JP3891649B2 - 縦置エンジンの燃料供給装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、クランク軸を略垂直に配置した縦置きエンジンの吸気系又はシリンダボア内に燃料を噴射供給する燃料噴射式縦置きエンジンの燃料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料を吸気系あるいはシリンダボア内に噴射供給するようにした燃料噴射式エンジンは、所定圧に加圧された高圧燃料を燃料供給レールを介して燃料噴射弁に供給し、該燃料噴射弁から吸気系あるいはシリンダボア内に噴射供給するように構成された燃料供給装置を備えている。
【0003】
そしてこの種の燃料供給装置は、各気筒の燃料噴射弁に1本の共通の燃料供給レールを接続配置し、高圧燃料ポンプからの燃料を該燃料供給レールの最下位部分に供給し、最上位部分から余剰燃料を燃料タンク側に戻すように構成するのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、例えばクランク軸が垂直になるように配設される縦置きエンジンを備えた船外機の場合、上記燃料供給レールは、エンジンの周囲を囲むカウリング内の狭いスペースにてクランク軸と平行(垂直)に延びるように配置されることとなる。このようなエンジンにおいて、上記従来の燃料供給装置のように燃料供給レールの最下位部分に燃料を供給し、最上位部分から余剰燃料を戻すように高圧燃料配管を構成すると、高圧燃料ポンプ,圧力調整弁の配置スペースの確保が困難となったり、高圧燃料配管の配管長さが長くなるとともに構造が複雑になり易いといった問題がある。
【0005】
また、このような船外機の場合、その用途上の特性からシーズンオフ中は長期間エンジンの運転を休止することとなり、そのため運転開始時に燃料配管内の気泡を抜くエア抜き作業を行う必要がある。この場合に上述の複雑な配管構造を採用していると上記エア抜き作業が煩雑であり、また該エア抜きが完全に行われなかった場合には燃料噴射弁による噴射機能に支障が生じるという問題が懸念される。
【0006】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、配管長が短くて済むとともに配管構造が複雑になることがなく、またエア抜き作業を容易に行うことができる縦置きエンジンの燃料供給装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、クランク軸が略垂直をなすように搭載される縦置エンジンのシリンダヘッドに装着された燃料噴射弁に燃料を燃料供給レールを介して供給するとともに、該燃料噴射弁により燃料をシリンダボア内に直接噴射するようにした燃料供給装置において、上記エンジンは複数の気筒をVバンクをなすように配設したV型エンジンであり、燃料タンク内の燃料を予圧する予圧燃料系と、該予圧燃料系からの燃料を噴射圧に昇圧する高圧燃料系とを備え、該高圧燃料系は、クランク軸と同じ方向に向けて配設された各バンク毎に1本の燃料供給レールと、該両燃料供給レールの、最上位の燃料噴射弁より上部同士を接続するクランク軸直角方向に延びる連通管と、上記燃料供給レールに燃料を供給する高圧燃料ポンプと、上記燃料供給レール内の燃料圧力を調整するとともにバイパス通路を有する圧力調整弁とを備え、上記高圧燃料ポンプ及び圧力調整弁を上記連通管に接続するとともに、上記燃料供給レールへの燃料の供給口及び該燃料供給レールからの燃料の戻り口を該燃料供給レールの、最上位の燃料噴射弁より上部に設け、上記予圧燃料系の燃料が上記高圧燃料系をバイパスするバイパス通路を介して上記燃料供給レールに供給可能に構成されており、上記バイパス通路に、上記両燃料系の燃料圧力を開放するための開放弁を設けたことを特徴としている。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1において、上記連通管及び燃料供給レールは、該連通管から各燃料供給レールの下端まで延びる燃料往路とこれに続いて燃料供給レールの下端から連通管に戻る燃料復路とからなる往復燃料通路を有し、上記高圧燃料ポンプは上記連通管の燃料往路に接続され、上記圧力調整弁は上記連通管の燃料復路に接続されていることを特徴としている。
【0013】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、上記2本の燃料供給レールがVバンク二等分線を挟んで対称に配置されていることを特徴としている。
【0015】
請求項4の発明は、請求項1において、上記予圧燃料系が燃料タンクからの燃料を貯留するとともに高圧燃料系からの戻り油を収容するベーパセパレータを備えており、上記高圧ポンプ及び圧力調整弁が該ベーパセパレータの燃料出口より上部に配設されていることを特徴としている。
【0016】
【発明の作用効果】
請求項1の発明によれば、上記燃料供給レールを垂直に向けて配設し、該燃料供給レールへの燃料の供給口及び該燃料供給レールからの燃料の戻り口を該燃料供給レールの、最上位の燃料噴射弁より上部に設けたので、エンジンの運転再開時に燃料供給レールに燃料を供給した場合、該レール内の空気は供給された燃料により自然に上部に溜まり、該上部に形成された燃料戻り口から戻り通路に押し出されることとなり、燃料供給レール内に空気が残留することはなく、エア抜き作業を容易に行うことができるとともに燃料噴射弁に空気が侵入して燃料の噴射機能に支障が生じるといった問題を回避できる。
【0017】
そしてこの場合、垂直に向けて配置された燃料供給レールの上部に燃料供給口及び燃料戻り口の両方を設けたので、高圧の燃料供給配管及び低圧の燃料戻り配管の両方共が燃料供給レールの上部側にまとめて配管されることとなり、従来の燃料供給レールの最下位部分に燃料を供給し最上位部分から余剰燃料を戻すもののように、燃料供給配管,燃料戻り配管が燃料供給レールの下側,上側の両方に渡ってなされるものに比較して、配管の全長が短くて済むとともに、配管構造が簡素になる。
また予圧燃料系の燃料が高圧燃料系をバイパスして上記燃料供給レールに供給可能に構成したので、上述のエア抜き作業においては、予圧燃料系を作動させることにより、燃料が高圧燃料系をバイパスして上記燃料供給レール内に供給されることとなり、該燃料供給レール内の空気は上部に溜まり、圧力調整弁から戻り通路内に押し出され、あるいは予圧燃料系に押し戻され、より一層容易確実にエア抜き作業を行うことができる。
【0018】
