JP3892089B2 - シートリフターのトーションバー構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、組み付けスペースを減少でき、見栄えも良いシートリフターのトーションバー構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車両に用いられるシートリフターは、図5に示すように、左右のスライダー(アッパーレール…ベース部材)1,1の上面の前後に設けた4個のブラケット2,…,2(図では左側の2個のみ図示)の内、前側の2個のブラケット2,2でスタビライザー3の両端部を回転自在に支持している。
【0003】
上記スタビライザー3の左右には、L形リンク4a,4bの中央部を固定すると共に、上記後側の2個のブラケット2,2でL形リンク4c,4dの中央部を上下回転自在に支持する。左側の前後のL形リンク4a,4cの下端部どうしを連動レバー5aで連結し、右側の前後のL形リンク4b,4dどうしを連動レバー5bで連結する。上記各リンク4a〜4dの各側端部4eは、シート(不図示)の下面のブラケット等にそれぞれ連結する。
【0004】
上記スタビライザー3の一端部にはセクターギヤ6を固定し、このセクターギヤ6にピニオン7を噛合させて、このピニオン7を回転操作してセクターギヤ6を回転させることにより、スタビライザー3の回転で前側のリンク4a,4bを同時に回転させると共に、各連動レバー5a,5bを介して後側のリンク4c,4dを同時に回転させることにより、シートが上下動されるようになる。
【0005】
上記シートリフターには、シートを軽く上動させるためのヘルパースプリングが設けられ、このヘルパースプリングの1種としてトーションバー8を用いたものがある。
【0006】
上記トーションバー8は、スタビライザー3の近傍に平行状態で配置して、一端部8aは、スタビライザー3の一端部側でスライダー1の上面に止め具9で固定し、他端部8bは、スタビライザー3の他端部側でL形リンク4aの下部に係止する。上記スタビライザー8には、他端部8bにねじれによる上動力が与えられていて、この上動力のアシストにより、シートを軽く上動させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記トーションバー8は、左右のスライダー1,1を横切るように配置して、両端部8a,8bを折曲させたうえ、一端部8aを止め具9でスライダー1に固定し、他端部8bをL形リンク4aに係止する構造であるから、大きな組み付けスペースが必要となる。また、適所に止め具9を必要とするので見栄えが悪く、組み付け時には作業者の指を挟んだりするおそれもある。
【0008】
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、組み付けスペースを減少でき、見栄えも良いシートリフターのトーションバー構造を提供することを課題とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明は、ベース部材の上面とシートの下面との間の両側に、シートを上下動させるリフト部材がそれぞれ設けられ、両リフト部材は、両リフト部材を同期させて上下作動させる中空のスタビライザーで連結される一方、トーションバーは、スタビライザーのパイプ中空部に挿入される直線部分と、この直線部分の一端からL形に折曲された折曲部分とでなり、直線部分の一端部をスタビライザーの他端部から中空部に挿入して、スタビライザーの一端部に嵌合固定したフック金具のスリットに、フック部を軸方向から差し込んで係止されるとともに、トーションバーの折曲部分の他端部は、スタビライザーの他端部から外部に取り出して、上記ベース部材に止め具で固定されて、トーションバーの上動力をスタビライザーから両リフト部材に伝達することを特徴とするシートリフターのトーションバー構造を提供するものである。
【0010】
本発明によれば、L形のトーションバーの直線部分の一端部をスタビライザーの他端部から中空部に挿入して、スタビライザーの一端部に嵌合固定したフック金具のスリットに、フック部を軸方向から差し込んで係止するとともに、トーションバーの折曲部分の他端部は、スタビライザーの他端部から外部に取り出して、従来とほぼ同様に、ベース部材に止め具で固定する。これにより、トーションバーの大部分をスタビライザー内に収納できると共に、外から見えるのはスタビライザーの他端部と、この止め具だけとなる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。なお、図5の従来技術と同一構成・作用の箇所は同一番号を付して詳細な説明は省略する。図1及び図2に示すように、左右のスライダー1,1の上面の前側に設けた2個のブラケット2,2で両端部11a,11bが回転自在に支持されたパイプ状のスタビライザー11を設ける。
