JP3888429B2 - マイクロマニピュレータ、マイクロマニピュレータの衝撃力伝達方法およびマイクロマニピュレータの駆動制御方法 - Google Patents

マイクロマニピュレータ、マイクロマニピュレータの衝撃力伝達方法およびマイクロマニピュレータの駆動制御方法 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロマニピュレータマイクロマニピュレータの衝撃力伝達方法およびマイクロマニピュレータの駆動制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、例えば、細胞にDNA溶液を注入する場合、左右の一方にマイクロインジェクタに接続されたマイクロマニピュレータ用微小器具である微小針を配置し、他方に別のマイクロマニピュレータ用微小器具である捕捉針を配置したマイクロマニピュレータが用いられる。利用者は、顕微鏡視野内を視認しながら微小針と捕捉針とを移動させる装置に対して両手を使用して操作することにより微小針と捕捉針とを別々に移動させるとともに、マイクロインジェクタも手で操作し、シャーレ等の容器内に入れられた細胞等の微小な処理物に対して注入を行っている。同マイクロマニピュレータは電圧パルスにより伸縮する圧電素子を備えており、電圧パルスを発生させて圧電素子を伸縮させ、生じる衝撃力をマイクロマニピュレータ用微小器具に伝達させている。
ここで、マイクロマニピュレータ用微小器具により細胞等に孔を開ける際、細胞等を壊さないようにするため、マイクロマニピュレータ用微小器具の位置に応じて圧電素子に与える電圧パルスの条件を変化させる操作を行う必要がある。この操作も手で行うが、手の操作を軽減させるため、複数の足踏み式操作スイッチのオンオフに応じて、操作モードを切り替えることも行われている(例えば、特公平6−102309号公報)。この技術では、足踏み式操作スイッチを足で操作することにより、圧電素子に与える電圧パルスの条件の操作を行うモードとマイクロインジェクタの操作を行うモードとを切り替えたり、マイクロインジェクタの注入モードと吸引モードとを切り替えたり等している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上述した従来のマイクロマニピュレータにおいては、足踏み式操作スイッチを足で操作することにより操作モードを切り替えることができるものの、細胞等を壊さないようにマイクロマニピュレータ用微小器具を微小駆動させるためには手できめ細やかな操作を行う必要がある。その結果、左右のマイクロマニピュレータ用微小器具を両手の操作で移動させ、さらに圧電素子に与える電圧パルスの条件を手の操作で変えながらマイクロインジェクタも手で操作しなければならず、操作の煩わしさは十分には解消されていなかった。また、高度な指先の熟練性も要求されていた。
本発明は、上記課題にかんがみてなされたもので、操作性を向上させることが可能なマイクロマニピュレータマイクロマニピュレータの衝撃力伝達方法およびマイクロマニピュレータの駆動制御方法の提供を目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、請求項1にかかる発明は、マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいてマイクロマニピュレータ用微小器具を駆動制御するマイクロマニピュレータであって、電圧パルスを連続して発生させるにあたり、電圧パルスを1パルス発生させた後、基準のウエイト時間が経過してから連続して電圧パルスを発生させる電圧パルス発生手段と、上記電圧パルスを入力して圧電効果により生ずる衝撃力を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して伝達する衝撃力伝達手段とを具備する構成としてある。すなわち、電圧パルスを連続して発生させるときでも、衝撃力伝達手段に電圧パルスを1パルスだけ与えることができる。
【0005】
ここで、上記ウエイト時間を使用した構成の一例として、請求項2にかかる発明は、上記電圧パルス発生手段は、上記ウエイト時間を変更する入力を受け付け、入力されたウエイト時間に基づいて上記電圧パルスを連続して発生させる構成としてある。すなわち、電圧パルスを1パルス発生させてから連続したパルスを発生させるまでのタイミングを変えることができ、さらに操作性が向上する。
また、上記ウエイト時間は、複数設けられ、上記電圧パルス発生手段は、上記複数のウエイト時間のいずれかを選択する入力を受け付け、入力されたウエイト時間に基づいて上記電圧パルスを連続して発生させる構成としてもよい。すなわち、ウエイト時間を選択することができ、さらに操作性が向上する。
むろん、上記ウエイト時間は、予め設定された所定のウエイト時間であってもよい。
【0006】
なお、請求項3にかかる発明のように、上記衝撃力伝達手段に入力される上記電圧パルスの条件を表示可能な電圧パルス表示手段が設けられている構成としてもよい。すなわち、電圧パルスの条件が表示されるので、さらに操作性が向上する。ここで、電圧パルス表示手段は様々な構成が可能であり、例えば、所定のディスプレイに電圧パルスの条件を表示してもよいし、発光ダイオードを使用して電圧パルスの条件を表示してもよい。
【0007】
ところで、マイクロマニピュレータ用微小器具の駆動状態を拡大して画面表示してもよい。その一例として、請求項4にかかる発明は、互いに倍率の異なるレンズを選択操作可能であるとともに、選択されたレンズを使用して上記マイクロマニピュレータ用微小器具の駆動状態を拡大して画面表示する拡大表示手段と、上記レンズの倍率を検出する倍率検出手段と、上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいて、上記倍率検出手段にて検出された上記レンズの倍率に応じて異なる駆動制御を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して実行する駆動制御手段とが設けられている構成としてある。すなわち、マイクロマニピュレータ用微小器具をレンズの倍率に合った駆動制御により移動させることができ、さらに操作性が向上する。
【0008】
また、請求項5にかかる発明は、マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいてマイクロマニピュレータ用微小器具を駆動制御するマイクロマニピュレータであって、互いに倍率の異なる対物レンズを選択操作可能であるとともに、選択された対物レンズを使用して上記マイクロマニピュレータ用微小器具の駆動状態を拡大して画面表示する拡大表示手段と、上記対物レンズの倍率に応じて異なる形状とされるとともに同対物レンズに装着された複数の反射体と、同反射体に光を照射するとともに同反射体からの反射光を検知する光センサとを有し、同光センサにて検知された反射光に応じて上記対物レンズの倍率を検出する倍率検出手段と、上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいて、上記倍率検出手段にて検出された上記対物レンズの倍率に応じて異なる駆動制御を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して実行する駆動制御手段とを具備する構成としてある。すなわち、マイクロマニピュレータ用微小器具を対物レンズの倍率に合った駆動制御により移動させることができ、操作性が向上する。
【0009】
また、上記倍率検出手段は、上記対物レンズの倍率に応じて異なる形状とされるとともに同対物レンズに装着された複数の反射体と、同反射体に光を照射するとともに同反射体からの反射光を検知する光センサとを有し、同光センサにて検知された反射光に応じて上記対物レンズの倍率を検出する。すなわち、反射体は対物レンズの倍率に応じて異なる形状とされているので、反射体からの反射光は対物レンズの倍率に応じて異なる。したがっ て、同反射光に応じて対物レンズの倍率を検出することができる。
【0010】
ここで、レンズの倍率に応じて異なる駆動制御を行う構成の一例として、請求項6にかかる発明は、上記駆動制御手段は、上記倍率検出手段にて検出された上記レンズの倍率に応じた移動速度で上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して駆動制御を実行する構成としてある。すなわち、マイクロマニピュレータ用微小器具をレンズの倍率に合った移動速度で移動させることができるので、操作が容易となる。
その際、上記駆動制御手段は、上記レンズの倍率の逆数に比例した移動速度で上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して駆動制御を実行する構成としてもよい。すなわち、表示画面上でのマイクロマニピュレータ用微小器具の移動速度が同じとなるので、同マイクロマニピュレータ用微小器具を移動させやすくなる。
また、請求項7にかかる発明のように、上記拡大表示手段は、互いに倍率の異なる複数の対物レンズのいずれかを選択操作可能であるとともに選択された対物レンズを使用して上記マイクロマニピュレータ用微小器具の駆動状態についての映像を拡大する顕微鏡と、この顕微鏡にて拡大された同映像を撮影するビデオカメラと、このビデオカメラが撮影した映像を画面表示するディスプレイとを備える構成としてもよい。すなわち、汎用品を利用してマイクロマニピュレータ用微小器具の駆動状態についての映像を拡大して画面表示することができる。
【0011】
上記光センサは、複数設けられてもよい。そこで、請求項8にかかる発明は、上記光センサは、複数設けられるとともに選択操作された上記対物レンズに対して互いに異なる方向から光を照射し、上記反射体は、上記光センサから光を照射される複数の方向に対する部位を互いに異なる形状とされている構成としてある。すなわち、対物レンズの数が多いときでも確実に同対物レンズの倍率を検出することができる。
【0012】
ところで、マイクロマニピュレータ用微小器具の駆動指令をマウスから操作入力するようにしてもよく、その一例として、請求項9にかかる発明は、XYZの軸に対する駆動指令を操作入力可能なマウスと、肘と膝と足のいずれかまたは組み合わせにて押圧操作可能であるとともに、押圧操作に応じて上記マウスに駆動指令を操作入力させる上記軸を選択する軸選択手段とが設けられ、上記マイクロマニピュレータ用微小器具は、上記XYZの三軸方向に移動可能であり、上記駆動制御手段は、上記軸選択手段にて選択された上記軸について、上記マウスから上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいて、上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して駆動制御を実行する構成としてある。すなわち、マイクロマニピュレータ用微小器具の駆動指令を操作入力する際の軸の選択が肘や膝や足にてできるので、さらに操作性が向上する。
なお、XYZの軸の選択は、一つであってもよいし、二つであってもよい
【0013】
ここで、請求項10にかかる発明のように、上記軸選択手段は、肘と膝と足のいずれかまたは組み合わせにて押圧操作可能な押圧スイッチを有し、この押圧スイッチの押圧操作に応じて上記マウスに駆動指令を操作入力させる上記軸を切り替えて選択する構成としてもよい。すなわち、肘や膝や足にて押圧スイッチを押圧することにより、手を使用せずに上記軸を切り替える操作を行うことができる。
