JP3888206B2 - 炒め物の製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、焼き飯、焼きそば、野菜炒め等の炒め物を加熱調理する装置に関し、詳しくは複数の釜を循環して搬送することで炒め物を連続して製造でき、しかも焦げ付きを無くした炒め物の製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
撹拌羽根を備えた釜内に、米飯、具材、調味液、水等の食材を投入して、この釜内で食材を加熱撹拌して炒め物を製造するバッチ式の製造装置は、製造毎に、釜内に生じた焦げを除去する必要があるので釜を水洗している。そのため、釜温度が冷却されるので、再び釜温度を所定温度に昇温するために長時間を要し生産性が低下するという欠点がある。
【0003】
また、釜を加熱するバーナーは、釜の下方位置に配置されており、釜内の食材が焦げ付かないようにバーナーの火力を調整している。例えば、バーナーのノズルの数を多くし、かつ火力を小さくすることによって、ある程度、釜の焦げ付きを抑えることは可能である。しかし、バーナーのノズルの数を多くすると、製作費用およびメンテナンスのための費用が高くつく。また火力の強いバーナーを使用すると、釜底の特定部分が加熱され過ぎるために、焦げの原因となる。以上のような問題があるので、従来では焼き飯などの炒め物を、焦げ付くことなく、多量に製造する設備は提案されていなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記欠点を解決するものであり、その目的とするところは、焼き飯などの炒め物を、焦げ付くことなく多量に製造することができる炒め物の製造装置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の炒め物の製造装置は、搬送ライン上に複数の釜を載置し、該搬送ライン上で釜を循環して搬送する搬送装置と、該搬送ライン上に載置された該釜内に、食材を投入する食材投入手段と、該釜内で該食材を加熱しながら撹拌する加熱撹拌手段と、該釜を転倒することにより、釜内の炒め物を取出す炒め物取出し手段と、を具備する炒め物の製造装置であって、空になった釜を反転して釜内に水または湯を当てることにより釜内を洗浄する洗浄手段と、釜の温度を所定温度まで加熱する加熱手段と、釜内に油を充填する油充填手段と、をさらに具備し、該加熱撹拌手段、該炒め物取出し手段、該洗浄手段、および該油充填手段が、該搬送装置に沿って配置され、該搬送装置は、複数の釜が一列に並んだ第1の搬送装置、該第1の搬送装置と平行に配置され、複数の釜が一列に並んだ第2の搬送装置、該第1の搬送装置の下流側の釜を第2の搬送装置の上流側へ移送する第1の移送装置、および第2の搬送装置の下流側の釜を第1の搬送装置の上流側へ移送する第2の移送装置を有し、該釜は上方が開放する釜本体を有し、該釜は、該第1の搬送装置から第1の移送装置、第2の搬送装置、および第2の移送装置によって循環してかつ間欠的に搬送され、該炒め物取出し手段は、転倒装置を有し、該転倒装置は、釜の両側部の外側に配置される上下回動可能なアームと、該アームの先端部に回動可能に取り付けられ、釜の両側部に取り外し可能に取り付けられる着脱手段とを有し、そのことにより上記目的が達成される。
【0006】
一つの実施形態では、空になった釜を反転して釜内に水または湯を当てることにより釜内を洗浄する洗浄手段と、釜内に油を充填する油充填手段と、をさらに具備する。
【0007】
本発明の焼き飯の製造装置は、搬送ライン上に複数の釜を載置し、該搬送ライン上で釜を循環して搬送する搬送装置と、該釜の温度を所定温度まで加熱する加熱手段と、該釜内に油を充填する油充填手段と、該釜内に、米飯を投入する米飯投入手段と、米飯が投入された釜内に卵液を投入する卵液投入手段と、釜内で該米飯および卵液を加熱しながら撹拌する加熱撹拌手段と、釜を転倒することにより、釜内の焼き飯を取出す焼き飯取出し手段と、空になった釜を反転して釜内に水または湯を当てることにより釜内を洗浄する洗浄手段と、を具備する焼き飯の製造装置であって、該加熱撹拌手段、該焼き飯取出し手段、該洗浄手段、および該油充填手段が、該搬送装置に沿って配置され、該搬送装置は、複数の釜が一列に並んだ第1の搬送装置、該第1の搬送装置と平行に配置され