JP3888612B2 - 洗浄処理方法及び洗浄処理装置 - Google Patents
洗浄処理方法及び洗浄処理装置 Download PDFInfo
- Publication number
- JP3888612B2 JP3888612B2 JP2001223464A JP2001223464A JP3888612B2 JP 3888612 B2 JP3888612 B2 JP 3888612B2 JP 2001223464 A JP2001223464 A JP 2001223464A JP 2001223464 A JP2001223464 A JP 2001223464A JP 3888612 B2 JP3888612 B2 JP 3888612B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- processing
- processed
- liquid
- cleaning
- processing unit
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Cleaning Or Drying Semiconductors (AREA)
- Cleaning By Liquid Or Steam (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば半導体ウエハやLCD用ガラス基板等の被処理体を薬液や洗浄液で処理する洗浄処理方法及び洗浄処理装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
この種の洗浄処理方法及び洗浄処理装置においては、被処理体としての例えばLCDガラス基板や半導体ウエハ等(以下「ウエハ」という)に付着した汚染物を種々の薬液やリンス液(洗浄液)等の処理液によって取り除く処理を行うようになっている。
【0003】
ウエハ表面の汚染物としては、例えばパーティクル、金属、有機物、酸化膜等がある。薬液は、汚染物の種類に応じて各種のものが使い分けられるようになっており、純水で希釈したアンモニアと過酸化水素との混合液(NH4OH/H2O2/H2O)、純水で希釈した希塩酸と過酸化水素の混合液(HCl/H2O2/H2O)、純水で希釈したフッ化水素酸液(HF/H2O)等がある。また、リンス液は、主としてウエハに付着した薬液を洗い流すことに使われるようになっており、純水やオゾン水等がある。
【0004】
そして、ウエハは、薬液等が貯留された処理槽に順次浸漬されることにより、汚染物の除去処理、薬液の洗浄処理が行われることになる。ただし、ウエハは、汚染物の異なる各種のものが順次、洗浄処理装置に搬送されてくることになる。このため、異なる薬液を蓄える処理槽を複数設置しておき、各ウエハを所定の処理槽に浸漬することになる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来の洗浄処理方法及び洗浄処理装置においては、先に処理される先行のウエハがある処理槽で薬液処理されているときには、同じ薬液処理を行う予定の後続のウエハは先行のウエハの洗浄が終るまで待たなければならないという欠点がある。このため、洗浄能率が落ちるという問題があった。
【0006】
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、洗浄能率の向上を図ることのできる洗浄処理方法及び洗浄処理装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、複数種類の処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数用意しておくと共に、複数の処理ユニットのうちの少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能にし、 個々に処理シーケンスが決められた被処理体を連続して複数の処理ユニットに投入して処理するに当たって、 後に処理される被処理体の処理シーケンスを確認して、この処理シーケンスに基づいて被処理体全体の処理時間が短くなるように、後に処理される被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後、選択された処理ユニット以外の処理ユニットから先に処理される被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようにしたことを特徴とする方法を提供するものである。
【0008】
請求項2記載の発明は、複数種類の処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数用意しておくと共に、複数の処理ユニットのうちの少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能にし、 個々に処理シーケンスが決められた被処理体を連続して複数の処理ユニットに投入して処理するに当たって、 先に処理される被処理体の処理シーケンスと後に処理される被処理体の処理シーケンスとを比較し、処理ステップ数が多い方の被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後に、処理ステップ数が少ない方の被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようにしたことを特徴とする、方法を提供するものである。
【0009】
請求項3記載の発明は、複数種類の処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数用意しておくと共に、複数の処理ユニットのうちの少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能にし、 個々に処理シーケンスが決められた被処理体を連続して複数の処理ユニットに投入して処理するに当たって、 先に処理される被処理体の処理シーケンスと後に処理される被処理体の処理シーケンスとを比較し、使用する処理液種類の数が多い方の被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後に、使用する処理液種類の数が少ない方の被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようにしたことを特徴とする、方法を提供するものである。
【0010】
請求項4記載の発明は、複数種類の処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数設置し、複数の処理ユニットのうち少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能に構成してなり、 個々の処理シーケンスが決められた被処理体を順次処理するに当たって、各被処理体を、目的とする処理液を有する処理ユニットに順次搬送する制御手段を備え、 上記制御手段は、後に処理される被処理体の処理シーケンスを確認して、この処理シーケンスに基づいて被処理体全体の処理時間が短くなるように、後に処理される被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後、選択された処理ユニット以外の処理ユニットから先に処理される被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようになっていることを特徴とする装置を提供するものである。
