JPH1162776A - 縦置エンジンの燃料供給装置 - Google Patents

縦置エンジンの燃料供給装置

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JPH1162776A
JPH1162776A JP9216838A JP21683897A JPH1162776A JP H1162776 A JPH1162776 A JP H1162776A JP 9216838 A JP9216838 A JP 9216838A JP 21683897 A JP21683897 A JP 21683897A JP H1162776 A JPH1162776 A JP H1162776A
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fuel supply
pressure
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supply rail
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Masahiko Kato
雅彦 加藤
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Sanshin Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 配管長が短くて済むとともに配管構造が複雑
になることがなく、またエア抜き作業を容易に行うこと
ができる縦置きエンジンの燃料供給装置を提供する。 【構成】 クランク軸9が略垂直をなすように搭載され
る縦置エンジン2のシリンダヘッド5に装着された燃料
噴射弁12に燃料を燃料供給レール29を介して供給す
る燃料供給装置において、上記燃料供給レール29をク
ランク軸9と同じ方向に向けて配設し、該燃料供給レー
ル29への燃料の供給口29b及び該燃料供給レール2
9からの燃料の戻り口29bを該燃料供給レール29
の、最上位の燃料噴射弁12より上部に設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランク軸を略垂
直に配置した縦置きエンジンの吸気系又はシリンダボア
内に燃料を噴射供給する燃料噴射式縦置きエンジンの燃
料供給装置に関する。
【0002】
【従来の技術】燃料を吸気系あるいはシリンダボア内に
噴射供給するようにした燃料噴射式エンジンは、所定圧
に加圧された高圧燃料を燃料供給レールを介して燃料噴
射弁に供給し、該燃料噴射弁から吸気系あるいはシリン
ダボア内に噴射供給するように構成された燃料供給装置
を備えている。
【0003】そしてこの種の燃料供給装置は、各気筒の
燃料噴射弁に1本の共通の燃料供給レールを接続配置
し、高圧燃料ポンプからの燃料を該燃料供給レールの最
下位部分に供給し、最上位部分から余剰燃料を燃料タン
ク側に戻すように構成するのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、例えばクラ
ンク軸が垂直になるように配設される縦置きエンジンを
備えた船外機の場合、上記燃料供給レールは、エンジン
の周囲を囲むカウリング内の狭いスペースにてクランク
軸と平行(垂直)に延びるように配置されることとな
る。このようなエンジンにおいて、上記従来の燃料供給
装置のように燃料供給レールの最下位部分に燃料を供給
し、最上位部分から余剰燃料を戻すように高圧燃料配管
を構成すると、高圧燃料ポンプ,圧力調整弁の配置スペ
ースの確保が困難となったり、高圧燃料配管の配管長さ
が長くなるとともに構造が複雑になり易いといった問題
がある。
【0005】また、このような船外機の場合、その用途
上の特性からシーズンオフ中は長期間エンジンの運転を
休止することとなり、そのため運転開始時に燃料配管内
の気泡を抜くエア抜き作業を行う必要がある。この場合
に上述の複雑な配管構造を採用していると上記エア抜き
作業が煩雑であり、また該エア抜きが完全に行われなか
った場合には燃料噴射弁による噴射機能に支障が生じる
という問題が懸念される。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、配管長が短くて済むとともに配管構造
が複雑になることがなく、またエア抜き作業を容易に行
うことができる縦置きエンジンの燃料供給装置を提供す
ることを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、クラ
ンク軸が略垂直をなすように搭載される縦置エンジンの
シリンダヘッドに装着された燃料噴射弁に燃料を燃料供
給レールを介して供給する燃料供給装置において、上記
燃料供給レールをクランク軸と同じ方向に向けて配設
し、該燃料供給レールへの燃料の供給口及び該燃料供給
レールからの燃料の戻り口を該燃料供給レールの、最上
位の燃料噴射弁より上部に設けたことを特徴としてい
る。
【0008】請求項2の発明は、請求項1において、上
記燃料供給レールに燃料を供給する高圧燃料ポンプ,上
記燃料供給レール内の燃料圧力を調整する圧力調整弁を
上記燃料供給レールの、最上位の燃料噴射弁より上部に
接続したことを特徴としている。
【0009】請求項3の発明は、請求項1又は2におい
て、上記エンジンが複数の気筒をVバンクをなすように
配設したV型エンジンであり、各バンク毎に1本の燃料
供給レールをクランク軸と平行に配置し、該両燃料供給
レールの、最上位の燃料噴射弁より上部同士をクランク
軸と直角方向に延びる連通管で接続し、該連通管に上記
高圧ポンプ及び圧力調整弁を接続したことを特徴として
いる。
【0010】請求項4の発明は、請求項3において、上
記連通管及び燃料供給レールは、該連通管から各燃料供
給レールの下端まで延びる燃料往路とこれに続いて燃料
供給レールの下端から連通管に戻る燃料復路とからなる
往復燃料通路を有し、上記高圧燃料ポンプは上記連通管
の燃料往路に接続され、上記圧力調整弁は上記連通管の
燃料復路に接続されていることを特徴としている。
【0011】請求項5の発明は、請求項1又は2におい
て、上記エンジンが複数の気筒をVバンクをなすように
配設したV型エンジンであり、各バンク毎に1本の燃料
供給レールをクランク軸と平行に配置し、該両燃料供給
レールの下端部同士をクランク軸と直角方向に延びる連
通管で接続し、上記高圧ポンプを上記一方の燃料供給レ
ールの上部に、上記圧力調整弁を他方の燃料供給レール
の上部に接続配置したことを特徴としている。
【0012】請求項6の発明は、請求項1又は2におい
て、上記エンジンが複数の気筒をVバンクをなすように
配設したV型エンジンであり、各バンク毎に1本の燃料
供給レールをクランク軸と平行に配置し、該両燃料供給
レールの上部同士,及び下部同士をクランク軸と直角方
向に延びる上,下連通管で接続し、上記高圧ポンプ,及
び圧力調整弁を上記上部連通管付近に配置し、該高圧ポ
ンプをVバンク内に上下方向に配置された導入管により
上記下連通管に接続するとともに、上記圧力調整弁を上
記上連通管に接続したことを特徴としている。
【0013】請求項7の発明は、請求項3ないし6の何
れかにおいて、上記2本の燃料供給レールがクランク軸
と平行に延びるVバンク二等分線を挟んで対称に配置さ
れていることを特徴としている。
【0014】請求項8の発明は、請求項1ないし7の何
れかにおいて、上記エンジンが、上記燃料噴射弁により
燃料をシリンダボア内に噴射する直接噴射エンジンであ
り、燃料タンク内の燃料を予圧する予圧燃料系と、該予
圧燃料系からの燃料を噴射圧に昇圧する高圧燃料系とを
