JP3891559B2 - 多相インバータモジュール - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、多相インバータモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、多相インバータ回路を内蔵する多相インバータモジュール及びこの多相インバータモジュールを用いたインバータ一体型回転電機が提案されている。
【0003】
この種の多相インバータモジュールは、大きな発熱量をもつパワー半導体素子チップの冷却のための熱伝達放熱及びヒートシンクをなす素子冷却用金属部材、絶縁シート、多相インバータ回路の各アームを構成するパワー半導体素子、パワー半導体素子チップの電極端子に接続されるバスバーを必須構成要素としている。
【0004】
たとえば、特開2000−245170号公報は、ヒートシンク兼冷却部材としての金属ベース上に絶縁シートを介していわゆるリードフレームを設け、このリードフレームのアイランドにパワー半導体素子チップを搭載し、更に、金属ベースの側面を角枠状の樹脂モールドケースで囲み、この樹脂モールドケース内に樹脂をモールドすることにより、パワー半導体素子チップをモールドし、リードフレームのリード端子を上方に屈曲してパワー半導体素子チップの電極端子とする構造のパワー半導体モジュールを開示している。
【0005】
また、特開2002−334473号公報は、銅板上に絶縁シートを設け、この絶縁シート上にいわゆる複数のバスバーを設け、一つのバスバー上にパワー半導体素子チップを搭載し、更に、金属ベースの側面を角枠状の樹脂モールドケースで囲み、この樹脂モールドケース内に樹脂をモールドすることにより、パワー半導体素子チップをモールドし、上記バスバーを樹脂モールドケースを貫通して横方向に突出させてパワー半導体素子チップの電極端子とする構造のパワー半導体モジュール(多相インバータモジュール)を開示している。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した公報のパワー半導体チップはいずれもワイヤボンディングにより接続されているため、多数のボンディングワイヤを並列に設ける必要があり、その結果、各パワー半導体素子チップの側方のバスバー又はリード端子に大きなボンディングワイヤ接合領域を確保する必要があった。また、パワー半導体素子チップをその上面すなわちボンディングワイヤ側から冷却することが困難であるという問題があった。
【0007】
この問題を解決するために、パワー半導体素子チップの上面に、バスバーのような金属電極片をはんだ等で接合することにより、ボンディングワイヤを省略することも考えられるが、バスバー構造や取り付け作業が複雑化するという問題があった。
【0008】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、配線抵抗の低減とパワー半導体素子の冷却性の向上とが可能な多相インバータモジュールを提供することをその目的としている。
【0016】
【課題を解決するための手段】
請求項2記載の多相インバータモジュールは、素子実装面を有する素子冷却用金属部材と、前記素子実装面の基底面に絶縁シートを介して固定される電源バスバーと、高位直流電極をなす底面が前記電源バスバー上に固定され、上面に交流出力電極を有する複数の上アーム側半導体素子と、前記素子実装面の段差面に絶縁シートを介して固定される主部と、前記主部から延設されて前記各上アーム側半導体素子の前記交流出力電極に個別に接合される舌状部とを有する複数の交流出力バスバーと、交流出力電極をなす底面が前記各交流出力バスバーの前記主部上に固定され、上面に低位直流電極を有する複数の下アーム側半導体素子と、前記素子実装面に固定されて前記各下アーム側半導体素子の前記低位直流電極に接合される接地バスバーとを備え、前記基底面及び前記段差面は、段差を有して平行に形成され、前記交流出力バスバーの前記舌状部は、前記基底面及び前記段差面に対して略平行に突出し、前記交流出力バスバーの厚さは、前記上アーム側半導体素子の上面と前記下アーム側半導体素子の底面との間の高さの差に略等しいことを特徴としている。
【0017】
このようにすれば、半導体素子の熱をその両主面からバスバーを通じて素子冷却用金属部材に伝達することができるので、半導体素子を良好に冷却することができる。また、ワイヤボンディングを必要とせず、交流出力バスバーを小型化し、配線長短縮を実現することができ、取り付けも簡単となる。また、バスバーを屈曲する必要がないので、製造が容易となる。