【0011】
請求項7記載の発明は、請求項4ないし6のいずれかに記載の発明において、 各処理ユニットで処理した後の被処理体に付着した処理液を順次洗浄液で洗浄してから乾燥する洗浄・乾燥処理ユニットを備え、 上記洗浄・乾燥処理ユニットは、所定の数の処理ユニットに対して一つ設けられていることを特徴とする装置を提供するものである。
【0012】
請求項8記載の発明は、請求項4ないし6のいずれかに記載の発明において、 各処理ユニットは、被処理体を処理する一つの槽に対して、複数種類の処理液が交換可能になっていることを特徴とする装置を提供するものである。
【0013】
請求項9記載の発明は、請求項8記載の発明において、 各処理ユニットは、処理液と、被処理体に付着した処理液を洗浄するための洗浄液とが一つの槽に対して交換可能になっていることを特徴とする装置を提供するものである。
【0014】
請求項5記載の発明は、複数種類の処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数設置し、複数の処理ユニットのうち少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能に構成してなり、 個々の処理シーケンスが決められた被処理体を順次処理するに当たって、各被処理体を、目的とする処理液を有する処理ユニットに順次搬送する制御手段を備え、 上記制御手段は、先に処理される被処理体の処理シーケンスと後に処理される被処理体の処理シーケンスとを比較し、処理ステップ数が多い方の被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後に、処理ステップ数が少ない方の被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようになっていることを特徴とする装置を提供するものである。
【0015】
請求項6記載の発明は、複数種類の処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数設置し、複数の処理ユニットのうち少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能に構成してなり、 個々の処理シーケンスが決められた被処理体を順次処理するに当たって、各被処理体を、目的とする処理液を有する処理ユニットに順次搬送する制御手段を備え、 上記制御手段は、先に処理される被処理体の処理シーケンスと後に処理される被処理体の処理シーケンスとを比較し、使用する処理液種類の数が多い方の被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後に、使用する処理液種類の数が少ない方の被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようになっていることを特徴とする装置を提供するものである。
【0016】
そして、上記のように構成された請求項1又は4記載の発明においては、各処理ユニットには複数の処理液が備えられており、かつ少なくとも二つの処理ユニットには同一種類の処理液を備えるようになっているので、例えば処理液Aを備えた第1の処理ユニットと、処理液A及び処理液Bを備えた第3の処理ユニットとを有するようなものを構成することができる。このため、処理液Aで処理する処理シーケンスの被処理体が二つ続けて搬入されてきた場合には、先に処理される被処理体を第1の処理ユニットで処理し、後に処理される被処理体を第3の処理ユニットで連続的に処理することができる。すなわち、同一の処理シーケンスの被処理体が二つ連続して処理に供される場合でも、待ち時間が生じることがない。
【0017】
同様にして、同一の処理液を三つ以上の処理ユニットに配置すれば、同一処理シーケンスの被処理体が三つ以上続けて搬入されてきた場合でも、これらの被処理体を連続的に処理することができる。ただし、同一の処理液を二つの処理ユニットに配置した場合でも、第3番目の被処理体を処理する段階では、第1番目の被処理体の処理が相当量進んでいるので、第3番目の被処理体の待ち時間を十分短縮することができる。したがって、被処理体の洗浄能率の向上を図ることができる。
【0018】
また、請求項1又は4記載の発明においては、先に処理される被処理体を処理する処理ユニットが後に処理される被処理体の処理も連続的に可能になるように、複数の処理ユニットの中から選択されるようになっているので、例えば処理液Aを備えた第1の処理ユニットと、処理液A及び処理液Bを備えた第3の処理ユニットが空いている場合に、処理液Aのみで処理する先に処理される被処理体は後に処理される被処理体の処理シーケンスを考慮して、第1及び第3のいずれかの処理ユニットを選択することになる。すなわち、後に処理される被処理体が処理液Bのみで処理する処理シーケンスのものや、処理液A、Bで処理する処理シーケンスのものであれば、先に処理される被処理体は第1の処理ユニットを選択することによって、後に処理される被処理体が第3の処理ユニットで処理できるようになる。したがって、先に処理される被処理体の処理によって、後に処理される被処理体の処理が妨げられることが少なくなるので、被処理体の洗浄能率を更に向上させることができる。
【0019】
請求項2、3、5又は6記載の発明においては、先に処理される被処理体の処理シーケンスと後に処理される被処理体の処理シーケンスとを比較し、処理ステップ数が多い方又は使用する処理液種類の数が多い方の処理ユニットを選択した後に、処理ステップ数が少ない方又は使用する処理液種類の数が少ない方の処理ユニットが選択されるようになっているので、全体の処理時間の短縮を図ることができると共に、制御の単純化を図ることができる。
【0020】
請求項7記載の発明においては、各処理ユニットで処理した後の被処理体に付着した処理液を順次洗浄液で洗浄した後、乾燥するようになっているので、続けて他の処理液で処理する場合でも、先の処理に供される処理液による弊害が生じることがない。
【0021】
また、洗浄・乾燥処理ユニットを所定の数の処理ユニットに対して一つ設けたのみであるが、洗浄・乾燥処理の時間が処理液による処理時間に比べて短くて済むので、洗浄・乾燥処理のために待ち時間が生じることがない。しかも、洗浄・乾燥処理ユニットを複数の処理ユニットに対して一つ設けているので、洗浄・乾燥処理ユニットのための設置スペースを低減することができると共に、装置の小型化を図ることができる。
【0022】
請求項8記載の発明においては、各処理ユニットの槽が複数種類の処理液の交換可能な一つのもので構成されているので、例えば処理液A及び処理液Bを用意しておくだけで、2種類の処理液による処理を一つの槽で順次行うことができる。したがって、各処理ユニットの設置スペースの低減を図ることができる。
【0023】
