JP3886612B2 - 液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、液晶分子の配列状態を画素毎に制御する1組の電極を一方の透明基板上に設けたIPS(In-Plane Switching)型の液晶表示装置の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示装置は、薄くて軽量であるとともに低電圧で駆動できて消費電力が少ないという長所があり、近年、パーソナルコンピュータのディスプレイやテレビ等に広く使用されるようになった。
一般的なTN(Twisted Nematic )型液晶表示装置は、2枚の透明ガラス基板の間に液晶を封入した構造を有している。それらのガラス基板の相互に対向する2つの面(対向面)のうち、一方の面側にはブラックマトリクス、カラーフィルタ、対向電極及び配向膜等が形成され、また他方の面側にはアクティブマトリクス回路、画素電極及び配向膜等が形成されている。更に各ガラス基板の対向面と反対側の面には、それぞれ偏光板が貼り付けられている。これらの2枚の偏光板は、例えば偏光板の偏光軸が互いに直交するように配置され、これによれば、電界をかけない状態では光を透過し、電界を印加した状態では遮光するモード、すなわちノーマリーホワイトモードとなる。また、2枚の偏光板の偏光軸が平行な場合には、電界をかけない状態では光を遮光し、電界を印加した状態では透過するモード、すなわちノーマリーブラックモードとなる。
【0003】
しかし、TN型液晶表示パネルでは、CRTに比べて視角特性が劣り、画面を見る角度によってコントラストが変化してしまうという欠点がある。
近年、TN型液晶表示パネルに比べて視角特性が優れた液晶表示装置として、IPS型の液晶表示装置が開発されている(特開平7−191336号公報及び特開平9−5763号公報等)。IPS型液晶表示装置は、一方の透明基板側にTFT(Thin Film Transistor)、画素電極及びコモン電極(対向電極)等が形成され、他方の透明基板側にはカラーフィルタ等が形成されている。以下、TFTが形成された基板をTFT基板、カラーフィルタが形成された基板をCF基板という。
【0004】
図10はIPS型液晶表示装置を示す断面図、図11は同じくそのIPS型液晶表示装置のTFT基板50を示す平面図である。なお、図10は図11のB−B線に対応する位置における断面を示す。
このIPS型液晶表示装置は、相互に対向して配置されたTFT基板50及びCF基板60と、これらの基板50,60間の間隔を一定に維持するための球形スペーサ73と、基板50,60間に封入された液晶74と、基板50,60の外面に配置された1対の偏光板(図示せず)とにより構成されている。
【0005】
TFT基板50は以下のように構成されている。すなわち、ガラス基板51上には、図11に示すように、ゲートバスライン53及びコモンバスライン52が相互に平行に形成されている。また、ガラス電極51上には、ゲートバスライン53及びコモンバスライン52に直交して複数本のドレインバスライン55が形成されている。これらのゲートバスライン53、コモンバスライン52及びドレインバスライン55に囲まれた領域が画素領域であり、各画素領域には複数本のコモン電極52a及び画素電極56が相互に平行に形成されている。各画素領域毎に、コモン電極52aの一端側は接続線52bにより接続され、画素電極56の一端側はソース電極57bにより接続され、画素電極56の他端側は接続線56aに接続されている。
【0006】
ゲートバスライン53、コモンバスライン52及びコモン電極52aは、透明絶縁膜54に覆われており、この絶縁膜54上にドレインバスライン55及び画素電極56が形成されている。また、絶縁膜54上には、ソース電極57b及びドレイン電極57aがゲートバスライン53を挟んで形成されている。このソース電極57bは画素電極56に接続され、ドレイン電極57aはドレインバスライン55に接続されている。また、ソース電極57b及びドレイン電極57aとゲートバスライン53との間にはシリコン活性層(図示せず)が形成されており、これらのソース電極57b、ドレイン電極57a、ゲートバスライン13及びシリコン活性層とによりTFT57が構成される。
【0007】
また、基板51上には、これらのドレインバスライン55、画素電極56、ドレイン電極57b及びソース電極57aを覆うようにして配向膜58が形成され、この配向膜58の表面はラビング処理が施されている。
一方、CF基板60は以下のように構成されている。すなわち、ガラス基板61の一方の面側には、各画素領域毎に、赤(R)、緑(G)又は青(B)のカラーフィルタ62が形成されており、これらのカラーフィルタ62は配向膜63に覆われている。
【0008】
