JP3888237B2 - 鋼の連続鋳造用浸漬ノズル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、鋼の連続鋳造の際に鋳型内に溶鋼を供給する浸漬ノズルに関し、詳しくは、浸漬ノズルにおけるAl2 O3 による閉塞を防止することのできる浸漬ノズルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
酸化精錬された溶鋼は通常Alにより脱酸され、酸化精錬により増加した溶鋼中の酸素が除去される。しかし、生成したAl2 O3 粒子を、溶鋼とAl2 O3 との密度差によって溶鋼から浮上分離させるには限界があり、そのため、溶鋼中には微細なAl2 O3 粒子が懸濁した状態で残留する。又、溶鋼中酸素を安定して低減させるため、Al脱酸後の溶鋼中にはAlが溶解して存在しており、このAlが取鍋からタンデッシュへの注入過程やタンデッシュ内において大気と接触して酸化した場合には、新たにAl2 O3 が溶鋼中に生成される。溶鋼中に懸濁している、これらのAl2 O3 がAl2 O3 −黒鉛質からなる浸漬ノズルを通過する際に、浸漬ノズル内壁に付着・堆積して、浸漬ノズルの閉塞が発生する。
【0003】
浸漬ノズルが閉塞すると、鋳造作業上及び鋳片品質上で様々な問題が発生する。例えば、鋳片引き抜き速度を低下せざるを得ず、生産性が落ちるのみならず、甚だしい場合には、鋳込み作業そのものの中止を余儀なくされる。又、浸漬ノズル内壁に堆積したAl2 O3 が突然剥離し、大きなAl2 O3 粒子となって鋳型内に排出され、これが鋳型内の凝固シェルに捕捉された場合には製品欠陥となり、更には、この部分の凝固が遅れ、鋳型直下に引き抜かれた時点で溶鋼が流出し、ブレークアウトにつながることさえもある。このような理由から、浸漬ノズル内壁でのAl2 O3 の付着・堆積機構、並びにその防止方法が従来から研究されてきた。
【0004】
従来のAl2 O3 付着機構として、▲1▼:溶鋼中に懸濁しているAl2 O3 が浸漬ノズル内壁に衝突して堆積する、▲2▼:浸漬ノズルを通過する溶鋼の温度が下がり、そのために溶鋼中のAl及び酸素の溶解度が低下し、Al2 O3 が晶出して内壁に付着する、▲3▼:浸漬ノズル中のSiO2 と黒鉛とが反応してSiOとなり、これが溶鋼中のAlと反応してAl2 O3 が浸漬ノズル内壁で生成し、浸漬ノズルの内壁を覆い、その上に溶鋼中に懸濁していた微細なAl2 O3 粒子が衝突して堆積する等が提言されている。
【0005】
そして、これらの付着・堆積機構に基づき、▲1▼:浸漬ノズル内壁にArを吹き込んで浸漬ノズル内壁と溶鋼との間にガス膜をつくり、Al2 O3 が壁に接触しないようにする、▲2▼:浸漬ノズル内壁側の溶鋼温度が下がらないように、浸漬ノズルの外壁から断熱スリーブで覆う、又は、浸漬ノズルの壁からの伝熱量を下げるために2層にする、若しくは断熱層を浸漬ノズル肉厚の間に設置する、▲3▼:酸素源となるSiO2 の添加量を少なくした材質の浸漬ノズルを用い、Al2 O3 の生成を抑える等のAl2 O3 付着防止対策が提言されている。
【0006】
更に、浸漬ノズル内壁に付着したAl2 O3 を除去する手段として、▲4▼:浸漬ノズル材質にAl2 O3 と化合して低融点化合物をつくる成分を含有させ、浸漬ノズル内壁に付着したAl2 O3 を低融点化合物として流出させるAl2 O3 付着防止対策も提言されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の各対策には以下の問題点がある。即ち、上記▲1▼の対策では、浸漬ノズル内に吹き込んだArの一部は鋳型内の溶鋼表面から放散できずに凝固シェルに捕捉される。Arが捕捉されて生成した気孔中には介在物が同時に見つかることが多く、これが製品欠陥になる。又、鋳片表層部に捕捉された場合には、気孔内面が連続鋳造機内や圧延前の加熱炉内で酸化され、これがスケールオフされずに製品欠陥となる場合もある。
【0008】
上記▲2▼の対策では、浸漬ノズル内壁での鋼の凝固を防ぐ効果はあるが、Al2 O3 付着を防止する効果は少ない。溶鋼中に浸漬しているノズル内壁部分でもAl2 O3 の付着・堆積が多いことからも理解できる。
【0009】
上記▲3▼の対策では、浸漬ノズル材質中のSiO2 が低下するため、浸漬ノズルの耐熱衝撃性が劣化する。通常、浸漬ノズルは予熱した後に使用される。それは耐火物が熱衝撃に弱く割れるためである。SiO2 は耐熱衝撃性を向上する効果が極めて高く、SiO2 の含有量を下げることにより、鋳造開始時の溶鋼の通過直後、浸漬ノズルに割れの発生する頻度が非常に高くなる。
【0010】