、複数の釜が一列に並んだ第2の搬送装置、該第1の搬送装置の下流側の釜を第2の搬送装置の上流側へ移送する第1の移送装置、および第2の搬送装置の下流側の釜を第1の搬送装置の上流側へ移送する第2の移送装置を有し、該釜は上方が開放する釜本体を有し、該釜は、該第1の搬送装置から第1の移送装置、第2の搬送装置、および第2の移送装置によって循環してかつ間欠的に搬送され、該焼き飯取出し手段は、転倒装置を有し、該転倒装置は、釜の両側部の外側に配置される上下回動可能なアームと、該アームの先端部に回動可能に取り付けられ、釜の両側部に取り外し可能に取り付けられる着脱手段とを有し、そのことにより上記目的が達成される。
【0009】
一つの実施形態では、前記複数の釜のうち、空の釜内に湯を入れ、この釜内で撹拌することにより、撹拌羽根を洗浄する手段をさらに有する。
【0010】
一つの実施形態では、前記加熱手段は、複数並んだ釜に対して、下流側に位置する釜の温度を徐々に上げる手段を有し、該手段は、釜温度をセンサーにて測定する手段、および該センサーからの信号に応じて下流側における加熱手段の火力を調整する手段を有する。
【0012】
一つの実施形態では、前記第1および第2の搬送装置は、釜を支持する左右一対のレールと、該レールにガイドされながらレールに沿って移動する無端のチェーンと、を有し、前記第1移送装置は、第1搬送装置の最終の下流側の釜を持ち上げる持ち上げ手段と、持ち上げられた釜を第2搬送装置側へ移動させる移動手段と、第2の搬送装置へ送られた釜を第2の搬送装置の上流側端部で止めるストッパーと、を有し、前記第2移送装置は、第2搬送装置の最終の下流側の釜を持ち上げる持ち上げ手段と、持ち上げられた釜を第1搬送装置側へ移動させる移動手段と、第1の搬送装置へ送られた釜を第1の搬送装置の上流側端部で止めるストッパーと、を有する。
【0013】
以下、本発明の作用を説明する。
【0014】
本発明の炒め物の製造装置では、搬送装置上に複数の釜を載置し搬送装置によって釜を搬送する際に、その釜内に食材投入手段によって食材を投入し、加熱撹拌手段によって釜内で食材を加熱しながら撹拌する。炒め物の炒めが十分行われると、炒め物取出し手段によって釜を転倒して釜内の炒め物を取出す。
【0015】
このようにして、焼き飯、焼きそば、野菜炒め等の炒め物が連続して加熱調理でき、しかも複数の加熱釜を循環して搬送しながら調理できるので、釜の搬送速度、加熱温度、撹拌羽根の撹拌速度等を制御することにより、焦げの発生を防止できる。
【0016】
特に、洗浄手段によって空になった釜を反転して釜内に水または湯を当てることによって釜内を洗浄でき、また水または湯をいれた釜を搬送装置によって搬送循環させることによって羽根も洗浄でき、自動製造装置において焦げの発生を防止することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を具体的に説明する。
【0018】
図1は本発明の炒め物の製造装置の全体平面図、図2はその装置の全体正面図を示したものである。
【0019】
本発明の炒め物の製造装置は、多数の釜4が横一列に並び、図1中の右側から左側へ各釜4が搬送される第1の搬送装置61と、多数の釜4が横一列に並び、図1中の左側から右側へ各釜4が搬送される第2の搬送装置62とを備えている。
【0020】
第1の搬送装置61と第2の搬送装置62は平行に配置され、第1の搬送装置61および第2の搬送装置62の両端部に、それぞれ一方側の搬送装置の端部から他方側の搬送装置の端部へ釜4を移送させる第1の移送手段71および第2の移送手段72がそれぞれ配置されている。そして、第1の搬送装置61から第1の移送装置71、第2の搬送装置62、および第2の移送装置72によって釜4が循環して搬送される。釜4の搬送は間欠的に行われ、釜4が停止しているときに、各装置によって釜4が加熱、洗浄、釜4内に入れられた食材が加熱撹拌、あるいは取り出されるようになっている。
【0021】
第1の搬送装置61は、各釜4を保持する長尺な保持手段63と、該保持手段63の長手方向に沿って釜4を搬送するための搬送手段64と、を有する。保持手段63としては、例えば、図3および図4に示すように、釜4の左右両側に配置された一対のレール63で構成でき、搬送手段64としては、釜4をレール63に沿って順次搬送するチェーンなどで構成することができる。