また、高圧燃料ポンプ,燃料圧力調整弁を上記燃料供給レールの、最上位の燃料噴射弁より上部に接続したので、上記エア抜き作業においては、燃料供給レール内の空気は供給された燃料により自然に上部に溜まり、圧力調整弁,高圧燃料ポンプを介して外部に排出することが可能となり、あるいは上記上部に溜った空気は上記高圧燃料ポンプによって燃料戻り通路に押し出されることとなり、燃料供給レール内に空気が残留することはなく、エア抜き作業を容易に行うことができ、またより一層配管長さを短縮できるとともに配管構造を簡素化できる。
【0019】
さらにまた、V型エンジンの各バンク毎に垂直に向けて配置した両燃料供給レールの上部同士を連通管で接続し、該連通管に上記高圧燃料ポンプ及び圧力調整弁を接続したので、上記エア抜き作業においては、燃料供給レール内の空気は供給された燃料により自然に上部に溜まり、圧力調整弁や高圧燃料ポンプを介して外部に排出され、あるいは燃料戻り通路に押し出されることとなり、燃料供給レール内に空気が残留することはなく、エア抜き作業を容易に行うことができ、また高圧燃料ポンプ等が上記連通管に接続されていることからより一層配管長さを短縮できるとともに配管構造を簡素化できる。
【0020】
請求項2の発明によれば、請求項1の構成において、上記連通管及び燃料供給レール内に、該連通管から各燃料供給レールの下端まで延びる燃料往路とこれに続いて燃料供給レールの下端から連通管に戻る燃料復路とからなる往復燃料通路とを設け、上記高圧燃料ポンプを上記連通管の燃料往路に接続し、上記圧力調整弁を上記連通管の燃料復路に接続したので、上記と同様にエア抜き作業を容易に行うことができる。また、連通管,燃料供給レール内に往復燃料通路を形成したので、つまり配管部材自体は請求項1のものと同じであることから、配管長さが長くなることはなく、また配管構造が複雑になることもない。
【0021】
また、高圧燃料ポンプからの燃料は、上記燃料往路から燃料復路を通る循環流をなすので、燃料供給レール内の燃料温度が上昇し、気泡が発生するといった問題を回避できる。
【0024】
請求項3の発明によれば、各バンクの燃料供給レールをVバンク二等分線を挟んで対称に配置したので、上記エア抜き作業を容易に行うことができ、かつ両燃料供給レール内の空気を均等に抜くことができる。
【0026】
請求項4の発明によれば、上記高圧燃料ポンプ及び圧力調整弁を、燃料タンクからの燃料を貯留するとともに高圧燃料系からの戻り油を収容するベーパセパレータの燃料出口より上部に配設したので、燃料配管中の空気は上記高圧燃料ポンプによって燃料の戻り側に押し出されて外部に排出され、このようにしてエア抜きを容易確実に行うことができる。
【0027】
【実施の形態】
以下本発明の実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
図1〜図21は本発明の一実施形態による縦置エンジンの燃料供給装置を説明するための図であり、図1はその全体構成を示すブロック図、図2は平面図、図3は断面平面図、図4は側面図、図5は背面図、図6,図7はシリンダボア部分の断面側面図、断面平面図、図8,図9は高圧燃料系ユニットの平面図,側面図、図10,図11は高圧ポンプユニットのポンプユニットの平面図,側面図、図12,図13,図14はデリバリパイプの平面図,断面正面図,断面側面図、図15,図16,図17は燃料供給レールの平面図,断面正面図,断面側面図、図18はデリバリパイプと燃料供給レールとの接続部の断面拡大図、図19,図20,図21はユニットブラケットの平面図,背面図,側面図である。
【0028】
図において、1は船体の後尾に上下揺動自在及び左右旋回自在に搭載される船外機であり、該船外機1は推進機を備えたロアケース1aの上部にアッパケース1bを結合し、該アッパケース1bの上部にエンジン2を搭載するとともにその周囲をトップカウル1cで囲んだ概略構造を有している。
【0029】
上記エンジン2は、水冷式2サイクルV型6気筒クランク軸縦置きタイプのものであり、Vバンクをなすように形成されたシリンダブロック3の前側合面にクランクケース4を結合し、後側合面にシリンダヘッド5,及びヘッドカバー6を積層して結合し、上記シリンダブロック3の各バンク用シリンダ部に形成された各シリンダボア3a内にピストン7を摺動自在に挿入配置し、該ピストン7をコンロッド8によりクランク軸9に連結した概略構造のものである。なお、上記クランク軸9は、上記クランクケース4及び上記シリンダブロック3とで構成されたクランク室9a内に配置されており、該船外機1が通常の航走状態にあるときに略垂直をなす。
【0030】
上記各クランク室9aには逆流防止用リード弁45aを介してスロットルバルブ45bを内蔵するスロットルボディ45が接続され、該スロットルボディ45の上流側には吸気サイレンサ46が接続されている。なお、この吸気サイレンサ46の吸気口46aは図2で見て左側に位置し、上記Vバンク側を指向して開口している。
【0031】
上記シリンダヘッド5のシリンダブロック側合面部分には、上記シリンダボア3a及びピストン7の頂面とで燃焼室を形成する燃焼凹部5aが3組ずつ形成されており、該各燃焼凹部5aの外側(後側)は水冷ジャケット5bにより囲まれている。該水冷ジャケット5bはシリンダヘッド5側に形成された凹部とヘッドカバー6側に形成された凹部を合わせることにより形成されている。また上記シリンダヘッド5には上記シリンダボア3aの軸線である気筒軸Aと同軸をなすように点火プラグ11が螺挿されており、該点火プラグ11の電極11aは上記燃焼凹部5aの内表面中央に少し突出するように形成された電極ボス部5h内に位置している。
【0032】
上記シリンダブロック3のVバンク底部には、図3に示すように、横断面三角形状でクランク軸9と平行に延びる冷却ジャケット3gが一体形成されている。該冷却ジャケット3gの底部には冷却水の排出を制限する絞り穴(図示せず)が形成されており、これにより該冷却ジャケット3g内は常に冷却水が充満することとなる。
【0033】
また上記シリンダブロック3のVバンク底部の冷却ジャケット3gの外側には上記各シリンダボア3aに開口する各排気ポート3bを左,右バンク毎に合流させる排気合流溝3c,3cが溝状に凹設されており、該排気合流溝3c,3cとこれを覆うように配設されたインナカバー41とで排気合流通路が形成されている。シリンダボア3aからの排気ガスは該各排気合流通路から排気管10,10を通って該船外機1の下部にて水中に排出される。
【0034】
また上記Vバンク底部には、上記インナカバー41の外側を覆うようにアウタカバー42が配設されており、該ウアタカバー42とインナカバー41との間の空間が冷却ジャケット43となっている。冷却水はこの冷却ジャケット43の底部に供給され、ここからその一部は各気筒の上記冷却ジャケット5bに導入され、残りは該冷却ジャケット43の上端部にて上記冷却ジャケット3gに導入され、該エンジン下方に排出される。従って本実施形態の上記排気合流通路は冷却ジャケット3gと43とで挟まれており、このようにして十分な冷却性が確保されている。
