JP6734539B2 - 超高マンガン鋼の連続鋳造方法 - Google Patents
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Description
また、特許文献2には、転炉から取鍋に出鋼中又は出鋼した溶鋼に高炭素フェロマンガンを投入し、その後RH真空脱ガス槽内で溶鋼を取鍋と該槽間を還流させつつ脱炭、脱ガスを施して脱酸を行った後、引き続き、該脱ガス槽内にフラックスを投入して、脱ガス槽を介して取鍋側にフラックスを供給することにより、溶鋼とスラグとのスラグ・メタル界面に前記フラックスによるスラグ・メタル反応の遮断層を形成させることを特徴とする低炭素、高マンガン鋼の溶製方法が開示されている。また、特許文献2の実施例では、溶製する溶鋼として、Mn含有量が1.55質量%または3.00質量%のものが例示されており、処理後のMn含有量が1.30〜3.05質量%であることも例示されている。
更に、特許文献3には、真空脱ガス設備の真空槽内の溶鋼に酸素源を供給して溶鋼に真空脱炭処理を施し、炭素濃度が0.05質量%以下、マンガン濃度が0.5質量%以上である低炭素高マンガン鋼を溶製する方法であって、炭素を含有するマンガン系合金鉄を前記溶製中に吹き込みながら溶鋼に真空脱炭処理を施すことを特徴とする低炭素高マンガン鋼の溶製方法が開示されている。また、特許文献3の実施例では、処理前の溶鋼中のMn含有量が0.7〜1.0質量%で、処理後のMn含有量が1.01〜1.24質量%であることが例示されている。
a≦T≦a+50 (1)
Vc≧0.02×(T−a) (2)
ここで、aは、鋼の組成から、下記式(3)により決定される値であり、下記式(3)中の(%C)、(%Mn)及び(%P)は、それぞれ、鋼の化学組成におけるC、MnおよびPの含有量(単位:質量%)である。
a=1557−{53×(%C)+4.5×(%Mn)+45×(%P)}(請求項1);
MnO、CaO、SiO2を主要な酸化物として含有するモールドフラックスを用いて連続鋳造を行う前記非磁性鋼の連続鋳造方法であって、該モールドフラクスに含有されるMnOの含有量(単位:質量%)は連続鋳造される溶鋼のMn濃度(単位:質量%)と下記式(4)を満し、該モールドフラックスに含有されるCaOのSiO2に対する質量比CaO/SiO2が0.9以上2.0以下である製造方法。
0.40×(鋼中Mn濃度)<(モールドフラックス中MnO含有量)<(鋼中Mn濃度) (4)(請求項2);
連続鋳造される溶鋼の化学組成が下記式(5)を満たす前記非磁性鋼の製造方法。
(%Mn)−19.6×(%C)+22.7×(%C)2+72.7×(%P)<22.4 (5)
ここで、上記式(5)中の(%C)、(%Mn)および(%P)はそれぞれ鋼の化学組成におけるC、MnおよびPの含有量(単位:質量%)である、
が開示されている。
また、特許文献5には、質量%で、Mn含有量が10〜30%である高Mn鋼の連続鋳造用モールドフラックスであって、前記高Mn鋼のMn含有量(Mn)に対するMnO含有量(MnO)の比{(MnO)/(Mn)}が0.25〜1.2であるとともに、塩基度(T.CaO/SiO2)が0.80〜1.6であることを特徴とする高Mn鋼の連続鋳造用モールドフラックス(請求項1);前記MnO含有量が質量%で2.5〜36%である前記高Mn鋼の連続鋳造用モールドフラックス(請求項2)が開示されている。
詳細には、溶鋼とノズルの界面において溶鋼中の超高濃度のマンガンが優先にノズル中のシリカを大量に還元する。すなわち、
SiO2(固)+2Mn=Si+2MnO(液) (1)
ここで、Mn、Siは、溶鋼に溶解しているマンガンとシリコンを表す。
反応(1)の発生によって、ノズルと溶鋼の界面付近の溶鋼はバルク溶鋼よりシリコン濃度が著しく高く、マンガン濃度が著しく低くなる。一方、ノズルの中心部分を流れる溶鋼流の組成は変化しない。そのため、吐出孔から吐出される溶鋼流においては、吐出中の周辺は成分変化の起こった溶鋼が流れ、中心部では成分変化が起こっていない溶鋼が流れる。ノズルの吐出孔から出る溶鋼はモールド内で滞留する時間が短く、早く凝固するので、成分濃度の差異は解消できず、水冷モールドによって凝固シェルが形成される際、濃度変化がそのまま鋳片に残存して成分偏析が発生する。この成分偏析によって、マンガン濃度が10質量%以上の超高マンガン鋼は不均一の凝固組織がさらに形成されやすく、鋳片割れが生じやすくなる。
溶鋼中のマンガンは超高濃度であるため、浸漬ノズル中のアルミナを還元する。すなわち、
Al2O3(固)+3Mn=2Al+3MnO(固) (2)
ここで、Alは、溶鋼に溶解しているアルミニウムを表す。
反応(2)の発生によって、溶鋼とノズルの界面付近における溶鋼はバルク溶鋼よりアルミニウム濃度が顕著に高く、マンガン濃度が顕著に低い成分偏析が生じる。その結果,アルミナ−シリカ−カーボン質ノズルを用いた場合と同様に、鋳片割れが多発する。
(Al2O3)+3Mn=2Al+3MnO(固) (3)
(MgO)+Mn=Mg+MnO(固) (4)
MgO(固)+Mn=Mg+MnO(固) (5)
ここで、反応(3)および(4)中の(Al2O3)、(MgO)は、それぞれスピネル中の化合物状態を呈するアルミナとマグネシアを表す。(2)の反応に比べて(3)の反応が起こりにくいのは、スピネルとなることでより、アルミナ成分が安定化するためである。
本発明者らは、以上得られた知見を基に本発明を完成した。
超高マンガン鋼は、マンガン濃度が20質量%のものであった。溶鋼温度は1450℃、鋳造速度は0.7m/分、モールドサイズは厚み100mm×幅650mmであった。
それぞれ100トンの溶鋼を鋳造、得られた鋳片の表面を観察し、発生したキレツの本数を調べた。なお、浸漬ノズルは、いずれも鋳造に用いる直前に予熱を行った。予熱は温度が800〜1000℃、1.5時間であった。
なお、実施例及び比較例に使用した浸漬ノズルは、原料秤量、混練、成形、乾燥、焼成及び加工のプロセスを経て製造された。バインダーにはフェノール樹脂を用いた。また、成形はCIPにより行い、還元雰囲気下、1050℃で焼成した。
また、鋳片表面の単位面積当たりの亀裂の本数を指数化した鋳片割れ指数を表1ないし3に併記する (比較浸漬ノズル1の鋳片割れ指数を100とした)。
Claims (2)
- マンガン濃度が10質量%以上である超高マンガン鋼の連続鋳造において、浸漬ノズルの溶鋼と接触する帯域の一部または全部がマグネシアを25質量%以下(ゼロを含む)、カーボンを35質量%以下(ゼロを含む)含有し、スピネルが40質量%以上であるスピネル質材質から構成される浸漬ノズルを用いることを特徴とする超高マンガン鋼の連続鋳造方法。
- 超高マンガン鋼のマンガン濃度が10〜40質量%である、請求項1記載の超高マンガン鋼の連続鋳造方法。
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