JP3890133B2 - シート材搬送装置、及び該シート材搬送装置を備えた画像形成装置 - Google Patents

シート材搬送装置、及び該シート材搬送装置を備えた画像形成装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート材を搬送するシート材搬送装置、及び該シート材搬送装置を備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、原稿やコピー用紙を搬送するシート材搬送装置が、複写機、ファクシミリ、レーザービームプリンタ等の画像形成装置に用いられている。
【0003】
この種のシート材搬送装置は、シート材を搬送する搬送手段を備えており、シート材が搬送される経路に沿ってシート材検知手段が配置されてシート材の有無を検知するようになっている。そして、シート材検知手段からの信号に基づいて前記搬送手段の駆動が制御されるようになっている。
【0004】
ところで、このようなシート材搬送装置においてはシート材検知手段として光透過型のセンサが用いられている。
【0005】
図44は、その光透過型のセンサの詳細構造を示す図であるが、この透過型センサ500は発光部501と受光部502とを有しており、これらは、それぞれ2本のリード線501a,501a及び502a,502aを介して基板503に互いに隣接するように取り付けられていた。そして、これらの発光部501及び受光部502に対向する位置にはプリズム505が配置されており、発光部501からの光が受光部502に対して反射されるようになっていた。また、これら発光部501及び受光部502とプリズム505との間には、不図示の部材が配置されていて、光路中にスリットが配置されるようになっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、発光部501及び受光部502は、2本のリード線501a,501a及び502a,502aだけで基板503に取り付けられているに過ぎないため、傾いた状態で基板503に取り付けられてしまうことがあった。その場合には、光路がスリットの形成された位置からずれてしまってセンサ本来の機能が損なわれ、シート材の有無を検知できなかった。
【0007】
そこで、本発明は、シート材検知手段の組み付け精度にかかわらずシート材の有無を検知できるシート材搬送装置を提供することを目的とするものである。
【0008】
また、本発明は、原稿の有無を検知することによって、原稿の画像読み取りを円滑に行う画像形成装置を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述事情に鑑みなされたものであって、シート材を搬送する搬送手段と、シート材が搬送される経路に沿って配置されてシート材の有無を検知するシート材検知手段と、を備え、該シート材検知手段からの信号に基づいて前記搬送手段の駆動が制御されるシート材搬送装置において、
前記シート材検知手段が、基板と、該基板に少なくとも2本の取り付け端子によって取り付けられた発光素子と、前記基板に少なくとも2本の取り付け端子によって取り付けられた受光素子と、これら発光素子及び受光素子に対向する位置に配置されて前記発光素子からの光を前記受光素子に対して反射する反射素子と、前記発光素子と前記反射素子との間に配置された第1のスリット部と、前記受光素子と前記反射素子との間に配置された第2のスリット部と、からなり、かつ、
前記発光素子の2本の取り付け端子を結ぶ仮想線の方向と前記第1のスリット部の長手方向とが平行でなく、前記受光素子の2本の取り付け端子を結ぶ仮想線の方向と前記第2のスリット部の長手方向とが平行でない、ことを特徴とする。
【0010】
上述のように発光素子や受光素子を基板に取り付ける場合、これらの素子は、2本の取り付け端子を結ぶ仮想線と垂直な方向に対し多少傾いた状態で取り付けられてしまうこともある。しかし、本発明では、前記仮想線の方向と第1(又は第2)のスリット部の長手方向とが平行とならないように設定されているため、前記発光素子や前記受光素子が多少傾いた状態で取り付けられていても、前記発光素子からの光は第1のスリット部及び第2のスリット部を通過した上で前記受光素子に到達する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
まず、本発明の実施の形態について、図1乃至図43に沿って説明する。
〈画像形成装置の全体構成の説明〉
図1は、本発明に係る画像形成装置Gの全体構成を示す断面図であるが、この画像形成装置Gの本体1(以下、“装置本体1”とする)は、画像読み取り位置にある原稿(シート材)の画像情報を光学的に読み取る画像入力部(以下、“リーダ部”とする)200と、読み取った画像を所定の用紙にプリントする画像出力部(以下、“プリンタ部”とする)300と、を有しており、装置本体1の上側には、原稿(シート材)を画像読み取り位置にまで順次自動的に搬送すると共に該位置に搬送されてきた原稿の表裏を反転する、シート材搬送装置としての自動原稿送り装置(以下、“ADF”とする)2が配置されている。
〈リーダ部200の説明〉
このうちリーダ部200は、装置本体1の上面を形成すると共に原稿が載置されるプラテン3を有しており、そのプラテン3の下方(すなわち、後述する幅広ベルト7に対向する位置)にはスキャナー204が配置されている。このスキャナー204は、ランプ202及びミラー203を有しており、プラテン3上に搬送されてきた原稿に光を照射して、原稿の画像読み取りを行うようになっている。
【0013】
また、リーダ部200は、ミラー205、206、レンズ207並びにイメージセンサ208等を有しており、原稿に記録された画像情報を光学的に読み取り、光電変換して画像データとして読み込むように構成されている。
〈プリンタ部300の説明〉
プリンタ部300は、図2に示すように、リーダ部200によって読み取られた画像を用紙にプリントする画像形成部301と、用紙を搬送する用紙搬送系302とを備えている。
【0014】
このうち、画像形成部301は、回転自在に支持されると共に駆動手段(不図示)により時計回りの方向に回転駆動される感光ドラム112を備えており、該感光ドラム112の周りには、感光ドラム112の表面を一様な電位に帯電する1次帯電装置113と、トナーを収納して感光ドラム112上に形成された静電潜像をトナー像とする現像装置114と、そのトナー像を用紙に転写する転写帯電器115と、用紙を感光ドラム112から分離させる分離帯電器116等、が順に配設されている。
【0015】
次に、用紙搬送系302について説明する。
【0016】
装置本体1の側方には、用紙を収納するカセット100,102及び用紙積載装置108等が配置されている。そして、これらのカセット100,102並びに用紙積載装置108は、公知のように分離爪(不図示)を有しており、積載された用紙に当接する位置には、給送ローラ101,103,109がそれぞれ配置されている。カセット100,102及び用紙積載装置108に収納されている用紙は、これら分離爪並びに給送ローラ101,103,109の作用によって1枚ずつ排出されるようになっている。なお、用紙積載装置108は、用紙を積載する中板108aを有しているが、この中板108aは、モータ等によって昇降されて給送ローラ109と用紙とが常に接触するように構成されている。また、この給送ローラ109の近傍(左上方)には、用紙を搬送するための搬送ローラ110が配置されている。
【0017】
さらに、カセット100,102及び用紙積載装置108と、上述した感光ドラム112との間にはレジストローラ106が配置されており、カセット100,102又は用紙積載装置108から搬送されてきた用紙を、感光ドラム112の回転に同期させて搬送するようになっている。
【0018】
また、感光ドラム112の下左方には、用紙を搬送するための搬送ベルト117が配置されており、その下流側には、用紙に転写されたトナー像を定着させるための定着装置118が配置されている。さらに、この定着装置118の下流側には搬送ローラ119及び排出ローラ121が配置されており、定着終了後の用紙を外部に排出するようになっている。
【0019】
一方、これらの搬送ローラ119及び排出ローラ121の間においては、用紙の搬送経路が下方に分岐されていて、該分岐された搬送経路は、レジストローラ106の側への用紙の再搬送を可能にして、いわゆる両面コピー(用紙の両面にそれぞれ像を形成するモード)や多重コピー(用紙の片面に像を像を重ねて形成するモード)ができるように構成されている。
【0020】
すなわち、分岐部にはフラッパ120が配置されていて、搬送経路を切り替えるようになっている。そして、下方に分岐された搬送経路には、用紙を搬送するための搬送ローラ201、搬送ベルト202、搬送ベルト204並びに搬送ローラ205が配置されており、さらに、用紙を一時的に積載する中間トレイ200が配置されている。なお、搬送ベルト202と搬送ベルト204との間には、搬送経路を切り替えるためのフラッパー203が配置されている。そして、このフラッパー203の切り替えによって、両面コピー時にはパス206を経由して用紙が搬送され、中間トレイ200に画像面を上側にして載置されるようになっている。また、多重コピー時にはパス207を経由して用紙が搬送され、中間トレイ200に画像面を下側にして載置されるようになっている。
【0021】
このようにして中間トレイ200に積載された用紙は、補助ローラ209,210及び正逆転分離ローラ対211の作用によって下方から1枚ずつ分離されて搬送され、該分離された用紙は、搬送ローラ213,214,215及び搬送ローラ110によって画像形成部301に搬送されるようになっている。そして、この画像形成部301にて、2度目の画像形成が行われ、画像が形成された用紙は、再び、搬送ベルト117によって定着装置118に搬送され、搬送ローラ119及び排出ローラ121によって外部に排出されるようになっている。
【0022】
ところで、装置本体1の側方(排出ローラ121が配置された側の側方)には、排出された用紙を蓄えるためのソーター122が配置されている。このソーター122は、ノンソートトレイ122aとソートビントレイ122bとを有しており、用紙を仕分けしない場合にはノンソートトレイ排出ローラ122cによって用紙がノンソートトレイ122aに排出され、用紙を仕分けする場合にはソートビントレイ排出ローラ122dによって用紙がソートビントレイ122bに排出されるようになっている。
【0023】
例えば、1枚の両面原稿(両面に画像が形成されている原稿)を複数枚両面コピーする場合には、画像形成装置Gは設定されたコピー枚数だけ片面コピーを行い、その間、中間トレイ200には片面コピーされた用紙が積載される。そして、設定されたコピー枚数分の片面コピーを終了すると、原稿が反転され、中間トレイ200に積載されている用紙に順次画像が形成される。このようにして両面コピーされた用紙は、ソーター122にて仕分けされる。
【0024】
また、原稿をADF2によって1巡する毎にコピーを1組だけ作成する方法もある。この方法によれば、複数部のコピーを作成する場合でも、ページ順の揃ったコピー群が順に得られるので、ソーターがなくても必要な部数のコピーが区分けして得られる。この方法で両面コピーをするときは、1枚の原稿の両面を続けて読み取って用紙の表裏に続けてコピーして排出し、その後、次の原稿の両面についても同様にして、このことを何度も繰り返せば、区分けされた両面コピー群が得られる。
【0025】
尚、このようなソーター122の代わりに、仕分け機構を有しない排出トレイを用いてもよい。
〈ADF2の説明〉
次に、ADF2の構造について説明する。
〈原稿トレイの説明〉
図3は、ADFの構造を示す詳細断面図であるが、このADF2は、多数の原稿を積載するための原稿トレイ4を有している。なお、この原稿トレイ4には、一対の幅方向規制板(不図示)が原稿の幅方向にスライド自在に配置されており、これらの幅方向規制板によって積載される原稿の幅方向を規制することにより、原稿の給送時の安定性を確保している。
【0026】
また、この原稿トレイ4の左端部にはストッパ21が回転自在に支持されており、このストッパ21は、トレイ上に立設されて原稿の給送を阻止する位置(図中の実線位置)と、待避して該給送を阻害しない位置(図中の鎖線位置)とを、選択的に取るように構成されている。
〈各ローラ及び原稿搬送路の説明〉
次に、ADF2内に配置されたローラと、原稿が搬送される搬送経路とについて、図3乃至図6に沿って説明する。
【0027】
ここで、図4は、原稿トレイ4の左端に配置された給紙ローラ5等の構造、その作用、並びに給紙ローラ5の最大上昇位置を示す図であり、図5は、給紙ローラ5の最大下降位置を示す図である。また、図7は給紙ローラ5等の構造を示す平面図である。
【0028】
上述した原稿トレイ4の左端上方には、図4に詳示するように、c1点を中心に揺動する揺動アーム53が配置されており、揺動アーム53の先端には給紙ローラ(搬送手段)5が回転自在に支持されている。この給紙ローラ5は、後述する分離モータ100によって回転駆動されることに基づき、原稿トレイ4に積載された原稿を順次搬出するようになっている。なお、この揺動アーム53には、図6(a) に詳示するように貫通孔53aが弧状に形成されている(詳細は次述)。また、給紙ローラ5は、図7に示すように、積載された原稿に対向するように原稿の幅方向に沿って複数個配置されている。
【0029】