【0035】
上記アウタカバ42の外側面(後側面)には、平板状のECUブラケット47が多数のゴムマウント48を介してボルト締め固定されており、該ブラケット47の背面側に上記制御装置32が取付けられている。また、該制御装置32の背面には後述する燃料噴射弁12を駆動制御するためるインジェクタドライバ32が搭載されており、また上記ECUブラケット47の左,右縁部には点火コイル58が搭載されている。
【0036】
上記制御装置32は、エンジン回転数信号I1,スロットル開度信号I2,O2 センサ57からの空燃比信号I3及び該船外機1のチルト・トリム角信号I4等各種の信号が入力され、該信号に応じた最適点火時期信号O1,燃料噴射制御信号O2を出力する。また該制御装置32は、上記圧力センサ30からの高圧燃料系の燃料圧力信号I5に基づいて高圧燃料系の圧力異常を告知し、さらにまたエンジン停止後一定期間電磁開放弁31を開く残圧制御信号O3を出力する。
【0037】
また上記各シリンダボア3aには、第1,第2掃気ポート(主掃気ポート)3d,3eの一端側開口が上記排気ポート3bの両隣に位置するように開口しており、また第3掃気ポート(対向掃気ポート)3fの一端側開口が上記排気ポート3bと対向するように開口しており、該第1〜第3掃気ポート3d〜3fの他端側開口は上記クランク室9aに開口している。なお、57aはO2 センサ57の排気ガス取り入れ口である。また、予圧燃料系の燃料が高圧燃料系をバイパスして上記燃料供給レールに供給可能に構成したので、上述のエア抜き作業においては、予圧燃料系を作動させることにより、燃料が高圧燃料系をバイパスして上記燃料供給レール内に供給されることとなり、該燃料供給レール内の空気は上部に溜まり、圧力調整弁から戻り通路内に押し出され、あるいは予圧燃料系に押し戻され、より一層容易確実にエア抜き作業を行うことができる。
【0038】
ここで上記第1,第2掃気ポート3d,3eは、掃気流を気筒軸Aに対して概略直角方向で、かつ排気ポート3bから離れる方向、つまり第3掃気ポート3f側に流すように、その配置位置及び形状が設定されている。一方、第3掃気ポート3fは、掃気流を気筒軸A方向に流すように、その配置位置及び形状が設定されている。
【0039】
上記第1〜第3掃気ポート3d〜3fからの掃気流は図6,図7に示す流れとなる。なお、この図6,図7は、スロットルバルブ全開で、かつピストン7を二点鎖線で示すように各掃気ポート及び排気ポートを全開する位置(略下死点)に固定した状態での掃気流の流れを模式的に示す。この場合、第3掃気ポート3fからの大部分の掃気流C3は、該第3掃気ポート3fからシリンダボア3aの反排気ポート3b側の内面に沿って気筒軸A方向に上昇し、燃焼凹部5a内で下方に反転し、シリンダボア3aの排気ポート3b側部分を下降し、該排気ポート3b内に流出する。
【0040】
一方、第1,第2掃気ポート3d,3eからの大部分の掃気流C1,C2は、該第1,第2掃気ポート3d,3eからシリンダボア3a内の第3掃気ポート3f側寄りに流入した後、該第3掃気ポート3fからの掃気流C3と合流し、該掃気流C3と共に気筒軸A方向に上昇し、燃焼凹部5a内で下方に反転し、シリンダボア3aの排気ポート3b側部分を下降し、該排気ポート3b内に流出する。
【0041】
上記各掃気流C1〜C3が上記の如き流れとなる結果、シリンダボア3a内の上部及び燃焼凹部5aに渡る部分でかつ排気ポート3b寄り部分に残留ガスB3が、またシリンダボア3a内の上記第1,第2掃気ポート3d,3eの開口上部付近に残留ガスB1,B2が残り易くなる。これらの残留ガスB1〜B3は気筒軸A方向に見ると(図7参照)、シリンダボア3aの内表面に沿うように、かつ第1,第2掃気ポート3d,3e及び排気ポート3b側寄り部分に位置している。
【0042】
また、上記シリンダヘッド5には、燃料噴射装置13の一部を構成し、燃料をシリンダボア3a内に直接噴射供給する燃料噴射弁12が各気筒毎に装着されている。該各燃料噴射弁12は上記シリンダヘッド5の上記残留ガスB3側寄り部分に形成されたボス部5dの取付け孔5e内に斜めに挿入されており、その噴射ノズル12aは上記燃焼凹部5aに開口する噴射孔5cに挿入されている。
【0043】
そして上記燃料噴射弁12の軸線Dは気筒軸Aと交差し、かつ上記各掃気ポート及び排気ポートを全開した位置(略下死点)にあるピストン7の頂面と交点D1で交差するように延びている。
【0044】
また上記燃料噴射弁12の噴射ノズル12aのノズル形状は、図6,図7に示すように、燃料Gを円錐形の外表面に沿った形状(いわゆるホローコーン形状)に噴射するように設定されている。これにより上記燃料噴射弁12からの噴射燃料Gは上記残留ガスB1〜B3に衝突し易くなっている。またこの噴射燃料Gは上記掃気流C3及びC1,C2の燃焼凹部5a付近を流れる部分に対向し衝突し易くなっている。
【0045】
ここで上記燃料噴射弁12からの燃料噴射時期,期間については以下のとおり制御される。即ち、スロットル全閉状態のアイドル運転域においては、掃気ポート3d〜3fが全閉となった時点からクランク角度で3〜10度の範囲で噴射される。なお、排気ポート3bが全閉となった後に噴射するのが吹き抜け防止上は望ましい。本実施形態では噴射燃料が排気ポート3bの全閉時に該排気ポート3bに達するタイミングが選択されている。
【0046】
また、スロットル全開の高速回転,高負荷運転域では、燃料ピストン下死点からクランク角度90度の範囲で噴射される。そしてスロットル途中開度においては上記アイドル,高速高負荷運転域の中間にて噴射される。
【0047】
また、上記何れの運転域においても、ピストン7が排気ポート3bを全閉する位置からさに上昇すると、噴射された燃料が該ピストン7の頂面の略全面に当たるようになっている。なお、図6における噴射燃料Gは、ピストン7が下死点にあるとき燃料が噴射開始された時の様子を二点鎖線で示し、ピストンが排気ポート3bを全閉した時点での様子を破線で示している。
【0048】
上記燃料噴射装置13は、上記各燃料噴射弁12に高圧燃料を供給する高圧燃料系14と、該高圧燃料系14に予圧燃料を供給する予圧燃料系15と、該予圧燃料系15に低圧燃料を供給する低圧燃料系16とを備えている。
【0049】
上記低圧燃料系16は、船体側に搭載された燃料タンク17内の燃料を2組の低圧燃料ポンプ18により低圧燃料管19a〜19c,ドレンフィルタ20を介して上記予圧燃料系15のベーパーセパレータ21に供給するように構成されている。
