JP2005027979A - 炒め物の製造装置 - Google Patents

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Takehiko Onishi
武彦 大西
Shiro Shinagawa
士郎 品川
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Abstract

【課題】 焼き飯など多量の炒め物を、焦げ付くことなく連続して製造できるようにする。また、複数の釜を回転基板によって回転することによって、大きなスペースを必要とせず、釜の数を少ない状態で連続して生産効率よく炒め物を製造できる。
【解決手段】 炒め物の製造装置は、複数の釜4が取り外し可能に取り付けられ、釜4を水平方向面内で回転させる回転基板6と、釜4の温度を所定温度まで加熱する加熱手段14と、釜4内に油を充填する油充填手段と、回転基板6に取り付けられた釜内4に食材を投入する食材投入手段8と、釜4内で食材を加熱しながら撹拌する加熱撹拌手段10と、釜を回転基板6から持ち上げて傾斜した状態で釜4内の炒め物を掻き出す炒め物掻出手段12と、を具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、焼き飯、焼きそば、野菜炒め等の炒め物を加熱調理する装置に関し、詳しくはドーナツ状の回転基板に複数の釜を取り付け、該回転基板を水平面内で回転させながら調理することによって、炒め物を連続して製造でき、しかも焦げ付きを無くした炒め物の製造装置に関する。
撹拌羽根を備えた釜内に、米飯、具材、調味液、水等の食材を投入して、この釜内で食材を加熱撹拌して炒め物を製造するバッチ式の製造装置は、製造毎に、釜内に生じた焦げを除去する必要があるので釜を水洗している。そのため、釜温度が冷却されるので、再び釜温度を所定温度に昇温するために長時間を要し生産性が低下するという欠点がある。
また、釜を加熱するバーナーは、釜の下方位置に配置されており、釜内の食材が焦げ付かないようにバーナーの火力を調整している。例えば、バーナーのノズルの数を多くし、かつ火力を小さくすることによって、ある程度、釜の焦げ付きを抑えることは可能である。しかし、バーナーのノズルの数を多くすると、製作費用およびメンテナンスのための費用が高くつく。また火力の強いバーナーを使用すると、釜底の特定部分が加熱され過ぎるために、焦げの原因となる。
以上のような問題があるので、従来では焼き飯などの炒め物を、焦げ付くことなく、多量に製造する設備は提案されていなかった。
本発明は上記欠点を解決するものであり、その目的とするところは、焼き飯などの炒め物を、焦げ付くことなく多量に製造することができる炒め物の製造装置を提供することにある。
本発明の炒め物の製造装置は、複数の釜が取り外し可能に取り付けられ、釜を水平方向面内で回転させる回転基板と、該釜の温度を所定温度まで加熱する加熱手段と、該釜内に油を充填する油充填手段と、該回転基板に取り付けられた該釜内に食材を投入する食材投入手段と、釜内で食材を加熱しながら撹拌する加熱撹拌手段と、該釜を該回転基板から持ち上げて傾斜した状態で該釜内の炒め物を掻き出す炒め物掻出手段と、を具備しており、そのことにより上記目的が達成される。
一つの実施形態では、釜内の炒め物を掻き出した後、該釜内を撹拌する洗浄前撹拌手段と、該釜内に洗浄水を供給すると共に、該釜を反転して釜内を洗浄する洗浄手段と、をさらに具備する。
一つの実施形態では、前記加熱手段は、複数並んだ釜に対して、下流側に位置する釜の温度を徐々に上げる手段を有し、該温度上昇手段は、釜温度をセンサーにて測定する手段、および該センサーからの信号に応じて下流側における加熱手段の火力を調整する手段を有する。
以下、本発明の作用を説明する。
本発明の炒め物の製造装置では、回転基板に複数の釜を取り付け、各釜を回転しながら、油充填手段によって該釜内に油を充填し、該釜の温度を所定温度まで加熱し、そして該釜内に食材投入手段によって食材を投入し、加熱撹拌手段によって釜内で食材を加熱しながら撹拌する。炒め物の炒めが十分行われると、炒め物掻出手段によって釜を傾斜して釜内の炒め物を取出す。