又、上記▲4▼の対策では、例えばCaOを浸漬ノズルの構成材料として添加することにより、CaOとAl2 O3 とを化合させて低融点化合物を生成させ、この低融点化合物を溶鋼と一緒に鋳型内へ注入して、浸漬ノズル内壁のAl2 O3 付着を防止することはできるが、介在物の原因となる低融点化合物を鋳型内へ流出させるため、鋳片の清浄性が劣化するという問題点がある。更に、浸漬ノズルの内壁が損耗していくので、長時間の鋳造には適していない。
【0011】
このように従来のAl2 O3 付着防止対策は、浸漬ノズルの閉塞は防止可能であっても鋳片中の介在物を増加させたり、又は操業の安定性を阻害したりして、操業面及び鋳片品質面の全ての面で満足するAl2 O3 付着防止対策は、未だ確立されていないのが実状である。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、溶鋼の連続鋳造の際に、鋳片の清浄性を損なうことなく且つ連続鋳造操業の安定性を阻害することなく、溶鋼中のAl2 O3 による浸漬ノズルの閉塞を防止することができる連続鋳造用浸漬ノズルを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、上記課題を解決するために浸漬ノズルにおけるAl2 O3 付着機構に関するいくつかの基礎的な実験を行った。以下、実験方法及び実験結果を詳説する。
【0014】
図1に示すように、チャンバー23内の雰囲気をArで調整した高周波溶解炉22でAlキルド鋼を溶解しておき、この溶鋼12中に、浸漬ノズル材料として使用されているAl2 O3 −黒鉛質の耐火物で造った直径25mmの試験片28を浸漬させた。Al2 O3 −黒鉛質の耐火物はその見掛け気孔率を12〜26%の範囲内で5水準に変更した。試験片28にはその軸芯部に内径10mmの孔を設け、この孔内に粒子直径が0.5〜3mmのMgO粉末と、粒子直径が0.01〜0.5mmの炭素粉末と、粒子直径が0.01〜0.5mmの金属Al粉末とを、質量比率でほぼ2:1:1の割合で充填させた。この基礎実験では、MgO粉末としてマグネシアクリンカー粉末を使用し、炭素粉末として黒鉛粉末を使用し、金属Al粉末は市販の試薬粉末を使用した。尚、図1はAl2 O3 付着機構を解明するための基礎実験方法の概略図であり、図1において、24はコイル、25は高Al2 O3 質の坩堝、26は熱電対である。
【0015】
MgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末からなる充填物8が形成された孔内にはArを100ml/minで供給し、孔内のAr圧力を大気圧に比べて15kPa高く設定した。そして、試験片28を浸漬して10分経過後、チャンバー23内の圧力を減圧して67kPaとし、その状態で保持して合計60分間溶鋼12中に浸漬させ、その後、試験片28を引き上げ、試験片28の外表面壁に付着した付着層厚みと付着物を同定した。溶鋼12の成分は,C:0.04〜0.05mass%、Si:0.02mass%以下、Mn:0.15〜0.20mass%、P:0.01〜0.016mass%、S:0.008〜0.013mass%、Al:0.06〜0.12mass%の範囲であった。
【0016】
又、比較のために、孔のない中実状の試験片28も浸漬させ、その外表面壁に付着した付着層厚みと付着物を同定した。中実状試験片28の場合には、試験片保持具27は孔のない中実状のものを使用し、試験片28にはArを供給せずに浸漬させた。表1に、試験片28として用いた5種類のAl2 O3 −黒鉛質耐火物の化学成分と見掛け気孔率を示す。
【0017】
【表1】
60分間溶鋼12に浸漬させた後に試験片28を溶鋼12から取り出し、試験片28の直径から求めた付着層厚みの測定結果を表1に併せて示す。表1に示すように、付着物の厚みは中実状試験片の場合に較べて、内部にMgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末とを充填し、Arを供給した試験片の場合の方が大幅に少ないことが分かった。又、この付着物は主にAl2 O3 であり、そして、MgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末とを充填した試験片では、試験片の本体と付着物との境界付近にはMgOとAl2 O3 との反応生成物が観察された。
【0018】
又、表1に示すように、60分間浸漬後の付着物厚みと試験片の見掛け気孔率との関係では、見掛け気孔率が12%では付着量が多かったが、それ以上の気孔率の範囲では見掛け気孔率が増大するほど、付着物厚さは減少することが分かった。しかし、気孔率が24%以上になると、溶鋼が試験片の気孔内に浸潤し、試験片が溶損気味になることが観察された。従って、24%以上に気孔率を上げることは危険であり、見掛け気孔率は14〜22%の範囲が好ましいことが分かった。又、浸漬途中で引き上げた試験片の調査結果から、付着物の厚さは浸漬時間に比例して厚くなることも分かった。
