JP3891629B2 - キメラ抗原ペプチド - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、広範囲のC型肝炎ウィルス(HCV)の感染を検出することができる抗原ペプチドに関する。
【0002】
【従来の技術】
非A非B型肝炎は伝染性の肝炎でありウィルスを媒体として伝播すると考えられている。非A非B型肝炎の伝播経路はいまだ明らかになっていない部分が多いが、輸血、血液製剤により引き起こされる非A非B型肝炎は、輸血後肝炎として医療上の大きな問題点となっていた。
1989年非A非B型肝炎に関連したウィルス遺伝子の一部がクローニングされ、C型肝炎ウィルス(HCV)と命名された(1989年、Choo Q.-L.等、Science 、 244巻、p359-362)。ほぼ同時期に本出願人を含む多くの研究グループによりHCV遺伝子が数多く単離され、その構造上の特徴が明らかとなった。
【0003】
推定されるHCV遺伝子は約9300〜9500塩基からなる+鎖のRNAをゲノムとして持ち、約3,000アミノ酸からなる一つながりのポリペプチドをコードしている。予想されるアミノ酸配列はフラビウィルスあるいはペスチウィルスと相同性を持ち、これらのウィルスに近縁のウィルスであろうと考えられている。これらのウィルス構造との比較から、HCVゲノムによってコードされるポリペプチドは、1本のポリペプチドとして細胞内において合成された後に、アミノ末端から構造蛋白質であるコア、エンベロープ(E1)、NS1またはE2(NS1/E2)と、非構造蛋白質であるNS2,NS3,NS4,NS5に切断され、それぞれの機能を果たすと考えられている(1991年、Houghton, M.等、Hepatology、14巻、p381-391)。
【0004】
HCVの感染を調べるためには、HCVゲノムによってコードされているこれらのポリペプチドによって、患者体内に誘発された抗体を検出する方法が一般に用いられている。特にコア及びNS3,NS4に対する抗体は、HCV患者の多数に検出されることから(1991年、Houghton, M.等、Hepatology、14巻、p381-391)、これらのポリペプチドの一部を遺伝子工学的な手法を用いて生産したものを抗原とした抗原抗体反応を検出する試薬が作られ、HCVの感染の有無の判別に役立って来た。
しかしながら、広範囲のC型肝炎の感染をエピトープペプチドのみを組合わせた単一のポリペプチドで、高感度に検出できる抗原は知られていない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、本発明は、広範囲のC型肝炎ウィルス(HCV)の感染を高感度に検出することができる抗原ペプチド、その製造方法、及びこの抗原ペプチドを用いたHCV感染の検出方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を達成するため、本発明は、HCVポリペプチドのコア領域、NS3領域及びNS4領域のそれぞれからの2以上のペプチド領域を連結したポリペプチドから成るHCV抗体に対するキメラ抗原ペプチドを提供する。
従って本発明は、HCVポリペプチドのコア領域の少なくとも2個のエピトープ性ペプチド領域、NS3領域の2個のエピトープ性ペプチド領域及びNS4領域の少なくとも2個のエピトープ性ペプチド領域を含んで成るHCVキメラ抗原ペプチドを提供する。なお、本発明のHCVキメラ抗原ペプチドは、HCVに感染したヒトが産生する抗体と特異的に結合するものである。
【0007】
さらに具体的には、本発明は、HCVポリペプチドのコア領域に含まれる3個のポリペプチド領域(C−1,CI及びCII)、NS3領域に含まれる2個のアミノ酸領域(NS3−1及びNS3−2)並びにNS4領域に含まれる4個のアミノ酸領域(NS4−I1,NS4−I2,NS4−II1及びNS4−II2)を含んで成る(但し、CI,NS4−I1及びNS4−I2はI型HCVに由来し、そしてCII,NS4−II1及びNS4−II2はII型HCVに由来する)、キメラ抗原ペプチドを提供する。本発明はさらに、このアミノ酸配列に対して80%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するキメラ抗原ペプチドを提供する。
【0008】
本発明は、好ましくは、C−1がHCVポリペプチドのアミノ酸配列1−43(配列番号:36)から成り、CIがI型HCVポリペプチドのアミノ酸配列66−80(配列番号37)から成り、CIIがII型HCVポリペプチドのアミノ酸配列66−80(配列番号:38)から成り、NS3−1がHCVポリペプチドのアミノ酸配列1238−1313(配列番号:39)から成り、NS3−2がHCVポリペプチドのアミノ酸配列1363−1460(配列番号:40)から成り、NS4−I1がI型HCVポリペプチドのアミノ酸配列1712−1750(配列番号:41)から成り、NS4−I2がI型HCVポリペプチドのアミノ酸配列1678−1705(配列番号:42)から成り、NS4−II1がII型HCVポリペプチドのアミノ酸配列1716−1750(配列番号:43)から成り、そしてNS4−II2がII型HCVポリペプチドのアミノ酸配列1690−1713(配列番号:44)から成るキメラ抗原ペプチドを提供する。本発明はまた、このアミノ酸配列に対して80%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有するキメラ抗原ペプチドを提供する。
【0009】
本発明はさらに具体的には、遺伝子型グループ1に属するHVCポリペプチドの第1238位〜第1311位または第1238位〜第1313位のペプチド領域、第1363位〜第1460位のペプチド領域、第1712位〜1751位のペプチド領域、第66位〜第80位のペプチド領域および第1686位〜第1704位のペプチド領域;遺伝子型グループ2に属するHCVポリペプチドの第1716位〜第1751位のペプチド領域、第66位〜第80位のペプチド領域及び第1690位〜第1714位のペプチド領域;並びに遺伝子型グループ1または2に属するHCVポリペプチドの第1位〜第43位または第1位〜第42位のペプチド領域を含んで成り、これらがエピトープ活性を有しないリンカーペプチドにより連結されていてもよい単一ポリペプチド、あるいは上記アミノ酸配列に対して80%以上の相同性を有するアミノ酸配列を有する単一ポリペプチドから成るHCVキメラ抗原ペプチドを提供する。
【0010】
本発明はまた、上記キメラ抗原ペプチドをコードするDNAを提供する。
本発明はさらに、上記DNAを含んで成るベクター、特に発現ベクターを提供する。
本発明はまた、上記発現ベクターにより形質転換された宿主を提供する。
本発明はさらに、上記宿主を培養し、培養物からキメラ抗原ペプチドを採取することを特徴とするキメラ抗原ペプチドの製造方法を提供する。
本発明はまた、HCV感染の検出方法であって、被検体を上記キメラ抗原ペプチドと接触せしめ、抗原−抗体反応が生じたか否かを判定することを特徴とする方法を提供する。
【0011】
本発明によって例示される手法に従えば、抗原抗体反応を利用した方法に於て常に問題となる抗原抗体間の非特異反応の軽減、抗原抗体間の特異反応の反応性向上を達成することが出来、抗原抗体反応を利用した免疫学的診断方法に適用するためのペプチド抗原の機能向上を達成出来る。
また本発明によって例示されるポリペプチドを用いることにより、HCV感染患者血清中のHCVに対する抗体を検出することが可能であり、HCV感染の正しい判別に有用である。
本発明によれば、従来法では複数の抗原を生産しなければ達成できなかった性能が1抗原で達成できる。その結果として従来法よりも、例えば生産回数の軽減、生産方法の簡便化、品質管理など生産に関わる諸検査数の軽減と簡便化などの生産面での効率化を図ることが可能となった。
【0012】
【発明の実施の形態】
HCVの感染診断は、HCVそのものが発見される前に、HCVが増殖するために必要な情報をコードする遺伝子断片の一部が単離されたため、それを遺伝子組換え技術により酵母を宿主として発現させたものを用いた診断方法が用いられることとなった。このいわゆる第一世代試薬と呼ばれるC100−3抗原を用いた試薬(1989年、Kuo, G. 等、Science, 244, p362-364)により、HCV感染患者の約7割が検出できるようになったことが報告されている。
【0013】
しかし、その後の検討により、C100−3抗体は疑陽性が高く、現在ではC100−3抗原を除くことにより感染の判別がより確かなものになることが報告されるに至った(1994年、Zaaijer, H.L. 等、Vox Sang., 66, p150 )。
一般に特異/非特異反応比を向上させる方法として、特異反応を生じさせるエピトープの数を多くし、相対的に特異/非特異反応比を上昇させる方法がとられている。この方法はHCV診断薬開発においても用いられており、例えばいわゆる第一世代試薬から第二世代試薬に移行した際には、C100−3にコア領域、NS3領域の組換え抗原を加えることにより、C100−3のみでは検出できなかった患者中の抗体を検出できるようになった。
【0014】
またその際にC100−3の感度が減少し、結果的に非特異的な反応が減少した(1992年、飯野四郎と日野邦彦、代謝、29, p503-511;1993年、林紀夫等、日本臨床、51巻、p329-333)。この際にはC100−3の疑陽性反応を生じさせる非特異反応が軽減したのではなく、特異反応を生じさせる領域(コア領域、NS3領域)を加えることにより、相対的にC100−3の反応性が低下し、結果として特異/非特異反応比が上昇し、判別結果をより信頼できるものとなった。しかしながらこのようにして改良が加えられた検出試薬を用いても数多くの問題点が報告されている。
【0015】
例えばもっとも新しい第3世代と呼ばれる試薬を用いてもHCVが感染している患者の一部について陽性判定をしない(1994年、B.C.Dow 等、Vox Sang., 67 巻、p236-237)、第3世代試薬の判定保留サンプルにもPCRによってHCVの感染が裏づけられるものが多く見いだされる(1994年、L.Dussaix 等、J.Clin.Microbiol., 32 巻、p2071-2075)などの報告があり更なる改良が望まれている。
本発明はこれらの一般的な手法とは異なる手法により特異/非特異反応比を上昇させ、判別結果の信頼性を向上させるものである。
【0016】
つまり、本発明は、ある抗原が患者血清と反応した場合に、特異的な、診断に重要な抗体結合配列(エピトープ)により反応しているのか、非特異反応により結合しているのかを調べ、診断に重要な特異的反応を生じさせる配列のみを選択し、一方解析より明らかになった非特異反応を呼ぶ配列を除いた人工的な遺伝子配列からなる抗原を構築することにより本発明は成立する。
【0017】
本発明を達成するにあたり、HCVポリペプチドのうち抗HCV抗体を検出するに必要十分な配列を検討した。検討するためにコア領域(C11抗原:1992年、M.Saito 等、Clin.Chem., 38巻、p2434-2439)、NS3領域(C7抗原:1992年、M.Saito 等、Clin.Chem., 38巻、p2434-2439)及びNS4抗原(C14−1,C14−2:1994年、T.Tanaka等、Hepatol., 19巻、p1347-1353)を用いた。NS5領域については、「NS5領域と反応する患者血清は少なく、NS5抗原とのみ反応する血清はほとんどなく、またこれらはHCVの存在を示すPCRでは陰性であることから疑陽性と考えられる」との報告が多数あり(1994年、Lancet、 343巻、p853-854;1994年、S.Uyttendaele 等、Vox Sang., 66 巻、p122-129)検討に値しないものと判断した。
【0018】
本発明を達成するために、必要十分である領域から、さらに必要な配列、非特異反応を引き起こす不必要な配列を最初に分類した。ポリペプチドからなる抗原に存在するエピトープは、比較的短い連続したアミノ酸で構成されるものと、一次構造上離れた部位にあるアミノ酸が高次構造を組むことによって生じるものがある(免疫学辞典:東京化学同人、1993年)。