半導体素子は、パワー半導体素子チップ(ベアチップ)でもよく、パワー半導体素子チップの両主面に電極板を設け、チップ側面を樹脂被覆したパワー半導体素子カードとしてもよい。パワー半導体素子は、たとえばIGBTやMOSトランジスタやフライホイルダイオードを内蔵することができるほか、上記トランジスタとフライホイルダイオードとを一緒に内蔵してもよい。
バスバーは、いわゆるリードフレーム製造技術により形成、配置することができる他、それぞれ個別のバスバーを別々に製造、配置することも可能である。
製造方法としてはたとえば次に示すように種々の方法が可能である。
まず、あらかじめベアチップを接合したバスバーを絶縁シートを通じて素子冷却用金属部材に固定し、樹脂モールドする方法がある。ベアチップをバスバーに接合した後、予備樹脂モールドして、ベアチップの汚染保護を行うとともにバスバーとベアチップとを一体化してもよい。
更に、パワー半導体素子のベアチップの両主面に電極板を接合し、ベースの側面を樹脂モールドにより被覆してカード状のパワー半導体素子(パワー半導体素子カード)を構成し、このカードの両端にそれぞれバスバーを固定し、このバスバーを絶縁シートを介して素子冷却用金属部材に固定してもよい。
【0018】
好適な態様において、前記各半導体素子は、前記低位直流電極に隣接して前記上面に形成された制御電極を有する。すなわち、本構成では、エミッタホロワ又はソースホロワ構成の多相インバータ回路を構成することができるとともに、制御電極を半導体素子の上面側とすることにより配線を容易化することができる。
【0019】
好適な態様において、前記接地バスバーは、前記素子冷却用金属部材に接続されるので、下アーム側半導体素子をその両面から良好に冷却することができる。なお、この接地バスバーも、交流出力バスバーと同様に段差を設けることができる他、接地バスバーを平坦化するために素子実装面に段差を設けてもよい。
【0020】
好適な態様において、前記各半導体素子は、モータのエンドプレートを兼ねるか又は前記エンドプレートに固定される前記素子冷却用金属部材に前記モータの軸心を中心として略回転対称に固定され、同相の前記上アーム側半導体素子と下アーム側半導体素子とは、略径方向に近接して配置され、前記電源バスバーは、前記モータの軸心を略中心とする輪板状に形成される。このようにすれば、モータのエンドプレートと半導体素子のヒートシンクとの共用化によりインバータ一体型モータを小型軽量化できるとともに、互いに異なる角度位置を有してモータから軸方向にステータコイルの引き出し線に最短距離で交流出力バスバーを接続することができ、交流出力バスバーや引き出し線の配線インピーダンスを低減することができる。また、各相の半導体素子の冷却条件を略等しくすることができ、冷却上、都合がよい。
【0021】
好適な態様において、前記素子実装面に固定されて前記電源バスバー及び前記接地バスバーに接続される一対の端子を有する平滑コンデンサを有し、前記平滑コンデンサは、互いに周方向に一定ピッチで配置されて互いに異なる相を構成する複数の前記半導体素子のうち、真ん中の前記半導体素子と径方向に略一直線上に配置されるので、平滑コンデンサをモータ端面に良好に取り付けることができ、コンパクトに構成することができる。
【0022】
好適な態様において、前記交流出力バスバーの前記舌状部は、前記交流出力バスバーの前記主部から径方向外側に延設されるとともに舌状に形成されている。これにより、交流出力バスバーなどの厚さ方向の寸法ばらつきの接合端部の変形により容易に吸収することができる。
【0023】
好適な態様において、前記接地バスバーは、前記モータの軸心を略中心とする輪板状に形成される主部と、前記主部から径方向に延設されて前記下アーム側半導体素子の上面に接合される舌状部とを有する。これにより、交流出力バスバーなどの厚さ方向の寸法ばらつきの接合端部の変形により容易に吸収することができる。
【0024】
【発明を実施するための態様】
本発明の多相インバータモジュールの好適な態様を図面を参照して以下に説明する。
まず参考例を説明する。後述する本発明の実施例は、この参考例と同様の用途に使用される。
(全体構造)
図1は、この多相インバータモジュールを採用するインバータ一体型モータの部分軸方向断面図である。
【0025】
1は円筒状のハウジング、2はパワー半導体モジュールである。ハウジング1の内部には、図示しないもののステータコア、ステータコイル、ロータ、回転軸などからなる磁石ロータ型多相同期モータが内蔵されている。
【0026】
パワー半導体モジュール2は、略円盤状のベースプレート(本発明でいう素子冷却用金属部材)3、絶縁シート4、電源バスバー5、交流出力バスバー6、接地バスバー7、上アーム側のIGBT素子8、下アーム側のIGBT素子9を有している。10は蓋板である。
