JP2001341681A - 車両用シート及び該車両用シートのポーラス電鋳真空成形金型並びに製造方法 - Google Patents

車両用シート及び該車両用シートのポーラス電鋳真空成形金型並びに製造方法

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JP2001341681A
JP2001341681A JP2000163496A JP2000163496A JP2001341681A JP 2001341681 A JP2001341681 A JP 2001341681A JP 2000163496 A JP2000163496 A JP 2000163496A JP 2000163496 A JP2000163496 A JP 2000163496A JP 2001341681 A JP2001341681 A JP 2001341681A
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Kiichi Okada
喜一 岡田
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    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C51/00Shaping by thermoforming, i.e. shaping sheets or sheet like preforms after heating, e.g. shaping sheets in matched moulds or by deep-drawing; Apparatus therefor
    • B29C51/26Component parts, details or accessories; Auxiliary operations
    • B29C51/30Moulds
    • B29C51/36Moulds specially adapted for vacuum forming, Manufacture thereof
    • B29C51/365Porous moulds
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
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  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、車両用シートの表皮材にツ
ートン仕様の模様や所定の図柄や文字が形成され、良好
な外観を備えた車両用シートを提供する。 【解決手段】 ポーラス電鋳真空成形金型40により成
形された表皮材で被覆された車両用シートであって、表
皮材の表面側には真空成形による模様が付された部分
と、模様が付されていない部分とを分けて形成した構成
とされている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用シート及び該車
両用シートを製造するためのポーラス電鋳真空成形金型
並びに製造方法に係り、特に、車両用シートの表皮材に
ツートン仕様の模様や、所定の図柄や文字が形成され、
良好な外観を備えた車両用シート及び該車両用シートの
ポーラス電鋳真空成形金型並びに製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】自動二輪車等に用いられる車両用シート
は、一般的に、ボトムプレート上に載置されたクッショ
ン材を表皮材で被覆した構成とされている。車両用シー
トの表皮材には、シボ模様などが付され、本革の高級感
が出る工夫がなされている。
【0003】上記のような車両用シートの表皮材を作成
するとき、表皮材を所定形状に成形したり、表皮材の表
面にシボ模様などを付すために、従来ではウェルダー加
工による成形を行っていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ウェルダー加
工は多くの工数を必要とするものであり、表皮材を効率
よく作成することが難しかった。また、表皮材を型へセ
ットする工程等において、作業員の熟練が必要とされて
いた。
【0005】また、車両用シートの外観をツートン仕様
として外観性を向上させるためには、従来では2種類の
表皮材を用い、これら2種類の表皮材を裁断して、溶着
或いは縫合して作成しており、手間を要するとともに高
いコストがかかっていた。
【0006】さらに、車両用シートに所定のマークや図
柄等を付す場合は、車両用シートの組付が終了した後、
別工程にて、マークや図柄の刻印作業や印刷作業を行っ
ており、工数増加の原因となっていた。
【0007】また、ウェルダー加工による成形が終了し
た後、溶着代をカットするが、このとき、表皮材に裏布
が設けられていると、表皮材の樹脂部分をリサイクルし