【0019】
エピトープを決定する代表的な方法として、Geysen等の開発したPEPSCAN法(1987年、Geysen等、J.Immunol.Meth., 102巻、p259-274)があるが、この方法では、比較的短鎖のペプチドを固相上にて合成させたものと抗体とを反応させることから、比較的短い(6〜8アミノ酸長)連続したアミノ酸で構成されるエピトープを決定するのに適している。しかし同方法では、一次構造上離れた部位にあるアミノ酸が高次構造を組んだエピトープは検出されにくい。そこでエピトープ解析は化学的に合成した、または遺伝子工学的に合成した比較的長鎖、アミノ酸長として20〜60のポリペプチドを用いて行う方が望ましい。
【0020】
コア領域のエピトープ解析
HCVポリペプチドの1から160番目のアミノ酸に対して、1から20、11から30、21から40のように10アミノ酸からなり、それぞれが20アミノ酸長のペプチドを化学合成した。これらと患者血清との反応性を検討したところ、患者血清と強く反応したペプチドは1から40に属するものがほとんどであり、これらは強い抗原性を示すエピトープであることが分かった。
一方既に本出願人等によって明らかにされているように、HCVポリペプチドのコア領域にグループ1,2のHCV感染により反応性の異なる領域が存在する(特願平6−232073)。その領域とは61から80にあたる領域である。この領域についてグループIとIIを比較した例を下に示す。
【0021】
【表1】
Figure 0003891629
【0022】
上記の領域に於てグループ間でアミノ酸配列は保存されているのに対し、グループ間でアミノ酸配列が異なっていることは明白である。この領域の配列が抗原性を持ち、グループ判別の抗原として用いることが可能か否かは、それぞれのアミノ酸配列を持つペプチドを作成し、それらが患者血清と反応するか否かを調べることにより明らかとなる。
【0023】
実施例1に検討した結果を記載した。血清との反応性はNS4領域を用いた場合の反応性と比較すると反応する血清数は少ないことから、グループ判別のための主要なエピトープを提供しているとは考えられない。しかしながらHCVグループ特異的に反応していることは、PCR及びNS4領域を用いた判別方法により明らかとなった。さらに詳細に検討すると、NS4領域には反応せず、この領域にのみグループ特異的に反応する患者血清が、グループIの血清に於て少数ながら存在することが明らかになった。
【0024】
実施例1で示したものと同様の結果は、町田等によって〔Machida et al., Hepatology, (1992) 16 : 886-891 〕、65から81の領域の配列を持つペプチドを用いて示されている。
故にコア領域からはHCV診断に必要なエピトープ配列は1から40番目の配列と、グループ1 HCVの65から80、グループ2 HCVの65から80番目の配列であることが判明した。
【0025】
NS3領域のエピトープ解析
NS3領域の一部、HCVポリペプチドの1221から1473までからなるポリペプチドに結合する抗体は、多くの患者血清中に認められ、強い抗原性が認められる(特願平2−339589)。この領域のうち特異的反応に重要な領域を限定するため、HCVポリペプチドの1221から1281(C7−1)、1265から1330(C7−2)、1308から1371(C7−3)、1340から1409(C7−4)、1388から1443(C7−5)、1409から1473(C7−6)の配列を持つペプチドを遺伝子工学的に作成し、患者血清中の抗体との反応性を検討した。
【0026】
その結果C7−2,C7−5及びC7−6が患者血清の比較的多くと反応した。しかしながら、全体(1221から1473)と反応する血清のうち、C7−1からC7−6までの何れかに反応する血清の割合は約60%しかなく、用いた組換え抗原が比較的長鎖にも関わらず、反応性が消失してしまうエピトープ、つまり一次構造上離れた部位にあるアミノ酸が高次構造を組んだ強い構造エピトープが存在していることを示す。一方C7−3は患者血清ともよく反応したが、健常人血清の多くとも反応し、この領域には非特異反応を生じせしめる配列が存在することが分かった。
【0027】
次にこのような高次構造依存的なエピトープを生じさせる領域が何れに存在するのかを調べた。HCVポリペプチドの1340から1473からなる比較的長鎖のポリペプチド、C7−46、を作成し患者血清との反応性を検討した。この比較的長鎖のペプチドは患者血清の多くと反応し、その反応する血清は、C7−4,C7−5,C7−6の何れかに反応する血清と、これらには反応しないが、長鎖のC7−46には反応する血清から成り立っていた。
【0028】
このことから、C7−46という長鎖にすることにより、高次構造依存的なエピトープが構成され、反応性が向上したことが示された。C7−46の反応性はさらに短くしたC7−Nativeでも保持されていた。
これらの結果から、NS3領域のエピトープ領域としては、C7−2を含む1238から1311番目の配列と、C7−46の一部、つまり1366から1460番目の配列が抗HCV抗体検出に必要十分であることが判明した。
【0029】
NS4領域ペプチドのエピトープ解析
NS4領域の一部をコードするC14−1−2抗原、C14−2−2抗原は、それぞれHCVのグループ1、グループ2に感染した患者の血清中の抗体と反応する(特願平5−194185)。従来HCV感染判別に用いているNS4領域からなるC100−3抗原、およびC100−3抗原の一部からなる5−1−1抗原はC14−1−2抗原と似た反応性を呈する。すなわち従来用いられているC100−3抗原、およびC100−3抗原の一部からなる5−1−1抗原はグループ1に感染した患者の血清とはよく反応するものの、グループ2に感染した患者血清との反応性が低い。
【0030】
そのため、NS4領域を用いてHCV感染の有無を検出するためにはグループ1,2の何れのHCVに感染していても反応する抗原でなければならない。そこで本発明者等はC14−1−2,C14−2−2抗原のエピトープを組み合わせることにより、既に用いられている抗原の機能を増強させることに成功し、この組み合わせた抗原ポリペプチドを最適なHCV抗体検出のための抗原の一部として用いることにした。
【0031】
これらのポリペプチドに存在するエピトープは、ペプチドを用いた阻害実験により決定した。実施例2に具体的な方法を記載したが、C14−1−2抗原と患者血清中の抗体との反応は、ペプチド1−W,1−X,1−Yを反応に加えることにより阻害され、さらに1−Wで阻害が認められたものについては、1−Wの配列を分断化した配列を持つ1−Waを加えると反応の阻害が認められた。
一方C14−2−2抗原と患者血清中の抗体との反応は、ペプチド2−W,2−X,2−Yを反応に加えることにより阻害され、さらに2−Wで阻害が認められたものについては、2−Wの配列を分断化した配列を持つ2−Waを加えると反応の阻害が認められた。
【0032】
これらの結果からグループ1 HCV感染患者血清中に有る抗体のエピトープは、グループ1 HCVのポリペプチド配列の1712から1750番目と1678から1705番目の配列にあり、グループ2 HCV感染患者血清中に有る抗体のエピトープはグループ2 HCVのポリペプチド配列の1716から1750番目と1690から1713番目にあることが判明した。
【0033】
エピトープキメラ抗原の設計
本発明によって可能となったエピトープキメラ抗原は、明らかになったエピトープをただ単純に結合させることでは不十分である。単純にエピトープ配列を組み合わせた場合には、エピトープの結合によって生じる配列が、新たなエピトープとなり、非特異反応を生じさせる可能性が生じる。
またペプチドが短鎖の場合には、NS3領域のエピトープ解析で示したように、エピトープとして機能しないことがある。そのため、ペプチドの鎖長を長くすることにより、短鎖ペプチドでは見いだせなかったこのような配列がエピトープとして機能し、目的とする機能以外の働きをする可能性がある。
【0034】
本発明は、このような問題点を解決する方法をも示すものである。
エピトープキメラ抗原は以下の手順に従うことにより効率的に設計することが出来る。始めにエピトープペプチドの性質を調べることが重要である。即ちエピトープはそれに結合する抗体の結合部位(パラトープ)と水素結合、イオン結合、ファンデルワールス力、疎水結合等により非共有的に結合する。結合が成立するためにはエピトープ上のこれらの力が作用する部位と、パラトープ上の作用する部位とが一定の空間配置を取ることが必要である。
【0035】
すなわちエピトープとして機能する配列からなるペプチドが、エピトープとして機能するためには、パラトープに結合出来る立体構造を取ることが必要である。一方ペプチドの高次構造は、ペプチドの長さが変わる、ペプチドにアミノ酸が付加されることにより変化することから、エピトープキメラ抗原において、エピトープペプチドを単に付加した場合には抗原性を失う可能性が生じる。そのためエピトープキメラ抗原を設計する際にはエピトープキメラ抗原にエピトープペプチドを導入することにより抗体陽性のHCV感染患者血清との反応性を向上させるための工夫をする必要がある。そのため組み合わせるエピトープペプチドの本来の構造についての情報が必要である。
【0036】
エピトープペプチドの構造を知るためには、結晶構造のエックス線回析、核磁気共鳴(NMR)分析により構造が分析出来ているものであれば、それを用いれば良いが、一般にはこのような例は少ないことから、アミノ酸配列からその2次構造予測を行う方法、例えばChouとFasman等によって開発された計算式〔Chou P.Y. & Fasman G.D. (1974) Biochemistry 13:211-222 ; Chou P.Y. & Fasman G.D. (1974) Biochemistry 13:222-245 ; Chou P.Y. & Fasman G.D. (1978) Ann.Rev.Biochem. 47:251-276 〕やRobson等によって開発された計算式〔Robson B. & Suzuki E. (1976) J.Mol.Biol. 107:327-356 ; Garnier, J., Osguthorpe D.J. & Robson B. (1978) J.Mol.Biol. 120 : 97-120〕などを利用し解析を行う。
【0037】
さらにHoppとWoods 〔Hopp T.P. & Woods K.R. (1981) Proc.Natl.Acad.Sci. USA 78:3824-3828 〕やKyteとDoolittle 〔Kyte J. & Doolittle R.F. (1982) J.Mol.Biol. 157 : 105-132 〕等によって開発された計算式に従い、蛋白質の疎水−親水プロットを行いエピトープペプチドが示す性質に関する情報を得ておくことが好ましい。さらにJameson とWolf〔Jameson B.A. & Wolf H. (1988) Comput.Applic. in Biosciences 4 : 181-186 〕によって提唱されている計算式に従い、目的とするペプチドの抗原性に関しての予測した性質も知っておくことは好ましいことである。
【0038】
さらにJanin 等やEmini 等によって提唱されている表面部位の予測法〔Jamin J., Wodak S., Levitt M. & Maigret B. (1978) J.Mol.Biol. 125 : 357-386 ; Emini E., Hughes J.V., Perlow D.S., & Boger J. (1965) J.Biol. 55 : 836-839〕、Karplus 等によって提唱されている蛋白質の可塑性予測法〔Karplus P.A. & Schulz G.E. (1985) Naturwiss. 72 : 212-213 〕で得られる情報も抗原性を予想する際に役立つ。
【0039】