【0027】
ハウジング1、ベースプレート3は、アルミダイキャストにより製造され、蓋板10はアルミ薄板をプレス成形して形成されている。ベースプレート3は、図示しない螺子によりハウジング1の径方向に延設された軸受け板部後11の後端面に締結されている。ハウジング1の軸受け板部11から更に後方に突出する周壁後部12の後端面には蓋板10が締結され、蓋板10と軸受け板部11と周壁後部12とによりモジュール収容室Sが区画形成され、モジュール収容室Sにはパワー半導体モジュール2が収容されている。
【0028】
パワー半導体モジュール2について以下に詳細に説明する。
【0029】
ベースプレート3の内部には、冷却ブラインが略螺旋状に流れる冷却媒体通路31が形成され、ベースプレート3の前端面は周壁後部12に密着されている。ベースプレート3の後端面には、絶縁シート4を介して電源バスバー5及び交流出力バスバー6がたとえば接着などにより固定されている。
電源バスバー5、交流出力バスバー6を絶縁シート4を介してベースプレート3上に固定するにはベースプレート3と電源バスバー5及び交流出力バスバー6との電気絶縁が可能な公知のあらゆる固定方法を採用することができる。たとえば、電気接続面を除く表面に電気絶縁樹脂層を設けた電源バスバー5、交流出力バスバー6を樹脂ねじによりベースプレート3に締結してもよい。又は、ベースプレート3に締結された押さえ板により電源バスバー5や交流出力バスバー6を絶縁シート4に押さえつけてもよい。
【0030】
接地バスバー7を締結するための柱部32がベースプレート3の所定位置から後方に突出しており、柱部32の頂面には接地バスバー7が締結されている。電源バスバー5及び接地バスバー7は、モータ軸心を中心とする同心円配置とされ、交流出力バスバー6は略長方形に形成されて、電源バスバー5と接地バスバー7との間に位置して絶縁シート4上に配設されている。
【0031】
上アーム側のIGBT素子8及び下アーム側のIGBT素子9は、NチャンネルIGBTを内蔵するカード状モジュールからなる。すなわち、このカード状モジュールは、IGBTチップの底面すなわちコレクタ電極領域をコレクタ電極端子をなす電極導体片に接合し、IGBTチップの表面のエミッタ電極領域をエミッタ電極端子をなす電極導体片に接合し、IGBTチップの表面のゲート電極領域をゲート電極端子をなす電極導体に接合し、IGBTチップの側面を樹脂モールドしてなる。ゲート電極端子をなす電極導体は、カード状モジュールの上面にエミッタ電極端子をなす電極導体片と並べて設けてもよく、あるいは、カード状モジュールの側面から導出してもよい。この種のカード状モジュール自体は公知であるので、さらなる詳細説明は省略する。ただし、この実施態様では、パワー半導体素子としてIGBTを採用したが、MOSトランジスタなどの他の半導体スイッチング素子を採用してもよいことはもちろんである。また、後述するが、上アーム側のIGBT素子8、下アーム側のIGBT素子9にはそれぞれ同様にカード状モジュール構造のフライホイルダイオードが逆並列接続されている。また、このフライホイルダイオードを収容する半導体チップと上記IGBTチップとを一つのカード状モジュールに実装してもよく、一つの半導体チップ内にフライホイルとスイッチング素子とを集積してもよい。また、バスバー上に配置可能であれば、パワー半導体素子をカード状モジュール以外のモジュール構造に形成してもよい。図1では、一つの上アーム側のIGBT素子8と一つの下アーム側のIGBT素子9とからなる多相インバータ回路の一相分のアームを図示したが、ベースプレート3上には実際には同様に多相インバータ回路の残る二相のアームも配置されている(図2)。
【0032】
図1に示すように、上アーム側のIGBT素子8の底面側主電極端子(ここではコレクタ電極端子)は電源バスバー5上にはんだなどにより接合され、下アーム側のIGBT素子9の底面側主電極端子(ここではコレクタ電極端子)は交流出力バスバー6上にはんだなどにより接合されている。
【0033】
交流出力バスバー6は、下アーム側のIGBT素子9も底面すなわちコレクタ電極端子が固定される主部61と、主部61から略径方向外側に延設される舌状部62とからなる。舌状部62は、主部61の径方向外縁部から基板10側へ立設された後、屈曲されて径方向外側へ延設され、その後、IGBT素子8側へ屈曲されて、上アーム側のIGBT素子8の表面のエミッタ電極端子にはんだ付けされている。
【0034】