【0014】
また、マイクロマニピュレータ用微小器具の移動速度を調節可能とする構成の一例として、請求項11にかかる発明は、上記駆動制御手段は、足で踏み込み操作可能であるとともに、踏み込み量に応じた移動速度で上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して駆動制御を実行する構成としてある。すなわち、マイクロマニピュレータ用微小器具の移動速度を足での踏み込み量にて調節することができるので、さらに操作性が向上する。ここで、足で踏み込み操作可能な駆動制御手段は様々な構成が可能であり、例えば、フットボリュームを使用して足での踏み込み量を検出することによりマイクロマニピュレータ用微小器具に対して駆動制御を実行することができる。
【0015】
ところで、請求項12にかかる発明は、電圧パルスを発生させる電圧パルス発生手段と、上記電圧パルスを入力して圧電効果により生ずる衝撃力を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して伝達する衝撃力伝達手段とが設けられている構成としてある。
また、請求項13にかかる発明は、足で踏み込み操作可能であるとともに、踏み込み量に応じて上記衝撃力伝達手段に入力される上記電圧パルスの条件を変更可能な足踏み手段が設けられている構成としてある。
【0016】
すなわち、電圧パルス発生手段が電圧パルスを発生させると、衝撃力伝達手段は同電圧パルスを入力して圧電効果により生ずる衝撃力をマイクロマニピュレータ用微小器具に対して伝達する。その際、足で踏み込み操作可能な足踏み手段は、踏み込み量に応じて衝撃力伝達手段に入力される上記電圧パルスの条件を変更させる。すると、マイクロマニピュレータ用微小器具に伝達される衝撃力は、足踏み手段の踏み込み量に応じて変化する。したがって、マイクロマニピュレータ用微小器具に対して手を使用せずにきめ細やかな操作を行うことができ、操作性を向上させることが可能となってマイクロマニピュレータ用微小器具を扱う作業が容易となる。
【0017】
ここで、足踏み手段は、足での踏み込み量に応じて衝撃力伝達手段に入力される上記電圧パルスの条件を変更可能であればよく、様々な構成が可能である。その一例として、上記足踏み手段は、足で踏み込み操作可能であるとともに、上記電圧パルス発生手段に接続されたフットボリュームを備える構成としてもよい。すなわち、電圧パルス発生手段にて発生した電圧パルスは、フットボリュームの踏み込み量に応じて変化する。したがって、マイクロマニピュレータ用微小器具に対して手を使用せずにきめ細やかな操作を行うことができる。
【0018】
また、電圧パルスの条件としては様々なものが考えられる。その一例として、上記足踏み手段は、足での踏み込み量に応じて上記電圧パルスの周波数を変化させる構成としてもよい。すなわち、足踏み手段の踏み込み量に応じて圧電効果により生ずる衝撃力が変化するので、マイクロマニピュレータ用微小器具に伝達される衝撃力を調節することが可能となる。
むろん、上記足踏み手段は、足での踏み込み量に応じて上記電圧パルスの電圧を変化させる構成としてもよい。この構成でも、足踏み手段の踏み込み量に応じて圧電効果により生ずる衝撃力が変化するので、マイクロマニピュレータ用微小器具に伝達される衝撃力を調節することが可能となる。ここで、電圧パルスの周波数を変化させるための足踏み手段と同電圧パルスの電圧を変化させるための足踏み手段の両方を設けてもよい。
【0019】
さらに、上記足踏み手段は、足での踏み込み量に応じて上記電圧パルスの周波数と電圧とを互いに関連させながら同時に変化させる構成としてもよい。すなわち、電圧パルスの周波数と電圧を片足で操作して変化させることができるので、さらに操作性を向上させることが可能となる。
【0020】
衝撃力伝達手段は、電圧パルスを入力して圧電効果により生ずる衝撃力をマイクロマニピュレータ用微小器具に対して伝達することができればよく、様々な構成が可能である。その一例として、上記衝撃力伝達手段は、上記電圧パルスを与えることにより伸縮する圧電素子を有し、この圧電素子にて生じる衝撃力を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に伝達する構成としてもよい。すなわち、圧電素子は電圧パルスが入力されると圧電効果により伸縮するので、圧電素子によりマイクロマニピュレータ用微小器具に伝達させる衝撃力を発生させることができる。
【0021】
ところで、足踏み手段以外に電圧パルスに関する操作を行うことができると便利である。そこで、上記電圧パルス発生手段に対して上記電圧パルスを発生させるか否かを切り替え可能な電圧パルススイッチ手段が設けられている構成としてもよい。すなわち、電圧パルススイッチ手段により電圧パルスを発生させるか否かを操作することができるので、利便性が向上する。足踏み手段以外にて電圧パルスを発生させるか否かを操作することが可能となるので、さらに操作性を向上させることができる。
電圧パルススイッチ手段の構成の一例として、上記電圧パルススイッチ手段は、肘と膝のいずれかまたは組み合わせにて押圧操作可能な押圧スイッチを有し、この押圧スイッチの押圧操作に応じて上記電圧パルス発生手段に対して上記電圧パルスを発生させるか否かを切り替える構成としてもよい。すなわち、肘や膝にて押圧スイッチを押圧することにより、手を使用せずに電圧パルスを発生させるか否かを切り替える操作を行うことができる。その結果、両手が塞がっているときでも電圧パルスを発生させるか否かを切り替えることが可能となる。手を使用せずに電圧パルスを発生させるか否かを切り替えることができるので、操作性を向上させることが可能になる。
【0022】
ここで、押圧スイッチは、肘や膝にて押圧操作可能であればよく、様々な構成が可能である。その一例として、上記押圧スイッチは、押圧面とは反対側の面に磁石を備える構成としてもよい。すなわち、磁石により押圧スイッチを磁性体に吸着固定することができるので、押圧スイッチの設置が容易となる。
【0023】
ところで、電圧パルスを発生させ、同電圧パルスを入力して圧電効果により生ずる衝撃力をマイクロマニピュレータ用微小器具に対して伝達する手法は、必ずしも実体のあるマイクロマニピュレータに限られる必要はなく、その根底にはその手順に発明が存在する。したがって、本発明はマイクロマニピュレータの衝撃力伝達方法としても適用可能であり、請求項15にかかる発明においても、基本的には同様の作用となる
【0024】
すなわち、請求項1に対応して、
マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付けて入力された駆動指令に基づいてマイクロマニピュレータ用微小器具を駆動制御するとともに、電圧パルスを発生させ、同電圧パルスを入力して圧電効果により生ずる衝撃力を同マイクロマニピュレータ用微小器具に対して伝達するマイクロマニピュレータの衝撃力伝達方法であって、上記電圧パルスを連続して発生させるにあたり、電圧パルスを1パルス発生させた後、所定のウエイト時間が経過してから連続して電圧パルスを発生させ、同電圧パルスを入力して圧電効果により生ずる衝撃力を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して伝達することを特徴とするマイクロマニピュレータの衝撃力伝達方法
としても適用可能である。
【0025】
さらに、マイクロマニピュレータの駆動制御方法として、請求項5に対応して、
マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいてマイクロマニピュレータ用微小器具を駆動制御するマイクロマニピュレータの駆動制御方法であって、互いに倍率の異なる選択操作可能な対物レンズから選択された対物レンズを使用してマイクロマニピュレータ用微小器具の駆動状態を拡大して画面表示するとともに、上記対物レンズの倍率に応じて異なる形状とされるとともに同対物レンズに装着された反射体に光を照射するとともに同反射体からの反射光を光センサにて検知し、同光センサにて検知した反射光に応じて上記対物レンズの倍率を検出し、上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいて、検出した上記対物レンズの倍率に応じて異なる駆動制御を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して実行することを特徴とするマイクロマニピュレータの駆動制御方法
としても適用可能である。
【0026】
むろん、他の請求項に記載したマイクロマニピュレータについても、上述した方法に対応させることが可能であることは言うまでもない。
【0027】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1、請求項15にかかる発明によれば、電圧パルスを連続して発生させるときでも衝撃力伝達手段に電圧パルスを1パルスだけ与えることができるので、操作性を向上させることが可能なマイクロマニピュレータおよびマイクロマニピュレータの衝撃力伝達方法を提供することができる。
【0028】
また、請求項2にかかる発明によれば、電圧パルスを1パルス発生させてから連続したパルスを発生させるまでのタイミングを変えることができるので、さらに操作性を向上させることが可能となる。
さらに、請求項3にかかる発明によれば、電圧パルスの条件が表示されるので、さらに操作性を向上させることが可能となる。
さらに、請求項4にかかる発明によれば、マイクロマニピュレータ用微小器具をレンズの倍率に合った駆動制御により移動させることができるので、操作性を向上させることが可能になる
【0029】
さらに、請求項5、請求項12、請求項16にかかる発明によれば、マイクロマニピュレータ用微小器具を対物レンズの倍率に合った駆動制御により移動させることができるので、操作性を向上させることが可能なマイクロマニピュレータおよびマイクロマニピュレータの駆動制御方法を提供することができる。
【0030】
さらに、請求項6にかかる発明によれば、マイクロマニピュレータ用微小器具の移動を容易にさせることができる。
さらに、請求項7にかかる発明によれば、汎用品を利用することにより拡大表示手段の具体例を提供することができる。
【0031】
さらに、請求項8にかかる発明によれば、対物レンズの数が多いときでも確実に同対物レンズの倍率を検出することが可能となる。
【0032】
さらに、請求項9にかかる発明によれば、マイクロマニピュレータ用微小器具の駆動指令を操作入力する際の軸の選択が肘や膝や足にてできるので、操作性を向上させることが可能になる
さらに、請求項10にかかる発明によれば、手を使用せずに上記軸を切り替える操作を行うことが可能となる。
さらに、請求項11にかかる発明によれば、手を使用せずにマイクロマニピュレータ用微小器具の移動速度をきめ細やかに変えることができ、操作性を向上させることが可能となる。
【0033】
さらに、請求項13にかかる発明によれば、マイクロマニピュレータ用微小器具に対して手を使用せずにきめ細やかな操作を行うことができ、操作性を向上させることが可能になる。
【0034】