エピトープキメラ抗原の設計においては、上記の予測方法を参考に、組み合わせるエピトープペプチドの導入により抗体陽性のHCV感染患者血清との反応性を向上させるように、さらに組み合わせることにより健常者血清と反応しないようなリンカーペプチドを結合するように注意を払う必要がある。
本発明のエピトープキメラ抗原を完成させるためには、上記のような予測法に基づき遺伝子設計を行なうのみでは不十分であり、さらにそれを発現させ、抗体陽性のHCV感染患者血清との反応性を確認し、さらに多数の健常者血清を用い、非特異的な反応を生じていないことを確認することが必要である。
【0040】
上記の設計方針に基づき設計を行ない、大腸菌を用いて発現精製した異なる並びの抗原の機能を、上記の機能確認方法により確かめることにより、配列番号1に示したアミノ酸配列中、第18位のアミノ酸Thr以後のアミノ酸配列からなるエピトープキメラ抗原を完成するに至った。
この抗原においてエピトープ断片は(1238−1313;グループ1)−(1363−1460;グループ1)−(1712−1750;グループ1)−(66−80;グループ1)−(1678−1705;グループ1)−(1716−1750;グループ2)−(66−80;グループ2)−(1690−1713;グループ2)−(1−43)の並びで結合されている。この配列が好ましい抗原配列の様態の一つであるが、上記の設計方針と機能確認方法に従えば他の並びも可能である。
【0041】
例えば、(1238−1313;グループ1様)−(1363−1460;グループ1様)−(1712−1751;グループ1様)−(66−80;グループ1様)−(1686−1704;グループ1様)−(1716−1751;グループ2)−(66−80;グループ2)−(1690−1713;グループ2)−(1−42;グループ1様)のエピトープ断片からなる抗原は、好ましい配列の様態の一つとして例示される。ここで、「グループ1様」とは、対応する領域のグループ1のアミノ酸配列に対して相同性の高いアミノ酸配列を意味する。
【0042】
上記の方針に基づいて設計されたキメラ抗原ペプチドの全アミノ酸配列の例を配列番号:47に示す。この配列中、3位のアミノ酸Thr以後のアミノ酸配列がキメラ抗原ペプチドのアミノ酸配列である。
配列番号:1に示すアミノ酸配列を有するポリペプチド及び配列番号:47に示すアミノ酸配列を有するポリペプチドはいずれも、本願発明の抗原性を有することが確認されており、且つ配列番号:1のアミノ酸配列と配列番号:47に示すアミノ酸配列とは約80%の相同性を有する。従って、天然配列に基づく、配列番号:1に示すアミノ酸配列に対して80%以上のアミノ酸配列の相同性を有するアミノ酸配列を有し、且つHCVに感染したヒトが産生する抗体と特異的に結合する抗原ペプチドも本発明の範囲に含まれる。
【0043】
エピトープキメラ抗原の作成
前述の方法で設計したエピトープキメラ抗原は、種々の原理に基づく化学合成法により作成することが可能であるが、遺伝子工学的な手法を用いて作成することも可能である。
遺伝子工学的な手法とは、配列番号:1に示されるアミノ酸配列中、少なくとも18位のアミノ酸Thr以後のアミノ酸配列又は配列番号:47に示すアミノ酸配列中第3位のThr以後のアミノ酸配列あるいはその部分配列を有するペプチドをコードするDNA断片を、HCVゲノムRNAやそれのcDNAから業界で一般的に用いられている方法により単離する過程、もしくは化学的に合成する過程、及びこれらの技術を組み合わせて得る工程を含む。
【0044】
また上記ペプチドをコードするDNA断片を含む複製可能な発現ベクターを構築する過程、前記発現ベクターを宿主細胞に導入し、ペプチドを発現する形質転換体を得る過程、さらに前記形質転換体を培養し発現産物を発現させる工程、及び発現したペプチドを回収する工程を含む。
例えば配列番号1に示すアミノ酸配列中第18位のThr以後のアミノ酸配列又は配列番号:47に示すアミノ酸配列中第3位のThr以後のアミノ酸配列からなるペプチドをコードするDNA断片は実施例4又は7に示すように作成することが可能である。さらに実施例5又は7に示す様に形質転換体を取得し、実施例5及び8に示すようにして形質転換体を培養し、該ペプチドを分離、回収することが可能である。
【0045】
遺伝子工学的な手法に於て発現に用いる発現ベクターとしては、実施例に開示されている大腸菌を宿主とし、大腸菌トリプトファンオペロンの制御下に発現させるベクター以外にも、大腸菌を宿主としては、大腸菌トリプトファンオペロン以外にもTacプロモーター、Trcプロモーター、lacプロモーター、PhoAプロモーター、λプロモーター等を利用したベクターを用いることが可能である。
【0046】
また大腸菌以外にも酵母を宿主とし、解糖系遺伝子、たとえばグリセロアルデヒド−3−燐酸デヒドロゲナーゼ、アルコールデヒドロゲナーゼI,II、ピルビン酸キナーゼ、ホスホグリセリンキナーゼ、トリオースイソメラーゼ等の酵母で慣用に用いられているプロモーターを利用した発現ベクターを用いて発現させることも可能である。さらに昆虫細胞を宿主としバキュロウィルスをベクターとした発現系、哺乳類細胞例えばCHO細胞や、COS細胞Hela細胞等を宿主とし、慣用に用いられる組み込み型発現ベクターやワクチニアウィルスをベクターとした発現系、アデノウィルスや慣用に用いられるウィルスをベクターとした発現系を利用しても発現可能である。
【0047】
さらに遺伝子工学的手法を用いる場合には、キメラ抗原ペプチドを他のペプチドとの融合蛋白質として発現させることも慣用に用いられる手段である。
かのごとく作成したキメラ抗原は実施例6及び9に示すようにHCV患者血清中の抗HCV抗体を検出することが可能である。
【0048】
【実施例】
以下実施例により本発明を詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されるものでは無いことは、上述のごとく明らかである。
実施例1コア領域のエピトープの解析
配列番号2及び3の配列を持つペプチドをアプライドバイオシステム社のペプチド合成機(Model:430A)を用いて合成し、逆相クロマトグラフィーにより目的のペプチドを精製した。精製したペプチドが目的の配列であることはアミノ酸シークエンサーの分析により確認した。
【0049】
このペプチドを2.5μg/mlの濃度となるように8M尿素を含む0.1Mの燐酸緩衝液(pH7.5)に希釈した。希釈した抗原をヌンク社のマルチモジュールプレートにウェルあたり100μlのせ、室温に2時間静置した。抗原希釈液を除いた後、ウェルあたり100μlのブロッキング液〔0.5%カゼイン、0.15M NaCl、2.5mM EDTA、0.1M燐酸緩衝液(pH7.0)〕を加え室温に2時間静置し抗原をプレートに固定した。
【0050】
各ウェルに検体希釈液〔0.5%カゼイン、0.5M NaCl、2.5mM EDTA、0.1M燐酸緩衝液(pH7.0)〕によって11倍に希釈した非A非B型慢性肝炎患者血清100μlを加え45分静置した。ウェルを0.1% Tween20を含むPBSで洗浄した後、100μlのホースラディッシュパーオキシダーゼによって標識された抗ヒトIgG抗体を加え、45分静置した。ウェルを0.1% Tween20を含むPBSで洗浄した後、常法に従い、発色法により酵素活性を計測した。その結果を表2にまとめて示す。
【0051】
【表2】
Figure 0003891629
【0052】
この結果、配列番号:2及び3に示すアミノ酸配列がそれぞれI型HCVポリペプチド及びII型HCVポリペプチドに対応していることが確認された。
実施例2NS3領域のエピトープ解析
NS3領域の部分配列を持つ断片を得るため、表3に示す配列を持つ12種類のプライマーDNAをDNA合成機(ABI 社、Model 394AまたはMilligen/Biosearch 社、Model 8700)を用いて合成した。
【0053】
【表3】
Figure 0003891629
【0054】
NS3領域を含むDNA p3N2(特開平5−84,085)1ngを鋳型とし、1Fと1R、2Fと2R、3Fと3R、4Fと4R、5Fと5R、または6Fと6Rの組み合わせでプライマーをそれぞれ100pmol用いPCR(polymerase chain reaction )を行ない、1Fと1RではHCVポリペプチド1221から1281に相当する領域をコードする断片(C7−1断片)、2Fと2Rでは1265から1330に相当する領域をコードする断片(C7−2断片)、3Fと3Rでは1308から1371に相当する領域をコードする断片(C7−3断片)、4Fと4Rでは1340から1409に相当する領域をコードする断片(C7−4断片)、5Fと5Rでは1388から1443に相当する領域をコードする断片(C7−5断片)、または6Fと6Rでは1409から1473に相当する領域をコードする断片(C7−6断片)、さらに4Fと6Rにより1340から1473に相当する断片C7−46を得た。
【0055】
増幅されたDNA断片は2%アガロース電気泳動により分離し、Mermaid Kit (Bio101社)を用いアガロース断片から回収した。回収した断片はpGEM−T(Promega 社)を用いてクローニングし、Dye terminator cyclesequencing kit (ABI)を用いDNA sequencer (ABI:Model 373A)により分析することにより塩基配列を決定し、目的の断片がクローニング出来ていることを確認した。
【0056】
断片がクローニングされたプラスミドDNAをEcoRI,BamHIで切断し、2%アガロース電気泳動により分離し、Mermaid Kit (Bio101社)を用いC7−1からC7−6断片をそれぞれ回収した。回収した断片をtrc promoterによりTrpEとの融合蛋白質として発現させるためのベクターptrcTrpEにクローニングすることによりpC7−1,pC7−2,pC7−3,pC7−4,pC7−5,pC7−6を得た。またC7−46については、Mermaid Kit (Bio101社)を用い回収した断片をpAT−TrpEにクローニングすることによりpC7−46を得た。これらのプラスミドによる大腸菌TOP−10株(Invitrogen社)の形質転換体を用い、組換え抗原を発現させた。
【0057】
組換え抗原の発現は、C7−1からC7−6に関しては、形質転換体をアンピシリンを含むLB培地でOD600が0.5に達するまで37℃で振蕩培養し、IPTG(isopropyl-β-D-thiogalacto-pyranoside )を終濃度0.4mMとなるよう加えた後さらに37℃で4時間振蕩培養することにより行なった。
抗原は、誘導発現させた菌体を集め、1g菌体あたり5mlの細胞溶解液〔50mM Tris−HCl(pH8.5)、30mM NaCl、5mM EDTA、200μg/ml lysozyme 〕に懸濁し、37℃に保温することにより細胞壁を溶解した後、超音波処理により破砕することによって得られる不溶性分画から精製した。各抗原はC7−6を除き4Mまたは6Mの尿素を加えた緩衝液〔50mM Tris−HCl(pH8.0)〕により抽出させることが出来、C7−6については4M塩酸グアニジンを加えた緩衝液により抽出した。
【0058】
C7−1は抽出液から陽イオン交換カラムクロマトグラフィーにより、C7−2の場合には陰イオン交換カラムクロマトグラフィー及び逆相カラムクロマトグラフィーにより、C7−3は陰イオン交換カラムクロマトグラフィーとゲル濾過を組み合わせることにより、C7−4は逆相カラムクロマトグラフィーにより、C7−5とC7−6は陰イオン交換カラムクロマトグラフィーにより抽出液から精製した。
【0059】
C7Nは以下のように構築した。オリゴヌクレオチドプライマーはフォスファアミダイト法によりCyclone Plus DNA合成機(MILLIPORE社) を用いメーカーの合成用プロトコールに従い合成した。合成したオリゴヌクレオチドプライマーの配列を次に示す。
C7S2:5′−GGAATTCGAGGAGGTGGCCCTGTCTAACACT −3′(配列番号:45)、
C7AS2:5′−GGGATCCTTACTGGGTGACGCATGTGTTACAGTC−3′(配列番号:46)。
【0060】