このようにして、焼き飯、焼きそば、野菜炒め等の炒め物が連続して加熱調理でき、しかも複数の加熱釜を回転しながら調理できるので、釜の回転速度、加熱温度、撹拌羽根の撹拌速度等を制御することにより、焦げの発生を防止できる。また、洗浄手段によって釜を反転して釜内を洗浄できる。
さらに、回転基板によって複数の釜を回転することによって上記したように炒め物を製造できるので、大きなスペースを必要とせず、また、釜の数を少ない状態で連続して生産効率良く炒め物を製造することができる。
本発明によれば、焼き飯など多量の炒め物を、焦げ付くことなく連続して製造することができる。また、複数の釜を回転基板によって回転することによって上記したように炒め物を製造できるので、大きなスペースを必要とせず、また、釜の数を少ない状態で連続して生産効率よく炒め物を製造することができる。また、釜を循環して搬送するなかで、釜の洗浄装置を設けると、釜を昇温するまで待つ必要がないので、生産性がよい。
以下に本発明の実施の形態を具体的に説明する。
図1は本発明の炒め物の製造装置の全体平面図、図2はその装置の縦断面図を示したものである。
本発明の炒め物の製造装置は、多数の釜4が着脱可能に取り付けられ、水平面内で回転するリング状の回転基板6を備えている。この回転基板6には、一定間隔をおいて釜4に対応する孔が複数形成されており、該孔内に釜4を挿入することで釜が回転基板6に取り外し可能に装着される。釜4の搬送は間欠的に行われ、釜4が停止しているときに、以下に詳細に説明する各装置によって釜4が加熱され、釜4内に入れられた食材が加熱撹拌され、調理された炒め物が釜から取り出され、および洗浄されるようになっている。
回転基板6の下面には車輪22が取り付けられ、回転基板6が車輪22を介して支持レール20上に回転可能に支持されている。回転基板6の外周面の外側に駆動手段24(モータなど)によって回転駆動するスプロケット26が配設され、回転基板6の外周面に固着されたチェーン28にスプロケット26が噛み合い、該スプロケット26が回転することで回転基板6が図の矢印A方向へ間欠的に回転し、釜4を移動および停止させる。
回転基板6に取り付けられた第1の釜4内へ、炊飯された米飯を供給する米飯供給手段8が回転基板の外側位置に配設され、その米飯供給手段8の回転方向側に、釜4内に卵液を供給し得る卵液供給手段と、釜4内に入れられた米飯、水(または湯、調味液)、その他の具材を混合しながら加熱する撹拌手段10と、該釜4を回転基板6から取り出して傾斜した状態で該釜4内の炒め物を掻き出す炒め物掻出手段12と、釜4内の炒め物を掻き出した後、釜4内を撹拌する洗浄前撹拌手段15と、該釜4内に洗浄水を供給すると共に、該釜4を反転して釜4内を洗い流す洗浄手段16と、がそれぞれ配設されている。なお、卵液等は、第1の釜4において米飯と共に釜4内へ投入してもよい。
上記食材投入手段8が配置される位置において、食材等が供給搬送される食材搬送コンベア30が回転基板6の周囲に配置され、また炒め物の掻出手段12が配置される位置において、炒め物を次工程の包装工程等へ送るための搬送コンベア32が配置されている。
上記米飯供給手段9、卵液供給手段および撹拌手段10等が配置されている位置において、釜4の下方位置を加熱するガスバーナーなどの加熱手段14が配置されている。
加熱手段14は、図2に示すように、複数のノズルを有するガスバーナー56で構成されている。このノズルの吐出口は、上記したとおり、隣接する釜4のバーナー56の幅方向でずれており(オフセットされており)、かりに、バーナー56からの火力が強い場合でも、釜4を搬送するにともなってそのノズル位置が釜底の異なる位置を加熱するので、釜底の一定位置が加熱され過ぎることはない。つまり、この加熱手段14のバーナーの位置は、隣接する釜4において、釜4の回転方向でみた場合に異なるように配置されている。隣接する釜4の撹拌領域において、上流側の釜4を加熱するバーナーの位置と、下流側の釜4を加熱するバーナーの位置が異なり、そのことによって釜底の異なる箇所を多数のバーナーによって加熱でき、釜4の加熱された温度分布を極力均一にできる。