さらに、請求項14にかかる発明によれば、手を使用せずに電圧パルスを発生させるか否かを切り替えることができるので、操作性を向上させることが可能になる。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、下記の順序に従って本発明の実施形態について説明する。
(1)マイクロマニピュレータシステムの概略構成:
(2)マイクロマニピュレータシステムの各部の説明:
(3)フットボリューム操作時の本マイクロマニピュレータの作用:
(4)肘スイッチ、膝スイッチ操作時の本マイクロマニピュレータの作用:
(5)電圧パルスを連続して発生させる変形例の説明:
(6)ピペットの駆動制御時の動作:
(7)駆動制御の軸を切り替える変形例の説明:
【0036】
(1)マイクロマニピュレータシステムの概略構成:
図1は、本発明の第一の実施形態にかかるマイクロマニピュレータを適用したマイクロマニピュレータシステムの概略構成図である。
マイクロマニピュレータシステム100は、磁性体とされたベース60上に、本発明にいうマイクロマニピュレータ用微小器具であるピペット11,21、本発明にいう衝撃力伝達手段である圧電駆動部12、ピペット装着部22、駆動部13,23、マイクロインジェクタ14、コントロールユニット30、顕微鏡41、本発明にいうビデオカメラであるCCDカメラ45、光センサ46、コンピュータシステム50を備えている。また、ベース60の上面には、肘で押圧操作可能な押圧スイッチである肘スイッチ33が設置されている。一方、ベース60の下側では、足で踏み込み操作可能な左フットボリューム31、右フットボリューム32が床面に設置されるとともに、膝で押圧操作可能な押圧スイッチである膝スイッチ34がベース60の脚に取り付けられている。これらのフットボリューム31,32、スイッチ33,34は、コントロールユニット30に接続されている。
ここで、肘スイッチ33は、上面が押圧面とされるとともに、押圧面とは反対側の下面33aに磁石が設けられている。そして、同下面33aにて磁性体とされたベース60に吸着固定されている。また、膝スイッチ34は、図の左側を押圧面とされるとともに、押圧面とは反対側の右面34aに磁石が設けられている。そして、同右面34aにてベース60の脚に吸着固定されている。このように、スイッチ33,34は磁石を有しているので、設置が容易である。
【0037】
顕微鏡41は本体中央部に操作テーブル43を有しており、この操作テーブル43には細胞等の被処理物が収容されるシャーレ44が載置される。また、顕微鏡41は、操作テーブル43の下方に複数の対物レンズ42が設けられている。本実施形態では、対物レンズ42の下方にCCDカメラ45が配設されている。したがって、同対物レンズ42を介してCCDカメラ45にてシャーレ44上でのピペット11,21の駆動状態についての映像を拡大して撮影することができる。操作テーブル43には図示しない二台のステッピングモータが配設されており、操作テーブル43は同ステッピングモータの回転動作に基づいて水平面方向(XY軸)の二軸方向に駆動可能になっている。
【0038】
顕微鏡41の両側方には、駆動部13,23が配設されている。顕微鏡41の右側では、駆動部13に圧電駆動部12が取り付けられ、この圧電駆動部12に右ピペット11が微小針として装着されている。圧電駆動部12は、圧電素子を有するとともにコントロールユニット30に接続され、同コントロールユニット30から電圧パルスを入力して圧電素子を急激に伸縮させ、生じる衝撃力を右ピペット11に伝達するようになっている。また、右ピペット11には、細胞等の被処理物に対してDNA溶液等を注入するマイクロインジェクタ14が接続されている。
同顕微鏡41の左側では、駆動部23にピペット装着部22が取り付けられ、このピペット装着部22に左ピペット21が捕捉針として装着されている。
【0039】
駆動部13,23にはそれぞれ図示しない三台のステッピングモータが内蔵されており、各々のステッピングモータによって、ピペット11,21を水平面方向(XY軸)および上下方向(Z軸)の三軸方向に駆動可能になっている。このとき、ピペット11,21は顕微鏡41本体に対して、1μmまたは数十μm単位(微動または粗動)でXYZ軸方向に移動可能になっている。ピペット11,21は、その先端部が操作テーブル43上に載置されたシャーレ44側に延びている。したがって、ピペット11,21をXYZ軸方向に動かすと、同ピペット11,21の先端部はシャーレ44上にてXYZ軸方向に動作し、シャーレ44に収容されている細胞等の被処理物に対する微小処理が実施可能になっている。
【0040】
コンピュータシステム50は、コンピュータ本体51に出力デバイスとしてディスプレイ52が接続されるとともに、入力デバイスとしてキーボード53と、マウス54とが接続されている。このマウス54は、左右のクリックボタン部54a,54b何れか一方のクリック操作によって、駆動部13,23の粗動と微動とを切り替えてピペット11,21の駆動倍率を切り替えることが可能になっている。また、クリックボタン部54a,54bのクリック操作によって所定の選択画面をディスプレイ52上に表示させるとともに、この選択画面から所望の選択を実施可能になっている。
【0041】
コンピュータ本体51には、コントロールユニット30やCCDカメラ45や光センサ46が所定のインターフェイスにて接続されている。コントロールユニット30は、上述した操作テーブル43をXY各軸方向に駆動させるステッピングモータを動作させるためのモータドライバや、ピペット11,21をXYZ各軸方向に駆動させるステッピングモータを動作させるためのモータドライバが内蔵されている。これらのモータドライバは、コンピュータ本体51からの駆動指令に基づいて接続された各ステッピングモータを動作させる。
また、コントロールユニット30は、フットボリューム31,32、スイッチ33,34の状態を検出し、検出した状態に応じて電圧パルスを圧電駆動部12に対して出力することが可能である。
【0042】
(2)マイクロマニピュレータシステムの各部の説明:
図2は、コンピュータシステム50の構成を、外部に接続された一部の機器の構成とともに示すブロック構成図である。
コンピュータ本体51では、システムバス51aにCPU51b、ROM51c、RAM51d、CRTインターフェイス(CRTI/F)51f、入力インターフェイス(入力I/F)51g、I/Oボード51h〜51j等が接続されている。また、ハードディスクドライブを介してハードディスク51eも接続されている。そして、RAM51dをワークエリアとして利用しながらROM51cやハードディスク51eに記憶されたプログラムに従ってCPU51bがコンピュータシステム50全体の制御を行う。
ディスプレイ52は、CRTI/F51fに接続されて、ピペット11,21の駆動状態や所定の選択画面を画面表示可能となっている。キーボード53とマウス54は、入力I/F51gに接続されて、操作入力可能となっている。また、I/Oボード51h〜51jには、それぞれコントロールユニット30、CCDカメラ45、光センサ46が接続されている。本実施形態では、光センサ46は二つの光センサ46a,46bから構成されている。
【0043】
マウス54内部には、平面上を転動する図示しないボール部の転動度合いに基づいて平面内のXY軸方向の動きを検出するX方向検出部54cとY方向検出部54d、左クリックボタン部54aの押し下げ状態を検知して検知状況を出力する左クリック検出部54e、右クリックボタン部54bの押し下げ状態を検知して検知状況を出力する右クリック検出部54fとが設けられている。
マウス54には図示しないエンコーダが内蔵されており、エンコーダはボール部の転動度合いを検出し、検出した転動度合いに基づいて転動方向に応じた回転転動パルスを外部に出力する。このとき同時に転動度合いを計測する場合の基準となる基準パルスを外部に出力する。コンピュータ本体の入力I/F51gは、カウンタ回路や位相検出回路を備えており、マウス54から出力された回転転動パルスと基準パルスのパルス数をカウントするとともに、位相差を検出する。そして、コンピュータ本体51にインストールされているオペレーティングシステム(OS)の機能によって、マウス54のボール部やクリックボタン部54a,54bに対する操作内容を検出可能になっている。
【0044】
コンピュータ本体51には、本システム100の機能を実現するためのアプリケーションであるマイクロマニピュレータ制御プログラムがインストールされている。この制御プログラムが起動されると、マイクロマニピュレータ操作に関するインターフェイス画面がディスプレイ52に表示され、利用者は同画面を通して本システム100の操作が可能となる。
同制御プログラムは、マウス54の操作内容をOSを介して取得し、取得した操作内容に基づいて、適宜、I/Oボード51hからステッピングモータを駆動するための制御パルスを生成させたり、圧電駆動部12に供給する電圧パルスを発生させる制御信号を生成させたりする。これらの制御パルスや制御信号は、I/Oボード51hからコントロールユニット30に入力される。
【0045】
図3は、コントロールユニット30と周辺機器の電気系統の概略構成を示すブロック構成図である。実際には、圧電駆動部12は駆動部13に取り付けられているが、わかりやすく説明するため、これらを別々に記載している。
I/Oボード51hから入力される制御パルスは、モータコントローラ38に入力される。モータコントローラ38には、各XYZ軸モータドライバが内蔵された右ピペット駆動ユニット38aと、各XYZ軸モータドライバが内蔵された左ピペット駆動ユニット38bと、各XY軸モータドライバが内蔵されたシャーレ駆動ユニット38cとが接続されている。モータコントローラ38は、各駆動ユニット38a〜38cに対してコンピュータ本体51から入力された制御パルスに基づく駆動パルスを生成して出力する。
【0046】
両ピペット駆動ユニット38a,38bには、それぞれ駆動部13,23が接続される。駆動部13は、X、Y、Z軸方向駆動用として、それぞれステッピングモータR−Mx,R−My,R−Mzを備えている。また、駆動部23は、X、Y、Z軸方向駆動用として、それぞれステッピングモータL−Mx,L−My,L−Mzを備えている。シャーレ駆動ユニット38cには、シャーレ44をX、Y軸方向に駆動させるためのステッピングモータC−Mx,C−Myが接続される。各駆動ユニット38a〜38cは、モータコントローラ38から入力される駆動パルスに基づいて駆動電流を発生させ、同駆動電流に基づいて各ステッピングモータを駆動させることにより、ステッピングモータの駆動制御を実現している。
【0047】
一方、コンピュータ本体のI/Oボード51hから入力される制御信号は、電圧パルス発生手段であるパルス発生回路35に入力される。パルス発生回路35には、外部の左フットボリューム31、右フットボリューム32、肘スイッチ33、膝スイッチ34が接続されるとともに、一対のリード線により圧電駆動部12内の圧電素子12aが接続されている。パルス発生回路35には所定の直流電源が接続されており、同直流電源から電力供給を受けて圧電素子12aに供給する電圧パルスを発生する。
図4は、パルス発生回路35の概略ブロック構成を、外部のフットボリューム31,32、スイッチ33,34の回路とともに示すブロック構成図である。図に示すように、パルス発生回路35は、制御回路35a、VCO(Voltage Controled Oscillator)35b、スイッチング回路35c、等を備えている。
【0048】
