では、表皮材10の両面から加熱を行うので、短時間で十分な加熱を行うことが可能となる。
【0091】
表皮材10の加熱が終了すると、図13に示すように、ポーラス電鋳真空成形金型1に向けて配設枠2を下降させる。これにより、下枠2bはポーラス電鋳真空成形金型1の開口周縁部1aに当接し、また、上枠2aは、立壁部1bの上面に当接する。
【0092】
したがって、上枠2aと下枠2bとの間に配設されていた表皮材10は、その端末部が、上枠2aの下面と立壁部1aの上面との間、または、上枠2aの下面と、立壁部1aの上面及び下枠2bの上面との間に挟持されて保持される。
【0093】
このとき、クランプ手段を使用して、上枠2aを押さえて固定しても良い。クランプ手段を使用することにより、表皮材10はポーラス電鋳真空成形金型1の開口周縁部1aにおいて、各端部が均一な力で押さえられ固定される。
【0094】
次に、図13に示すように、ポーラス電鋳真空成形金型1にセットされた表皮材10を真空引きする。このとき、本例では、多孔質のポーラス電鋳真空成形金型1を使用しているので、金型の全面において真空引きがなされる。このため、セットされた表皮材10は、均一に金型の成形面に密着する。
【0095】
このようにして、表皮材10の表面に、ステッチ意匠14やシボ模様が転写される。本例では、ツートン仕様の二三輪車用シートSとするため、表皮材10の表面には、シボ模様の付されている部分11と、シボ簿模様の付されていない部分12(或いは異なるシボ模様としている部分でもよい)が、ステッチ意匠14を境にして形成される。
【0096】
そして、上記ステッチ意匠14やシボ模様11が転写されている部分は、金型の成形面が粗めになっているので、これが反映されて艶消し状態となって成形される。また、リヤ部側には、メーカーロゴや、製品ロゴを示す文字が付されている。なお、この文字の部分について、ステッチ意匠14やシボ模様11の部分と同様に艶消し状態としても良い。
【0097】
以上のようにして、シボ模様の付されている部分11と、シボ模様の付されていない部分12との境界部に、ステッチ意匠(糸目模様)14が賦形された表皮材10が形成される。なお前述したように、シボ模様の付されていない部分12は、異なるシボ模様とすることができる。
【0098】
このようにして成形された表皮材10は、図2及び図3で示すように、実際には縫製ではないにも拘わらず、あたかも縫製のような外観を呈するものとなる。また表皮材10の裏面は、図4で示すように、ステッチ意匠14が賦形された部分に突条のものが形成されているが、穴等は一切形成されていない状況となっている。
【0099】
表皮材10が成形されたら、図14に示すように、真空成形された表皮材10上に、クッション材20とボトムプレート30が載置される。そして、加圧手段4により、ボトムプレート30側から圧力がかけられる。
【0100】
そして、加圧手段4で圧力を加えたままで、クランプ手段が解除され、表皮材10の配設枠2が上昇する。これにより、表皮材10の端末部が解放されるので、タッカーでステイプルを打ち込むことにより、表皮材10の端末部をボトムプレート30に固定する。このとき、ポーラス電鋳真空成形金型1が回転可能な構成とされていれば、端末処理作業がし易くなり、作業効率を向上させることができる。
【0101】
最後に、図15に示すように、クッション材12とボトムプレート13を加圧していた加圧手段4を上昇させる。なお、図15では、二三輪車用シートSについて、断面ではなく、完成時の外観図として示している。
【0102】
本例の製造装置では、加圧手段4で加圧したまま、表皮材10の端末処理が行われるので、表皮材10を適度なテンションをもってボトムプレート13へ取着することができ、外観上良好な二三輪車用シートを得ることが可能である。
【0103】
なお、上記したように、凹型としてポーラス電鋳真空成形金型1を使用し、真空成形により表皮材10を成形する構成の他、圧空成形用金型を使用し、圧空成形により表皮材10を成形しても良い。