また、上述のc1点を中心にして揺動するように昇降アーム51が配置されており、この昇降アーム51は、図4の位置から図5の位置に移動可能に構成されている。この昇降アーム51は、紙面に平行に所定間隙を開けて配置された支板51a、51bを有しており、これらの支板51a、51bには位置決めピン51cがカシメ固定されている(図6(c) 参照)。そして、この位置決めピン51cは上述した貫通孔53aに挿通されていて昇降アーム51が揺動アーム53に係合されるようになっており、昇降アーム51を揺動させることに基づき揺動アーム53を揺動させるようになっている。また、上述した支板51a、51bには位置決めピン51eがカシメ固定されている(詳細は次述)。
【0030】
一方、c1点を中心に揺動するように分離上ガイド板52が配置されており(図6(b) 参照)、その下方には分離下ガイド59が原稿トレイ4に連続するように配置されている。そして、分離下ガイド板59は、給紙ローラ5によって搬出される原稿の下方に配置されて該原稿の下面をガイドし、分離上ガイド板52は、搬出される原稿の上方に配置されて該原稿の上面をガイドするようになっている。
【0031】
ところで、上述した昇降アーム51の位置決めピン51eは、図4に詳示するように、原稿セット時(上昇位置)においては分離上ガイド板52を下側から支えて原稿トレイ4との間を大きく開放している。
【0032】
なお、給紙ローラ5は、給紙開始時には原稿に当接するまで降下されるため(詳細は後述)、原稿P上に着地したときに周知のようにバウンドする。そして、給紙ローラ5が原稿の幅方向に複数個配置されている場合(図7参照)、複数の給紙ローラ5,…相互の圧力バランス(原稿Pに対する圧力バランス)がくずれ、そのバウンド状態で給送動作を開始すると原稿の斜行を発生させる可能性が大きくなる。
【0033】
しかし、本実施の形態においては、給送ローラ5は、各々が独立懸架構成をとり、原稿Pにイコライズしやすくなっているため、給紙性能の向上を計ることが可能である。
【0034】
一方、上述した昇降アーム51の回転中心c1には分離搬送ローラ8が回転自在に支持されており、該ローラ8の下方には、周知の分離ベルト6が回転自在に配置されている。そして、これらの分離搬送ローラ8や分離ベルト6は後述する分離モータ100によって矢印の方向に回転駆動され、給紙ローラ5によって複数の原稿が同時給送された場合には、分離搬送ローラ8は1枚の原稿を下流側に搬送し、分離ベルト6は他の原稿を原稿トレイ4の側へ戻すようになっている。そして、これらの分離搬送ローラ8と分離ベルト6とによって分離部Sが構成されており、これらの原稿を分離するようになっている。なお、分離搬送ローラ8はワンウェイ機構を備えており、原稿が第1給送ローラ16(詳細は次述)によって分離部Sから引き抜かれる時の搬送負荷を軽減している。
【0035】
また、分離部Sの下流側(図示左側)には、図42に示すように第1給送ローラ(搬送手段)16が回転自在に支持されており、分離部Sから送られてくる原稿をさらに下流側に搬送するようになっている。なお、分離部Sと第1給送ローラ16との間の原稿搬送路を符号(イ)で示す。
【0036】
さらに、この第1給送ローラ16の下流側の原稿搬送路(ロ)は左下方に湾曲して形成されており、該搬送路(ロ)には第2給送ローラ(搬送手段)9が回転自在に支持されている。そして、この第2給送ローラ9は、複数の原稿を順次連続して下流側に搬送するようになっている。なお、この第2給送ローラ9は、原稿が第1給送ローラ16によって搬送されてくる間は駆動が停止されるように構成されており、これによって原稿にループを形成して該原稿の斜行を防止するようになっている。
【0037】
またさらに、この第2給送ローラ9よりも原稿の搬送方向の下流側(すなわち、第2給送ローラ9の下方からプラテン3の左上方にかけて)には原稿搬送路(ハ)が形成されており、プラテン3の左上方には、駆動ローラ36が回転自在に支持されている。また、プラテン3の右上方には、同じく回転自在に支持されたターンローラ37が配置されており(図1参照)、これらのローラ36,37には幅広ベルト7が巻き掛けられている。この幅広ベルト7は、原稿と同程度の幅、又はそれ以上の幅を持っており、プラテン3に沿うように配置されて該プラテン3と共に原稿搬送路(ニ)を形成している。また、この幅広ベルト7は、駆動ローラ36によって正逆両方向に回転駆動されることに基づき、第2給送ローラ9によって搬送されてきた原稿をさらに同方向へ搬送したり、逆に第2給送ローラ9の方へ送り返したりするようになっている。
【0038】
つまり、本実施の形態においては、原稿トレイ4からプラテン3にかけて原稿搬送路(イ)(ロ)(ハ)が湾曲して形成されており、給紙ローラ5、分離部S、第1給送ローラ16及び第2給送ローラ9等の働きによって、原稿トレイ上の原稿Pを、順次分離した上でプラテン3まで搬送するようになっている。
【0039】
ところで、上述した原稿搬送路(ハ)は、第2給送ローラ9から右下へプラテン3の方へ湾曲するように形成されているが、第2給送ローラ9から左下へは、反転給送路(チ)が湾曲して形成されており、該給送路(チ)の終端部には第1反転ローラ17が回転自在に支持されている。なお、この反転給送路(チ)と上述した原稿搬送路(ニ)とは反転給排路(ホ)によって連通されている。
【0040】
また、第1反転ローラ17からの反転給送路(ヘ)は左上方に延設されており、該給送路(ヘ)の終端部には第2反転ローラ18が回転自在に支持されている。さらに、反転給送路(ヘ)は、第2反転ローラ18の上側において2つの反転給送路(リ)(ト)に分岐されており、反転給送路(リ)は第2反転ローラ18から右上方へ延設され、反転給送路(ト)は原稿搬送路(ロ)の方へ延設されて反転給送路(ヘ)と原稿搬送路(ロ)とを連通している。つまり、本実施の形態においては、反転給送路(ホ)(ヘ)(リ)(ト)は、原稿搬送路(ニ)、すなわち、原稿の読み取り位置に連設されている。また、第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18は、反転給送路(ヘ)(リ)(ト)に沿って原稿を搬送することにより原稿の表裏反転を行うようになっている。
【0041】
そして、本実施の形態においては、プラテン3に搬送する前に原稿の表裏反転(プリ反転処理)を行う場合には、
(イ)→(ロ)→(チ)→(ヘ)→(リ)→(ホ)→(ニ)
の順で原稿を搬送するようになっている(詳細は後述)。
【0042】
また、既にプラテン3に搬送されて原稿の読み取りが終了した後に原稿の表裏反転(反転処理)を行う場合には、
(ホ)→(ヘ)→(ト)→(ハ)→(ニ)
の順で原稿を搬送するようになっている(詳細は後述)。
【0043】
一方、上述した幅広ベルト7の右方には原稿排出路(ヌ)と排紙トレイ10とが配置されると共に、原稿排出路(ヌ)には排紙ローラ12及び搬送ローラ19が設けられており、画像読みとりが終了したプラテン3上の原稿Pを排紙トレイ10に排出するようになっている。
【0044】
また一方、排紙トレイ10の上方には、開閉式の手差し原稿トレイ14が配置されていると共に、このトレイ14の左端部には手差し給紙ローラ13が配置されており、この給紙ローラ13と上述した搬送ローラ19とによって、手差し原稿トレイ14にセットされた原稿P(1枚原稿)を手差し搬送路(ル)に給紙するように構成されている。
【0045】
また、この手差し搬送路(ル)には手差しレジストローラ11が設けられており、給紙された原稿をプラテン3に搬送するように構成されている。なお、このレジストローラ11は、上述した第2給送ローラ9と同様に、原稿が搬送されてくる間は駆動が停止されるように構成されており、これによって原稿にループを形成して該原稿の斜行を防止するようになっている。さらに、この手差しレジストローラ11は、プラテン3から排紙されてきた原稿を排紙トレイ10に排出するようになっている。
【0046】
一方、手差し給紙ローラ13の下流側には手差しシャッタ28が回転自在に支持されており、この手差しシャッタ28は、手差し搬送路(ル)を閉塞して原稿(手差し原稿トレイ14にセットされた手差し原稿)の給送を阻止する位置(図中の鎖線位置)と、待避して該給送を阻害しない位置(図中の実線位置)とを、選択的に取るように構成されている。これにより、画像読み取りが終了した原稿をプラテン3から排紙トレイ10に搬送している間に、手差し原稿トレイ14にセットされた手差し原稿が手差し搬送路(ル)へ進入することが防止される。なお、このように手差しシャッタ28によって原稿の給送を阻止している間も手差し給紙ローラ13は回転駆動されるが、該ローラ13の搬送力は、該ローラ13と原稿とがスリップするように低く設定されている。
〈フラッパの説明〉
次に、上述した各原稿搬送路に配置されるフラッパについて、図3に沿って説明する。
【0047】
上述した原稿搬送路(ハ)と反転給送路(チ)と合流部には反転給紙フラッパ22が揺動自在に配置されており、該フラッパ22は、図中の実線位置に揺動されて原稿搬送路(ハ)を閉塞すると共に反転給送路(チ)を開放し、或いは図中の鎖線位置に揺動されて反転給送路(チ)を閉塞すると共に原稿搬送路(ハ)を開放するように構成されている。
【0048】
また、反転給送路(リ)と反転給送路(ト)との合流部(第2反転ローラ18の搬送方向下流側)には反転フラッパ23が揺動自在に配置されており、該フラッパ23は、図中の実線位置に揺動されて反転給送路(ト)を閉塞すると共に反転給送路(リ)を開放し、或いは図中の鎖線位置に揺動されて反転給送路(リ)を閉塞すると共に反転給送路(ト)を開放するように構成されている。
【0049】
さらに、反転給送路(チ)と反転給排路(ホ)の合流部には一方向フラッパ24(マイラー等が貼付されている)が揺動自在に配置されており、該フラッパ24は、原稿Pを反転給送路(チ)から反転給送路(ヘ)へ搬送する際のガイドの役割を果たすと共に、原稿Pを反転給送路(ト)(ヘ)から反転給排路(ホ)を経由させてプラテン3に搬送する場合は、原稿Pの反転給送路(チ)への遡上を防止するようになっている。
【0050】
またさらに、反転給排路(ホ)のプラテン3側には、反転給紙フラッパ22と連動される給排フラッパ25が揺動自在に配置されており、該フラッパ25は、原稿Pを反転給排路(ホ)からプラテン3に搬送する場合は図中の実線位置に揺動されて、プラテン3に進入する原稿Pの先端がプラテン3の端部と衝突するのを防止し、逆にプラテン3から反転給排路(ホ)に原稿Pを搬送する場合は図中の鎖線位置に揺動されて、原稿Pが円滑に搬送されるようになっている。
【0051】
また、プラテン3の右端と手差しレジストローラ11の間には排紙フラッパ26が揺動自在に配置されており、該フラッパ26は、原稿Pを手差し搬送路(ル)からプラテン3に搬送する場合は図中の実線位置に揺動されてプラテン3に進入する原稿Pの先端がプラテン3の端部と衝突するのを防止し、逆にプラテン3から原稿排出路(ヌ)に原稿Pを排出する場合は図中の鎖線位置に揺動されて、原稿Pが円滑に排出されるようになっている。
【0052】
さらに、原稿排出路(ヌ)と手差し搬送路(ル)の合流部には一方向の手差しフラッパ27が揺動自在に配置されており、該フラッパ27は、プラテン3から排紙トレイ10に排出すべき原稿Pが手差し搬送路(ル)に入り込むのを防止している。
〈駆動系統の説明〉
次に、上述したローラやフラッパを駆動する駆動系統について、図3に沿って説明する。
【0053】
上述した分離搬送ローラ8や分離ベルト6や給紙ローラ5は、PLL制御されたDCブラシモータ(以下、“分離モータ”とする)100によって回転駆動されるように構成されている。なお、この分離モータ100と、分離搬送ローラ8及び分離ベルト6並びに給紙ローラ5との間には分離クラッチ106が介装されており、このクラッチ106によって駆動伝達をオン・オフするようになっている。また、分離モータ100のモータ軸には、複数のスリットを有するクロック板100aが固設されており、このクロック板100aに対向する位置には、透過型の光センサである分離クロックセンサ100bが配置されている。そして、この分離クロックセンサ100bは、分離モータ100が回転したときにモータ回転数に比例したクロックパルスを発生するようになっている。つまり、このクロックパルスをカウントすることによって分離モータ100による原稿の送り量を検知できるようになっている。そして、後述する分離センサ30が原稿先端の通過を検知すると同時に分離クロックセンサ100bからのクロックパルスをカウント開始することによって、原稿の搬送位置を検知するようになっている。
【0054】
また、第2給送ローラ9、第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18は、正逆回転可能なステッピングモータ(以下、“搬送モータ”とする)101によって回転駆動されるように構成されている。なお、第2給送ローラ9の従動ローラ軸には、複数のスリットを有するクロック板101aが固設されており、このクロック板101aに対向する位置には、透過型の光センサである反転クロックセンサ101bが配置されている。そして、この反転クロックセンサ101bは、従動ローラの回転数に比例したクロックパルスを発生するようになっている。そして、第2給送ローラ9で原稿Pを搬送している際にスリップが発生した場合、このクロックパルス数と搬送モータ101の駆動クロック数からスリップ量を計測できるようにしている。
【0055】