制御回路35aには、上記VCO35b、スイッチング回路35cが接続されている。本実施形態の制御回路35aは、図示しないCPU、ROM、RAM、タイマ回路、I/Oポート等を内蔵するマイコン35a1を備えている。そして、制御回路35aは、I/Oボード51hから制御信号を入力してこれらの回路に対して所定の制御を行う。具体的には、入力される制御信号に基づいて、これらの回路への電力供給をオンオフさせる電力オンオフ信号を所定のスイッチングトランジスタに対して出力したり、VCO35bに対して入力切り替え信号を出力したり、スイッチング回路35cに対してスイッチ素子をオンオフさせる信号を出力したり等する。
【0049】
VCO35bは、シュミットトリガ回路や分周回路等から構成され、周波数制御信号の電圧に応じた周波数のパルスを発生する電圧制御発振回路である。また、回路内部に設けられた可変コンデンサの容量を変更することにより、発生するパルスのパルス幅を調節可能となっている。
同VCO35bには、右フットボリューム32の出力側のリード線が接続されている。なお、右フットボリューム32の入力側の一対のリード線は、それぞれパルス発生回路35内の電源ライン(+E1)とグランドとに接続されている。本実施形態の右フットボリューム32は可変抵抗器32aを内蔵しており、足での踏み込み量が大きくなるほど同可変抵抗器32aの抵抗値は大きくなる。ここで、可変抵抗器32aの一端は、グランドに接地された入力側のリード線に接続され、他端は、電源ライン(+E1)に接続された入力側のリード線に接続されている。そして、足での踏み込み量に応じて、出力側の他方のリード線は可変抵抗器32aにより電源電圧E1から分圧された電圧とされ、同踏み込み量が大きくなるほど電圧は大きくなる。したがって、VCO35bは、可変抵抗器32aにより分圧された電圧を周波数制御信号として、同電圧に応じた周波数のパルスを発生する。
また、内蔵する分周回路は、同パルスの周波数を設定された分周比、例えば2のn乗分の1にする分周を行い、スイッチング回路35cに対して出力する。同分周回路は、制御回路35aからの分周比切り替え信号により分周比を切り替え可能である。
【0050】
なお、VCO35bには制御回路35aから入力切り替え信号が入力されるようになっており、右フットボリューム32からの周波数制御信号の有効/無効が切り替え可能となっている。また、右フットボリューム32からの周波数制御信号が無効とされたときには、VCO35bにはコンピュータ本体51から制御回路35aを介して周波数制御信号が入力可能となっている。
VCO35bからのパルスが入力されるスイッチング回路35cには、スイッチ33,34が接続されるとともに、左フットボリューム31の出力側のリード線が接続されている。なお、左フットボリューム31の入力側の一対のリード線は、それぞれパルス発生回路35内の別の電源ライン(+E2)とグランドとに接続されている。ここで、電圧E2は電圧E1よりも大きくしてある。左フットボリューム31も可変抵抗器31aを内蔵しており、足での踏み込み量が大きくなるほど同可変抵抗器31aの抵抗値は大きくなる。ここで、可変抵抗器31aの一端は、グランドに接地された入力側のリード線に接続され、他端は、電源ライン(+E2)に接続された入力側のリード線に接続されている。そして、足での踏み込み量に応じて、出力側の他方のリード線は可変抵抗器31aにより電源電圧E2から分圧された電圧とされ、同踏み込み量が大きくなるほど電圧は大きくなる。したがって、スイッチング回路35cは、可変抵抗器31aにより分圧された電圧を利用して、圧電素子12aに供給する電圧パルスを生成する。
【0051】
スイッチング回路35cはスイッチ素子35c1(例えば、スイッチングトランジスタ)を備えており、同スイッチ素子35c1はVCO35bからのパルスがハイレベルであるとき導通状態となって左フットボリューム31からの出力電圧を圧電素子12aに対して供給し、同パルスがローレベルであるとき遮断状態となって左フットボリューム31からの出力電圧を遮断する。したがって、スイッチング回路35cから出力される電圧はパルスとなり、圧電素子12aには左フットボリューム31の踏み込み量に応じた電圧の電圧パルスが供給されることになる。
また、スイッチング回路35cには、並列接続されたスイッチ33,34に接続されたプルアップ抵抗35c2やT−フリップフロップ(T−FF)35c3や同T−FF35c3に接続された別のスイッチ素子35c4も備えており、いずれか一方のスイッチが押圧されるとT−FF35c3の出力(ハイレベルまたはローレベル)が切り替わり、スイッチ素子35c4の導通/遮断が切り替わる。ここで、左フットボリューム31からの出力電圧は、スイッチ素子35c4,35c1を介して圧電素子12aに供給されるようになっている。したがって、肘や膝でスイッチ33,34を押圧操作すると、圧電素子12aへの電圧パルスの供給/遮断を切り替えることができる。
なお、右フットボリューム32から入力される周波数制御信号の電圧や左フットボリューム31から入力される電圧は制御回路35aを介してコンピュータ本体51に対しても出力されるようになっており、I/Oボード51hに設けられたA/Dコンバータ51h1にてデジタル変換され、コンピュータ本体51にて周波数制御信号の電圧値や圧電素子12aに供給する電圧パルスの電圧値を読み込むことが可能となっている。
このように、パルス発生回路35は、利用者が意図する周波数と電圧になるように電圧パルスを発生して圧電駆動部内の圧電素子12aに供給することができる。
【0052】
なお、フットボリューム31,32の出力特性を逆にしてもよい。この場合、左フットボリューム31の踏み込み量が大きくなるほど電圧パルスの電圧は小さくなり、右フットボリューム32の踏み込み量が大きくなるほど電圧パルスの周波数は小さくなる。
また、上述したVCO35b、スイッチング回路35cは、従来から採用されている種々の回路を適用することができる。
むろん、パルス発生回路35は種々の態様が可能であり、例えば、水晶発振回路の発振信号を使用したり、所定の交流信号波形を使用したりして電圧パルスを発生させることも可能である。また、フットボリューム31,32、スイッチ33,34の状態を制御回路で検出し、同制御回路が検出したフットボリューム等の状態に基づいてパルス発生回路内の各種回路の動作を制御するようにしてもよい。さらに、フットボリューム等をコンピュータ本体のI/Oボードに接続し、同コンピュータ本体がパルス発生回路に対して直接制御を行うようにしてもよい。
【0053】
図5は、パルス発生回路35にて発生した電圧パルスが入力される圧電駆動部12を右ピペット11と駆動部13とともに前面から見て示す前面図である。なお、これらの部位は、顕微鏡41の右側に配置されるようになっている。
圧電駆動部12は、圧電素子12a、一対のつる巻きばね12b,12b、圧電素子取付部材12c、ピペット装着部材12dを備えている。圧電駆動部12は、駆動部13の前面側において、圧電素子取付部材12cにより同駆動部13に取り付けられている。ピペット装着部材12dは、ピペットを挟持するクリップ12d1を有しており、このクリップ12d1により右ピペット11を挟持して圧電駆動部12に装着することができる。圧電素子12aは、右端が圧電素子取付部材12cに支持され、左端がピペット装着部材12dに取り付けられている。また、つる巻きばね12b,12bも圧電素子取付部材12cとピペット装着部材12dとの間に介装されており、右端が圧電素子取付部材12cに取り付けられ、左端がピペット装着部材12dに取り付けられている。同つる巻きばね12b,12bは、ピペット装着部材12dを圧電素子取付部材12c側に引っ張るように付勢している。
【0054】
圧電素子12aは、電圧を与えることによりピエゾ効果とも呼ばれる圧電効果により同電圧に応じて伸縮する素子である。そして、電圧パルスが入力されることにより、急激に伸縮して衝撃力を発生する。同衝撃力を生じさせるために、圧電素子12aには図示しない一対のリード線が接続されており、同一対のリード線は圧電素子取付部材12cと駆動部13の内部を通してパルス発生回路35に接続されている。なお、同リード線の一方がスイッチ素子35c1に接続され、他方はグランドに接続されている。ここで、スイッチ素子35c1から入力される電圧パルスの電圧が大きくなると、生じる衝撃力は大きくなる。また、同電圧パルスの周波数が大きくなると、生じる衝撃力の頻度が多くなることになる。そして、生じた衝撃力は、ピペット装着部材12dを介して右ピペット11に伝達される。
本実施形態では、顕微鏡41の左側に配置されるピペット装着部22には圧電素子が設けられていない。むろん、ピペット装着部22に圧電素子を設けて左ピペット21に対して衝撃力を伝達する構成とすることも可能である。また、左右の配置を変え、左側の駆動部23に圧電駆動部を取り付け、右側の駆動部13にピペット装着部を取り付けてもよいことは言うまでもない。
【0055】
コンピュータ本体のI/Oボード51iは、画像入力ボードであり、CCDカメラ45が接続されている。CCDカメラ45は、光学レンズ系、マトリクス状に配置されたCCD撮像素子、A/Dコンバータ、CPU、ROM、RAM、コントロール回路、通信I/O、等を有しており、CPUがROMに書き込まれたプログラムに従ってシャーレ44上の画像をデジタルの画像データに変換し、通信I/Oを介して同画像データをI/Oボード51iに対して出力する。
【0056】
また、I/Oボード51jには、顕微鏡41に取り付けられた光センサ46a,46bが接続されている。図6は、顕微鏡41に取り付けられた光センサ46a,46bを対物レンズ42とともに示す上面図である。図に示すように、本発明にいうレンズである四種類の対物レンズ42a〜42dが設けられており、これらを取り付けた回転動可能な基台42eを手で回転させることにより、同対物レンズ42a〜42dのいずれかを選択操作可能である。すなわち、顕微鏡41は、選択された対物レンズを使用してピペット11,21の駆動状態についての映像を拡大することができる。そして、CCDカメラ45が顕微鏡41にて拡大された同映像を撮影し、ディスプレイ52はCCDカメラ45が撮影した映像を画面表示することになる。ここで、対物レンズ42a〜42dは互いに倍率が異なっており、それぞれ4倍用、10倍用、20倍用、40倍用のレンズとされている。
光センサ46a,46bは、それぞれ一対のLED(発光ダイオード)と受光素子とを備えており、一対のLEDによる照射面46a1,46b1に受光素子が設けられている。なお、受光素子としては、例えば、フォトトランジスタを採用することができる。そして、光センサ46a,46bは、選択された対物レンズ(図では、対物レンズ42d)に照射面46a1,46b1を向けて、互いに異なる方向から光を照射する。ここで、一対のLEDは若干照射方向が異なっており、近距離にある物体からの反射光のみを検知して検知状況に応じてハイレベル(反射光検知)またはローレベル(反射光非検知)の電圧信号を外部に出力可能となっている。すると、コンピュータ本体51はI/Oボード51jを介して光センサ46a,46bの検知信号を取得することができる。
【0057】
対物レンズ42a〜42dには、それぞれリング状の反射体47a〜47dが外嵌されて装着されている。図7は、反射体47a〜47dの形状を示す上面図である。なお、図7には示されていないが、反射体47a〜47dは上下方向(図7において見る方向)に厚みが設けられている。