にくくなるという不都合があった。
【0008】本発明の目的は、車両用シートの表皮材に
ツートン仕様の模様や所定の図柄や文字が形成され、良
好な外観を備えた車両用シートを提供することにある。
また、本発明の目的は、トリム部のリサイクルが容易な
車両用シートを提供することにある。
【0009】さらにまた、本発明の目的は、良好な外観
を備えた車両用シートを、高い生産性で製造することが
可能なポーラス電鋳真空成形金型並びに製造方法を提供
することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題は、請求項1に
係る車両用シートによれば、ポーラス電鋳真空成形金型
により成形された表皮材で被覆された車両用シートであ
って、前記表皮材の表面側には真空成形による模様が付
された部分と、模様が付されていない部分とを分けて形
成した、ことにより解決される。
【0011】このように、本発明の車両用シートの表皮
材は、多孔質のポーラス電鋳真空成形金型により成形さ
れるため、真空引きしたときに金型内面に表皮材が均一
に密着し、表皮材を所定の形状に成形するのと同時に、
表皮材にシボ模様を転写することが可能となる。
【0012】したがって、予めシボ模様の付された表皮
材を使用しなくても、車両用シート表面にシボ模様を付
すことが可能となり、低コストで外観の良好な車両用シ
ートを得ることが可能となる。
【0013】また、本例の車両用シートでは、表皮材
に、模様が付された部分と、模様が付されていない部分
とが分けて形成されているので、例えば、表皮材にシボ
模様の付いた部分とシボ模様の付されていない部分を設
けてツートン仕様としたり、車両用シートの所定箇所に
図柄やマークを付すことができ、デザイン性に優れた車
両用シートを得ることが可能となる。
【0014】本例の車両用シートを被覆する表皮材のト
リム部は、裏布が形成されていない部分が設けられてい
る。よって、表皮材を所定形状に裁断したとき、裁断さ
れたトリム部が、樹脂素材からのみ構成されることにな
るため、リサイクルが容易となる。なお、トリム部は、
前記ポーラス電鋳真空成形金型の縁部に針掛けして、所
定形状に裁断されるものである。
【0015】本発明のポーラス電鋳真空成形金型は、車
両用シートの表皮材を成形するためのポーラス電鋳真空
成形金型であって、金型内面にシボ模様が形成された部
分と、シボ模様が形成されていない部分とを備えてい
る。
【0016】このように、金型が多孔質のポーラス電鋳
真空成形金型であるために、表皮材を真空引きしたと
き、金型内面に表皮材が均一に密着し、表皮材に金型内
面に形成されたのと略同一のシボ模様を転写することが
可能となる。
【0017】そして、金型内面に、シボ模様が形成され
た部分と、シボ模様が形成されていない部分を備えたポ
ーラス電鋳真空成形金型を使用しているので、真空引き
するだけで表皮材にツートン仕様の模様を付すことが可
能となる。
【0018】また、前記ポーラス電鋳真空成形金型の内
面側のシボ模様には、所定の図柄または文字が形成され
ており、真空引きするだけで、車両用シートの表皮材に
マークや図柄を付すことが可能となる。このように、従
来のように手間をかけることなく、デザイン性に優れた
車両用シートを得ることが可能となる。
【0019】本発明の車両用シートは、請求項6に係る
製造方法によれば、表皮材で被覆された車両用シートの
製造方法において、表皮材端末を係合させてポーラス電
鋳真空成形金型に表皮材を配設する工程と、前記ポーラ
ス電鋳真空成形金型を真空引きして、前記表皮材の表面
に真空成形による模様が付された部分と、模様が付され
ていない部分とを分けて形成する工程と、前記ポーラス
電鋳真空成形金型内で真空引きされた前記表皮材にクッ
ション材とボトムプレートを載置する工程と、前記クッ
ション材とボトムプレートにボトムプレート側から圧力
をかける工程と、前記ポーラス電鋳真空成形金型に係合
された表皮材の端末を前記ボトムプレート側へ折り返
し、前記表皮材の端末をボトムプレートの周縁端部に固
着させる工程と、前記クッション材とボトムプレートに
かけられた圧力を解除する工程と、を備えてなる、こと
を特徴とする。
【0020】また、本発明の車両用シートは、請求項7
に係る製造方法によれば、表皮材で被覆された車両用シ
ートの製造方法において、表皮材の端末をクランプ装置
によりポーラス電鋳真空成形金型に固定する工程と、該
固定された表皮材を加熱する工程と、前記ポーラス電鋳
真空成形金型を真空引きして、前記表皮材の表面に真空
成形による模様が付された部分と、模様が付されていな
い部分とを分けて形成する工程と、前記ポーラス電鋳真
空成形金型内で真空引きされた前記表皮材にクッション
材とボトムプレートを載置する工程と、前記クッション
材とボトムプレートにボトムプレート側から圧力をかけ
る工程と、前記ポーラス電鋳真空成形金型に係合された
表皮材の端末を前記ボトムプレート側へ折り返し、前記