備えており、予圧燃料系の燃料が高圧燃料系をバイパス
して上記燃料供給レールに供給可能に構成されているこ
とを特徴としている。
【0015】請求項9の発明は、請求項8において、上
記予圧燃料系が燃料タンクからの燃料を貯留するととも
に高圧燃料系からの戻り油を収容するベーパセパレータ
を備えており、上記高圧ポンプ及び燃料調整弁が該ベー
パセパレータの燃料出口より上部に配設されていること
を特徴としている。
【0016】
【発明の作用効果】請求項1の発明によれば、上記燃料
供給レールを垂直に向けて配設し、該燃料供給レールへ
の燃料の供給口及び該燃料供給レールからの燃料の戻り
口を該燃料供給レールの、最上位の燃料噴射弁より上部
に設けたので、エンジンの運転再開時に燃料供給レール
に燃料を供給した場合、該レール内の空気は供給された
燃料により自然に上部に溜まり、該上部に形成された燃
料戻り口から戻り通路に押し出されることとなり、燃料
供給レール内に空気が残留することはなく、エア抜き作
業を容易に行うことができるとともに燃料噴射弁に空気
が侵入して燃料の噴射機能に支障が生じるといった問題
を回避できる。
【0017】そしてこの場合、垂直に向けて配置された
燃料供給レールの上部に燃料供給口及び燃料戻り口の両
方を設けたので、高圧の燃料供給配管及び低圧の燃料戻
り配管の両方共が燃料供給レールの上部側にまとめて配
管されることとなり、従来の燃料供給レールの最下位部
分に燃料を供給し最上位部分から余剰燃料を戻すものの
ように、燃料供給配管,燃料戻り配管が燃料供給レール
の下側,上側の両方に渡ってなされるものに比較して、
配管の全長が短くて済むとともに、配管構造が簡素にな
る。
【0018】請求項2の発明によれば、高圧燃料ポン
プ,燃料圧力調整弁を上記燃料供給レールの、最上位の
燃料噴射弁より上部に接続したので、上記エア抜き作業
においては、燃料供給レール内の空気は供給された燃料
により自然に上部に溜まり、圧力調整弁,高圧燃料ポン
プを介して外部に排出することが可能となり、あるいは
上記上部に溜った空気は上記高圧燃料ポンプによって燃
料戻り通路に押し出されることとなり、燃料供給レール
内に空気が残留することはなく、エア抜き作業を容易に
行うことができ、またより一層配管長さを短縮できると
ともに配管構造を簡素化できる。
【0019】請求項3の発明によれば、V型エンジンの
各バンク毎に垂直に向けて配置した両燃料供給レールの
上部同士を連通管で接続し、該連通管に上記高圧燃料ポ
ンプ及び圧力調整弁を接続したので、上記エア抜き作業
においては、燃料供給レール内の空気は供給された燃料
により自然に上部に溜まり、圧力調整弁や高圧燃料ポン
プを介して外部に排出され、あるいは燃料戻り通路に押
し出されることとなり、燃料供給レール内に空気が残留
することはなく、エア抜き作業を容易に行うことがで
き、また高圧燃料ポンプ等が上記連通管に接続されてい
ることからより一層配管長さを短縮できるとともに配管
構造を簡素化できる。
【0020】請求項4の発明によれば、請求項3の構成
において、上記連通管及び燃料供給レール内に、該連通
管から各燃料供給レールの下端まで延びる燃料往路とこ
れに続いて燃料供給レールの下端から連通管に戻る燃料
復路とからなる往復燃料通路とを設け、上記高圧燃料ポ
ンプを上記連通管の燃料往路に接続し、上記圧力調整弁
を上記連通管の燃料復路に接続したので、上記と同様に
エア抜き作業を容易に行うことができる。また、連通
管,燃料供給レール内に往復燃料通路を形成したので、
つまり配管部材自体は請求項3のものと同じであること
から、配管長さが長くなることはなく、また配管構造が
複雑になることもない。
【0021】また請求項4の発明では、高圧燃料ポンプ
からの燃料は、上記燃料往路から燃料復路を通る循環流
をなすので、燃料供給レール内の燃料温度が上昇し、気
泡が発生するといった問題を回避できる。
【0022】請求項5の発明によれば、V型エンジンの
各バンクの燃料供給レールの下端部同士を連通管で接続
し、上記高圧ポンプを上記一方の燃料供給レールの上部
に、上記圧力調整弁を他方の燃料供給レールの上部に接
続配置したので、上記エア抜き作業においては、各燃料
供給レール内の空気は供給された燃料により自然に上部
に溜まり、一方の燃料供給レール内の空気は高圧燃料ポ
ンプ側から排出可能であり、また他方の燃料供給レール
内の空気は圧力調整弁から排出可能であり、あるいは該
圧力調整弁を開放することにより燃料戻り通路に押し出
されることとなり、燃料供給レール内に空気が残留する
ことはなく、エア抜き作業を容易に行うことができ、ま
た高圧燃料ポンプ等が上記燃料供給レール等に接続され
ていることからより一層配管長さを短縮できるとともに
配管構造を簡素化できる。
【0023】請求項6の発明によれば、V型エンジンの
各バンクの燃料供給レールの上部同士,及び下部同士を
上,下連通管で接続し、上記高圧ポンプをVバンク内に
上下方向に配置された導入管により上記下連通管に接続
するとともに、上記圧力調整弁を上記上連通管に接続し
たので、上記と同様にエア抜き作業を容易に行うことが
できる。
【0024】請求項7の発明によれば、各バンクの燃料
供給レールをクランク軸と平行に延びるVバンク二等分
線を挟んで対称に配置したので、上記エア抜き作業を容
易に行うことができ、かつ両燃料供給レール内の空気を
均等に抜くことができる。
【0025】請求項8の発明によれば、燃料をシリンダ
ボア内に噴射する直接噴射エンジンにおいて、燃料タン
ク内の燃料を予圧する予圧燃料系と、該予圧燃料系から
の燃料を噴射圧に昇圧する高圧燃料系とを備え、予圧燃
料系の燃料が高圧燃料系をバイパスして上記燃料供給レ
ールに供給可能に構成したので、上述のエア抜き作業に
おいては、予圧燃料系を作動させることにより、燃料が
高圧燃料系をバイパスして上記燃料供給レール内に供給
されることとなり、該燃料供給レール内の空気は上部に
溜まり、圧力調整弁から戻り通路内に押し出され、ある
いは予圧燃料系に押し戻され、より一層容易確実にエア
抜き作業を行うことができる。
【0026】請求項9の発明によれば、上記高圧燃料ポ
ンプ及び圧力調整弁を、燃料タンクからの燃料を貯留す
るとともに高圧燃料系からの戻り油を収容するベーパセ
パレータの燃料出口より上部に配設したので、燃料配管
中の空気は上記高圧燃料ポンプによって燃料の戻り側に
押し出されて外部に排出され、このようにしてエア抜き
を容易確実に行うことができる。
【0027】
【実施の形態】以下本発明の実施の形態を添付図面に基
づいて説明する。図1〜図21は本発明の一実施形態に
よる縦置エンジンの燃料供給装置を説明するための図で
あり、図1はその全体構成を示すブロック図、図2は平
面図、図3は断面平面図、図4は側面図、図5は背面
図、図6,図7はシリンダボア部分の断面側面図、断面
平面図、図8,図9は高圧燃料系ユニットの平面図,側
面図、図10,図11は高圧ポンプユニットのポンプユ
ニットの平面図,側面図、図12,図13,図14はデ
リバリパイプの平面図,断面正面図,断面側面図、図1
5,図16,図17は燃料供給レールの平面図,断面正
面図,断面側面図、図18はデリバリパイプと燃料供給
レールとの接続部の断面拡大図、図19,図20,図2
1はユニットブラケットの平面図,背面図,側面図であ
る。
【0028】図において、1は船体の後尾に上下揺動自
在及び左右旋回自在に搭載される船外機であり、該船外
機1は推進機を備えたロアケース1aの上部にアッパケ
ース1bを結合し、該アッパケース1bの上部にエンジ
ン2を搭載するとともにその周囲をトップカウル1cで
囲んだ概略構造を有している。
【0029】上記エンジン2は、水冷式2サイクルV型