同反射体47a〜47dは、対物レンズの倍率に応じて異なる形状とされている。例えば、4倍用の対物レンズ42aに装着される反射体47aは、光センサ46a,46bの照射方向に対する部位47a1,47a2がともに光の照射方向に対して略垂直に切り落とされた垂直面とされている。したがって、光センサ46a,46bは、同部位47a1,47a2からの反射光を検知(ハイレベルを出力)することになる。これに対し、10倍用の対物レンズ42bに装着される反射体47bは、光センサ46aの照射方向に対する部位47b1が光の照射方向に対して略垂直に切り落とされた垂直面とされているものの、光センサ46bの照射方向に対する部位47b2は光の照射方向に対する垂直面とはされていない。なお、本実施形態では、角を落とすため、同部位47b2は光の照射方向に対して略垂直ではない面とされている。すると、光センサ46aが反射光を検知し(ハイレベルを出力)、光センサ46bは反射光を検知しない(ローレベルを出力)。
【0058】
また、対物レンズ42cに装着される反射体47cには、光センサ46bの照射方向に対する部位47c2のみが光の照射方向に対する垂直面とされている。対物レンズ42dに装着される反射体47dには、このような垂直面は形成されていない。このように、反射体47a〜47dは、光センサから光を照射される複数の方向に対する部位を互いに異なる形状とされている。光センサ46a,47aは、対物レンズに装着された反射体に光を照射するとともに同反射体からの反射光を検知する。
一方、CCDカメラ45は、選択された対物レンズを介してピペット11,21の先端部の駆動状態の拡大画像を取得するので、コンピュータ本体51では、CCDカメラ45から画像データを入手してピペット11,21の駆動状態の拡大画面をディスプレイ52に表示させる。
【0059】
以上の構成において、コンピュータ本体51にてマイクロマニピュレータ制御プログラムが実行する駆動制御処理を図8に示すフローチャートに基づいて説明する。同制御プログラムが起動され、マウスの右クリックボタン54bが押し下げられると、ディスプレイ52に図9に示す選択画面を表示させる(ステップS100)。この画面にて駆動91aまたは非駆動91bの選択入力や、左ピペットまたはシャーレまたは右ピペットの駆動対象の選択入力等、操作入力が行われると、その操作内容をRAM51dに格納する(ステップS105)。次に、駆動91aが選択されているか否かを判断する(ステップS110)。非駆動91bが選択されている場合はステップS145に進み、操作入力に応じて操作入力別の処理を行う。そして、図示しない終了ボタンが選択入力される等、終了条件が成立しているか否かを判断する(ステップS150)。終了条件が成立しているときには本フローを終了し、終了条件が成立していないときにはステップS100に戻る。
一方、駆動91aが選択されている場合は、モータコントローラ38に初期駆動指令を出力し、各ステッピングモータ移動速度を0にリセットするとともに、各ステッピングモータを駆動可能状態とする(ステップS115)。
【0060】
その後、マウス54の現在値を取得して初期位置をメモリし(ステップS120)、上記回転転動パルスが入力されているか否かを判断する(ステップS125)。マウス54が操作されていない場合、回転転動パルスが入力されないので、繰り返しステップS125の判断処理を行う。マウスが操作された場合は、回転転動パルスが入力されるので条件成立となり、回転転動パルスと上記基準パルスとを入力する(ステップS130)。この処理は、回転転動パルスと基準パルスとが所定時間以上入力されなくなるまで行う。次に、入力されたこれらのパルスに基づいて、ピペットまたはシャーレの移動方向、移動量、移動速度を算出する(ステップS135)。その後、算出した移動方向、移動量、移動速度に基づいて、モータコントローラ38に制御パルスを出力し(ステップS140)、ステップS100に戻る。モータコントローラ38は同制御パルスに基づいて駆動パルスを発生させて、駆動対象になっている駆動ユニット38a〜38cのいずれかのモータドライバに出力し、モータドライバは駆動パルスに基づいて駆動電流をステッピングモータに対して出力する。これにより、ステッピングモータは駆動し、マウス54の操作に応じた駆動制御が実現されることになる。
【0061】
ここで、駆動対象とする駆動ユニット38a〜38cの選択は、モータコントローラ38に所定のスイッチを設けて適宜スイッチを切り替える簡易な構成にて実施可能である。むろん、駆動対象を選択する手法は様々考えられ、マイクロマニピュレータ制御プログラムにて駆動対象となる駆動ユニット38a〜38cを選択するようにしてもよい。
【0062】
(3)フットボリューム操作時の本マイクロマニピュレータの作用:
以下、フットボリューム31,32を足で踏み込み操作するときの作用を説明する。なお、左足で左フットボリューム31を踏み込み操作することにより発生させる電圧パルスの電圧を調節するとともに、右足で右フットボリューム32を踏み込み操作することにより同電圧パルスの周波数を調節するものとする。また、スイッチ33,34は押圧されておらず、スイッチング回路35cのスイッチ素子は同スイッチ33,34によっては遮断状態とされていないものとする。さらに、シャーレ44上の細胞に対して右ピペット11の先端部11aにより穿孔する場合に、コンピュータ本体51とコントロールユニット30の制御により駆動部13,23を駆動して両ピペット11,21の先端部を細胞の近傍にまで移動させているものとする。
【0063】
コンピュータシステム50とコントロールユニット30の電源をオンにした状態において、両フットボリューム31,32を両足で踏み込み操作すると、右フットボリューム32はVCO35bに対して踏み込み量に応じた周波数制御信号を出力するとともに、左フットボリューム31はスイッチング回路35cに対して踏み込み量に応じた電圧を出力する。ここで、右フットボリューム32の踏み込み量が大きくなるほど周波数制御信号の電圧は大きくなり、左フットボリューム31の踏み込み量が大きくなるほどスイッチング回路35cに入力される電圧は大きくなる。
すると、VCO35bは、周波数制御信号の電圧に応じた周波数のパルスを発生し、スイッチング回路35cに対して出力する。ここで、パルスの周波数は、周波数制御信号の電圧に応じて大きくなるので、右フットボリューム32の踏み込み量が大きくなるほど大きくなる。
【0064】
スイッチング回路35cは、VCO35bから入力されるパルスがハイレベルであるときスイッチ素子を導通状態にさせて左フットボリューム31からの出力電圧を圧電駆動部の圧電素子12aに対して供給し、同パルスがローレベルであるときスイッチ素子を遮断状態にさせて左フットボリューム31からの出力電圧を遮断する。その結果、圧電素子12aに供給する電圧パルスが発生する。図10に示すように、スイッチング回路35cは、右フットボリューム32の踏み込み量に応じた周波数の電圧パルスを、左フットボリューム31の踏み込み量に応じた出力電圧として、圧電素子12aに対して出力する。なお、図の右側の電圧パルスは右フットボリューム32の踏み込みが大きい場合を示しており、図の下側の電圧パルスは左フットボリューム31の踏み込みが大きい場合を示している。
【0065】
電圧パルスが入力された圧電素子12aは、圧電効果により衝撃力を発生する。ここで、圧電素子12aは、駆動部13に取り付けられた圧電素子取付部材12cに一端を支持され、他端がピペット装着部材12dに取り付けられているので、生じた衝撃力をピペット装着部材12dを介して右ピペット11に伝達する。また、電圧パルスの電圧が大きくなるほど生じる衝撃力は大きくなり、同電圧パルスの周波数が大きくなるほど衝撃力が生じる回数は増加する。すなわち、左フットボリューム31の踏み込み量が大きくなるほど右ピペット11に伝達される衝撃力は大きくなり、右フットボリューム32の踏み込み量が大きくなるほど同衝撃力の生じる回数が増加する。言い換えると、フットボリューム31,32の踏み込み量に応じて電圧パルスの周波数や電圧が変化するので、右ピペット11に伝達させる衝撃力を調節することが可能となる。
【0066】
このように、フットボリューム31,32は、足で踏み込み操作可能であるとともに踏み込み量に応じて圧電駆動部12に入力される電圧パルスの周波数や電圧といった電圧パルスの条件を変更させる足踏み手段を構成している。そして、フットボリュームを足で踏み込み操作することにより、右ピペットのようなマイクロマニピュレータ用微小器具に対して手を使用せずにきめ細やかな操作を行うことができるので、操作性を向上させることが可能となってマイクロマニピュレータ用微小器具を扱う作業が容易となる。
【0067】
例えば、卵細胞を穿孔する場合、卵細胞を覆う透明体を穿孔するときには右ピペット11に対して比較的強い衝撃力を短い周期で与える必要がある。このときは、両フットボリューム31,32ともに深めに踏み込むことにより、図10の右下部分に示すように電圧が大きく周波数も大きい電圧パルスを発生させ、比較的強い衝撃力を短い周期で与えることができる。その際、右ピペット11の駆動状態の拡大画面をディスプレイ52にて確認し、衝撃力の強さを変えたいときには左フットボリューム31の踏み込み量を調節し、衝撃力の周期を変えたいときには右フットボリューム32の踏み込み量を調節すればよい。
一方、透明体の内側にある細胞膜を穿孔するときには、右ピペット11に対して弱い衝撃力を1パルスずつ与える必要がある。このときは、両フットボリューム31,32ともに浅めに踏み込むことにより、図10の左上部分に示すように電圧が小さく周波数も小さい電圧パルスを発生させ、弱い衝撃力を長い周期で与えることができる。
【0068】
なお、図8で示したステップS100の処理において、図9で示した表示画面に電圧パルスの周波数と電圧とを電圧パルス条件表示欄91cに表示させることが可能となっている。
図11は、上記ステップS100中に行われる電圧パルス条件表示処理を示すフローチャートである。右フットボリューム32の出力電圧は制御回路35aを介してI/Oボード51hのA/Dコンバータ51h1に入力されているので、コンピュータ本体51では、同A/Dコンバータ51h1から、右フットボリューム32の出力電圧、すなわち、周波数制御信号の電圧のデジタル値を読み込む(ステップS200)。そして、読み込んだデジタル値を所定の換算式により換算し、電圧パルスの周波数を算出する(ステップS205)。
【0069】
また、左フットボリューム31の出力電圧は制御回路35aにて例えば分圧回路により降圧されてI/Oボード51hのA/Dコンバータ51h1に入力されているので、同A/Dコンバータ51h1から、左フットボリューム31の出力電圧のデジタル値を読み込む(ステップS210)。そして、読み込んだデジタル値を別の換算式により換算し、電圧パルスの電圧を算出する(ステップS215)。
その後、算出した周波数と電圧とを、電圧パルス条件表示欄91cに表示し(ステップS220)、本フローを終了する。
このように、図11で示したフローは、上記制御回路35aやA/Dコンバータ51h1とともに、圧電駆動部に入力される電圧パルスの条件を表示可能な電圧パルス表示手段を構成する。その結果、ディスプレイにて電圧パルスの条件を確認しながらフットボリュームの踏み込み操作を行うことができ、操作性が向上する。
【0070】