【0022】
本実施形態では、各レール63上にチェーン64をガイドするガイド部65が突設され、このガイド部65にチェーン64がガイドされながら間欠的に移動することで釜4を移動および停止させる。
【0023】
さらに具体的に説明すると、左右のチェーン64間に釜4のフランジ41を支持する支持枠66が架設され、この支持枠66は適宜間隔をおいて釜4の周囲を囲むように架設されている。すなわち、チェーン64に適宜間隔をおいて連結部材67が取付けられ、この連結部材67に支持枠66が軸部68を介して揺動可能に連結されている。支持枠66の側部には上記軸部68の両側においてコロ69が軸着されている。よって、支持枠66はチェーン64に対して揺動可能に連結されているので、チェーン64がそのスプロケット部分で曲がるときに、支持枠66は支障なくチェーン64と共に移動し、かつレール63上に固定されたベース70に上記コロ69が支持されるので、支持枠66に釜4を載せた場合でも釜4は支持枠66に支持されると共に抵抗なく移動する。
【0024】
第1の搬送装置61においては、炊飯された米飯を釜4内に供給する米飯供給手段8と、釜4内に卵液を供給し得る卵液供給手段20と、釜4内に入れられた米飯、水(または湯、調味液)、その他の具材を混合しながら加熱する撹拌手段10と、撹拌手段10の撹拌羽根を洗浄するために釜4内に入れた湯で該羽根を洗浄する手段(図示せず)と、釜4内の焼き飯を取出す手段12と、を有している。さらに、釜4を待機しておく待機領域24を有している。
【0025】
上記第1の搬送装置61のうち、米飯供給手段9、卵液供給手段20、撹拌手段10および羽根洗浄手段等においては、釜4の下方位置にガスバーナーなどの加熱手段14が配置されている。この加熱手段14のバーナーの位置は、隣接する釜4において、釜4の搬送方向でみた場合に異なるように配置されている。つまり、隣接する釜4の撹拌領域において、上流側の釜4を加熱するバーナーの位置と、下流側の釜4を加熱するバーナーの位置が異なり、そのことによって釜底の異なる箇所を多数のバーナーによって加熱でき、釜4の加熱された温度分布を極力均一にすることができる。
【0026】
また、卵液供給手段20、撹拌手段10および羽根洗浄手段においては、釜4内を撹拌するための撹拌装置29が備えられている。この撹拌装置29は、釜4内に配置される羽根を有し、羽根は上下駆動可能とされている。
【0027】
第2の搬送装置62においては、第1の搬送装置61と同様に、各釜4を保持する保持手段と、釜4を該保持手段に沿って搬送するための搬送手段と、を有する。保持手段としては、釜4の左右に配置された一対のレールで構成することができ、搬送手段としては、釜4を順次移動するチェーンなどで構成することができる。
【0028】
第2の搬送装置62は、上記第1の搬送装置61から第1の移送手段71によって送られた釜4の空き領域22と、釜4に湯または水を吐出することにより釜4内を洗浄する洗浄手段16と、加熱領域23と、所定温度に加熱された釜4内に油を充填する油充填手段18と、釜4を第1の搬送装置61へ移動するための待機領域25と、を有している。
【0029】
本発明で使用する釜4は、上方が開放する釜本体44と、該釜本体44の側壁より外側へ突出したフランジ41とを有する。図9に示すように、該釜本体44の側壁に、釜4の転倒中心位置において第1の係合部45が形成され、中心位置から外れた位置において第2の係合部46が形成されている。
【0030】
以下に、各装置について順次説明する。
【0031】
第1の搬送装置61における米飯供給手段8は、炊飯された米飯を連続炊飯装置(図示せず)から釜4内へ供給する手段であり、所定時間間隔で間欠的に搬送ラインの米飯供給領域に設置された釜4内に所定量の炊飯が供給される。
【0032】
卵液供給手段20は、卵液タンク27からポンプ28および輸送ラインを介して釜4内へ卵液を供給する手段である。この卵液供給手段20においては、撹拌装置29が備えられており、釜4内の炊飯内へ卵液が投入されると撹拌装置29によって炊飯と卵液とが撹拌される。
【0033】
撹拌領域では、複数の撹拌装置29が備えられており、釜4内に入れられた米飯、水(または湯、調味液等)、その他の具材を撹拌しながら加熱する。本装置では、卵液供給手段20に設置された撹拌装置29を含めて、合計9台の撹拌装置29が横一列に配置されている。