6気筒クランク軸縦置きタイプのものであり、Vバンク
をなすように形成されたシリンダブロック3の前側合面
にクランクケース4を結合し、後側合面にシリンダヘッ
ド5,及びヘッドカバー6を積層して結合し、上記シリ
ンダブロック3の各バンク用シリンダ部に形成された各
シリンダボア3a内にピストン7を摺動自在に挿入配置
し、該ピストン7をコンロッド8によりクランク軸9に
連結した概略構造のものである。なお、上記クランク軸
9は、上記クランクケース4及び上記シリンダブロック
3とで構成されたクランク室9a内に配置されており、
該船外機1が通常の航走状態にあるときに略垂直をな
す。
【0030】上記各クランク室9aには逆流防止用リー
ド弁45aを介してスロットルバルブ45bを内蔵する
スロットルボディ45が接続され、該スロットルボディ
45の上流側には吸気サイレンサ46が接続されてい
る。なお、この吸気サイレンサ46の吸気口46aは図
2で見て左側に位置し、上記Vバンク側を指向して開口
している。
【0031】上記シリンダヘッド5のシリンダブロック
側合面部分には、上記シリンダボア3a及びピストン7
の頂面とで燃焼室を形成する燃焼凹部5aが3組ずつ形
成されており、該各燃焼凹部5aの外側(後側)は水冷
ジャケット5bにより囲まれている。該水冷ジャケット
5bはシリンダヘッド5側に形成された凹部とヘッドカ
バー6側に形成された凹部を合わせることにより形成さ
れている。また上記シリンダヘッド5には上記シリンダ
ボア3aの軸線である気筒軸Aと同軸をなすように点火
プラグ11が螺挿されており、該点火プラグ11の電極
11aは上記燃焼凹部5aの内表面中央に少し突出する
ように形成された電極ボス部5h内に位置している。
【0032】上記シリンダブロック3のVバンク底部に
は、図3に示すように、横断面三角形状でクランク軸9
と平行に延びる冷却ジャケット3gが一体形成されてい
る。該冷却ジャケット3gの底部には冷却水の排出を制
限する絞り穴(図示せず)が形成されており、これによ
り該冷却ジャケット3g内は常に冷却水が充満すること
となる。
【0033】また上記シリンダブロック3のVバンク底
部の冷却ジャケット3gの外側には上記各シリンダボア
3aに開口する各排気ポート3bを左,右バンク毎に合
流させる排気合流溝3c,3cが溝状に凹設されてお
り、該排気合流溝3c,3cとこれを覆うように配設さ
れたインナカバー41とで排気合流通路が形成されてい
る。シリンダボア3aからの排気ガスは該各排気合流通
路から排気管10,10を通って該船外機1の下部にて
水中に排出される。
【0034】また上記Vバンク底部には、上記インナカ
バー41の外側を覆うようにアウタカバー42が配設さ
れており、該ウアタカバー42とインナカバー41との
間の空間が冷却ジャケット43となっている。冷却水は
この冷却ジャケット43の底部に供給され、ここからそ
の一部は各気筒の上記冷却ジャケット5bに導入され、
残りは該冷却ジャケット43の上端部にて上記冷却ジャ
ケット3gに導入され、該エンジン下方に排出される。
従って本実施形態の上記排気合流通路は冷却ジャケット
3gと43とで挟まれており、このようにして十分な冷
却性が確保されている。
【0035】上記アウタカバ42の外側面(後側面)に
は、平板状のECUブラケット47が多数のゴムマウン
ト48を介してボルト締め固定されており、該ブラケッ
ト47の背面側に上記制御装置32が取付けられてい
る。また、該制御装置32の背面には後述する燃料噴射
弁12を駆動制御するためるインジェクタドライバ32
が搭載されており、また上記ECUブラケット47の
左,右縁部には点火コイル58が搭載されている。
【0036】上記制御装置32は、エンジン回転数信号
I1,スロットル開度信号I2,O 2 センサ57からの
空燃比信号I3及び該船外機1のチルト・トリム角信号
I4等各種の信号が入力され、該信号に応じた最適点火
時期信号O1,燃料噴射制御信号O2を出力する。また
該制御装置32は、上記圧力センサ30からの高圧燃料
系の燃料圧力信号I5に基づいて高圧燃料系の圧力異常
を告知し、さらにまたエンジン停止後一定期間電磁開放
弁31を開く残圧制御信号O3を出力する。
【0037】また上記各シリンダボア3aには、第1,
第2掃気ポート(主掃気ポート)3d,3eの一端側開
口が上記排気ポート3bの両隣に位置するように開口し
ており、また第3掃気ポート(対向掃気ポート)3fの
一端側開口が上記排気ポート3bと対向するように開口
しており、該第1〜第3掃気ポート3d〜3fの他端側
開口は上記クランク室9aに開口している。なお、57
aはO2 センサ57の排気ガス取り入れ口である。
【0038】ここで上記第1,第2掃気ポート3d,3
eは、掃気流を気筒軸Aに対して概略直角方向で、かつ
排気ポート3bから離れる方向、つまり第3掃気ポート
3f側に流すように、その配置位置及び形状が設定され
ている。一方、第3掃気ポート3fは、掃気流を気筒軸
A方向に流すように、その配置位置及び形状が設定され
ている。
【0039】上記第1〜第3掃気ポート3d〜3fから
の掃気流は図6,図7に示す流れとなる。なお、この図
6,図7は、スロットルバルブ全開で、かつピストン7
を二点鎖線で示すように各掃気ポート及び排気ポートを
全開する位置(略下死点)に固定した状態での掃気流の
流れを模式的に示す。この場合、第3掃気ポート3fか
らの大部分の掃気流C3は、該第3掃気ポート3fから
シリンダボア3aの反排気ポート3b側の内面に沿って
気筒軸A方向に上昇し、燃焼凹部5a内で下方に反転
し、シリンダボア3aの排気ポート3b側部分を下降
し、該排気ポート3b内に流出する。
【0040】一方、第1,第2掃気ポート3d,3eか
らの大部分の掃気流C1,C2は、該第1,第2掃気ポ
ート3d,3eからシリンダボア3a内の第3掃気ポー
ト3f側寄りに流入した後、該第3掃気ポート3fから
の掃気流C3と合流し、該掃気流C3と共に気筒軸A方
向に上昇し、燃焼凹部5a内で下方に反転し、シリンダ
ボア3aの排気ポート3b側部分を下降し、該排気ポー
ト3b内に流出する。
【0041】上記各掃気流C1〜C3が上記の如き流れ
となる結果、シリンダボア3a内の上部及び燃焼凹部5
aに渡る部分でかつ排気ポート3b寄り部分に残留ガス
B3が、またシリンダボア3a内の上記第1,第2掃気
ポート3d,3eの開口上部付近に残留ガスB1,B2
が残り易くなる。これらの残留ガスB1〜B3は気筒軸
A方向に見ると(図7参照)、シリンダボア3aの内表
面に沿うように、かつ第1,第2掃気ポート3d,3e
及び排気ポート3b側寄り部分に位置している。
【0042】また、上記シリンダヘッド5には、燃料噴
射装置13の一部を構成し、燃料をシリンダボア3a内
に直接噴射供給する燃料噴射弁12が各気筒毎に装着さ
れている。該各燃料噴射弁12は上記シリンダヘッド5
の上記残留ガスB3側寄り部分に形成されたボス部5d
の取付け孔5e内に斜めに挿入されており、その噴射ノ
ズル12aは上記燃焼凹部5aに開口する噴射孔5cに
挿入されている。
【0043】そして上記燃料噴射弁12の軸線Dは気筒
軸Aと交差し、かつ上記各掃気ポート及び排気ポートを
全開した位置(略下死点)にあるピストン7の頂面と交
点D1で交差するように延びている。
【0044】また上記燃料噴射弁12の噴射ノズル12
aのノズル形状は、図6,図7に示すように、燃料Gを
円錐形の外表面に沿った形状(いわゆるホローコーン形
状)に噴射するように設定されている。これにより上記
燃料噴射弁12からの噴射燃料Gは上記残留ガスB1〜
B3に衝突し易くなっている。またこの噴射燃料Gは上