【0050】
ここで、上記ドレンフィルタ20,低圧燃料ポンプ18,低圧燃料管19a〜19c及びベーパセパレータ21は上記エンジン2の側壁面に沿うように配置されている。そして上記2組の低圧燃料ポンプ18,18は上下方向に位置するように配置され、並列接続されており、かつドレンフィルタ20から両ポンプ18,18への分岐部19dは下側の低圧ポンプ18の吸込口18aより上方に配置されている。これにより配管中で発生する気泡は下側のポンプ18には吸い込まれることがなく、その結果、温度上昇,吸込経路の流路抵抗等により気泡が発生した場合でも燃料吐出量が極端に低下する問題を回避できる。
【0051】
上記予圧燃料系15は、上記ベーパセパレータ21内の燃料を内蔵する予圧ポンプ22で所定圧に昇圧させて予圧供給管23aを介して上記高圧燃料系14の高圧ポンプユニット24に供給し、該高圧燃料系14の燃料噴射弁12への供給燃料圧力を調整するための高圧レギュレータ25からの戻り燃料を戻り管23bを介して上記ベーパセパレータ21内に戻すように構成されている。なお、26は上記予圧ポンプ22の吐出側圧力、つまり予圧供給管23a内の圧力を所定圧に調整するための予圧レギュレータであり、また27は戻り油を冷却する燃料クーラである。
【0052】
上記高圧燃料系14は、上記予圧燃料系15から供給された燃料を高圧ポンプユニット24により所定圧力に昇圧し、該高圧燃料をデリバリパイプ28,燃料供給レール29,29を介して上記各燃料噴射弁12に供給するように構成されている。
【0053】
上記高圧ポンプユニット24は、高圧ポンプ本体33とポンプ駆動部34とをボルト39aにより分解可能に結合した構造のものである。上記高圧ポンプ本体33は、該高圧ポンプユニット24をエンジンに取り付けたときその回転軸Eが上記クランク軸9と直交する方向(水平方向)に向くようになっている。そして該高圧ポンプ本体33の側面には予圧燃料入口33a,高圧燃料出口33b,内蔵する高圧レギュレータ25への高圧燃料入口33c,該高圧レギュレータ25からの戻り燃料出口33dが形成されている。上記予圧燃料入口33aには上記予圧供給管23aが接続され、上記高圧燃料出口33b,高圧燃料入口33cには上記デリバリパイプ28の入口28a,出口28bがそれぞれ接続され、また上記戻り燃料出口33dには上記戻り管23bが接続されている。
【0054】
上記ポンプ駆動部34は、上記高圧ポンプユニット24をエンジンに取り付けたときその入力軸35aがクランク軸9と平行に、つまり垂直方向に向く。該ポンプ駆動部34の入力軸35aの上端に固定された入力プーリ36は伝動ベルト37によりクランク軸9の上端に固定された駆動プーリ38に連結されている。上記入力軸35aの回転は傘歯車35bを介して出力軸35cにその回転軸方向を90度転換して伝達される。この出力軸35cは玉軸受35d,平軸受35eを介してケーシング34aにより軸支されており、該出力軸35cは上記高圧ポンプ本体33のポンプ軸33eに係脱可能に結合されている。これにより縦置きに配置されたクランク軸9の回転を水平に配置された高圧ポンプ本体33のポンプ軸33eに伝達可能となっている。
【0055】
上記ケーシング34a内には、上記傘歯車35b,玉軸受35d等の周囲を冷却するための冷却ジャケット34bが形成されている。この冷却ジャケット34bはケーシング34a側の凹部とカバー34c側の凹部とを合わせることより形成されている。そしてこの冷却ジャケット34bには、上記Vバンク底部に形成された冷却ジャケット43への給水配管の途中から分離された冷却ホース49が接続されており、該冷却ジャケット34を出た冷却水は、冷却水系統が正常に作動していることを監視するためのパイッロット水として外部に排水される。
【0056】
上記高圧ポンプ本体33は、上流側(上記予圧燃料系15側)から下流側(高圧燃料系14側)への流れのみを許容する一方向弁24aを有するバイパス通路24b、及び上記高圧レギュレータ25を内蔵している。また上記デリバリパイプ28には圧力センサ30が接続されている。
【0057】
上記圧力センサ30は、エンジン始動前で高圧ポンプユニット24が作動していない状態では低圧燃料系15による燃料圧力を計測し、エンジン始動後には高圧燃料系14による燃料圧力を計測する。そしてこの圧力センサ30からの検出信号I5により上述のように上記制御装置32は上記検出された圧力が異常の場合には、警告音を発し、あるいは警告灯を点灯させることにより高圧燃料系の異常を告知する警告手段として機能する。
【0058】
また上記デリバリパイプ28は、水平方向に配置されており、横断面長方形の棒体に燃料通路28cを軸方向に貫通形成し、該燃料通路28cの左,右両端をプラグ40で閉塞するとともに、該燃料通路28cの左,右端に接続孔28dを形成したものである。
【0059】
また上記左,右の燃料供給レール29は、クランク軸9と平行に縦置きに配置されており、横断面長方形の棒体に燃料通路29aを貫通形成し、該燃料通路29aの途中に上記各燃料噴射弁12の燃料入口部12bが挿入される3組の給油口29cを分岐形成したものであり、また該燃料通路29aの下端はプラグ40で閉塞されている。また該燃料供給レール29の、各給油口29cの裏側部分にはアダプタ取付け孔2eが貫通形成され、また各給油口29c,29c間及び両端部にはレール固定孔29dが貫通形成されている。
【0060】
そして上記燃料供給レール29の燃料通路29aの上端部の接続孔29b、つまり最上位に位置する燃料噴射弁12より上側に上記デリバリパイプ28の左,右接続孔28dが連通接続されている。本実施形態では、上記接続孔29bは、該燃料供給レール29への燃料の供給口であり、かつ該レールからの燃料の戻り口でもある。また高圧ポンプユニット24からの高圧燃料を燃料噴射弁12に供給するための高圧燃料管は、アルミ合金製のデリバリパイプ(連通管)28及びアルミ合金製の左,右の燃料供給レール29,29の3部品に分割されている。そしてデリバリパイプ28,燃料供給レール29はブラケット53,ボルト53aによって結合されている。またこれらの継手パイプ52,燃料供給レール29の接続孔28d,29bには筒状の継手パイプ52が挿入されている。さらに該継手パイプ52に形成されたシール溝52aにはゴム等の断熱性を有する弾性部材からなるオーリング59が装着されており、該オーリング59は上記接続孔28d,29bの内面に油密に接している。なお、54はテフロン(登録商標)製で、リング状のバックアップリングであり、これは上記オーリング59が圧力により異常変形するのを防止してシール性を確保する機能を有する。