【0034】
羽根洗浄手段では、複数の釜4のうち1つの釜4内に所定量以上の湯だけが入れられており、この湯内に羽根をつけて回転することにより、羽根の洗浄が行われる。釜4は循環して搬送されているので、各撹拌装置の羽根が洗浄されることになる。
【0035】
焼き飯の取出し手段では、釜4を転倒装置12によって転倒して、釜4内の焼き飯を取出す。取出し位置には、釜4より落下した焼き飯を次工程(例えば、包装工程)へ搬送するためのコンベア等の搬送手段(図示せず)が配置されている。
【0036】
次に、釜4の転倒装置12を詳しく説明する。
【0037】
図6〜10に示すように、 第1搬送装置61の近傍位置に設置された転倒装置12は、釜4の両側部の外側に配置される上下回動可能なアーム38と、該アーム38の先端部に回動可能に取り付けられ、釜の両側部に取り外し可能に取り付けられる着脱手段39と、該アーム38に取り付けられ該着脱手段39の回動状態を制御可能なシリンダー等の駆動手段75と、アーム38を上下回動させる駆動部48とを有する。
【0038】
該駆動手段75はアーム38に回動可能に取り付けられた第1のシリンダーで構成されている。該着脱手段39は、第1のシリンダー75の伸縮ロッドの先端部に回動可能に取り付けられたブラケット31と、該ブラケット31に釜方向へ移動可能に接続されたスライドピン91,92と、を有する。
【0039】
図10に示すように、該ブラケット31は、水平片311と上片312とを有する略L字形に形成されている。該ブラケット31の上片312に、前記第1のシリンダー75のロッド先端部が回動可能に連結されている。ブラケット31の水平片311に、第1のスライドピン91と、第2のスライドピン92が釜4の側璧に向けて突出没入可能に取り付けられている。第1のスライドピン91の先端部に、釜4の第1係合部45に係合可能な第1の被係合部77が形成され、第2のスライドピン92の先端部に、該釜4の第2係合部46に係合可能な第2の被係合部78が形成されている。
【0040】
第1のスライドピン91は、アーム38に固定した筒状ボス93内にスライド可能に挿入されている。第2のスライドピン92は、ブラケット31に固定した案内部材94内にスライド可能に挿入されている。
【0041】
該第1のスライドピン91と第2のスライドピン92の先端部間に連結部材95が連結されている。この連結部材95とブラケット31との間に、連結部材95を釜4方向へ移動可能な第2のシリンダー82が設けられている。
【0042】
釜4を転倒する場合には、アーム38を下降して釜4の両側に配置し、第2のシリンダー82を駆動させることでスライドピン91,92を釜4側へ突出させて、その先端の第1および第2被係合部77,78を釜4の第1および第2係合部45,46に係合させる。
【0043】
次いで、アーム38を上動させ、アーム38を所定角度(約60〜約90度)まで上動させながら第1のシリンダー75を伸長駆動させて釜4をほぼ水平状態に維持する。アーム38が所定角度を超えて上動したとき、該第1のシリンダー75を収縮駆動させて、ブラケット31を第1スライドピン91を中心として回転させることにより釜4を転倒させる。このようにアーム38の駆動と第1のシリンダー75の駆動とが連係され、制御装置(図示せず)によって連動される。
【0044】
釜4から落下した炒め物は、第1搬送装置の近くに配置された別の搬送装置上へ落下して、包装工程等へ搬送される。
【0045】
加熱手段14は、図4に示すように、複数のノズル50を有するガスバーナーで構成されている。このノズル50の吐出口は、上記したとおり、隣接する釜4のバーナー14の幅方向でずれており(オフセットされており)、かりに、バーナー14からの火力が強い場合でも、釜4を搬送装置に沿って搬送するにともなってそのノズル位置が釜底の異なる場所を加熱するので、釜底の一定位置が加熱され過ぎることはない。
【0046】
待機領域24において、釜4を所定時間待機させ、所定時間経過した後に、第1の移送手段71によって釜4を第2搬送装置62の空領域22へ移動させる。
【0047】