なお、本実施形態では、左フットボリュームと右フットボリュームの両方を設けているが、いずれか一方のみ設ける構成としてもよい。むろん、一つのフットボリューム踏み込み操作することにより、電圧パルスの複数の条件を変更させるようにしてもよい。
図12は、変形例にかかるマイクロマニピュレータのパルス発生回路35の概略ブロック構成を、外部のフットボリューム32、スイッチ33,34の回路とともに示すブロック構成図である。なお、図4と構成の同じものには同じ符号を付して説明を省略する。
図において、左フットボリューム31は設けられておらず、右フットボリューム32のみで電圧パルスの周波数と電圧とを変化させるようにしている。このため、制御回路35aに、マイコン35a1、同マイコン35a1に接続されたA/Dコンバータ35a2とD/Aコンバータ35a3が設けられているとともに、同D/Aコンバータ35a3とスイッチング回路35cとの間に接続された増幅回路35dが設けられている。A/Dコンバータ35a2は、VCO35bに入力される周波数制御信号の信号線に接続されており、同周波数制御信号の電圧を取り込み可能である。マイコン35a1は、内蔵するCPU、ROM、RAM、タイマ回路等により、増幅回路35dに対して出力する電圧を生成する処理を行う。増幅回路35dは、D/Aコンバータ35a3から入力される電圧を所定の増幅率で増幅し、スイッチング回路35cに対して出力する。
【0071】
図13は、マイコン35a1が行う電圧生成処理を示すフローチャートである。本フローは、タイマ回路からの割り込み信号により、定期的に実行されるようになっている。
A/Dコンバータ35a2は周波数制御信号を入力して同周波数制御信号のデジタルの電圧値に変換しているので、周波数制御信号の電圧値をA/Dコンバータ35a2から読み込む(ステップS300)。次に、D/Aコンバータ35a3に対して書き込むための電圧値に変換する(ステップS305)。この電圧値は、パルス発生回路35が電圧パルスとして出力する電圧に対応するものであるが、増幅回路35dにて増幅する前の電圧のデジタル値である。マイコン35a1内のROMには周波数制御信号の電圧値と増幅回路35dに対して出力する電圧のデジタル値とを対応させた対応テーブルが記憶されており、マイコン35a1は同対応テーブルを参照して電圧値を変換する。むろん、対応テーブルを使用せず、所定の変換式を用いて電圧値を変換してもよい。また、コンピュータ本体51から対応テーブルのデータを入手してマイコン35a1内のRAMに記憶しておき、RAMに記憶された対応テーブルを参照して電圧値を変換してもよい。
【0072】
そして、変換した電圧値をD/Aコンバータ35a3に書き込み(ステップS310)、本フローを終了する。すると、D/Aコンバータ35a3は書き込まれた電圧値に対応する電圧を増幅回路35dに対して出力し、増幅回路35dは同電圧を増幅してスイッチング回路35cに対して出力する。スイッチング回路35cは、右フットボリューム32の踏み込み量に応じた周波数の電圧パルスを増幅回路35dからの出力電圧として、圧電素子12aに対して出力する。ここで、発生する電圧パルスは、同電圧パルスの周波数を変化させる右フットボリューム32の踏み込み量に応じてマイコン35a1により変換された電圧とされる。
このように、一つのフットボリュームに対する足での踏み込み量に応じて、電圧パルスの周波数と電圧とを互いに関連させながら同時に変化させることができる。したがって、電圧パルスの周波数と電圧を片足で操作して変化させることができ、さらに操作性を向上させることが可能となる。
なお、上述した実施形態では、フットボリュームをコントロールユニットに接続して電圧パルスの条件を変更するようにしたが、フットボリュームをコンピュータ本体に直接接続して電圧パルスの条件を変更するようにしてもよい。この場合、コンピュータ本体のI/Oボードからコントロールユニットに対して電圧パルスの条件を変更する信号を出力し、パルス発生回路の制御回路が同信号を入力して電圧パルスの条件を変更するようにすればよい。
【0073】
(4)肘スイッチ、膝スイッチ操作時の本マイクロマニピュレータの作用:
次に、スイッチ33,34を操作するときの作用を説明する。なお、パルス発生回路35からは電圧パルスが連続して発生しているものとする。
コンピュータシステム50とコントロールユニット30の電源をオンにした状態において、スイッチ33,34が押圧操作されていないときには、スイッチング回路35cに設けられたT−FF35c3に入力される電圧レベルはプルアップ抵抗35c2によりハイレベルとされている。ここで、肘スイッチ33を肘にて押圧操作すると、同スイッチ33の接点が導通し、T−FF35c3に入力される電圧レベルはローレベルに変化する。すると、T−FF35c3からスイッチ素子35c4に入力される電圧レベル(ハイレベルまたはローレベル)が切り替わり、同スイッチ素子35c4の導通/遮断が切り替わる。
また、膝スイッチ34を膝にて押圧操作すると、同スイッチ34の接点が導通し、T−FF35c3に入力される電圧レベルはローレベルに変化する。すると、T−FF35c3からスイッチ素子35c4に入力される電圧レベル(ハイレベルまたはローレベル)が切り替わり、同スイッチ素子35c4の導通/遮断が切り替わる。
【0074】
そして、スイッチ素子35c4が導通状態であるとき、左フットボリューム31からの出力電圧はスイッチ素子35c1に供給され、VCO35bからのパルスに応じて電圧パルスを生成することができる。
このように、肘や膝にて押圧スイッチを押圧することにより、パルス発生回路35から電圧パルスを発生させるか否かを切り替えることが可能である。すなわち、スイッチ33,34、抵抗35c2、T−FF35c3、スイッチ素子35c4は、同押圧スイッチ33,34の押圧操作に応じてパルス発生回路に対して電圧パルスを発生させるか否かを切り替え可能な電圧パルススイッチ手段を構成している。その結果、肘や膝にて押圧スイッチを押圧することにより、手を使用せずに電圧パルスを発生させるか否かを切り替える操作を行うことができ、両手が塞がっているときでも電圧パルスを発生させるか否かを切り替えることが可能となる。
なお、本実施形態では、肘スイッチと膝スイッチの両方を設けているが、いずれか一方のみ設ける構成としてもよい。
また、上述した実施形態では、肘スイッチや膝スイッチをコントロールユニットに接続して電圧パルス発生のオンオフを切り替えるようにしたが、肘スイッチや膝スイッチをコンピュータ本体に直接接続して電圧パルス発生のオンオフの切り替えを行うようにしてもよい。この場合、コンピュータ本体のI/Oボードからコントロールユニットに対して電圧パルス発生のオンオフを切り替える信号を出力し、パルス発生回路の制御回路が同信号を入力して電圧パルス発生のオンオフを切り替えるようにすればよい。
【0075】
(5)電圧パルスを連続して発生させる変形例の説明:
電圧パルスを連続して発生させる際でも、圧電駆動部に電圧パルスを1パルスずつ与えたいこともある。そこで、本システム100は、電圧パルスを連続して発生させるにあたり、電圧パルスを1パルス発生させた後、基準のウエイト時間が経過してから連続して電圧パルスを発生させることを可能にしている。なお、ウエイト時間として所定の500ミリ秒が設けられているが、このウエイト時間を変更することも可能となっている。
図8で示したステップS100の処理において図9で示した表示画面中の連続パルス設定ボタン91dがクリック操作されると、コンピュータ本体51はステップS145の処理において図14に示すフローチャートに従ってウエイト時間設定処理を行う。
【0076】
まず、ディスプレイ52に、ウエイト時間入力欄を表示する(ステップS400)。なお、同入力欄の表示例をフロー中に記載している。同入力欄では、ウエイト時間として所定の500ミリ秒を選択入力することもできるし、設定入力することもできる。このようなウエイト時間の操作入力を受け付け(ステップS405)、ウエイト時間を取得する(ステップS410)。また、取得したウエイト時間をコントロールユニット30に対して出力し(ステップS415)、本フローを終了する。
すると、コントロールユニット30では、制御回路のマイコン35a1が同ウエイト時間を入手し、内部のRAMに記憶する。そして、図示しないスタートスイッチがオンにされると、パルス発生回路35が図15に示すタイミングチャートに従って電圧パルスを発生する。なお、マイコン35a1は、VCO35bに対して入力切り替え信号を出力して右フットボリューム32からの周波数制御信号を無効とし、周波数を一定とする周波数制御信号を生成してVCO35bに供給しているものとする。また、図に示すように、電圧パルスのパルスの間隔は、時間T1とされているものとする。
【0077】
スタートスイッチオン時には、マイコン35a1がI/Oポートからスイッチ素子35c4をオンにさせる信号を出力するので、スイッチ素子35c4は導通状態となり(タイミングt1)、パルス発生回路35から電圧パルスが発生する。ここで、マイコン35a1は、内蔵するタイマ回路を使用して電圧パルスが1パルスのみ発生する時間T2の間のみスイッチ素子35c4をオンにさせるので、タイミングt1〜t2の間に電圧パルスが1パルスだけ発生する。なお、時間T2は、例えば電圧パルスのパルス間隔T1と略同じにすることができる。
タイミングt2の後、マイコン35a1は、タイマ回路を使用して内蔵するRAMに記憶されたウエイト時間T3の間、スイッチ素子35c4をオフにさせる信号を出力する。すると、スイッチ素子35c4は遮断状態となり、タイミングt2〜t3の間には電圧パルスは発生しない。なお、図には、スイッチ素子35c4がオンであれば発生するパルスを点線で示している。
【0078】
タイミングt3の後、マイコン35a1はスイッチ素子35c4を再びオンにさせる信号を出力するので、スイッチ素子35c4は導通状態となり、以後、スタートスイッチがオフにされるまでパルス発生回路35から連続して電圧パルスが発生する。
このように、電圧パルスを連続して発生させるときでも、まず圧電駆動部に電圧パルスが1パルス与えられてからウエイト時間が経過するまで次のパルスが与えられないので、圧電駆動部に電圧パルスを1パルス与えた後のウエイト時間の間にスタートスイッチをオフにしたり、電圧パルスの条件を変更したりすることが可能となる。例えば壊れやすい細胞膜を穿孔する際でも、スタートスイッチオン時に電圧パルスが2パルス以上与えられることがないので、操作性を向上させることができる。
【0079】
なお、ウエイト時間を変更する際には、予め設けられた複数のウエイト時間のいずれかを選択入力させるようにしてもよい。この場合、上記ステップS400にてウエイト時間のリストをウエイト時間入力欄に表示し、ステップS405にてマウス54によるウエイト時間の選択入力を受け付けることにより、ステップS410にてウエイト時間を取得することができる。
【0080】
(6)ピペットの駆動制御時の動作:
上述したように、本システム100はマウス54の操作に基づいてピペットを駆動制御する。その際、対物レンズの倍率を検出して検出した倍率に応じた移動速度でピペットに対して駆動制御を実行して、対物レンズの倍率によらずディスプレイ52上での見かけ上の移動速度が同じになるようにしている。
図8で示したステップS100の処理において、図9で示した表示画面にCCDカメラ45にて撮影した拡大映像を映像表示欄91eに表示可能となっているとともに、検出した対物レンズの倍率を同映像表示欄91e内の倍率表示欄91fに表示させることが可能となっている。