さらに、上述した駆動ローラ36(すなわち、幅広ベルト7)は、正逆回転可能なステッピングモータ(以下、“ベルトモータ”とする)102によって回転駆動されるようになっている。なお、このベルトモータ102も、複数のスリットを有するクロック板と、透過型の光センサであるクロックセンサとによってモータ回転数を検知できるようになっている。
【0056】
ここで、駆動ローラ36の回転は、幅広ベルト7によってターンローラ37に伝えられるが、ターンローラ37からは手差しレジストローラ11に駆動が伝えられており、プラテン3上の原稿の搬送速度と手差しレジストローラ11の搬送速度は等しくなるようにしてある。
【0057】
また、上述した昇降アーム51は、正逆可能なステッピングモータ(以下、“揺動モータ”とする)103によって揺動されるように構成されている。なお、この揺動モータ103も、複数のスリットを有するクロック板と、透過型の光センサであるクロックセンサとによってモータ回転数を検知できるようになっている。また、この揺動モータ103は、昇降アーム51を図4と図5との間の任意の位置(図16に示す位置)に停止させるようになっている。
【0058】
さらに、排紙ローラ12及び手差し給紙ローラ13は、FGサーボ制御式のDCモータ(以下、“排紙モータ”とする)104によって回転駆動されるように構成されている。なお、排紙モータ104のモータ軸には、複数のスリットを有するクロック板104aが固設されており、このクロック板104aに対向する位置には、透過型の光センサである排紙クロックセンサ104bが配置されている。そして、この排紙クロックセンサ104bは、排紙モータ104が回転したときモータの回転数に比例したクロックパルスを発生するようになっている。
【0059】
またさらに、上述したストッパ21は、ストッパソレノイド105によって駆動され、具体的には、ストッパソレノイド105がオフのときには図中の実線位置にあり、ソレノイド105がオンのときには図中の鎖線位置に揺動されるようになっている。
【0060】
また、反転給紙フラッパ22及び給排フラッパ25はパス切り替えソレノイド107によって駆動され、具体的には、ソレノイド107がオフのときにはそれぞれ図中の実線位置にあり、ソレノイド107がオンのときにはそれぞれ図中の鎖線位置に揺動されるようになっている。
【0061】
さらに、反転フラッパ23は反転フラッパソレノイド108によって駆動され、具体的には、ソレノイド108がオフのときには図中の実線位置にあり、ソレノイド108がオンのときには図中の鎖線位置に揺動されるようになっている。
【0062】
またさらに、排紙フラッパ26並びに手差しシャッタ28は排紙フラッパソレノイド109によって駆動され、具体的には、ソレノイド109がオフのときには図中の鎖線位置にあり、ソレノイド109がオンのときには図中の実線位置に揺動されるようになっている。
〈各センサの説明〉
次に、各センサーについて説明する。
【0063】
上述した昇降アーム51は、図4に詳示するように昇降アームフラグ51dを有しており、このフラグ51dに対応する位置(分離部Sの上方)には、透過型の光センサである給紙ローラホームセンサ45が設けられている。そして、昇降アーム51が上昇し、昇降アームフラグ51dが図示のように給紙ローラホームセンサ45のセンサ光路を遮光したときに、昇降アーム51がホームポジションである待機位置にあると検知できるようになっている。
【0064】
また、図4に詳示するように、揺動アーム53には第1揺動アームフラグ54及び第2揺動アームフラグ55が形成されていると共に、昇降アーム51には、これらのアームフラグ54,55の位置を検知する第1揺動位置センサ46及び第2揺動位置センサ47が取り付けられており、揺動アーム53及び昇降アーム51の相対位置を検知するようになっている。そして、図18に示すように給紙ローラ5が最上の原稿に当接すると揺動位置センサ46,47は揺動アームフラグ54,55によって遮蔽されてオン信号を出力するようになっている。そして、この揺動位置センサ46,47の検知結果に基づいて、給紙ローラ5が当接位置と離間位置とに移動されるようになっている。
【0065】
さらに、ストッパ21の上流部近傍には、図3に示すように、透過型の光センサである原稿セット検知センサ40a,40bが設けられており、原稿Pが原稿トレイ4にセットされたことを検出するようになっている。そして、この原稿セット検知センサ40a,40bが、原稿トレイ4に原稿Pがセットされたことを検知すると、給紙ローラ5が当接位置に移動されるようになっている。
【0066】
またさらに、原稿トレイ4の中程の所(ストッパ21から225mmの距離の所)には、反射型の光センサである原稿後端検知センサ41が設けられている。この原稿後端検知センサ41は、ラージサイズの原稿がセットされた場合にオンとなって、セットされた原稿がラージサイズかハーフサイズかを検知できるようになっている。
【0067】
また、原稿セット検知センサ40a,40bと後端検知センサ41の中間には、反射型の光センサである最終原稿検知センサ43が設けられており、搬送中の原稿が最終原稿であるか否かを判定できるようになっている。
【0068】
さらに、原稿トレイ4の下部には紙幅検知センサ44が設けられており、幅方向規制板の位置を検出することに基づき原稿トレイ4上にセットされた原稿Pの幅方向の長さを検出するようになっている。
【0069】
またさらに、分離搬送ローラ8と第1給送ローラ16の間の原稿搬送路中には、透過型の光センサである分離センサ(シート材検知手段)30が設けられており、分離搬送ローラ8で搬送されてきた原稿Pの通過を検出するようになっている。
【0070】
また、分離センサ30と搬送方向に同じ位置で、スラスト方向(原稿の幅方向)に所定距離離れた位置には、同じく透過型の光センサである斜行検知センサ(シート材検知手段)31が併設されており、分離センサ30と共に、給送されてきた原稿の斜行量を検出出来るようになっている。
【0071】
また、第1給送ローラ16の下流側で該ローラ16の近傍には、フラグ移動によって原稿Pを検出する混載検知センサ32が設けられており、原稿トレイ4上のセンサと合わせて、異なるサイズの原稿が原稿トレイ4にセットされていることを原稿搬送中に検出できるようにしている。
【0072】
さらに、第2給送ローラ9の上流側でかつ該ローラ9の近傍には、透過型の光センサである給紙センサ35が配設されており、原稿搬送路(イ)(ロ)(ハ)及び反転給送路(ト)を搬送される原稿Pの前端及び後端を検知するようになっている。
【0073】
またさらに、給送ローラ9の下流側には、同じく透過型の光センサであるレジストセンサ(シート材検知手段)39が配設されていて、原稿Pの後端を検出する事によって原稿Pの停止位置を制御するようになっている。
【0074】
また、反転給排路(ホ)には、透過型の光センサである反転センサ38が配設されており、プラテン3から排出された原稿P、または、プラテン3に進入する原稿Pを検出するようになっている。
【0075】
さらに、反転給送路(リ)には、透過型の光センサである反転検知センサ(シート材検知手段)33が設けられており、反転フラッパ23の切り替えによって移動したフラグを検知し、原稿Pが反転給送路(リ)に導かれた事を検出するようになっている。
【0076】
またさらに、手差しレジストローラ11の排紙方向下流近傍には、透過型の光センサである手差しレジストセンサ(シート材検知手段)34が設けられており、手差し搬送路(ル)からの原稿を検出すると共に、プラテン3から原稿排出路(ヌ)へ排出される原稿Pを検出するようになっている。
【0077】
また、手差し給紙ローラ13の手差し原稿トレイ14側には、フラグ移動によって原稿Pを検出する手差し原稿検知センサ370が設けられており、手差し原稿トレイ14に原稿がセットされたことを検出するようになっている。
【0078】
ところで、本実施の形態においては、上述したシート材検知手段としての分離センサ30、斜行検知センサ31、反転検知センサ33、手差しレジストセンサ34及びレジストセンサ39には、いずれも光透過型センサを用いているが、それらのセンサの構造について、図43に沿って説明する。
【0079】
光透過型センサは発光部(発光素子)501と受光部(受光素子)502とを有しており、これらは、それぞれ2本のリード線(取り付け端子)501a,501a及び502a,502aによって基板503に互いに隣接するように取り付けられている。そして、これらの発光部501及び受光部502に対向する位置には反射プリズム(反射素子)505が配置されており、発光部501からの光が受光部502に対して反射されるようになっている。また、これら発光部501及び受光部502と反射プリズム505との間には、2本のスリット(第1のスリット部、第2のスリット部)506a,506bが互いに90度の角度をなす方向に形成されたキャップ部材506が配置されている。なお、一方のスリット(第1のスリット部)506aは発光部501と反射プリズム505との間に配置され、他方のスリット(第2のスリット部)506bは受光部502と反射プリズム505との間に配置されている。さらに、本実施の形態においては、発光部501の2本のリード線501aを結ぶ線(仮想線)m1 の方向とスリット506の長手方向n1 とが平行でなくほぼ垂直となるように、受光部502の2本のリード線502a,502aを結ぶ仮想線m2 の方向とスリット506bの長手方向n2 とが平行でなくほぼ垂直となるように、構成されている。なお、本実施の形態においては、反射プリズム505における発光部501及び受光部502に対向する面505aは、スリット506a,506bの長さに対して広めに設定されており、発光部501が基板503に傾いた状態で取り付けられた場合でも、発光部501からの光はスリット506aを通過し、反射プリズム505によって反射された上で受光部502に到達するようになっている。
〈画像読み取り時における原稿とスキャナーとの位置関係〉
次に、画像読み取り時における原稿とスキャナーとの位置関係について、図8及び図9に沿って説明する。図8及び図9は、画像読み取り時における原稿とスキャナーとの位置関係を示す図である。
【0080】
本画像形成装置Gにおいては、上述のように、固定読取モード(原稿をプラテン上に停止させた状態でスキャナー204を移動させて画像読み取りを行うモード)と、流し読みモード(スキャナー204の方を所定位置に停止させた状態で原稿を移動させて画像読み取りを行うモード)とを選択できるようになっているが、図中の符号R1は、固定読取モードにおけるスキャナー204のホームポジション(換言すれば、画像読み取り位置に載置された状態の原稿の後端位置)を示している。なお、この固定読取モードは両面原稿モードにおいて実施される。
【0081】
また、符号R2は、ハーフサイズ片面原稿搬送モード(流し読みモード)時におけるスキャナー204の停止位置(すなわち、画像読み取りが開始される瞬間の原稿先端の位置。以下、“第2画先R2”とする)を示しており、符号R3は、ラージサイズ片面原稿搬送モード、並びにハーフサイズ原稿を縦送りする場合(流し読みモード)におけるスキャナー204の停止位置(すなわち、画像読み取りが開始される瞬間の原稿先端の位置。以下、“第3画先R3”とする)を示している。
【0082】
さらに、図8において、符号L1は、第2給送ローラ9のニップ点から第1画先R1までの距離を示し、符号L2は、第2給送ローラ9のニップ点から第2画先R2までの距離を示し、符号L3は、第2給送ローラ9のニップ点から第3画先R3までの距離を示す。また、図9において、符号L4は、画像読み取り前にプラテン上に停止されたハーフサイズの先端と第1画先R1との距離を示し、符号L5は、該停止されたハーフサイズの先端と第2画先R2との距離を示し、符号L6は、先行原稿の後端と後続原稿の後端までの距離(紙間距離)を示し、符号L7は第1画先R1から手差しレジストローラ11までの距離を示す。
【0083】
一方、本実施の形態においては、
【0084】
【式1】
L7<L4+2×L6+Lph
Lph;ハーフサイズ原稿の搬送方向の長さ
の関係を満たすように、距離L4,L6,L7を設定している。したがって、プラテン3上に2枚の原稿(図においては原稿Pn、Pn‐1)が停止している状態では、それらの先行原稿(Pn‐2)の後端は手差しレジストローラ11のニップを抜けている。
〈制御回路の説明〉
次に、ADF2の制御回路について、図10に沿って説明する。
【0085】
図10は、本実施の形態の制御回路の回路構成を示すブロック図である。この制御回路Cは、マイクロプロセッサ(以下、“CPU”とする)201を中心に構成されており、電池によりバックアップされるRAM(不図示)と、制御シーケンスソフトの格納されたROM(同じく不図示)を備えている。なお、符号202は、複写機本体とのデータ通信を制御するための通信用ICである。
【0086】
また、CPU201の入力ポートには、分離センサ30、斜行検知センサ31、混載検知センサ32、反転検知センサ33、手差しレジストセンサ34、給紙センサ35、反転センサ38、手差し原稿検知センサ370、レジストセンサ39、原稿セット検知センサ40a,40b、原稿後端検知センサ41、最終原稿検知センサ43、紙幅検知センサ44、給紙ローラホームセンサ45、揺動位置センサ46,47等の各種センサが接続されており、装置内における、原稿の挙動、及び可動負荷の挙動をモニターするために用いられるようになっている。
【0087】
一方、CPU201の出力ポートにはドライブ回路203,…を介してモータ100,…等が接続されている。