上記のプライマーを用いC7Nの発現用のフラグメントをPCRによって得、ベクターへクローニング後、配列を確認した。
まずプラスミドC11−7(特開平5−84,085)1μl(1ng)、10×反応緩衝液#1 10μl、20mM dNTP’s 10μl、プライマーC7S2及びC7AS2をそれぞれ1μl(各20pmol)、並びにPfuDNAポリメラーゼ1μl(STRATAGENE社:2.5U)を加え、95℃5分、50℃5分及び72℃3分反応させた。その後、94℃1分、50℃1分、72℃1分のサイクルで30回反応させ、最後に72℃で5分間加温した。
このPCR反応液を3% NuSieve3:1アガロース(FMC Bioproducts社)で電気泳動したところ、約350bpのPCR産物が得られた。
【0061】
PCR産物をゲルから切り出し、 Gene Clean IIキット(Bio 101社)を用いて精製し、10μlのTE溶液(10mM Tris−HCl(pH7.5)、1mM EDTA)に回収した。回収したDNA 5μlにpGEM−Tベクター(Promega社)1μl(50ng/μl)、10×T4DNAリガーゼバッファー1μl、T4DNAリガーゼ1μl(Promega社:1 Weissユニット/μl)、滅菌蒸留水2μlを加え16℃で3時間反応させた。
【0062】
この反応液5μlを用い大腸菌XL−1blueを井上らの方法 (Inoue et al, Gene, 96 (1990) 23-28) に従って形質転換させX−gal、IPTGを含むL−ampプレートに蒔き、白色のコロニーを選択する事によりアンピシリン耐性で、βガラクトシダーゼ欠損のプラスミドを持つコロニーを得た。この白色のコロニーをアンピシリン50mg/mlを添加したLB培地3mlで一昼夜培養し、プラスミド自動分離装置(KURABO:PI−100)でプラスミドDNAを回収した。このプラスミドDNAを制限酵素ApaI及びSacIで切断し、目的の長さのフラグメントを含んだプラスミドDNAを選択した。
【0063】
得られたプラスミドDNAはWizerdTM Minipreps DNA Purification System(Promega社) を用い、メーカーのプロトコールに従い精製した。精製したDNAを PRISMTM Ready Reaction dyeDeoxyTM terminator cycle Sequencing Kit (Applied Biosystems社) を用いT7プライマー(Applied Biosystems社) でメーカーの推奨する方法に従って反応させた。この反応産物を370DNAシーケンサー (Applied Biosystems社) で解析し、塩基配列を決定した。正しい配列のクローンをpGEM−C7Nと命名した。
【0064】
次にpGEM−C7NのDNAフラグメントをTrpEプロモーターを持つ発現用ベクターpAT−Trpに組み込んだ。
pGEM−C7N 1μgを制限酵素EcoRI及びBamHIで切断し、3% NuSieve3:1アガロース(FMC Bioproducts社) で電気泳動し、約350bpのDNAフラグメントが得られた。このDNAフラグメントをゲルから切り出し、 Gene Clean IIキットを用いて精製し、10μlのTE溶液に回収した。このDNAフラグメント5μlに制限酵素EcoRI,BamHIで切断したTrpプロモーターを持つ発現ベクターpAT−TrpE(特開平5−84,085)1μl(50ng/μl)、10×T4DNAリガーゼバッファー1μl、T4DNAリガーゼ1μl(1 Weissユニット/μl)及び滅菌蒸留水2μlを加え、16℃で3時間反応させた。
【0065】
この反応液5μlを用い大腸菌XL−1blueを井上らの方法に従って形質転換させた。このコロニーをアンピシリン50μg/mlを添加したLB培地3mlで一晩培養し、プラスミド自動分離装置(KURABO:PI−100)でプラスミドDNAを回収した。このプラスミドDNAを制限酵素EcoRI及びBamHIで切断し、目的の長さのフラグメントを含んだプラスミドを選択した。
目的のプラスミドを含んだ大腸菌を100μg/mlのアンピシリンを含んだM9CA培地で一晩培養し、大腸菌を回収し、菌体蛋白質を回収しSDS−PAGEを行いアクリルアミドゲルをCBB染色し、目的とする14Kの分子量の蛋白質を確認した。
【0066】
発現が確認された大腸菌を 100μg/mlのアンピシリンを含んだM9CA培地3Lで一晩培養し、大腸菌を遠心分離で回収した。大腸菌1gにつき5mlの溶解緩衝液(50mM Tris−HCl pH8.0/30mM NaCl/5mM EDTA)に懸濁し、リゾチーム1mgを加えて37℃で1時間震盪した。これを150W、90秒の条件で2回ソニケーションし細胞を破砕した。これを15K、30分間4℃で遠心分離して得られた沈殿に緩衝液A(50mM Tris−HCl pH8.0)を加えて懸濁後、1500rpm 、5ストロークの条件でホモジェナイズした。
【0067】
これを15K、15分間4℃で遠心分離して得られた沈殿を緩衝液Aで洗浄、再び遠心分離を行った。得られた沈殿に2M尿素を含んだ緩衝液Aを加えて懸濁し、15K、15分間4℃で遠心分離して上清と沈殿を得た。沈殿に対して同様の操作を4M,6M尿素についても行った。尿素抽出後、それぞれの操作で得られた抽出物についてSDS−PAGE電気泳動を行い、CBB染色を行うことによって目的の蛋白がどの画分に来たかを確かめた。目的の蛋白質は夾雑物とともに4M尿素抽出液中に存在した。
【0068】
4M尿素抽出液をQ sepharose(16/10)にかけ、0.4ml/分の流速で15分間、0−0.3M NaClで溶出した。
O.D.280nmの吸収ピークを示した溶出画分をゲル濾過カラムHiload Superdex 75pg(26/60×2)にかけ、緩衝液B(50mM酢酸ナトリウムpH5.5/4M尿素/0.2M NaCl/5mM DTT)で溶出した。SDS−PAGEで蛋白質を分離確認したところほぼ単一の蛋白質として分離できた。目的蛋白質の存在する画分を50mM Tris−HCl pH8.0/0.4M尿素に透析し、DTTを除いた。
【0069】
精製した抗原はSDS−PAGEにより純度を検定した。
精製した抗原を2.5μg/mlの濃度となるように8M尿素を含む0.1Mの燐酸緩衝液(pH7.5)に希釈した。希釈した抗原をヌンク社のマルチモジュールプレートにウェルあたり200μlのせ、室温に2時間静置した。抗原希釈液を除いた後、ウェルあたり200μlのブロッキング液〔0.5%カゼイン、0.15M NaCl、2.5mM EDTA、0.1M燐酸緩衝液(pH7.0)〕を加え室温に2時間静置した。
【0070】
このように抗原をプレートに固定した。検体20μlに検体希釈液を200μl加えた後に抗原を固定したプレートに加えた。30℃1時間反応させた後、洗浄を行ない、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG(マウスモノクローナル抗体)を加え30℃1時間反応させた。洗浄した後、o−フェニレンジアミン溶液を加え、30℃1時間反応させた後1M硫酸溶液を加えることにより反応を停止させ、比色計で492nmの発色を測定した。
【0071】
陽性陰性の判定は、第2世代HCV検出試薬(イムチェックHCVコクサイ:国際試薬株式会社)を用いて判定が陰性になった血清からなる群(56例)の分布からそれぞれの抗原を用いた場合の陽性判定値を求めて判断した。
陽性陰性の判定を行った血清は、第2世代HCV検出試薬(イムチェックHCVコクサイ:国際試薬株式会社)を用いて判定が陽性になった血清からなる群(42例)を用いた。これらの血清はいずれもC7抗原に対する反応性は陽性を示す。各種抗原の陽性率(カット中)は、C7−1(9.5%)、C7−2(28.6%)、C7−3(0%)、C7−4(0%)、C7−5(31.0%)、C7−6(11.9%)、C7−46(100%)、C7−Native(100%)であった。
【0072】
実施例3C14−1−2抗原のエピトープ解析
精製したC14−1−2ペプチドを2.5μg/mlの濃度となるように8M尿素を含む0.1Mの燐酸緩衝液(pH7.5)に希釈した。希釈した抗原をヌンク社のマルチモジュールプレートにウェルあたり200μlのせ、室温に2時間静置した。抗原希釈液を除いた後、ウェルあたり200μlのブロッキング液〔0.5%カゼイン、0.15M NaCl、2.5mM EDTA、0.1M燐酸緩衝液(pH7.0)〕を加え室温に2時間静置した。このように抗原をプレートに固定した。
【0073】
検体20μlと化学合成したペプチド(0.1mg/ml)20μlを等量混和し、室温1時間静置した。これに検体希釈液を200μl加えた後にペプチドを固定したプレートに加えた。30℃1時間反応させた後、洗浄を行ない、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG(マウスモノクローナル抗体)を加え30℃1時間反応させた。洗浄した後、o−フェニレンジアミン溶液を加え、30℃1時間反応させた後1M硫酸溶液を加えることにより反応を停止させ、比色計で492nmの発色を測定した。結果を表4に示す。
【0074】
【表4】
Figure 0003891629
【0075】
表4に示した検体は全てHCVグループIに属すことはtrpE・C14−1−2(特願平5−194185号)との反応性より明らかであり、グループIの配列を持つペプチドを加えることによりtrpE・C14−1−2との反応が阻害されていることが明らかである。これらの結果からC14−1−2抗原に於て患者血清中の抗体は阻害のかかったペプチドにエピトープが存在していることが明らかになった。
【0076】
実施例4エピトープキメラ抗原ペプチドをコードする遺伝子の作成
表5に示すDNAをDNA合成機(ABI : Model 394AまたはMillipore : Model 8700)を用いて合成した。
【0077】
【表5】
Figure 0003891629
【0078】
EP1及びEP2Rはグループ1のHCV cDNAから1712−1750番目のペプチドをコードする配列を取り出すためのプライマーである。EP5とEP6はグループ1のHCV cDNAからペプチド1678−1705番目のペプチドをコードする配列を取り出すためのプライマーである。またC7EP1FとC7EP1Rは1238−1313番目のペプチドをコードする配列を、C7EP2FとC7EP2Rは1363−1460番目のペプチドをコードする配列を、coreNFとcoreNRは1−43番目のペプチドをコードする配列を取り出すためのプライマーである。
【0079】
またGR2EP1FとGR2EPIRはグループ2 HCVの1716−1750番目のペプチドをコードする配列を、COREGR2SとCOREGR2ASはグループ2 HCVの66−80番目をコードする断片を、GR2EP2FとGR2EP2Rはグループ2 HCVの1690−1713番目のペプチドをコードする配列を作り出すためのプライマーである。
【0080】
これらのプライマーを用いてPCRにより配列を取り出した。以下順次各断片の構築を記載する。1ngのHCV cDNA(C6−79)(特開平6−225,770)、100pmolプライマー(EP1とEP2RまたはEP5とEP6)を加え、10mM Tris−HCl(pH8.3)、2.5mM MgCl2 、0.01%ゼラチン、0.2mM dNTP、2.5U Taq DNA Polymeraseとなるよう100μlの反応液を調整しミネラルオイルを重層し94℃、30秒、55℃、1分、72℃、2分の条件で25サイクル反応を行わせた。
【0081】
またCORE−FとCORE−Rをそれぞれ2μg加え、10mM Tris−HCl(pH8.3)、2.5mM MgCl2 、0.01%ゼラチン、0.2mM dNTP、2.5U Taq DNA Polymeraseとなるよう100μlの反応液を調整しミネラルオイルを重層し94℃、30秒、50℃、1分、72℃、2分の条件で15サイクル反応を行わせた。反応液の一部をアガロース電気泳動し、EP1とEP2Rの組合せでは約140bpの、EP1とV4XYZの組合せでは約150bpの、CORE−FとCORE−Rの組合せでは約50bpの断片、EP5とEP6の組合せでは約100bpの断片を分離した。