【0061】
また上記高圧燃料系14は、上記高圧レギュレータ25をバイパスするバイパス通路25aを有し、該バイパス通路25aには電磁開放弁31が介設されている。この電磁開放弁31は、上記制御装置(ECU)32によりその開閉タイミングが制御される。即ち、上記電磁開放弁31は、エンジン停止後に所定時間が経過すると開き、これにより上記高圧燃料系14及び予圧燃料系15内の燃料圧力を略大気圧とする残圧制御手段としても機能する。
【0062】
ここで上記開放弁31の開により上記高圧燃料系14及び予圧燃料系15内の燃料圧力を略大気圧とするのに必要な量の減圧用燃料はベーパセパレータ21内に戻ることとなるので、該ベーパセパレータ21には、上記減圧用燃料を収容するのに十分な余剰空間が設けられている。
【0063】
本実施形態における上記高圧燃料系14は以下に詳述するようにユニット化されている。ユニットブラケット50の3箇所のパイプボス部50a上に上記デリバリパイプ28をボルト39bにより固定し、1箇所のポンプボス部50b上に上記高圧ポンプユニット24をボルト39cにより固定するとともに、該高圧ポンプユニット24の高圧燃料出口33b,高圧燃料入口33cとデリバリパイプ28の入口28a,出口28bとを接続する。これにより高圧燃料系の第1組立体が構成されている。ここで上記高圧ポンプユニット24の燃料入口33aは上記ベーパセパレータ21の燃料出口より上部に位置している。
【0064】
上記燃料供給レール29の3つの給油口29cに燃料噴射弁12の燃料入口部12b挿入するとともに、該燃料噴射弁12を横断面略C字形状のアダプタ51により燃料供給レール12に固定する。詳細には、上記燃料供給レール29のアダプタ取付け孔29eに挿入したボルト39dで該アダプタ51を上記燃料供給レール29に固定することにより、該アダプタ51の係止段部51aの後端を燃料噴射弁12の係止フランジ12cに係止させ、該燃料噴射弁12を燃料供給レール29に固定する。これにより高圧燃料系の第2組立体が構成されている。
【0065】
上記第2組立体のエンジンへの取り付けにあたっては、上記燃料供給レール29を、レール固定孔29dに挿入したボルト39eによりレールボス部5gに締め付け固定すると、アダプタ51の係止段部51aの先端が燃料噴射弁12の固定フランジ12dを押圧し、これにより該燃料噴射弁12のシール部12eが間に介在された弾性を有するシール部材55をシール面5fに押圧し、その結果該燃料噴射弁12の噴射ノズル12aとシリンダヘッド5の噴射孔5cの間がシールされる。
【0066】
上記ユニットブラケット50は、ポンプユニット取付け面50dの前部にエンジン側取付け部50eを延長形成し、下面にエンジン取付け壁50fを固定した形状のものである。従って上記第1組立体のエンジンへの取り付けにあたっては上記ユニットブラケット50の上記エンジン側取付け部50e,エンジン取付け壁50fをボルト孔50g,50cを利用してエンジンにボルト締め固定される。
【0067】
ここで上記第1,第2組立体を結合して高圧燃料系全体を1つのユニットとすることも可能である。そのためには上記Vバンクの二等分線Fに対して左,右対称に配置された上記燃料供給レール29,29とこれに装着された上記燃料噴射弁12をその軸線Dが上記二等分線Fと平行になるように、上記シリンダヘッド5に取り付ければ良い。なお、上記軸線Dが二等分線Fに対して若干平行でない場合には燃料噴射弁12のシリンダヘッド5への取付け孔5e,噴射孔5cを、燃料噴射弁12の直径,噴射ノズル12a部分の直径より大きめに形成すれば良い。このようにした場合にはユニット化された高圧燃料系組立体を上記二等分線F方向にそのままエンジンに組み立てることが可能となる。
【0068】
次に本実施形態装置の作用効果について説明する。
上記高圧ポンプ本体33をバイパスする高圧ポンプバイパス通路24bを設け、該バイパス通路24bに予圧燃料系15から高圧燃料系14への流れのみを許容する一方向弁24aを介設することにより、高圧ポンプ本体33が非作動時に上記予圧燃料系15の圧力を高圧燃料系14に伝達可能とし、さらに上記高圧燃料系14のデリバリパイプ28に圧力センサ30を設けたので、エンジン停止状態において予圧燃料系15の電磁式予圧ポンプ22を作動させると、該ポンプ22からの予圧が一方向弁24aを介して高圧燃料系15にも伝達され、圧力センサ30により予圧燃料系15の燃料圧力のチェックが可能となる。即ち、1つの圧力センサ30により両方の燃料系15,14の圧力チェックが可能となり、2つの燃料系を設けたことによる部品点数の増加,構造の複雑化,コスト上昇の問題を防止できる。
【0069】
また上記高圧燃料系14の圧力調整弁25のバイパス通路25aに電磁式圧力開放弁31を設け、該圧力開放弁31の排出側を上記予圧燃料系15の戻り管23bに接続したので、高圧燃料系14のメンテナンス作業時には、上記圧力開放弁31を開くことにより高圧燃料系14の圧力を抜くことが可能となり、高圧燃料系14のメンテナンス作業性を向上できる。
【0070】
またこのとき抜かれた燃料は戻り管23bを介してベーパセパレータ21に回収されるので、該燃料が外部に洩れ出すことはない。そしてこの場合、上記ベーパセパレータ21の容量を、最大貯留量より上記圧力を抜くために必要な戻り油量分以上大きく設定したので、高圧燃料系14のメンテナンス作業等において高圧燃料系14内の燃料を確実に収容でき、外部への洩れ出しをより一層確実に防止できる。
【0071】
また上記圧力開放弁31を電磁弁とし、エンジン停止後、上記圧力開放弁31を所定時間開放するように構成したので、エンジン停止状態では自動的に高圧燃料系14の残存圧が予圧燃料系15側に抜かれ、メンテナンス作業がより一層容易となる。
【0072】
また本実施形態では、V型エンジンの各バンク毎に垂直に向けて配置した両燃料供給レール29,29の上部同士をデリバリパイプ(連通管)28で接続し、該デリバリパイプ28に上記高圧燃料ポンプ本体33及び高圧レギュレータ(圧力調整弁)25を接続したので、エンジンの運転再開時に燃料供給レール29に燃料を供給した場合、該レール29内の空気は供給された燃料により自然に上部に溜まり、該上部あるいは高圧燃料ポンプ本体33,高圧レギュレータ25等に形成された空気抜き孔から外部に排出でき、燃料供給レール29内に空気が残留することはなく、エア抜き作業を容易に行うことができるとともに燃料噴射弁29に空気が侵入して燃料の噴射機能に支障が生じるといった問題を回避できる。また、高圧燃料ポンプ本体33が作動すると、上記上部に溜まって残留していた空気はこのポンプにより圧力調整弁25を介して燃料戻り管23b側に押し出され、上記ベーパセパレータ21内に排出される。