第1の移送手段71は、図5に示すように、左右一対のレール51と、第1の搬送装置61上に設置されている釜4の底部を押し上げて釜4をレール51上に移送する持上げ手段52と、を有する。レール51上にはコロが設けられ、また持ち上げ手段52はシリンダー54とその上端に設けられたコロ付きの水平移動レール56と、を有し、シリンダー54によって持ち上げられた釜4を第1搬送装置61側から移動手段59によって押し、レール51を通って第2搬送装置62側においてレールの端部に設けられたストッパー(図示せず)に当接させることで、釜4を第2搬送装置62の空領域22に設置する。
【0048】
なお、釜4の押圧手段59としては、第1搬送装置61から第2の搬送装置62にまたがって配置されたチェーン57に蓋55付きの押圧具を取付けて構成されている。この蓋55が釜4の開口を封鎖してごみ等の侵入を防ぐとともに、押圧具59で釜4を押圧移動させる。
【0049】
上記空き領域22では、上記第1の搬送装置61から第1の移送手段71によって送られた釜4を待機させる。
【0050】
第2搬送領域に設けられた洗浄手段16では、釜4を反転させ、この釜4底に向けて湯(あるいは水)を吹き当てることにより釜4内を洗浄する。転倒装置は、上記した食品取出し手段12で使用したものを使用できる。
【0051】
加熱領域23では、各釜4の温度を測定するセンサーと、該センサーからの信号に基づいて各釜4の下方に設置されたガスバーナー15の火力を調節する制御手段と、を有し、後述する油充填手段18における釜4の温度が所定温度となるように、温調するものである。
【0052】
油充填手段18は、油タンク19と、ポンプ等の油充填機と、を有し、所定温度に加熱された釜4内に油を充填する。
【0053】
第2搬送装置62の最下流位置には待機領域25が設けられ、釜4が待機している。この待機領域25内の釜4を第1搬送装置61の空領域へ移動する場合には、第1の移送手段71と同様な構成の第2の移送手段72によって行われる。
【0054】
【発明の効果】
本発明によれば、焼き飯など多量の炒め物を、焦げ付くことなく連続して製造することができる。特に、釜を循環して搬送するなかで、釜の洗浄装置および羽根の洗浄装置を設けると、釜を昇温するまで待つ必要がないので、生産性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の炒め物の製造装置の一実施例の平面図である。
【図2】図1に示した製造装置の正面図である。
【図3】図1で示す装置の釜部および支持枠部分の平面図である。
【図4】図1で示す第1搬送装置の断面図である。
【図5】図1で示す装置の第1の移送手段の概略説明図である。
【図6】図1に示した製造装置の転倒装置の説明図である。
【図7】図6で示す転倒装置の平面図である。
【図8】図6で示す転倒装置の断面図である。
【図9】図6で示す転倒装置の要部拡大図である。
【図10】図6で示す転倒装置の概略図である。
【符号の説明】
2 搬送ライン
4 釜
6 搬送装置
8 食材投入手段
10 加熱撹拌手段
12 炒め物取出し手段
14 加熱手段
16 洗浄手段
18 油充填手段
20 卵液供給手段

Claims (8)

  1. 搬送ライン上に複数の釜を載置し、該搬送ライン上で釜を循環して搬送する搬送装置と、
    該搬送ライン上に載置された該釜内に、食材を投入する食材投入手段と、
    該釜内で該食材を加熱しながら撹拌する加熱撹拌手段と、
    該釜を転倒することにより、釜内の炒め物を取出す炒め物取出し手段と、
    を具備する炒め物の製造装置であって、
    空になった釜を反転して釜内に水または湯を当てることにより釜内を洗浄する洗浄手段と、
    釜の温度を所定温度まで加熱する加熱手段と、
    釜内に油を充填する油充填手段と、をさらに具備し、
    該加熱撹拌手段、該炒め物取出し手段、該洗浄手段、および該油充填手段が、該搬送装置に沿って配置され、
    該搬送装置は、複数の釜が一列に並んだ第1の搬送装置、該第1の搬送装置と平行に配置され、複数の釜が一列に並んだ第2の搬送装置、該第1の搬送装置の下流側の釜を第2の搬送装置の上流側へ移送する第1の移送装置、および第2の搬送装置の下流側の釜を第1の搬送装置の上流側へ移送する第2の移送装置を有し、
    該釜は上方が開放する釜本体を有し、該釜は、該第1の搬送装置から第1の移送装置、第2の搬送装置、および第2の移送装置によって循環してかつ間欠的に搬送され、
