JP3889669B2 - モータ駆動装置並びにこのモータ駆動装置を備えたプレス機械およびプレス材料搬送装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、モータ停止状態中でのモータ誤動作を防止することができるモータ駆動装置並びにこのモータ駆動装置を備えたプレス機械およびプレス材料搬送装置に関する。
【0002】
【背景の技術】
図14において、駆動機構がクランク機構(クランク軸12)でかつベルト8で誘導モータ30Pに連結されたフライホイール5,クラッチ&ブレーキ装置(クラッチ板6,ブレーキ板7)を具備する従来のプレス機械(メカプレス)10Pでは、大きなスライド加圧力(荷重値)を得ることができるが、スライドモーション[時間―スライド位置(乃至クランク角―スライド位置)]がサイン波形状カーブになるので、他の駆動機構(例えば、ナックル機構,リンク機構等)の場合と同様なスライドモーションを採りえない。
【0003】
そこで、本出願人はクランク機構の利点(大荷重値発生,構造簡単,堅牢,低コスト等)を活用しつつ、クランク軸をモータで回転駆動するいわゆるサーボモータ駆動方式のプレス機械を提案(例えば、特願2001−388835号)している。
【0004】
かかるプレス機械によれば、各種スライドモーションを切替使用可能であるから、プレス加工態様に対する適応性を拡大できるとともに、上記従来例の場合に比較してフライホイール5,クラッチ&ブレーキ装置(6,7)の一掃化ができるから、設備経済上や小型軽量化等の点でも優位である。クラッチ&ブレーキ装置(6,7)の頻繁動作による短命化問題も生じることが無くなる。
【0005】
ところで、メカプレス10Pでは、例えば図15に示すように、プレス運転制御装置(80P)等に故障が生じた場合でも安全を期するために、運転ボタンを2つ(起動1,起動2)とし、他の重要な信号(例えば、急停止指令信号)も2系列で入力可能とし、二重化コントローラ(80P…CPU1およびCPU2を有する。)を設けかつ照会回路を設けている。
【0006】
さらに、クラッチ&ブレーキ装置(6,7)用のエアー電磁弁および駆動素子(トランジスタ)を二重化するとともに電源(直流電源)に共通の接点ユニットAを介して接続してある。したがって、両CPU1,2が共に正常動作しかつ2系列信号の同一性が照会回路で確認することができれば、各トランジスタがONになり両エアー電磁弁が解放されるのでクラッチON&ブレーキOFF状態としてフライホイール5の回転動力をクランク軸12に伝達できる。
【0007】
しかし、照会回路で異常・故障(例えば、2系列信号の同一性が欠けている。いずれかのCPUが異常動作した。等)が発生したと確認された場合には、接点ユニットAを強制的にOFFさせる。すると、両電磁弁がOFFとなりエアー圧が掛からなくなるので、クラッチ&ブレーキ装置(6,7)が内蔵するバネの付勢力によりクラッチOFF&ブレーキON状態に切換えられるので、クランク軸12ひいてはコンロッド16を介して連結されたスライド17の昇降動作を停止することができる。つまり、安全性を担保できる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、先提案のサーボモータ駆動方式のプレス機械には、プレス運転制御部等の二重化構造やそれによる信号同一性の照会機能等についてはメカプレス10Pの場合と同様に構築することができるものの、メカプレス10Pにおけるクラッチ&ブレーキ装置(6,7)を具備せずかつサーボ系を構成するドライバー部を2重化構造にすることは現実的に無理である。したがって、停止状態中でのプレス運転制御装置やドライバー部に異常が発生した場合には、モータ誤動作(回転開始)を防止することができない虞がある。つまり、強制的にクラッチOFF&ブレーキON状態としてクランク軸12(スライド17)を確実に停止させるという最終的で確実なメカプレス10Pの場合と同様な安全性を確立できないといえる。
【0009】
そこで、ドライバー部の前後に電路遮断用のマグネットコンタクトを挿入し、ドライバー部が指令と異なる動作(回転)をした場合(例えば、エンコーダの出力から検出可能である。)にマグネットコンタクトを遮断しかつ必要によりダイナミックブレーキを働かせてモータ停止するようにしていた。
【0010】
また、異常発生状態以外ではモータが位置決め状態で停止(サーボロック)することが多々に生じるが、例えば位置速度制御部に何らかの異常が起こり例えば移動指令信号(位置指令信号等)と同等な信号が発生したとすれば、即動作状態に進む。これでは、スライド停止(サーボロックによる。)中だからといって作業者が金型内に手を入れるなどした場合の安全性を保障することはできない。したがって、光線式検出装置を設け、これにより作業の手が検出された場合に、マグネットコンタクタを遮断しかつモータの回転トルクをゼロに落としてから、機械的なブレーキを掛けるように構成されていた。
【0011】
つまり、サーボモータ駆動方式のモータ駆動装置では、ドライバー部の二重化ができないので、サーボロックによる場合および位置制御部等に異常が発生した場合のいずれのモータ停止状態中でも、少なくともドライバー部の出力側に設けたマグネットコンタクタをその都度にOFF状態に強制切換えする考え方が採られている。これでは、マグネットコンタクタのON/OFFが頻繁になるので、短期間での交換メンテナンスが必要となる。しかし、短期間メンテナンスは人的制約や生産性の点から許され難いのが実情である。
【0012】
ここに、プレス機械等に使用されるサーボモータ駆動方式のモータ駆動装置のさらなる普及拡大を図るには、停止状態中でのモータ誤動作を防止することが極めて重要であると理解される。
【0013】
本発明の第1の目的は、モータ誤動作を防止することでモータ停止状態を確実に維持することができるモータ駆動装置を提供することにある。また、第2の目的は、メインモータ停止状態中でのメインモータ誤動作を防止することでモータ停止状態を確実に維持可能なモータ駆動装置を具備するプレス機械を提供することにある。第3の目的は、搬送モータ停止状態中での搬送モータ誤動作を防止することでモータ停止状態を確実に維持可能なモータ駆動装置を具備するプレス材料搬送装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、モータ駆動制御部を、モーション指令部から出力された位置指令信号と検出された位置フィードバック信号とを比較して位置偏差信号に対応する速度指令信号を生成出力する位置制御部と,位置制御部から出力された速度指令信号と検出された速度フィードバック信号との比較によりトルク指令信号を生成出力する速度制御部と,モータ駆動用電流の流れるパターンを順次に切換えるための各相ごとの相信号を生成出力する相信号生成部と,速度制御部から出力されたトルク指令信号と相信号生成部から出力された各相信号との乗算により各相用の目標電流信号を生成しかつ生成された目標電流信号と検出されたモータ電流信号とをそれぞれに比較して各相用の電流偏差信号を生成出力する電流制御部と,アイソレーション回路とドライバー部とを含み入力された各相用の電流偏差信号に対応するPWM制御信号を生成するとともに各相用PWM制御信号に応じた三相駆動電圧を出力するPWM制御部とを有し、三相駆動電圧に応じたモータ駆動用電流によりモータを回転駆動可能に形成し、ドライバー部を一方側と他方側とに直列配設された各相用各1対のトランジスタおよびダイオードとを含むインバータ回路から形成するとともにアイソレーション回路が2分割型とされかつ一方側アイソレーション回路と他方側アイソレーション回路のそれぞれに制御電源を供給可能に形成し、モータ軸に関与してモータを回転させることができないブレーキ動作状態に選択切換可能に装着されたブレーキ装置と,モータ停止中は一方側アイソレーション回路の制御電源および他方側アイソレーション回路の制御電源の双方を遮断する制御電源遮断制御手段と,モータ停止中はブレーキ装置をブレーキ動作状態に切換えるブレーキ動作状態切換制御手段とを設けたモータ駆動装置である。
【0015】
この請求項1の発明に係るモータ駆動装置では、モータ停止中には一方・他方側アイソレーション回路の双方制御電源を遮断してドライバー部をモータ非駆動状態に切換えかつブレーキ装置をブレーキ動作状態に切換えることで、モータ停止状態を確実に維持することができる。
【0016】