【0073】
また高圧燃料ポンプ本体33,高圧レギュレータ25がが上記デリバリパイプ28に直接接続されていることから、高圧燃料管の配管長さを短縮できるとともに配管構造を簡素化できる。
【0074】
そしてこの場合、垂直に向けて配置された燃料供給レール29の上部同士を接続するデリバリパイプ28に高圧燃料ポンプ本体33及び高圧レギュレータ25を配設し、つまり燃料供給口及び燃料戻り口の両方を同じ上部にまとめて設けたので、高圧の燃料供給配管及び低圧の燃料戻り配管の両方共が燃料供給レールの上記上部側にまとめて配管されることとなり、従来の燃料供給レールの最下位部分にに燃料を供給し最上位部分から燃料を抜くもののように、燃料供給配管,燃料戻り配管が燃料供給レールの下側,上側の両方に渡ってなされるものに比較して、配管の全長が短くて済むとともに、配管構造が簡素になる。
【0075】
また各バンクの燃料供給レール29,29をクランク軸と平行に延びるVバンク二等分線を挟んで対称に配置したので、該両燃料供給レール29,29内の空気を均等に抜くことができる。
【0076】
また予圧燃料系15のみを作動させている場合には、該予圧燃料系からの燃料が高圧燃料ポンプ本体33をバイパスして上記燃料供給レール29に供給可能に構成したので、上述のエア抜き作業においては、予圧燃料系15を作動させることにより、燃料が上記燃料供給レール29内に供給されることとなり、該燃料供給レール29内の空気は上部に溜まり、より一層容易確実にエア抜き作業を行うことができる。
【0077】
さらにまた上記高圧燃料ポンプ本体33及び高圧レギュレータ25をベーパセパレータ21の燃料出口より上部に配設したので、配管内の空気は上記高圧燃料ポンプ本体33に溜まり、ここから戻り管23b側に押し出されるので、この点からもエア抜きが容易確実に行われる。
【0078】
またポンプ駆動部34のケーシング34cに傘歯車機構(回転力伝達機構)35b,軸受35d等を囲むように水冷ジャケット34bを設け、該水冷ジャケット34bにエンジン冷却水を供給したので、特に摩擦によって発熱し易い傘歯車機構35b部分の温度上昇を冷却水の吸熱により抑制でき、該部分に充填されている潤滑油の温度上昇による性能低下を回避できる。
【0079】
上記ポンプ駆動部34を、入力軸35aに固定されたプーリ36をエンジン動力により回転駆動する構造のものとしたので、該プーリ36の回転によって発生した冷却風により該ポンプ駆動部34を冷却することができ、この点からも該ポンプ駆動部34の温度上昇,ひいては該ポンプ駆動部34内に充填されている潤滑油の温度上昇による性能低下を回避できる。
【0080】
ここで、上記プーリ36に送風用羽根を形成すれば、より確実に冷却風をポンプ駆動部34に供給でき、より一層確実にポンプ駆動部34の温度上昇を防止でき、潤滑油の温度上昇による性能低下を回避できる。また上記ポンプ駆動部34の外表面に放熱用フィンを形成すれば、上記空気流等により上記ポンプ駆動部34がより一層確実に冷却することができる。
【0081】
さらにまた本実施形態では、高圧ポンプユニット24を、少なくとも上記ポンプ駆動部34が、上記エンジンを囲むトップカウル(カウリング)1cに形成された外気導入開口1dの近傍でかつ該開口1dからエンジンの吸気系の吸気口(吸込口)46aまでの空気流の途中に位置するように配設したので、エンジンの回転によりトップカウル1c外気導入開口1dから該トップカウル1c内に吸入された外気が、上記吸気口46aに向けて流れる際にポンプ駆動部34を冷却する。この外気流によっても該ポンプ駆動部34の温度上昇を防止でき、また潤滑油の温度上昇による性能低下を回避できる。
【0082】
また高圧レギュレータ25を内蔵する高圧ポンプユニット24とデリバリパイプ28を第1組立体にユニット化し、燃料噴射弁12と燃料供給レール29とを第2組立体にユニット化したので、エンジンに取り付ける前に第1,第2組立体の状態で該高圧燃料系部品にエンジン運転時と同等の圧力を掛けることができ、そしてこの加圧状態において各部品のシール部を容易に目視できることからシール性の検査を容易確実に行うことができる。
【0083】
また高圧燃料系部品をエンジンに組付けられた状態に対応するように第1,第2組立体にユニット化したので、この第1,第2組立体をそのままエンジンに取り付けることができ、それだけ高圧燃料系部品のエンジンへの組立工数を削減できる。なお、上記第1,第2組立体をエンジンに取り付けた後、デリバリパイプ28と燃料供給レール29,29とをブラケット53,ボルト53aによって結合する。
【0084】
デリバリパイプ28と高圧ポンプユニット24とをユニット化するためのユニットブラケット50をエンジンに固定したので、ユニット化用ブラケットとエンジン固定用ブラケットが1つのもので済み、部品点数を削減できる。
【0085】
また上記ユニット化された第1,第2組立体をブラケット53で結合してなる高圧燃料系組立体は、その高圧ポンプユニット24側部分と燃料供給レール29側部分との両方がエンジンに固定されており、つまり高圧燃料系組立体の間隔のあいた3箇所の部分をエンジンに固定したので、該組立体のエンジンへの取り付け強度を高めることができる。
【0086】
燃料供給レール29をシリンダヘッド5に押圧固定すると、該燃料供給レール29がアダプタ51を介して燃料噴射弁12をシリンダヘッド5のシール面5fに弾性部材製シール部材55を介在させて押圧するように構成したので、燃料供給レール29を自体を燃料噴射弁固定用部材に兼用することができ、従来必要であった燃料噴射弁取付け専用ブラケットを不要にできるとともに、組立工数を削減できる。
【0087】
また上記高圧燃料系組立体を、Vバンクの二等分線F方向に見たとき上記Vバンク内に位置させ、かつ該Vバンクの底部に固定したので、Vバンク空間を利用して高圧燃料系を配置でき、エンジン全体をコンパクト化できる。
【0088】
ここで上記各バンク用燃料供給レール29をクランク軸9と平行にかつ気筒軸AよりもVバンク内側寄りに配置し、該両燃料供給レール29に接続された燃料噴射弁12をその軸線DがVバンクの二等分線Fと平行になるように配置した場合には、ユニット化された高圧燃料系組立体の全体をエンジンにユニットとして取り付けることが可能となる。即ち、V型エンジンの場合、燃料噴射弁12のシリンダヘッドへの挿入方向が、例えば上記二等分線Fから大きくずれている場合には、燃料噴射弁12とシリンダヘッド側の取付け孔とが干渉し、高圧燃料系組立体をそのままエンジンに組み立てることはできないが、燃料噴射弁12のシリンダヘッドへの挿入方向Dを上記Vバンクの二等分線Fと平行にした場合にはこの問題を回避できる。なお、上述のように、上記挿入方向Dが二等分線Fとわずかにずれている場合にも、取り付け孔にガタを持たせることで上記ユニットとしての取り付けが可能となる。