請求項9記載の発明においては、処理液と、洗浄液とが一つの槽に対して交換可能になっているので、処理液を排出した後に洗浄液を供給することによって、処理液による処理と、洗浄液による洗浄を一つの槽で連続的に行うことができる。したがって、被処理体の洗浄能率の向上を図ることができる。また、一つの槽に対して洗浄液を供給可能に構成しておくだけでよいので、洗浄ユニットを別途設ける場合に比べて設置スペースの低減及びコストの低減を図ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。この実施形態では半導体ウエハの洗浄処理システムに適用した場合について説明する。
【0025】
◎第1実施形態
まず、この発明の第1実施形態を図1及び図2を参照して説明する。この第1実施形態で示す洗浄処理装置3は、図1及び図2に示すように、被処理体として複数枚(例えば2キャリア分の50枚)の半導体ウエハW(以下にウエハWという)を処理する複数種類(本実施形態ではA〜Cの3種類)の薬液(処理液)のうち、複数種類(本実施形態では2種類)の薬液を備えた処理ユニット11a〜11dを4つ(複数)設置し、同一種類の薬液を少なくとも二つの処理ユニットに供給可能に構成している。なお、薬液A〜Cとしは、従来例で示したようなものが使われる。そして、種々の処理レシピ(処理シーケンス)のウエハWを順次処理するに当たって、各ウエハWを、目的とする薬液及びリンス液を有する処理ユニット11a〜11dに順次搬送すべく制御する制御手段としてのCPU40を備えている。
【0026】
なお、CPU40は、後述するウエハ搬送チャック15等を制御することによって、各処理ユニット11a〜11dに対して、ウエハWの搬入、搬出等を制御するようになっている。更に、CPU40は、先に処理される先行するウエハWの処理レシピと、後に処理される後続する各ウエハWの処理レシピとを比較して、全体の処理時間が可能な限り短くなるように、先行するウエハWを処理する処理ユニットを決定するようになっている。
【0027】
つまり、先行するウエハWの処理シーケンスに従って選択される処理ユニット(処理槽)のグループAと、後続するウエハWの処理シーケンスに従って選択される処理ユニットのグループBとが重複しないように後続するウエハWのグループBを先に選択し、続いて先行するウエハWのグループAが選択される。このように選択されたグループAの第1番目の処理槽に先行するウエハWが搬送され、次にグループBの第1番目の処理槽に後続するウエハWが搬送され、各々の処理シーケンスに従い処理を行う。
【0028】
但し、処理シーケンスだけでなく、処理時間も考慮すれば、同一のタイミングで同一の処理ユニットを使用しなければ、処理シーケンスの一部で同一の処理ユニットが選択されてもよい。換言すると、選択されたグループBの中にある処理ユニットに後続のウエハWが存在する時間に、先行するウエハWが搬送されてこないならば、この処理ユニットを含むようにグループAを選択することができる。このように、時間までも考慮すると、処理ユニットの選択の幅が更に増すことになる。
【0029】
上記処理ユニットの選択は、先に処理されるウエハWの搬送が開始される前に、すなわち、洗浄処理装置3内における先に処理されるウエハWの搬送が開始される前に行われる。
【0030】
また、各処理ユニット11a〜11dで薬液処理した後のウエハWに付着した薬液を洗浄(リンス)するリンス槽を備えている。また、各処理ユニット11a〜11dは、ウエハWを処理する一つの処理槽(槽)30に対して、薬液のが交換可能、すなわち、処理ユニット11a,11bにおいては、薬液AとC、処理ユニット11cにおいては、薬液AとB、処理ユニット11dにおいては、薬液BとCが交換可能になっている。
【0031】
以下、上記構成について、洗浄処理システムの全体を説明しながら更に詳細に説明する。
【0032】
洗浄処理システムは、ウエハWを水平状態に収納する容器例えばキャリア1を搬入、搬出するための搬入・搬出部2と、ウエハWを薬液、洗浄液等によって液処理すると共に乾燥処理する洗浄処理装置3と、搬入・搬出部2と洗浄処理装置3との間に位置してウエハWの受渡し、位置調整及び姿勢変換等を行うインターフェース部4とで主に構成されている。
【0033】
上記搬入・搬出部2は、洗浄処理システムの一側端部にはキャリア搬入部5aとキャリア搬出部5bが併設されると共に、ウエハの受渡し部6が設けられている。この場合、キャリア搬入部5aとウエハ受渡し部6との間には図示しない搬送機構が配設されており、この搬送機構によってキャリア1がキャリア搬入部5aからウエハ受渡し部6へ搬送されるように構成されている。
【0034】
また、キャリア搬出部5bとウエハ受渡し部6には、それぞれキャリアリフタ(図示せず)が配設され、このキャリアリフタによって空のキャリア1を搬入・搬出部2上方に設けられたキャリア待機部(図示せず)への受け渡し及びキャリア待機部からの受け取りを行うことができるように構成されている。この場合、キャリア待機部には、水平方向(X,Y方向)及び垂直方向(Z方向)に移動可能なキャリア搬送ロボット(図示せず)が配設されており、このキャリア搬送ロボットによってウエハ受渡し部6から搬送された空のキャリア1を整列すると共に、キャリア搬出部5bへ搬出し得るようになっている。また、キャリア待機部には、空キャリアだけでなく、処理シーケンスが設定されたウエハWが収納された状態のキャリア1が待機されている。
【0035】
上記ウエハ受渡し部6は、上記インターフェース部4に開口しており、その開口部には蓋開閉装置7が配設されている。この蓋開閉装置7によってキャリア1の蓋体(図示せず)が開放あるいは閉塞されるようになっている。したがって、ウエハ受渡し部6に搬送された未処理のウエハWを収納するキャリア1の蓋体を蓋開閉装置7によって取り外してキャリア1内のウエハWを搬出可能にし、全てのウエハWが搬出された後、再び蓋開閉装置7によって蓋体を閉塞することができる。また、キャリア待機部からウエハ受渡し部6に搬送された空のキャリア1の蓋体を蓋開閉装置7によって取り外してキャリア1内へのウエハWを搬入可能にし、全てのウエハWが搬入された後、再び蓋開閉装置7によって蓋体を閉塞することができる。なお、ウエハ受渡し部6の開口部近傍には、キャリア1内に収納されたウエハWの枚数を検出するマッピングセンサ8が配設されている。
【0036】
上記インターフエース部4には、複数枚例えば25枚のウエハWを水平状態に保持すると共に、ウエハ受渡し部6のキャリア1との間でウエハWを受け渡す水平搬送手段例えばウエハ搬送アーム9と、複数枚例えば50枚のウエハWを所定間隔をおいて垂直状態に保持する図示しないピッチチエンジャと、ウエハ搬送アーム9とピッチチェンジャとの間に位置して、複数枚例えば25枚のウエハWを水平状態と垂直状態とに変換する姿勢変換手段例えば姿勢変換装置10と、垂直状態に姿勢変換されたウエハWに設けられたノッチ(図示せず)を検出する位置検出手段例えばノッチアライナ(図示せず)が配設されている。また、インターフェース部4には、洗浄処理装置3と連なる搬送路16が設けられており、この搬送路16にウエハ搬送手段例えばウエハ搬送チャック15が移動自在に配設されている。
【0037】