【0088】
すなわち、上述した分離モータ100(DCブラシモータ)は、ドライバ203及びコントローラ203aを介してCPU201に接続されており、ドライバ203とコントローラ203aとによって駆動制御されるようになっている。なお、コントローラ203aには、CPU201からモータ回転数の基準となる基準クロック、オン、オフ信号などが入力されている。
【0089】
また、搬送モータ101(ステッピングモータ)は、ステッピングモータドライバ204を介してCPU201に接続されており、ステッピングモータドライバ204によって駆動制御されるようになっている。さらに、ベルトモータ102(ステッピングモータ)は、ステッピングモータドライバ205を介してCPU201に接続されており、ステッピングモータドライバ205によって定電流駆動されるようになっている。各々のドライバ204,…には、CPU201から相励磁信号と、モータ電流制御信号とが入力されている。
【0090】
またさらに、揺動モータ103(ステッピングモータ)は、ドライバ206を介してCPU201に接続されており、ドライバ206によって定電圧駆動されるようになっている。
【0091】
また、排紙モータ104(DCブラシモータ)は、ドライバ207とFGサーボ用のコントローラ207aとを介してCPU201に接続されており、ドライバ207とFGサーボ用のコントローラ207aとにより駆動制御されるようになっている。
【0092】
さらに、ストッパソレノイド105は、ドライバ208を介してCPU201に接続されており、ドライバ208によって駆動制御されるようになっている。
【0093】
またさらに、分離クラッチ106は、ドライバ209を介してCPU201に接続されており、ドライバ209によって駆動制御されるようになっている。
【0094】
また、パス切り替えソレノイド107は、ドライバ210を介してCPU201に接続されており、ドライバ210によって駆動制御されるようになっている。
【0095】
さらに、反転フラッパソレノイド108は、ドライバ211を介してCPU201に接続されており、ドライバ211によって駆動制御されるようになっている。
【0096】
またさらに、排紙フラッパソレノイド109は、ドライバ212を介してCPU201に接続されており、ドライバ212によって駆動制御されるようになっている。
【0097】
なお、上述した各ドライバ203〜212はすべて、CPU201に入力された信号によって、その動作を制御されるものである。
【0098】
次に、本実施の形態の作用について説明する。
[1]作用の概略
まず、本実施の形態の作用の概略について、図11に沿って説明する。
【0099】
原稿トレイ4に原稿Pがセットされたことが原稿セット検知センサ40によって検出され、かつ、オペレータが装置本体1の操作部にあるスタートキー(コピーキー)を押すと、動作開始となる(main1)。
【0100】
次に、装置本体1から送信されてきた複写モードを判別し(main2)、片面原稿モードであれば原稿後端検知センサ41がオフしているか否かを判別する(main3)。この判別によって原稿Pがハーフサイズかラージサイズかを検知でき、肯定判定(ハーフサイズ)であった場合には、後述する第1流し読みモードにて一連の複写処理を実行して動作を終了し(main4,main9)、否定判定(ラージサイズ)であった場合には、後述する第2流し読みモードにて一連の複写処理を実行して動作を終了する(main5,main9)。
【0101】
一方、装置本体1から送信されてきた複写モードを判別した時点で両面原稿モードであれば(main2)、両面原稿モードにて一連の複写処理を実行して動作を終了する(main6,main9)。
【0102】
また、オペレータが手差し原稿トレイ14に原稿をセットした場合には手差し原稿検知センサ370が信号を出力するが、この状態でオペレータが、装置本体1の操作部にあるスタートキー(コピーキー)を押すと、後述する手差しモードにて一連の複写処理を実行して動作を終了する(main7,main8,main9)。
[2]片面原稿搬送モード
まず、片面原稿搬送モードの場合の作用を、ハーフサイズ片面原稿搬送モードの場合とラージサイズ片面原稿搬送モードの場合とに分けて説明する。
[2−1]ハーフサイズ片面原稿搬送モード
まず、ハーフサイズの片面原稿を搬送する場合の作用の概略について、図12に沿って説明する。
【0103】
図12は、該作用の概略を示すフローチャート図である。
【0104】
ハーフサイズの片面原稿を搬送するに際しては、まず、ピックアップDOWN処理(詳細は後述)が行われ、給紙ローラ5が降下されて原稿P1に当接される(図12draftmd1)。
【0105】
その後、分離処理(詳細は後述)が実行されて最上部の原稿P1が1枚だけ分離され(図12draftmd2)、続いて給紙処理が実行される(図12draftmd3)。
【0106】
そして、原稿P1がプラテン3の所定位置にまで搬送されると、原稿流し読み処理(流し読みモード)が実行されて、装置本体1のスキャナー204を所定位置に固定したままで原稿画像の読み取りが行なわれる(図12draftmd4)。
【0107】
その後、分離センサ30により原稿の後端が検知されるのを待ち(図12draftmd5)、該検知がなされると、原稿セット検知センサ40によって搬送中の原稿が最終原稿か否かを判断する(図12draftmd6)。
【0108】
そして、最終原稿でなければ、原稿P1を排紙トレイ10上に排出する排紙処理(詳細は後述)を行い(図12draftmd8)、以上の動作を繰り返す(図12draftmd2〜draftmd6)。
【0109】
また、搬送中の原稿が最終原稿であった場合は、排紙処理を行うと共に(図12draftmd7)、ピックアップUP処理(詳細は後述)を行って給紙ローラ5を上限位置に戻し(図12draftmd9)、一連の処理を終了する。
【0110】
次に、ハーフサイズの片面原稿を搬送する場合の作用の詳細について、図13乃至図15に沿って説明する。
【0111】
図13及び図14は、ハーフサイズの片面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図であり、図15は、ハーフサイズの片面原稿を搬送するときの作用の詳細を示すフローチャート図である。
【0112】
通常、給紙ローラ5は図4に示すように分離上ガイド板52より上方の位置(ホームポジション)に待避しているため、オペレータは、この給紙ローラ5に阻害されることなく原稿の束をセットできる。そして、原稿がセットされた場合には原稿セット検知センサ40が信号を出力し、該信号に基づいて揺動モータ103が駆動されて給紙ローラ5が当接位置に移動される。なお、給紙ローラ5が当接位置に到達したか否かは、揺動位置センサ46,47からの信号に基づいて判断されるが、給紙ローラ5が当接位置に到達したと判断した場合には揺動モータ103の駆動が停止される。
【0113】
なお、以後の説明では、原稿トレイ4上に積載されている原稿を上から順に“原稿P1”、“原稿P2”、“原稿P3”とする。また、特に原稿順を指定しない場合は“原稿P”とする。
【0114】
いま、オペレータが画像形成装置の操作部にて複写条件を入力し、スタートキー(コピーキー)を押すと、紙幅検知センサ44によって原稿サイズの検出が行われる。
【0115】
通常、パス切り替えソレノイド107はオフとなって反転給紙フラッパ22は図3の実線位置に保持されて、原稿搬送路(ハ)は閉塞されて反転給送路(チ)が開放されているが、本モードにおいては、パス切替ソレノイド107はオン制御され(図15ent1)、反転給紙フラッパ22は図3に示す鎖線位置に移動され、反転給送路(ヘ)は閉塞されて原稿搬送路(ハ)が開放される。また、ストッパ21は、ストッパソレノイド105によって図3の鎖線位置に移動されて、原稿搬送路(イ)が開放されている。
【0116】
次に、分離モータ100、搬送モータ101及びベルトモータ102が起動され(図15ent2)、給紙ローラ5、分離ベルト6、分離搬送ローラ8、第1給送ローラ16、第2給送ローラ9及び幅広ベルト7が回転駆動される。そして、上述の分離ベルト6並びに分離搬送ローラ8の駆動によって分離処理(詳細は後述)が行われて、最上の原稿P1は原稿搬送路(イ)内を搬送され、第1給送ローラ16及び第2給送ローラ9の駆動によって原稿P1は原稿搬送路(ロ)及び(ハ)内を搬送される(図13(a)参照)。なお、第2給送ローラ9による原稿の搬送速度と、幅広ベルト7による原稿の搬送速度とは、原稿P1が搬送路(ニ)に進入する時点で一致するよう制御されている。
【0117】
ここで、分離部Sを通過した原稿P1は、第1給送ローラ16によって搬送される前に、分離センサ30及び斜行センサ31によって斜行検知が行われる。
【0118】
また、分離搬送ローラ8によって搬送される原稿が第1給送ローラ16に到達したか否かを、分離センサ30及び分離クロックセンサ100bからの信号に基づいて判断し、該判断をした場合には、給紙ローラ5を原稿から離間する離間位置まで上昇させる。
【0119】
なお、連続給紙の場合には、給紙ローラ5は、図4のホームポジションまでは上昇せず、最上紙である原稿P1から3〜5mm程度離間する位置(図16に示す待避ポジション)に中間停止するように制御される。これにより、給紙ローラ5の移動量は最小限に抑えられ、その結果、給紙ローラ5の原稿P1上への着地振動が少なくなって給紙性能が向上されると共に、後続の給紙開始までの時間を短縮できる。
【0120】
さらに、上述のように給紙ローラ5が上昇されると、分離クラッチ106がオフされて分離ベルト6及び分離搬送ローラ8の駆動が停止される。なお、分離搬送ローラ8は、ワンウェイローラで構成されているため、搬送中の原稿P1の動きに追従して回転する。
【0121】
ところで、上述した分離モータ100等の起動(図15ent2)と同時に、反転クロックから入力するクロック信号によってカウントするサイズチェックカウンタがスタートされる(図15ent3)。
【0122】
一方、レジストセンサ39が原稿先端を検知することで原稿P1が原稿搬送路(ハ)に搬送されたことを確認する(図15ent4)。
【0123】
また、分離センサ30が原稿後端の通過を検知すると(図15ent5)、分離クロックから入力されるクロック信号によってカウントする分離オフカウンタをスタートさせる(図15ent6)。そして、第1給送ローラ16から分離センサ30までの距離L3分だけのカウントが完了すると(図15ent7)、原稿は第1給送ローラ16から後端が抜けていることから、分離モータ100をオフして第1給送ローラ16の駆動を止める(図15ent8)。このとき、後述する斜行補正が行われる。
【0124】
さらに、給紙センサ35が原稿後端の通過を検知すると(図15ent9)、前記サイズチェックカウンタをストップし(図15ent10)、そのデータに基づいてに示すサイズチェック処理(詳細は後述)を行う(図15ent11)。
【0125】
またさらに、給紙センサ35が原稿後端の通過を検知すると(図15ent9)、ベルト励磁クロックによってカウントされるレジストカウンタをスタートさせる(図15ent12)。
【0126】
その後、このカウントが給紙センサ35から第2給送ローラ9までの距離L4分だけ終了すると(図15ent13)、搬送モータ101をオフし(図15ent14)、第2給送ローラ9の駆動を停止させる。これにより、第2給送ローラ9の回転は、先行原稿P1の後端が第2給送ローラ9のニップを抜けたところで停止される。
【0127】
一方、給紙ローラ5は、図16に示す待避ポジションに待避しているが、先行原稿P1が分離搬送ローラ8によって搬送されて該先行原稿P1の後端が給紙ローラ5のニップ点を通過すると、再び当接位置まで降下され、後続原稿P2の給紙動作に備える。そして、先行原稿P1の後端が第1給送ローラ16のニップ点を抜けたところで分離クラッチ106がオンされ、給紙ローラ5による後続原稿P2の給紙が開始される(図13(a)参照)。なお、先行原稿P1の後端が給紙ローラ5のニップ点を通過したか否かは、分離センサ30及び分離クロックセンサ100bからの信号に基づいて判断される。
【0128】
ところで、第2給送ローラ9の回転は、上述のように先行原稿P1の後端が第2給送ローラ9のニップを抜けたところで停止されるが、上述の給紙ローラ5による後続原稿P2の給紙は高速で行われるため、第2給送ローラ9の回転が停止される時点では、後続原稿P2は、その先端が第2給送ローラ9の上流近傍位置(給紙センサ35が配置されている位置)に到達する位置まで搬送されている。そして、後続原稿P2の先端が給紙センサ35によって検知されると、先行原稿P1の場合と同様に斜行取りのための制御が行われる。
【0129】
一方、先行原稿P1は、プラテン3上の原稿搬送路(ニ)に進入しており、幅広ベルト7によって単独搬送されるが、ベルトモータ102は、前記スタートしたレジストカウンタが終了した時点で(図15ent15)、停止される(図15ent16)。これにより、先行原稿P1は、その後端が給紙センサ35及び第2給送ローラ9のニップ点を抜けてから所定距離進んだところで一旦停止する(図13(b)参照)。
【0130】
つまり、先行原稿P1の後端と第2給送ローラ16のニップ点との間の距離をL8とし、原稿P1の搬送方向の長さをLphとすると、
【0131】
【式2】
L8=L2−L5−Lph>0
L2;第2画先位置R2から第2給送ローラ9のニップ点までの距離