図16は、上記ステップS100中に行われる拡大表示処理を示している。顕微鏡41にて拡大されたピペット11,21の駆動状態についての映像はCCDカメラ45にて撮影されるので、コンピュータ本体51では、I/Oボード51iを介してCCDカメラ45からの画像データを入手する(ステップS500)。次に、入手した画像データに基づいて、映像表示欄91eにピペット11,21の駆動状態についての拡大映像を画面表示する(ステップS505)。すなわち、ステップS500〜S505の処理は、顕微鏡41、CCDカメラ45、ディスプレイ52とともに拡大表示手段を構成する。
【0081】
また、光センサ46a,46bは対物レンズに装着された反射体に光を照射するとともに同反射体からの反射光の検知信号を出力するので、コンピュータ本体51では、I/Oボード51jを介して光センサ46a,46bからの検知信号を読み込む(ステップS510)。次に、ハードディスク51eに記憶された所定の倍率対応テーブルを参照して、読み込んだ検知信号に基づいて対物レンズの倍率を取得して、ハードディスク51eに記憶させる(ステップS515)。ここで、光センサ46a,46bからの検知信号はそれぞれハイレベルまたはローレベルの電圧信号であるため、倍率対応テーブルは同ハイレベル/ローレベルの組み合わせと対物レンズ42a〜42dの倍率とを対応させたテーブルとしている。上述した例では、40倍の対物レンズ42dに装着される反射体47dに対応した検知信号は両光センサ46a,46bともにローレベル(反射光非検知)であるので、倍率対応テーブルには「ローレベル,ローレベル」の組み合わせに対応して「40倍」を格納しておく。選択操作された対物レンズが同対物レンズ42dである場合、コンピュータ本体51は光センサ46a,46bからの検知信号「ローレベル,ローレベル」を読み込んで、対物レンズの倍率は「40倍」と検出する。
すなわち、ステップS510〜S515の処理は、反射体47a〜47d、光センサ46a,46bとともにレンズの倍率を検出する倍率検出手段を構成する。
そして、検出した倍率を倍率表示欄91fに表示し(ステップS520)、本フローを終了する。
【0082】
また、本システム100は、図8で示したステップS100〜S130の処理によりピペット11,21に対する駆動指令の入力を受け付けた後、入力された駆動指令に基づいて検出した対物レンズの倍率に応じて異なる駆動制御をピペット11,21に対して実行可能となっている。
図17は、上記ステップS135中に実行される移動設定処理を示している。
上記ステップS515にて対物レンズの倍率がハードディスク51eに記憶されているので、記憶されている同倍率を読み出す(ステップS600)。また、上記ステップS130にて入力される回転転動パルスと基準パルスとに基づいて、ピペット11,21の移動方向を算出する(ステップS605)。次に、マウス54の移動量に対して、読み出した倍率を乗算し(ステップS610)、さらに所定の移動量補正係数を乗算してピペット11,21の移動量を算出する(ステップS615)。その後、マウス54の移動速度に対して、読み出した倍率を乗算し(ステップS620)、さらに所定の移動速度補正係数を乗算してピペット11,21の移動速度を算出し(ステップS625)、本フローを終了する。
【0083】
すると、上記ステップS140にて、算出されたピペット11,21の移動方向、移動量、移動速度に対応した制御パルスがモータコントローラ38に対して出力されるので、ピペット11,21は、対物レンズの倍率の逆数に比例した移動量だけ移動するとともに、同対物レンズの倍率の逆数に比例した移動速度で移動する。
すなわち、上記ステップS115〜S140,S600〜S625の処理は、マウス54、コントロールユニット30、駆動部13,23とともに駆動制御手段を構成する。その結果、マイクロマニピュレータ用微小器具をレンズの倍率に合った移動速度で移動させることができるので、マイクロマニピュレータの操作が容易となる。その際、マウス操作に対して表示画面上でのマイクロマニピュレータ用微小器具の移動速度が同じとなるので、同マイクロマニピュレータ用微小器具の移動が容易である。
【0084】
(7)駆動制御の軸を切り替える変形例の説明:
ところで、ディスプレイ画面上でマウス操作によりピペット11,21に対してXYZの三方向の軸に駆動指令を操作入力する場合、肘や膝や足で入力対象の軸を切り替えることができると便利である。
図18は、肘や膝や足で駆動指令の入力対象の軸を切り替え可能なマイクロマニピュレータシステムに使用されるコンピュータ本体51の要部を、外部の押圧スイッチやフットボリュームとともに示すブロック構成図である。なお、図2と構成が同じものには同じ符号を付して説明を省略する。
図において、システムバス51aには新たにI/Oボード51kが接続されている。このI/Oボード51kには、肘にて押圧操作可能な押圧スイッチである肘スイッチ55a、膝にて押圧操作可能な押圧スイッチである膝スイッチ55b、足にて押圧操作可能な押圧スイッチであるフットスイッチ55c、足で踏み込み操作可能なフットボリューム55dが接続されている。
【0085】
押圧スイッチ55a〜55cにはI/Oボード51k内でそれぞれ別のプルアップ抵抗が接続されており、肘や膝や足にて押圧操作されていないときには押圧スイッチ55a〜55cの出力はハイレベルとなる。一方、肘や膝や足にて押圧操作されると、I/Oボード51k内でグランドに引き込まれてローレベルとなる。CPU51bは、I/Oボード51kから押圧スイッチ55a〜55cの出力を読み込み可能となっている。
フットボリューム55dには、I/Oボード51k内でA/Dコンバータ51k1が接続されている。同フットボリューム55dは、踏み込み量に応じて出力電圧が大きくなるようになっている。CPU51bは、同A/Dコンバータ51k1からフットボリューム55dの出力電圧のデジタル値を読み込み可能となっている。
【0086】
図19は、上記構成を有するコンピュータ本体51にて実行される駆動制御処理を示すフローチャートである。
マイクロマニピュレータ制御プログラムが起動され、マウスの右クリックボタン54bが押し下げられると、図9で示したような選択画面を表示させる(ステップS700)。この画面にて左ピペットまたはシャーレまたは右ピペットの駆動対象の選択入力等、操作入力が行われると、その操作内容をRAM51dに格納する(ステップS705)。次に、「駆動」が選択されているか否かを判断する(ステップS710)。「非駆動」が選択されている場合は、図示していないが、上記ステップS145〜S150と同様の処理を行う。
一方、「駆動」が選択されている場合は、上記ステップS115〜S120と同様にモータコントローラ38に初期駆動指令を出力するとともにマウス54の現在値を取得して初期位置をメモリした後、図20に示す駆動画面をディスプレイ52に表示する(ステップS715)。同画面には軸選択欄92aが設けられており、マウスにピペット11,21の駆動指令を操作入力させる軸が一覧表示されている。ここで、操作入力させる軸としては、X軸のみ、Y軸のみ、Z軸のみ、X軸とY軸、X軸とZ軸、Y軸とZ軸、のいずれかを選択可能である。コンピュータ本体51は、上記押圧スイッチ55a〜55cの押圧操作に基づいて軸の切り替えを行うようになっている。
【0087】
ステップS720では、押圧スイッチ55a〜55cのいずれかが押圧されたかどうかを判断する。肘や膝や足にて押圧操作されると、押圧操作された押圧スイッチの出力がローレベルとなるので、コンピュータ本体51はI/Oボード51kを介して押圧スイッチ55a〜55cのいずれかの出力がローレベルとなっているかどうかにより判断処理を行うことができる。押圧スイッチ55a〜55cのいずれかが押圧されると、軸選択欄92a内で選択される軸を切り替え(ステップS725)、ステップS720に戻る。
押圧スイッチ55a〜55cのいずれかが押圧されていないときには、マウス54にて操作入力が行われたか否か、すなわち、マウス54から回転転動パルスが入力されているか否かを判断する(ステップS730)。マウス54にて操作入力が行われていないときには、ステップS720に戻る。
上記ステップS715〜S725の処理により、マウスにて操作入力する際の軸の選択が肘や膝や足にてできることになる。すなわち、同ステップS715〜S725の処理は、押圧スイッチ55a〜55cとともに軸選択手段を構成する。そして、駆動画面中に設けられた駆動操作入力領域92bにマウス54にてXYZの軸に対する駆動指令を操作入力することができる。
【0088】
マウス54にて操作入力が行われたときには、上記ステップS130と同様に回転転動パルスと基準パルスとを入力し、これらのパルスに基づいてピペット11,21の移動方向と移動量とを算出する(ステップS735)。
フットボリューム55dからは踏み込み量に応じた電圧が出力されているので、ステップS740では、A/Dコンバータ51k1を介してフットボリューム55dの出力電圧のデジタル値を読み込み、フットボリューム55dの踏み込み量を検出する。次に、検出した踏み込み量に基づいて、ピペット11,21の移動速度を算出する(ステップS745)。その後、算出したピペット11,21の移動方向、移動量、移動速度に基づいて、モータコントローラ38に制御パルスを出力し(ステップS750)、ステップS700に戻る。すると、選択された駆動対象における選択された軸に対応するステッピングモータが駆動し、マウス54の操作に応じた駆動制御が実現されることになる。ここで、ピペット11,21の移動速度を足での踏み込み量にて調節することができるので、操作性が向上する。
このように、ステップS730〜S750の処理は、マウス54、コントロールユニット30、駆動部13,23とともに駆動制御手段を構成する。その結果、マイクロマニピュレータ用微小器具の駆動指令を操作入力する際の軸の選択が手を使用せずにできるので、操作性が向上する。
【0089】
なお、上述した押圧スイッチ55a〜55cを全て設ける必要はなく、同押圧スイッチ55a〜55cのいずれかのみを備える構成とすることもできる。
また、上述した実施形態ではコンピュータシステムを利用して本発明のマイクロマニピュレータを構成したが、コンピュータシステムを用いない構成も可能である。この場合、例えばコントロールユニットにマイコン等を有する制御回路を設け、同制御回路にてマイクロマニピュレータ全体を制御するようにすることができる。
以上説明したように、本発明によると、種々の態様により操作性を向上させることが可能なマイクロマニピュレータを提供することができる。むろん、本発明は、マイクロマニピュレータ微小器具に対して衝撃力を伝達する方法としても有効であるし、マイクロマニピュレータを駆動制御する方法としても有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一の実施形態にかかるマイクロマニピュレータを適用したマイクロマニピュレータシステムの概略構成図である。
【図2】 コンピュータシステムの構成を、外部に接続された一部の機器の構成とともに示すブロック構成図である。
【図3】 コントロールユニットと周辺機器の電気系統の概略構成を示すブロック構成図である。
【図4】 パルス発生回路の概略ブロック構成を、フットボリューム、押圧スイッチの回路とともに示すブロック構成図である。