また、請求項2の発明は、モータ駆動制御部を、モーション指令部から出力された位置指令信号と検出された位置フィードバック信号とを比較して位置偏差信号に対応する速度指令信号を生成出力する位置制御部と,位置制御部から出力された速度指令信号と検出された速度フィードバック信号との比較によりトルク指令信号を生成出力する速度制御部と,モータ駆動用電流の流れるパターンを順次に切換えるための各相ごとの相信号を生成出力する相信号生成部と,速度制御部から出力されたトルク指令信号と相信号生成部から出力された各相信号との乗算により各相用の目標電流信号を生成しかつ生成された目標電流信号と検出されたモータ電流信号とをそれぞれに比較して各相用の電流偏差信号を生成出力する電流制御部と,アイソレーション回路とドライバー部とを含み入力された各相用の電流偏差信号に対応するPWM制御信号を生成するとともに各相用PWM制御信号に応じた三相駆動電圧を出力するPWM制御部とを有し、三相駆動電圧に応じたモータ駆動用電流によりモータを回転駆動可能に形成し、モータ停止直後に相信号生成部で生成された各相用の相信号を記憶保持する相信号記憶保持部と,モータ停止中は相信号生成部で生成された各相用の相信号に代えて相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させる相信号入力切換部とを設け、ドライバー部を一方側と他方側とに直列配設された各相用各1対のトランジスタおよびダイオードとを含むインバータ回路から形成するとともにアイソレーション回路が2分割型とされかつ一方側アイソレーション回路と他方側アイソレーション回路のそれぞれに制御電源を供給可能に形成し、モータ軸に関与してモータを回転させることができないブレーキ動作状態に選択切換可能に装着されたブレーキ装置と,相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させることによりモータ停止状態が維持されている期間中に直接または間接的にモータが回転しているか否かを監視することでモータ停止状態が現実に維持されているか否かを判別するモータ停止状態維持監視判別手段と,このモータ停止状態維持監視判別手段によって現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合に一方側アイソレーション回路の制御電源および他方側アイソレーション回路の制御電源の双方を遮断する制御電源遮断制御手段と,モータ停止状態維持監視判別手段によって現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合にブレーキ装置をブレーキ動作状態に切換えるブレーキ動作状態切換制御手段とを設けた、モータ駆動装置である。
【0017】
この請求項2の発明に係るモータ駆動装置では、モータ停止中に相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させることによりモータトルクの発生を担保しつつモータ停止状態を維持させる。しかしながら、モータ停止中に相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させることでモータトルクの発生を担保させたモータ停止状態の維持期間中であるにも拘わらず現実には何等かの原因でモータ停止状態が維持されていないと判別された場合には、一方側アイソレーション回路および他方側アイソレーション回路の双方制御電源を同時に遮断してドライバー部をモータ非駆動状態に切換えかつブレーキ装置をブレーキ動作状態に切換えることで、モータ停止状態を確実に維持することができる。
【0018】
さらに、請求項3の発明は、モータ駆動制御部を、モーション指令部から出力された位置指令信号と検出された位置フィードバック信号とを比較して位置偏差信号に対応する速度指令信号を生成出力する位置制御部と,位置制御部から出力された速度指令信号と検出された速度フィードバック信号との比較によりトルク指令信号を生成出力する速度制御部と,モータ駆動用電流の流れるパターンを順次に切換えるための各相ごとの相信号を生成出力する相信号生成部と,速度制御部から出力されたトルク指令信号と相信号生成部から出力された各相信号との乗算により各相用の目標電流信号を生成しかつ生成された目標電流信号と検出されたモータ電流信号とをそれぞれに比較して各相用の電流偏差信号を生成出力する電流制御部と,アイソレーション回路とドライバー部とを含み入力された各相用の電流偏差信号に対応するPWM制御信号を生成するとともに各相用PWM制御信号に応じた三相駆動電圧を出力するPWM制御部とを有し、三相駆動電圧に応じたモータ駆動用電流によりモータを回転駆動可能に形成し、モータ停止直後に相信号生成部で生成された各相用の相信号を記憶保持する相信号記憶保持部と,モータ停止中は相信号生成部で生成された各相用の相信号に代えて相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力する相信号入力切換部とを設け、ドライバー部とモータとの間の駆動電源電路を遮断可能なマグネットコンタクタと,ドライバー部と切離されたモータから発生される逆起電力を吸収しつつモータを停止させるダイナミックブレーキ部と,相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させることによりモータ停止状態が維持されている期間中に直接または間接的にモータが回転しているか否かを監視することでモータ停止状態が現実に維持されているか否かを判別するモータ停止状態維持監視判別手段と,このモータ停止状態維持監視判別手段によって現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合にマグネットコンタクタをOFFして駆動電源電路を遮断させる電路遮断制御手段と,モータ停止状態維持監視判別手段によって現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合にダイナミックブレーキをフレーキ動作させるダイナミックブレーキ動作制御手段とを設けたモータ駆動装置である。
【0019】
この請求項3の発明に係るモータ駆動装置では、モータ停止中に相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させることによりモータトルクの発生を担保しつつモータ停止状態を維持可能である。しかし、モータ停止中に相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させることでモータトルクの発生を担保させたモータ停止状態の維持期間中であるにも拘わらず現実には何等かの原因でモータ停止状態が維持されていないと判別された場合には、マグネットコンタクタを駆動電源電路を遮断動作状態としてモータをドライバー部から切離しかつダイナミックブレーキでモータ回転を強制的に停止させてことで、モータ停止状態を維持することができる。
【0020】
さらに、請求項4の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載されたモータ駆動装置を有しかつ前記モータがスライド昇降用の駆動源として使用されるプレス機械である。
【0021】
この請求項4の発明に係るプレス機械では、メインモータ停止状態中でのメインモータ誤動作を防止することでモータ停止状態を確実に維持することができるから、人的かつ設備的に安全で、確実なプレス運転ができる。
【0022】
さらにまた、請求項5の発明は、請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載されたモータ駆動装置を有しかつ前記モータがプレス機械用金型への材料搬送用駆動源として使用されるプレス材料搬送装置である。
【0023】
この請求項5の発明に係るプレス材料搬送装置では、搬送モータ停止状態中での搬送モータ誤動作を防止することでモータ停止状態を確実に維持することができるから、人的かつ設備的に安全で、確実なプレス材料搬送ができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【0025】
(第1の実施の形態)
本プレス機械10のモータ駆動装置は、図1〜図9に示す如く、モータ駆動制御部[位置速度制御部60(位置制御部62と速度制御部64)およびモータ駆動部70(相信号生成部40と電流制御部71とPWM制御部72)]の一部を構成するドライバー部72Bをインバータ回路から形成するとともにアイソレーション回路72Aを図4に示すように2分割型としかつそれぞれに制御電源を供給可能に形成し、さらにブレーキ装置19と制御電源遮断制御手段(81,82)とブレーキ動作状態切換制御手段(81,82)を設け、モータ停止中には一方・他方側アイソレーション回路72AU,72ALの双方制御電源DRVU,DRVLを同時遮断してドライバー部72Bをモータ非駆動状態に切換えかつブレーキ装置19をブレーキ動作状態に切換えることでモータ停止状態を確実に維持可能に形成されている。
【0026】
図1において、プレス機械10の駆動機構は、クランク軸12等を含むクランク機構11から構成されている。このクランク軸12は、軸受14,14に回転自在に支持されかつモータ(メインモータ)30にはギヤ(メインギヤ13,ピニオン30G…減速比γの減速機構)を介して間接的に連結されている。かかるギヤ(減速機構30G,13)を介せば、一段と高いスライド荷重値を得ることができる。なお、クランク軸12にモータ30を直結しても実施することができる。
【0027】
図1に示すモータ30は、スライド17の昇降動作用の駆動源として使用(供用)されるもので、サーボモータ駆動方式とするためにAC(交流)サーボモータから形成され、冷却ファン30Fが一体的に設けられている。モータ軸30Sは、メカ式のブレーキ装置19で回転停止状態を保持(ロック)可能である。なお、モータ30はDC(直流)サーボモータや永久磁石もブラシも有しないレラクタンスモータ等から形成してもよい。