記掃気流C3及びC1,C2の燃焼凹部5a付近を流れ
る部分に対向し衝突し易くなっている。
【0045】ここで上記燃料噴射弁12からの燃料噴射
時期,期間については以下のとおり制御される。即ち、
スロットル全閉状態のアイドル運転域においては、掃気
ポート3d〜3fが全閉となった時点からクランク角度
で3〜10度の範囲で噴射される。なお、排気ポート3
bが全閉となった後に噴射するのが吹き抜け防止上は望
ましい。本実施形態では噴射燃料が排気ポート3bの全
閉時に該排気ポート3bに達するタイミングが選択され
ている。
【0046】また、スロットル全開の高速回転,高負荷
運転域では、燃料ピストン下死点からクランク角度90
度の範囲で噴射される。そしてスロットル途中開度にお
いては上記アイドル,高速高負荷運転域の中間にて噴射
される。
【0047】また、上記何れの運転域においても、ピス
トン7が排気ポート3bを全閉する位置からさに上昇す
ると、噴射された燃料が該ピストン7の頂面の略全面に
当たるようになっている。なお、図6における噴射燃料
Gは、ピストン7が下死点にあるとき燃料が噴射開始さ
れた時の様子を二点鎖線で示し、ピストンが排気ポート
3bを全閉した時点での様子を破線で示している。
【0048】上記燃料噴射装置13は、上記各燃料噴射
弁12に高圧燃料を供給する高圧燃料系14と、該高圧
燃料系14に予圧燃料を供給する予圧燃料系15と、該
予圧燃料系15に低圧燃料を供給する低圧燃料系16と
を備えている。
【0049】上記低圧燃料系16は、船体側に搭載され
た燃料タンク17内の燃料を2組の低圧燃料ポンプ18
により低圧燃料管19a〜19c,ドレンフィルタ20
を介して上記予圧燃料系15のベーパーセパレータ21
に供給するように構成されている。
【0050】ここで、上記ドレンフィルタ20,低圧燃
料ポンプ18,低圧燃料管19a〜19c及びベーパセ
パレータ21は上記エンジン2の側壁面に沿うように配
置されている。そして上記2組の低圧燃料ポンプ18,
18は上下方向に位置するように配置され、並列接続さ
れており、かつドレンフィルタ20から両ポンプ18,
18への分岐部19dは下側の低圧ポンプ18の吸込口
18aより上方に配置されている。これにより配管中で
発生する気泡は下側のポンプ18には吸い込まれること
がなく、その結果、温度上昇,吸込経路の流路抵抗等に
より気泡が発生した場合でも燃料吐出量が極端に低下す
る問題を回避できる。
【0051】上記予圧燃料系15は、上記ベーパセパレ
ータ21内の燃料を内蔵する予圧ポンプ22で所定圧に
昇圧させて予圧供給管23aを介して上記高圧燃料系1
4の高圧ポンプユニット24に供給し、該高圧燃料系1
4の燃料噴射弁12への供給燃料圧力を調整するための
高圧レギュレータ25からの戻り燃料を戻り管23bを
介して上記ベーパセパレータ21内に戻すように構成さ
れている。なお、26は上記予圧ポンプ22の吐出側圧
力、つまり予圧供給管23a内の圧力を所定圧に調整す
るための予圧レギュレータであり、また27は戻り油を
冷却する燃料クーラである。
【0052】上記高圧燃料系14は、上記予圧燃料系1
5から供給された燃料を高圧ポンプユニット24により
所定圧力に昇圧し、該高圧燃料をデリバリパイプ28,
燃料供給レール29,29を介して上記各燃料噴射弁1
2に供給するように構成されている。
【0053】上記高圧ポンプユニット24は、高圧ポン
プ本体33とポンプ駆動部34とをボルト39aにより
分解可能に結合した構造のものである。上記高圧ポンプ
本体33は、該高圧ポンプユニット24をエンジンに取
り付けたときその回転軸Eが上記クランク軸9と直交す
る方向(水平方向)に向くようになっている。そして該
高圧ポンプ本体33の側面には予圧燃料入口33a,高
圧燃料出口33b,内蔵する高圧レギュレータ25への
高圧燃料入口33c,該高圧レギュレータ25からの戻
り燃料出口33dが形成されている。上記予圧燃料入口
33aには上記予圧供給管23aが接続され、上記高圧
燃料出口33b,高圧燃料入口33cには上記デリバリ
パイプ28の入口28a,出口28bがそれぞれ接続さ
れ、また上記戻り燃料出口33dには上記戻り管23b
が接続されている。
【0054】上記ポンプ駆動部34は、上記高圧ポンプ
ユニット24をエンジンに取り付けたときその入力軸3
5aかクランク軸9と平行に、つまり垂直方向に向く。
該ポンプ駆動部34の入力軸35aの上端に固定された
入力プーリ36は伝動ベルト37によりクランク軸9の
上端に固定された駆動プーリ38に連結されている。上
記入力軸35aの回転は傘歯車35bを介して出力軸3
5cにその回転軸方向を90度転換して伝達される。こ
の出力軸35cは玉軸受35d,平軸受35eを介して
ケーシング34aにより軸支されており、該出力軸35
cは上記高圧ポンプ本体33のポンプ軸33eに係脱可
能に結合されている。これにより縦置きに配置されたク
ランク軸9の回転を水平に配置された高圧ポンプ本体3
3のポンプ軸33eに伝達可能となっている。
【0055】上記ケーシング34a内には、上記傘歯車
35b,玉軸受35d等の周囲を冷却するための冷却ジ
ャケット34bが形成されている。この冷却ジャケット
34bはケーシング34a側の凹部とカバー34c側の
凹部とを合わせることより形成されている。そしてこの
冷却ジャケット34bには、上記Vバンク底部に形成さ
れた冷却ジャケット43への給水配管の途中から分離さ
れた冷却ホース49が接続されており、該冷却ジャケッ
ト34を出た冷却水は、冷却水系統が正常に作動してい
ることを監視するためのパイッロット水として外部に排
水される。
【0056】上記高圧ポンプ本体33は、上流側(上記
予圧燃料系15側)から下流側(高圧燃料系14側)へ
の流れのみを許容する一方向弁24aを有するバイパス
通路24b、及び上記高圧レギュレータ25を内蔵して
いる。また上記デリバリパイプ28には圧力センサ30
が接続されている。
【0057】上記圧力センサ30は、エンジン始動前で
高圧ポンプユニット24が作動していない状態では低圧
燃料系15による燃料圧力を計測し、エンジン始動後に
は高圧燃料系14による燃料圧力を計測する。そしてこ
の圧力センサ30からの検出信号I5により上述のよう
に上記制御装置32は上記検出された圧力が異常の場合
には、警告音を発し、あるいは警告灯を点灯させること
により高圧燃料系の異常を告知する警告手段として機能
する。
【0058】また上記デリバリパイプ28は、水平方向
に配置されており、横断面長方形の棒体に燃料通路28
cを軸方向に貫通形成し、該燃料通路28cの左,右両
端をプラグ40で閉塞するとともに、該燃料通路28c
の左,右端に接続孔28dを形成したものである。
【0059】また上記左,右の燃料供給レール29は、
クランク軸9と平行に縦置きに配置されており、横断面
長方形の棒体に燃料通路29aを貫通形成し、該燃料通
路29aの途中に上記各燃料噴射弁12の燃料入口部1
2bが挿入される3組の給油口29cを分岐形成したも
のであり、また該燃料通路29aの下端はプラグ40で
閉塞されている。また該燃料供給レール29の、各給油
口29cの裏側部分にはアダプタ取付け孔2eが貫通形
成され、また各給油口29c,29c間及び両端部には
レール固定孔29dが貫通形成されている。
【0060】そして上記燃料供給レール29の燃料通路
29aの上端部の接続孔29b、つまり最上位に位置す
る燃料噴射弁12により上側に上記デリバリパイプ28
の左,右接続孔28dが連通接続されている。本実施形
態では、上記接続孔29bは、該燃料供給レール29へ
の燃料の供給口であり、かつ該レールからの燃料の戻り
口でもある。また高圧ポンプユニット24からの高圧燃