【0019】
次に、充填物8を構成するMgO粉末の配合比率を50mass%一定として炭素粉末及び金属Al粉末の配合比率を変更した試験、並びに、MgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末の粒度を変更した試験を実施した。
【0020】
炭素粉末及び金属Al粉末の配合比率を変更した試験では、金属Al粉末の配合量を20〜40mass%の範囲で変更し、合計7水準の試験を実施した。この場合、炭素粉末の配合量は金属Al粉末の配合量に応じて30〜15mass%であり、又、金属Al粉末のMgO粉末に対する配合比率は、モル比率で表すと0.59〜1.18の範囲である。
【0021】
粒度変更の試験では、MgO粉末は粒子直径が0.5mm未満、0.5〜3mm、3mm越えの3水準とし、一方、炭素粉末及び金属Al粉末は粒子直径が0.01mm未満、0.01〜0.5mm、0.5mm越えの3水準とし、これらを組み合わせて試験した。
【0022】
試験方法は、試験片28の見掛け気孔率の影響を調査した方法と同一である。この場合、Al2 O3 −黒鉛質の耐火物として、表1に示す試験No.A−3で用いた耐火物を使用した。
【0023】
表2に試験条件及び60分間浸漬させた後の付着層厚みの測定結果を示す。表2に示す試験No.B−1〜7は充填物の配合比率を変化させた試験であり、試験No.B−8,9は炭素粉末及び金属Al粉末の粒子直径を0.01mm未満若しくは0.5mm越えに変更した試験であり、試験No.B−10,11はMgO粉末の粒子直径を0.5mm未満若しくは3mm越えに変更した試験である。
【0024】
【表2】
表2に示すように、MgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末との配合割合では、金属Al粉末の配合比率が20mass%(金属Al粉末のMgO粉末に対するモル比率(以下「NAl/NMgO 」と記す)が0.59)ではAl2 O3 付着が認められたが、23mass%(NAl/NMgO =0.67)以上になると、Al2 O3 付着量の減少傾向が見られ、35mass%(NAl/NMgO =1.04)までAl2 O3 の付着量が減少した。しかし、金属Al粉末の配合比率が35mass%(NAl/NMgO =1.04)を越えるとAl2 O3 付着抑制効果は飽和した。この場合、Al2 O3 付着抑制効果が維持される範囲の炭素粉末配合比率は金属Al粉末の配合比率に応じて15〜27mass%となった。これらの結果から、Al2 O3 付着の抑制には金属Al粉末の配合が重要であり、金属Al粉末を23mass%(NAl/NMgO =0.67)以上配合すれば良いことが分かった。
【0025】
但し、金属Al粉末の配合比率が35mass%(NAl/NMgO =1.04)を越えるとAl2 O3 付着抑制効果は飽和してしまうことと、本発明によるAl2 O3 付着抑制効果は、後述するように、MgO粉末と金属Al粉末との反応によるMgガスに基づくものであり、Al2 O3 付着抑制効果を長時間にわたって発揮させるには金属Al粉末に対してモル比率で1.5倍(質量比率で約2.2倍)のMgO粉末が必要であるので、この点を考慮して、金属Al粉末を23〜35mass%配合させることが好ましい。これに伴い、炭素粉末の配合量は15〜27mass%となる。金属Al粉末のMgO粉末に対する配合比率をモル比率で表すと、NAl/NMgO が0.67〜1.04の範囲が良いことになる。
【0026】
炭素粉末は、浸漬ノズルの予熱中における金属Al粉末の酸化を防止するために配合したもので、配合比率が15mass%未満では炭素粉末の配合が少なく、金属Al粉末の酸化を防止できない懸念があり、一方、配合比率が27mass%を越えた場合には、配合される金属Al粉末が少なくなり、長時間Mgガスを発生させ続けることが困難になり、Al2 O3 付着防止効果を長時間持続できない。
【0027】
従って、MgO粉末を略50mass%とし、これに対して金属Al粉末の配合比率を23〜35mass%、炭素粉末の配合比率を15〜27mass%とすることが好ましい。即ち、金属Al粉末のMgO粉末に対する配合比率をモル比率で0.67〜1.04の範囲とし、且つ、炭素粉末の配合比率を15〜27mass%とすることが好ましい。
【0028】
MgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末の粒度を変更した試験では、炭素粉末及び金属Al粉末を0.01mm未満とした場合に付着抑制効果が顕著であった。一方、炭素粉末及び金属Al粉末が0.5mm越えた場合又はMgO粉末が3mmを越えた場合には、Al2 O3 の付着抑制効果は少ないことが分かった。粒度が大きくなるとMgO粉末、金属Al粉末及び炭素粉末との接触が少なくなるためである。
【0029】
本発明は上記試験結果に基づきなされたもので、第1の発明による鋼の連続鋳造用浸漬ノズルは、鋳型内に溶鋼を供給する連続鋳造用浸漬ノズルにおいて、MgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末との混合物がその側壁内部に配置されることを特徴とし、第2の発明による鋼の連続鋳造用浸漬ノズルは、第1の発明において、前記浸漬ノズルの側壁にスリットが設けられ、そのスリット内にMgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末とが充填されていることを特徴とし、第3の発明による鋼の連続鋳造用浸漬ノズルは、第2の発明において、前記スリットが、大気と遮断されていることを特徴とし、第4の発明による鋼の連続鋳造用浸漬ノズルは、第2の発明において、前記スリット内に不活性ガスが供給され、スリット内が大気圧よりも高いことを特徴とする。
【0030】
又、第5の発明による鋼の連続鋳造用浸漬ノズルは、第1の発明ないし第4の発明の何れかにおいて、前記MgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末との混合物が配置された部位よりも内側部分の浸漬ノズル内壁が、14〜22%の気孔率を有する耐火物で構成されていることを特徴とし、第6の発明による鋼の連続鋳造用浸漬ノズルは、第1の発明ないし第5の発明の何れかにおいて、前記MgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末との混合物が、浸漬ノズルの上端から少なくとも100mm下方の範囲までは設置されていることを特徴とし、第7の発明による鋼の連続鋳造用浸漬ノズルは、第1の発明ないし第6の発明の何れかにおいて、前記金属Al粉末のMgO粉末に対する配合比率がモル比率で0.67〜1.04の範囲で、前記炭素粉末の配合比率が混合物全体の15〜27mass%であることを特徴とし、第8の発明による鋼の連続鋳造用浸漬ノズルは、第1の発明ないし第7の発明の何れかにおいて、前記MgO粉末の粒子直径が3mm以下で、且つ、前記炭素粉末の粒子直径が0.5mm以下であることを特徴とする。
【0031】
本発明では、連続鋳造用浸漬ノズルの側壁にMgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末との混合物を内装する、若しくは、連続鋳造用浸漬ノズルの側壁にスリットを設け、そのスリット内にMgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末とを充填する。浸漬ノズルは、浸漬ノズル内を通過する溶鋼により1200〜1550℃程度まで昇温され、浸漬ノズル内壁内に配置されたMgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末も加熱される。加熱されたMgO粉末と金属Al粉末(溶融する場合が多い)とで、3MgO(s)+2Al(l)→Mg(g)+Al2 O3 (s)の反応が起こり、浸漬ノズル側壁内にMgガスが生成される。
【0032】
ところで、浸漬ノズルを構成している耐火物材料は、通常10数%から20数%の気孔率を有している。そして、鋳型内へ浸漬ノズルを介して溶鋼を供給する際には、スライディングノズル若しくはストッパーにて途中の断面積を縮小しながら、即ち、浸漬ノズルの断面積よりもスライディングノズル部分若しくはストッパアー部分の断面積の方を小さくして流量制御しているため、高速度で溶鋼が流れている浸漬ノズル内では必ず減圧され、大気圧よりも低くなる。
【0033】
そのために、浸漬ノズル側壁内に生成したMgガスは、浸漬ノズル側壁を透過して浸漬ノズル内壁面に至る。浸漬ノズル内壁面側には溶鋼が存在しており、MgはSとの親和力が強く、Mgガスは浸漬ノズルと溶鋼との境界層に存在するSと反応してMgSを生成する。そのため、浸漬ノズル内壁近傍の溶鋼中のSの濃度勾配は逆勾配、即ち、浸漬ノズルとの界面側が低く、溶鋼側にいくほどS濃度が高くなるので、Al2 O3 粒子の浸漬ノズル側と溶鋼側とで溶鋼との界面張力に差が生じ、この界面張力の差により浸漬ノズル内壁に接近した溶鋼中に懸濁しているAl2 O3 粒子は浸漬ノズル内壁から反撥するように離れていく。この効果によって、浸漬ノズルの内壁にはAl2 O3 が付着せず、Al2 O3 によるノズル閉塞が防止される。