【0028】
駆動機構(11)の一部を構成するコンロッド16は、上端部がクランク軸12の偏心部に被嵌装着され、下端部はスライド17内の球面軸受部材(図示省略)に回転可能に嵌装されている。なお、クランク機構を具備する従来プレス機械10Pの場合のように、コンロッド16とスライド17との間に、油圧放出型の過負荷防止装置を設けられてはいない。
【0029】
なぜならば、この実施の形態では、モータ30の駆動電流(Iu,Iv,Iw)を利用して算出したスライド荷重値を監視して荷重値過大に至る以前にプレス停止可能に形成してあるからである。過負荷防止装置の一掃化は、プレス機械10自体の機械軽量化,小型化およびコスト低減に大きく貢献できる。
【0030】
スライド17は、図1に示す如く、プレスフレーム1に上下方向に摺動自在に装着されている。必要によって、ウエイトバランス装置に係合させてもよい。駆動源であるモータ30によりクランク軸12を回転駆動すれば、コンロッド16を介してスライド17を昇降駆動することができる。金型はスライド17側の上型とボルスタ2側の下型とからなる。
【0031】
ACサーボモータ(30)の図3に示す各相U,V,Wのモータ駆動電流Iu,Iv,Iwに対応する各相電流信号Ui,Vi,Wiは、電流検出部73によって検出される。また、モータ30には、図1〜図3に示すエンコーダ35が連結されている。
【0032】
このロータリーエンコーダ35は、原理的には多数の光学的スリットと光学式検出器とを有し、図3のモータ30(クランク軸12)の回転角度θmを出力するが、この第1の実施の形態では、クランク角度θm(パルス信号)をスライド17の上下方向位置相当信号PT(パルス信号)に変換して出力する信号変換器(図示省略)を含むものとされている。
【0033】
図1,図2に示すように、プレス機械10のクランク軸12には、モータ30とクランク軸12との間に減速機構(30G,13)が介装されていることから、これに対応させるために検出軸12Sを介してスライド位置(スライド移動速度)検出用のエンコーダ37を設けてある。このエンコーダ37の基本的構成・機能は、モータ回転駆動制御用のエンコーダ35の場合と同様である。
【0034】
図2,図3において、プレス機械10のプレス運転制御システムは、モーション指令部を含むプレス運転制御部(80)とモータ駆動制御部(位置速度制御部60とモータ駆動部70)とから形成されている。なお、位置速度制御部60とモータ駆動部70とを一体形成することもできる。
【0035】
図2において、コンピュータ80は、CPU(時計機能を含む)81,ROM82,RAM83,メモリ(強誘電体メモリ)83M,操作部(PNL)84,表示部(IND)85および複数のインターフェイス(I/F)86,88,91,92,95を含み、プレス機械10およびプレス材料搬送装置150についての設定選択指令部等を構成するとともに、この実施形態では各種の監視機能も備える。なお、第2の実施の形態の場合(図10)と同様にCPU2重化および照合確認回路55等を設ける構成としてもよい。
【0036】
コンピュータ80のインターフェイス(I/F)86はモーション指令部(80)の一部を形成しかつ図2,図3に示す位置指令信号(PTs)の出力用で、インターフェイス(I/F)88は自機のスライド速度(位置)相当信号(θk)の検出用である。なお、便宜的に図2中で2点鎖線で示されたインターフェイス(I/F)87は、この実施の形態においては直接の関係がないので詳細説明は省略する。
【0037】
また、インターフェイス(I/F)91はブレーキ装置19の制御信号用で、インターフェイス(I/F)92はプレス材料搬送装置150の制御信号用である。
【0038】
なお、プレス材料搬送装置150は、三次元方向搬送構造で、3種類の材料搬送駆動用モータ(アドバンス・リターン用151X,クランプ・アンクランプ用151Y,リフト・ダウン用151Z)を含む。図2では、各モータ151X,151Y,151Z用のモータ駆動制御部(メインモータ30の場合の位置速度制御部60およびモータ駆動部70と同様な構造である。)は、図示省略してある。
【0039】
また、インターフェイス(I/F)95は運転ボタン110からの運転指令信号(起動指令信号…Hレベル、停止指令信号…Lレベル)SSの入力用で、インターフェイス(I/F)96は正当性が確認された運転指令信号(起動指令信号…Hレベル、停止指令信号…Lレベル)SSの出力用である。
【0040】
なお、運転ボタン110は2つ設けかつ2つ同時に押下された場合に起動指令信号(Hレベルの運転指令信号)を出力するように形成してもよい。
【0041】
以下では、各種の固定情報,制御プログラム,演算(算出)式等は、ROM82に固定的に格納されまたはメモリ83Mに書換え可能に記憶保持されているものとして説明するが、これらは書換え可能な記憶保持型の他メモリやハードディスク装置(HDD)等に格納させておくように形成してもよい。
【0042】
コンピュータ80には、自機(10)の状況判断便宜のために表示部85に各種情報(例えば、クランク角度θk,スライド位置PT,スライド移動速度,加速度,荷重値等)の全てまたは操作部84を用いて選択された一部を、表示出力可能に形成されている。この表示部85への表示出力態様は、デジタル数値やグラフィック曲線等として行える。かくして、プレス運転中の成形状況を迅速かつ正確に把握できるので、高品質製品を能率よく、しかも安全に生産することに大きく貢献できる。
【0043】
モーション指令プログラムを格納させたROM82およびCPU81から形成されたモーション指令部(80)は、位置パルスの払出し方式構造で、選択されたモーションパターン(時間t−スライド位置PTカーブ)に則り位置指令パルスPTsを出力する。
【0044】
例えば、速度設定器(84)を用いて設定されたモータ回転速度が450rpm(γ=1/7)で、エンコーダ35から1回転(360度)当りに出力されるパルス数が100万パルスで、払出しサイクルタイムが5mSである場合は、1サイクル(5mS)毎に出力されるパルス数は、37500パルス[=(1000000×450)/(60)×0.005]となる。
【0045】
なお、速度設定器(84),モーション指令部(80…81,82)等は、コンピュータ80に接続可能なセッター,ロジック回路,シーケンサ等から構成してもよい。
【0046】
図3において、位置速度制御部60は、位置比較器61,位置制御部62,速度比較器63,速度制御部64を含み、電流制御部71に電流指令信号Siを出力可能に形成されている。なお、速度検出器36は、図示上の便宜性から位置速度制御部60に含めた形で表現した。
【0047】
まず、位置比較器61は、モーション指令部(80)[位置指令信号出力用インターフェイス86]から入力されたスライド位置信号(目標値信号)PTsとエンコーダ35(減速比γを勘案すれば、37を利用しても実施することができる。)で検出された実際のスライド位置フィードバック信号FPT[θm=(1/γ)・θk]とを比較して、位置偏差信号△PTを生成出力する。
【0048】
位置制御部62は、位置比較器61からの位置偏差信号△PTに対応する速度指令信号Spを生成出力する。すなわち、入力された位置偏差信号△PTを累積し、それに位置ループゲインを乗じ、速度信号Spを生成出力する。速度比較器63は、この速度信号Spと速度検出器36からの速度信号(速度フィードバック信号)FSとを比較して、速度偏差信号△Sを生成出力する。
【0049】
速度制御部64は、速度比較器63からの速度偏差信号△Sに速度ループゲインを乗じ電流指令信号Siを生成して電流制御部71に出力する。この電流指令信号Siは、実質的にはトルク指令信号である。
【0050】
図3において、モータ駆動部(モータ駆動回路)70は、相信号生成部40と電流制御部71とPWM制御部72とから構成されている。
【0051】
電流制御部71は、速度制御部64から出力されたトルク指令信号Siと相信号生成部40から出力された各相信号Up,Vp,Wpとの乗算により各相用の目標電流信号を生成しかつ生成された目標電流信号と検出されたモータ電流信号とをそれぞれに比較して各相用の電流偏差信号を生成出力する。
【0052】
詳しくは、図5に示す各相(U,V,W)用の電流制御部71U,71V,71Wからなる。例えばU相電流制御部71Uは、電流指令信号(トルク信号相当)SiとU相信号Upとを乗算してU相目標電流信号Usiを生成し、引続きU相目標電流信号Usiと実際のU相電流信号Uiとを比較してPWM指令としての電流偏差信号(U相電流偏差信号)Siuを生成出力する。他のV,W相電流制御部71V,71Wでも、V,W相電流偏差信号Siv,Siwが生成出力される。
【0053】
この電流制御部71に入力される相信号Up,Vp,Wpは、相信号生成部40で生成される。つまり、相信号生成部40は、図5に示すようにモータ駆動用電流Iu,Iv,Iwの流れるパターンを順次に切換えるための各相ごとの相信号Up,Vp,Wpをエンコーダ35の検出信号に基づき生成出力する。図3のモータ相電流検出器73は、各相電流(値)信号Ui,Vi,Wiを検出して電流制御部71へフィードバックする。
【0054】