L5;第2画先位置R2から先行原稿P1の先端までの距離
となるように設定されている。
【0132】
なお、ベルトモータ102の駆動停止が行われると同時に(図15ent16)、パス切り替えソレノイド107がオフされる(図15ent17)。
【0133】
このように原稿P1が一旦停止すると、制御回路Cは、装置本体1に対して搬送完了信号を出力し、装置本体1から搬送開始信号が入力されるのを待つ。
【0134】
そして、後続原稿P2の斜行取り制御が完了すると共に、制御回路Cが装置本体1(すなわち、スキャナー204の側)からの搬送開始信号を受信すると、該制御回路Cは、幅広ベルト7を起動して、先行原稿P1を画像形成速度で搬送する。
【0135】
この間、第2給送ローラ9は駆動が停止されたままであり後続原稿P2は待機しているが、先行原稿P1の後端と後続原稿P2の先端の距離(以後紙間距離とする)が所定距離(L8a)になったところで、第2給送ローラ9は起動され、後続原稿P2は、先行原稿P1と同じ画像形成速度で搬送される。なお、この第2給送ローラ9の起動及び搬送速度は、前述の紙間距離がL6となる時点で幅広ベルト7の搬送速度と第2給送ローラ9の搬送速度とが一致するように制御される。ここで、第2給送ローラ9が起動されるタイミングは、幅広ベルト7が起動されるタイミングよりも遅いため、上記距離L8a(第2給送ローラ9が起動される瞬間における、先行原稿P1の後端と後続原稿P2の先端の距離)よりも大きくなっており、上記L6の距離よりも小さくなっている。なお、第2給送ローラ9の起動タイミングは、第2給送ローラ9の加速時の原稿P2の損失を考慮した上で、先行原稿P1との紙間距離(最終的な紙間距離)がL6となるようなタイミングに設定されている。
【0136】
そして、先行原稿P1が第2画先位置R2に達すると、制御回路Cは装置本体1に対して画先到達信号を出力し、装置本体1はこれを受けて先行原稿P1の画像読み取り(流し読みモード)を開始する。なお、このハーフサイズ片面原稿搬送モードにおいては、スキャナー204は、第2画先位置R2に停止された状態で、第2給送ローラ9との係合が外れて幅広ベルト7によって搬送されている原稿の画像読み取りを行う。
【0137】
原稿P1は、画像読み取りが終了すると、原稿後端と第2画先位置R2とが所定距離L9となる位置に停止される(図13(c)参照)。この時、後続の原稿P2は、原稿先端と第2画先位置R2とが所定距離L5となる位置に停止されており、更に後続の原稿P3は、停止している第2給送ローラ9によって斜行取りのためのループが形成された状態で待機している。
【0138】
この状態で装置本体1から搬送開始信号が入力されると、制御回路Cは幅広ベルト7(ベルトモータ102)を起動して後続原稿P2の搬送を開始し、原稿P2が第2画先位置R2に達すると、装置本体1は該原稿P2の画像読み取りを行う。
【0139】
その後、先行原稿P1の排紙処理(詳細は後述)が行われ、該原稿は排紙トレイ10上に排出される(図14(a)(b)参照)。
【0140】
以下、上述した各処理の詳細について説明する。
〈ピックアップDOWN処理〉
ここで、このピックアップDOWN処理について、図17に沿って説明する。
【0141】
いま、給紙ローラ5がホームポジションにあると(図4参照)、給紙ローラホームセンサ45がオンしている。この状態で、揺動モータ103を駆動して昇降アーム51及び揺動アーム53を下降させると(pickupdwn1)、給紙ローラホームセンサ45がオフとなる(pickupdwn2)。さらに、昇降アーム51及び揺動アーム53を下降させると、給紙ローラ5が最上の原稿P1に当接した状態で、揺動位置センサ46,47は揺動アームフラグ54,55によって遮蔽されてオン信号を出力し(pickupdwn3)、このオン信号に基づいて揺動モータ103の駆動を止める(pickupdwn4)。この状態で、給紙ローラ5は、自重によって原稿P1に当接して、原稿P1に常に安定した給送力を付与する(図18参照)。
【0142】
なお、上述のように給紙ローラホームセンサ45がオフ(pickupdwn2)となった後も昇降アーム51を下降させると、位置決めピン51cと揺動アーム53との係合が解除され、揺動アーム53と昇降アーム51との間に相対的な位置関係にずれが発生し始めるが、昇降アーム51は揺動位置センサ46,47からのON信号に基づき停止されるため、そのずれ量は一定となる(図18参照)。
〈分離処理及び斜行補正〉
ここで、分離処理及び斜行補正について、図19に沿って説明する。
【0143】
上述のように分離モータ100が駆動されると(図19sepa1)、分離ベルト6及び分離搬送ローラ8がそれぞれ矢印方向に回転駆動され、原稿トレイ4から搬送されてきた原稿Pは1枚毎に分離されてさらに下流の原稿搬送路(ロ)に搬送される。そして、原稿P1の先端が分離搬送ローラ8の下流側の所定位置に到達すると、分離センサ30がオンされ(図19sepa2)、予め決められた所定時間範囲内に分離処理が終了する様、第2給送ローラ9に原稿先端を突き当ててループ形成されるまでの残りの搬送距離と分離センサ30がオンするまでの経過時間から分離モーター100の速度制御を行う(図19sepa3)。
【0144】
そして、原稿P1の先端が、第2給送ローラ9の上流側近傍に配置された給紙センサ35によって検知されると(図19sepa4)、分離クロックから入力するクロック信号によってカウントする分離ループカウンタをスタートさせ(図19sepa5)、分離モーター100の駆動(第1給送ローラ16の駆動)は、この設定カウント終了後に停止される(図19sepa6,sepa7)。これにより、原稿P1は、停止している第2給送ローラ9のニップ部に先端を突き当てられ、所定量のループが形成された状態で停止されて、周知の斜行取りが行われる。
【0145】
ところで、原稿の重送が起こった場合には、下側の原稿は分離ベルト6によって原稿トレイ4の側へ戻されるが、該原稿が給紙ローラ5に到達する前に該給紙ローラ5を離間位置まで移動させるようにしてもよい。
〈サイズチェック処理〉
ここで、サイズチェック処理について、図20に沿って説明する。
【0146】
このサイズチェック処理では、原稿サイズの判定手段として前記サイズチェックカウンタデータに第2給送ローラ9のニップ位置から給紙センサ35までの距離分を加えて補正したものが真の原稿サイズ(送り方向長さ)となる。この時、原稿は第2給送ローラ35と幅広ベルト7によって搬送されており、その送り量とベルト励磁クロックによるカウント値は確実に一致する。以後、補正されたサイズデータによってA5、B5、A4、B5R、A4R、B4、A3等のサイズ判定を行う。
〈原稿流し読み処理〉
ここで、原稿流し読み処理について図21に沿って説明する。
【0147】
ベルトモータ102を起動し(図21move1)、幅広ベルト7を駆動すると、上述のように原稿P1はプラテン3に沿って搬送される。このベルトモータ102の起動と同時に、ベルト励磁クロックによってカウントされる画先オンカウンタをスタートさせる(図21move2)。なお、この時のベルトモータ速度は装置本体1から受信した流し読み速度データ(V)に基づいて励磁クロック信号を出力することで定速制御を行う。
【0148】
その後、画先オンカウンタのカウントが終了した時点で(図21move3)、画先信号を装置本体1へ送信する(図21move4)。
【0149】
装置本体1は、この画先信号を受信した後、流し読み時の光学系固定位置(R2)に原稿先端が到達するまでの時間を演算制御して実際の画像読み取りを行う。具体的には、スキャナー204を起動し、スキャナー204によって原稿画像の読み取りを行う。
【0150】
上記画先信号は所定時間経過した後にオフされ(図21move5,6,7)、原稿画像の読み取りが終了される。また、原稿後端が読み取り位置(R2)を通過したところで、ベルトモータ102をオフする(図21move8)。
【0151】
また、前記流し読み速度データ(V)は、光学系移動時の読み取り速度(V1)と等しくてもよいし、異なってもよい。特に、V>V1と設定された時は通常の光学系移動読み取りよりも短時間で原稿画像の読み取りが終了するので、複写速度が向上される。
〈ピックアップUP処理〉
ここで、このピックアップUP処理について、図22に沿って説明する。
【0152】
揺動モータ103を、ピックアップDOWN処理時とは逆方向に回転駆動すると(図22pickupup1)、給紙ローラ5は、昇降アーム51及び揺動アーム53を介して上昇される。そして、給紙ローラホームセンサ45のオンにより揺動モータ103の駆動は停止され(図22pickupup2,pickupup3)、給紙ローラ5は上限位置に保持される。
〈排紙処理〉
ここで、図23に基づいて排紙処理について説明する。
【0153】
上述のようにベルトモータ102が起動されると、幅広ベルト7及び手差しレジストローラ11が回転駆動される。ここで、この手差しレジストローラ11は幅広ベルト7の搬送速度に等しい搬送速度で駆動され、原稿P1及び原稿P2は、紙間距離がL6のまま搬送されるようになっている。また、このベルトモータ102の起動と共に排紙モータ104が起動されて(図23ejct1)、排紙ローラ12及び手差し給紙ローラ13が回転駆動される。ここで、排紙ローラ12は幅広ベルト7の搬送速度に等しい搬送速度か若干速い搬送速度で駆動される。
【0154】
一方、排紙フラッパソレノイド109はオフ状態となっており、排紙フラッパ26は、図3の鎖線に示すように、その先端部がプラテン3より低く位置している。したがって、プラテン3上の先行原稿P1は、これらの幅広ベルト7、手差しレジストローラ11及び排紙ローラ12によって原稿搬送路(ニ)〜原稿排出路(ヌ)を通って搬送され、排紙トレイ10上に排出される。
【0155】
手差しレジストセンサ34が排出される原稿P1の先端を検知することで原稿P1が原稿排出路(ヌ)を搬送されていることを確認し(図23ejct2)、かつ、該センサ34が原稿P1の後端を検知して先行原稿P1の後端が手差しレジストローラ11のニップを抜けていることを確認した場合に(図23ejct3)、ベルトモータ102の駆動は停止される(図23ejct4)。これにより、幅広ベルト7及び手差しレジストローラ11の駆動が停止され、原稿P1は排紙ローラ12等によって単独搬送される。なお、この時点で、後続原稿P2は、画像読み取りが終了していて幅広ベルト7によって搬送されており、さらに後続の原稿P3は、第2給送ローラ9と幅広ベルト7とによって搬送されている(図14(c)参照)。そして、原稿P2は後続の原稿P3と共にプラテン3上で停止される。
【0156】
また、ベルトモータ102の駆動停止と同時に、排紙クロックから入力するクロック信号によってカウントする排紙カウンタをスタートし(図23ejct5)、この設定カウント終了後(図23ejct6)、排紙モーター104の駆動を停止する(図23ejct7)。これにより、排紙ローラ12及び手差し給紙ローラ13の駆動は停止されるが、この時点では、原稿P1は原稿排出路(ヌ)を既に通過して排紙ローラ12を抜けて、排紙トレイ10上に排出されている。
[2−2]ラージサイズ片面原稿搬送モード
まず、ラージサイズの片面原稿を搬送する場合の作用の概略について、図24に沿って説明する。
【0157】
図24は、該作用の概略を示すフローチャート図である。
【0158】
ラージサイズの片面原稿を搬送するに際しては、まず、上述のピックアップDOWN処理が行われ、給紙ローラ5が降下されて原稿P1に当接される(図24draft2md1)。
【0159】
その後、上述の分離処理が実行されて最上部の原稿P1が1枚だけ分離され(図24draft2md2)、続いて給紙処理が実行される(図24draft2md3)。なお、ここまでの作用は、上述したハーフサイズ片面原稿搬送モードの場合と同様である。
【0160】
そして、原稿P1がプラテン3の所定位置にまで搬送されると、原稿流し読み処理(流し読みモード)が実行されて、装置本体1のスキャナー204を第3画先位置R3に停止させた状態で原稿画像の読み取りが行なわれる(図24draft2md4)。なお、第3画先位置R3は排紙トレイ10の近傍にあるため、結果的に上述の原稿流し読み処理と排紙処理とは連続して行われることとなり(図24draft2md5)、画像が読み取られた原稿P1は排紙トレイ10上に排出されることとなる。
【0161】
その後、分離センサ30により原稿の後端が検知されるのを待ち(図24draft2md6)、該検知がなされると、原稿セット検知センサ40によって搬送中の原稿が最終原稿か否かを判断する(図24draft2md7)。
【0162】
そして、最終原稿でなければ以上の動作を繰り返し(図24draft2md2〜draft2md7)、最終原稿であればピックアップUP処理を行って給紙ローラ5を上限位置に戻して一連の処理を終了する(図24draft2md8)。
【0163】
次に、ラージサイズの片面原稿を搬送する場合の作用の詳細について、図25及び図26に沿って説明する。
【0164】
図25及び図26は、ラージサイズの片面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図である。
【0165】
ピックアップDOWN処理〜給紙処理までの作用(図24draft2md1〜draft2md3)は、上述したハーフサイズ片面原稿搬送モードの場合と同様である。
【0166】