このように構成されたIPS型液晶表示装置において、電圧を印加しない状態では液晶分子は配向膜のラビング方向に沿って配向している。一般的に、IPS型液晶表示装置では、配向膜のラビング方向(図11中に矢印で示す)は画素電極56に対し約15°の角度で傾いており、従って、図12(a)に上面図、図12(b)に側面図を示すように、液晶分子75の長軸は画素電極56の長手方向(図12(a)中に矢印で示す)に対し約15°傾いた方向にホモジェニアス配向している。この場合、一対の偏光板の偏光軸が交差しているとすると、光は偏光板により遮光されて黒表示となる。
【0009】
画素電極56とコモン電極52aとの間に電圧を印加すると、TFT基板50側の液晶分子75は電界の方向に配向する。このため、図13(a)に上面図、図13(b)に側面図を示すように、液晶分子75はTFT基板50側からCF基板60側に徐々に捩じれたように配向する。これにより、光は一対の偏光板を透過する。画素電極56とコモン電極52aとの間に印加する電圧を変化させることにより、液晶表示装置を透過する光量を制御することができる。
【0010】
IPS型液晶表示装置においては、TN型液晶表示装置と異なり、液晶分子75が基板面に対し常に平行であり、光の抜けが殆どなくコントラストが高いため、視角特性が優れている。
ところで、液晶表示装置の製造工程において、TFT基板とCF基板とに間に液晶を注入する際に、液晶分子は、配向膜のラビング方向ではなく、液晶の流れる方向に配向する。このため、基板間に液晶を充填した後、加熱炉内で液晶をネマティック相からアイソトロピック相への転移温度以上に加熱し、その後自然冷却してネマティック相に戻す熱処理が施される。この熱処理により、液晶分子75の配向方向が配向膜58,63のラビング方向に揃えられる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のIPS型液晶表示装置では、熱処理後も液晶分子の配向方向がラビング方向と異なる部分が発生しやすく、その結果、電圧無印加時に黒表示となるべきところに光抜けが生じることがある。これにより、液晶表示装置のコントラストが低下するとともにざらついた表示になり、表示品質が劣化する。
【0012】
本発明の目的は、IPS型液晶表示装置において、液晶分子の配向方向を配向膜のラビング方向に揃えることができて、表示品質が高い液晶表示装置の製造方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記した課題は、相互に平行に配置された画素電極及びコモン電極を有する第1の透明基板と、該第1の透明基板に対向配置された第2の透明基板との間に液晶を封入して液晶パネルとする工程と、前記第2の透明基板上に導電層を配置する工程と、前記液晶パネルの一部領域を、前記液晶のアイソトロピック相−ネマティック相の相転移温度以上に加熱し、加熱領域を走査して前記液晶全体を熱処理する工程と、前記導電層を除去する工程とを有し、前記第1の透明基板の前記第2の透明基板側の面にはラビング処理が施された第1の配向膜が形成され、前記第2の透明基板の前記第1の透明基板側の面にはラビング処理が施された第2の配向膜が形成されていることを特徴とする液晶表示装置の製造方法により解決する。
【0014】
以下、本発明の作用について説明する。
本願発明者等は、従来のIPS型液晶表示装置において、液晶分子の配向方向が熱処理後も配向膜のラビング方向に揃わない原因を追求した結果、以下のことが判明した。
すなわち、液晶パネル全体を加熱した後に冷却する従来方法では、アイソトロピック相からネマティック相への液晶の相転移がパネル全体でほぼ同時に発生する。このため、液晶分子はある領域では配向膜のラビング方向に配向するが、他の領域では例えばスペーサの表面に沿って配向し、これら配向方向が異なる領域が液晶パネルの全面に亘って混在する状態となり、配向異常が発生する。
【0015】
そこで、本発明においては、液晶パネルの全体を同時に加熱するのではなく、一部領域を加熱し、加熱領域を走査する。加熱によりネマティック相からアイソトロピック相に変化した液晶は、再度ネマティック相に相転移する際に、配向膜のラビング方向に配向する。加熱領域を走査することにより、アイソトロピック相からネマティック相に相転移する領域も移動するが、液晶分子は先に配向した液晶分子の配向方向に倣って配向するという性質があるため、後から相転移する液晶の分子も先の液晶分子の配向方向に配向する。これにより、パネル全体に亘って液晶分子の配向方向が均一になり、配向異常が抑制され、表示品質が良好な液晶表示装置が得られる。
【0016】
また、図14(a)に側面図、図14(b)に平面図を示すように、スペーサ73が近接して配置されていると、スペーサ73間の領域ではスペーサ73の表面に沿って液晶分子75が配向し、本来の配向方向と異なってしまうことがある。本願発明者等は、スペーサの密度と配向異常との関係を調べた。その結果、スペーサの密度(平均密度:以下、同じ)が50個/mm2 を超える場合はスペーサ間の平均距離が短くなり、配向異常が発生しやすくなることが判明した。従って、第1及び第2の透明基板間に配置するスペーサの密度は50個/mm2 以下とすることが好ましい。