PWM制御部72は、アイソレーション回路72Aとドライバー部72Bとを含み、各相用の電流偏差信号Siu,Siv,Siwに対応するPWM制御信号(+U,+V,+W)、(−U,−V,−W)を生成するとともにPWM制御信号(+U,+V,+W)、(−U,−V,−W)に応じて三相駆動電圧Spwmu,Spwmv,Spwmwを出力する。
【0055】
すなわち、PWM制御部72は、図6(A),(B)に示す如く三角波のキャリア信号と電流偏差信号Siuとを比較してパルス幅変調して点弧信号であるPWM制御信号(例えば、+U,−U)を生成する回路(図示省略)と、このPWM制御信号(+U,−U)に対応するトランジスタの点弧信号であるPWM信号(+u,−u)を生成する図4(A)のアイソレーション回路72A(72AU,72AL)と、各相ごとのPWM信号(+u,+v,+w)、(−u,−v,−w)に応じた三相駆動電圧Spwmu,Spwmv,Spwmwを出力する図4(B)に示すドライバー72Bとからなる。つまり、図3の電流制御部71から出力される各相用の電流偏差信号Siu,Siv,SiwからPWM変調された図4(A)のPWM制御信号(+U,+V,+W)、(−U,−V,−W)に応じた三相駆動電圧Spwmu,Spwmv,Spwmwを生成出力し、その結果ドライバー72Bからモータ30にモータ駆動用電流Iu,Iv,Iwを流すことができる。
【0056】
因に、図4(B)にPWM信号(+u,+v,+w)、(−u,−v,−w)は、モータ30を正回転させるために、図8の(1)→(2)→(3)→(4)→(5)→(6)に示す順(逆回転の場合は、逆順)の点弧パターンで当該各相にモータ駆動用電流Iu,Iv,Iwを流すことができるものとして生成される。
【0057】
但し、図8の(10)は電圧と電流の流れとの関係から、同(11)はモータ端子電位が+極性か−極性かの2値であり中間電位がないことから、いずれも原理的にありえない。なお、点弧パターンは、他の方式(例えば、モータ30に組み込んだ磁石を検出監視しつつ相信号を生成する。)で生成するようにしてもよい。
【0058】
また、モータトルクの強弱は、流れる電流の大きさで決まりPWM制御による。流れる電流方向は、図9の(1)〜(6)である。なお、図9の(20)は、モータのどの相コイルにも電流が流れない場合で、トルクがゼロである。つまり、モータは回転フリーで外力が加わると回転してしまう。
【0059】
ドライバー部72Bは、図4(B)に示す如く、一方(上方)側と他方(下方)側とに直列配設された各相用各1対のトランジスタ(Q1,Q3,Q5、Q2,Q4,Q6)およびダイオードとを含むインバータ回路から形成され、各PWM信号(+u,+v,+w)、(−u,−v,−w)でスイッチング(ON/OFF)制御され三相駆動電圧Spwmu,Spwmv,Spwmwを出力し、モータ30の各相コイルに各相モータ駆動電流Iu,Iv,Iwをそれぞれに流すことができ、モータ30を回転駆動することができる。このドライバー部(インバータ回路)72Bは、各相用の整流ダイオードを含む整流回路(コンバータ)に接続され、この整流回路は元電源[3相(R,S,T)交流電源]を供給する交流電源設備に接続されている。
【0060】
ここにおいて、アイソレーション回路72Aは、図4(A)に示す如く、2分割構造(72AU,72AL)とされ、一方(上方)側アイソレーション回路72AUと他方(下方)側アイソレーション回路72ALとに制御電源DRVを分割(DRVU,DRVL)して供給可能に形成されている。制御電源DRVはDC24Vである。
【0061】
各制御電源DRV(DRVU,DRVL)の供給元(図示省略)と各アイソレーション回路72AU,72ALとの間の電源電路には、図4(A)に示す制御電源遮断スイッチ75U,75Lが設けられている。かかる制御電源遮断スイッチ75U,75LがOFF(開成)された場合は、当該各アイソレーション回路72AU,72ALは動作できない。
【0062】
すなわち、図2のプレス運転制御部(80)内に形成された制御電源遮断制御手段(CPU81,ROM82)は、モータ停止中は制御電源遮断指令信号(図12の強制停止指令信号ALU,ALL相当)を出力して両制御電源遮断スイッチ75U,75LをOFF(開成)させることで、一方側アイソレーション回路72AUの制御電源DRVUおよび他方側アイソレーション回路72ALの制御電源DRVLの双方を強制的に遮断する。
【0063】
したがって、アイソレーション回路72AUおよびアイソレーション回路72ALからトランジスタ点弧信号(+u,+v,+w)、(−u,−v,−w)が出力されないので、モータ30は回転できず停止状態のままである。仮に、一方のアイソレーション回路72AU(または、72AL)に異常が生じてトランジスタ点弧信号(+u,+v,+w)[または、(−u、−v、−w)]が出力されるようなことがあったとしても、他方のトランジスタ点弧信号(−u、−v、−w)[または、(+u,+v,+w)]が出力されていなければ、図8,図9の原理からモータ30(151X,151Y,151Z)は回転できない。
【0064】
このように、トランジスタ(Q1,Q3,Q5、Q2,Q4,Q6)が点弧されないのでモータ駆動用電流Iu,Iv,Iwは流れないからモータフリー状態になる。そこで、ブレーキ動作状態切換制御手段(CPU81,ROM82)は、モータ停止中は図1,図2に示すブレーキ装置19をブレーキ動作状態に切換える。
【0065】
なお、図2に示すプレス運転制御部(80)に代えて図10(第2の実施の形態の場合)のように二重化構成とする場合は、制御電源遮断制御手段(81,82)およびブレーキ動作状態切換制御手段(81,82)は、制御電源遮断制御手段(81,82,55)およびブレーキ動作状態切換制御手段(81,82,55)として構築される。
【0066】
相信号切換手段45は、相信号記憶保持部(46)と相信号入力切換部(46)とからなり、この実施の形態では図7に示すフリップフロップ46およびANDゲート48から形成されている。
【0067】
この相信号記憶保持部(46)はモータ停止直後に相信号生成部40で生成された各相信号Up,Vp,Wpを記憶保持し、相信号入力切換部(46)はモータ停止状態中であるべき時は相信号生成部40で生成された各相信号に代えて相信号記憶保持部(46)に記憶保持されている各相信号を電流制御部71に切換入力させる。
【0068】
図7に示すANDゲート48は、フェイルセーフ構成とされ、故障が生じた場合は出力がOFF(Lレベル)となる素子を採用してある。フリップフロップ46は8bitの入出力を持ち、クロック信号CLKの立ち上がりでのみ出力更新することができる。このクロック信号CLKの周期は、相信号Up,Vp,Wpが更新される周期の1/10程度(例えば、1〜10μs)であればよい。
【0069】
すなわち、フリップフロップ46の端子Dに相信号生成部40で生成された各相信号Up(Vp,Wp)が8ビットデータとして入力され、端子Qは電流制御部71に各相信号Up(Vp,Wp)を出力可能に接続されている。端子CLKにはANDゲート48の出力端が接続されている。クロック信号CLKと運転指令信号SSとはANDゲート48に入力される。
【0070】
運転指令信号SSは、図2に示す運転ボタン110を押下した(あるいは、運転指令切換する型の運転スイッチでは起動指令に切換えた)場合に、起動指令信号(Hレベル)としてプレス運転制御部(コンピュータ80の図示省略したインターフェイス)から出力される。運転ボタン110を押下しない場合には停止指令信号(Lレベル)である。なお、予め決められた急停止ボタン等を操作した場合にも、結果として運転指令信号SS(Lレベル…停止指令信号)が出力可能に形成されている。
【0071】
したがって、スライド17の停止時には運転指令信号SSがLレベル(OFF)なのでフリップフロップ46にクロック信号CLKは入力されないから、各相信号Up,Vp,Wpの値は更新されず直前(モータ停止直後)の値に保持される。つまり、プレス運転制御部80や位置速度制御部60に異常が生じて起動指令信号の相当信号やトルク指令信号の相当信号が発生されたとしても、モータ30の停止中状態を確実に維持することができる。
【0072】
かかる第1の実施の形態では、運転ボタン110を押下すると、図2のプレス運転制御部(80…86)から起動指令信号(Hレベルの運転指令信号SS)が出力され、モーション指令部(80)からモータ駆動制御部(60,70)の位置速度制御部60に位置指令信号PTsが出力される。
【0073】
すると、位置速度制御部60がトルク(電流)指令信号Siを出力する。モータ駆動部70では、電流制御部71およびPWM制御部72が働き、モータ30が回転駆動される。この際、相信号生成部40はエンコーダ35の検出(出力)信号に基づき相信号Up,Vp,Wpを生成出力する。
【0074】
相信号保持部(46)は、図7の起動指令信号(信号SSがHレベル)が入力されているので、クロック信号CLK毎に基づき相信号Up,Vp,Wpの値を更新するとともに電流制御部71に出力する。したがって、モータ30の各相コイルには、図8,図9に示す順で相切換が行われかつ相当電流(モータ駆動用電流)が流れる。
【0075】