接地バスバー7は、柱部32に固定される輪板状の主部71と、主部71から略径方向外側に延設され、屈曲されて、下アーム側のIGBT素子9の表面のエミッタ電極端子にはんだ付けされる舌状部62とからなる。
【0035】
上アーム側のIGBT素子8、下アーム側のIGBT素子9のゲート電極端子は図示しない制御配線を通じてコントローラに接続されているが、この制御配線及びコントローラの図示、説明については周知であるので、説明を省略する。
【0036】
多相インバータ回路を構成するすべてのバスバー及び半導体素子の径方向及び周方向のおける配置を図2に示す。
【0037】
この参考例では、上述したように、多相インバータ回路は、上アーム側のIGBT素子8と下アーム側のIGBT素子9とを直列接続し、各IGBTごとにフライホイルダイオードとを逆並列接続してなり、異なる相電圧を出力する3つの相インバータU、V、Wからなる。上アーム側のIGBT素子8はコレクタホロワ接続、下アーム側のIGBT素子9はエミッタホロワ接続されている。
【0038】
この参考例では特に、各相インバータU、V、Wは互いに90度離れて配置されている。図2において、13U、13V、13Wは、ベースプレート3及び軸受け板部11を貫通してモータの各相のステータコイルからモジュール収容室Sに突出する樹脂被覆引き出し線であり、それらは交流出力バスバー6の主部61の周方向に隣接してモジュール収容室Sに突出している。各相の樹脂被覆引き出し線13U、13V、13Wは、各相の交流出力バスバー6の主部61にはんだ付けされている。各交流出力バスバー6の主部61には、各相の下アーム側のIGBT素子9とフライホイルダイオード14とが互いに周方向に近接して接合され、接地バスバー7の主部71とフライホイルダイオード14の上面電極すなわちアノード電極端子とは接地バスバー7の主部71から延設される舌状部73に接続されている。同様に、各電源バスバー5には、各相の上アーム側のIGBT素子8とフライホイルダイオード15とが互いに周方向に近接して接合され、交流出力バスバー6の主部61とフライホイルダイオード15の上面電極すなわちアノード電極端子とは交流出力バスバー6の舌状部63とにより接続されている。
【0039】
略輪板状の電源バスバー5は広い面積にわたって絶縁シート4を挟んで接地バスバー7と同じ電位のベースプレート3に対向しており、平滑コンデンサの必要容量の低減が可能となっている。
(変形態様)
変形態様を図3を参照して以下に説明する。
【0040】
この変形態様では、扁平円筒型の平滑コンデンサ16が、周方向真ん中の相インバータVと同一直線上において軸心から径方向空きスペース側に配設されている。この平滑コンデンサ16は多相インバータ回路の電源バスバー5に接続される正極端子(図示せず)と、接地バスバー7に接続される負極端子(図示せず)とを有している。平滑コンデンサ16の平坦な外周面は、接地バスバー7に密着しており、平滑コンデンサ7は接地バスバー7を通じて良好に冷却され、かつ、多相インバータモジュールをコンパクト化することができる。
(実施例)
実施例を図4に示す。
【0041】
この実施例では、段差付きのベースプレート30を採用することにより、交流出力バスバー6、接地バスバー7の平坦化を実現している。ただし、図4では、絶縁シート4の図示は省略している。ベースプレート30は、基底面33から所定高さだけ高位置にて基底面33と平行に形成される段差面34と、段差面34から所定高さだけ高位置にて段差面34と平行に形成される段差面35とを有し、基底面33には電源バスバー5を介して各上アーム側のIGBT素子9及びフライホイルダイオードが搭載され、段差面34には各交流出力バスバー6の主部61を介して各下アーム側のIGBT素子9及びフライホイルダイオードが搭載されている。
【0042】
この実施例では、交流出力バスバー6は、輪板状の主部61と、この主部61から略径方向外側に突出する舌状部62とを有し、接地バスバー7は、輪板状の主部71と主部71から略径方向外側に突出する舌状部72とを有し、舌状部62、72は、その変形により各部寸法ばらつきを吸収可能となっている。また、この変形態様によれば、ベースプレート30に所定の段差を与えたので、各交流出力バスバー6の舌状部62及び接地バスバー7の舌状部72の軸方向の屈曲を必要としない。このため、それらの製造が容易となり、かつバスバー抵抗を短縮でき、冷却も有利となる。
(実施例効果)
この実施例のインバータ一体型モータによれば、次の効果を奏することができる。
【0043】
まず、半導体素子の熱をその両主面からバスバーを通じて素子冷却用金属部材に伝達することができるので、半導体素子を良好に冷却することができる。また、ワイヤボンディングを必要とせず、交流出力バスバーを小型化し、配線長短縮を実現することができ、取り付けも簡単となる。