【0082】
分離したDNA断片をアガロース切片からMermaid kit (Bio101社)を用いメーカーの推奨する方法に従いTE溶液中に回収した。回収したDNA断片を25ngのpGEM−T(Promega 社)ベクターと共に20μlの反応液〔50mM Tris−HCl(pH7.5)、10mM MgCl2 、1mM ATP、10mM DTT、T4 DNAリガーゼ〕中で16℃1時間反応させた。反応液の一部を用い大腸菌XL1−Blue(Stratagene社)をHanahan の方法〔DNA cloning : A practical approach (ed. D.M.Glover), vol.1, p109-, IRC press, (1885)〕に従って形質転換した。アンピシリン耐性のコロニーを選択し、形質転換体のDNAをミニプレパレーション法により調製し、制限酵素で切断することにより両断片が環状化しているプラスミドを持つ形質転換体を選択した。
【0083】
EP1とEP2Rとを用いて生じた断片のクローニングされているプラスミドDNAをKpnIとEcoRIで切断し、電気泳動を行うことにより約140bpの断片を分離し、Mermaid kit (Bio101社)を用いメーカーの推奨する方法に従いTE溶液中に回収した。またCORE−FとCORE−Rの組合せで生じた断片のクローニングされているプラスミドDNAをKpnIとSmaIで切断し、電気泳動を行うことにより約60bpの断片を分離し、Mermaid kit (Bio101社)を用いメーカーの推奨する方法に従いTE溶液中に回収した。
【0084】
回収した断片とEcoRIとSmaIで切断したpT7T319U(ファルマシア社)とT4 DNAリガーゼを用いて連結反応させ、反応液の一部を用い、大腸菌SURE(Stratagene社)を形質転換した。アンピシリン耐性のコロニーを選択し、形質転換体のDNAをミニプレパレーション法により調製し、制限酵素で切断することにより両断片が結合環状化しているプラスミドを持つ形質転換体を選択した。
【0085】
得られたプラスミドをSmaIとBamHIで切断し、EP5とEP6で生じた断片のクローニングされているプラスミドDNAをBamHIとSmaIで切断し、電気泳動を行うことにより100bpの断片を分離し、Mermaid kit (Bio101社)を用い回収した断片と、T4 DNAリガーゼを用いて連結反応させた。反応液の一部を用い、大腸菌XL1−Blue(Stratagene社)を形質転換した。アンピシリン耐性のコロニーを選択し、形質転換体のDNAをミニプレパレーション法により調製し、制限酵素で切断することにより両断片が結合環状化しているプラスミドを持つ形質転換体を選択した。
【0086】
このようにしてGr1EPV5遺伝子断片を持つプラスミドを構築した。このプラスミド10ngを用い各々30pmolのGr1EPV5FとGr1EPV5Rプライマーを用いPCRを行い、(1712−1750;グループ1)−(66−80;グループ1)−(1678−1705;グループ1)番目のアミノ酸をコードする配列を増幅させ、QIAquick PCR purification kit (QIAGEN社)を用い増幅断片を回収した。回収した断片はpGEM−T(Promega 社)ベクターにクローニングした。このようにしてHindIII とXhoIで切り出すことの出来る約250bpの断片を持つpGR1EPNを得た。
【0087】
GR2EP1FとGR2EP1Rまたは、GR2EP2FとGR2EP2Rを用いPCRにより1ngのS14株HCV cDNA(本出願人等による特願平4−207391)からGR2EP1FとGR2EP1Rでは約120bpのGR2EP2FとGR2EP2Rでは約80bpの断片を増幅させ得た。またCORE−FとCORE−Rをそれぞれ2μg加え、10mM Tris−HCl(pH8.3)、2.5mM MgCl2 、0.01%ゼラチン、0.2mM dNTP、2.5U Taq DNA Polymeraseとなるよう100μlの反応液を調整しミネラルオイルを重層し94℃、30秒、50℃、1分、72℃、2分の条件で15サイクル反応を行わせることにより約50bpの断片を得た。
【0088】
これらの断片はpGEM−T(Promega 社)ベクターにクローニングした。GR2EP1FとGR2EP1Rから得た断片を持つプラスミドをXhoIとClaIで、GR2EP2FとGR2EP2Rから得た断片を持つプラスミドをSacIとClaIで切断しアガロース電気泳動により小断片を分離した。Mermaid kit (Bio101社)を用い回収した小断片と、XhoIとSacIで切断したpBluescriptII KS(+)をリガーゼにより結合させ大腸菌XL1−blueを形質転換することによりXhoI,SacIで切り出される約190bpの断片を持つプラスミドを得た。
【0089】
このプラスミドをClaIにより切断し、CORE−FとCORE−Rから得られた断片を持つプラスミドをAccIとClaIによって切断することにより得られる断片を結合させることにより(1716−1750;グループ2)−(66−80;グループ2)−(1690−1713;グループ2)をコードする断片を持つプラスミド、pGR2EPNを得た。
【0090】
C7EP1FとC7EP1R、またはC7EP2FとC7EP2Rを用いPCRにより1ngのHCV cDNA(C11−7)(特願平2−180889)からGR2EP1FとGR2EP1Rでは約220bpのGR2EP2FとGR2EP2Rでは約300bpの断片を増幅させ得た。これらの断片はpGEM−T(Promega 社)ベクターにクローニングした。C7EP1FとC7EP1Rによって得られた断片をEcoRIとBspE1で、GR2EP2FとGR2EP2Rにより得られた断片をBspE1とHindIII で切断しアガロース電気泳動により小断片を分離した。
【0091】
Mermaid kit (Bio101社)を用い回収した小断片と、XhoIとSacIで切断したpUC119をリガーゼにより結合させ大腸菌XL1−blueを形質転換することによりEcoRIとHindIII で切り出される、(1238−1313)−(1363−1460)をコードする約500bpの断片を持つプラスミドpC7EPNを得た。
coreNFとcoreNRを用いPCRにより1ngのHCV cDNA(C11−21)(特願平2−413844)から約120bpの断片を増幅させ得た。これらの断片はpGEM−T(Promega 社)ベクターにクローニングすることにより、1−43をコードするSacI,BamHIで切り出される約120bpの断片を持つプラスミド、pCOREを得た。
【0092】
上記遺伝子断片を組み合わせ結合させ、pAT−TrpベクターのEcoRI,BamHIサイトに挿入することにより(1238−1313)−(1363−1460)−(1712−1750;グループ1)−(66−80;グループ1)−(1678−1705;グループ1)−(1716−1750;グループ2)−(66−80;グループ2)−(1690−1713;グループ2)−(1−43)の並びからなるキメラ抗原遺伝子を発現させるベクターpC50Nを得た。なお、このプラスミドを含有する大腸菌pC50N/XL1−blueは工業技術院生命工学工業技術研究所にFERM P−15380として平成7年12月27日に寄託された。
【0093】
実施例5エピトープキメラ抗原の発現と精製
pC50Nで形質転換された大腸菌を100μg/mlアンピシリンを含むLB培地で37℃一夜培養した。これを1%濃度で100μg/mlアンピシリンを含むM9−CAに接種し37℃一夜培養した。培養終了後遠心により菌体を集め、50mlのLysis液〔50mM Tris−HCl(pH8.5)、30mM NaCl、5mM EDTA〕に再懸濁し、1mlのリゾチーム液(10mg/ml Lysozyme )を加え、37℃において1時間処理した。この懸濁液を超音波処理(150W、90秒で2回)にかけることにより細胞を破壊した。
【0094】
15000rpm で、4℃において30分間遠心し不溶性分画を回収した。不溶性分画を50mlのNP40を1%含むA溶液〔50mM Tris−HCl(pH8.5)〕に再懸濁しホモジナイズ(1500rpm で5ストローク)した。懸濁液を15000rpm で、4℃において30分間遠心し不溶性分画を回収した。不溶性分画を50mlの2M尿素を含むA溶液に再懸濁しホモジナイズ(1500rpm で5ストローク)した。懸濁液を15000rpm で、4℃において30分間遠心し不溶性分画を回収した。不溶性分画を50mlの6M尿素を含むA溶液に再懸濁しホモジナイズ(1500rpm で5ストローク)した。懸濁液を15000rpm で、4℃において30分間遠心し可溶性分画を回収した。
6M尿素を含む溶液で可溶化した抗原溶液から、SセファーロースHPカラム(ファルマシア社)を用いたイオン交換法とSuperdex75pg(ファルマシア社)を用いたゲル濾過法によりエピトープキメラ抗原を精製した。
【0095】
実施例6エピトープキメラ抗原と患者血清との反応
エピトープキメラ抗原を精製した抗原を3μg/mlの濃度となるように8M尿素を含む0.1Mの燐酸緩衝液(pH7.5)に希釈した。希釈した抗原をヌンク社のマルチモジュールプレートにウェルあたり200μlのせ、室温に2時間静置した。抗原希釈液を除いた後、ウェルあたり200μlのブロッキング液〔0.5%カゼイン、0.15M NaCl、2.5mM EDTA、0.1M燐酸緩衝液(pH7.0)〕を加え室温に2時間静置した。
【0096】
このように抗原をプレートに固定した。検体20μlに検体希釈液を200μl加えた後に抗原を固定したプレートに加えた。30℃1時間反応させた後、洗浄を行ない、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG(マウスモノクローナル抗体)を加え30℃1時間反応させた。洗浄した後、o−フェニレンジアミン溶液を加え、30℃1時間反応させた後1M硫酸溶液を加えることにより反応を停止させ、比色計で492nmの発色を測定した。
【0097】
複数抗原を用いている第2世代HCV抗体検出試薬としてはイムチェックHCVコクサイ(国際試薬株式会社)とRIBA−2(オルソ社)を用い、判定はそれぞれの試薬に添付されている基準に従った。結果をまとめて示す。
血清番号10のように第2世代試薬間で判定が一致しない疑陽性サンプルは、本発明のC50N抗原では陰性に、また第2世代確定診断試薬で判定保留であった14番の血清は、C50N抗原では陽性に判定された。
このように本発明のC50N抗原は複数抗原を組み合わせたHCV抗体検出試薬の性能を1本の抗原で発揮していることは明らかである。結果を表6及び表7に示す。
【0098】
実施例7人工配列を持つ抗原遺伝子の構築と発現
下記の配列を持つDNA断片をDNA合成機(アプライドバイオシステム394A)を用い、メーカーの推奨する方法に従い合成した。合成したDNA断片はOPCカラム(アプライドバイオシステム)を用いメーカーの推奨する方法に従い精製した。
【0099】
EP−10:AGCCGTGACC CAGAATTCAC CAAAGTGCCG GTTGCTTATG CGGCCAAAGG TTATAAGGTC CTGGTTCTGG ACCCGAGC (配列番号:48)
EP−11:ACCATGGGCC TTGCTCAGAT ACGCGCCGAA ACCCAGGGTG CTGGCAACGC TCGGGTCCAG AACCAG(配列番号:49)
EP−12:GCCCATGGTG TGAACCCGAA CATCCGCACG GGCATCCGTA CCGTTACCAC CGGTGCTCCG GTGACCTAT (配列番号:50)
EP−13:ATCGTACGCA CCGCCGGCGC AACCGCCGTC CGCCAGGTAT TTACCGTAGG TGGAATAGGT CACCGGAGCA CC (配列番号:51)