料を燃料噴射弁12に供給するための高圧燃料管は、ア
ルミ合金製のデリバリパイプ(連通管)28及びアルミ
合金製の左,右の燃料供給レール29,29の3部品に
分割されている。そしてデリバリパイプ28,燃料供給
レール29はブラケット53,ボルト53aによって結
合されている。またこれらの継手パイプ52,燃料供給
レール29の接続孔28d,29bには筒状の継手パイ
プ52が挿入されている。さらに該継手パイプ52に形
成されたシール溝52aにはゴム等の断熱性を有する弾
性部材からなるオーリング59が装着されており、該オ
ーリング59は上記接続孔28d,29bの内面に油密
に接している。なお、54はテフロン製で、リング状の
バックアップリングであり、これは上記オーリング59
が圧力により異常変形するのを防止してシール性を確保
する機能を有する。
【0061】また上記高圧燃料系14は、上記高圧レギ
ュレータ25をバイパスするバイパス通路25aを有
し、該バイパス通路25aには電磁開放弁31が介設さ
れている。この電磁開放弁31は、上記制御装置(EC
U)32によりその開閉タイミングが制御される。即
ち、上記電磁開放弁31は、エンジン停止後に所定時間
が経過すると開き、これにより上記高圧燃料系14及び
予圧燃料系15内の燃料圧力を略大気圧とする残圧制御
手段としても機能する。
【0062】ここで上記開放弁31の開により上記高圧
燃料系14及び予圧燃料系15内の燃料圧力を略大気圧
とするのに必要な量の減圧用燃料はベーパセパレータ2
1内に戻ることとなるので、該ベーパセパレータ21に
は、上記減圧用燃料を収容するのに十分な余剰空間が設
けられている。
【0063】本実施形態における上記高圧燃料系14は
以下に詳述するようにユニット化されている。ユニット
ブラケット50の3箇所のパイプボス部50a上に上記
デリバリパイプ28をボルト39bにより固定し、1箇
所のポンプボス部50b上に上記高圧ポンプユニット2
4をボルト39cにより固定するとともに、該高圧ポン
プユニット24の高圧燃料出口33b,高圧燃料入口3
3cとデリバリパイプ28の入口28a,出口28bと
を接続する。これにより高圧燃料系の第1組立体が構成
されている。ここで上記高圧ポンプユニット24の燃料
入口33aは上記ベーパセパレータ21の燃料出口より
上部に位置している。
【0064】上記燃料供給レール29の3つの給油口2
9cに燃料噴射弁12の燃料入口部12b挿入するとと
もに、該燃料噴射弁12を横断面略C字形状のアダプタ
51により燃料供給レール12に固定する。詳細には、
上記燃料供給レール29のアダプタ取付け孔29eに挿
入したボルト39dで該アダプタ51を上記燃料供給レ
ール29に固定することにより、該アダプタ51の係止
段部51aの後端を燃料噴射弁12の係止フランジ12
cに係止させ、該燃料噴射弁12を燃料供給レール29
に固定する。これにより高圧燃料系の第2組立体が構成
されている。
【0065】上記第2組立体のエンジンへの取り付けに
あたっては、上記燃料供給レール29を、レール固定孔
29dに挿入したボルト39eによりレールボス部5g
に締め付け固定すると、アダプタ51の係止段部51a
の先端が燃料噴射弁12の固定フランジ12dを押圧
し、これにより該燃料噴射弁12のシール部12eが間
に介在された弾性を有するシール部材55をシール面5
fに押圧し、その結果該燃料噴射弁12の噴射ノズル1
2aとシリンダヘッド5の噴射孔5cの間がシールされ
る。
【0066】上記ユニットブラケット50は、ポンプユ
ニット取付け面50dの前部にエンジン側取付け部50
eを延長形成し、下面にエンジン取付け壁50fを固定
した形状のものである。従って上記第1組立体のエンジ
ンへの取り付けにあたっては上記ユニットブラケット5
0の上記エンジン側取付け部50e,エンジン取付け壁
50fをボルト孔50g,50cを利用してエンジンに
ボルト締め固定される。
【0067】ここで上記第1,第2組立体を結合して高
圧燃料系全体を1つのユニットとすることも可能であ
る。そのためには上記Vバンクの二等分線Fに対して
左,右対称に配置された上記燃料供給レール29,29
とこれに装着された上記燃料噴射弁12をその軸線Dが
上記二等分線Fと平行になるように、上記シリンダヘッ
ド5に取り付ければ良い。なお、上記軸線Dが二等分線
Fに対して若干平行でない場合には燃料噴射弁12のシ
リンダヘッド5への取付け孔5e,噴射孔5cを、燃料
噴射弁12の直径,噴射ノズル12a部分の直径より大
きめに形成すれば良い。このようにした場合にはユニッ
ト化された高圧燃料系組立体を上記二等分線F方向にそ
のままエンジンに組み立てることが可能となる。
【0068】次に本実施形態装置の作用効果について説
明する。上記高圧ポンプ本体33をバイパスする高圧ポ
ンプバイパス通路24bを設け、該バイパス通路24b
に予圧燃料系15から高圧燃料系14への流れのみを許
容する一方向弁24aを介設することにより、高圧ポン
プ本体33が非作動時に上記予圧燃料系15の圧力を高
圧燃料系14に伝達可能とし、さらに上記高圧燃料系1
4のデリバリパイプ28に圧力センサ30を設けたの
で、エンジン停止状態において予圧燃料系15の電磁式
予圧ポンプ22を作動させると、該ポンプ22からの予
圧が一方向弁24aを介して高圧燃料系15にも伝達さ
れ、圧力センサ30により予圧燃料系15の燃料圧力の
チェックが可能となる。即ち、1つの圧力センサ30に
より両方の燃料系15,14の圧力チェックが可能とな
り、2つの燃料系を設けたことによる部品点数の増加,
構造の複雑化,コスト上昇の問題を防止できる。
【0069】また上記高圧燃料系14の圧力調整弁25
のバイパス通路25aに電磁式圧力開放弁31を設け、
該圧力開放弁31の排出側を上記予圧燃料系15の戻り
管23bに接続したので、高圧燃料系14のメンテナン
ス作業時には、上記圧力開放弁31を開くことにより高
圧燃料系14の圧力を抜くことが可能となり、高圧燃料
系14のメンテナンス作業性を向上できる。
【0070】またこのとき抜かれた燃料は戻り管23b
を介してベーパセパレータ21に回収されるので、該燃
料が外部に洩れ出すことはない。そしてこの場合、上記
ベーパセパレータ21の容量を、最大貯留量より上記圧
力を抜くために必要な戻り油量分以上大きく設定したの
で、高圧燃料系14のメンテナンス作業等において高圧
燃料系14内の燃料を確実に収容でき、外部への洩れ出
しをより一層確実に防止できる。
【0071】また上記圧力開放弁31を電磁弁とし、エ
ンジン停止後、上記圧力開放弁31を所定時間開放する
ように構成したので、エンジン停止状態では自動的に高
圧燃料系14の残存圧が予圧燃料系15側に抜かれ、メ
ンテナンス作業がより一層容易となる。
【0072】また本実施形態では、V型エンジンの各バ
ンク毎に垂直に向けて配置した両燃料供給レール29,
29の上部同士をデリバリパイプ(連通管)28で接続
し、該デリバリパイプ28に上記高圧燃料ポンプ本体3
3及び高圧レギュレータ(圧力調整弁)25を接続した
ので、エンジンの運転再開時に燃料供給レール29に燃
料を供給した場合、該レール29内の空気は供給された
燃料により自然に上部に溜まり、該上部あるいは高圧燃
料ポンプ本体33,高圧レギュレータ25等に形成され
た空気抜き孔から外部に排出でき、燃料供給レール29
内に空気が残留することはなく、エア抜き作業を容易に
行うことができるとともに燃料噴射弁29に空気が侵入
して燃料の噴射機能に支障が生じるといった問題を回避
できる。また、高圧燃料ポンプ本体33が作動すると、
上記上部に溜まって残留していた空気はこのポンプによ