かくして、メインモータ(30)が回転すると、図1に示すクランク軸12が回転し、スライド17が昇降運動される。この際、ブレーキ装置19は非ブレーキ状態(OFF状態)である。スライド17の動き(クランク軸12の回転)はエンコーダ37の検出信号から定量的に知ることができる。加工領域では例えば30spm乃至10spmの低速で絞り加工して高精度製品を生産でき、非加工領域では例えば60spmの高速としたスライドモーションを選択し、生産性も担保することができる。
【0076】
なお、プレス材料搬送装置150も図2に示す各モータ151X,151Y,151Zの回転制御により材料搬送を行う。各モータ151X,151Y,151Zもメインモータ(30)の場合と同様に駆動される。
【0077】
ここで、図2に示す運転ボタン110から手を離した(あるいは、運転指令切換する型の運転スイッチでは停止指令に切換えた)場合は、プレス運転制御部(コンピュータ80の図示省略したインターフェイス)から停止指令信号(Lレベル)が出力されるとともに、モーション指令部(80)から減速指令およびこれに引続く停止指令に相当する位置指令信号PTsが出力され、モータ30はサーボロックになる。この際のモータトルクは速度制御部64から出力されるトルク指令信号Siに対応する値である。急停止指令等による停止指令信号(Lレベル)の場合も同様である。
【0078】
すると、図7のANDゲート48の出力がLレベルのままとされ、フリップフロップ46にクロック信号CLKが入力されないので、相信号Up,Vp,Wpの値は更新されず一定に保持される。すなわち、モータ停止中は相信号生成部40で生成された各相用の相信号Up,Vp,Wpに代えて相信号記憶保持部(46)に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部71に切換入力させるので、モータ30は停止されたままである。つまり、モータ30の発生トルクは一定である。すなわち、モータ30がサーボロックにより停止している状態では、モータ30は即動作(回転)状態であるが、モータ停止中なので相信号Up,Vp,Wpは変化しない。モータ30の停止状態を安全・確実に維持するためには当該時の相信号Up,Vp,Wpの値をそのまま継続的に保持して電流制御部71に入力すればよいわけである。
【0079】
ここに、この実施の形態では、モータ停止中、制御電源遮断制御手段(81,82)が働き、一方・他方側アイソレーション回路72AU,72ALの図4に示す双方制御電源DRVU,DRVLを遮断してドライバー部72Bをモータ非駆動状態に切換える。つまり、モータをフリー状態とする。と同時的に、ブレーキ動作状態切換制御手段(81,82)がブレーキ装置19をブレーキ動作状態に切換える。よって、モータ停止状態を確実に維持できる。
【0080】
以上は、作業者の指示によりモータ30が停止されるべくして停止された停止状態中である場合だが、プレス運転制御部(80),位置速度指令部60,相信号入力切換部(46)等に異常が発生したことによりモータ30が自動的に停止されるべくして停止された停止状態中の場合も同様に作用する。
【0081】
しかして、この第1の実施の形態では、モータ停止中には一方・他方側アイソレーション回路72A(72AU,72AL)の双方制御電源DRVU,DRVLを遮断してドライバー部72Bをモータ非駆動状態に切換えかつブレーキ装置19をブレーキ動作状態に切換えることができるから、モータ停止状態を確実に維持することができる。
【0082】
また、制御電源DRVの2分割(DRVU,DRVL)化は、モータ駆動用電源(ドライバー部)を2系列にした場合と同様になり、そのいずれが遮断されてもモータ30を確実に停止できる。つまり、従来例(図15)の場合と同様に二重化効果を得られる。
【0083】
また、ブレーキ装置19の必要ブレーキトルク(制動力)は、モータ30の完全フリー状態時のプレス機械10(およびプレス材料搬送装置150)の停止状態を維持できればよい。サーボロック時の大きなトルクに対するメカブレーキを設けていた従来例の場合と比較して、低コストで具現化できかつ小型である。
【0084】
なお、「制御電源遮断」とは、急停止指令(制御電源遮断急指令信号)や第2の実施の形態におけるモータ停止状態の維持期間中であるにも拘わらず現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合の強制停止指令信号(制御電源遮断信号ALU,ALL)で行い、通常の運転中止では実行しないほうが頻度軽減上から好ましい。
【0085】
なお、モータ停止中に相信号記憶保持部(46)に記憶保持されている各相信号Up,Vp,Wpを電流制御部71に切換入力させることでモータトルクの発生を担保しつつモータ停止状態を保持することができる。つまり、記憶保持した各相用の相信号Up,Vp,Wpを利用してモータ誤動作を防止することによりモータ停止状態を維持することができる。
【0086】
しかも、モータ停止状態中を維持するにサーボロックでなく電気(45)的にモータ30(151X,151Y,151Z)用の相信号を固定するために、プレス運転制御部(80),位置速度制御部60等の誤動作等によってモータ30が動作してしまう危険を回避できるとともに、短期間で定期的なメンテナンスも不要になる。
【0087】
また、相信号切換手段45がフリップフロップ(相信号記憶保持部と相信号入力切換部)46およびANDゲート48から形成され、しかも相信号生成部40と電流制御部71との間に常時接続させておけるので、構造簡単で安定動作でき、低コストで具現化できる。
【0088】
さらに、モータ駆動装置のモータ30(151X,151Y,151Z)がプレス機械10のメインモータ(駆動源)として使用され、停止状態中でのメインモータ誤動作を防止することで、モータ停止状態を確実に維持することができる。よって、人的かつ設備的に安全で、確実なプレス運転ができる。
【0089】
さらにまた、モータ駆動装置のモータ151X,151Y,151Zがプレス機械10用の金型への材料搬送用モータ(駆動源)として使用され、停止状態中での搬送モータ誤動作を防止することでモータ停止状態を確実に維持することができる。よって、人的かつ設備的に安全で、確実なプレス材料搬送ができる。
【0090】
(第2の実施の形態)
この第2の実施形態は、図10,図11に示す如く、基本的構成・機能が第1の実施の形態の場合(図1〜図9)と同様なモータ駆動制御部[位置速度制御部60(位置制御部62と速度制御部64)およびモータ駆動部70(相信号生成部40と電流制御部71とPWM制御部72)]に相信号切換手段[相信号記憶保持部(46)と相信号入力切換部(46)]45を設けるとともに、第1の実施の形態の場合(図4)と同様にアイソレーション回路72Aを2分割構造(72AU,72AL)とし、ブレーキ装置19とモータ停止状態維持監視判別手段(81A,81B,55)と制御電源遮断制御手段(81A,81B,55)とブレーキ動作状態切換制御手段(81A,81B,55)とを設け、モータ停止中に相信号記憶保持部(46)に記憶保持されている各相信号を電流制御部71に切換入力させることでモータトルクの発生を担保させたモータ停止状態の維持期間中であるにも拘わらず現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合には一方側および他方側のアイソレーション回路(72AU,72AL)の双方制御電源DRVU,DRVLを同時に遮断してドライバー部72Bをモータ非駆動状態に切換えかつブレーキ装置19をブレーキ動作状態に切換えることができる。
【0091】
すなわち、従来メカプレス10Pではクラッチ&ブレーキ装置(6,7)がないことから電気(45)的に相信号Up,Vp,Wpを保持切換することでモータ停止状態中を確実維持可能とする考え方(第1の停止維持手段)があるが、この第2(および第3の)の実施の形態では、さらにこれら(第1の停止維持手段)を前提としかつその上で何等かの異常が生じたかどうかを監視して「モータ停止状態であるにも拘わらず現実に停止状態にない」と判別できた場合にバックアップ策(第2の停止維持手段)を動作させて停止状態中の維持を一段と確実にするという新規でユニークな二段構え方式(考え方)である。因みに、従来例は(第1の停止維持手段)の考え方のみである。
【0092】
図10において、コンピュータ80は2系列とされ、各CPU1(81A),CPU2(81B)はバス89A,89Bを介して照会確認回路55に接続されている。この照会確認回路55は、両系統(81A,81B等)の同期・整合性を相互にソフトウエアにより比較確認可能に形成し、入力信号状態およびこれに基づく制御処理結果(例えば、位置指令信号PTs)の有効性を判別し、有効性が否定される場合には入力不一致信号(入力異常検出信号)乃至結果不一致信号(制御結果異常検出信号)を出力する(この実施の形態では、強制停止指令信号ALU,ALLをLレベルとする)。
【0093】
入力信号としては、運転指令信号SS,運転モード選択信号,安全装置の入/切信号,安全装置の通光/遮光信号,停止指令信号等々があるが、この実施の形態では、プレス機械の運転指令信号SS(起動指令信号レベルがHで、停止指令信号レベルがLとする。)を例示する。
【0094】