表皮材の端末をボトムプレートの周縁端部に固着させる
工程と、前記クッション材とボトムプレートにかけられ
た圧力を解除する工程と、を備えてなる、ことを特徴と
する。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明は、例えば自動二輪車に用
いられる車両用シートSであり、ポーラス電鋳真空成形
金型40により成形された表皮材10で被覆されてい
る。表皮材10の表面側には、シボ模様が付された部分
11と、シボ模様が付されていない部分12とが分けて
形成されている。
【0022】また、表皮材10には、裏布10bが形成
されていない部分が設けられている。裏布10bが形成
されていないのは、表皮材10のトリム部10cであ
り、このように構成されていることにより、車両用シー
ト製造時に表皮材10を裁断して所定形状に整えたと
き、トリム部10cが、裏布10bを含まず単一の樹脂
素材となるためにリサイクルがし易くなる。
【0023】なお、表皮材10を裁断して所定形状に整
えるときは、表皮材10を、ポーラス電鋳真空成形金型
40の縁部40aに予め取り付けられている針40cに
係合してセットし、その後に裁断するものである。
【0024】本例の車両用シートSの表皮材10を成形
するためのポーラス電鋳真空成形金型40は、金型内面
40bにシボ模様が形成された部分41と、シボ模様が
形成されていない部分42とを備えている。
【0025】さらに、ポーラス電鋳真空成形金型40の
内面側のシボ模様が形成された部分41には、所定の図
柄または文字が形成されている。所定の図柄または文字
は、例えば、製品マークを示す文字43や糸目模様44
であり、これらの図柄や文字を付すことにより、車両用
シートSにさらに高級感を出すことが可能となる。
【0026】また、従来では、表皮材に図柄や文字を付
す場合は、別工程にて行っていたが、本例では、表皮材
の成形と、シボ模様の転写と、図柄,マークの転写を同
一の金型において同時に形成することができ、工数を大
幅に削減することが可能となる。
【0027】なお、本例の車両用シートSの製造方法
は、表皮材10の端末を係合させてポーラス電鋳真空成
形金型40に表皮材10を配設する工程と、ポーラス電
鋳真空成形金型40を真空引きして、表皮材10の表面
に真空成形による模様が付された部分と、模様が付され
ていない部分とを分けて形成する工程と、ポーラス電鋳
真空成形金型40内で真空引きされた表皮材10にクッ
ション材20とボトムプレート30を載置する工程と、
クッション材20とボトムプレート30にボトムプレー
ト30側から圧力をかける工程と、ポーラス電鋳真空成
形金型40に係合された表皮材10の端末をボトムプレ
ート30側へ折り返し、表皮材10の端末をボトムプレ
ート30の周縁端部に固着させる工程と、クッション材
20とボトムプレート30にかけられた圧力を解除する
工程と、からなる。
【0028】また、上記製造方法において、表皮材10
をポーラス電鋳真空成形金型40にセットするとき、表
皮材10の端末をクランプ装置50によりポーラス電鋳
真空成形金型40に固定する構成とすることにより、表
皮材10がポーラス電鋳真空成形金型40において各端
部が均一な力で押さえられ固定されるので、加熱により
表皮材が軟化しても、表皮材10の一部が伸びて変形す
るようなことがないため、ポーラス電鋳真空成形金型4
0にセットした状態で加熱処理を行うことが可能とな
る。
【0029】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を
限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。
【0030】図1乃至図9は本発明の一実施例を示すも
のであり、図1はポーラス電鋳真空成形金型を示す説明
図、図2は表皮材とそのセット方法を示す説明図、図3
は図2のA部拡大図、図4はクランプ装置を用いて表皮
材を固定した状態を示す説明図、図5は表皮材を真空引
きした状態を示す説明図、図6乃至図8は車両用シート
の製造工程を示す説明図、図9は車両用シートの斜視図
である。なお、以下に説明する部材,配置等は本発明を
限定するものでなく、本発明の趣旨の範囲内で種々改変
することができるものである。
【0031】本例では、車両用シートとして、自動二輪
車に用いられる車両用シートSに適用した例に基づいて
説明する。本例の車両用シートSは、表皮材10と、ク
ッション材20と、ボトムプレート30とから構成され
ている。
【0032】本例の車両用シートは、真空成形装置を用
いて成形される。本例では、真空成形金型として、ポー
ラス電鋳真空成形金型40を用いている。このように、
多孔質のポーラス電鋳真空成形金型40を用いるため、
図5に示すように、真空引きを行ったとき、表皮材は、
全ての方向から金型に吸着され、金型の内側面40bに
均一に密着される。