【0034】
又、MgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末が配置されない通常の浸漬ノズルの場合には、浸漬ノズル内が減圧されることにより、大気が浸漬ノズル側壁を透過して溶鋼を酸化させ、Al2 O3 が生成してAl2 O3 付着の原因となるが、本発明の浸漬ノズルでは浸漬ノズル内部で発生するMgガスが大気の透過を防止するので、この観点からもAl2 O3 付着が抑制される。
【0035】
但し、浸漬ノズル側壁内で生成したMgガスを大気と接触させると、Mgガスは酸化してMgOとなり、上記の効果を発揮しない。そのために本発明では、炭素粉末を内蔵させると共に、更に、スリットを設置した場合には、スリットを大気と遮断する、若しくは、スリット内に不活性ガスを供給してスリット内を大気圧よりも高くして、Mgガスの酸化を防止している。スリット内に不活性ガスを供給した場合には、不活性ガスも浸漬ノズルの側壁を透過して浸漬ノズル内壁面と溶鋼との間にガス膜を造るので、これによるAl2 O3 の付着防止効果も発揮させることができる。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図2は、本発明の実施の形態の例を示す図で、連続鋳造設備の鋳型部の正面縦断面の概略図、図3は、本発明による浸漬ノズルの拡大図である。
【0037】
図2に示すように、相対する鋳型長辺銅板2と、鋳型長辺銅板2内に内装された相対する鋳型短辺銅板3とから構成された鋳型1の上方には、内部を耐火物で施行されたタンディッシュ4が配置されている。タンディッシュ4の底部には上ノズル17が設けられ、この上ノズル17に接続して、固定板18、摺動板19、及び整流ノズル20からなるスライディングノズル5が配置され、更に、スライディングノズル5の下面側には、Al2 O3 −黒鉛質やAl2 O3 −SiO2 −黒鉛質等のAl2 O3 及び黒鉛を主成分とする耐火物製の浸漬ノズル6が配置され、タンディッシュ4から鋳型1への溶鋼流出孔21が形成されている。
【0038】
浸漬ノズル6は、図3に示すように、その側壁にスリット7が設けられ、スリット7内にはMgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末からなる充填物8が形成されている。又、スリット7には、その内部にAr等の不活性ガスを供給するためのガス導入管11が接続されている。浸漬ノズル6の外周部には、スラグに対する耐浸食性に優れた耐火物材質からなるスラグライン部10が、モールドパウダー15と接触する範囲に設けられている。
【0039】
スリット7は次のようにして形成することができる。浸漬ノズル6を成形する際、例えば焼成温度で消失する糸紐状の物質を浸漬ノズル6の側壁所定位置に挿入し、浸漬ノズル6の焼成時にこの物質を消失させてしまうことでスリット7を形成することができる。又、充填物8は、このようにして形成させたスリット7内にMgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末の混合物を浸漬ノズル6の外部から装入することにより得ることができる。これら粉末の充填度は低くても良い。要は、鋳造開始から鋳造終了までの期間、スリット7内にMgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末が存在するだけの量を装入すれば良い。MgO粉末源としては、マグネシアクリンカー等を用いることができ、炭素粉末源としては、黒鉛や木炭及びコークス等を用いることができ、金属Al粉末は市販のものを用いることができる。
【0040】
又、スリット7を設けずに、浸漬ノズル6の成形時にMgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末からなる混合物を浸漬ノズル側壁の所定位置に設置し、その周囲に浸漬ノズル6を構成する耐火材料を装入して浸漬ノズル6を成形することにより、MgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末からなる充填物8を浸漬ノズル6内に設置しても良い。この場合には、この充填物8は大気と遮断されており、スリット7を設けた場合のように、Ar等の不活性ガスを供給するためのガス導入管11を接続する必要はない。
【0041】
MgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末の配合比率は、前述したようにAl2 O3 付着を抑制する観点から、金属Al粉末のMgO粉末に対する配合比率をモル比率で0.67〜1.04の範囲とし、且つ、炭素粉末の配合比率を充填物8全体の15〜27mass%とすることが好ましい。又、MgO粉末、炭素粉末及び金属Al粉末は細かいほどAl2 O3 付着の抑制効果が高いので、用いるMgO粉末の粒子直径を3mm以下、炭素粉末及び金属Al粉末の粒子直径を0.5mm以下とすることが好ましい。ここで云う粒子直径とは、それぞれ3mmの篩目及び0.5mmの篩目を通過する寸法のことである。
【0042】
充填物8の設置範囲は、少なくとも、浸漬ノズル6の上端から100mm下方位置までの上端部とすることが好ましい。本発明者等は、浸漬ノズル6の上端から100mm下方の範囲までを充填物8で覆うことにより、Al2 O3 付着量を抑制できることを確認している。これは、浸漬ノズル6内に浸透したMgガスが、溶鋼流れに乗って下流側に運ばれるため、充填物8の設置範囲を長くする必要がないためと思われる。但し、スリット7を設置する場合、スリット7を浸漬ノズル6の上端まで設置すると、浸漬ノズル6の強度が低下するので、浸漬ノズル6の上端から少なくとも20mmまでの範囲にはスリット7を設置しないことが好ましい。同様に、浸漬ノズル6の周方向全体にスリット7を設置することが望ましいが、浸漬ノズル6の強度を劣化させないために、スリット7を設置しない範囲を浸漬ノズル6の周方向で何カ所かに設置しても良い。
【0043】
Al2 O3 及び黒鉛を主成分として含有する耐火物には、製造工程上避けることができない微細な気孔が存在する。この気孔の存在もMgガスの透過の観点から本発明の効果を左右する。気孔率が低すぎる場合には、Mgガスが浸漬ノズル6の側壁を透過することができず、一方、気孔率が高すぎると、耐火物としての強度が低下して溶損が激しくなる。従って、少なくとも充填物8が設置された部位よりも内側部分の耐火物の見掛け気孔率を、前述したように14〜22%とすることが好ましい。見掛け気孔率が14%未満ではAl2 O3 の付着が発生し、一方、見掛け気孔率が22%を越えると浸漬ノズル内壁の溶損が発生する。
【0044】
このように構成される連続鋳造設備を用いて、取鍋(図示せず)からタンディッシュ4内に注入された溶鋼12を、スライディングノズル5で溶鋼流量を調整しながら、溶鋼流出孔21を経由させ、吐出孔9から吐出流16を鋳型短辺銅板3に向けて鋳型1内に注入する。注入された溶鋼12は鋳型1内で冷却されて凝固シェル13を形成し、鋳型1の下方に連続的に引き抜かれ鋳片となる。鋳型1内の溶鋼湯面14上にはモールドパウダー15を添加して鋳造する。
【0045】
鋳造中、スリット7内にはガス導入管11を介してAr等の不活性ガスを供給する。その際に、スリット7内の不活性ガス圧力を大気圧に比べて高く維持する。スリット7内の不活性ガス圧力は、大気圧に比べて5〜50kPa高い範囲内に制御することが好ましい。本発明者等は、スリット7内の不活性ガス圧力を当該範囲に制御することにより、Al2 O3 付着量を抑制できることを確認している。即ち、大気圧との差が5kPa未満ではAr圧力が変動した場合に大気の侵入が懸念され、一方、大気圧との差が50kPaを越えると、浸漬ノズル内壁の溶損が発生するため、好ましくない。
【0046】
このようにして鋳造することで、浸漬ノズル6内ではノズル内壁面側のS濃度が低く、浸漬ノズル6の中心側のS濃度が高くなり、溶鋼12とAl2 O3 粒子との間の界面張力に差が生じ、この界面張力の差により溶鋼12中に懸濁しているAl2 O3 は浸漬ノズル6の内壁面から離脱するように移動するので、浸漬ノズル6の内壁面でのAl2 O3 付着層厚みの成長が抑制され、Al2 O3 による閉塞が防止される。その結果、鋳造可能時間を飛躍的に延長させることが可能となり、又、浸漬ノズル6の内壁でのAl2 O3 粒子の付着・堆積による粗大化を防止することができるので、粗大化したAl2 O3 の剥離に起因する鋳片の大型介在物を大幅に削減することができる。
【0047】
尚、上記説明ではスリット7内に不活性ガスが供給されているが、不活性ガスの供給は必ずしも必要ではなく、スリット7内に充填物8を装入した後に、充填物8を装入した孔を耐火物製の詰栓等にて塞ぎ、スリット7を封印しても良い。又、上記説明では鋳片断面が矩形型の鋳型1について説明したが、鋳片断面が円形の鋳型であっても本発明を適用することができる。更に、連続鋳造機の個々の装置は上記に限るものではなく、例えば溶鋼流量調整装置としてスライディングノズル5の代わりにストッパーを用いても良いように、その機能が同一であればどのような装置としても良い。
【0048】
【実施例】
[実施例1]
