JP3888015B2 - 圧電ダイヤフラムポンプの密封方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、圧電ダイヤフラムポンプの密封方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、血圧計の駆動源などに用いられるダイヤフラムポンプ1′として、例えば図11〜図15に示すように、圧電素子からなるダイヤフラム2と、流路21,22、バルブ台座部26、ザグリ部27等が形成された上下の筐体10、20と、流路21,22内での流体の逆流を防止するためのポリイミドフィルム等からなる膜状バルブ3とを備えており、ダイヤフラム2の屈曲運動により流体が吸入側の流路21から膜状バルブ3の吸入側の流路22を経てポンプ室4に導入され、さらにポンプ室4から膜状バルブ3の排気側の流路21を経て排気側の流路21へ排出されるダイヤフラムポンプ1′が知られている。ダイヤフラムポンプ1′とは、ダイヤフラム2を圧電材料の伸縮により、屈曲運動させることにより、ポンプの働きをするものである。なお図中の13はポンプ室4に連絡する連通口である。
【0003】
上記ダイヤフラム2の動作の一例を図13、図14に示す。図13(a)は大気吸入状態を示し、図13(b)は大気排気状態を示している。大気吸入状態では、ダイヤフラム2が膨らむことにより、大気が吸入側のバルブ部3cを押し上げると同時に排気側のバルブ部3bが閉じられた状態(図14(a)(c)の状態)となり、ポンプ室4に大気が充満する。その後、ダイヤフラム2が圧縮されると、吸入側のバルブ部3cが閉じられると同時に圧縮された大気が排気側のバルブ部3bを開いて排気される(図14(b)(d)の状態)。このとき、ポンプ流量は、排気側の圧力が低い時はダイヤフラム2がポンプ室4を押した分だけ排気されるが、排気側の圧力が上昇するに従い、ポンプ室4が膨らんだ時と圧縮した時のポンプ室4の体積変化による大気の圧力増加と排気側の圧力との差圧によって決定される。またポンプ圧力(飽和圧力)は、ダイヤフラム2が膨らんだ時と圧縮した時のポンプ室4の体積変化による大気の圧力増加が排気側の圧力と等しくなった時に流量はゼロになり、圧力が飽和した状態になる。
【0004】
上記のダイヤフラムポンプ1′を製造するにあたって、従来では、図11に示すように、流路21,22、バルブ台座部26及びザグリ部27等が形成された上の筐体10と下の筐体20との間に、膜状バルブ3を挟み、膜状バルブ3に予め形成したバルブ部3b,3cを流路21,22に位置合わせして、上下の筐体10、20を膜状バルブ3を介して接着剤で接合し、その後、筐体10上にダイヤフラム2を搭載するようにしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、従来のように筐体を接着する方法では、図15に示すように、筐体10又は20の表面粗さ及びウネリ等が原因で、接合後の気密性を確保することが困難となる。そのために、流体圧がかかった際には、図15(b)(c)に示すように、筐体が変形して(膨らんで)、流体漏れが生じるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、簡単な方法で膜状バルブを介装した上下の筐体の接合部分を密封して、上下の筐体の表面粗さ、表面うねりや流体の圧がかかった際の変形による影響を抑えることができる圧電ダイヤフラムポンプの密封方法を提供するにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1の発明に係る圧電ダイヤフラムポンプの密封方法は、圧電素子からなるダイヤフラム2と、吸気側の流路と排気側の流路とが形成された上下の筐体10、20と、流路内での流体の逆流を防止するための膜状バルブ3と、ダイヤフラム2と一方の筐体との間に形成されるポンプ室4とを備え、ダイヤフラム2の屈曲運動により流体が吸気側の流路から吸入側のバルブ部3cを経てポンプ室4に導入され、さらにポンプ室4から排気側のバルブ部3bを経て排気側の流路へ排出されるように構成された圧電ダイヤフラムポンプ1の密封方法であって、膜状バルブ3を介して上下の筐体10、20を接合するに当たり上下の筐体10、20の表面粗さや表面うねりや流体がかかった際の変形による影響で接合部分から流体が漏れないように密封するのを向上するための密封向上手段を設けて上下の筐体10、20と膜状バルブ3とを接合するものであり、膜状バルブ3となる薄い樹脂フィルム3 