JPS6039416Y2 - 自動車用ウインドレギユレ−タ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 この考案は、自動車の曲面ウィンドガラスを昇降させる
ウィンドレギュレータに関するものである。

自動車用ウィンドレギュレータは、従来、一般に、第１
図及び第２図に示す構造よりなり、ウィンドガラス１の
下端の前後両側を動ガイドレール２にビス３，３で固定
し、該動ガイドレール２をＸ字状に組み合わせた第１ア
ーム４．第２アーム５のガラス側上端部で摺動自在に支
持し、第１アーム４の下端に設けた扇状ラック６をノ１
ンドル７により回転するピニオン（図示せず）と噛み合
わせると共に、第２アーム５の下端をドアパネル（図示
せず）に固定した静ガイドレール８に摺動自在に係止し
ており、バンドル７の操作で扇状ラック６を回転させる
ことにより、ウィンドガラス１を昇降させ、ウィンドの
開閉を行うようにしている。

ところで、近時、ウィンドガラスの曲率が大きくかかっ
たものが、デザイン上の理由から採用されてきている。

この曲率が大きくかかったウィンドガラスを採用すると
、上記した従来のウィンドレギュレータでは、ウィンド
と直交する方向（即ち、車幅方向）の動きに対しては考
慮されていないため、動ガイドレールがウィンドガラス
に追従してゆかず、使用出来ない。

各部品にガタを設け、特に、車幅方向のガタを大きくと
ると、昇降作動させることができるが、製品としての価
値が低く、実用上は採用できない。

この考案は、上記した問題に鑑みてなされたものであり
、ウィンドガラスに固着した支持片と、動ガイドレール
のいずれか一方にスリットを穿設すると共にいずれか他
方に上記スリットに挿通後回動自在なカール部を設け、
支持片およびウイントガラスと動ガイドレールとをウィ
ンドガラスに対してほぼ直角方向に回動自在に連結し、
動ガイドレールが直角方向に回動してウィンドガラスの
曲率を吸収するように、曲面ウィンドガラスがスムーズ
に昇降できるようにした自動車用ウィンドレギュレータ
を提供せんとするものである。

以下、この考案を第３図以下に示す実施例により詳細に
説明する。

曲率の大きくかかったウィンドガラス１０の前後両側下
端にガラスホルダ１１．１１を取り付け、該ガラスホル
ダ１１．１１に夫々支持片１３．１３を固着し、支持片
１３．１３を動ガイドレール１２の前後両側に回動自在
に連結している。

上記ガラスガイド１１は断面Ｕ字状であり、ウィンドガ
ラス１０を密嵌する寸法に設定しており、ウィンドガラ
ス１０を圧入固定するようにしている。

上記支持片１３は一形状であり、ガラスガイド１１の内
側壁１１ａより底面壁１１ｂの外面にかけて上側部１３
ａを固着し、底面壁１１ｂの中央より下側部１３ｂを垂
下させている。

該下側部１３ｂには、前後水平方向のスリット１５を間
隔をあけて、前後方向に２個穿設している。

尚、ガラスガイドと支持片とは一体に形成し、ガラスガ
イドの底面よりスリットを設けた支持片を突出させても
よい。

動ガイドレール１２は前後方向に長く、断面り字状であ
り、前後方向の両端に、それぞれ２個ずつ前後方向に間
隔をあけて、垂直壁１２ａの上端よりフック状に突出し
たカール部１６を設けている。

該カール部１６は上記支持片１３のスリット１５に夫々
遊挿して掛止し、挿通後、支持片１３が回動自在となる
ようにしている。

上記支持片１３と回動自在に連結する動ガイドレール１
２は、第１図に示す従来例と同様に、垂直壁１２ａの前
後両側（上記カール部１６の下方）に長孔１７を穿設し
ており、第１アーム１８、第２アーム１９の上端とピン
２０．２１を介して摺動自在に係止している。