【0012】
また、トーションバー12は、図3に示すように、上記スタビライザー11のパイプ中空部11cに挿入される直線部分と、この直線部分の一端からL形に折曲された折曲部分とでなり、直線部分の一端部12aをスタビライザー11の他端部11bから挿入して、図4に示すように、スタビライザー11の一端部11aに嵌合固定したキャップ状のフック金具13のスリット13aに、一端部12aに形成したL形フック部12cを軸方向から差し込んで係止する。なお、一端部12aに偏平なフック部12dを形成して、これをフック金具13のスリット13aに差し込んで係止してもよい。
【0013】
上記トーションバー12の折曲部分の他端部12bは、スタビライザー11の他端部11bから外部に取り出して、スライダー1の上面に、従来と同様に止め具9で固定する。
【0014】
上記構成であれば、トーションバー12は、スタビライザー11のパイプ中空部11cに挿入して、一端部12aをスタビライザー11の一端部11aのフック金具13のスリット13aに係止固定し、他端部12bは、スタビライザー11の他端部11bから外部に取り出して、スライダー1の上面に止め具9で固定する。
【0015】
これにより、トーションバー12の大部分をスタビライザー11内に収納できるので、組み付けスペースが減少する。また、外から見えるのはトーションバー12の他端部12bと止め具9だけであるから見栄えも良い。さらに、トーションバー12の組み付け時、一端部12aはフック金具13のスリット13aに軸方向から差し込むだけで係止固定できるから、従来のように、作業のときに指を挟んだりするおそれが少なくなる。
【0016】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明のシートリフターのトーションバー構造は、L形のトーションバーの直線部分の一端部をスタビライザーの他端部から中空部に挿入して、スタビライザーの一端部に嵌合固定したフック金具のスリットに、フック部を軸方向から差し込んで係止するとともに、トーションバーの折曲部分の他端部は、スタビライザーの他端部から外部に取り出して、従来とほぼ同様に、ベース部材に止め具で固定するようにしたから、トーションバーの大部分をスタビライザー内に収納できるので、組み付けスペースが減少するようになる。また、外から見えるのはスタビライザーの他端部と、この止め具だけであるから見栄えも良く、さらにトーションバーの組み付け時に、従来では他端部をL形リンクの下部に係止する作業のときに指を挟んだりするおそれがあったが、このような作業が不要になるので指を挟んだりするおそれが少なくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のシートリフターのトーションバー構造の斜視図である。
【図2】 スタビライザーに挿入したトーションバーの斜視図である。
【図3】 トーションバーの斜視図である。
【図4】 トーションバーの一端部の係止構造の斜視図である。
【図5】 従来のシートリフターのトーションバー構造の斜視図である。
【符号の説明】
1 スライダー(ベース部材)
4a〜4d リンク
11 スタビライザー
11a 一端部
11b 他端部
11c 中空部
12 トーションバー
12a 一端部
12b 他端部
13 フック金具
Claims (1)
- ベース部材の上面とシートの下面との間の両側に、シートを上下動させるリフト部材がそれぞれ設けられ、両リフト部材は、両リフト部材を同期させて上下作動させる中空のスタビライザーで連結される一方、トーションバーは、スタビライザーのパイプ中空部に挿入される直線部分と、この直線部分の一端からL形に折曲された折曲部分とでなり、直線部分の一端部をスタビライザーの他端部から中空部に挿入して、スタビライザーの一端部に嵌合固定したフック金具のスリットに、フック部を軸方向から差し込んで係止されるとともに、トーションバーの折曲部分の他端部は、スタビライザーの他端部から外部に取り出して、上記ベース部材に止め具で固定されて、トーションバーの上動力をスタビライザーから両リフト部材に伝達することを特徴とするシートリフターのトーションバー構造。
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JP27299596A JP3892089B2 (ja) | 1996-09-24 | 1996-09-24 | シートリフターのトーションバー構造 |
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- 1996-09-24 JP JP27299596A patent/JP3892089B2/ja not_active Expired - Fee Related
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