【0104】
この場合は、圧縮空気の送出手段に連結された蓋体を、昇降装置8を介してフレーム9に吊設する。そして、表皮材配設枠2を凹型側に向けて下降させ、表皮材10を凹型に配設した後、上枠2aの上方に、圧縮空気の送出手段に連結された蓋体を配設し、蓋体と表皮材10との間に圧縮空気を送り込み、表皮材10を凹型に圧接させて成形すると良い。
【0105】
或いは、上枠2aを蓋体としても良い。この場合は、上枠2aを表皮材の全面を覆う形状とし、圧縮空気を送出する圧縮空気送出手段に接続された構成とする。そして、上枠2aで表皮材10を固定した後、上枠2aと表皮材10との間に圧縮空気を送出し、表皮材10を凹型に圧接させて成形する。
【0106】
図5は、上記表皮材を用いたシートの部分断面を示す説明図であり、この例では、前述のように表皮材10をポーラス電鋳真空成形金型1で成形するのと同時に、クッション材となる原料及び発泡剤などにより表皮材10とクッション材20を一体発泡成形したものである。なお、当然のことながら、クッション材20を所定形状に形成した後で、表皮材10をクッション材20に接着剤を用いて接着するように構成することもできる。
【0107】
図7は他のシートの例を示すものであり、この図7で示す例では、クッション材20として、メインクッション20aと、サブクッション20bを用いた例を示すものである。サブクッション20bは、ステッチ意匠14を境界として一方側の表皮材側に配置するように形成する。この場合には、先ずメインクッション20aにサブクッション20bを接着剤などで接合し、さらに図6で示す表皮材を接着剤で接合する例である。
【0108】
このようにサブクッション20bを用いると、ステッチ意匠14を境界として、一方側にもこもこ感を醸しだし、縫製であるかのような状況を、より際だたせることが可能となる。また、この図7の例の場合においても、表皮材10をポーラス電鋳真空成形金型1で成形し、これにサブクッション20bを表皮材10に接着し、その後、メインクッション20aとなる原料及び発泡剤などにより表皮材10とサブクッション20b及びメインクッション20aを一体発泡成形することが可能である。
【0109】
さらに図8は他の例を示すものであり、本例では、予め表皮材10をポーラス電鋳真空成形金型1で成形し、この表皮材10にサブクッション20bをラミネートしておく。その後、メインクッション20aを接着剤によって一体に接合したり、或いはサブクッション20bがラミネートされた表皮材10に、メインクッション20aとなる材料等によって一体発泡成形を行うようにすることが可能である。
【0110】
このように、1枚の表皮材10をポーラス電鋳真空成形金型1によって成形するだけで、2種類の表皮材を縫合したようなデザイン性に富んだ二三輪車用シートSを作成することが可能となる。
【0111】
また、従来は別工程で付していた製品マーク等の文字,図柄についても、本例の構成によれば、シボ模様の形成と同時に行うことが可能であり、工数を増加させずに形成することが可能となる。
【0112】
【発明の効果】
本発明によれば、設計の自由度が確保でき、転写性に優れ、バラエティに富んで、本物の縫製品に比して遜色がない、ステッチ意匠を備えた表皮材及びシートを得ることが可能となる。以上のように、本発明によれば、実際の縫製ではないのに拘わらず、量産性、防水性、加工コストに優れ、高級イメージを醸し出せるステッチ意匠を備えた表皮材及びシートを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシートを搭載した自動二輪車の例を示す説明図である。
【図2】本発明に係る表皮材のステッチ意匠の部分拡大図である。
【図3】本発明に係る表皮材のステッチ意匠の部分拡大図である。
【図4】本発明に係る表皮材のステッチ意匠の裏面から見た説明図である。
【図5】本発明に係る表皮材を用いたシートの部分断面説明図である。
【図6】本発明に係る表皮材を説明する部分断面図である。