また、制御処理結果としては、急停止インターロック(急停止指令信号),連続停止インターロック,連続運転有効,再起動有効,オーバーラン監視中,モーション監視等があるが、この実施の形態では、制御電源遮断信号(ブレーキ動作信号)ALU,ALLを出力して制御電源遮断スイッチ75U,75LをOFF(開成)させかつブレーキ装置19をブレーキ動作(ON)状態に切換えてモータ30を確実に停止維持する場合を例示する。
【0095】
図10において、プレス運転制御システムとしての全体[直流スイッチング電圧生成手段120,運転指令回路100,制御装置(81A,81B等…80),モータ駆動制御装置(60,70)等]を直流電源方式として構築するとともに、運転指令パルス信号(起動・停止指令信号)SSの有効性を直流スイッチング電圧(信号)との同期性から判断可能にも形成してある。より一層の安全強化を企図するためである。
【0096】
以下に、プレス運転制御システムの構成・機能等を具体的に説明する。
【0097】
まず、直流スイッチング電圧生成手段120は、システム全体の直流電源装置と等しく、所定周波数の直流スイッチング電圧(信号)DCを生成する。この直流スイッチング電圧(信号)DCは、周波数(パルス周期)が70Hzとされ、交流電源50/60Hzの整数倍の値となることがないように、確実性を一段と向上させている。
【0098】
また、商用電源を整流回路(図示省略)で変換した直流電圧(24V)は、図4,図10の制御電源DRVU,DRVLとして各アイソレーション回路72AU,72AL等に供給される。
【0099】
次に、運転指令回路100は、直流電源を電源DPSとし、運転ボタン110を押し続けると、第1パルス信号発生器(ホトカプラ)111から、その直流スイッチング電圧(信号)DCに同期した運転指令信号(起動指令信号)SSが出力(Hレベル)される。したがって、Lレベルでは、停止指令信号でプレス運転はされない。
【0100】
一方系統(他方系統)は、バス89A(89B)で接続されたCPU81A(81B)、ROM82A(82B)、インターフェイス94A(94B)、入力ラッチ回路95A,98A(95B,98B)、出力ラッチ回路86、入力ラッチ回路88から形成されている。
【0101】
直流スイッチング電圧(信号)DCは、インターフェイス94A,94Bを介して入力ラッチ回路95A,95Bに、第1パルス信号発生器111からの運転指令信号(起動指令信号)SSは入力ラッチ回路96A,96Bに入力される。つまり自己系統の他、相手系統にも入力される。
【0102】
CPU1(CPU2)は、運転指令信号(起動指令信号)SSと直流スイッチング電圧(信号)DCとを比較してその同期チェックを行う。両信号SS,DCが同期していれば、ホトカプラ(111)等つまり運転指令回路100は正常である。
【0103】
ブレーキ装置19は、図1に示すモータ軸30Sに関与してモータ30を回転させることができないブレーキ動作状態に選択切換可能に装着されている。
【0104】
ここに、モータ停止状態維持監視判別手段は、図11(基本構造は図7と同じ。)に示すように相信号記憶保持部(46)に記憶保持されている各相用の相信号Up,Vp,Wpを図3の電流制御部71に切換入力させることによりモータ停止状態が維持されている期間中に、直接または間接的にモータ30が回転しているか否かを監視することでモータ停止状態が現実に維持されているか否かを判別する。
【0105】
この実施の形態では、図10のエンコーダ35の検出信号をインターフェイス(図10では図示省略)を介して読込みかつ両系統(81A,81B)で直接監視するとともに整合性を確認してモータ停止状態が現実に維持されているか否かを判別する。この実施の形態では、モータ停止状態維持監視判別手段をCPU81A,CPU81Bおよび照会確認回路55から形成してある。
【0106】
また、モータ停止状態維持監視判別手段(81A,81B,55)は、エンコーダ37の検出信号をインターフェイス88を介して読込み両系統(81A,81B)で先行的に間接監視したモータ停止状態の整合性から、現実にモータ停止状態が維持されているか否かを判別可能である。
【0107】
また、モータ停止状態維持監視判別手段(81A,81B,55)は、図11に示す如く、運転指令信号(停止指令信号…Lレベル)SSおよびフリップフロップ46の端子Qの出力変化を間接監視したモータ停止状態の整合性から、現実にモータ停止状態が維持されているか否かを判別可能である。これも先行監視といえる。
【0108】
図11において、相信号切換手段45は、第1の実施の形態の場合(図7)と同様に、相信号記憶保持部(46)と相信号入力切換部(46)とから形成されるが、フリップフロップ46と、フェイルセーフ構成とされた3つのANDゲート47A,47B,48から形成されている。
【0109】
すなわち、運転指令信号SSは、各インターフェイス96A,96Bを介して入力しかつ各系統(81A,81B)での処理を経た結果(有効性確認後)の運転指令信号SS1,SS2を図示しない各インターフェイスから出力させて、各ANDゲート47A,47Bに入力する。第1の実施の形態の場合に比較しておおもとの運転指令信号SSに関しても、二重化効果を発揮できる。
【0110】
さらに、モータ停止状態維持監視判別手段(81A,81B,55)は、図4(A)に示すように、制御電源遮断スイッチ75U,75Lの後の各制御電源(DRVU,DRVL)をプレス運転制御部(80)に入力させ各系統(81A,81B)で処理(制御電源DRVU,DRVLが現実に同時遮断されたかどうかを監視することでモータ停止状態維持の有無を判別する。)する。この図4(A)で付記された(監視回路)は下記の照会確認回路55で同一性の確認がとられるという意味である。
【0111】
照会確認回路55では、予め選択設定された1または2以上の監視内容について照会確認動作をさせることができる。一番確実なのは、エンコーダ37の出力直接監視による場合で、先行的かつ間接的には、フリップフロップ46の端子Qの出力変化監視であろう。
【0112】
この制御電源遮断制御手段(81A,81B,55)およびブレーキ動作状態切換制御手段(81A,81B,55)は、最終的に照会確認回路55から出力される判別結果としての強制停止指令信号ALU,ALLを利用して、遮断およびブレーキ動作を制御可能に形成されている。
【0113】
すなわち、制御電源遮断制御手段(81A,81B,55)は、両CPU81A・81Bおよび照会確認回路55から形成され、モータ停止状態維持監視判別手段(81A,81B,55)によってモータ停止状態中であるべきところ現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合に出力される強制停止指令信号AL(ALU,ALL)を利用して、一方(上方)側および他方(下方)側のアイソレーション回路(72AU,72AL)の双方制御電源DRVU,DRVLを同時に強制遮断してドライバー部72Aをモータ非駆動状態に切換える。
【0114】
また、ブレーキ動作状態切換制御手段(81A,81B,55)は、両CPU81A・81Bおよび照会確認回路55から形成され、モータ停止状態維持監視判別手段(81A,81B,55)によってモータ停止状態中であるべきところ現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合に出力される強制停止指令信号AL(ALU,ALL)を利用して、ブレーキ装置19をブレーキ動作状態に強制して切換える。モータ30が回転フリー状態であるからメカブレーキ(19)で固定するのである。
【0115】
この第2の実施の形態における制御電源遮断制御手段(81A,81B,55)およびブレーキ動作状態切換制御手段(81A,81B,55)は、第3の実施の形態では単なる「モータ停止中」を条件としていたのに対して、「モータ停止状態中であるべき場合に現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合」に作動する。
【0116】
しかして、この第2の実施の形態によれば、モータ停止中に相信号記憶保持部(46)に記憶保持されている各相信号Up,Vp,Wpを電流制御部71に切換入力させることでモータトルクの発生を担保させたモータ停止状態の維持期間中であるにも拘わらず現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合に、双方アイソレーション回路72AU,72ALの当該双方制御電源DRVU,DRVLを同時に遮断してドライバー部72Bをモータ非駆動状態に切換えかつブレーキ装置19をブレーキ動作状態に切換えるので、モータ停止状態を確実に維持することができるとともに、第3の実施の形態の場合と作動条件を相異させた安全二重化システムを提供できる。
【0117】
(第3の実施の形態)