    該炒め物取出し手段は、転倒装置を有し、該転倒装置は、釜の両側部の外側に配置される上下回動可能なアームと、該アームの先端部に回動可能に取り付けられ、釜の両側部に取り外し可能に取り付けられる着脱手段とを有する、炒め物の製造装置。
  2. 前記複数の釜のうち、空の釜内に湯を入れ、この釜内で撹拌することにより、撹拌羽根を洗浄する手段をさらに有する請求項1に記載の装置。
  3. 前記加熱手段は、複数並んだ釜に対して、下流側に位置する釜の温度を徐々に上げる手段を有し、該温度上昇手段は、釜温度をセンサーにて測定する手段、および該センサーからの信号に応じて下流側における加熱手段の火力を調整する手段を有する請求項1に記載の装置。
  4. 前記第1および第2の搬送装置は、釜を支持する左右一対のレールと、該レールにガイドされながらレールに沿って移動する無端のチェーンと、を有し、
    前記第1移送装置は、第1搬送装置の最終の下流側の釜を持ち上げる持ち上げ手段と、持ち上げられた釜を第2搬送装置側へ移動させる移動手段と、第2の搬送装置へ送られた釜を第2の搬送装置の上流側端部で止めるストパーと、を有し、
    前記第2移送装置は、第2搬送装置の最終の下流側の釜を持ち上げる持ち上げ手段と、持ち上げられた釜を第1搬送装置側へ移動させる移動手段と、第1の搬送装置へ送られた釜を第1の搬送装置の上流側端部で止めるストッパーと、を有する請求項に記載の装置。
  5. 搬送ライン上に複数の釜を載置し、該搬送ライン上で釜を循環して搬送する搬送装置と、
    該釜の温度を所定温度まで加熱する加熱手段と、
    該釜内に油を充填する油充填手段と、
    該釜内に、米飯を投入する米飯投入手段と、
    米飯が投入された釜内に卵液を投入する卵液投入手段と、
    釜内で該米飯および卵液を加熱しながら撹拌する加熱撹拌手段と、
    釜を転倒することにより、釜内の焼き飯を取出す焼き飯取出し手段と、
    空になった釜を反転して釜内に水または湯を当てることにより釜内を洗浄する洗浄手段と、
    を具備する焼き飯の製造装置であって、
    該加熱撹拌手段、該焼き飯取出し手段、該洗浄手段、および該油充填手段が、該搬送装置に沿って配置され、
    該搬送装置は、複数の釜が一列に並んだ第1の搬送装置、該第1の搬送装置と平行に配置され、複数の釜が一列に並んだ第2の搬送装置、該第1の搬送装置の下流側の釜を第2の搬送装置の上流側へ移送する第1の移送装置、および第2の搬送装置の下流側の釜を第1の搬送装置の上流側へ移送する第2の移送装置を有し、
    該釜は上方が開放する釜本体を有し、該釜は、該第1の搬送装置から第1の移送装置、第2の搬送装置、および第2の移送装置によって循環してかつ間欠的に搬送され、
    該焼き飯取出し手段は、転倒装置を有し、該転倒装置は、釜の両側部の外側に配置される上下回動可能なアームと、該アームの先端部に回動可能に取り付けられ、釜の両側部に取り外し可能に取り付けられる着脱手段とを有する、焼き飯の製造装置。
  6. 前記複数の釜のうち、空の釜内に湯を入れ、この釜内で撹拌することにより、撹拌羽根を洗浄する手段をさらに有する請求項に記載の装置。
  7. 前記加熱手段は、複数並んだ釜に対して、下流側に位置する釜の温度を徐々に上げる手段を有し、該温度上昇手段は、釜温度をセンサーにて測定する手段、および該センサーからの信号に応じて下流側における加熱手段の火力を調整する手段を有する請求項に記載の装置。
  8. 前記第1および第2の搬送装置は、釜を支持する左右一対のレールと、該レールにガイドされながらレールに沿って移動する無端のチェーンと、を有し、
    前記第1移送装置は、第1搬送装置の最終の下流側の釜を持ち上げる持ち上げ手段と、持ち上げられた釜を第2搬送装置側へ移動させる移動手段と、第2の搬送装置へ送られた釜を第2の搬送装置の上流側端部で止めるストパーと、を有し、
    前記第2移送装置は、第2搬送装置の最終の下流側の釜を持ち上げる持ち上げ手段と、持ち上げられた釜を第1搬送装置側へ移動させる移動手段と、第1の搬送装置へ送られた釜を第1の搬送装置の上流側端部で止めるストッパーと、を有する請求項に記載の装置。
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