EP−14:GGTGCGTACG ATGTGATCTA TGGCCGCGCG ATCCCGATCG AAGCGATCAA AGGCGGTCGC CATCTGGTT(配列番号:52)
EP−15:CAATCCGGAC AGCGCGCTCG CCAGTTCATC GCATTTCTCC TTGCTATGGC AGAAAACCAG ATGGCGACCG CC (配列番号:53)
【0100】
EP−16:CTGTCCGGAT TGGGTCTGAA CGCTGTGGCA TTCTATCGCG GTCTGGACGT GAGCATTATC CCGACCCAGG GC (配列番号:54)
EP−17:CGCGAAGCTT ACCAGACCGG TCATCAGCGC ATCGGTGCTA ACGATAACCA CATCGCCCTG GGTCGGGATA AT (配列番号:55)
EP−18:GTAAGCTTCG CGAGCCATGT GCCGTACATC GAGCAGGGTA TGCAACTGAG CGAACAATTT AAGCAGAAG (配列番号:56)
EP−19:CGGGGCGGCC GCCTCCGCCT GTTTGGTCGC GGTCTGCAGC AGACCCAGGC TCTTCTGCTT AAATTGTTCG CT (配列番号:57)
EP−20:GAGGCGGCCG CCCCGGTGGT TGGCACCCCG AAAAGCCGCC GTCCG (配列番号:58)
EP−21:GATGGTACCC GGTTGCGCCC AGGCACGACC TTCCGGACGG CGGCTTTTC (配列番号:59)
CEP(13):CAGGGTACCA TCATCCTGAG CGGTCGTCCG GCGGTTGTAC CGGAT (配列番号:60)
【0101】
CEP(14):CTCGAGAAAT TCTTGATACA GCACTTCACG ATCCGGTACA ACCGC (配列番号:61)
EP101:GAGCTCGCCA TGGGCACCAA CCCGAAACCG GAGCGTAAAA GCAAGCGTAA CACCAACCGT AAACCGCAGG ATATTAAA (配列番号:62)
EP102:GCGGATCCTT ACGGACCACG ACGCGGCACC AGGTACACAC CACCCACCAC CTGACCACTA CCCGGGAATT TAATATCCT GCGGTTTACG (配列番号:63)
42−1:GGCCCTGTCT AACACTGGAG AGGTCCCCTT CTATGGCCGC GCGATCCCGA T(配列番号:64)
42−2:GGCCCTGTCT AACACTGGAG AGGTCCCCTT CTATGGCCGC GCGATCCCGA T(配列番号:65)
42−3:GTTACAGTCG ACCACTGAGT CAAAATCGCC GGTAAAACCG GTCATCAGCG CATCGG (配列番号:66)
42−4:CGAAGCTTAC CAGTCCAGAT CCCTGGGTGA TGCATGTGTT ACAGTCGACC ACTGAGT(配列番号:67)
【0102】
C7領域エピトープ遺伝子断片は、EP−10とEP−11,EP−12とEP−13,EP−14とEP−15,EP−16とEP−17の組み合わせで、精製したDNA断片それぞれを1μg含むよう反応液を100μl調整し、Taq DNA polymerase(パーキンエルマー社)を用い94℃、30秒、50℃、1分、72℃、1分のサイクルで15サイクル反応させた。3%アガロースゲル電気泳動により断片を分離し、Mermaid DNA purification kit(Bio101社)を用い、メーカーの推奨する方法に従いDNA断片をTEバッファー中に回収した。回収したDNA断片の一部を用い、pGEM−Tベクターとメーカーの推奨する方法に従い連結反応を行ない、大腸菌XL1−blueを形質転換することにより各断片をクローニングした。
【0103】
Automated DNA sequencer (アプライドバイオシステム373A)により、塩基配列が正しいことを確認した後、EP−10とEP−11の組み合わせから得られる断片をクローニングしたプラスミドからはEcoRI−NcoIで切断することにより得られる断片、EP−12とEP−13の組み合わせから得られる断片をクローニングしたプラスミドからはNcoI−BsiwIで切断することにより得られる断片、EP−14とEP−15の組み合わせから得られる断片をクローニングしたプラスミドからはBsiwI−BspEIで切断することにより得られる断片、EP−16とEP−17の組み合わせから得られる断片をクローニングしたプラスミドからはBspEI−HindIII で切断することにより得られる断片を調製し、これらを組み合わせてNS3領域エピトープをコードするEcoRI−HindIII 断片を構築した。
【0104】
HCVグループ1のNS4領域エピトープとHCVグループ1コア領域エピトープをコードする断片はEP−18とEP−19,EP−20とEP−21を組み合わせ、精製したDNA断片それぞれを1μg含むよう反応液を100μl調整し、Taq DNA polymerase(パーキンエルマー社)を用い94℃、30秒、50℃、1分、72℃、1分のサイクルで15サイクル反応させた。3%アガロースゲル電気泳動により断片を分離し、Mermaid DNA purification kit(Bio101社)を用い、メーカーの推奨する方法に従いDNA断片をTEバッファー中に回収した。回収したDNA断片の一部を用い、pGEM−Tベクターとメーカーの推奨する方法に従い連結反応を行ない、大腸菌XL1−blueを形質転換することにより各断片をクローニングした。
【0105】
Automated DNA sequencer (アプライドバイオシステム373A)により、塩基配列が正しいことを確認した後、EP−18とEP−19の組み合わせから得られる断片をクローニングしたプラスミドからはHindIII −NotIで切断することにより得られる断片、EP−20とEP−21の組み合わせから得られる断片をクローニングしたプラスミドからはNotI−KpnI断片を調製し、これらを結合することによりHindIII −KpnI断片を調製した。一方CEP(13)とCEP(14)の精製したDNA断片それぞれを1μg含むよう反応液を100μl調整し、Taq DNA polymerase(パーキンエルマー社)を用い94℃、30秒、50℃、1分、72℃、1分のサイクルで15サイクル反応させた。
【0106】
3%アガロースゲル電気泳動により断片を分離し、Mermaid DNA purification kit(Bio101社)を用い、メーカーの推奨する方法に従いDNA断片をTEバッファー中に回収した。回収したDNA断片の一部を用い、pGEM−Tベクターとメーカーの推奨する方法に従い連結反応を行ない、大腸菌XL1−blueを形質転換することにより各断片をクローニングした。Automated DNA sequencer (アプライドバイオシステム373A)により、塩基配列が正しいことを確認した後、CEP(13)とCEP(14)の組み合わせから得られる断片をクローニングしたプラスミドから得たKpnI−XhoI断片と、上記のHindIII −KpnI断片を結合させ、グループ1エピトープキメラペプチドをコードするHindIII −XhoI断片を得た。
【0107】
グループ2エピトープキメラペプチドをコードする断片はpC50NをXhoI−SacIで切断することによって得られる断片を用いた。
これらのコアエピトープペプチドをコードする断片は、精製したEP101,EP102断片それぞれを1μg含むよう反応液を100μl調整し、Taq DNA polymerase(パーキンエルマー社)を用い94℃、30秒、50℃、1分、72℃、1分のサイクルで15サイクル反応させた。3%アガロースゲル電気泳動により断片を分離し、Mermaid DNA purification kit(Bio101社)を用い、メーカーの推奨する方法に従いDNA断片をTEバッファー中に回収した。
【0108】
回収したDNA断片の一部を用い、pGEM−Tベクターとメーカーの推奨する方法に従い連結反応を行ない、大腸菌XL1−blueを形質転換することにより各断片をクローニングした。Automated DNA sequencer (アプライドバイオシステム373A)により、塩基配列が正しいことを確認することによりコアエピトープペプチドをコードする断片SacI−BamHI断片を得た。
上記の各エピトープ断片を順次連結結合させていくことにより、エピトープキメラペプチドCEP−AをコードするEcoRI−BamHIを得た。この断片をpAT−TrpEベクターのEcoRI−BamHI部位に挿入することによりCEP−A抗原発現ベクター、pCEP−Aを構築した。
【0109】
CEP−A抗原の発現プラスミドのNS3領域の変更を以下のように行った。
pCEP−A 1ng(10μl)に10xLA PCR Buffer 5μl,2mM dNTP 5μl、プライマー42−2及び42−3,100pmol/μl)を各0.2μl,TaKaRa LA Taq (宝酒造、5単位/μl)0.5μlを加え、滅菌蒸留水で50μlにした。ミネラルオイル(シグマ社)を1滴重層し、攪拌後軽く遠心した。これをパーキンエルマーシータス社のDNA Thermal cycler PJ2000 にセットし、PCR反応を行った。反応のプロファイルはDNA変性94℃,0.5分、アニーリング50℃,1分、伸張反応72℃,1分でこの反応を30サイクル繰り返した。終了後72℃で7分間保持し、4℃に冷却した。
【0110】
得られたPCR反応液2.5μlに10xLA PCR Buffer 5μl,2mM dNTP 5μl、プライマー42−1及び42−4,100pmol/μl)を各0.2μl,TaKaRa LA Taq (宝酒造、5単位/μl)0.5μlを加え、滅菌蒸留水で50μlにする。これをパーキンエルマー社のDNA Thermal cycler PJ2000 にセットし、PCR反応を行った。反応のプロファイルはDNA変性94℃,0.5分、アニーリング50℃,1分、伸張反応72℃,1分でこの反応を30サイクル繰り返した。終了後72℃で7分間保持し、4℃に冷却した。このPCR反応液を3% NuSieve agarose (FMC Bioproducts 社) で電気泳動したところ、約350bpのPCR産物が得られた。
【0111】
この約350bpのPCR産物をアガロースから切り出し、TE(10mM Tris−Hcl (pH7.5),1mM EDTA)を200μl加え、68℃に加温する。TE飽和フェノールでフェノール抽出を2回、TE飽和クロロフォルムでクロロフォルム抽出を1回行い、水層を分離する。エタノール沈殿を行い、75%エタノールで1回リンスし、乾燥させ、TE10μlに溶解した。回収したDNA 5μlにpGEM−Tベクター(Promega 社)1μl(50ng/μl)、10xT4 DNAリガーゼバッファー1μl,T4 DNAリガーゼ1μl(Promega 社:1 Weiss units /μl)、滅菌蒸留水2μlを加え16℃で1時間反応させた。
【0112】
この反応液5μlを用い大腸菌XL−1 buleを井上らの方法〔Inoue et al, Gene, 96 (1990) 23-28〕に従って形質転換させX−gal,IPTGを含むLB−ampプレートに蒔き、白色のコロニーを選択する事によりアンピシリン耐性で、βガラクトシダーゼ欠損のプラスミドを持つコロニーを得た。この白色のコロニーをアンピシリン100μg/mlを添加したLB培地3mlで一昼夜培養し、プラスミド自動分離装置(KURABO:PI-100)でプラスミドDNAを回収した。このプラスミドDNAを制限酵素SplI及びHindIII で切断し、目的の長さのフラグメントを含んだプラスミドDNAを選択した。
【0113】