この第3の実施形態は、図13に示す如く、基本的構成・機能が第1の実施の形態の場合(図1〜図9)と同様なモータ駆動制御部[位置速度制御部60(位置制御部62と速度制御部64)およびモータ駆動部70(相信号生成部40と電流制御部71とPWM制御部72)]と相信号切換手段[相信号記憶保持部46と相信号入力切換部(46)]45とを設けるとともに、第2の実施の形態の場合(図10)と同様なモータ停止状態維持監視判別手段(81A,81B,55)を設け、さらにマグネチックコネクタ135R(135Fも設けてある。)とダイナミックブレーキ部140と電路遮断制御手段(81A,81B,55)とダイナミックブレーキ動作制御手段(81A,81B,55)とを設け、モータトルクの発生を担保させたモータ停止状態の維持期間中であるにも拘わらず現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合に、マグネチックコネクタ135R(135F)を遮断動作状態としてモータ30(151X,151Y,151Z)をドライバー部72Bから切離しかつダイナミックブレーキでモータ回転を強制的停止可能に形成されている。
【0118】
図13において、マグネチックコネクタ135は、ドライバー部72Bとモータ30との間に駆動電源電路を遮断可能である。頻繁な開閉(ON/OFF)では短期的な交換メンテナンスを必要とするが、バックアップ的な使用では問題とならない。
【0119】
ダイナミックブレーキ部140は、抵抗電力消費型とされ、ドライバー部72Bと切離されたモータ30から発生される逆起電力を吸収しつつモータ30を停止させる。
【0120】
図10の場合と同様なプレス運転制御部(80)内に構築されたモータ停止状態維持監視判別手段(81A,81B,55)は、相信号記憶保持部(46)に記憶保持されている各相信号Up,Vp,Wpを電流制御部71に切換入力させることによりモータ停止状態が維持されている期間中に、直接または間接的にモータ30が回転しているか否かを監視することで、モータ停止状態が現実に維持されているか否かを判別する。第2の実施の形態の場合と同様なので重複説明は省略する。
【0121】
なお、アイソレーション回路72Aおよびドライバー部72Bは、第2の実施の形態の場合(図4)と同様な構造でもよいが、この実施の形態では、図12に示す非2分割型(一体型)である。すなわち、アイソレーション回路72AがPWM制御信号(+U,+V,+W)、(−U,−V,−W)に応じた三相駆動電圧Spwmu,Spwmv,Spwmwを生成出力し、ドライバー72Bからモータ30にモータ駆動用電流Iu,Iv,Iwを流すことができる。
【0122】
電路遮断制御手段(CPU81,ROM82,照会確認回路55)は、モータ停止状態維持監視判別手段(81A,81B,55)によって現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合に、照会確認回路55から出力される強制停止指令信号AL(ALU,ALL)を利用して、マグネチックコネクタ135R(135F)を駆動電源電路の遮断動作状態に切換える。
【0123】
ダイナミックブレーキ動作制御手段(CPU81,ROM82,照会確認回路55)は、モータ停止状態維持監視判別手段(81A,81B,55)によって現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合に出力される強制停止指令信号AL(ALU,ALL)を利用して、開閉器141をON(閉成)することで、ダイナミックブレーキ部140をダイナミックブレーキ動作状態に切換える。
【0124】
しかして、この第3の実施の形態によれば、モータ停止中に相信号記憶保持部(46)に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部71に切換入力させることでモータトルクの発生を担保させたモータ停止状態の維持期間中であるにも拘わらず現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合に、マグネチックコネクタ135R(135F)を駆動電源電路の遮断動作状態に切換えかつダイナミックブレーキ部140をダイナミックブレーキ動作状態に切換えるので、モータ停止状態を確実に維持することができるとともに、安全二重化システムを提供できる。
【0125】
また、マグネチックコネクタ135R(135F)は非常状態(モータ停止状態が維持されていないと判別された場合)にのみ遮断されるので、従来例の場合と比較してその頻度は極少であるから、従来問題点(交換メンテナンスの短期間化)は一掃される。
【0126】
【発明の効果】
請求項1の発明によれば、モータ停止中には一方・他方側の双方制御電源を遮断してドライバー部をモータ非駆動状態に切換えかつブレーキ装置をブレーキ動作状態に切換えることができるモータ駆動装置であるから、モータ停止状態を確実に維持することができるとともに、制御電源の2分割化はモータ駆動用電源を2系列にした場合と同様になり二重化効果を得られかつブレーキ装置が小型でよく低コストで具現化できる。
【0127】
また、請求項2の発明によれば、モータ停止中に相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させることでモータトルクの発生を担保させたモータ停止状態の維持期間中であるにも拘わらず現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合には、双方制御電源を遮断してドライバー部をモータ非駆動状態に切換えかつブレーキ装置をブレーキ動作状態に切換えることができるモータ駆動装置であるから、請求項1の発明の場合に比較して、モータ停止状態を一段と確実に維持することができるとともに、相信号切換による停止状態維持のバックアップとして最終的に双方制御電源の遮断が成されるからコンタクタなどの回路的信頼性を高められる。
【0128】
さらに、請求項3の発明によれば、モータ停止中に相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させることでモータトルクの発生を担保させたモータ停止状態の維持期間中であるにも拘わらず現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合には、マグネットコンタクタを駆動電源電路を遮断動作状態としてモータをドライバー部から切離しかつダイナミックブレーキでモータ回転を強制的に停止させることができるモータ駆動装置であるから、請求項2の場合と同様にモータ停止状態を一段と確実に維持することができるとともに、マグネットコンタクタは相信号切換による停止状態維持のバックアップとして最終的に駆動電源電路を遮断動作状態に切換えるのでその頻度は長期的で格別な交換メンテナンスを必要としない。
【0129】
さらに、請求項4の発明は、モータ駆動装置を有しかつモータがスライド昇降用の駆動源として使用されるプレス機械であるから、請求項1から請求項3までのモータ駆動装置のそれぞれの効果を奏することでメインモータ停止状態中でのメインモータ誤動作を防止することができるから、人的かつ設備的に安全で、確実なプレス運転ができる。
【0130】
さらにまた、請求項5の発明によれば、モータ駆動装置を有しかつモータがプレス機械用金型への材料搬送用駆動源として使用されるプレス材料搬送装置であるから、請求項1から請求項3までのモータ駆動装置のそれぞれの効果を奏することで搬送モータ停止状態中での搬送モータ誤動作を防止することができるができるから、人的かつ設備的に安全で、確実なプレス材料搬送ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明(第1の実施の形態)に係るプレス機械を説明するための側面図である。
【図2】 同じく、プレス運転制御部(コンピュータ)、位置速度制御部およびモータ駆動部を説明するためのブロック図である。
【図3】同じく、位置速度制御部およびモータ駆動部の詳細を説明するための回路図である。
【図4】 同じく、2区分されたアイソレーション回路およびドライバー部を説明するための図である。
【図5】 同じく、相信号生成部および電流制御部を説明するための図である。
【図6】 同じく、変調動作を説明するための図である。
【図7】 同じく、相信号保持部を説明するための図である。
【図8】 同じく、モータ電流パターンを説明するための図である。
【図9】 同じく、ドライバー部のトランジスタ点弧パターンを説明するための図である。
【図10】 本発明(第2の実施の形態)に係るプレス運転制御部(コンピュータ)、位置速度制御部およびモータ駆動部を説明するためのブロック図である。
【図11】 同じく、停止状態監視形態例を説明するための図である。
【図12】 本発明(第3の実施の形態)に係るアイソレーション回路およびドライバー部を説明するための回路図である。
【図13】 本発明(の第3の実施の形態)に係るドライバー部(インバータ部)とマグネットコンタクタとの関係を説明するための図である。
【図14】 従来プレス機械(メカプレス)を説明するための側面図である。
【図15】 同じく、メカプレスの2重化コントローラを説明するための図である。
【符号の説明】
10 プレス機械
12 クランク軸
17 スライド
19 ブレーキ装置
30 モータ(ACサーボモータ…メインモータ)
40 相信号生成部
45 相信号切換手段
46 フリップフロップ(相信号保持部,相信号入力切換部)
47A,47B,48 ANDゲート