すなわち、本モードの場合も、パス切替ソレノイド107は、上述したハーフサイズ片面原稿搬送モードの場合と同様にオン制御され、反転給送路(ヘ)は閉塞されて原稿搬送路(ハ)が開放される。また、幅広ベルト7は、先行原稿P1が搬送されてくると駆動され、先行原稿P1がプラテン3に進入する前には第2給送ローラ9と等しい搬送速度となっている。したがって、先行原稿P1は、上述の2つのローラ16,9並びに幅広ベルト7によって原稿搬送路(ハ)を通ってプラテン3にまで搬送される(図25(a)参照)。
【0167】
なお、第2給送ローラ9の回転は、先行原稿P1の後端が第2給送ローラ9のニップを抜けたところで停止される(図25(b)参照)。
【0168】
一方、給紙ローラ5は、先行原稿P1を給紙した後に待避ポジションに待避されるが、先行原稿P1の後端が給紙ローラ5のニップ点を過ぎると再び降下し、後続原稿P2の給紙動作に備える。そして、先行原稿P1の後端が第1給送ローラ16のニップ点を抜けたところで分離クラッチ106がオンされ、給紙ローラ5による後続原稿P2の給紙が開始される。
【0169】
ところで、第2給送ローラ9の回転は、上述のように先行原稿P1の後端が第2給送ローラ9のニップを抜けたところで停止されるが、上述の給紙ローラ5による後続原稿P2の給紙は高速で行われるため、第2給送ローラ9の回転が停止される時点では、後続原稿P2は、その先端が第2給送ローラ9の上流近傍位置(給紙センサ35が配置されている位置)に到達する位置まで搬送されている。そして、後続原稿P2の先端が給紙センサ35によって検知されると、先行原稿P1の場合と同様に斜行取りのための制御が行われる。
【0170】
一方、先行原稿P1は、プラテン3上の原稿搬送路(ニ)に進入しており、幅広ベルト7によって単独搬送され、その後端が給紙センサ35及び第2給送ローラ9のニップ点を抜けてから所定距離進んだところで一旦停止する(図25(b)参照)。これにより、先行原稿P1は、その後端が給紙センサ35及び第2給送ローラ9のニップ点を抜けてから所定距離進んだところで一旦停止する(図25(b)参照)。
【0171】
つまり、先行原稿P1の後端と第2給送ローラ16のニップ点との間の距離をL10とし、原稿P1の搬送方向の長さをLphとすると、
【0172】
【式4】
L10=L3−L5−Lph>0
L3;第3画先位置R3から第2給送ローラ9のニップ点までの距離
L5;第3画先位置R3から先行原稿P1の先端までの距離
となるように設定されている。
【0173】
このように原稿P1が一旦停止すると、制御回路Cは、装置本体1に対して搬送完了信号を出力し、装置本体1から搬送開始信号が入力されるのを待つ。
【0174】
そして、後続原稿P2の斜行取り制御が完了すると共に、制御回路Cが装置本体1からの搬送開始信号を受信すると、該制御回路Cは、幅広ベルト7を起動して、先行原稿P1を画像形成速度で搬送する。
【0175】
この間、第2給送ローラ9は駆動が停止されたままであり後続原稿P2は待機しているが、先行原稿P1の後端と後続原稿P2の先端の距離(以後紙間距離とする)が所定距離になったところで、第2給送ローラ9は起動され、後続原稿P2は、先行原稿P1と同じ画像形成速度で搬送される。なお、この第2給送ローラ9の起動及び搬送速度は、前述の紙間距離がL11となる時点で幅広ベルト7の搬送速度と第2給送ローラ9の搬送速度とが一致するように制御される。
【0176】
そして、先行原稿P1が第3画先位置R3に達すると、制御回路Cは装置本体1に対して画先到達信号を出力し、装置本体1はこれを受けて先行原稿P1の画像読み取りを開始する(図26(a)参照)。
【0177】
この先行原稿P1の画像読み取りが終了すると、幅広ベルト7は所定時間だけ駆動された後に停止され、後続原稿P2は、図26(b)に示す位置にまで搬送されて該位置にて停止される。なお、紙間距離L11は、後続原稿P2先端から手差しレジストローラ11のニップ点までの距離より大きくなるように設定されているので、後続原稿P2が停止した時点では先行原稿P1の後端は手差しレジストローラ11のニップ点を通過しており、原稿P1は排紙ローラ12によって単独搬送され排出される。
[3]両面原稿搬送モード
次に、両面原稿搬送モードの場合の作用を、ハーフサイズ両面原稿搬送モードの場合とラージサイズ両面原稿搬送モードの場合とに分けて説明する。
[3−1]ハーフサイズ両面原稿搬送モード
まず、ハーフサイズの両面原稿を搬送する場合の作用の概略について、図27に沿って説明する。
【0178】
ハーフサイズの両面原稿を搬送するに際しては、上述のピックアップDOWN処理が実行され、給紙ローラ5が降下されて原稿P1に当接される(doublemd1)。その後、上述の分離処理が実行されて最上部の原稿P1が1枚だけ分離され給送される(doublemd2)。ここまでの作用は、上述した片面原稿搬送モードの場合と同様である。
【0179】
次に、プリ反転処理が行われて原稿P1の表裏が反転され(doublemd3)、反転された原稿P1は、第2面が下になるようにプラテン3上に載置される。そして、光学系移動原稿読取が実行されて(doublemd4)、第2面の原稿画像の読み取りが、装置本体1のスキャナー204を移動しながら行われる。
【0180】
この原稿読み取りが終了すると、反転給排路(ホ)、反転給送路(ト)及び原稿搬送路(ハ)を利用しての反転処理が行なわれ(doublemd5)、その後、第1面の原稿画像読み取りが行われる(doublemd6)。
【0181】
なお、このような読み取り処理を行っている間、原稿セット検知センサ40によって最終原稿か否かを判断する(doublemd7)。そして、最終原稿でなければ、原稿P1を排紙トレイ10上に排出する排紙処理を行い(doublemd8)、以上の動作を繰り返す(doublemd2〜doublemd7)。また、最終原稿であった場合は、排紙処理を行うと共に(doublemd9)、ピックアップUP処理を行って給紙ローラ5を上限位置に戻し(doublemd10)、一連の処理を終了する。
【0182】
次に、ハーフサイズの両面原稿を搬送する場合の作用の詳細について、図28乃至図32に沿って説明する。
【0183】
図28乃至図31は、ハーフサイズの両面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図であり、図32は、ハーフサイズの両面原稿を搬送するときの作用の詳細を示すフローチャート図である。
【0184】
いま、オペレータが操作部にて複写条件を入力し、スタートキー(コピーキー)を押すと、分離モータ100及び搬送モータ101が起動される(図32pretrn1)。これにより、第1給送ローラ16、第2給送ローラ9、第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18が回転駆動されて、上述の分離処理や斜行補正が行われる。
【0185】
なお、この分離モータ100等の起動と同時に、反転クロックから入力するクロック信号によってカウントするサイズチェックカウンタがスタートされる(図32pretrn2)。
【0186】
一方、本モードにおいては、パス切り替えソレノイド107がオフの状態で、反転給紙フラッパ22は図3の実線位置に保持されて原稿搬送路(ハ)を閉塞すると共に反転給送路(チ)を開放している。また、反転フラッパソレノイド108はオフの状態で、反転フラッパ23は図3の実線位置に保持されて反転給送路(ト)を閉塞すると共に反転給送路(リ)を開放している。したがって、第2給送ローラ9が回転駆動されることにより、第2給送ローラ9に先端を突き当てられていた原稿P1は反転給送路(チ)(ヘ)(リ)の側に導かれ、プリ反転処理が行われる(図28(a)参照)。なお、原稿P1が反転給送路(チ)に搬送されたか否かは、レジストセンサ39が原稿先端を検知することで確認する(図32pretrn3)。
【0187】
一方、分離センサ30が原稿後端の通過を検知すると(図32pretrn4)、分離クロックから入力するクロック信号によってカウントする分離オフカウンタをスタートさせる(図32pretrn5)。そして、第1給送ローラ16から分離センサ30までの距離L3分だけのカウントが完了すると(図32pretrn6)、原稿は第1給送ローラ16から後端が抜けていることから、分離モータ100をオフして第1給送ローラ16の駆動を止める(図32pretrn7)。
【0188】
また、給紙センサ35が原稿後端の通過を検知すると(図32pretrn8)、前記サイズチェックカウンタをストップし(図32pretrn9)、そのデータに基づいてサイズチェック処理を行う(図32pretrn10)。
【0189】
さらに、レジストセンサ39が原稿後端の通過を検知すると(図32pretrn11)、反転励磁クロックによってカウントされるプリ反転カウンタをスタートさせる(図32pretrn12)。そして、プリ反転カウンタが終了した時点で(図32pretrn13)、搬送モータ101をオフする(図32pretrn14)。これにより、原稿P1は、後端が反転給送路(チ)を抜けた所定位置に停止される。
【0190】
そして、搬送モータ101をオフしてから所定時間経過後、搬送モータ101が逆方向に起動されて第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18が反対方向に回転駆動されると共に、ベルトモータ102が起動されて幅広ベルト7が正方向に回転駆動される(図32pretrn15)。これにより、原稿P1は、反転給排路(ホ)を通ってプラテン3上の原稿搬送路(ニ)に導かれる(図28(b)参照)。
【0191】
なお、原稿P1が原稿搬送路(ロ)から反転給送路(チ)(ヘ)(リ)の側に搬送される場合において、原稿P1の後端が一方向フラッパ24を通過した時には、給排フラッパ25は図3の実線位置に移動されている。したがって、プリ反転された原稿P1が反転給排路(ホ)を通って原稿搬送路(ニ)に搬送される場合において、原稿P1の先端がプラテン3の端部と衝突することが防止される。また、第1反転ローラ17等の搬送速度と幅広ベルト7の搬送速度とは、特別な場合を除いて等速となるように制御されている。
【0192】
一方、反転センサ38が原稿先端の通過を検知することに基づき原稿P1が反転給排路(ホ)に搬送されたことを確認し(図32pretrn16)、かつ反転センサ38が原稿後端の通過を検知すると(図32pretrn17)、搬送モータ101の駆動が停止される(図32pretrn18)。
【0193】
また、反転センサ38の検知信号(原稿の後端を検知した信号)に基づき、ベルト励磁クロックによってカウントされるプリ給紙カウンタがスタートされる(図32pretrn19)。そして、このプリ給紙カウンタがカウントを終了した時点で(図32pretrn20)、ベルトモータ102の駆動が停止される(図32pretrn21)。これにより、幅広ベルト7の駆動は停止され、原稿P1は、プラテン3上の所定位置に第2面を下にした状態で停止される(図29(a)参照)。
【0194】
この状態で装置本体1のスキャナー204が走査されて、原稿P1の第2面の画像読み取りが行われる。
【0195】
原稿P1の第2面の画像読み取りが終了すると、原稿の反転処理が行われる。ここで、図33に基づいて反転処理について説明する。
【0196】
反転フラッパ23は、上述のように図3の実線位置に保持されて反転給送路(ト)を閉塞すると共に反転給送路(リ)を開放しているが、本反転処理を行うに際しては反転フラッパソレノイド108はオンにされて(図33trn1)、反転フラッパ23は図3の鎖線位置に切り換えられて、反転給送路(ト)を開放すると共に反転給送路(リ)を閉塞する。
【0197】
また、パス切替ソレノイド107をオンにし(図33trn1)、反転給紙フラッパ22を図3の鎖線位置に保持して原稿搬送路(ハ)を開放すると共に反転給送路(チ)を閉塞し、給排フラッパ25を図3の鎖線位置に保持する。
【0198】
次に、ベルトモータ102を起動して幅広ベルト7を時計回りの方向に回転駆動させ(図33trn2)、原稿P1をプラテン上の読み取り位置から反転給排路(ホ)に搬送する。また、搬送モータ101を起動して第2給送ローラ9、第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18を時計回りの方向に回転駆動させ(図33trn2)、反転給送路(ヘ)(ト)並びに原稿搬送路(ハ)に沿って原稿P1を搬送する(図29(b)参照)。
【0199】
ところで、プラテン3上の原稿P1が反転給排路(ホ)に排出される際には、その原稿先端は反転センサ38によって検知されるが(図33trn3)、この検知と同時に、ベルト励磁クロックによってカウントされる反転カウンタがスタートされる(図33trn4)。そして、この反転カウンタのカウントが終了するとベルトモータ102がオフされ(図33trn5,trn6)、所定時間経過後に反時計回りの方向に回転駆動される(図33trn7)。したがって、原稿搬送路(ハ)まで搬送されている原稿P1は、幅広ベルト7によって原稿搬送路(ニ)に導かれる。なお、このような幅広ベルト7の駆動停止及び反対方向への駆動は、第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18によって原稿P1を搬送している間に行う。したがって、原稿P1は、停止することなく原稿搬送路(ニ)の読み取り位置にまで搬送される。また、幅広ベルト7の搬送速度は、原稿P1の先端が原稿搬送路(ニ)に進入する時までに第2給送ローラ9の搬送速度と一致するように制御がなされる。
【0200】