一方、上記洗浄処理装置3には、ウエハWに付着するパーティクルや有機物等の汚染物を除去する処理ユニット11a〜11dと、ウエハWに付着する薬液を除去すると共に乾燥処理する洗浄・乾燥処理ユニット13と、チャック洗浄ユニット14が四角形状に区画された状態で隣接するようにして直線状に配列されている。なお、各ユニット11a〜11d、13、14の正面側の部分には、これらのユニットを連続的につなぐように上記搬送路16が設けられており、この搬送路16には、X,Y方向(水平方向)、Z方向(垂直方向)及びθ方向(回転方向)に移動可能な上記ウエハ搬送チャック15が配設されている。また、各ユニット11a〜11d、13、14には、その搬送路16と反対側の位置に、薬液A〜Cを貯留する複数の薬液タンクA1、B1、C1、やリンス液Rである純水の供給源R1や配管機器類を収容する収容部17及びウエハWを保持し、Z方向(垂直方向)に昇降可能なウエハボート21(図1では洗浄・乾燥処理ユニット13に設けた場合について説明する。)が設けられている。
【0038】
第1及び第2の処理ユニット11a、11bは、主として処理槽30と、この処理槽30に薬液A又は薬液Cをそれぞれ供給するために貯留する薬液タンクA1、C1を備えている。同様にして、第3の処理ユニット11cは、処理槽30と、この処理槽30に薬液B又は薬液Aをそれぞれ供給するために貯留する薬液タンクB1、A1を備え、第4の処理ユニット11dは、処理槽30と、この処理槽30に薬液C又は薬液Bをそれぞれ供給するために貯留する薬液タンクC1、B1を備えている。また、洗浄・乾燥処理ユニット13は、処理槽30と、この処理槽30にリンス液Rを供給する純水供給源R1と、ウエハWに付着したリンス液を乾燥させる乾燥手段(図示せず)を備えている。
【0039】
また、チャック洗浄ユニット14は、Y方向に往復移動する純水及び乾燥ガス(例えば、N2ガス)を噴射するノズル14aを具備しており、このノズル14aによりウエハ搬送チャック15を洗浄し、乾燥するように構成されている。
【0040】
図2は、洗浄処理装置3における第1及び第2の処理ユニット11a、11bについての詳細を示したものである。この第1及び第2の処理ユニット11a、11bは、薬液A又は薬液Cを貯留すると共に、薬液A又は薬液CにウエハWを浸漬してその表面のパーティクル等の汚染物を取り除く処理槽30と、この処理槽30内に配設されて処理槽30内に薬液A又は薬液Cを供給する洗浄液供給手段例えば洗浄液供給ノズル32と、流量調整可能な開閉弁36(以下に流量調整弁36という)を介して洗浄液供給ノズル32と純水供給源R1とを接続する主供給管33と、この主供給管33に介設されて開閉及び切り換えを行う第1の切換開閉弁34aと薬液タンクA1とを連結する第1の分岐管33aと、主供給管33に介設されて開閉及び切り換えを行う第2の切換開閉弁34bと薬液タンクC1とを連結する第2の分岐管33bと、第1の分岐管33aに設けられた第1のポンプ35aと、第2の分岐管33bに設けられた第2のポンプ35bを備えている。
【0041】
第1のポンプ35aは、薬液タンクA1内の薬液Aを、第1の切換開閉弁34a、主供給管33、洗浄液供給ノズル32を介して、処理槽30の後述する内槽30a内へ強制的に供給するようになっている。第1のポンプ35aの代わりにタンクA1内に例えば窒素(N2)ガスを供給してN2ガスの圧力で薬液Cを押し出して処理槽30に供給してもよい。同様にして、第2のポンプ35bは、第2の切換開閉弁34bを介して薬液Cを内槽30a内へ強制的に供給するようになっている。また、切換開閉弁34a,34bは、主供給管33、第1の分岐管33a及び第2の分岐管33bのそれぞれの接続を完全に絶つと共に、主供給管33と第1の分岐管33aとを接続したり、主供給管33と第2の分岐管33bとを接続したりする切り換えが可能になっている。また、この切換開閉弁34a,34bと流量調整弁36は、CPU40によって制御されるようになっている。
【0042】
更に、処理槽30には、内槽30a内に貯留される薬液A又は薬液Cの温度を検出する温度検出手段としての温度センサ39が配設されている。この温度センサ39からの検出信号は、CPU40に伝達されるようになっている。
【0043】
なお、内層30aの底部に設けられた排出口41に接続する排液管42には開閉手段例えば開閉バルブ43が介設されている。
【0044】
また、上記処理槽30は、薬液を貯留する内槽30aと、この内槽30aの開口部の外方縁部を覆う外槽30bとで構成されており、外槽30bの底部に設けられた排出口44に開閉バルブ45を介設したドレン管46が接続されている。なお、内槽30a内には昇降可能なウエハボート21が配設されている。このウエハボート21は、上記ウエハ搬送チャック15から受け取った複数枚例えば50枚のウエハWを処理槽30内に搬送し、処理後のウエハWを上方へ搬送して再びウエハ搬送チャック15に受け渡すように構成されている。
【0045】
また、図2は、上述のように、第1及び第2の処理ユニット11a、11bについて示したものであるが、第3の処理ユニット11cの場合には、薬液Aが薬液Bに、薬液Cが薬液Aに、薬液タンクA1が薬液タンクB1に、薬液タンクC1が薬液タンクA1に代わることになる。また、第4の処理ユニット11dの場合には、薬液Aが薬液Cに、薬液Cが薬液Bに、薬液タンクA1が薬液タンクC1に、薬液タンクC1が薬液タンクB1に代わることになる。更に、洗浄・乾燥処理ユニット13の場合には、薬液Aがリンス液Rに、薬液Cが無くなり、薬液タンクA1が純水供給源R1に、薬液タンクC1が無くなることになる。
【0046】
上記のように構成される洗浄処理装置3においては、ウエハ搬送チャック15によって、ウエハWが各処理ユニット11a〜11dのうち、処理シーケンスに基づいて選択された処理ユニット11a〜11dに選択された順番で順次搬入されると共に、処理後のウエハWが各処理ユニット11a〜11dから洗浄・乾燥処理ユニット13を介して搬出されることになる。
【0047】
そして、薬液Aで処理することが処理レシピで決まっているウエハWが三つ続けて搬入されてきた場合でも、第1番目のウエハWを第1の処理ユニット11aで処理し、第2番目のウエハWを第2の処理ユニット11bで処理し、第3番目のウエハWを第3の処理ユニット11cで処理することにより、待ち時間の無い状態で連続的に処理することができる。同様にして、薬液Cで処理すべきウエハWが三つ続けて搬入されてきた場合も連続的に処理することができる。また、薬液Bで処理すべきウエハWについては、二つ続けて搬入されてきた場合に、待ち時間を生じさせることなく連続的に処理することができる。
【0048】
ただし、薬液Bが三つ続けて搬入されてきた場合には、第3番目のウエハWを処理するに当たって、待ち時間が生じることになる。しかし、第3番目のウエハWが待機状態に入った時には、第1番目のウエハWの処理が相当量進んだ状態になっている。このため、第3番目のウエハWについては待ち時間があっても、その時間を十分に短縮することができる。また、薬液Aや薬液Cで処理するウエハWについては、四つ連続して搬入された時に、第4番目のウエハWについて待ち時間が生じるが、その待ち時間は更に短縮することができる。したがって、ウエハWの洗浄能率の向上を図ることができる。すなわち、単位時間内に処理できるウエハWの数量の増加を図ることができる。いわゆるスループットの向上を図ることができる。
【0049】
以上は、1種類の薬液を使う処理レシピの場合である。ただし、多数の薬液を使う処理レシピの場合でも、薬液A、Cを組み合わせたものであれば、ウエハWが二つ続けて搬入されてきても、これらのウエハWを第1及び第2の各処理ユニット11a、11bで連続して処理することができる。