【0089】
また本実施形態では、デリバリパイプ28,燃料供給レール29等の高圧燃料管をアルミ合金製としたので、従来の鉄製高圧燃料管に比較して軽量化でき、また鉄製のものに比較して耐海水性を向上でき、海上で使用する船外機等への採用が可能である。
【0090】
また上記燃料供給レール29,29と、該両燃料供給レール29,29の上端同士を接続するデリバリ管28とを接続するに当たり、接続孔28d,29b同士を継手パイプ52で接続し、該継手パイプ52と接続孔28d,29bとの間に断熱性を有する弾性部材製のオーリング59介在させたので、燃料供給レール29側からデリバリパイプ28側への熱の伝達を遮断でき、燃料供給レール29内の燃料温度を上昇させることができ、これにより燃料の霧化が促進され、エンジンの燃焼状態が向上する。
【0091】
上記燃料噴射弁12の配置方向,噴射燃料の形状を、該燃料噴射弁12からの噴射燃料がシリンダ内の残留ガスB1〜B3を指向するように設定し、燃料の噴射時期,期間を上述の所定条件に設定したので、霧化の促進と吹き抜けの低減を図ることができる。即ち、シリンダ内の残留ガスB1〜B3は高温であり、しかも該残留ガスは上記掃気流の流速の小さい部位に生じるから、この残留ガスの残存部に向けて燃料を噴射することにより、該噴射燃料を高温ガスにより短時間で霧化させることが可能となり、しかも燃料の噴射目標点は掃気流が弱いことから噴射燃料が吹き抜けるのを低減でき、良好な燃焼と排気ガス性状の改善を図ることができる。
【0092】
さらにまた上記燃料噴射弁からの噴射燃料が掃気ポートから燃焼室5a側を通って排気ポート3bに向かう掃気流C3に対向衝突するように設定したので、掃気流との攪拌により霧化が促進され、また掃気流と同じ方向に噴射した場合と比較して噴射燃料が掃気流により押し流されにくくなり、その結果、燃料の霧化促進と吹き抜け抑制を図ることができる。
【0093】
そして本実施形態では、燃料噴射弁12を、気筒軸Aより排気ポート3b側に偏位した位置から第3掃気ポート3f側に向けて燃料を斜め下方(D方向)に噴射するように配設し、さらに上記燃料を円錐体の外表面形状に沿うように噴射するようにしたのでより一層上記霧化促進,吹き抜け抑制効果が得られる。即ち、排気ポート3bの両隣に第1,第2掃気ポート3d,3eを、排気ポート3bに対向するように配置された第3掃気ポート3fを備えている場合には、残留ガスB1〜B3はシリンダボア3aの内面に沿って、かつ排気ポート3bと燃料噴射弁12との間の部分,及び第1,第2掃気ポート3d,3eの上方部分に発生し易い。この場合に、上記燃料噴射弁位置から円錐体の外表面形状に沿うように燃料を噴射すると、該噴射燃料はシリンダボア内面に沿うように進行することとなり、上記残留ガスに確実に衝突し、かつ上記掃気流に対向衝突する。
【0094】
また、本実施形態では、噴射された燃料はシリンダボア3aの内面に沿うように進行し、シリンダボア3aの内面に付着しにくい。そのためHCの発生が抑制される。
【0095】
さらにまた上記噴射燃料は、排気ポートの全閉位置、あるいはこれより燃焼室寄りにあるピストン7の頂面の全面に当たるようになっており、これによりピストン7のオーバーヒートが防止されている。本実施形態のように燃料をシリンダボア内に直接噴射するようにすると、クランク室内に供給された潤滑油がピストン裏面からピストンピンボス部に達しにくくなり、オーバーヒートし易いという問題がある。即ち、2サイクルエンジンではクランクケース内に供給された燃料が蒸発してピストン裏面を冷却するとともに、この燃料が潤滑油をピストン裏面に運ぶ作用があるが、本実施形態では、燃料はクランクケースには供給されないので上記作用は得られない。これに対して上述のようにピストン頂面を燃料で冷却することによりピストンのオーバーヒートを防止するものである。
【0096】
図22は上記高圧燃料配管の第2実施形態を説明するための図であり、図中、図1と同一符号は同一又は相当部分を示す。本第2実施形態では、上記デリバリパイプ28及び燃料供給レール29は、該デリバリパイプ28から各燃料供給レール29の下端まで延びる燃料往路28c,29aとこれに続いて燃料供給レール29の下端からデリバリパイプ28に戻る燃料復路29a′,28c′とからなる往復燃料通路を有し、上記高圧燃料ポンプ本体33は上記デリバリパイプ28の燃料往路28cに接続され、上記高圧レギュレータ25は上記デリバリパイプ28の燃料復路28c′に接続されている。
【0097】
本第2実施形態によれば、デリバリパイプ28,燃料供給レール29内に燃料往路28c,29aとこれに続いて延びる燃料復路29a′,28c′とからなる往復燃料通路とを設け、上記高圧燃料ポンプ本体33を上記デリバリパイプ28の燃料往路28cに接続し、上記高圧レギュレータ25を上記デリバリパイプ25の燃料復路28c′に接続したので、上記第1実施形態と同様にエア抜き作業を容易に行うことができる。また、デリバリパイプ28,燃料供給レール29自体は上記第1実施形態のものと同じであり、配管長さが長くなることはなく、また配管構造が複雑になることもない。
【0098】
また高圧燃料ポンプ本体33からの燃料は、上記燃料往路28c,29aから燃料復路29a′,28c′を通る循環流をなすので、燃料供給レール29内の燃料が異常昇温して気泡が発生するといった問題を回避できる。
【0099】
図23は上記高圧燃料配管の第3実施形態を説明するための図であり、図中、図1と同一符号は同一又は相当部分を示す。本第2実施形態では、燃料供給レール29,29の下端部同士をクランク軸9と直角方向に延びるデリバリパイプ(連通管)28′で接続し、上記高圧ポンプ本体33を上記一方の燃料供給レール29の上部に、上記高圧レギュレータ25を他方の燃料供給レール29′の上部に接続配置している。
【0100】
本第3実施形態によれば、燃料供給レール29,29の下端部同士をデリバリパイプ28′で接続し、上記高圧ポンプ本体33を上記一方の燃料供給レール29の上部に、上記高圧レギュレータ25を他方の燃料供給レール29′の上部に接続配置したので、上記エア抜き作業においては、各燃料供給レール29,29′内の空気は供給された燃料により自然に上部に溜まり、一方の燃料供給レール29内の空気は高圧燃料ポンプ33側から排出可能であり、また他方の燃料供給レール29′内の空気は圧力調整弁25を開放することにより燃料戻り通路に押し出されることとなり、燃料供給レール29、29′内に空気が残留することはなく、エア抜き作業を容易確実に行うことができ、また高圧燃料ポンプ本体33等が上記燃料供給レール29等に接続されていることからより一層配管長さを短縮できるとともに配管構造を簡素化できる。