また、給紙センサ35が原稿先端の通過を検知して原稿P1が反転給送路(ト)を搬送されていることを確認し(図33trn8)、かつ、レジストセンサ39が原稿後端の通過を検知すると(図33trn9)、搬送モータ101はオフされる(図33trn10)。これにより、第2給送ローラ9の回転は、先行原稿P1の後端が第2給送ローラ9のニップを抜けたところで停止される。したがって、原稿搬送路(ニ)に進入した先行原稿P1は、幅広ベルト7によって単独搬送されることとなる。
【0201】
さらに、給紙センサ35が原稿後端の通過を検知すると同時に、ベルト励磁クロックによってカウントされる反転給紙カウンタがスタートされる(図33trn11)。そして、反転給紙カウンタのカウントが終了した時点で(図33trn12)、ベルトモータ102はオフされる(図33trn13)。これにより、幅広ベルト7の駆動が停止されて、原稿P1はプラテン3上の所定位置に停止される。
【0202】
この位置で装置本体1のスキャナー204が走査されて、原稿P1の第1面の画像読み取りが行われる。
【0203】
その後、反転フラッパソレノイド108をオフして反転フラッパ23を図3の実線位置に切り換え、またパス切り替えソレノイド107をオフして反転給紙フラッパ22及び給排フラッパ25を図3の実線位置に切り換える(図33trn14)。
【0204】
なお、反転処理においては幅広ベルト7が正方向に逆転駆動されることから(図33trn7)、第1反転ローラ17と幅広ベルト7とによって原稿P1を引っ張り合うこととなるが、第1反転ローラ17のニップ力の方が強い為に原稿P1は反転ローラ17によって搬送されることとなる。但し、ラージサイズの原稿(送り方向に長い原稿)の場合には、幅広ベルト7の搬送力の方が大きくなって円滑な原稿の搬送が阻害されることがある。したがって、この場合には、原稿後端検知センサ41等の検知結果に基づくタイミングで幅広ベルト7を反対方向に駆動するようにする。
【0205】
また一方、給紙センサ35による先行原稿P1後端の検知と前後して、給紙ローラ5や分離部Sが駆動されて後続原稿P2が原稿トレイ4から分離給送され、第2給送ローラ9にて斜行取りが行われる。そして、第2給送ローラ9、第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18が駆動されて、後続原稿P2のプリ反転処理を行う(図30(a)参照)。なお、後続原稿P2は、先行原稿P1の画像読み取りが行われている間にプリ反転処理を完了し、その先端部が第1反転ローラ17にニップされた状態で待機している。
【0206】
そして、先行原稿P1の画像読み取りが終了すると、第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18の逆転と幅広ベルト7の正転が開始され、先行原稿P1及び後続原稿P2が、プラテン3上に所定の紙間距離L12だけ離れた状態に載置される(図30(b)参照)。
【0207】
この状態で、装置本体1のスキャナー204が走査されて、後続原稿P2の第2面の画像読み取りが行われる。
【0208】
そして、この画像読み取りが終了すると、先行原稿P1の場合と同様に後続原稿P2の反転処理が始まり、後続原稿P2は反転給排路(ホ)に排出される。なお、先行原稿P1は、この反転処理に伴って反転給排路(ホ)の方向に搬送されるが、紙間距離L12を適切な値に設定しているため、反転給排路(ホ)に排出されることなくプラテン3上に載置されたままの状態となる。
【0209】
その後、幅広ベルト7の逆転駆動がなされ、後続原稿P2は、反転給排路(ホ)、反転給送路(ヘ)、反転給送路(ト)及び原稿搬送路(ハ)を経由して原稿搬送路(ニ)に導かれる。
【0210】
幅広ベルト7は、図31(a)の状態で停止され、この状態で後続原稿P2の第1面の画像読み取りが行われる。なお、この時の原稿P1と原稿P2の紙間距離はL13となる。また、さらに後続の原稿P3は、原稿トレイ4から給送されて第1反転ローラ17にニップされた状態で待機している。
【0211】
後続原稿P2の第1面の画像読み取りが終了すると、第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18の逆転と、幅広ベルト7の正転と、排紙ローラ12の回転とが開始され、後続原稿P3及びP2、並びに先行原稿P1が同時に排紙トレイ10の側に搬送される。
【0212】
そして、後続原稿P3がプラテン3上に載置された時点で幅広ベルト7は停止され、後続原稿P3の画像読み取りが行われる(図31(b)参照)。なお、この時点で先行原稿P1は、その後端が既に手差しレジストローラ11のニップを抜けている為、排紙ローラ12等によって単独搬送されて排紙トレイ10に排出される。
【0213】
なお、複数の原稿を画像読み取りする場合には上述の作用が繰り返されるが、最終の画像読み取り(すなわち、最終原稿Pnの第1面の画像読み取り)が終了した時点では、プラテン3の上には2枚の原稿(最終原稿Pnと最終前原稿Pn‐1)が載置された状態となる。そして、これらの原稿Pn,Pn‐1は、幅広ベルト7の駆動によって排紙トレイ10に連続して排出される。
[3−2]ラージサイズ両面原稿搬送モード
次に、ラージサイズの両面原稿を搬送する場合の作用について、図34乃至図37に沿って説明する。
【0214】
図34乃至37は、ラージサイズの両面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図である。
【0215】
本モードにおいても、ハーフサイズの場合と同様に、反転給紙フラッパ22は図3の実線位置に保持されて原稿搬送路(ハ)を閉塞すると共に反転給送路(チ)を開放し、反転フラッパ23は図3の実線位置に保持されて反転給送路(ト)を閉塞すると共に反転給送路(リ)を開放している。
【0216】
いま、オペレータが操作部にて複写条件を入力し、スタートキー(コピーキー)を押すと、ハーフサイズの場合と同様に、分離モータ100及び搬送モータ101が起動されて分離処理及び斜行補正が行われる。
【0217】
また、原稿P1は、反転給送路(チ)(ヘ)(リ)の側に導かれてプリ反転処理が行われ(図34(a)参照)、搬送モータ101を停止することに基づき後端が反転給送路(チ)を抜けた所定位置に停止される。
【0218】
次に、搬送モータ101が停止されて所定時間が経過した後に、該モータ101が逆方向に起動されて第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18が反対方向に回転駆動されると共に、ベルトモータ102が起動されて幅広ベルト7が正方向に回転駆動される。これにより、原稿P1は、反転給排路(ホ)を通ってプラテン3上の原稿搬送路(ニ)に導かれる(図34(b)参照)。このとき、給排フラッパ25は図3の実線位置に移動されているので、原稿P1の先端がプラテン3の端部と衝突することが防止される。また、第1反転ローラ17等の搬送速度と幅広ベルト7の搬送速度とは、特別な場合を除いて等速となるように制御されている。
【0219】
反転センサ38によって原稿P1の後端が検知されると、所定時間経過後に幅広ベルト7の駆動は停止され、原稿P1は固定読みモード時の画先位置に載置される(図35(a)参照)。
【0220】
この状態で装置本体1のスキャナー204が走査されて、原稿P1の第2面の画像読み取りが行われる。
【0221】
原稿P1の第2面の画像読み取りが終了すると、原稿の反転処理が行われる。
【0222】
すなわち、反転フラッパ23は図3の鎖線位置に切り換えられて、反転給送路(ト)を開放すると共に反転給送路(リ)を閉塞し、反転給紙フラッパ22は図3の鎖線位置に保持されて原稿搬送路(ハ)を開放すると共に反転給送路(チ)を閉塞し、給排フラッパ25は図3の鎖線位置に保持される。
【0223】
一方、上述の画像読み取りが終了するとベルトモータ102及び搬送モータ101が起動されて、幅広ベルト7、第2給送ローラ9、第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18は逆方向に回転駆動される。これにより、原稿P1は、反転給排路(ホ)→反転給送路(ヘ)〜(ト)→原稿搬送路(ハ)を搬送される(図35(b)参照)。その後、原稿P1は、原稿搬送路(ハ)を経由して原稿搬送路(ニ)に導かれる。
【0224】
ところで、プラテン3上の原稿P1が反転給排路(ホ)に排出される際には、その原稿先端は反転センサ38によって検知されるが、その検知タイミングから所定時間経過した後に、幅広ベルト7は、駆動が停止され、その後正方向に回転される。したがって、原稿搬送路(ハ)まで搬送されている原稿P1は、幅広ベルト7によって原稿搬送路(ニ)に導かれる。なお、幅広ベルト7の搬送速度は、原稿P1の先端が原稿搬送路(ニ)に進入する時までに第2給送ローラ9の搬送速度と一致するように制御がなされる。
【0225】
なお、第2給送ローラ9の回転は、先行原稿P1の後端が第2給送ローラ9のニップを抜けたところで停止される。
【0226】
また、原稿搬送路(ニ)に進入した先行原稿P1は、幅広ベルト7によって単独搬送されるが、その後端が給紙センサ35によって検知されてから所定距離搬送された後に、幅広ベルト7の駆動が停止される。これにより、先行原稿P1はプラテン3上の所定位置(固定読みモード時の画先位置)に第1面を下にした状態で停止される。
【0227】
この位置で装置本体1のスキャナー204が走査されて、原稿P1の第1面の画像読み取りが行われる。
【0228】
また一方、給紙センサ35による先行原稿P1後端の検知と前後して、給紙ローラ5や分離部Sが駆動されて後続原稿P2が原稿トレイ4から分離給送され、第2給送ローラ9にて斜行取りが行われる。そして、第2給送ローラ9、第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18が駆動されて、後続原稿P2のプリ反転処理を行う(図36(a)参照)。なお、後続原稿P2は、先行原稿P1の画像読み取りが行われている間にプリ反転処理を完了し、その先端部が第1反転ローラ17にニップされた状態で待機している(図36(b)参照)。この時の先行原稿P1と待機している後続原稿P2の紙間はL14になるように制御されている。
【0229】
そして、先行原稿P1の画像読み取りが終了すると、第1反転ローラ17及び第2反転ローラ18の逆転と幅広ベルト7の正転が開始され、後続原稿P2がプラテン3まで搬送されてその位置で停止される(図37参照)。このとき、先行原稿P1の後端は手差しレジストローラ11のニップを抜けている。
【0230】
この状態で、装置本体1のスキャナー204が走査されて、後続原稿P2の第2面の画像読み取りが行われる。
【0231】
以後、これと同様の動作が最終原稿Pnまで続けられる。
[4]手差しモード
次に、手差しモードの場合の作用について、図38乃至図41に沿って説明する。
【0232】
まず、該作用の概略について、図38乃至図40に沿って説明する。ここで、図38は、手差しモードの場合の作用の概略を示すフローチャート図であり、図39及び図40は手差し原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図である。
【0233】
手差し原稿トレイ14に原稿がセットされると(図39(a)参照)、手差し給紙処理(詳細は後述)が開始され(図38manualmd1)、セットされた原稿がプラテン3の所定位置に搬送される(図39(b)参照)。
【0234】
その後、スキャナー204が走査されて、原稿画像の読み取り処理が行われる(図38manualmd2)。そして、該処理が終了すると、排紙処理(詳細は後述)によって原稿が排紙トレイ10に排出される(図38manualmd3、図40(a)参照)。
【0235】
その後、手差しレジストセンサ34により原稿の後端が検知されるのを待ち(図38manualmd4)、該検知がなされると、手差し原稿検知センサ370によって次原稿の有無を検知する(図38manualmd5)。そして、次原稿がある場合には上述の動作を繰り返し(図38manualmd1〜manualmd5、図40(b)参照)、次原稿が無い場合には一連の処理を終了する。
【0236】
次に、本モードの作用の詳細について図41に沿って説明する。ここで、図41は、手差しモードのときの作用の詳細を示すフローチャート図である。
【0237】
通常、排紙フラッパソレノイド109はオフされており、排紙フラッパ26及び手差しシャッタ28は図3の鎖線位置に保持されている。具体的には、排紙フラッパ26はその先端部がプラテン3よりも低い位置に保持されると共に、手差しシャッタ28は原稿搬送路中に突出した状態に保持されている。
【0238】
したがって、この手差し原稿トレイ14にオペレータが原稿をセットすると、該原稿は、手差しシャッタ28にその先端が突き当てられた状態で載置される。
【0239】
手差し原稿検知センサ370が、手差し原稿トレイ14に原稿がセットされたことを検知すると、排紙フラッパソレノイド109がオンされ(図41ment1)、排紙フラッパ26及び手差しシャッタ28は不図示のリンク機構を介して図3の実線位置に移動される。また、排紙モータ104が起動されて手差し給紙ローラ13が回転駆動され(図41ment2)、原稿P1は手差し搬送路(ル)内を搬送される。なお、この間、手差しレジストローラ11は停止されている。
【0240】