55 照会確認回路(制御電源遮断制御手段,ブレーキ動作状態切換制御手段、モータ停止状態維持監視判別手段、電路遮断制御手段、ダイナミックブレーキ動作制御手段)
60 位置速度制御部(モータ駆動制御部)
62 位置制御部
64 速度制御部
70 モータ駆動部(モータ駆動制御部)
71 電流制御部
72 PWM制御部
72B ドライバー部(インバータ回路)
75U 一方側の制御電源遮断器
75L 他方側の制御電源遮断器
80 パソコン(プレス運転制御部、モーション指令部)
81A,81B CPU(制御電源遮断制御手段,ブレーキ動作状態切換制御手段、モータ停止状態維持監視判別手段、電路遮断制御手段、ダイナミックブレーキ動作制御手段)
82 ROM(制御電源遮断制御手段,ブレーキ動作状態切換制御手段、モータ停止状態維持監視判別手段、電路遮断制御手段、ダイナミックブレーキ動作制御手段)
83M メモリ
100 運転指令回路
110 運転ボタン
135F,135R マグネチックコネクタ
140 ダイナミックブレーキ部
150 プレス材料搬送装置
PTs 位置指令信号
FPT 位置フィードバック信号
△PT 位置偏差信号
Sp 速度指令信号
FS 速度フィードバック信号
Si トルク指令信号(電流指令信号)
HSi 保持トルク指令信号(保持電流指令信号)
Up,Vp,Wp 相信号
Usi,Vsi,Wsi 目標電流信号
Ui,Vi,Wi モータ電流信号
Siu,Siv,Siw 電流偏差信号
Spwmu,Spwmv,Spwmw 三相駆動電圧
Iu,Iv,Iw モータ駆動用電流
SS 運転指令信号
DRVU 一方側の制御電源
DRVL 他方側の制御電源
ALU,ALL 強制停止指令信号(制御電源遮断指令信号,ブレーキ動作信号)
Claims (5)
- モータ駆動制御部を、モーション指令部から出力された位置指令信号と検出された位置フィードバック信号とを比較して位置偏差信号に対応する速度指令信号を生成出力する位置制御部と,位置制御部から出力された速度指令信号と検出された速度フィードバック信号との比較によりトルク指令信号を生成出力する速度制御部と,モータ駆動用電流の流れるパターンを順次に切換えるための各相ごとの相信号を生成出力する相信号生成部と,速度制御部から出力されたトルク指令信号と相信号生成部から出力された各相信号との乗算により各相用の目標電流信号を生成しかつ生成された目標電流信号と検出されたモータ電流信号とをそれぞれに比較して各相用の電流偏差信号を生成出力する電流制御部と,アイソレーション回路とドライバー部とを含み入力された各相用の電流偏差信号に対応するPWM制御信号を生成するとともに各相用PWM制御信号に応じた三相駆動電圧を出力するPWM制御部とを有し、三相駆動電圧に応じたモータ駆動用電流によりモータを回転駆動可能に形成し、
ドライバー部を一方側と他方側とに直列配設された各相用各1対のトランジスタおよびダイオードとを含むインバータ回路から形成するとともにアイソレーション回路が2分割型とされかつ一方側アイソレーション回路と他方側アイソレーション回路のそれぞれに制御電源を供給可能に形成し、
モータ軸に関与してモータを回転させることができないブレーキ動作状態に選択切換可能に装着されたブレーキ装置と,モータ停止中は一方側アイソレーション回路の制御電源および他方側アイソレーション回路の制御電源の双方を遮断する制御電源遮断制御手段と,モータ停止中はブレーキ装置をブレーキ動作状態に切換えるブレーキ動作状態切換制御手段とを設けた、モータ駆動装置。 - モータ駆動制御部を、モーション指令部から出力された位置指令信号と検出された位置フィードバック信号とを比較して位置偏差信号に対応する速度指令信号を生成出力する位置制御部と,位置制御部から出力された速度指令信号と検出された速度フィードバック信号との比較によりトルク指令信号を生成出力する速度制御部と,モータ駆動用電流の流れるパターンを順次に切換えるための各相ごとの相信号を生成出力する相信号生成部と,速度制御部から出力されたトルク指令信号と相信号生成部から出力された各相信号との乗算により各相用の目標電流信号を生成しかつ生成された目標電流信号と検出されたモータ電流信号とをそれぞれに比較して各相用の電流偏差信号を生成出力する電流制御部と,アイソレーション回路とドライバー部とを含み入力された各相用の電流偏差信号に対応するPWM制御信号を生成するとともに各相用PWM制御信号に応じた三相駆動電圧を出力するPWM制御部とを有し、三相駆動電圧に応じたモータ駆動用電流によりモータを回転駆動可能に形成し、
モータ停止直後に相信号生成部で生成された各相用の相信号を記憶保持する相信号記憶保持部と,モータ停止中は相信号生成部で生成された各相用の相信号に代えて相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させる相信号入力切換部とを設け、
ドライバー部を一方側と他方側とに直列配設された各相用各1対のトランジスタおよびダイオードとを含むインバータ回路から形成するとともにアイソレーション回路が2分割型とされかつ一方側アイソレーション回路と他方側アイソレーション回路のそれぞれに制御電源を供給可能に形成し、
モータ軸に関与してモータを回転させることができないブレーキ動作状態に選択切換可能に装着されたブレーキ装置と,相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させることによりモータ停止状態が維持されている期間中に直接または間接的にモータが回転しているか否かを監視することでモータ停止状態が現実に維持されているか否かを判別するモータ停止状態維持監視判別手段と,このモータ停止状態 維持監視判別手段によって現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合に一方側アイソレーション回路の制御電源および他方側アイソレーション回路の制御電源の双方を遮断する制御電源遮断制御手段と,モータ停止状態維持監視判別手段によって現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合にブレーキ装置をブレーキ動作状態に切換えるブレーキ動作状態切換制御手段とを設けた、モータ駆動装置。 - モータ駆動制御部を、モーション指令部から出力された位置指令信号と検出された位置フィードバック信号とを比較して位置偏差信号に対応する速度指令信号を生成出力する位置制御部と,位置制御部から出力された速度指令信号と検出された速度フィードバック信号との比較によりトルク指令信号を生成出力する速度制御部と,モータ駆動用電流の流れるパターンを順次に切換えるための各相ごとの相信号を生成出力する相信号生成部と,速度制御部から出力されたトルク指令信号と相信号生成部から出力された各相信号との乗算により各相用の目標電流信号を生成しかつ生成された目標電流信号と検出されたモータ電流信号とをそれぞれに比較して各相用の電流偏差信号を生成出力する電流制御部と,アイソレーション回路とドライバー部とを含み入力された各相用の電流偏差信号に対応するPWM制御信号を生成するとともに各相用PWM制御信号に応じた三相駆動電圧を出力するPWM制御部とを有し、三相駆動電圧に応じたモータ駆動用電流によりモータを回転駆動可能に形成し、
モータ停止直後に相信号生成部で生成された各相用の相信号を記憶保持する相信号記憶保持部と,モータ停止中は相信号生成部で生成された各相用の相信号に代えて相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力する相信号入力切換部とを設け、
ドライバー部とモータとの間の駆動電源電路を遮断可能なマグネットコンタクタと,ドライバー部と切離されたモータから発生される逆起電力を吸収しつつモータを停止させるダイナミックブレーキ部と,相信号記憶保持部に記憶保持されている各相用の相信号を電流制御部に切換入力させることによりモータ停止状態が維持されている期間中に直接または間接的にモータが回転しているか否かを監視することでモータ停止状態が現実に維持されているか否かを判別するモータ停止状態維持監視判別手段と,このモータ停止状態維持監視判別手段によって現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合にマグネットコンタクタをOFFして駆動電源電路を遮断させる電路遮断制御手段と,モータ停止状態維持監視判別手段によって現実にはモータ停止状態が維持されていないと判別された場合にダイナミックブレーキをフレーキ動作させるダイナミックブレーキ動作制御手段とを設けた、モータ駆動装置。 - 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載されたモータ駆動装置を有しかつ前記モータがスライド昇降用の駆動源として使用される、プレス機械。
- 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載されたモータ駆動装置を有しかつ前記モータがプレス機械用金型への材料搬送用駆動源として使用される、プレス材料搬送装置。
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