り圧力調整弁25を介して燃料戻り管23b側に押し出
され、上記ベーパセパレータ21内に排出される。
【0073】また高圧燃料ポンプ本体33,高圧レギュ
レータ25がが上記デリバリパイプ28に直接接続され
ていることから、高圧燃料管の配管長さを短縮できると
ともに配管構造を簡素化できる。
【0074】そしてこの場合、垂直に向けて配置された
燃料供給レール29の上部同士を接続するデリバリパイ
プ28に高圧燃料ポンプ本体33及び高圧レギュレータ
25を配設し、つまり燃料供給口及び燃料戻り口の両方
を同じ上部にまとめて設けたので、高圧の燃料供給配管
及び低圧の燃料戻り配管の両方共が燃料供給レールの上
記上部側にまとめて配管されることとなり、従来の燃料
供給レールの最下位部分にに燃料を供給し最上位部分か
ら燃料を抜くもののように、燃料供給配管,燃料戻り配
管が燃料供給レールの下側,上側の両方に渡ってなされ
るものに比較して、配管の全長が短くて済むとともに、
配管構造が簡素になる。
【0075】また各バンクの燃料供給レール29,29
をクランク軸と平行に延びるVバンク二等分線を挟んで
対称に配置したので、該両燃料供給レール29,29内
の空気を均等に抜くことができる。
【0076】また予圧燃料系15のみを作動させている
場合には、該予圧燃料系からの燃料が高圧燃料ポンプ本
体33をバイパスして上記燃料供給レール29に供給可
能に構成したので、上述のエア抜き作業においては、予
圧燃料系15を作動させることにより、燃料が上記燃料
供給レール29内に供給されることとなり、該燃料供給
レール29内の空気は上部に溜まり、より一層容易確実
にエア抜き作業を行うことができる。
【0077】さらにまた上記高圧燃料ポンプ本体33及
び高圧レギュレータ25をベーパセパレータ21の燃料
出口より上部に配設したので、配管内の空気は上記高圧
燃料ポンプ本体33に溜まり、ここから戻り管23b側
に押し出されるので、この点からもエア抜きが容易確実
に行われる。
【0078】またポンプ駆動部34のケーシング34c
に傘歯車機構(回転力伝達機構)35b,軸受35d等
を囲むように水冷ジャケット34bを設け、該水冷ジャ
ケット34bにエンジン冷却水を供給したので、特に摩
擦によって発熱し易い傘歯車機構35b部分の温度上昇
を冷却水の吸熱により抑制でき、該部分に充填されてい
る潤滑油の温度上昇による性能低下を回避できる。
【0079】上記ポンプ駆動部34を、入力軸35aに
固定されたプーリ36をエンジン動力により回転駆動す
る構造のものとしたので、該プーリ36の回転によって
発生した冷却風により該ポンプ駆動部34を冷却するこ
とができ、この点からも該ポンプ駆動部34の温度上
昇,ひいては該ポンプ駆動部34内に充填されている潤
滑油の温度上昇による性能低下を回避できる。
【0080】ここで、上記プーリ36に送風用羽根を形
成すれば、より確実に冷却風をポンプ駆動部34に供給
でき、より一層確実にポンプ駆動部34の温度上昇を防
止でき、潤滑油の温度上昇による性能低下を回避でき
る。また上記ポンプ駆動部34の外表面に放熱用フィン
を形成すれば、上記空気流等により上記ポンプ駆動部3
4がより一層確実に冷却することができる。
【0081】さらにまた本実施形態では、高圧ポンプユ
ニット24を、少なくとも上記ポンプ駆動部34が、上
記エンジンを囲むトップカウル(カウリング)1cに形
成された外気導入開口1dの近傍でかつ該開口1dから
エンジンの吸気系の吸気口(吸込口)46aまでの空気
流の途中に位置するように配設したので、エンジンの回
転によりトップカウル1c外気導入開口1dから該トッ
プカウル1c内に吸入された外気が、上記吸気口46a
に向けて流れる際にポンプ駆動部34を冷却する。この
外気流によっても該ポンプ駆動部34の温度上昇を防止
でき、また潤滑油の温度上昇による性能低下を回避でき
る。
【0082】また高圧レギュレータ25を内蔵する高圧
ポンプユニット24とデリバリパイプ28を第1組立体
にユニット化し、燃料噴射弁12と燃料供給レール29
とを第2組立体にユニット化したので、エンジンに取り
付ける前に第1,第2組立体の状態で該高圧燃料系部品
にエンジン運転時と同等の圧力を掛けることができ、そ
してこの加圧状態において各部品のシール部を容易に目
視できることからシール性の検査を容易確実に行うこと
ができる。
【0083】また高圧燃料系部品をエンジンに組付けら
れた状態に対応するように第1,第2組立体にユニット
化したので、この第1,第2組立体をそのままエンジン
に取り付けることができ、それだけ高圧燃料系部品のエ
ンジンへの組立工数を削減できる。なお、上記第1,第
2組立体をエンジンに取り付けた後、デリバリパイプ2
8と燃料供給レール29,29とをブラケット53,ボ
ルト53aによって結合する。
【0084】デリバリパイプ28と高圧ポンプユニット
24とをユニット化するためのユニットブラケット50
をエンジンに固定したので、ユニット化用ブラケットと
エンジン固定用ブラケットが1つのもので済み、部品点
数を削減できる。
【0085】また上記ユニット化された第1,第2組立
体をブラケット53で結合してなる高圧燃料系組立体
は、その高圧ポンプユニット24側部分と燃料供給レー
ル29側部分との両方がエンジンに固定されており、つ
まり高圧燃料系組立体の間隔のあいた3箇所の部分をエ
ンジンに固定したので、該組立体のエンジンへの取り付
け強度を高めることができる。
【0086】燃料供給レール29をシリンダヘッド5に
押圧固定すると、該燃料供給レール29がアダプタ51
を介して燃料噴射弁12をシリンダヘッド5のシール面
5fに弾性部材製シール部材55を介在させて押圧する
ように構成したので、燃料供給レール29を自体を燃料
噴射弁固定用部材に兼用することができ、従来必要であ
った燃料噴射弁取付け専用ブラケットを不要にできると
ともに、組立工数を削減できる。
【0087】また上記高圧燃料系組立体を、Vバンクの
二等分線F方向に見たとき上記Vバンク内に位置させ、
かつ該Vバンクの底部に固定したので、Vバンク空間を
利用して高圧燃料系を配置でき、エンジン全体をコンパ
クト化できる。
【0088】ここで上記各バンク用燃料供給レール29
をクランク軸9と平行にかつ気筒軸AよりもVバンク内
側寄りに配置し、該両燃料供給レール29に接続された
燃料噴射弁12をその軸線DがVバンクの二等分線Fと
平行になるように配置した場合には、ユニット化された
高圧燃料系組立体の全体をエンジンにユニットとして取
り付けることが可能となる。即ち、V型エンジンの場
合、燃料噴射弁12のシリンダヘッドへの挿入方向が、
例えば上記二等分線Fから大きくずれている場合には、
燃料噴射弁12とシリンダヘッド側の取付け孔とが干渉
し、高圧燃料系組立体をそのままエンジンに組み立てる
ことはできないが、燃料噴射弁12のシリンダヘッドへ
の挿入方向Dを上記Vバンクの二等分線Fと平行にした
場合にはこの問題を回避できる。なお、上述のように、
上記挿入方向Dが二等分線Fとわずかにずれている場合
にも、取り付け孔にガタを持たせることで上記ユニット
としての取り付けが可能となる。
【0089】また本実施形態では、デリバリパイプ2
8,燃料供給レール29等の高圧燃料管をアルミ合金製
としたので、従来の鉄製高圧燃料管に比較して軽量化で
き、また鉄製のものに比較して耐海水性を向上でき、海
上で使用する船外機等への採用が可能である。
【0090】また上記燃料供給レール29,29と、該
両燃料供給レール29,29の上端同士を接続するデリ
バリ管28とを接続するに当たり、接続孔28d,29
b同士を継手パイプ52で接続し、該継手パイプ52と
接続孔28d,29bとの間に断熱性を有する弾性部材