【0044】
また、ベースプレート3は、モータのエンドプレート11と一体化してその剛性を強化することができるので、エンドプレート11を薄肉化することができるとともに、エンドプレート11を通じてモータを良好に冷却することもできる。更に、変形容易な舌状部62、72を設けているので、各部寸法ばらつきを細幅で変形容易な舌状部62、72の変形により容易に吸収することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例のインバータ一体型モータの部分軸方向断面図、かつ、図2のA−A線矢視断面図である。
【図2】 図1のバスバー配置を示す軸方向にみた側面図である。
【図3】 変形態様を示す側面図である。
【図4】 実施例を示すインバータ一体型モータの部分軸方向断面図である。
【符号の説明】
1 モータのハウジング
2 パワー半導体モジュール
3 ベースプレート(本発明でいう素子冷却用金属部材)
4 絶縁シート
5 電源バスバー
6 交流出力バスバー
7 接地バスバー
8 上アーム側のIGBT素子(上アーム側半導体素子)
9 下アーム側のIGBT素子(下アーム側半導体素子)
16 平滑コンデンサ
S モジュール収容室
30 段差付きのベースプレート(本発明でいう素子冷却用金属部材)
61 交流出力バスバー6の主部
62 交流出力バスバー6の舌状部
71 接地バスバー7の主部
72 接地バスバー7の舌状部
Claims (7)
- 素子実装面を有する素子冷却用金属部材と、
前記素子実装面の基底面に絶縁シートを介して固定される電源バスバーと、
高位直流電極をなす底面が前記電源バスバー上に固定され、上面に交流出力電極を有する複数の上アーム側半導体素子と、
前記素子実装面の段差面に絶縁シートを介して固定される主部と、前記主部から延設されて前記各上アーム側半導体素子の前記交流出力電極に個別に接合される舌状部とを有する複数の交流出力バスバーと、
交流出力電極をなす底面が前記各交流出力バスバーの前記主部上に固定され、上面に低位直流電極を有する複数の下アーム側半導体素子と、
前記素子実装面に固定されて前記各下アーム側半導体素子の前記低位直流電極に接合される接地バスバーと、
を備え、
前記基底面及び前記段差面は、段差を有して平行に形成され、
前記交流出力バスバーの前記舌状部は、前記基底面及び前記段差面に対して略平行に突出し、
前記交流出力バスバーの厚さは、前記上アーム側半導体素子の上面と前記下アーム側半導体素子の底面との間の高さの差に略等しいことを特徴とする多相インバータモジュール。 - 請求項1記載の多相インバータモジュールにおいて、
前記各半導体素子は、
前記低位直流電極に隣接して前記上面に形成された制御電極を有することを特徴とする多相インバータモジュール。 - 請求項1記載の多相インバータモジュールにおいて、
前記接地バスバーは、
前記素子冷却用金属部材に接続されることを特徴とする多相インバータモジュール。 - 請求項1記載の多相インバータモジュールにおいて、
前記各半導体素子は、モータのエンドプレートを兼ねるか又は前記エンドプレートに固定される前記素子冷却用金属部材に前記モータの軸心を中心として略回転対称に固定され、
同相の前記上アーム側半導体素子と下アーム側半導体素子とは、略径方向に近接して配置され、
前記電源バスバーは、前記モータの軸心を略中心とする輪板状に形成されることを特徴とする多相インバータモジュール。 - 請求項4記載の多相インバータモジュールにおいて、
前記素子実装面に固定されて前記電源バスバー及び前記接地バスバーに接続される一対の端子を有する平滑コンデンサを有し、
前記平滑コンデンサは、互いに周方向に一定ピッチで配置されて互いに異なる相を構成する複数の前記半導体素子のうち、真ん中の前記半導体素子と径方向に略一直線上に配置されることを特徴とする多相インバータモジュール。 - 請求項4記載の多相インバータモジュールにおいて、
前記交流出力バスバーの前記舌状部は、前記交流出力バスバーの前記主部から径方向外側に延設されるとともに舌状に形成されていることを特徴とする多相インバータモジュール。 - 請求項4記載の多相インバータモジュールにおいて、
前記接地バスバーは、前記モータの軸心を略中心とする輪板状に形成される主部と、前記主部から径方向に延設されて前記下アーム側半導体素子の上面に接合される舌状部とを有することを特徴とする多相インバータモジュール。
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