【0050】
また、先行するウエハWを処理する処理ユニットが、後続するウエハWの処理も連続的に可能になるように、空いてる処理ユニットの中から選択されるようになっているので、例えば第1の処理ユニット11aと、第3の処理ユニット11cが空いていれば、薬液Aのみで処理する先行のウエハWは後続のウエハWの処理レシピを考慮して、第1及び第3の処理ユニット11a、11cのいずれかを選択することになる。すなわち、後続のウエハWが薬液Bのみで処理するレシピのものや、薬液A、Bで処理するレシピのものであれば、先行のウエハWは第1の処理ユニット11aを選択することによって、後続のウエハWが第3の処理ユニットで処理できるようにする。したがって、二つ以上の薬液を組み合わせた処理レシピのウエハWが搬入されてくる場合も、ウエハWの洗浄能率の向上を図ることができる。
【0051】
そして、薬液A〜Cで処理した後のウエハWは、洗浄・乾燥処理ユニット13で最終リンスと乾燥されることになる。このため、ウエハWを更に他の薬液A〜C、その他で処理する場合でも、先行の薬液により弊害が生じることがない。また、洗浄・乾燥処理ユニット13が四つの処理ユニット11a〜11dに対して1つ設けられているだけであるが、洗浄・乾燥処理時間は薬液による処理時間に比べて短いことから、洗浄・乾燥処理のために待ち時間が生じるのを防止できる。しかも、四つの処理ユニット11a〜11dに対して洗浄・乾燥処理ユニット13を一つ設けるだけであるので、洗浄処理装置3の小型化を図ることができる。
【0052】
また、各処理ユニット11a〜11dの処理槽30が薬液の交換可能な一つのもので構成されているので、例えば薬液A及び薬液Bを用意しておくだけで、2種類の薬液による処理を一つの処理槽30で行うことができる。したがって、各処理ユニット11a〜11dの設置スペースの低減を図ることができる。
【0053】
上述した処理ユニット11a〜11dの選択は使用する薬液に着目した処理ユニットの選択であったが、処理ユニット11a〜11dの選択方法はこれに限られることはない。例えば、先に処理されるウエハWの処理シーケンスと後に処理されるウエハWの処理シーケンスとを比較し、処理ステップ数の多い方のウエハWの処理ユニットを先に選択し、後に処理ステップ数の少ない方のウエハWの処理ユニットを選択することもできる。一般に処理ステップ数の多いウエハWを滞りなく処理できれば、全体の処理時間が短くなる。このような選択方法を採用することによりCPU40での判断が単純化される利点を有する。
【0054】
また、先に処理されるウエハWの処理シーケンスと後に処理されるウエハWの処理シーケンスとを比較し、使用する薬液種類の数の多い方のウエハWの処理ユニットを先に選択し、後に使用する薬液種類の数の少ない方のウエハWの処理ユニットを選択することもできる。一般に使用薬液の種類の数が多いウエハWを滞りなく処理できれば、全体の処理時間が短くなる。このような選択方法を採用することによりCPU40での判断が単純化される利点を有する。
【0055】
◎第2実施形態
次に、この発明の第2実施形態を図3及び図4を参照して説明する。なお、第1実施形態で示した構成要素と共通する要素には同一の符号を付し、その説明を簡略化する。この第2実施形態が第1実施形態と異なる主な点は、各処理ユニット11a〜11dに3種類の薬液A,B,Cを交換可能にすると共に、各処理ユニット11a〜11dの処理槽30にリンス液Rである純水を積極的に供給する純水供給源R0を備えている点である。
【0056】
すなわち、各処理ユニット11a〜11dには、図3及び図4に示すように、純水供給源R0が接続されている。この場合、純水供給源R0は、図4に示すように、第2の切換開閉弁34bと流量調整弁36を介設する主供給管33を介して洗浄液供給ノズル32に接続されている。この場合、流量調整弁36は、流量調整機能を有する開閉弁であり、CPU40からの指令により、切換開閉弁34a,34bへの流量を完全に止めることも可能であるし、所定の流量のリンス液R(純水)を切換開閉弁34a,34bへ流すことも可能になっている。すなわち、図4で例示した第1及び第2の処理ユニット11a、11bで説明すると、流量調整弁36でリンス液R(純水)の流量を調整することにより、薬液タンクA1から供給される薬液Aや、薬液タンクC1から供給される薬液Cを所定の値に希釈することが可能になっている。
【0057】
なお、第1の切換開閉弁34aは、上記第1実施形態と同様に、第1のポンプ35aを介設する第1の分岐管33aを介して薬液タンクA1に接続されている。また、第2の切換開閉弁34bは、第2のポンプ35bを介設する第2の分岐管33bを介して薬液タンクC1に接続されている。
【0058】
また、処理槽30の上部外側には、処理槽30の内槽30a内の純水の比抵抗を測定する比抵抗計22が、バルブ22aを分設した導出管22bを介して内槽30aに接続されている。なお、この比抵抗計22は、処理槽30内に薬液A〜Cが供給されている場合には、バルブ22aが閉じられるようになっている。
【0059】
上記のように構成された洗浄処理装置3においては、例えば図3に示すように、No.1のウエハW、No.2のウエハW、No.3のウエハWが順次洗浄処理装置3に搬入されるとすると、先行するウエハWは後続のウエハWの処理レシピを考慮して、その後続のウエハWがなるべく待ち時間が生じないような処理ユニット11a〜11dを選定することになる。ここで、No.1のウエハWの処理レシピは、薬液Aで処理した後、リンス液Rで洗浄してから乾燥させるようになっている。No.2のウエハWの処理レシピは、薬液Aで処理した後、リンス液Rで洗浄し、更に薬液Bで処理した後、リンス液Rで洗浄してから乾燥させるようになっている。No.3のウエハWの処理レシピは、薬液Aで処理した後、リンス液Rで洗浄し、更に薬液Bで処理した後、リンス液Rで洗浄し、更に薬液Cで処理した後、リンス液Rで洗浄してから乾燥させるようになっている。
【0060】
まず、No.1のウエハWを薬液Aで処理するに当たって、第3の処理ユニット11cを選択すると、後続のNo.2のウエハWに待ち時間が生じることになる。このため、No.1のウエハWは、第1又は第2の処理ユニット11a、11bで処理することになる。この実施形態では、ウエハ搬送チャック15による搬送距離が最も短い第1の処理ユニット11aで処理する例を示している。したがって、No.1のウエハWを第1の処理ユニット11aに搬入した後、待ち時間を生じさせることなく、No.2のウエハWを第3の処理ユニット11cに搬入することができる。更に、No.3のウエハWも、待ち時間を生じさせることなく、第2の処理ユニット11bに搬入して処理を開始できる。なお、No.3のウエハWにあっては、薬液B、Cの処理のため、第4の処理ユニット11dに移ることになるが、この場合も待ち時間を生じることがない。したがって、ウエハWの洗浄能率の向上を図ることができる。
【0061】
また、リンス液Rが処理槽30に対して交換可能になっているので、薬液A〜Cを排出した後にリンス液Rを供給することによって、薬液A〜Cによる処理と、リンス液Rによる洗浄を連続的に行うことができる。したがって、ウエハWの洗浄能率の向上を図ることができる。また、一つの処理槽30に対してリンス液Rを供給可能に構成しておくだけでよいから、リンス液Rで洗浄するためのリンス槽を別途設ける必要がなく、その分、設置スペースの低減及びコストの低減を図ることができる。