得られたプラスミドDANはWizerdTM Minipreps DNA Purification System(Promega 社)を用い、メーカーのプロトコールに従い精製した。精製したDNAをPRISMTM Ready Reaction dyeDeoxyTM terminator cycle Sequencing Kit (Applied Biosysytems社)を用いT7プライマー及びSP6プライマー(Applied Biosysytems 社)でメーカーの推奨する方法に従って反応させた。この反応産物を370 DNA sequencer (Applied Biosysytems社)で解析し、核酸配列を決定した。正しい配列のクローンをpGEM−C7Mと命名した。
【0114】
pGEM−C7MをSp1IとHindIII によって切断し、アガロース電気泳動により340bpの断片を分離した。分離した断片はMermaid DNA purification kit(Bio101社)を用い、メーカーの推奨する方法に従い、TEバッファー中に回収した。一方pCEP−AをSp1IとHindIII によって切断し、アガロース電気泳動により約4kbp の断片を分離した。分離した断片はGene Clean II キット(Bio101社)を用い、メーカーの推奨する方法に従い、TEバッファー中に回収した。上記の回収した両断片をT4 DNA リガーゼにより連結結合させ、反応液を用い大腸菌HB101を形質転換し、目的の断片が挿入されているクローンを選択した。
【0115】
この結果、(1238−1313;グループ1様)−(1363−1460;グループ1様)−(1712−1751;グループ1様)−(66−80;グループ1様)−(1686−1704;グループ1様)−(1716−1751;グループ2)−(66−80;グループ2)−(1690−1713;グループ2)−(1−42;グループ1様)のエピトープ断片からなる抗原、CEPMを発現する発現ベクターpCEPMによって形質転換された大腸菌形質転換体CEPM/HB101株を得た。
【0116】
実施例8エピトープキメラ抗原の発現と精製
大腸菌形質転換体CEPM/HB101株を100μg/mlアンピシリンを含むLB培地で37℃一夜培養した。これを1%濃度で100μg/mlアンピシリンを含むM9−CAに接種し37℃一夜培養した。培養終了後遠心により菌体を集め、50mlのLysis液〔50mM Tris−HCl(pH8.5),30mMNaCl,5mM EDTA〕に再懸濁し、1mlのリゾチーム液(10mg/ml Lysozyme)を加え、37℃において1時間処理した。この懸濁液を超音波処理(150W, 90秒で2回)にかけることにより細胞を破壊した。15000rpm で、4℃において30分間遠心し不溶性分画を回収した。
【0117】
不溶性分画を50mlのNP40を1%含むA溶液〔50mM Tris−HCl(pH8.5)〕に再懸濁しホモジナイズ(1500rpm で5ストローク)した。
懸濁液を15000rpm で、4℃において30分間遠心し不溶性分画を回収した。不溶性分画を50mlの2M尿素を含むA溶液に再懸濁しホモジナイズ(1500rpm で5ストローク)した。懸濁液を15000rpm で、4℃において30分間遠心し不溶性分画を回収した。不溶性分画を50mlの6M尿素を含むA溶液に再懸濁しホモジナイズ(1500rpm で5ストローク)した。懸濁液を15000rpm で、4℃において30分間遠心し可溶性分画を回収した。
6M尿素を含む溶液で可溶化した抗原溶液から、SセファーロースHPカラム(ファルマシア社)を用いたイオン交換法とSuperdex75pg(ファルマシア社)を用いたゲル濾過法により本発明のエピトープキメラ抗原を精製した。
【0118】
実施例9エピトープキメラ抗原と患者血清との反応
上記のようにして得た本発明のエピトープキメラ抗原CEPMを5μg/mlの濃度となるように8M尿素を含む0.1Mの燐酸緩衝液(pH7.5)に希釈した。希釈した抗原をヌンク社のマルチモジュールプレートにウェルあたり200μlのせ、室温に2時間静置した。抗原希釈液を除いた後、ウェルあたり200μlのブロッキング液〔0.5%カゼイン、0.15M NaCl,2.5mM EDTA,0.1M燐酸緩衝液(pH7.0)〕を加え室温に2時間静置した。このように抗原をプレートに固定した。検体20μlに検体希釈液200μl加えた後に抗原を固定したプレートに加えた。
【0119】
30℃1時間反応させた後、洗浄を行ない、ペルオキシダーゼ標識抗ヒトIgG(マウスモノクローナル抗体)を加え30℃1時間反応させた。洗浄した後、o−フェニレンジアミン溶液を加え、30℃1時間反応させた後1M硫酸溶液を加えることにより反応を停止させ、比色計で492nmの発色を測定した。
結果を表6及び表7に示す。
【0120】
【表6】
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【0121】
【表7】
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【0122】
【配列表】
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【0123】
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【0124】
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【0125】
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【0126】
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【0127】
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【0128】
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【0129】
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【0130】
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【0131】
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【0132】
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【0133】
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【0134】
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【0135】
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【0136】
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【0137】
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【0138】
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【0139】
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【0140】
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【0141】
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【0142】
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【0143】
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【0144】
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【0145】
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【0146】
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【0147】
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【0148】
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【0149】
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【0150】
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【0151】
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【0152】
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【0153】
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【0154】
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【0155】
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【0156】
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【0159】
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【0160】
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【0161】
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【0163】
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【0164】
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【0165】
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【0166】
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【0167】
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【0168】
配列番号:47
配列の長さ:1197
配列の型:核酸
鎖の数:二本鎖
トポロジー:直鎖状
配列の種類:Synthetic DNA
配列
GAA TTC ACC AAA GTG CCG GTT GCT TAT GCG GCC AAA GGT TAT AAG GTC 48
Glu Phe Thr Lys Val Pro Val Ala Tyr Ala Ala Lys Gly Tyr Lys Val
5 10 15
CTG GTT CTG GAC CCG AGC GTT GCC AGC ACC CTG GGT TTC GGC GCG TAT 96
Leu Val Leu Asp Pro Ser Val Ala Ser Thr Leu Gly Phe Gly Ala Tyr
20 25 30
CTG AGC AAG GCC CAT GGT GTG AAC CCG AAC ATC CGC ACG GGC ATC CGT 144
Leu Ser Lys Ala His Gly Val Asn Pro Asn Ile Arg Thr Gly Ile Arg
35 40 45
ACC GTT ACC ACC GGT GCT CCG GTG ACC TAT TCC ACC TAC GGT AAA TAC 192
Thr Val Thr Thr Gly Ala Pro Val Thr Tyr Ser Thr Tyr Gly Lys Tyr