【0033】また、電鋳金型であるため、細かいシボ模
様や複雑な図形などを、金型の内側面40bに忠実に再
現することができ、デザイン性に富んだ成形品を得るこ
とが可能となる。
【0034】図1に、本例のポーラス電鋳真空成形金型
40を上から見た状態が示されている。図示されている
ように、本例のポーラス電鋳真空成形金型40には、車
両用シートSのフロント部とリヤ部にシボ模様が付され
るように、内側面に、シボ模様が形成された部分41
と、シボ模様が形成されていない部分42とを備えた構
成とされている。
【0035】上記構成により、本例のポーラス電鋳真空
成形金型40で成形された表皮材10には、図5に示す
ように、シボ模様が付された部分11、シボ模様が付さ
れていない部分12が転写される。
【0036】なお、表皮材10に、シボ模様だけでな
く、文字や図柄を形成することにより、さらに外観を向
上させることができる。本例では、車両用シートのリヤ
部を覆う表皮材10に、製品マークを示す文字が転写さ
れるように、ポーラス電鋳真空成形金型40のリヤ部側
の金型内側面40bに、文字43が形成されている。
【0037】また、本例のポーラス電鋳真空成形金型4
0には、シボ模様が形成された部分41と、シボ模様が
形成されていない部分42との境界に、糸目模様44が
付されている。
【0038】したがって、上記表皮材10でクッション
材20及びボトムプレート30を被覆すると、図9に示
すように、ツートン仕様で、シボ模様の付された部分1
1とシボ模様が付されていない部分12との間に糸目模
様14が付され、さらに、リヤ部に文字13が付された
車両用シートSが得られる。
【0039】このように、1枚の表皮材10を真空成形
するだけで、2種類の表皮材を縫合したようなデザイン
性に富んだ車両用シートSを作成することが可能とな
る。
【0040】また、従来は別工程で付していた製品マー
ク等の文字,図柄についても、本例の構成によれば、シ
ボ模様の形成と同時に行うことが可能であり、工数を増
加させずに形成することが可能となる。
【0041】本例では、表皮材10として、塩化ビニル
レザー製の表皮10aと、この表皮10aの裏側に一体
に設けられた裏布10bとからなるものを使用してい
る。裏布10bは、織布であり、例えばメリヤス織りの
ナイロン繊維から形成されている。
【0042】本例では、表皮材10の端部において、裏
布10bを設けないようにされている。したがって、表
皮材10の形状を整えるために、図3に示すように表皮
材10の端部を裁断したとき、トリム部10cが表皮1
0aからのみなるように構成される。
【0043】このように、表皮材10を裁断したとき、
本例ではトリム部10cが裏布10bを含まないように
構成されているため、リサイクルする場合に、再生処理
が容易となる。
【0044】なお、表皮材10のトリムは、表皮材10
をポーラス電鋳真空成形金型40の縁部40aに予め取
り付けられている針40cに係合しセットしたときに行
われる。
【0045】次に、本例の車両用シートSの製造方法に
ついて説明する。本例の車両用シートSは、表皮材10
とクッション材20とボトムプレート30とからなる。
表皮材10は、ポーラス電鋳真空成形金型40により成
形され、また、この表皮材10とクッション材20とボ
トムプレート30の組付についても、ポーラス電鋳真空
成形金型40において行うものである。
【0046】先ず、表皮材10をポーラス電鋳真空成形
金型40に配設する。すなわち、図2に示すように、表
皮材10の表皮10a側を金型側に向け、表皮材10の
端末を予め金型に取り付けられいる針40cに係合させ
て配設する。
【0047】このとき、表皮材10には、予め加熱処理
が施され、真空引きしたときに、シボ模様等がつきやす
いような状態とされている。なお、図4に示すように、
クランプ装置50を使用して、表皮材10を配設するよ
うにしても良い。クランプ装置50を使用することによ
り、表皮材1はポーラス電鋳真空成形金型40の端部4
0aにおいて、各端部が均一な力で押さえられ固定され
る。
【0048】このように、表皮材10をクランプ装置5
0で固定した場合は、表皮材10をポーラス電鋳真空成
形金型40にセットした状態で、表皮材10への加熱を
行うことができる。すなわち、表皮材10の各端部が均
一に保持されているので、加熱により表皮材10が軟化
しても、表皮材10の一部が伸びて変形するようなこと
がないため、ポーラス電鋳真空成形金型40にセットし
た状態で加熱処理を行うことができるものである。
【0049】上記のように、表皮材10をポーラス電鋳
真空成形金型40にセットした状態で加熱処理を行うこ
とにより、予め表皮材10を加熱処理する下処理が必要
なくなり、より生産効率を向上させることが可能とな
る。
【0050】次に、前工程においてポーラス電鋳真空成
形金型40にセットされた表皮材を真空引きする。この
とき、本例では、真空成形金型として、多孔質のポーラ