1 に厚い樹脂フィルム3 2 を重ねると共に上下の筐体10、20間に薄い樹脂フィルム3 1 と厚い樹脂フィルム3 2 とを介装した状態で上下 の筐体10、20を接合し、該厚い樹脂フィルム3 2 を密封向上手段とすることを特徴とするものである。このような方法を採用することで、上下の筐体10、20と膜状バルブ3とを接合するに当たって密封向上手段により接合部における密封を向上させて、上下の筐体10、20の表面粗さや表面うねり及び流体がかかった際の変形による影響で接合部分から流体が漏れないように密封することができるものである。また、厚い樹脂フィルム3 2 により上下の筐体10、20の表面粗さや表面うねり及び流体がかかった際の変形による影響を抑えて接合部分から流体が漏れないように密封することができるものである。
【0008】
また請求項2の発明に係る圧電ダイヤフラムポンプの密封方法は、下の筐体20に加工されている流路に沿ってパッキン材40を介装した状態で上下の筐体10、20を接合し、該パッキン材40を密封向上手段とするものである。このような方法を採用することで、上下の筐体10、20の表面粗さや表面うねりによる影響を抑えることができるものである。
【0009】
また請求項3の発明に係る圧電ダイヤフラムポンプの密封方法は、下の筐体20に加工されている流路に沿って下の筐体20又は上の筐体10のいずれかに突条部41を突設し、上下の筐体10、20間に介在した膜状バルブ3を突条部41部分で挟持した状態で上下の筐体10、20を接合し、該突条部41を密封向上手段とするものである。このような方法を採用することで、突条部41において密着できて筐体の表面粗さや表面うねりによる影響を抑えることができ、また、流路に近づけることができて応答動作特性を改善することができるものである。
【0010】
また、膜状バルブ3を介して上下の筐体10、20をねじにより締結することが好ましい。このような方法を採用することで、ねじにより機械的に上下の筐体10、20が締結して接合されることになって、流体の圧力がかかった際の筐体変形による影響を抑えることができるものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の圧電ダイヤフラムポンプ1を説明する前にまず参考例の圧電ダイヤフラムポンプ1について説明する。図1〜図3に示す参考例の圧電ダイヤフラムポンプ1は、圧電素子からなるダイヤフラム2と、吸気側の流路22と排気側の流路21とが形成された上下の筐体10、20と、上下の筐体10、20間に介在されて流路内での流体の逆流を防止する膜状バルブ3と、ダイヤフラム2と上部の筐体10との間に形成されるポンプ室4とを備えている。ここで、ダイヤフラム2は、例えば圧電素子の上面に上部電極、下面に弾性板からなる下部電極が設けられて構成される。また、吸気側の流路22と排気側の流路21は下部の筐体20に設けられ、ダイヤフラム2は上の筐体10の接合面10aに接合される。そして、ダイヤフラム2の屈曲運動により流体が吸気側の流路22から吸気側のバルブを経てポンプ室4内に導入され、さらにポンプ室4から排気側のバルブを経て排気側の流路21へ排出されるようになっている。なお、流体としては気体に限らず、液体であってもよい。
【0012】
上下の筐体10、20の材料は、例えばアクリル等の樹脂材料からなる。図2に示すように、上下の筐体10、20間には、流路内での流体の逆流を防止するための樹脂フィルム等からなる膜状バルブ3が配置されている。膜状バルブ3には、吸入側のバルブ部3cと排気側のバルブ部3bとが設けられている。図中の26はバルブ台座部、27はザグリ部である。
【0013】
上下の筐体10、20に膜状バルブ3を介装した状態で上下の筐体10、20を多数のねじ5によりねじ締めして接合してあり、このように多数のねじ5によりねじ締めすることで、エア圧がかかった時の筐体の変形を防いで密封するものである。
【0014】
ここで、図3に示すように、膜状バルブ3と上下の筐体10、20とをそれぞれ接着剤42により接着して接着剤42により上下の筐体10、20の表面粗さ及び表面うねりを埋めるとともに接着剤42で接着することで、上下の筐体10、20の表面粗さ及び表面うねりによって生じる流体漏れがないようにシールできるものである。
【0015】
図3ではねじ5の図示を省略しているが実際は多数のねじ5により上下の筐体10、20を接合し、この多数のねじ5による接合と接着剤42による接合とを併用してある。したがって、本参考例においては、多数のねじ5による上下の筐体10、20の接合に加えて、接着剤による接合手段が密封向上手段となっている。
【0016】
次に、図4、図5に基づいて他の参考例につき説明する。本参考例においては、ポリイミドフィルムのような樹脂製の膜状バルブ3の厚みを従来に比べて厚くする(例えば、従来の膜状バルブ3は10μmであるが、本参考例では膜状バルブ3を120μmとする)。そして、上記厚みの厚い膜状バルブ3を、吸入側のバルブ部3c及び排気側のバルブ部3bとなる部位のみ薄く形成し、それ以外の上下の筐体10、20により挟持される部位は厚いままの状態とするものである。上記の構成の膜状バルブ3を上下の筐体10、20に介在し、膜状バルブ3のうち薄い部分である吸入側のバルブ部3c、排気側のバブル部3bをそれぞれバルブ台座26、とザクリ部27に対向させた状態で、ねじ5や接着剤の単独又は併用により上下の筐体10を膜状バルブ3を介して接合するものである(なお本実施形態の添付図においてはねじや接着剤の図示を省略している)。これにより、吸入側のバルブ部3c及び排気側のバルブ部3bとなる部位を薄くして弁としての機能を損なわず、しかも弁として機能する部位以外の部分を厚くすることで上下の筐体10、20の表面粗さや表面うねり及び流体がかかった際の変形による影響で抑えて接合部分から流体が漏れないように密封することができるものである。本参考例においては吸入側のバルブ部3c及び排気側のバルブ部3bとなる部位以外の部位を厚くすることで、密封性を高めており、したがって、この膜状バルブ3の吸入側のバルブ部3c及び排気側のバルブ部3bとなる部位以外の厚い部分が密封をより確実にするための密封向上手段となっている。
【0017】
ここで、厚みの厚い膜状バルブ部3cにより吸入側のバルブ部3c、排気側のバブル部3bを形成するには図5のようにして行うものである。すなわち、図5(a)のように厚みの厚いポリイミドフィルムのような樹脂フィルム3dに流体の通り孔となる孔3eを開け、次に、図5(b)のように片方の孔3eにザグリをいれて厚みが薄い吸入側のバルブ部3cを形成し、次に、図5(c)のように樹脂フィルム3dを裏返しにして同様に他方の孔3eにザグリを入れて厚みが薄い排気側のバブル部3bを形成することで本参考例に使用する膜状バルブ3を得ることができるものである。
【0018】
次に、図6、図7に基づいて本発明の実施形態につき説明する。本実施形態においては、膜状バルブ3となる薄い樹脂フィルム31に厚い樹脂フィルム32を重ねると共に上下の筐体10、20間に薄い樹脂フィルム3 1 と厚い樹脂フィルム32とを介装した状態でねじ5や接着剤の単独又は併用により上下の筐体10を膜状バルブ3を介して接合するものである(なお本実施形態の添付図においてはねじや接着剤の図示を省略している)。このように膜状バルブ3を薄い樹脂フィルム31で構成することで吸入側のバルブ部3c及び排気側のバルブ部3bが弁としての機能を損なうことがなく、また、厚い樹脂フィルム32により上下の筐体10、20の表面粗さや表面うねり及び流体がかかった際の変形による影響で抑えて接合部分から流体が漏れないように密封することができるものである。本実施形態においては膜状バルブ3となる薄い樹脂フィルム31の他に厚い樹脂フィルム32を設けて密封性を高めており、したがって、この厚い樹脂フィルム32が密封をより確実にするための密封向上手段となっている。
【0019】
ところで、前述の図4、図5に示すように厚みの厚い膜状バルブ3を、吸入側のバルブ部3c及び排気側のバルブ部3bとなる部位のみレーザ加工により薄く加工して吸入側のバルブ部3c、排気側のバブル部3bを形成する場合、図7(d)に示す吸入側のバルブ部3cや排気側のバブル部3b部分の厚みtの制御が難しく、また、図7(e)に示すようにレーザの回析により吸入側のバルブ部3cや排気側のバブル部3b部分をフラットに加工するのが難しいが、本実施形態においては、上記のように厚い樹脂フィルム32を削って吸入側のバルブ部3cや排気側のバブル部3b部分を形成するのではなく、膜状バルブ3となる薄い樹脂フィルム31に吸入側のバルブ部3cや排気側のバブル部3b部分を形成することで、このような問題が生じないものである。
【0020】
ここで、図7(a)のように厚い樹脂フィルム32にはバルブ台座部26に連続するバルブ台座部26a、ザグリ部27に連続する孔27aを形成するのであるが、この厚い樹脂フィルム32にバルブ台座部26a、孔27aを形成するに当たってはレーザ加工により形成する。この場合、レーザ加工によりバルブ台座部26aを形成するには、まず、図7(b)のようにレーザで加工する際に第1のマスク43でマスクして図中44で示される部分を形成し、次に、第2のマスク45でマスクしてバルブ台座部26aを形成するものである。
【0021】
次に、図8、図9に基づいて本発明の他の実施形態につき説明する。本実施形態においては、下の筐体20に加工されている流路に沿ってパッキン材40を介装した状態でねじ5や接着剤の単独又は併用により上下の筐体10を膜状バルブ3を介して接合するものである(なお本実施形態の添付図においてはねじや接着剤の図示を省略している)。このように、下の筐体20に加工されている流路に沿ってパッキン材40を介装した状態で上下の筐体10、20を接合することで、上下の筐体10、20の表面粗さや表面うねりによる影響を抑えることができるものである。本実施形態においてはパッキン材40が密封をより確実にするための密封向上手段となっている。
【0022】
図9(a)にはパッキン材40を配設する前の状態の下の筐体20の斜視図が示してあり、図9(b)には下の筐体20の流路に沿って断面O状をしたパッキン材40を配設した斜視図が示してある。ここで、下の筐体20の流路に沿って流路のすぐ隣りに溝を形成し、この溝にパッキン材40をはめ込むことで取付けるようにする。
【0023】
次に、図10に基づいて本発明の更に他の実施形態につき説明する。本実施形態においては、下の筐体20に加工されている流路に沿って下の筐体20又は上の筐体10のいずれかに突条部41を突設し、上下の筐体10、20間に介在した膜状バルブ3を突条部41部分で挟持した状態で上下の筐体10、20をねじ5や接着剤の単独又は併用により上下の筐体10を膜状バルブ3を介して接合するものである(なお本実施形態の添付図においてはねじや接着剤の図示を省略している)。この実施形態においては、突条部41にねじ5による接合力を集中して密着できて筐体の表面粗さや表面うねりによる影響を抑えることができるものである。したがって、本実施形態においては、突条部41が密封をより確実にするための密封向上手段となっている。
【0024】
ここで、突条部41を下の筐体20の流路に沿って下の筐体20と一体に形成した例を示したが、上の筐体20の下の筐体20の流路に沿った部位に形成してもよいものである。
【0025】
ところで、パッキン材40を下の筐体20の流路に沿って設ける場合、下の筐体20の流路に沿って溝46を形成し、この溝46にパッキン材40を嵌め込むため流路と溝46との間の寸法だけ膜状バルブ3の固定位置が流路から遠ざかり、応答動作特性に影響がでるおそれがあるが、本実施形態においては下の筐体20の溝46の内面に連続するように突条部41を形成することができて、溝46に近い位置で膜状バルブ3を固定して応答動作特性に影響が出ないようにできるものである。
【0026】
【発明の効果】
上記のように本発明の請求項1〜3記載の発明にあっては、膜状バルブを介して上下の筐体を接合するに当たり上下の筐体の表面粗さや表面うねり及び流体がかかった際の変形による影響で接合部分から流体が漏れないように密封するのを向上するための密封向上手段を設けて上下の筐体と膜状バルブとを接合するので、上下の筐体と膜状バルブとを接合するに当たって密封向上手段により接合部における密封補助をおこなって、上下の筐体の表面粗さや表面うねりや流体がかかった際の変形による影響で接合部分から流体が漏れないように密封することができ、この結果、圧電ダイヤフラムポンプの気密を保つことができるものである。
【0027】
また、請求項1記載の発明にあっては、膜状バルブとなる薄い樹脂フィルムに厚い樹脂フィルムを重ねると共に上下の筐体間に薄い樹脂フィルムと厚い樹脂フィルムとを介装した状態で上下の筐体を接合するので、膜状バルブとなる薄い樹脂フィルムに厚い樹脂フィルムを重ねるという簡単な方法により、膜状バルブを薄い樹脂フィルムで構成することで弁としての機能を損なうことがなく、また、厚い樹脂フィルムにより上下の筐体の表面粗さや表面うねり及び流体がかかった際の変形による影響で抑えて接合部分から流体が漏れないように密封して圧電ダイヤフラムポンプの気密を保つことができるものである。
【0028】
また、請求項2記載の発明にあっては、下の筐体に加工されている流路に沿ってパッキン材を介装した状態で上下の筐体を接合するので、流路に沿ってパッキン材を介装するという簡単な方法で上下の筐体の表面粗さや表面うねりによる影響を抑えることができて圧電ダイヤフラムポンプの気密を保つことができるものである。
【0029】
また、請求項3記載の発明にあっては、下の筐体に加工されている流路に沿って下の筐体又は上の筐体のいずれかに突条部を突設し、上下の筐体間に介在した膜状バルブを突条部部分で挟持した状態で上下の筐体を接合するので、突条部において密着できて筐体の表面粗さや表面うねりによる影響を抑えることができ、また、流路に近づけることができて応答動作特性を改善することができるものである。
【0030】
また、請求項4記載の発明にあっては、上記請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明の効果に加えて、膜状バルブを介して上下の筐体をねじにより締結するので、ねじにより機械的に上下の筐体が締結して接合されることになって、流体の圧力がかかった際の筐体変形による影響を抑えることができて圧電ダイヤフラムポンプの気密を保つことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の参考例を示す分解斜視図である。
【図2】 同上のねじによる固定を示す側面図である。
【図3】 同上の接着剤を併用した状態を示す側面図である。
【図4】 本発明の参考例を示し、(a)は側面図であり、(b)は要部拡大断面図であり、(c)は膜状バルブの斜視図である。
【図5】 (a)乃至(c)は同上の膜状バルブの加工順序を示す説明図である。
【図6】 本発明の実施形態を示し、(a)は側面図であり、(b)は要部拡大断面図である。
【図7】 (a)は同上に用いる膜状バルブの斜視図であり、(b)、(c)は膜状バルブの加工順序を示す説明図であり、(d)、(e)は厚みの厚い膜状バルブにバルブ部を形成する場合の問題点を示す説明図である。
【図8】 本発明の他の実施形態を示す分解斜視図である。
【図9】 (a)はパッキン材を配設する前の下の筐体の斜視図であり、(b)はパッキン材を配設した状態の下の筐体の斜視図である。
【図10】 本発明の他の実施形態を示し、(a)は断面図であり、(b)は下の筐体の斜視図であり、(c)は下の筐体の断面図であり、(d)はパッキン材を配設した状態の断面図である。
【図11】 圧電ダイヤフラムポンプを説明するための分解斜視図である。
【図12】 (a)は吸入側のバルブ部分を示す断面図であり、(b)は排気側のバルブ部分を示す断面図である。
【図13】 (a)圧電ダイヤフラムポンプの吸気動作を示す説明図であり、(b)は排気動作を示す説明図である。
【図14】 (a)乃至(d)は作用説明図である。
【図15】 (a)乃至(c)は従来例の問題点を示す説明図である。
【符号の説明】
1 ダイヤフラムポンプ
2 ダイヤフラム
3 膜状バルブ
3b 吸入側のバルブ部3c
3c 排気側のバルブ部
4 ポンプ室
5 ねじ
10 上の筐体
11a 周壁部
20 下の筐体
41 突条部
Claims (4)
- 圧電素子からなるダイヤフラムと、吸気側の流路と排気側の流路とが形成された上下の筐体と、流路内での流体の逆流を防止するための膜状バルブと、ダイヤフラムと一方の筐体との間に形成されるポンプ室とを備え、ダイヤフラムの屈曲運動により流体が吸気側の流路から吸入側のバルブ部を経てポンプ室に導入され、さらにポンプ室から排気側のバルブ部を経て排気側の流路へ排出されるように構成された圧電ダイヤフラムポンプの密封方法であって、膜状バルブを介して上下の筐体を接合するに当たり上下の筐体の表面粗さや表面うねりや流体がかかった際の変形による影響で接合部分から流体が漏れないように密封するのを向上するための密封向上手段を設けて上下の筐体と膜状バルブとを接合するものであり、膜状バルブとなる薄い樹脂フィルムに厚い樹脂フィルムを重ねると共に上下の筐体間に薄い樹脂フィルムと厚い樹脂フィルムとを介装した状態で上下の筐体を接合し、該厚い樹脂フィルムを密封向上手段とすることを特徴とする圧電ダイヤフラムポンプの密封方法。
- 圧電素子からなるダイヤフラムと、吸気側の流路と排気側の流路とが形成された上下の筐体と、流路内での流体の逆流を防止するための膜状バルブと、ダイヤフラムと一方の筐体との間に形成されるポンプ室とを備え、ダイヤフラムの屈曲運動により流体が吸気側の流路から吸入側のバルブ部を経てポンプ室に導入され、さらにポンプ室から排気側のバルブ部を経て排気側の流路へ排出されるように構成された圧電ダイヤフラムポンプの密封方法であって、膜状バルブを介して上下の筐体を接合するに当たり上下の筐体の表面粗さや表面うねりや流体がかかった際の変形による影響で接合部分から流体が漏れないように密封するのを向上するための密封向上手段を設けて上下の筐体と膜状バルブとを接合するものであり、下の筐体に加工されている流路に沿ってパッキン材を介装した状態で上下の筐体を接合し、該パッキン材を密封向上手段とすることを特徴とする圧電ダイヤフラムポンプの密封方法。
- 圧電素子からなるダイヤフラムと、吸気側の流路と排気側の流路とが形成された上下の筐体と、流路内での流体の逆流を防止するための膜状バルブと、ダイヤフラムと一方の筐体との間に形成されるポンプ室とを備え、ダイヤフラムの屈曲運動により流体が吸気側の流路から吸入側のバルブ部を経てポンプ室に導入され、さらにポンプ室から排気側のバルブ部を経て排気側の流路へ排出されるように構成された圧電ダイヤフラムポンプの密封方法であって、膜状バルブを介して上下の筐体を接合するに当たり上下の筐体の表面粗さや表面うねりや流体がかかった際の変形による影響で接合部分から流体が漏れないように密封するのを向上するための密封向上手段を設けて上下の筐体と膜状バルブとを接合するものであり、下の筐体に加工されている流路に沿って下の筐体又は上の筐体のいずれかに突条部を突設し、上下の筐体間に介在した膜状バルブを突条部部分で挟持した状態で上下の筐体を接合し、該突条部を密封向上手段とすることを特徴とする圧電ダイヤフラムポンプの密封方法。
- 膜状バルブを介して上下の筐体をねじにより締結することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の圧電ダイヤフラムポンプの密封方法。
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1999
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