【図5】 圧電駆動部を右ピペットと駆動部とともに前面から見て示す前面図である。
【図6】 光センサを対物レンズとともに示す上面図である。
【図7】 反射体の形状を示す上面図である。
【図8】 駆動制御処理を示すフローチャートである。
【図9】 選択画面の表示画面例を示す図である。
【図10】 パルス発生回路から発生する電圧パルスの周波数と電圧を示す模式図である。
【図11】 電圧パルス条件表示処理を示すフローチャートである。
【図12】 変形例において、パルス発生回路の概略ブロック構成を、フットボリューム、スイッチの回路とともに示すブロック構成図である。
【図13】 マイコンが行う電圧生成処理を示すフローチャートである。
【図14】 変形例において、ウエイト時間設定処理を示すフローチャートである。
【図15】 パルス発生回路から発生する電圧パルスを示すタイミングチャートである。
【図16】 拡大表示処理を示すフローチャートである。
【図17】 移動設定処理を示すフローチャートである。
【図18】 変形例において、コンピュータ本体の要部を、押圧スイッチやフットボリュームとともに示すブロック構成図である。
【図19】 駆動制御処理を示すフローチャートである。
【図20】 駆動画面の表示画面例を示す図である。
【符号の説明】
11,21…ピペット
12…圧電駆動部
12a…圧電素子
13,23…駆動部
14…マイクロインジェクタ
22…ピペット装着部
30…コントロールユニット
31,32…フットボリューム
33…肘スイッチ(押圧スイッチ)
34…膝スイッチ(押圧スイッチ)
35…パルス発生回路
38…モータコントローラ
41…顕微鏡
42(42a〜42d)…対物レンズ
43…操作テーブル
44…シャーレ
45…CCDカメラ
46(46a,46b)…光センサ
47a〜47d…反射体
50…コンピュータシステム
51…コンピュータ本体
52…ディスプレイ
53…キーボード
54…マウス
55a…肘スイッチ(押圧スイッチ)
55b…膝スイッチ(押圧スイッチ)
55c…フットスイッチ(押圧スイッチ)
55d…フットボリューム
100…マイクロマニピュレータシステム

Claims (16)

  1. マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいてマイクロマニピュレータ用微小器具を駆動制御するマイクロマニピュレータであって、
    電圧パルスを連続して発生させるにあたり、電圧パルスを1パルス発生させた後、基準のウエイト時間が経過してから連続して電圧パルスを発生させる電圧パルス発生手段と、
    上記電圧パルスを入力して圧電効果により生ずる衝撃力を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して伝達する衝撃力伝達手段とを具備することを特徴とするマイクロマニピュレータ。
  2. 上記電圧パルス発生手段は、上記ウエイト時間を変更する入力を受け付け、入力されたウエイト時間に基づいて上記電圧パルスを連続して発生させることを特徴とする請求項1に記載のマイクロマニピュレータ。
  3. 上記衝撃力伝達手段に入力される上記電圧パルスの条件を表示可能な電圧パルス表示手段が設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロマニピュレータ。
  4. 互いに倍率の異なるレンズを選択操作可能であるとともに、選択されたレンズを使用して上記マイクロマニピュレータ用微小器具の駆動状態を拡大して画面表示する拡大表示手段と、
    上記レンズの倍率を検出する倍率検出手段と、
    上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいて、上記倍率検出手段にて検出された上記レンズの倍率に応じて異なる駆動制御を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して実行する駆動制御手段とが設けられていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか一項に記載のマイクロマニピュレータ。
  5. マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいてマイクロマニピュレータ用微小器具を駆動制御するマイクロマニピュレータであって、
    互いに倍率の異なる対物レンズを選択操作可能であるとともに、選択された対物レンズを使用して上記マイクロマニピュレータ用微小器具の駆動状態を拡大して画面表示する拡大表示手段と、
    上記対物レンズの倍率に応じて異なる形状とされるとともに同対物レンズに装着された複数の反射体と、同反射体に光を照射するとともに同反射体からの反射光を検知する光センサとを有し、同光センサにて検知された反射光に応じて上記対物レンズの倍率を検出する倍率検出手段と、
    上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいて、上記倍率検出手段にて検出された上記対物レンズの倍率に応じて異なる駆動制御を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して実行する駆動制御手段とを具備することを特徴とするマイクロマニピュレータ。
  6. 上記駆動制御手段は、上記倍率検出手段にて検出された上記レンズの倍率に応じた移動速度で上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して駆動制御を実行することを特徴とする請求項5に記載のマイクロマニピュレータ。
  7. 上記拡大表示手段は、互いに倍率の異なる複数の対物レンズのいずれかを選択操作可能であるとともに選択された対物レンズを使用して上記マイクロマニピュレータ用微小器具の駆動状態についての映像を拡大する顕微鏡と、この顕微鏡にて拡大された同映像を撮影するビデオカメラと、このビデオカメラが撮影した映像を画面表示するディスプレイとを備えることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のマイクロマニピュレータ。
  8. 上記光センサは、複数設けられるとともに選択操作された上記対物レンズに対して互いに異なる方向から光を照射し、
    上記反射体は、上記光センサから光を照射される複数の方向に対する部位を互いに異なる形状とされていることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか一項に記載のマイクロマニピュレータ。
  9. XYZの軸に対する駆動指令を操作入力可能なマウスと、
    肘と膝と足のいずれかまたは組み合わせにて押圧操作可能であるとともに、押圧操作に応じて上記マウスに駆動指令を操作入力させる上記軸を選択する軸選択手段とが設けられ、
    上記マイクロマニピュレータ用微小器具は、上記XYZの三軸方向に移動可能であり、
    上記駆動制御手段は、上記軸選択手段にて選択された上記軸について、上記マウスから上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいて、上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して駆動制御を実行することを特徴とする請求項4〜請求項8のいずれか一項に記載のマイクロマニピュレータ。
  10. 上記軸選択手段は、肘と膝と足のいずれかまたは組み合わせにて押圧操作可能な押圧スイッチを有し、この押圧スイッチの押圧操作に応じて上記マウスに駆動指令を操作入力させる上記軸を切り替えて選択することを特徴とする請求項9に記載のマイクロマニピュレータ。
  11. 上記駆動制御手段は、足で踏み込み操作可能であるとともに、踏み込み量に応じた移動速度で上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して駆動制御を実行することを特徴とする請求項4〜請求項10のいずれか一項に記載のマイクロマニピュレータ。
  12. 電圧パルスを発生させる電圧パルス発生手段と、
    上記電圧パルスを入力して圧電効果により生ずる衝撃力を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して伝達する衝撃力伝達手段とが設けられていることを特徴とする請求項5〜請求項8のいずれか一項に記載のマイクロマニピュレータ。
  13. 足で踏み込み操作可能であるとともに、踏み込み量に応じて上記衝撃力伝達手段に入力される上記電圧パルスの条件を変更可能な足踏み手段が設けられていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、または、請求項12に記載のマイクロマニピュレータ。
  14. 肘と膝のいずれかまたは組み合わせにて押圧操作可能な押圧スイッチを有し、この押圧スイッチの押圧操作に応じて上記電圧パルス発生手段に対して上記電圧パルスを発生させるか否かを切り替える電圧パルススイッチ手段が設けられていることを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、請求項12、または、請求項13に記載のマイクロマニピュレータ。
  15. マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付けて入力された駆動指令に基づいてマイクロマニピュレータ用微小器具を駆動制御するとともに、電圧パルスを発生させ、同電圧パルスを入力して圧電効果により生ずる衝撃力を同マイクロマニピュレータ用微小器具に対して伝達するマイクロマニピュレータの衝撃力伝達方法であって、
    上記電圧パルスを連続して発生させるにあたり、電圧パルスを1パルス発生させた後、所定のウエイト時間が経過してから連続して電圧パルスを発生させ、同電圧パルスを入力して圧電効果により生ずる衝撃力を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して伝達することを特徴とするマイクロマニピュレータの衝撃力伝達方法。
  16. マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいてマイクロマニピュレータ用微小器具を駆動制御するマイクロマニピュレータの駆動制御方法であって、
    互いに倍率の異なる選択操作可能な対物レンズから選択された対物レンズを使用してマイクロマニピュレータ用微小器具の駆動状態を拡大して画面表示するとともに、上記対物 レンズの倍率に応じて異なる形状とされるとともに同対物レンズに装着された反射体に光を照射するとともに同反射体からの反射光を光センサにて検知し、同光センサにて検知した反射光に応じて上記対物レンズの倍率を検出し、上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対する駆動指令の入力を受け付け、入力された駆動指令に基づいて、検出した上記対物レンズの倍率に応じて異なる駆動制御を上記マイクロマニピュレータ用微小器具に対して実行することを特徴とするマイクロマニピュレータの駆動制御方法。
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