また、卵液供給手段、加熱撹拌手段10および洗浄前撹拌手段15においては、釜4内を撹拌するための撹拌装置29が備えられている。この撹拌装置29は、釜4内に配置される羽根を有し、羽根は上下駆動可能とされている。
本発明で使用する釜4は、上方が開放する釜本体44と、該釜本体44の側壁より外側へ突出したフランジ41とを有する。図5に示すように、該釜本体44の側壁に、釜4の傾斜中心位置において第1の係合部45が形成され、中心位置から外れた位置において第2の係合部46が形成されている。
以下に、各装置について順次説明する。
米飯供給手段8は、炊飯された米飯を連続炊飯装置(図示せず)から搬送コンベア30により釜4内へ供給する手段であり、所定時間間隔で間欠的に回転基板6に設置された釜4内へ所定量の炊飯が供給される。
卵液供給手段は、卵液タンクからポンプおよび輸送ライン(図示せず)を介して釜4内へ卵液を供給する手段である。この卵液供給手段においては、撹拌装置29が備えられており、釜4内の炊飯内へ卵液が投入されると撹拌装置29によって炊飯と卵液とが撹拌される。この卵液供給手段は、上記したように、釜4内へ炊飯とともに供給してもよいし、後工程の釜4内へ供給するようにしてもよい。
加熱撹拌手段10は、複数の撹拌装置29を有し、釜4内に入れられた米飯、卵液、水(または湯、調味液等)、その他の具材を撹拌しながら加熱する。本装置では、回転基板6の半径方向中心側に撹拌装置29が設置されている。
焼き飯の掻出手段12では、釜4を傾斜装置34によって傾斜して、釜4内の焼き飯を掻き出す。掻き出し位置には、釜4より掻き出された焼き飯を次工程(例えば、包装工程)へ搬送するための搬送コンベア32が配置されている。
図3〜図5に示すように、該傾斜装置34は、釜4の両側部の外側に配置される上下回動可能なアーム38と、該アーム38の先端部に回動可能に取り付けられ、釜の両側部に取り外し可能に取り付けられる着脱手段39と、該アーム38に取り付けられ該着脱手段39の回動状態を制御可能なシリンダー等の駆動手段75と、アーム38を上下回動させる駆動部48とを有する。
該駆動手段75はアーム38に回動可能に取り付けられた第1のシリンダーで構成されている。該着脱手段39は、第1のシリンダー75の伸縮ロッドの先端部に回動可能に取り付けられたブラケット31と、該ブラケット31に釜方向へ移動可能に接続されたスライドピン91,92と、を有する。
図5および6に示すように、該ブラケット31は、水平片311と上片312とを有する略L字形に形成されている。該ブラケット31の上片312に、前記第1のシリンダー75のロッド先端部が回動可能に連結されている。ブラケット31の水平片311に、第1のスライドピン91と、第2のスライドピン92が釜4の側璧に向けて突出没入可能に取り付けられている。第1のスライドピン91の先端部に、釜4の第1係合部45に係合可能な第1の被係合部77が形成され、第2のスライドピン92の先端部に、該釜4の第2係合部46に係合可能な第2の被係合部78が形成されている。
第1のスライドピン91は、アーム38に固定した筒状ボス93内にスライド可能に挿入されている。第2のスライドピン92は、ブラケット31に固定した案内部材94内にスライド可能に挿入されている。
該第1のスライドピン91と第2のスライドピン92の先端部間に連結部材95が連結されている。この連結部材95とブラケット31との間に、連結部材95を釜4方向へ移動可能な第2のシリンダー82が設けられている。
釜4を傾斜する場合には、アーム38を下降して釜4の両側に配置し、第2のシリンダー82を駆動させることでスライドピン91,92を釜4側へ突出させて、その先端の第1および第2被係合部77,78を釜4の第1および第2係合部45,46に係合させる。
次いで、アーム38を上動させ、アーム38を所定角度(約60〜約90度)まで上動させながら第1のシリンダー75を伸長駆動させて釜4をほぼ水平状態に維持する。アーム38が所定角度を超えて上動したとき、該第1のシリンダー75を収縮駆動させて、ブラケット31を第1スライドピン91を中心として回転させることにより釜4を傾斜させる。このようにアーム38の駆動と第1のシリンダー75の駆動とが連係され、制御装置(図示せず)によって制御される。