50 55 60
CTG GCG GAC GGC GGT TGC GCC GGC GGT GCG TAC GAT GTG ATC GGA TCT 240
Leu Ala Asp Gly Gly Cys Ala Gly Gly Ala Tyr Asp Val Ile Gly Ser
65 70 75 80
GGA GAG GAG GTG GCC CTG TCT AAC ACT GGA GAG GTC CCC TTC TAT GGC 288
Gly Glu Glu Val Ala Leu Ser Asn Thr Gly Glu Val Pro Phe Tyr Gly
85 90 95
CGC GCG ATC CCG ATC GAA GCG ATC AAA GGC GGT CGC CAT CTG GTT TTC 336
Arg Ala Ile Pro Ile Glu Ala Ile Lys Gly Gly Arg His Leu Val Phe
100 105 110
TGC CAT AGC AAG GAG AAA TGC GAT GAA CTG GCG AGC GCG CTG TCC GGA 384
Cys His Ser Lys Glu Lys Cys Asp Glu Leu Ala Ser Ala Leu Ser Gly
115 120 125
TTG GGT CTG AAC GCT GTG GCA TTC TAT CGC GGT CTG GAC GTG AGC ATT 432
Leu Gly Leu Asn Ala Val Ala Phe Tyr Arg Gly Leu Asp Val Ser Ile
130 135 140
ATC CCG ACC CAG GGC GAT GTG GTT ATC GTT AGC ACC GAT GCG CTG ATG 480
Ile Pro Thr Gln Gly Asp Val Val Ile Val Ser Thr Asp Ala Leu Met
145 150 155 160
ACC GGT TTT ACC GGC GAT TTT GAC TCA GTG GTC GAC TGT AAC ACA TGC 528
Thr Gly Phe Thr Gly Asp Phe Asp Ser Val Val Asp Cys Asn Thr Cys
165 170 175
ATC ACC CAG GGA TCT GGA CTG GTA AGC TTC GCG AGC CAT GTG CCG TAC 576
Ile Thr Gln Gly Ser Gly Leu Val Ser Phe Ala Ser His Val Pro Tyr
180 185 190
ATC GAG CAG GGT ATG CAA CTG AGC GAA CAA TTT AAG CAG AAG AGC CTG 624
Ile Glu Gln Gly Met Gln Leu Ser Glu Gln Phe Lys Gln Lys Ser Leu
195 200 205
GGT CTG CTG CAG ACC GCG ACC AAA CAG GCG GAG GCG GCC GCC CCG GTG 672
Gly Leu Leu Gln Thr Ala Thr Lys Gln Ala Glu Ala Ala Ala Pro Val
210 215 220
GTT GGC ACC CCG AAA AGC CGC CGT CCG GAA GGT CGT GCC TGG GCG CAA 720
Val Gly Thr Pro Lys Ser Arg Arg Pro Glu Gly Arg Ala Trp Ala Gln
225 230 235 240
CCG GGT ACC ATC ATC CTG AGC GGT CGT CCG GCG GTT GTA CCG GAT CGT 768
Pro Gly Thr Ile Ile Leu Ser Gly Arg Pro Ala Val Val Pro Asp Arg
245 250 255
GAA GTG CTG TAT CAA GAA TTT CTC GAG GCC TCT AGA GCG GCT CTC ATT 816
Glu Val Leu Tyr Gln Glu Phe Leu Glu Ala Ser Arg Ala Ala Leu Ile
260 265 270
GAA GAG GGG CAA CGG ATA GCC GAG ATG CTG AAG TCC AAG ATC CAG GGC 864
Glu Glu Gly Gln Arg Ile Ala Glu Met Leu Lys Ser Lys Ile Gln Gly
275 280 285
TTA CTG CAG CAA GCC TCC AAG CAG GCC CAA GAC ATA AAA ATC GAC GGT 912
Leu Leu Gln Gln Ala Ser Lys Gln Ala Gln Asp Ile Lys Ile Asp Gly
290 295 300
ACC CTG ATT ATT CCG AAA GAT CGT CGC AGC ACC GGT AAA AGC TGG GGT 960
Thr Leu Ile Ile Pro Lys Asp Arg Arg Ser Thr Gly Lys Ser Trp Gly
305 310 315 320
AAA CCG GGC TTC CTC ATC GAT AGC TTG CAT ATC AAC CAG CGA GCC GTC 1008
Lys Pro Gly Phe Leu Ile Asp Ser Leu His Ile Asn Gln Arg Ala Val
325 330 335
GTT GCA CCG GAC AAG GAG GTC CTT TAT GAG GCT TTT GAT GAG ATG GAG 1056
Val Ala Pro Asp Lys Glu Val Leu Tyr Glu Ala Phe Asp Glu Met Glu
340 345 350
CTC GCC ATG GGC ACC AAC CCG AAA CCG GAG CGT AAA AGC AAG CGT AAC 1104
Leu Ala Met Gly Thr Asn Pro Lys Pro Glu Arg Lys Ser Lys Arg Asn
355 360 365
ACC AAC CGT AAA CCG CAG GAT ATT AAA TTC CCG GGT AGT GGT CAG GTG 1152
Thr Asn Arg Lys Pro Gln Asp Ile Lys Phe Pro Gly Ser Gly Gln Val
370 375 380
GTG GGT GGT GTG TAC CTG GTG CCG CGT CGT GGT CCG TAAGGATCC 1197
Val Gly Gly Val Tyr Leu Val Pro Arg Arg Gly Pro
385 390 395
【0169】
Figure 0003891629
【0170】
Figure 0003891629
【0171】
Figure 0003891629
【0172】
Figure 0003891629
【0173】
Figure 0003891629
【0174】
Figure 0003891629
【0175】
Figure 0003891629
【0176】
Figure 0003891629
【0177】
Figure 0003891629
【0178】
Figure 0003891629
【0179】
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【0180】
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【0181】
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【0182】
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【0183】
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【0184】
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【0185】
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【0186】
Figure 0003891629
【0187】
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【0188】
Figure 0003891629

Claims (6)

  1. HCVポリペプチドのコア領域に含まれるC−1、CI及びCIIの3個のポリペプチド領域、NS3領域に含まれるNS3−1及びNS3−2の2個のアミノ酸領域、並びにNS4領域に含まれるNS4−I1、NS4−I2、NS4−II1及びNS4−II2の4個のアミノ酸領域を含み、これらの領域が、N−末端からC−末端に向けて NS3 1 NS3 2 NS4 −I 1 C I、 NS4 −I 2 NS4 II1 CII NS4 II2 及び C-1 の順で、エピトープ活性を有しないリンカーペプチドにより連結されていてもよい単一ポリペプチドから成るキメラ抗原ペプチドであって、
    C−1が、HCVポリペプチドのアミノ酸配列1−40、
    CIが、I型HCVポリペプチドのアミノ酸配列66−80、
    CIIが、II型HCVポリペプチドのアミノ酸配列66−80、
    NS3−1がHCVポリペプチドのアミノ酸配列1238−1311、
    NS3−2がHCVポリペプチドのアミノ酸配列1366−1460、
    NS4−I1がI型HCVポリペプチドのアミノ酸配列1712−1750、
    NS4−I2がI型HCVポリペプチドのアミノ酸配列1678−1705、
    NS4−II1がII型HCVポリペプチドのアミノ酸配列1716−1750
    NS4−II2がII型HCVポリペプチドのアミノ酸配列1690−1713
    であるキメラ抗原ペプチド。
  2. 遺伝子型グループ1に属するHCVポリペプチドの第1238位〜第1311位または第1238位〜第1313位のペプチド領域 NS3 1 、第1363位〜第1460位のペプチド領域 NS3 2 、第1712位〜第1751位のペプチド領域 NS4 −I 1 、第66位〜第80位のペプチド領域 C I)および第1686位〜第1704位のペプチド領域 NS4 −I 2
    遺伝子型グループ2に属するHCVポリペプチドの第1716位〜第1751位のペプチド領域 NS4 II1 、第66位〜第80位のペプチド領域(CII)及び第1690位〜第1714位のペプチド領域 NS4 II2 ;並びに
    遺伝子型グループ1または2に属するHCVポリペプチドの第1位〜第43位または第1位〜第42位のペプチド領域 C 1
    を含み、これらの領域が、N−末端からC−末端に向けて NS3 1 NS3 2 NS4 −I 1 C I、 NS4 −I 2 NS4 II1 CII NS4 II2 及び C-1 の順で、エピトープ活性を有しないリンカーペプチドにより連結されていてもよい単一ポリペプチドから成 HCVキメラ抗原ペプチド。
  3. 配列番号:1に示すアミノ酸配列中、18位のアミノ酸Thr以後のアミノ酸配列を含む、請求項1又は2に記載のHCVキメラ抗原ペプチド。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のキメラ抗原ペプチドをコードするDNA。
  5. 請求項4に記載のDNAを含んで成る発現ベクターにより形質転換させる宿主を培養し、該培養物からキメラ抗原ペプチドを採取することを特徴とする、キメラ抗原ペプチドの製造方法。
  6. HCV感染の検出方法であって、被検体を請求項1〜3のいずれか1項に記載のキメラ抗原ペプチドと接触せしめ、抗原−抗体反応が生じたか否かを判定することを特徴とする方法。
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