図2及び図3に示す連続鋳造設備を用い、浸漬ノズル側壁の肉厚中心部付近に5mm以下の厚みのスリットを吐出孔直上まで設け、このスリット内に粒子直径が3mm以下のマグネシアクリンカー粉末と粒子直径が0.5mm以下の黒鉛粉末と粒子直径が0.5mm以下の金属Al粉末とを、質量配合比率が2:1:1の割合で充填した。又、スリット内が大気圧よりも高くなるように、スリット内にArを供給しながら鋳造した。スリット内の圧力は鋳造の初めから終わりまで大気圧よりも5〜50kPa高くなるように制御した。浸漬ノズルの材質は前述した表1に示す試験No.A−3と同一の材質とした。又、比較のために、スリットが設置されていない浸漬ノズルによる鋳造も実施した。
【0049】
鋳造条件は、300トン/ヒートを6ヒート連続して鋳造後、使用後の浸漬ノズルを回収してスラグライン部の内側に付着した付着層厚みを鋳型幅方向位置及びそれと直角方向位置の4ケ所の付着層厚みを測定し、その平均値を付着層厚みとした。鋳造鋼種は低炭素AIキルド鋼(C:0.04〜0.05mass%、Si:tr、Mn:0.1〜0.2mass%、Al:0.03〜0.04mass%)であり、スラブ幅は950〜1200mmの範囲であった。鋳片引き抜き速度は2.2〜2.8m/minであった。
【0050】
図4に、マグネシアクリンカー粉末と黒鉛粉末と金属Al粉末とを充填した本発明による浸漬ノズルと従来の浸漬ノズルとでAl2 O3 付着厚みを比較して示す。本発明による浸漬ノズルの場合には、Al2 O3 付着が非常に少なく、更に浸漬ノズル内壁面に凝固・付着した地金も全く見られなかった。
【0051】
[実施例2]
図2及び図3に示す連続鋳造設備を用い、浸漬ノズル側壁の肉厚中心部付近に1〜2mm厚み程度のスリットを設け、実施例1と同一サイズのマグネシアクリンカー粉末、黒鉛粉末及び金属Al粉末を使用して、実施例1と同一配合比率で充填物を形成した。又、スリット内が大気圧よりも高くなるように、実施例1と同様にスリット内にArを供給しながら鋳造した。用いた浸漬ノズル材質は実施例1と同一である。但し、本実施例ではスリットの設置範囲を、浸漬ノズル上端から50mmまでの範囲、ないしは浸漬ノズル上端から500mmの範囲まで6水準に変更した。但し、浸漬ノズルの上端から20mm下方の位置まではスリットを設置していない。又、比較のために、スリットが設置されていない浸漬ノズルによる鋳造も実施した。
【0052】
300トン/ヒートを6ヒート連続して鋳造後、使用後の浸漬ノズルを回収してスラグライン部の内側に付着した付着層厚みを鋳型幅方向位置及びそれと直角方向位置の4ケ所の付着層厚みを測定し、その平均値を付着層厚みとした。鋳造鋼種は極低炭素AIキルド鋼(C:0.0015〜0.0025mass%、Si:tr、Mn:0.15〜0.22mass%、Al:0.03〜0.05mass%)で、スラブ幅は1050〜1250mmの範囲であった。鋳片引き抜き速度は2.2〜2.6m/minであった。
【0053】
図5にスリットの設置範囲即ち充填物の設置長さとAl2 O3 の付着厚みとの関係を示す。図5から明らかなように、浸漬ノズルの上端から100mm下方の位置までに充填物が配置されれば、Al2 O3 付着厚みが減少することが分かった。これは、浸漬ノズル内に浸透したMgガスが、溶鋼流れに乗って下流側に運ばれるためにスラグライン部のAl2 O3 付着厚みが減少した結果であり、充填物の設置範囲を過剰に長くする必要がないことを表している。又、浸漬ノズルではスライディングノズルとの接合部直下位置が最も減圧状態にあり、この部分に充填物を設置したことで浸漬ノズルを透過する大気が減少することも原因している可能性がある。
【0054】
[実施例3]
図2及び図3に示す連続鋳造設備を用い、浸漬ノズル側壁の肉厚中心部付近に1〜2mm厚み程度のスリットを吐出孔直上まで設け、実施例1と同一サイズのマグネシアクリンカー粉末、黒鉛粉末及び金属Al粉末を使用して、実施例1と同一配合比率で充填物を形成した。用いた浸漬ノズル材質は実施例1と同一である。但し、本実施例ではスリット内のAr圧力と大気圧との差を0〜75kPaの範囲で8水準に変更した。
【0055】
300トン/ヒートを6ヒート連続して鋳造後、使用後の浸漬ノズルを回収してスラグライン部の内側に付着した付着層厚みを鋳型幅方向位置及びそれと直角方向位置の4ケ所の付着層厚みを測定し、その平均値を付着層厚みとした。鋳造鋼種は低炭素AIキルド鋼(C:0.04〜0.05mass%、Si:tr、Mn:0.1〜0.2mass%、Al:0.03〜0.04mass%)であり、スラブ幅は950〜1200mmの範囲であった。鋳片引き抜き速度は2.2〜2.8m/minであった。
【0056】