釜が所定角度に傾斜したとき、釜内の炒め物を搬送コンベア上へ掻き出すための掻出手段12が、取り出し位置に配置されている。この掻出手段12は、上下揺動可能なアーム52と、該アーム52の先端部に回転可能に取り付けられた撹拌羽根54とを備え、やや弾性を有する撹拌羽根54の先端部を釜4内壁に沿わせて回転させることにより釜4内の炒め物を掻き出して搬送コンベア32上へ落下させる。釜4から落下した炒め物は、搬送コンベア32によって包装工程等へ搬送される。
なお、釜4の形状としては、炒め物がコンベア側へ落下し易いように、コンベア側の釜壁面がやや外側へ開くように傾斜を緩くして掻き出し口を設けてもよい。また、上記アーム38又はシリンダー75を往復駆動させることで釜4に振動を与えて、炒め物の落下および掻き出しを促進するようにしてもよい。
洗浄前撹拌手段15では、撹拌装置によって釜4内に残っている炒め物を撹拌することで釜4の底や壁面等に付着した炒め物を落とすようにする。
洗浄手段16では、釜4に湯(あるいは水)を供給すると共に、釜4を傾斜又は反転させることにより釜4内を洗浄する。この反転装置は、釜4を反転させること以外は、上記した炒め物の掻出手段12で使用したものと類似のものを使用できる。釜4から落下した水等は、排水装置へ送られる。
なお、上記実施形態では、第1のシリンダー75をブラケット31に対してアーム38の基部側に設けたが、第1のシリンダー75をアーム38先端側に設けてもよく、この場合、第1のシリンダー75の伸縮操作が上記とは逆になる。また、ブラケット31を水平片とこの水平片から下方へ突出する下片とを有する逆L字形に形成してもよく、この場合も第1のシリンダー75の伸縮操作が上記とは逆になる。第1および第2のシリンダーは、空気または油圧シリンダー等で構成でき、またモータによって駆動させてもよい。
加熱領域23では、各釜4の温度を測定するセンサーと、該センサーからの信号に基づいて各釜4の下方に設置されたガスバーナー15の火力を調節する制御手段と、を有し、油充填手段における釜4の温度が所定温度となるように、温調するものである。
油充填手段は、油タンクと、ポンプ等の油充填機(図示せず)とを有し、所定温度に加熱された釜4内に油を充填する。
本発明の炒め物の製造装置の一実施例の平面図である。 図1に示した製造装置の縦断面図である。 図1に示した製造装置の炒め物の掻出手段の説明図である。 図3で示す傾斜装置の炒め物の掻出手段部分の平面図である。 図3で示す炒め物の掻出手段の要部拡大図である。 図3で示す炒め物の掻出手段の要部概略図である。 洗浄手段の縦断面図である。
符号の説明
4 釜
6 回転基板
8 食材投入手段
10 加熱撹拌手段
12 炒め物掻出手段
14 加熱手段
16 洗浄手段

Claims (3)

  1. 複数の釜が取り外し可能に取り付けられ、釜を水平方向面内で回転させる回転基板と、
    該釜の温度を所定温度まで加熱する加熱手段と、
    該釜内に油を充填する油充填手段と、
    該回転基板に取り付けられた該釜内に食材を投入する食材投入手段と、
    釜内で食材を加熱しながら撹拌する加熱撹拌手段と、
    該釜を該回転基板から持ち上げて傾斜した状態で該釜内の炒め物を掻き出す炒め物掻出手段と、
    を具備する炒め物の製造装置。
  2. 釜内の炒め物を掻き出した後、該釜内を撹拌する洗浄前撹拌手段と、
    該釜内に洗浄水を供給すると共に、該釜を反転して釜内を洗浄する洗浄手段と、
    をさらに具備する請求項1に記載の装置。
  3. 前記加熱手段は、複数並んだ釜に対して、下流側に位置する釜の温度を徐々に上げる手段を有し、該温度上昇手段は、釜温度をセンサーにて測定する手段、および該センサーからの信号に応じて下流側における加熱手段の火力を調整する手段を有する請求項1に記載の装置。
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