ス電鋳真空成形金型40を使用しているので、金型の内
側面40bの全面において真空引きがなされる。このた
め、セットされた表皮材10は、均一に金型の内側面4
0bに密着する。
【0051】このようにして、表皮材10の表面に模様
が転写される。本例では、ツートン仕様の車両用シート
Sとするため、表皮材10の表面には、シボ模様の付さ
れている部分11と、シボ簿模様の付されていない部分
12が形成される。また、リヤ部側には、製品マークを
示す文字13が付され、さらに、シボ模様の付されてい
る部分11と、シボ簿模様の付されていない部分12と
の境界部には糸目模様14が形成される。
【0052】このようにして、表皮材10が完成する。
次に、図6に示すように、所定形状に成形され、模様が
付された表皮材10に、クッション材20とボトムプレ
ート30とが載置される。
【0053】次いで、クッション材20とボトムプレー
ト30にボトムプレート30側から圧力をかける。図7
に示すように、加圧は、加圧手段60により行われる。
加圧手段60は、図示しない駆動機構により作動される
ものである。
【0054】さらに、図8に示すように、ポーラス電鋳
真空成形金型40に係合された表皮材10の端末をボト
ムプレート30側へ折り返し、表皮材10の端末部をボ
トムプレート30の周縁端部に固着させる。表皮材10
の端末部は、ステイプルにより針70を打ち込んでボト
ムプレート30に取り付けられる。なお、表皮材10へ
クッション材20,ボトムプレート30を取り付ける工
程では、表皮材10の真空引きを停止しても良いが、真
空引きを継続して行えば、表皮材10が固定されている
ため、クッション材20,ボトムプレート30の取付を
容易に行うことができ好適である。
【0055】このようにして、車両用シートSが完成す
る。本例では、ポーラス電鋳真空成形金型40で表皮材
10を真空成形することにより、表皮材10の成形と模
様付けを行っているので、従来のように、予めウェルダ
ー加工や縫製により作成された表皮材を用いなくても、
デザイン性に富んだ車両用シートを、低コストで効率よ
く製造することが可能である。
【0056】また、従来は別工程で行っていた文字や図
柄についても、ポーラス電鋳真空成形金型40の内側面
40bに、適宜文字や図柄を形成することにより、真空
成形により表皮材10に転写することができ、工数の削
減を実現することが可能となる。
【0057】
【発明の効果】以上のように、本発明の車両用シートの
表皮材は、多孔質のポーラス電鋳真空成形金型により成
形されるため、真空引きしたときに金型内面に表皮材が
均一に密着し、表皮材を所定の形状に成形するのと同時
に、表皮材にシボ模様を転写することが可能となる。
【0058】したがって、予めシボ模様の付された表皮
材を使用しなくても、車両用シート表面にシボ模様を付
すことが可能となり、低コストで外観の良好な車両用シ
ートを得ることが可能となる。
【0059】また、本例の車両用シートでは、表皮材
に、模様が付された部分と、模様が付されていない部分
とが分けて形成されているので、例えば、表皮材にシボ
模様の付いた部分とシボ模様の付されていない部分を設
けてツートン仕様としたり、車両用シートの所定箇所に
図柄やマークを付すことができる。よって、手間をかけ
ることなく、且つ低コストで、デザイン性に優れた車両
用シートを得ることが可能となる。
【0060】本例の車両用シートを被覆する表皮材のト
リム部は、裏布が形成されていない部分が設けられてい
る。よって、表皮材のトリム部の端部を裁断したとき、
裁断された部分が、単一の素材から構成されることにな
るため、リサイクルが容易となる。なお、トリム部は、
前記ポーラス電鋳真空成形金型の縁部に針掛けされ、所
定形状に裁断されると好適である。
【0061】また、前記ポーラス電鋳真空成形金型の内
面側のシボ模様には、所定の図柄または文字が形成され
ており、真空引きするだけで、車両用シートの表皮材に
マークや図柄を付すことが可能となる。
【0062】また、車両用シートを製造するとき、表皮
材をポーラス電鋳真空成形金型にセットするとき、クラ
ンプ装置により固定する構成とすれば、表皮材をポーラ
ス電鋳真空成形金型の端部において、各端部を均一な力
で押さえて固定することができる。
【0063】このように、クランプ装置を用いて表皮材
を固定することにより、表皮材を加熱しても、表皮材の
一部が伸びて変形するようなことがないため、ポーラス
電鋳真空成形金型にセットした状態で表皮材の加熱処理
を行うことができ、表皮材を別工程で予め加熱しておく
必要がなくなり、工数を削減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のポーラス電鋳真空成形金型を示す説明
図である。
【図2】表皮材とそのセット方法を示す説明図である。
【図3】図2のA部拡大図である。
【図4】クランプ装置を用いて表皮材を固定した状態を