その後、手差しレジストセンサ34がオンすることで原稿先端を検知したら(図41ment3)、排紙クロックから入力するクロック信号によってカウントされる手差しループカウンタがカウントをスタートし(図41ment4)、そのカウントが終了した時点で排紙モータ104の駆動が停止される(図41ment5,ment6)。これにより、手差し給紙ローラ13によって搬送される原稿P1は、停止されている手差しレジストローラ11に原稿先端が突き当てられて所定量のループが形成された状態で停止され、原稿P1の斜行補正がなされる。
【0241】
その後、排紙モータ104及びベルトモータ102が起動され(図41ment7)、手差し給紙ローラ13、手差しレジストローラ11及び幅広ベルト7が回転駆動される。これにより、原稿P1は手差し搬送路(ル)から原稿搬送路(ニ)に搬送される。
【0242】
なお、排紙モータ104等の起動と同時に、ベルトクロックから入力するクロック信号によってカウントするサイズチェックカウンタがスタートされ(図41ment8)、手差しレジストセンサ34のオフによって原稿後端の通過を検知すると(図41ment10)、そのカウントが停止される。そして、そのデータに基づいてサイズチェック処理(図41ment11)が行われる。
【0243】
また、手差しレジストセンサ34のオフによって、原稿後端が手差し給紙ローラ13を通過していることを確認すると、排紙モータ104がオフされて手差し給紙ローラ13の駆動が停止される(図41ment12)。
【0244】
一方、サイズチェックカウンタのスタートと同時に、ベルト励磁クロックによってカウントされるベルトレジストカウンタがスタートされる(図41ment9)。そして、このカウンタがカウントを終了すると(図41ment13)、ベルトモータ102(幅広ベルト7)の駆動が停止され(図41ment14)、原稿P1はプラテン3上の所定位置(原稿先端が第1画先位置R1に一致するような位置)に停止される。
【0245】
この状態でスキャナー204が走査され、原稿読み取り処理が行われる。
【0246】
なお、排紙フラッパソレノイド109はオフされ(図41ment15)、排紙フラッパ26及び手差しシャッタ28は図3の鎖線位置に保持され、次の原稿セットが可能な状態になっている。
【0247】
また、原稿読み取り処理が終了すると、幅広ベルト7が逆方向に回転駆動されると共に排紙ローラ12及び搬送ローラ19が回転駆動され、原稿P1は排紙トレイ10に排出される。なお、排紙フラッパ26は鎖線位置に保持されているため、原稿は該フラッパ26に干渉することなく円滑に排出される。また、上述のように排紙ローラ12が回転することによって手差し給紙ローラ13も回転するが、手差しシャッタ28は鎖線位置に保持されているために2枚目の原稿P2の給送は阻止される。
【0248】
一方、手差し原稿検知センサ370が次原稿を検知すると、上述の作用が繰り返される。すなわち、排紙フラッパソレノイド109がオンされると共に排紙モータ104が起動され、これによって、排紙フラッパ26及び手差しシャッタ28は図3の実線位置に移動されると共に手差し給紙ローラ13が回転駆動されて原稿が給送される。
【0249】
次に、本実施の形態の効果について説明する。
【0250】
本実施の形態によれば、分離センサ30や斜行検知センサ31等の光透過型センサにおいては、図43に示すように発光部501の2本のリード線501aを結ぶ線(仮想線)m1 の方向とスリット506aの長手方向n1 とが垂直となり、受光部502の2本のリード線502a,502aを結ぶ線(仮想線)m2 の方向とスリット506bの長手方向n2 とが垂直となるようにしている。したがって、発光部501や受光部502が基板503に傾けて取り付けられたとしても、その傾く方向はスリット506a,506bの長手方向n1 ,n2 と同方向である。そのため、発光部501から発せられた光は受光部502に検知され、センサ本来の機能は損なわれない。
【0251】
なお、上述した実施の形態においては、分離センサ30や斜行検知センサ31等の光透過型センサにおいて、発光部501の2本のリード線501aを結ぶ線(仮想線)m1 の方向とスリット506aの長手方向n1 とを垂直にすると共に、受光部502の2本のリード線502a,502aを結ぶ線(仮想線)m2 の方向とスリット506bの長手方向n2 とを垂直にしているが、正確に垂直である必要はない。
【0252】
また、上述した実施の形態においては、原稿サイズの判別は、原稿後端検知センサ41によって原稿の搬送方向のサイズのみで行っているが、原稿後端検知センサ41のみならず紙幅検知センサ44も利用して原稿サイズの判別を行うようにしても良い。
【0253】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、シート材検知手段において、取り付け端子を結ぶ仮想線の方向と第1(又は第2)のスリット部の長手方向とが平行とならないように設定されているため、発光素子や受光素子が多少傾いた状態で取り付けられていても、前記発光素子からの光は第1のスリット部及び第2のスリット部を通過した上で前記受光素子に到達する。その結果、センサ本来の機能は損なわれず、シート材の有無を検知できる。
【0254】
また、本発明に係るシート材搬送装置を画像形成装置の原稿搬送に用いた場合には、シート材検知手段によって原稿の有無を検知でき、原稿の画像読み取りを円滑に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の全体構成を示す断面図。
【図2】プリンタ部の詳細構造を示す断面図。
【図3】ADFの構造を示す詳細断面図。
【図4】原稿トレイの左端に配置された給紙ローラ等の構造、その作用並びに給紙ローラの最大上昇位置を示す図。
【図5】給紙ローラの最大下降位置を示す図。
【図6】揺動アーム等の構造を示す部品図。
【図7】給紙ローラ等の構造を示す平面図。
【図8】画像読み取り時における原稿とスキャナーとの位置関係を示す図。
【図9】画像読み取り時における原稿とスキャナーとの位置関係を示す図。
【図10】制御回路の回路構成を示すブロック図。
【図11】画像形成装置の作用の概略を示すフローチャート図。
【図12】ハーフサイズの片面原稿を搬送する場合の作用の概略を示すフローチャート図。
【図13】ハーフサイズの片面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図14】ハーフサイズの片面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図15】ハーフサイズの片面原稿を搬送するときの作用の詳細を示すフローチャート図。
【図16】給紙ローラが原稿に当接している状態を示す図。
【図17】給紙ローラのピックアップDOWN処理を説明するためのフローチャート図。
【図18】給紙ローラの待避ポジションを説明するための図。
【図19】分離処理を説明するためのフローチャート図。
【図20】サイズチェック処理を説明するためのフローチャート図。
【図21】原稿流し読み処理を説明するためのフローチャート図。
【図22】給紙ローラのピックアップUP処理を説明するためのフローチャート図。
【図23】排紙処理を説明するためのフローチャート図。
【図24】ラージサイズの片面原稿を搬送する場合の作用の概略を示すフローチャート図。
【図25】ラージサイズの片面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図26】ラージサイズの片面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図27】ハーフサイズの両面原稿を搬送する場合の作用の概略を示すフローチャート図。
【図28】ハーフサイズの両面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図29】ハーフサイズの両面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図30】ハーフサイズの両面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図31】ハーフサイズの両面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図32】ハーフサイズの両面原稿を搬送するときの作用の詳細を示すフローチャート図。
【図33】両面原稿搬送モードにおける反転処理を説明するためのフローチャート図。
【図34】ラージサイズの両面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図35】ラージサイズの両面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図36】ラージサイズの両面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図37】ラージサイズの両面原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図38】手差しモードの場合の作用の概略を示すフローチャート図。
【図39】手差し原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図40】手差し原稿を搬送するときの原稿の流れを示す模式図。
【図41】手差しモードのときの作用の詳細を示すフローチャート図。
【図42】原稿の搬送経路等を説明するための図。
【図43】分離センサ等の光透過型センサの構造を示す図であり、(a) はその正面図、(b) は(a) のA−A矢視図。
【図44】従来の光透過型センサの構造を示す図。
【符号の説明】
2 ADF(シート材搬送装置)
3 プラテン
4 原稿トレイ
5 給紙ローラ(搬送手段)
6 分離ベルト
7 幅広ベルト
8 分離搬送ローラ
9 第2給送ローラ(搬送手段)
16 第1給送ローラ(搬送手段)
17 第1反転ローラ
18 第2反転ローラ
30 分離センサ(シート材検知手段)
31 斜行検知センサ(シート材検知手段)
33 反転検知センサ(シート材検知手段)
34 手差しレジストセンサ(シート材検知手段)
36 駆動ローラ
37 ターンローラ
39 レジストセンサ(シート材検知手段)
40a,40b 原稿セット検知センサ
41 原稿後端検知センサ
44 紙幅検知センサ
46,47 揺動位置センサ
51 昇降アーム
52 分離上ガイド板
53 揺動アーム
56 位置決めピン
59 分離下ガイド板
100 分離モータ
100b 分離クロックセンサ
103 揺動モータ
200 リーダ部
204 スキャナー
501 発光部(発光素子)
501a,501a リード線(取り付け端子)
502 受光部(受光素子)
502a,502a リード線(取り付け端子)
505 反射プリズム(反射素子)
506a スリット(第1のスリット部)
506b スリット(第2のスリット部)
G 画像形成装置
P 原稿
S 分離部
ホ、ヘ、ト 反転給送路

Claims (5)

  1. シート材を搬送する搬送手段と、シート材が搬送される経路に沿って配置されてシート材の有無を検知するシート材検知手段と、を備え、該シート材検知手段からの信号に基づいて前記搬送手段の駆動が制御されるシート材搬送装置において、
    前記シート材検知手段が、基板と、該基板に少なくとも2本の取り付け端子によって取り付けられた発光素子と、前記基板に少なくとも2本の取り付け端子によって取り付けられた受光素子と、これら発光素子及び受光素子に対向する位置に配置されて前記発光素子からの光を前記受光素子に対して反射する反射素子と、前記発光素子と前記反射素子との間に配置された第1のスリット部と、前記受光素子と前記反射素子との間に配置された第2のスリット部と、からなり、かつ、
    前記発光素子の2本の取り付け端子を結ぶ仮想線の方向と前記第1のスリット部の長手方向とが平行でなく、前記受光素子の2本の取り付け端子を結ぶ仮想線の方向と前記第2のスリット部の長手方向とが平行でない、
    ことを特徴とするシート材搬送装置。
  2. 前記発光素子の2本の取り付け端子を結ぶ仮想線の方向と前記第1のスリット部の長手方向とがほぼ垂直で、前記受光素子の2本の取り付け端子を結ぶ仮想線の方向と前記第2のスリット部の長手方向とがほぼ垂直である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のシート材搬送装置。
  3. 前記反射素子が反射プリズムである、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載のシート材搬送装置。
  4. 前記反射プリズムにおける前記発光素子及び前記受光素子に対向する面が広く、かつ、
    前記発光素子が前記基板に傾いた状態で取り付けられた場合でも、該発光素子からの光は前記反射プリズムによって反射された上で前記受光素子に到達する、
    ことを特徴とする請求項3に記載のシート材搬送装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシート材搬送装置と、
    原稿の画像を読み取る画像入力部と、
    読み取った画像を出力する画像出力部と、を備え、かつ、
    前記シート材搬送装置によって原稿を搬送する、
    ことを特徴とする画像形成装置。
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