製のオーリング59介在させたので、燃料供給レール2
9側からデリバリパイプ28側への熱の伝達を遮断で
き、燃料供給レール29内の燃料温度を上昇させること
ができ、これにより燃料の霧化が促進され、エンジンの
燃焼状態が向上する。
【0091】上記燃料噴射弁12の配置方向,噴射燃料
の形状を、該燃料噴射弁12からの噴射燃料がシリンダ
内の残留ガスB1〜B3を指向するように設定し、燃料
の噴射時期,期間を上述の所定条件に設定したので、霧
化の促進と吹き抜けの低減を図ることができる。即ち、
シリンダ内の残留ガスB1〜B3は高温であり、しかも
該残留ガスは上記掃気流の流速の小さい部位に生じるか
ら、この残留ガスの残存部に向けて燃料を噴射すること
により、該噴射燃料を高温ガスにより短時間で霧化させ
ることが可能となり、しかも燃料の噴射目標点は掃気流
が弱いことから噴射燃料が吹き抜けるのを低減でき、良
好な燃焼と排気ガス性状の改善を図ることができる。
【0092】さらにまた上記燃料噴射弁からの噴射燃料
が掃気ポートから燃焼室5a側を通って排気ポート3b
に向かう掃気流C3に対向衝突するように設定したの
で、掃気流との攪拌により霧化が促進され、また掃気流
と同じ方向に噴射した場合と比較して噴射燃料が掃気流
により押し流されにくくなり、その結果、燃料の霧化促
進と吹き抜け抑制を図ることができる。
【0093】そして本実施形態では、燃料噴射弁12
を、気筒軸Aより排気ポート3b側に偏位した位置から
第3掃気ポート3f側に向けて燃料を斜め下方(D方
向)に噴射するように配設し、さらに上記燃料を円錐体
の外表面形状に沿うように噴射するようにしたのでより
一層上記霧化促進,吹き抜け抑制効果が得られる。即
ち、排気ポート3bの両隣に第1,第2掃気ポート3
d,3eを、排気ポート3bに対向するように配置され
た第3掃気ポート3fを備えている場合には、残留ガス
B1〜B3はシリンダボア3aの内面に沿って、かつ排
気ポート3bと燃料噴射弁12との間の部分,及び第
1,第2掃気ポート3d,3eの上方部分に発生し易
い。この場合に、上記燃料噴射弁位置から円錐体の外表
面形状に沿うように燃料を噴射すると、該噴射燃料はシ
リンダボア内面に沿うように進行することとなり、上記
残留ガスに確実に衝突し、かつ上記掃気流に対向衝突す
る。
【0094】また、本実施形態では、噴射された燃料は
シリンダボア3aの内面に沿うように進行し、シリンダ
ボア3aの内面に付着しにくい。そのためHCの発生が
抑制される。
【0095】さらにまた上記噴射燃料は、排気ポートの
全閉位置、あるいはこれより燃焼室寄りにあるピストン
7の頂面の全面に当たるようになっており、これにより
ピストン7のオーバーヒートが防止されている。本実施
形態のように燃料をシリンダボア内に直接噴射するよう
にすると、クランク室内に供給された潤滑油がピストン
裏面からピストンピンボス部に達しにくくなり、オーバ
ーヒートし易いという問題がある。即ち、2サイクルエ
ンジンではクランクケース内に供給された燃料が蒸発し
てピストン裏面を冷却するとともに、この燃料が潤滑油
をピストン裏面に運ぶ作用があるが、本実施形態では、
燃料はクランクケースには供給されないので上記作用は
得られない。これに対して上述のようにピストン頂面を
燃料で冷却することによりピストンのオーバーヒートを
防止するものである。
【0096】図22は上記高圧燃料配管の第2実施形態
を説明するための図であり、図中、図1と同一符号は同
一又は相当部分を示す。本第2実施形態では、上記デリ
バリパイプ28及び燃料供給レール29は、該デリバリ
パイプ28から各燃料供給レール29の下端まで延びる
燃料往路28c,29aとこれに続いて燃料供給レール
29の下端からデリバリパイプ28に戻る燃料復路29
a′,28c′とからなる往復燃料通路を有し、上記高
圧燃料ポンプ本体33は上記デリバリパイプ28の燃料
往路28cに接続され、上記高圧レギュレータ25は上
記デリバリパイプ28の燃料復路28c′に接続されて
いる。
【0097】本第2実施形態によれば、デリバリパイプ
28,燃料供給レール29内に燃料往路28c,29a
とこれに続いて延びる燃料復路29a′,28c′とか
らなる往復燃料通路とを設け、上記高圧燃料ポンプ本体
33を上記デリバリパイプ28の燃料往路28cに接続
し、上記高圧レギュレータ25を上記デリバリパイプ2
5の燃料復路28c′に接続したので、上記第1実施形
態と同様にエア抜き作業を容易に行うことができる。ま
た、デリバリパイプ28,燃料供給レール29自体は上
記第1実施形態のものと同じであり、配管長さが長くな
ることはなく、また配管構造が複雑になることもない。
【0098】また高圧燃料ポンプ本体33からの燃料
は、上記燃料往路28c,29aから燃料復路29
a′,28c′を通る循環流をなすので、燃料供給レー
ル29内の燃料が異常昇温して気泡が発生するといった
問題を回避できる。
【0099】図23は上記高圧燃料配管の第3実施形態
を説明するための図であり、図中、図1と同一符号は同
一又は相当部分を示す。本第2実施形態では、燃料供給
レール29,29の下端部同士をクランク軸9と直角方
向に延びるデリバリパイプ(連通管)28′で接続し、
上記高圧ポンプ本体33を上記一方の燃料供給レール2
9の上部に、上記高圧レギュレータ25を他方の燃料供
給レール29′の上部に接続配置している。
【0100】本第3実施形態によれば、燃料供給レール
29,29の下端部同士をデリバリパイプ28′で接続
し、上記高圧ポンプ本体33を上記一方の燃料供給レー
ル29の上部に、上記高圧レギュレータ25を他方の燃
料供給レール29′の上部に接続配置したので、上記エ
ア抜き作業においては、各燃料供給レール29,29′
内の空気は供給された燃料により自然に上部に溜まり、
一方の燃料供給レール29内の空気は高圧燃料ポンプ3
3側から排出可能であり、また他方の燃料供給レール2
9′内の空気は圧力調整弁25を開放することにより燃
料戻り通路に押し出されることとなり、燃料供給レール
29、29′内に空気が残留することはなく、エア抜き
作業を容易確実に行うことができ、また高圧燃料ポンプ
本体33等が上記燃料供給レール29等に接続されてい
ることからより一層配管長さを短縮できるとともに配管
構造を簡素化できる。
【0101】図24は上記高圧燃料配管の第4実施形態
を説明するための図であり、図中、図1と同一符号は同
一又は相当部分を示す。本第4実施形態では、燃料供給
レール29,29の下部同士,及び上部同士をクランク
軸と直角方向に延びるデリバリパイプ(下部連通管)2
8′,及び戻り管(上部連通管)56で接続し、上記高
圧ポンプ本体33,及び高圧レギュレータ25を上記上
部に配設された戻り管56連通管付近に配置し、該高圧
ポンプ本体33をVバンク内に上下方向に配置された導
入管57により上記下側に配置されたデリバリパイプ2
8′に接続するとともに、上記高圧レギュレータ25を
上記上側に配置された戻り管56に接続している。
【0102】本第4実施形態によれば、高圧ポンプ本体
33をVバンク内に上下方向に配置された導入管57に
より下側のデリバリパイプ28′に接続するとともに、
上記高圧レギュレータ25を上側の戻り管56に接続し
たので、エア抜き作業に当たっては燃料の供給に伴って
空気が自然に上部に溜まることから上記各実施形態と同
様にエア抜き作業を容易に行うことができる。
【0103】ここで、図25に示すように、ユニットブ
ラケット50´をVバンク下方に延長し、該延長部にベ
ーパセパレータ21を固定することにより上記高圧燃料
組立体にユニット化し、該組立体を該ベーパセパレータ