図6に、スリット内のAr圧力と大気圧との差とAl2 O3 の付着厚みとの関係を示す。図6の縦軸は浸漬ノズル内径の変化を示しており、内径が拡大することは浸漬ノズル内壁の溶損を表し、一方、内径が減少することはAl2 O3 が付着したことを表している。図6から明らかなように、スリット内のAr圧力と大気圧との差が5〜55kPaの範囲ではAl2 O3 付着量が少ないことが分かった。これに対して、圧力差が60kPa以上になると浸漬ノズル内壁の溶損が発生し、又、圧力差が0の場合にはAl2 O3 付着が発生した。
【0057】
【発明の効果】
本発明によれば、浸漬ノズル内壁面でのAl2 O3 付着層の成長を抑制することができ、Al2 O3 による浸漬ノズルの閉塞を防止することが可能となる。その結果、鋳造可能時間を飛躍的に延長させることができると同時に、浸漬ノズル内壁から剥離する粗大化したAl2 O3 に起因する鋳片の大型介在物性の欠陥、並びに、浸漬ノズルの閉塞による鋳型内溶鋼の偏流に起因するモールドパウダー性の欠陥を大幅に削減することができ、工業上有益な効果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】Al2 O3 付着機構を解明するために行った基礎実験の概略図である。
【図2】本発明の実施の形態の例を示す図で、連続鋳造設備の鋳型部の正面縦断面の概略図である。
【図3】本発明による浸漬ノズルの拡大図である。
【図4】実施例1における調査結果を示す図である。
【図5】実施例2における調査結果を示す図である。
【図6】実施例3における調査結果を示す図である。
【符号の説明】
1 鋳型
4 タンディッシュ
5 スライディングノズル
6 浸漬ノズル
7 スリット
8 充填物
9 吐出孔
10 スラグライン部
11 ガス導入管
12 溶鋼
17 上ノズル
22 高周波溶解炉
23 チャンバー
27 試験片保持具
28 試験片
Claims (8)
- 鋳型内に溶鋼を供給する連続鋳造用浸漬ノズルにおいて、MgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末との混合物がその側壁内部に配置されることを特徴とする鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
- 前記浸漬ノズルの側壁にスリットが設けられ、そのスリット内にMgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末とが充填されていることを特徴とする請求項1に記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
- 前記スリットが、大気と遮断されていることを特徴とする請求項2に記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
- 前記スリット内に不活性ガスが供給され、スリット内が大気圧よりも高いことを特徴とする請求項2に記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
- 前記MgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末との混合物が配置された部位よりも内側部分の浸漬ノズル内壁が、14〜22%の気孔率を有する耐火物で構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項4の何れか1つに記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
- 前記MgO粉末と炭素粉末と金属Al粉末との混合物が、浸漬ノズルの上端から少なくとも100mm下方の範囲までは設置されていることを特徴とする請求項1ないし請求項5の何れか1つに記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
- 前記金属Al粉末のMgO粉末に対する配合比率がモル比率で0.67〜1.04の範囲で、前記炭素粉末の配合比率が混合物全体の15〜27mass%であることを特徴とする請求項1ないし請求項6の何れか1つに記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
- 前記MgO粉末の粒子直径が3mm以下で、且つ、前記炭素粉末の粒子直径が0.5mm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項7の何れか1つに記載の鋼の連続鋳造用浸漬ノズル。
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