【0101】
図24は上記高圧燃料配管の第4実施形態を説明するための図であり、図中、図1と同一符号は同一又は相当部分を示す。本第4実施形態では、燃料供給レール29,29の下部同士,及び上部同士をクランク軸と直角方向に延びるデリバリパイプ(下部連通管)28′,及び戻り管(上部連通管)56で接続し、上記高圧ポンプ本体33,及び高圧レギュレータ25を上記上部に配設された戻り管56連通管付近に配置し、該高圧ポンプ本体33をVバンク内に上下方向に配置された導入管57により上記下側に配置されたデリバリパイプ28′に接続するとともに、上記高圧レギュレータ25を上記上側に配置された戻り管56に接続している。
【0102】
本第4実施形態によれば、高圧ポンプ本体33をVバンク内に上下方向に配置された導入管57により下側のデリバリパイプ28′に接続するとともに、上記高圧レギュレータ25を上側の戻り管56に接続したので、エア抜き作業に当たっては燃料の供給に伴って空気が自然に上部に溜まることから上記各実施形態と同様にエア抜き作業を容易に行うことができる。
【0103】
ここで、図25に示すように、ユニットブラケット50´をVバンク下方に延長し、該延長部にベーパセパレータ21を固定することにより上記高圧燃料組立体にユニット化し、該組立体を該ベーパセパレータ21が上記Vバンク内に位置するようにエンジンに取り付けることも可能であり、このようにした場合には、高圧燃料配管長を最小限にすることができ、また予圧燃料系部品を含めてユニット化することができ、エンジン全体をより一層コンパクト化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による縦置エンジンの燃料供給装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態エンジンの平面図である。
【図3】上記実施形態エンジンの断面平面図である。
【図4】上記実施形態エンジンの側面図である。
【図5】上記実施形態エンジンの背面図である。
【図6】上記実施形態エンジンのシリンダボア部分の断面側面図である。
【図7】上記シリンダボア部分の断面平面図である。
【図8】上記実施形態装置の高圧燃料系組立体の平面図である。
【図9】上記実施形態装置の高圧燃料系組立体の背面図(図8のIX矢視図) である。
【図10】上記実施形態装置の高圧ポンプユニットの平面図である。
【図11】上記実施形態装置の高圧ポンプユニットの一部断面側面図である。
【図12】上記実施形態装置のデリバリパイプの平面図である。
【図13】上記実施形態装置のデリバリパイプの断面正面図である。
【図14】上記実施形態装置のデリバリパイプの断面側面図(図12のXIV-XIV 線断面図) である。
【図15】上記実施形態装置の燃料供給レールの平面図である。
【図16】上記実施形態装置の燃料供給レールの断面正面図である。
【図17】上記実施形態装置の燃料供給レールの断面側面図(図16のXVII-XVII 線断面図) である。
【図18】上記実施形態装置のデリバリパイプ,燃料供給レール接続部の断面正面図である。
【図19】上記実施形態装置のユニットブラケットの平面図である。
【図20】上記ユニットブラケットの背面図(図19のXX矢視図)である。
【図21】上記ユニットブラケットの側面図である。
【図22】上記実施形態装置の高圧燃料配管の第2実施形態を示す模式図である。
【図23】上記実施形態装置の高圧燃料配管の第3実施形態を示す模式図である。
【図24】上記実施形態装置の高圧配管の第4実施形態う示す模式図である。
【図25】上記実施形態装置の高圧燃料系組立体の変形例を示す背面図である。
【符号の説明】
2 縦置エンジン
5 シリンダヘッド
9 クランク軸
12 燃料噴射弁
14 高圧燃料系
15 予圧燃料系
17 燃料タンク
21 ベーパセパレータ
24 燃料ポンプ
25 圧力調整弁
28 デリバリパイプ(連通管)
28c,29a 燃料往路
28c´,29a´ 燃料復路
28´ 連通管
29 燃料供給レール
29b 燃料供給レール
56 上連通管
F 二等分線
Claims (4)
- クランク軸が略垂直をなすように搭載される縦置エンジンのシリンダヘッドに装着された燃料噴射弁に燃料を燃料供給レールを介して供給するとともに、該燃料噴射弁により燃料をシリンダボア内に直接噴射するようにした燃料供給装置において、
上記エンジンは複数の気筒をVバンクをなすように配設したV型エンジンであり、
燃料タンク内の燃料を予圧する予圧燃料系と、該予圧燃料系からの燃料を噴射圧に昇圧する高圧燃料系とを備え、
該高圧燃料系は、クランク軸と同じ方向に向けて配設された各バンク毎に1本の燃料供給レールと、該両燃料供給レールの、最上位の燃料噴射弁より上部同士を接続するクランク軸直角方向に延びる連通管と、上記燃料供給レールに燃料を供給する高圧燃料ポンプと、上記燃料供給レール内の燃料圧力を調整するとともにバイパス通路を有する圧力調整弁とを備え、
上記高圧燃料ポンプ及び圧力調整弁を上記連通管に接続するとともに、上記燃料供給レールへの燃料の供給口及び該燃料供給レールからの燃料の戻り口を該燃料供給レールの、最上位の燃料噴射弁より上部に設け、
上記予圧燃料系の燃料が上記高圧燃料系をバイパスするバイパス通路を介して上記燃料供給レールに供給可能に構成されており、
上記バイパス通路に、上記両燃料系の燃料圧力を開放するための開放弁を設けたことを特徴とする縦置きエンジンの燃料供給装置。 - 請求項1において、上記連通管及び燃料供給レールは、該連通管から各燃料供給レールの下端まで延びる燃料往路とこれに続いて燃料供給レールの下端から連通管に戻る燃料復路とからなる往復燃料通路を有し、上記高圧燃料ポンプは上記連通管の燃料往路に接続され、上記圧力調整弁は上記連通管の燃料復路に接続されていることを特徴とする縦置きエンジンの燃料供給装置。
- 請求項1又は2において、上記2本の燃料供給レールがVバンク二等分線を挟んで対称に配置されていることを特徴とする縦置きエンジンの燃料供給装置。
- 請求項1において、上記予圧燃料系が燃料タンクからの燃料を貯留するとともに高圧燃料系からの戻り油を収容するベーパセパレータを備えており、上記高圧ポンプ及び圧力調整弁が該ベーパセパレータの燃料出口より上部に配設されていることを特徴とする縦置きエンジンの燃料供給装置。
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