【0062】
なお、上記第1、第2の実施形態においては、第1の処理ユニット11aと、第2の処理ユニット11bとを同一のもので構成したが、これらの処理ユニット11a、11bのいずれか一方を削除したもので構成してもよい。また、いずれか一方、例えば第1の処理ユニット11aについては、例えば薬液C側の薬液タンクC1を削除し、薬液タンクA1側のみを残すようにしてもよい。
【0063】
また、上記第1、第2の実施形態においては、各処理ユニット11a〜11dのうち、いずれかの処理ユニットを使用しない期間が長く続く時に、その使用しない処理ユニットについて、制御対象から外すことが可能なように構成することが好ましい。すなわち、使用しない特定の処理ユニットにおいて、その処理槽30に対する薬液A〜Cやリンス液Rの交換、補充についての制御や、アラームの制御を人為的に外すことが可能なように構成することが好ましい。
【0064】
具体的には、マニュアルモードで初期的な設定や試験を行った後、オートモードへ移行する前に、使用しない処理ユニットについてDisableの設定を行う。この設定は、例えば図5に示すように、モニタ画面上に示された所定の処理槽30に対応する例えばsc1(2)に対して、DisableをYesと設定することにより行う。このようにして、特定の処理ユニットにおける処理槽30についてDisableの設定を行うことにより、(イ)当該処理槽30(図5においてsc1(2))で処理するような処理レシピのあるウエハWのロットは、洗浄処理システムへの搬入時点、あるいはその前に受け付けなくなり、処理対象から排除される、(ロ)当該処理槽30に対する薬液A〜Cやリンス液Rの交換、補充条件が設定されていても、交換等の実行が行われなくなる、(ハ)当該処理槽30を有する処理ユニットにおいて、アラームが発生しても、新規ウエハWについて、Disableになっている処理ユニット以外の処理ユニットに対してロットごとの投入を禁止することなく続行する。ただし、Disableの設定していない処理ユニットでのアラームによる安全性を高めるため、インターロックの設定は通常通り行う。
【0065】
以上のように構成することにより、不必要な薬液A〜Cやリンス液Rの交換や補充がなくなると共に、薬液A〜C等の交換、補充の条件を変更する必要がなくなるので、コストの低減を図ることができる。また、Disable設定の処理ユニットでアラームが発生しても、他の処理ユニットにおける処理が停止することがないので、スループットの向上を図ることができる。
【0066】
なお、上記実施形態では、この発明に係る洗浄処理方法及び洗浄処理装置を半導体ウエハの洗浄処理システムに適用した場合について説明したが、ウエハ以外の例えばLCD基板等の洗浄処理にも適用できることは勿論である。
【0067】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、上記のように構成されているので、以下のような優れた効果が得られる。
【0068】
(1)請求項1又は4記載の発明によれば、各処理ユニットには複数の処理液が備えられており、かつ少なくとも二つの処理ユニットには同一種類の処理液を備えるようになっているので、例えば処理液Aを備えた第1の処理ユニットと、処理液A及び処理液Bを備えた第3の処理ユニットとを有するようなものを構成することができる。このため、処理液Aで処理する処理シーケンスの被処理体が二つ続けて搬入されてきた場合には、先に処理される被処理体を第1の処理ユニットで処理し、後に処理される被処理体を第3の処理ユニットで連続的に処理することができる。すなわち、同一の処理シーケンスの被処理体が二つ連続して処理に供される場合でも、待ち時間が生じることがない。
【0069】
同様にして、同一の処理液を三つ以上の処理ユニットに配置すれば、同一処理シーケンスの被処理体が三つ以上続けて搬入されてきた場合でも、これらの被処理体を連続的に処理することができる。ただし、同一の処理液を二つの処理ユニットに配置した場合でも、第3番目の被処理体を処理する段階では、第1番目の被処理体の処理が相当量進んでいるので、第3番目の被処理体の待ち時間を十分短縮することができる。したがって、被処理体の洗浄能率の向上を図ることができる。
【0070】
(2)また、請求項1又は4記載の発明によれば、先に処理される被処理体を処理する処理ユニットが後に処理される被処理体の処理も連続的に可能になるように、複数の処理ユニットの中から選択されるようになっているので、例えば処理液Aを備えた第1の処理ユニットと、処理液A及び処理液Bを備えた第3の処理ユニットが空いている場合に、処理液Aのみで処理する先に処理される被処理体は後に処理される被処理体の処理シーケンスを考慮して、第1及び第3のいずれかの処理ユニットを選択することになる。すなわち、後に処理される被処理体が処理液Bのみで処理する処理シーケンスのものや、処理液A、Bで処理する処理シーケンスのものであれば、先に処理される被処理体は第1の処理ユニットを選択することによって、後に処理される被処理体が第3の処理ユニットで処理できるようになる。したがって、先に処理される被処理体の処理によって、後に処理される被処理体の処理が妨げられることが少なくなるので、被処理体の洗浄能率を更に向上させることができる。
【0071】
(3)請求項2、3、5又は6記載の発明によれば、先に処理される被処理体の処理シーケンスと後に処理される被処理体の処理シーケンスとを比較し、処理ステップ数が多い方又は使用する処理液種類の数が多い方の処理ユニットを選択した後に、処理ステップ数が少ない方又は使用する処理液種類の数が少ない方の処理ユニットが選択されるようになっているので、全体の処理時間の短縮を図ることができると共に、制御の単純化を図ることができる。
【0072】
(4)請求項7記載の発明によれば、各処理ユニットで処理した後の被処理体に付着した処理液を順次洗浄液で洗浄した後、乾燥するようになっているので、続けて他の処理液で処理する場合でも、先の処理に供される処理液による弊害が生じることがない。
【0073】
(5)また、洗浄・乾燥処理ユニットを所定の数の処理ユニットに対して一つ設けたのみであるが、洗浄・乾燥処理の時間が処理液による処理時間に比べて短くて済むので、洗浄・乾燥処理のために待ち時間が生じることがない。しかも、洗浄・乾燥処理ユニットを複数の処理ユニットに対して一つ設けているので、洗浄・乾燥処理ユニットのための設置スペースを低減することができると共に、装置の小型化を図ることができる。
【0074】
(6)請求項8記載の発明によれば、各処理ユニットの槽が複数種類の処理液の交換可能な一つのもので構成されているので、例えば処理液A及び処理液Bを用意しておくだけで、2種類の処理液による処理を一つの槽で順次行うことができる。したがって、各処理ユニットの設置スペースの低減を図ることができる。
【0075】
(7)請求項9記載の発明によれば、処理液と、洗浄液とが一つの槽に対して交換可能になっているので、処理液を排出した後に洗浄液を供給することによって、処理液による処理と、洗浄液による洗浄を一つの槽で連続的に行うことができる。したがって、被処理体の洗浄能率の向上を図ることができる。また、一つの槽に対して洗浄液を供給可能に構成しておくだけでよいので、洗浄ユニットを別途設ける場合に比べて設置スペースの低減及びコストの低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の第1実施形態として示した洗浄処理装置を適用した洗浄処理システムの概略平面図である。