21が上記Vバンク内に位置するようにエンジンに取り
付けることも可能であり、このようにした場合には、高
圧燃料配管長を最小限にすることができ、また予圧燃料
系部品を含めてユニット化することができ、エンジン全
体をより一層コンパクト化できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による縦置エンジンの燃料
供給装置の全体構成を示すブロック図である。
【図2】上記実施形態エンジンの平面図である。
【図3】上記実施形態エンジンの断面平面図である。
【図4】上記実施形態エンジンの側面図である。
【図5】上記実施形態エンジンの背面図である。
【図6】上記実施形態エンジンのシリンダボア部分の断
面側面図である。
【図7】上記シリンダボア部分の断面平面図である。
【図8】上記実施形態装置の高圧燃料系組立体の平面図
である。
【図9】上記実施形態装置の高圧燃料系組立体の背面図
(図8のIX矢視図) である。
【図10】上記実施形態装置の高圧ポンプユニットの平
面図である。
【図11】上記実施形態装置の高圧ポンプユニットの一
部断面側面図である。
【図12】上記実施形態装置のデリバリパイプの平面図
である。
【図13】上記実施形態装置のデリバリパイプの断面正
面図である。
【図14】上記実施形態装置のデリバリパイプの断面側
面図(図12のXIV-XIV 線断面図) である。
【図15】上記実施形態装置の燃料供給レールの平面図
である。
【図16】上記実施形態装置の燃料供給レールの断面正
面図である。
【図17】上記実施形態装置の燃料供給レールの断面側
面図(図16のXVII-XVII 線断面図) である。
【図18】上記実施形態装置のデリバリパイプ,燃料供
給レール接続部の断面正面図である。
【図19】上記実施形態装置のユニットブラケットの平
面図である。
【図20】上記ユニットブラケットの背面図(図19の
XX矢視図)である。
【図21】上記ユニットブラケットの側面図である。
【図22】上記実施形態装置の高圧燃料配管の第2実施
形態を示す模式図である。
【図23】上記実施形態装置の高圧燃料配管の第3実施
形態を示す模式図である。
【図24】上記実施形態装置の高圧配管の第4実施形態
う示す模式図である。
【図25】上記実施形態装置の高圧燃料系組立体の変形
例を示す背面図である。
【符号の説明】
2 縦置エンジン 5 シリンダヘッド 9 クランク軸 12 燃料噴射弁 14 高圧燃料系 15 予圧燃料系 17 燃料タンク 21 ベーパセパレータ 24 燃料ポンプ 25 圧力調整弁 28 デリバリパイプ(連通管) 28c,29a 燃料往路 28c´,29a´ 燃料復路 28´ 連通管 29 燃料供給レール 29b 燃料供給レール 56 上連通管 F 二等分線

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クランク軸が略垂直をなすように搭載さ
    れる縦置エンジンのシリンダヘッドに装着された燃料噴
    射弁に燃料を燃料供給レールを介して供給する燃料供給
    装置において、上記燃料供給レールをクランク軸と同じ
    方向に向けて配設し、該燃料供給レールへの燃料の供給
    口及び該燃料供給レールからの燃料の戻り口を該燃料供
    給レールの、最上位の燃料噴射弁より上部に設けたこと
    を特徴とする縦置きエンジンの燃料供給装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、上記燃料供給レール
    に燃料を供給する燃料ポンプ,上記燃料供給レール内の
    燃料圧力を調整する圧力調整弁を上記燃料供給レール
    の、最上位の燃料噴射弁より上部に接続したことを特徴
    とする縦置きエンジンの燃料供給装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、上記エンジン
    が複数の気筒をVバンクをなすように配設したV型エン
    ジンであり、各バンク毎に1本の燃料供給レールをクラ
    ンク軸と平行に配置し、該両燃料供給レールの、最上位
    の燃料噴射弁より上部同士をクランク軸と直角方向に延
    びる連通管で接続し、該連通管に上記高圧ポンプ及び圧
    力調整弁を接続したことを特徴とする縦置きエンジンの
    燃料供給装置。
  4. 【請求項4】 請求項3において、上記連通管及び燃料
    供給レールは、該連通管から各燃料供給レールの下端ま
    で延びる燃料往路とこれに続いて燃料供給レールの下端
    から連通管に戻る燃料復路とからなる往復燃料通路を有
    し、上記高圧燃料ポンプは上記連通管の燃料往路に接続
    され、上記圧力調整弁は上記連通管の燃料復路に接続さ
    れていることを特徴とする縦置きエンジンの燃料供給装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2において、上記エンジン
    が複数の気筒をVバンクをなすように配設したV型エン
    ジンであり、各バンク毎に1本の燃料供給レールをクラ
    ンク軸と平行に配置し、該両燃料供給レールの下端部同
    士をクランク軸と直角方向に延びる連通管で接続し、上
    記高圧ポンプを上記一方の燃料供給レールの上部に、上
    記圧力調整弁を他方の燃料供給レールの上部に接続配置
    したことを特徴とする縦置きエンジンの燃料供給装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2において、上記エンジン
    が複数の気筒をVバンクをなすように配設したV型エン
    ジンであり、各バンク毎に1本の燃料供給レールをクラ
    ンク軸と平行に配置し、該両燃料供給レールの上部同
    士,及び下部同士をクランク軸と直角方向に延びる上,
    下連通管で接続し、上記高圧ポンプ,及び圧力調整弁を
    上記上部連通管付近に配置し、該高圧ポンプをVバンク
    内に上下方向に配置された導入管により上記下連通管に
    接続するとともに、上記圧力調整弁を上記上連通管に接
    続したことを特徴とする縦置きエンジンの燃料供給装
    置。
  7. 【請求項7】 請求項3ないし6の何れかにおいて、上
    記2本の燃料供給レールがクランク軸と平行に延びるV
    バンク二等分線を挟んで対称に配置されていることを特
    徴とする縦置きエンジンの燃料供給装置。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし7の何れかにおいて、上
    記エンジンが、上記燃料噴射弁により燃料をシリンダボ
    ア内に噴射する直接噴射エンジンであり、燃料タンク内
    の燃料を予圧する予圧燃料系と、該予圧燃料系からの燃
    料を噴射圧に昇圧する高圧燃料系とを備えており、予圧
    燃料系の燃料が高圧燃料系をバイパスして上記燃料供給
    レールに供給可能に構成されていることを特徴とする縦
    置きエンジンの燃料供給装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、上記予圧燃料系が燃
    料タンクからの燃料を貯留するとともに高圧燃料系から
    の戻り油を収容するベーパセパレータを備えており、上
    記高圧ポンプ及び燃料調整弁が該ベーパセパレータの燃
    料出口より上部に配設されていることを特徴とする縦置
    きエンジンの燃料供給装置。
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