【図7】本発明に係る表皮材を用いたシートの他の例を示す部分断面説明図である。
【図8】本発明に係る表皮材を用いたシートの更に他の例を示す部分断面説明図である。
【図9】本発明のポーラス電鋳真空成形金型を示す説明図である。
【図10】二三輪車用シートの製造装置を示す説明図である。
【図11】表皮材が配設された状態を示す説明図である。
【図12】ヒータによる表皮材の加熱を示す説明図である。
【図13】表皮材を真空引きした状態を示す説明図である。
【図14】二三輪車用シートの構成部材を加圧した状態を示す説明図である。
【図15】二三輪車用シートが完成した状態を示す説明図である。
【符号の説明】
1 金型
2 配設枠
2a 上枠
2b 下枠
3 ヒータ
4 加圧手段
10 表皮材
10a 表皮
10b 裏布
11 シボ模様が付された部分
12 シボ模様が付されていない部分(異なるシボ模様が形成されている部分)
14 ステッチ意匠(糸目模様)
20 クッション材
20a メインクッション
20b サブクッション
30 ボトムプレート
S 二三輪車用シート
Claims (11)
- ボトムプレート上にクッション材を配設し、該クッション材をステッチ意匠が賦形された表皮材で被覆してなる二三輪車用シートの製造装置であって、
成形面にステッチ意匠が形成され、開口周縁部に所定間隔をおいて立壁部が立設された真空凹型と、
該真空凹型の上方で、上枠と下枠との間で前記表皮材を保持する表皮材配設枠と、
該表皮材配設枠を前記真空凹型側へ移動させる昇降装置と、
前記表皮材配設枠の上下両面側に配設され前記表皮材及び前記真空凹型の成形面を加熱する加熱手段と、
前記真空凹型に前記クッション材およびボトムプレートを配設した後で加圧を行う加圧手段と、を備え、
前記表皮材配設枠の前記下枠には、前記表皮材配設枠が前記真空凹型側へ移動したときに前記立壁部に係合可能な切欠部が設けられ、
前記下枠は、前記真空凹型の前記開口周縁部まで移動したときに、前記下枠の上面が前記立壁部の上面と略同一または前記立壁部の上面より低くなるように形成されて、前記表皮材の端末領域が、前記上枠の下面と前記立壁部の上面との間、または前記上枠の下面と前記立壁部の上面及び前記下枠の上面との間で挟持されることを特徴とする二三輪車用シートの製造装置。 - ボトムプレート上にクッション材を配設し、該クッション材をステッチ意匠が賦形された表皮材で被覆してなる二三輪車用シートの製造装置であって、
成形面にステッチ意匠が形成され、開口周縁部に所定間隔をおいて立壁部が立設された凹型と、
該凹型を覆うとともに圧縮空気送出手段に接続された蓋体と、
前記凹型の上方で、上枠と下枠との間で前記表皮材を保持する表皮材配設枠と、
該表皮材配設枠を前記凹型側へ移動させる昇降装置と、
前記表皮材配設枠の上下両面側に配設され前記表皮材及び前記凹型の成形面を加熱する加熱手段と、
前記凹型に前記クッション材およびボトムプレートを配設した後で加圧を行う加圧手段と、を備え、
前記表皮材配設枠の前記下枠には、前記表皮材配設枠が前記凹型側へ移動したときに前記立壁部に係合可能な切欠部が設けられ、
前記下枠は、前記凹型の前記開口周縁部まで移動したときに、前記下枠の上面が前記立壁部の上面と略同一または前記立壁部の上面より低くなるように形成されて、前記表皮材の端末領域が、前記上枠の下面と前記立壁部の上面との間、または前記上枠の下面と前記立壁部の上面及び前記下枠の上面との間で挟持されることを特徴とする二三輪車用シートの製造装置。 - 前記昇降装置は、前記表皮材配設が最上部まで上昇したときに、前記表皮材配設枠の前方のみがさらに上昇し、前記表皮材配設枠の前方が上方を向くように構成されていることを特徴とする請求項1または2記載の二三輪車用シートの製造装置。
- 前記成形面には、シボ模様が形成された部分とシボ模様が形成されていない部分とが、前記ステッチ意匠を境にして形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の二三輪車用シートの製造装置。