【図2】 同洗浄処理装置の概略断面図である。
【図3】 この発明の第2実施形態として示した洗浄処理装置の概略平面図である。
【図4】 同洗浄処理装置の概略断面図である。
【図5】 同洗浄処理装置の他の例を示す説明図である。
【符号の説明】
11a、11b、11c、11d 処理ユニット
13 洗浄・乾燥処理ユニット
30 処理槽(槽)
40 CPU(制御手段)
A、B、C 薬液
R リンス液(洗浄液)
W ウエハ(被処理体)
Claims (9)
- 複数種類の処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数用意しておくと共に、複数の処理ユニットのうちの少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能にし、
個々に処理シーケンスが決められた被処理体を連続して複数の処理ユニットに投入して処理するに当たって、
後に処理される被処理体の処理シーケンスを確認して、この処理シーケンスに基づいて被処理体全体の処理時間が短くなるように、後に処理される被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後、選択された処理ユニット以外の処理ユニットから先に処理される被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようにしたことを特徴とする洗浄処理方法。 - 複数種類の処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数用意しておくと共に、複数の処理ユニットのうちの少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能にし、
個々に処理シーケンスが決められた被処理体を連続して複数の処理ユニットに投入して処理するに当たって、
先に処理される被処理体の処理シーケンスと後に処理される被処理体の処理シーケンスとを比較し、処理ステップ数が多い方の被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後に、処理ステップ数が少ない方の被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようにしたことを特徴とする洗浄処理方法。 - 複数種類の処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数用意しておくと共に、複数の処理ユニットのうちの少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能にし、
個々に処理シーケンスが決められた被処理体を連続して複数の処理ユニットに投入して処理するに当たって、
先に処理される被処理体の処理シーケンスと後に処理される被処理体の処理シーケンスとを比較し、使用する処理液種類の数が多い方の被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後に、使用する処理液種類の数が少ない方の被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようにしたことを特徴とする洗浄処理方法。 - 複数種類の薬液を備えた処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数設置し、複数の処理ユニットのうちの少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能に構成してなり、
個々の処理シーケンスが決められた被処理体を順次処理するに当たって、各被処理体を、目的とする処理液を有する処理ユニットに順次搬送する制御手段を備え、
上記制御手段は、後に処理される被処理体の処理シーケンスを確認して、この処理シーケンスに基づいて被処理体全体の処理時間が短くなるように、後に処理される被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後、選択された処理ユニット以外の処理ユニットから先に処理される被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようになっていることを特徴とする洗浄処理装置。 - 複数種類の薬液を備えた処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数設置し、複数の処理ユニットのうちの少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能に構成してなり、
個々の処理シーケンスが決められた被処理体を順次処理するに当たって、各被処理体を、目的とする処理液を有する処理ユニットに順次搬送する制御手段を備え、
上記制御手段は、先に処理される被処理体の処理シーケンスと後に処理される被処理体の処理シーケンスとを比較し、処理ステップ数が多い方の被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後に、処理ステップ数が少ない方の被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようになっていることを特徴とする洗浄処理装置。 - 複数種類の薬液を備えた処理液にて被処理体を処理する処理ユニットを複数設置し、複数の処理ユニットのうちの少なくとも二つの処理ユニットに同一種類の処理液を供給可能に構成してなり、
個々の処理シーケンスが決められた被処理体を順次処理するに当たって、各被処理体を、目的とする処理液を有する処理ユニットに順次搬送する制御手段を備え、
上記制御手段は、先に処理される被処理体の処理シーケンスと後に処理される被処理体の処理シーケンスとを比較し、使用する処理液種類の数が多い方の被処理体が搬送される処理ユニットを選択した後に、使用する処理液種類の数が少ない方の被処理体が搬送される処理ユニットが選択されるようになっていることを特徴とする洗浄処理装置。 - 請求項4ないし6のいずれかに記載の洗浄処理装置において、
各処理ユニットで処理した後の被処理体に付着した処理液を順次洗浄液で洗浄してから乾燥する洗浄・乾燥処理ユニットを備え、
上記洗浄・乾燥処理ユニットは、所定の数の処理ユニットに対して一つ設けられていることを特徴とする洗浄処理装置。 - 請求項4ないし6のいずれかに記載の洗浄処理装置において、
各処理ユニットは、被処理体を処理する一つの槽に対して、複数種類の処理液が交換可能になっていることを特徴とする洗浄処理装置。 - 請求項8記載の洗浄処理装置において、
各処理ユニットは、処理液と、被処理体に付着した処理液を洗浄するための洗浄液とが一つの槽に対して交換可能になっていることを特徴とする洗浄処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001223464A JP3888612B2 (ja) | 2000-08-01 | 2001-07-24 | 洗浄処理方法及び洗浄処理装置 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000233493 | 2000-08-01 | ||