上記第１アーム１８の下端には扇状ラック２２を設はハ
ンドル軸２３により回動されるピニオン（図示せず）と
噛み合わせると共に、該第１アーム１８と中央を回動自
在に連結してＸ字状とした第２アーム１９の下端を静止
ガイドレール２４に穿設した長孔２４ａにピン２５を介
して摺動自在に係止している。

上記した構造とした場合、ハンドル軸２３を回転すると
、扇状ラック２２が回動して、第１アーム１８、第２ア
ーム１９が昇降作動し、支持片１３を介してウィンドガ
ラス１０が昇降して、窓を開閉する。

その際、ウィンドガラス１０には曲率が大きくかかつて
いるが、動ガイドレール１２がウィンドガラス１０に固
着した支持片１３とウィンドガラス１０に対して直角方
向に回動自在に連結しているため、ウィンドガラス１０
の曲率に従って動ガイドレール１２が追従して回動し、
ウィンドガラス１０の曲りを吸収する。

よって、ウィンドガラスは曲率が大きくかかつていても
スムーズに昇降できる。

尚、この考案は上記した実施例に限定されず、第６図及
び第７図に示す如く、支持片１３′の垂下部を屈折させ
てフック状のカール部１６′を設ける一方、動ガイドレ
ール１２′の垂直壁１２′ａにスリット１５′を穿設し
てもよく、スリット１５′にカール部１６′を挿通後、
ウィンドガラスに対して直角方向に回動自在に連結する
とよい。

また、動ガイドレールの昇降機構としては、第１、第２
アームのＸ字状の組み合わせによる以外に、他の適宜な
機構が採用されうる。

以上の説明より明らかなように、この考案に係るウィン
ドレギュレータによれは、ウィンドガラスを固着する支
持片と、動ガイドレールとを、ウィンドガラスに対して
直角方向に回動自在に連結しているため、ウィンドガラ
スの曲りに対して動ガイドレールがスムーズに追随して
回動し、ウィンドガラスの曲りを吸収して昇降作動させ
ることができる。

また、支持片と動ガイドレールのいずれか一方にスリッ
トを設けると共に他方に該スリットに回動自在に挿通ず
るカール部を設けるだけの簡単な構造であるため、容易
かつ安価に実用化できる利点を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来のウィンドレギュレータの斜視図、第２図
は第１図の要部拡大図、第３図はこの考案の係るウィン
ドレギュレータの斜視図、第４図は第３図の要部拡大図
、第５図は第４図の■−Ｖ線断面図、第６図は他の実施
例を示す要部斜視図、第７図は第６図の■−■線断面図
である。 １０・・・・・・ウィンドガラス、１１・・・・・・ガ
ラスガイド、１２・・・・・・動ガイドレール、１３・
・・・・・支持片、１４・・・・・・支持プレート、１
５・・・・・・スリット、１６・・・・・・カール部、 １８・・・・・・第１アーム、 １９・・・・・・第 ２アーム、 ２３・・・・・・バンドル軸。

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. （１）ウィンドガラスに取り付けられるガラスホルダに
   固着する支持片と、操作ノ１ンドルによりアームを介し
   て昇降作動される動ガイドレールとの、いずれか一方に
   スリットを設ける一方、残りの他方に上記スリットに挿
   通係止してウィンドガラスに対して直角方向に回動自在
   となるカール部を設けたことを特徴とする自動車用ウィ
   ンドレギュレータ。
2. （２）実用新案登録請求の範囲第（１）項記載の自動車
   用ウィンドレギュレータにおいて、上記アームは、下端
   を操作バンドルにより回動される第１アームと、該第１
   アームとＸ字状に組み合せて下端を静止ガイドレールと
   摺動自在に係止した第２アームとよりなり、上記第１１
   第２アームの各上端を動ガイドレールに摺動自在に係止
   したことを特徴とする自動車用ウィンドレギュレータ。