- 前記成形面には、前記ステッチ意匠を境にして異なるシボ模様が形成されていることを 特徴とする請求項1または2記載の二三輪車用シートの製造装置。
- 前記シボ模様が形成された部分には、前記表皮材に図柄または文字を賦形するための模様が形成されていることを特徴とする請求項4または5記載の二三輪車用シートの製造装置。
- 前記成形面は、前記ステッチ意匠,前記シボ模様に対応する凹凸と、該凹凸に施された印刷と、を備えたマスターモデルを用いて形成されたことを特徴とする請求項4または5記載の二三輪車用シートの製造装置。
- 請求項1または請求項3〜7のいずれか1項に記載の二三輪車用シートの製造装置を用いて、ボトムプレート上にクッション材を配設し、該クッション材をステッチ意匠が賦形された表皮材で被覆してなる二三輪車用シートを製造する方法において、
真空凹型の上方で、上枠と下枠からなる表皮材配設枠に表皮材を配設する工程と、
前記表皮材配設枠の上下両面側に配設された加熱手段で、前記表皮材の両面と前記真空凹型の成形面を加熱する工程と、
前記表皮材配設枠を下降させ、該表皮材配設枠と前記真空凹型の開口周縁部とで前記表皮材の端末領域を挟持する工程と、
前記表皮材をステッチ意匠が形成された前記成形面に真空引きして前記表皮材を成形する工程と、
前記成形された表皮材上にクッション材およびボトムプレートを配設して加圧する工程と、
前記表皮材の端末領域と前記ボトムプレートとを固定する工程と、を備え、
前記表皮材配設枠と前記真空凹型の開口周縁部とで前記表皮材の端末領域を挟持する工程は、前記表皮材配設枠を下降させて、前記表皮材の端末領域を、前記上枠の下面と前記開口周縁部に所定間隔をおいて立設された立壁部の上面との間、または前記上枠の下面と前記立壁部の上面及び前記下枠の上面との間で挟持することによって行なうことを特徴とする二三輪車用シートの製造方法。 - 請求項2〜7のいずれか1項に記載の二三輪車用シートの製造装置を用いて、ボトムプレート上にクッション材を配設し、該クッション材をステッチ意匠が賦形された表皮材で被覆してなる二三輪車用シートを製造する方法において、
凹型の上方で、上枠と下枠からなる表皮材配設枠に表皮材を配設する工程と、
前記表皮材配設枠の上下両面側に配設された加熱手段で、前記表皮材の両面と前記凹型の成形面を加熱する工程と、
前記表皮材配設枠を下降させ、該表皮材配設枠と前記凹型の開口周縁部とで前記表皮材の端末領域を挟持する工程と、
前記表皮材をステッチ意匠が形成された前記成形面に圧接させて前記表皮材を成形する工程と、
前記成形された表皮材上にクッション材およびボトムプレートを配設して加圧する工程と、
前記表皮材の端末領域と前記ボトムプレートとを固定する工程と、を備え、
前記表皮材配設枠と前記凹型の開口周縁部とで前記表皮材の端末領域を挟持する工程は、前記表皮材配設枠を下降させて、前記表皮材の端末領域を、前記上枠の下面と前記開口周縁部に所定間隔をおいて立設された立壁部の上面との間、または前記上枠の下面と前記立壁部の上面及び前記下枠の上面との間で挟持することによって行ない、
前記表皮材を成形する工程は、前記表皮材配設枠を前記凹型へ下降させた後に、前記上枠の上方に圧縮空気送出手段に接続された蓋体を配設し、該蓋体と前記表皮材との間に圧縮空気を送り込み前記表皮材を前記凹型に圧接させることによって行うことを特徴とする二三輪車用シートの製造方法。 - 前記表皮材は端部に裏布を設けないトリム部を備え、前記表皮材を前記表皮材配設枠と前記真空凹型または前記凹型の前記立壁部とで挟持した状態で、前記トリム部を裁断し、前記表皮材の形状を整えることを特徴とする請求項8または9記載の二三輪車用シートの製造方法。
- 前記表皮材の端末領域と前記ボトムプレートとを固定する工程は、前記クッション材および前記ボトムプレートの加圧を行ったまま、前記表皮材配設枠を上昇させて行うことを特徴とする請求項8または9記載の二三輪車用シートの製造方法。
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