JP2000-233493 | 2000-08-01 | ||
JP2001223464A JP3888612B2 (ja) | 2000-08-01 | 2001-07-24 | 洗浄処理方法及び洗浄処理装置 |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002118086A JP2002118086A (ja) | 2002-04-19 |
JP2002118086A5 JP2002118086A5 (ja) | 2005-03-17 |
JP3888612B2 true JP3888612B2 (ja) | 2007-03-07 |
Family
ID=26597189
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001223464A Expired - Fee Related JP3888612B2 (ja) | 2000-08-01 | 2001-07-24 | 洗浄処理方法及び洗浄処理装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3888612B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009087958A (ja) * | 2006-01-06 | 2009-04-23 | Tokyo Electron Ltd | 洗浄・乾燥処理方法及びその装置並びにそのプログラム |
JP5191880B2 (ja) | 2008-12-26 | 2013-05-08 | 東京エレクトロン株式会社 | 処理装置、処理方法、コンピュータプログラムおよび記憶媒体 |
JP2011165694A (ja) * | 2010-02-04 | 2011-08-25 | Sumco Corp | ウェーハの超音波洗浄方法および超音波洗浄装置 |
CN113198784A (zh) * | 2021-05-12 | 2021-08-03 | 东软威特曼生物科技(沈阳)有限公司 | 探针清洗装置及医疗仪器 |
JP2022178486A (ja) * | 2021-05-20 | 2022-12-02 | 株式会社Screenホールディングス | 基板処理方法 |
-
2001
- 2001-07-24 JP JP2001223464A patent/JP3888612B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2002118086A (ja) | 2002-04-19 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
KR101390900B1 (ko) | 기판처리장치 | |
JP4828503B2 (ja) | 基板処理装置、基板搬送方法、コンピュータプログラムおよび記憶媒体 | |
US6889108B2 (en) | Processing system and processing method | |
JP2000003895A (ja) | 洗浄処理方法及び洗浄処理装置 | |
JP3888612B2 (ja) | 洗浄処理方法及び洗浄処理装置 | |
KR20210000362A (ko) | 액 공급 유닛, 그리고 이를 가지는 기판 처리 장치 및 방법 | |
JP3254520B2 (ja) | 洗浄処理方法及び洗浄処理システム | |
JP2009094511A (ja) | 工程溶液処理方法及びこれを用いた基板処理装置 | |
JP2002118086A5 (ja) | ||
US6745783B2 (en) | Cleaning processing method and cleaning processing apparatus | |
JP3254518B2 (ja) | 洗浄処理方法及び洗浄処理システム | |
JPH08102459A (ja) | 洗浄処理装置およびその制御方法 | |
JP4936793B2 (ja) | 洗浄装置および洗浄方法、ならびにコンピュータ読取可能な記憶媒体 | |
JP3254519B2 (ja) | 洗浄処理方法及び洗浄処理システム | |
JP2003142448A (ja) | 基板洗浄装置の運転方法 | |
JP3592077B2 (ja) | 基板処理装置 | |
WO2007077992A1 (ja) | 被処理体搬送器の洗浄・乾燥処理方法、及び洗浄・乾燥処理装置、並びに記憶媒体 | |
KR102161794B1 (ko) | 부품 세정 장치 및 방법 | |
JP4149625B2 (ja) | 基板処理装置および基板処理方法 | |
KR100873939B1 (ko) | 기판 세정유닛 및 상기 기판 세정유닛의 배기 처리 방법,그리고 이를 구비하는 기판 처리 장치 | |
JP4657528B2 (ja) | 処理システムおよび処理方法 | |
JPH11283947A (ja) | 基板処理装置および基板処理方法 | |
KR100930823B1 (ko) | 습식세정장치 및 기판처리방법 | |
JP3451567B2 (ja) | 洗浄処理装置 | |
KR20100024220A (ko) | 기판 처리장치 및 이의 기판 이송 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20040422 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040422 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20060712 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060908 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20061018 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20061124 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20061124 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091208 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121208 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121208 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20151208 Year of fee payment: 9 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |