JP3887516B2 - 熱収縮ラベルの連続体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、熱収縮性フィルムの片面に印刷層が形成された熱収縮ラベルの連続体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
熱収縮ラベルの一態様である筒状の熱収縮ラベルは、合成樹脂からなる熱収縮性フィルムの内面側に印刷層が形成された基材の両端部を接合してチューブ状に形成した後、偏平状に折り畳んだ状態でロール状に巻き取り、自動装着装置などによって順次繰り出されながら所定長さに切断され、しかる後、筒状に開口されて被装着体に外嵌装着されるものである。
【0003】
被装着体としては、例えば、PETボトル、ガラスビン等の飲料用の容器が挙げられる。これらの飲料用の容器は、通常、胴部から口部にかけて縮径されたテーパ部を有しており、このテーパ部から胴部、そして胴部の底端部に至るまで熱収縮ラベルを外嵌装着するものがある。
【0004】
しかしながら、この例によると、テーパ部における熱収縮性フィルムの収縮量が大きいため、熱収縮性フィルムが加熱により収縮した結果、テーパ部における印刷層の色濃度が胴部における印刷層の色濃度よりも濃くなる傾向にある。そして、このままでは外観の見栄えの悪さから商品価値を損なうおそれがある。特に、透明な容器に透明性を有する緑色の印刷を施した熱収縮ラベルを外嵌装着して、着色した緑色容器の外観を呈する容器(緑茶用ボトル等)を得る場合等には、色の濃淡や色ムラが目立ちやすいという問題があった。
【0005】
従って、印刷層を形成するに際しては、熱収縮性フィルムの収縮量に応じて印刷層の色濃度を変える必要、即ち、収縮量が大きい箇所ほど印刷層の色濃度を薄くする必要が生じる。この技術の従来例として、容器本体の胴部からテーパ部における熱収縮性フィルムの収縮量に応じて凹点の深さあるいは凹点の周囲土手部の長さを調整したグラビア版で印刷層をグラビア印刷する技術(特開昭63−274543号公報所載の発明)が公知である。
【0006】
この技術による実施例は、図9に示される。熱収縮ラベルは、図9(ロ)に示す容器本体のテーパ部の途中部(A点,B点)、テーパ部と胴部との境界(C点)、胴部の途中部(D点)を経て胴部の底端部(図示せず)に至るまで外嵌装着されるが、テーパ部はゆるやかに傾斜しており、C点からA点に向かうほど熱収縮性フィルムの収縮量が大きくなる。そこで、図9(イ)に示す如く、グラビア版の土手長さをC点からA点にかけて次第に長くして、収縮量が大きい箇所ほど印刷層の色濃度が薄くなるようにしている。これにより、収縮後の印刷層は何れの部位にあっても濃淡が等しくなるため、外観の見栄えが良くなって、商品価値が損なわれないのである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、熱収縮ラベルは、上述の如く、ロール状にされた連続体を一枚ずつ切断して使用するものであるため、長尺の熱収縮性フィルムに容器一本分の印刷パターンを繰り返して印刷することで、印刷層は熱収縮性フィルムの長手方向に連続して形成されることとなる。即ち、図10(イ)に示す如く、縦軸を印刷層の色濃度、横軸を熱収縮性フィルムの長手方向とすれば、図中の破線間が容器一本分に対応する印刷層となり、破線が切断予定線となる。
【0008】
しかしながら、従来の印刷パターンは、一つの容器に対応する印刷層と隣の容器に対応する印刷層との境界(破線)において、印刷層の濃度が急激に立ち上がる形態であるから、切断位置が多少ずれて例えば鎖線に沿って切断した場合には、収縮後の熱収縮ラベルの上端縁における印刷層の色濃度が非常に濃くなり、外観の見栄えが非常に悪くなるという問題が生じる。そして、かかる問題は、切断装置や搬送装置の機械的精度誤差によって顕在化される。
【0009】
また、上記問題を回避する手段として、図10(ロ)に示す如く、熱収縮ラベルの切断予定線の両側に印刷層の無いクリア部分を設ける印刷パターンも考えられるが、かかる場合、熱収縮ラベルの上下両端縁に透明帯状部分ができて、やはり外観の見栄えが悪くなるという問題が生じる。
【0010】
そこで、本発明は上記の如き問題点に鑑みてなされたもので、熱収縮後の印刷層に局所的な濃淡のバラツキが生じて外観の見栄えが悪くなるのを好適に防止することができる熱収縮ラベルの連続体を提供することを課題とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明に係る熱収縮ラベルの連続体は、長尺の熱収縮性フィルム2に印刷層3を備え、熱収縮性フィルム2の長手方向に間隔を有して幅方向に設定された切断予定線P,…に沿って切断したものを、容器本体7の胴部8とテーパ部9とに跨って外嵌装着させるようにした熱収縮ラベルの連続体において、印刷層3を熱収縮性フィルム2の長手方向に連続させて形成することにより、各切断予定線Pに沿って該各切断予定線Pの一方側に形成される所定領域Lt及び各切断予定線Pに沿って該各切断予定線Pの他方側に形成される所定領域Lbにも印刷層3b,3cが形成されるようにし、且つ、前記一方側所定領域Ltにおける印刷層3bの色濃度を、容器本体7のテーパ部9の縮径率に略対応させて、各切断予定線P間における前記一方側の所定領域Ltと前記他方側の所定領域Lbとに挟まれる所定領域Lmにおける印刷層3の色濃度よりも予め薄くしておくと共に、前記他方側所定領域Lbにおける印刷層3cの色濃度も、各切断予定線P間における前記一方側の所定領域Ltと前記他方側の所定領域Lbとに挟まれる所定領域Lmにおける印刷層3の色濃度よりも予め薄くしておくことを特徴とする。
【0013】
従って、かかる発明によれば、熱収縮性フィルム2の両端領域のうち、一方側Ltにおける印刷層3bの色濃度を、容器本体7のテーパ部9の縮径率に略対応させて予め薄くしておくと共に、他方側Lbにおける印刷層3cの色濃度も、予め薄くしておくことで、切断予定線P(熱収縮ラベルの両端縁2b,c)の両側に色濃度の薄い印刷層3の領域が存在するため、多少の切断位置のずれによっても、熱収縮後の印刷層3に局所的な濃淡のバラツキが生じて外観の見栄えが悪くなるのを好適に防止することができる。
【0014】
また、本発明に係る熱収縮ラベルの連続体は、請求項2記載の如く、切断予定線Pから他方側の所定領域Lbにおける印刷層3cの色濃度を、容器本体7の胴部8の中ほどに形成されたくびれ部8a若しくは胴部8の底端部8bの縮径率に略対応させて、各切断予定線P間における前記一方側の所定領域Ltと前記他方側の所定領域Lbとに挟まれる所定領域Lmにおける印刷層3の色濃度よりも予め薄くしておくものであってもよい。
かかる構成からなる熱収縮ラベルによれば、収縮後のくびれ部8a若しくは胴部8の底端部8bにおける印刷層3cの色濃度も均一化させることができる。
【0015】
さらに、本発明に係る熱収縮ラベルの連続体は、請求項3記載の如く、切断予定線Pから他方側の所定領域Lbにおける印刷層3cの色濃度を、容器本体7の胴部8の縮径率に関わらず、各切断予定線P間における前記一方側の所定領域Ltと前記他方側の所定領域Lbとに挟まれる所定領域Lmにおける印刷層3の色濃度よりも予め薄くしておくものであってもよい。
かかる構成からなる熱収縮ラベルによれば、収縮後の印刷層3cについては、色濃度を厳密に均一化させることができないが、容器本体7の胴部8における熱収縮性フィルム2の収縮率はさほど大きくないため、大きな濃淡のバラツキは生じず、外観に対する影響は実質上無視できる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に従って説明する。
【0018】
<第一実施形態>
第一実施形態に係る熱収縮ラベル1は、図1(イ)に示す如く、熱収縮性フィルム2の片面側に印刷層3が形成されたもので、該熱収縮性フィルム2は、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンやポリプロピレン、ポリエチレン等製の厚さ15〜80μm程度に形成された公知のフィルムで、且つ、少なくとも一方向に所定の収縮率(例えば90℃で30〜90%)で熱収縮する性質を有する。
【0019】
また、前記熱収縮ラベル1は、印刷層3が内面側になるように両端部が溶着や接着剤等で接合されて収縮方向が周方向になるように筒状に形成され、さらに、折り目部分2a,2aが両端になるように扁平状に折り畳まれている。
【0020】
そして、前記印刷層3は、図1(ロ)に示す如く、デザインや商品名等が施された第一着色インキ層4と、該第一着色インキ層4の上から熱収縮性フィルム2の全面にわたって施され、若しくは第一着色インキ層4を除いた部分に施された第二着色インキ層5とからなり、前記第一着色インキ層4は、青や赤等の任意の色の着色インキが塗布されると共に、第二着色インキ層5は、例えば、透明な緑色等の地色用の着色インキが塗布されている。尚、これ以降、印刷層3といえば、第二着色インキ層5をいうものとする。
【0021】
そして、前記印刷層3は、例えばグラビア印刷によって厚さ0.1〜10μm(好ましくは0.5〜3μm)に塗布されているが、前記折り目部分2a,2a付近では、印刷層3aの色濃度が薄くなる、即ち、印刷層3aの厚みが薄くなるように塗布されている。しかも、この折り目部分2a,2a付近の印刷層3aは、該折り目部分2a,2aに向かって除々に薄くなるように形成されている。
【0022】
また、前記印刷層3は、図2に示す如く、熱収縮性フィルム2の両端縁2b,2c(容器に外嵌装着された状態における熱収縮ラベル1の上下端縁)にまで形成されており、本実施形態に係る熱収縮ラベル1には、印刷層3の無いクリア部分は設けられていない。
【0023】
そして、熱収縮性フィルム2の一端側の所定領域Ltでは、印刷層3bの色濃度が薄くなるように塗布されており、同様に、熱収縮性フィルム2の他端側の所定領域Lbでも、印刷層3cの色濃度が薄くなるように塗布されている。しかも、この領域Lt,Lbにおける印刷層3b,3cは、端縁2b,2cに向かって除々に薄くなるように形成され、且つ、両端縁2b,2cにおける印刷層3の色濃度が近似乃至一致するようになっている。
【0024】
従って、縦軸を印刷層3の色濃度、横軸を熱収縮性フィルム2の長手方向として、印刷層3の色濃度分布を表すと、図3(イ)に示す如く、所定領域Ltと所定領域Lbとに挟まれた所定領域Lmでは、印刷層3dの色濃度が一定(濃度勾配を持たない)であり、所定領域Lt,Lbでは、印刷層3b,3cの色濃度が所定領域Lmよりも薄くなっており濃度勾配を持つ。しかも、所定領域Lbは、所定領域Ltに比べて長さの短い領域であるため、所定領域Lbにおける印刷層3cの濃度勾配は、所定領域Ltにおける印刷層3bの濃度勾配よりも急勾配となっている。
【0025】
また、図3(ロ)に示す如く、所定領域Ltは、透明なポリエチレンテレフタレート製ボトル(PETボトル)からなる容器本体7の胴部8から断面径が急減するテーパ部9に対応しており、且つ、他方の所定領域Lbは、容器本体7の胴部8の下端から内向きにR状に縮径する底端部8bに対応するようになっている。そして、所定領域Ltにおける印刷層3bは、容器本体7のテーパ部9の縮径率に略対応した濃度勾配を持っている。
【0026】
第一実施形態に係る熱収縮ラベルは、以上の構成からなり、次に、熱収縮ラベルを収縮させて容器に外嵌装着させた状態を図3を参酌しつつ説明する。
【0027】
上述の如く、熱収縮性フィルム2の一端側の所定領域Ltは、容器本体7のテーパ部9に密着し、一方、熱収縮性フィルム2の他端側の所定領域Lbは、胴部8の底端部8bに密着するため、所定領域Lt,Lbは、所定領域Lmよりも収縮量の大きい収縮が行われ、しかも、所定領域Ltは、その端縁2bに近い部分ほど、また、所定領域Lbは、その端縁2cに近い部分ほど、より大きな収縮量をもって収縮させられる。
【0028】
一方、容器本体7の胴部8は、上下方向の各部分における断面径が略一様であるから、胴部8に密着する所定領域Lmは、その上下方向の何れの部分においても、略一様の収縮量をもって収縮させられる。
【0029】
即ち、第一実施形態に係る熱収縮ラベルは、一様な収縮量をもって収縮する所定領域Lmの印刷層3dを、略一様な色濃度に形成する一方、その両端に位置する収縮量が変化する所定領域Lt,Lbの印刷層3b,3cについては、該箇所における熱収縮性フィルム2の収縮量(容器本体7の縮径量)に応じて色濃度を変えているため、熱収縮性フィルム2の収縮後の印刷層3に濃淡のバラツキが生じることはない。
【0030】
ところで、印刷層3の形成は、上述の如く、印刷により、代表的には、グラビア印刷により行うことができる。そして、色濃度の濃淡を変える手法としては、図4に示す如く、凹部13の深さを次第に深く(浅く)したグラビア版12(イに示す)、凹部13の土手長さLを次第に長く(短く)したグラビア版12(ロに示す)、凹部13の配置密度を次第に密(粗)にしたグラビア版12(ハに示す)、凹部13の大きさを次第に大きく(小さく)したグラビア版12(ニに示す)、若しくはこれらを適当に組み合わせたグラビア版等を使用してグラビア印刷する方法が挙げられる。
【0031】
以上の如く、第一実施形態に係る熱収縮ラベルによれば、熱収縮性フィルム2の両端側領域のうち、一方側Ltにおける印刷層3bの色濃度を、容器本体7のテーパ部9の縮径率に略対応させて予め薄くしておいたため、熱収縮後の印刷層3に局所的な濃淡のバラツキが生じて外観の見栄えが悪くなるのを好適に防止することができる。また、他方側Lbにおける印刷層3cの色濃度の変化は、容器本体7の胴部8の底端部8bの縮径率に完全に対応させていないが、かかる胴部8の底端部8bは、胴部8やテーパ部9に比べて目に付きにくい箇所であるため、外観に対する影響は実質上無視できる。
【0032】
また、扁平状にされた筒状の熱収縮ラベルは、折り目部分2a,2aがその他の箇所に比べて熱収縮量が多くなることが知られているが、第一実施形態に係る熱収縮ラベルによれば、折り目部分2a,2aにおける印刷層3aの色濃度を、その他の箇所に比べて薄くしているため、折り目部分2a,2aにおける印刷層3aとそうでない部分における印刷層3との間に、熱収縮後の色濃度の濃淡のバラツキ(色ムラ)が生じて外観の見栄えが悪くなるのを好適に防止することができるという利点も有する。
【0033】
かかる場合、折り目部分2a,2aにおける印刷層3aについても、所定領域Lt,Lbに対応する部分に色濃度の変化を付けておけば、熱収縮後の折り目部分2a,2aにおける印刷層3aの色濃度も均一化されることとなる。
【0034】
尚、容器本体7の縮径率に対応した色濃度とは、例えばグラビア印刷による透明な緑色の場合は、収縮率50%の部分の濃度を縮径率0%の部分の50〜70%程度にすることで良い。
【0035】
<第二実施形態>
上述の如く、筒状の熱収縮ラベルは、熱収縮性フィルム2の内面側に印刷層3が形成された基材の両端部を接合してチューブ状に形成した後、偏平状に折り畳んだ状態でロール状に巻き取り、自動装着装置などによって順次繰り出されながら所定長さに切断され、しかる後、筒状に開口されて容器本体7に外嵌装着されるものである。
【0036】
そこで、熱収縮ラベルは、通常、連続体として取り扱われる。かかる熱収縮ラベルの連続体は、本実施形態においては、長尺の熱収縮性フィルム2の長手方向に間隔を有して複数の切断予定線を設定し、印刷層3を熱収縮性フィルム2の長手方向に連続させて形成し、且つ、切断予定線から一方側の所定領域における印刷層3の色濃度を予め薄くしておくと共に、切断予定線から他方側の所定領域における印刷層3の色濃度も予め薄くしておくようにしている。
【0037】
この本実施形態に係る熱収縮ラベルについて、縦軸を印刷層3の色濃度、横軸を熱収縮性フィルム2の長手方向として、印刷層3の色濃度分布を表すと、図5に表される。そして、図中、熱収縮性フィルム2を幅方向に横切る破線Pが熱収縮ラベルの切断予定線であり、この切断予定線Pに沿って切断されたものが第一実施形態における熱収縮ラベルと同じものになる。尚、切断予定線Pにおける印刷層3の色濃度が最も薄くなっているが、これは、印刷層3のうち、最も色濃度が濃い部分の約30〜60%に相当する色濃度となっている。
【0038】
従って、切断予定線Pから一方側の所定領域Ltにおける印刷層3bが容器本体7のテーパ部9に対応し、切断予定線Pから他方側の所定領域Lbにおける印刷層3cが容器本体7の胴部8の底端部8bに対応し、所定領域Lt,Lbに挟まれた領域Lmにおける印刷層3dが容器本体7の胴部8に対応する。
【0039】
以上、第二実施形態によれば、切断予定線Pを挟んで両側に色濃度の薄い領域が存在しているため、切断位置が多少ずれて、例えば一点鎖線L1や二点鎖線L2に沿って切断した場合でも、収縮後の熱収縮ラベルの上端縁における印刷層3の色濃度が非常に濃くなることはなく、外観の見栄えが悪化するという問題は生じ得ない。
【0040】
また、印刷層3は、切断予定線Pを挟んで連続しており、切断予定線Pの両側に印刷層3の無いクリア部分が設けられていないため、さらに外観の見栄えを良くすることができる。
【0041】
さらに、印刷層3が熱収縮性フィルム2の両端縁2b,2cにまで形成されていることで、フィルムの内面同士が直接密着することが無いため、従来のクリア部分を設けていた熱収縮ラベルに比べて易開口性を得ることができ、高速ラベラーに対応することができる。
【0042】
参考例
ところで、近年、PETボトル等の合成樹脂製容器はリサイクルするものという考えが定着してきている。ところが、良質なリサイクル材料を得るためには、例えば緑色等に着色されたPETボトルは、無色透明のPETボトルから分離する必要があり、処理コストがかかるため、リサイクルがなかなか進んでいないのが実状である。
【0043】
そこで、本実施形態では、容器本体には着色を施さず、その所望する着色を熱収縮ラベルの印刷層で代用することとした。例えば、従来は、緑茶を入れるためのPETボトルには、商品に付加価値を与える観点から、緑色の着色を施していたが、今回は、PETボトルの容器本体自体には着色を施さず、その代わりに、上記第一実施形態における熱収縮ラベルの印刷層3に緑色の透明着色インキを採用することとした。
【0044】
熱収縮ラベルは、テーパ部9の上端縁9aから胴部8の底端部8bにかけて容器本体7の全周面に外嵌装着するものとし、印刷層3のうち、容器本体7のテーパ部9、胴部8の底端部8bに対応する部分には、該部分における熱収縮性フィルム2の収縮量に応じて印刷層3の色濃度を変化させるものとする。
【0045】
この手法により、熱収縮後の印刷層3の色濃度が均一化されることとなり、外観の見栄えを損なうことなく、あたかも容器本体を着色したかのように見え、従来の容器と同等の商品価値が得られることとなる。
【0046】
<その他の実施形態>
尚、本発明は、上記何れの実施形態にも限定されることはなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲にて種々の変更が可能である。
【0047】
従って、容器としては、PETボトルにのみ限定されるものではなく、ガラスビンや、その他の公知となっている合成樹脂製容器をも含む。しかも、容器は、断面が円形である必要はなく、断面が四角形であって、角部がRがけされたもの等をも含む。
【0048】
また、熱収縮ラベルを容器本体7の口部10(不透明部分)を除く全周面に外嵌装着させることで、例えば第三実施形態に示す如く、容器本体7自体を着色したかの如くに見せることができるが、本発明は、これに限定されず、図6(イ)に示す如く、容器本体7のテーパ部9から胴部8の中ほどに形成されたくびれ部8aにかけて外嵌装着されるもの、図6(ロ)に示す如く、容器本体7の口部10の下端縁(テーパ部9の上端縁9a)と間隔を空けてテーパ部9の途中から胴部8の底端部8bにかけて外嵌装着されるもの、図6(ハ)に示す如く、テーパ部9から胴部8の途中にかけて外嵌装着されるものであってもよい。
【0049】
図6(イ)に示す例によれば、熱収縮性フィルム2の他端側の所定領域Lbがくびれ部8aに密着することとなる。かかる場合、該所定領域Lbにおける印刷層3cの色濃度を、くびれ部8aにおける熱収縮性フィルム2の収縮率に略対応させて薄くするものであってもよく、あるいは所定領域Lbにおける印刷層3cの色濃度を、くびれ部8aにおける熱収縮性フィルム2の収縮率に関わらず薄くするものであってもよい。
【0050】
所定領域Lbにおける印刷層3cの色濃度と、くびれ部8aにおける熱収縮性フィルム2の収縮率とを対応させなくともよい理由として、くびれ部8aは、テーパ部9に比べて縮径率が十分に小さいため、収縮後の印刷層3cに極端な濃淡のバラツキが生じ得ないことが挙げられる。ちなみに、これは、くびれ部8aのみならず、図6(ロ)に示す如く、胴部8の底端部8bにも当てはまることである。加えて、底端部8bの場合には、所定領域Lbにおける印刷層3cが目立たない位置に所在することも上記の理由として挙げられる。
【0051】
また、図6(ハ)に示す例は、熱収縮性フィルム2の他端側の所定領域Lbがくびれ部8aにも底端縁8bにも引っかからない場合である。かかる場合、熱収縮後の該箇所における印刷層3cが、胴部8に対応する他の箇所における印刷層3dよりも色濃度が薄くなるが、胴部8における熱収縮性フィルムの収縮量は比較的少ないため、大きな濃淡のバラツキは生じず、外観の見栄えを悪化させるには至らない。
【0052】
また、熱収縮ラベルの連続体に設定された切断予定線P近傍における印刷層3の印刷パターンも上記実施形態(図5)に限定されるものではなく、図7(イ)に示す如く、熱収縮性フィルム2の他端側の所定領域Lbが濃度勾配を持たないもの、熱収縮性フィルム2の一端側の所定領域Ltおよび他端側の所定領域Lbの濃度勾配が鋭角的に交わるものも考えられる。要は、切断予定線Pを挟んで両側に色濃度の薄い領域が設けられていれば、切断位置ずれによる不具合を解消できるので、本発明の意図するところである。
【0053】
さらに、印刷層に用いられるインクは、透明着色インキのみに限られず、不透明な着色インキや白色インキ、その他の公知のインキが採用可能である。また、第一実施形態のような印刷層3の層構造のみには限定されない。
【0054】
また、印刷層3は、上述の如く、熱収縮性フィルム2の全面にわたって形成されるものには限定されず、例えば、図8(ロ)に示す如く、熱収縮性フィルム2の一端側の所定領域Lt(容器本体7のテーパ部9に相当)、および他端側の所定領域Lb(容器本体7の胴部8の底端部8bに相当)にのみ、印刷層3を形成するものであってもよい。そして、所定領域Ltと所定領域Lbとに挟まれた所定領域Lm(容器本体7の胴部8に相当)には、デザインや商品名等が施された着色インキ層15と、該着色インキ層16の上から白色インキが塗布されて不透明な白色インキ層16とからなる第二印刷層14を形成している。尚、かかる場合でも、収縮後の印刷層3の濃淡のバラツキ(色ムラ)が生じないよう、図8(イ)に示す如く、印刷層3の色濃度を変えておくのが好ましい。
【0055】
【発明の効果】
以上の如く、本発明は、熱収縮性フィルムの両端領域のうち、一方側における印刷層の色濃度を、容器本体のテーパ部の縮径率に略対応させて予め薄くしておくと共に、他方側における印刷層の色濃度も、予め薄くしておくことで、切断予定線(熱収縮ラベルの両端縁)の両側に色濃度の薄い領域が設けられているため、多少の切断位置のずれに関わらず、熱収縮後の印刷層に局所的な濃淡のバラツキが生じて外観の見栄えが悪くなるのを好適に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す熱収縮ラベルであって、(イ)は、横断面図、(ロ)は、要部拡大横断面図。
【図2】同実施形態の熱収縮ラベルの縦断面図。
【図3】(イ)は、印刷層の色濃度分布図、(ロ)は、(イ)に対応する容器本体の半側面図。
【図4】同実施形態のグラビア版を示し、(イ)は、凹部の深さが変わるものの側面図、(ロ)は、凹部の間隔が変わるものの平面図、(ハ)は、凹部の配置密度が変わるものの平面図、(ニ)は、凹部の形状が変わるものの平面図。
【図5】同実施形態の熱収縮ラベルの連続体における印刷層の色濃度分布図。
【図6】(イ)〜(ハ)は、他実施形態の熱収縮ラベルの外嵌装着態様を示す容器本体の側面図。
【図7】(イ)、(ロ)は、他実施形態の熱収縮ラベルの連続体における印刷層の色濃度分布図。
【図8】(イ)は、他実施形態の熱収縮ラベルの印刷層の色濃度分布図、(ロ)は、(イ)に対応する熱収縮ラベルの縦断面図。
【図9】(イ)は、グラビア版の凹部の形成態様の分布図、(ロ)は、(イ)に対応する容器本体の半側面図。
【図10】(イ)は、従来の第一の例による熱収縮ラベルの連続体における印刷層の色濃度分布図、(ロ)は、従来の第二の例による熱収縮ラベルの連続体における印刷層の色濃度分布図。
【符号の説明】
1…熱収縮ラベル
2…熱収縮性フィルム
2b,2c…端縁
3…印刷層
7…容器本体
8…胴部
9…テーパ部
12…グラビア版
13…凹部

Claims (3)

  1. 長尺の熱収縮性フィルム(2)に印刷層(3)を備え、熱収縮性フィルム(2)の長手方向に間隔を有して幅方向に設定された切断予定線(P,…)に沿って切断したものを、容器本体(7)の胴部(8)とテーパ部(9)とに跨って外嵌装着させるようにした熱収縮ラベルの連続体において、印刷層(3)を熱収縮性フィルム(2)の長手方向に連続させて形成することにより、各切断予定線(P)に沿って該各切断予定線(P)の一方側に形成される所定領域(Lt)及び各切断予定線(P)に沿って該各切断予定線(P)の他方側に形成される所定領域(Lb)にも印刷層(3b,3c)が形成されるようにし、且つ、前記一方側の所定領域(Lt)における印刷層(3b)の色濃度を、容器本体(7)のテーパ部(9)の縮径率に略対応させて、各切断予定線(P)間における前記一方側の所定領域(Lt)と前記他方側の所定領域(Lb)とに挟まれる所定領域(Lm)における印刷層(3)の色濃度よりも予め薄くしておくと共に、前記他方側の所定領域(Lb)における印刷層(3c)の色濃度も、各切断予定線(P)間における前記一方側の所定領域(Lt)と前記他方側の所定領域(Lb)とに挟まれる所定領域(Lm)における印刷層(3)の色濃度よりも予め薄くしておくことを特徴とする熱収縮ラベルの連続体。
  2. 前記切断予定線(P)から他方側の所定領域(Lb)における印刷層(3c)の色濃度を、容器本体(7)の胴部(8)の中ほどに形成されたくびれ部(8a)若しくは胴部(8)の底端部(8b)の縮径率に略対応させて、各切断予定線(P)間における前記一方側の所定領域(Lt)と前記他方側の所定領域(Lb)とに挟まれる所定領域(Lm)における印刷層(3)の色濃度よりも予め薄くしておく請求項1記載の熱収縮ラベルの連続体。
  3. 前記切断予定線(P)から他方側の所定領域(Lb)における印刷層(3c)の色濃度を、容器本体(7)の胴部(8)の縮径率に関わらず、各切断予定線(P)間における前記一方側の所定領域(Lt)と前記他方側の所定領域(Lb)とに挟まれる所定領域(Lm)における印刷層(3)の色濃度よりも予め薄くしておく請求項1記載の熱収縮ラベルの連続体。
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