示す説明図である。
【図5】表皮材を真空引きした状態を示す説明図であ
る。
【図6】車両用シートの製造工程を示す説明図である。
【図7】車両用シートの製造工程を示す説明図である。
【図8】車両用シートの製造工程を示す説明図である。
【図9】車両用シートの斜視図である。
【符号の説明】
10 表皮材 10a 表皮 10b 裏布 10c トリム部 11 シボ模様が付された部分 12 シボ模様が付されていない部分 13 文字 14 糸目模様 20 クッション材 30 ボトムプレート 40 ポーラス電鋳真空成形金型 40a 縁部 40b 内側面 40c 針 41 シボ模様が形成された部分 42 シボ模様が形成されていない部分 43 文字 44 糸目模様 50 クランプ装置 60 加圧手段 S 車両用シート
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // B29L 9:00 B29L 9:00 31:58 31:58

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポーラス電鋳真空成形金型により成形さ
    れた表皮材で被覆された車両用シートであって、前記表
    皮材の表面側には真空成形による模様が付された部分
    と、模様が付されていない部分とを分けて形成したこと
    を特徴とする車両用シート。
  2. 【請求項2】 前記表皮材のトリム部は、裏布が形成さ
    れていない部分が設けられたことを特徴とする請求項1
    記載の車両用シート。
  3. 【請求項3】 前記トリム部は、前記ポーラス電鋳真空
    成形金型の縁部に針掛けして、所定形状に裁断されたも
    のであることを特徴とする請求項2記載の車両用シー
    ト。
  4. 【請求項4】 車両用シートの表皮材を成形するための
    ポーラス電鋳真空成形金型であって、金型内面にシボ模
    様が形成された部分と、シボ模様が形成されていない部
    分とを備えたことを特徴とする車両用シートのポーラス
    電鋳真空成形金型。
  5. 【請求項5】 前記ポーラス電鋳真空成形金型の内面側
    のシボ模様には、所定の図柄または文字が形成されたこ
    とを特徴とする請求項4記載の車両用シートのポーラス
    電鋳真空成形金型。
  6. 【請求項6】 表皮材で被覆された車両用シートの製造
    方法において、 前記表皮材の端末を係合させてポーラス電鋳真空成形金
    型に表皮材を配設する工程と、 前記ポーラス電鋳真空成形金型を真空引きして、前記表
    皮材の表面に真空成形による模様が付された部分と、模
    様が付されていない部分とを分けて形成する工程と、 前記ポーラス電鋳真空成形金型内で真空引きされた前記
    表皮材にクッション材とボトムプレートを載置する工程
    と、 前記クッション材とボトムプレートにボトムプレート側
    から圧力をかける工程と、 前記ポーラス電鋳真空成形金型に係合された表皮材の端
    末を前記ボトムプレート側へ折り返し、前記表皮材の端
    末をボトムプレートの周縁端部に固着させる工程と、 前記クッション材とボトムプレートにかけられた圧力を
    解除する工程と、を備えてなることを特徴とする車両用
    シートの製造方法。
  7. 【請求項7】 表皮材で被覆された車両用シートの製造
    方法において、 前記表皮材の端末をクランプ装置によりポーラス電鋳真
    空成形金型に固定する工程と、 該固定された表皮材を加熱する工程と、 前記ポーラス電鋳真空成形金型を真空引きして、前記表
    皮材の表面に真空成形による模様が付された部分と、模
    様が付されていない部分とを分けて形成する工程と、 前記ポーラス電鋳真空成形金型内で真空引きされた前記
    表皮材にクッション材とボトムプレートを載置する工程
    と、 前記クッション材とボトムプレートにボトムプレート側
    から圧力をかける工程と、 前記ポーラス電鋳真空成形金型に係合された表皮材の端
    末を前記ボトムプレート側へ折り返し、前記表皮材の端
    末をボトムプレートの周縁端部に固着させる工程と、 前記クッション材とボトムプレートにかけられた圧力を
    解除する工程と、を備えてなることを特徴とする車両用
    シートの製造方法。
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EP1598169A4 (en) * 2003-02-05 2009-04-15 Ts Tech Co Ltd EXTERIOR COVERING MATERIAL FOR MOTOR VEHICLE, MOTOR SEAT AND DEVICE FOR PRODUCING SEAT

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