【0017】
更に、液晶がアイソトロピック相からネマティック相に相転移する際に外部電界が加わると、電界に沿って液晶が配向し、配向異常の原因となる。特に、IPS型液晶表示装置では、第2の透明基板側に電極を有しないため、電界の影響を受けやすい。このため、本発明では、第2の透明基板外面に導電層(透明導電膜又は導電層を有する部材)を配置して外部電界の影響を遮断する。この導電層は、熱処理後に第2の透明基板の面上から除去する。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
図1〜図7は本発明の実施の形態の液晶表示装置の製造方法を示す図である。なお、図1は熱処理前の液晶パネル1の断面図、図2は同じくその液晶パネル1のTFT基板10を示す平面図であり、図1は図2のA−A線に対応する位置における断面を示す。
【0019】
まず、図1に示すように、液晶パネル1を構成するTFT基板(第1の透明基板)10及びCF基板(第2の透明基板)20を形成する。TFT基板10は以下のようにして形成する。すなわち、ガラス基板11上に導電膜を形成し、この導電膜をパターニングして、図2に示すように、コモンバスライン12、コモン電極12a及びゲートバスライン13を形成する。この場合、コモンバスライン12及びゲートバスライン13は相互に平行に形成し、コモン電極12aはコモンバスライン12から垂直方向に複数本が平行に延び出すように形成する。コモン電極12aの先端側は接続線12bにより相互に接続しておく。
【0020】
次に、基板11上の全面に透明絶縁膜14を形成し、TFT17の活性層となる部分にシリコン層(図示せず)を形成する。そして、このシリコン層上にゲート絶縁膜(図示せず)を形成する。その後、基板11上の全面に導電膜を形成し、この導電膜をパターニングして、ドレインバスライン15、画素電極16、ドレイン電極17a及びソース電極17bを形成する。この場合、ドレインバスライン15は、コモンバスライン12及びゲートバスライン13に垂直に交差するように形成する。また、画素電極16はコモン電極12aに平行に形成し、一端側はソース電極17bに接続し、他端側は接続線16aに接続しておく。更に、ドレイン電極17aはドレインバスライン15に接続しておく。
【0021】
次に、基板11上の全面にポリイミド等からなる配向膜18を形成し、この配向膜18の表面をラビング処理する。この場合、ラビング方向(図2に矢印で示す)は、画素電極16に対し約5〜30°の角度となるようにする。これにより、TFT基板10が完成する。
一方、CF基板20を以下のように形成する。
【0022】
まず、ガラス基板21の一方の面上に、各画素領域に対応させて、R,G,Bのカラーフィルタ22を形成する。その後、これらのカラーフィルタ22を被覆するように配向膜23を形成し、配向膜23の表面をラビング処理する。この場合、配向膜23のラビング方向は、配向膜18のラビング方向と同じになるようにする。これにより、CF基板20が完成する。
【0023】
次に、TFT基板10とCF基板20とを対向させて配置し、両者の間に液晶を封入して液晶パネル1を形成する。液晶の封入方法としては、ディップ注入法及び滴下注入法がある。
ディップ注入法においては、図3に示すように、TFT基板10(又は、CF基板20)の縁部に沿って熱硬化性樹脂又は紫外線硬化樹脂からなるシール材31を塗布する。このとき、シール材31を閉じた線状に塗布するのではなく、後工程で基板10,20間に液晶を注入するための液晶注入口32として、シール材31を塗布しない部分を設けておく。
【0024】
その後、TFT基板10上に直径が約4〜5μmの球状(又は円柱状)のスペーサ33(図1参照)を50個/mm2 以下の密度で散布する。そして、TFT基板10とCF基板20とを、配向膜18,23が形成された面を対向させて貼合わせる。次に、加熱又は紫外線照射により、シール材31を硬化させる。これにより、TFT基板10とCF基板20とを貼合わせてなる空パネルが得られる。
【0025】
次に、図4に示すように、真空チャンバ(図示せず)内に液晶34が入った容器35と空パネル1aとを配置し、チャンバ内を十分に排気した後、空パネル1aの液晶注入口32を液晶34中に浸漬する。そして、チャンバ内を大気圧に戻す。そうすると、圧力差により液晶34が空パネル1a内に注入される。パネル1a内に液晶34が十分充填された後、液晶注入口32に封止材として紫外線硬化型樹脂を充填し、紫外線を照射して硬化させる。これにより、TFT基板10及びCF基板20とを貼合わせてなる液晶パネル1(図1参照)が得られる。
【0026】
一方、滴下注入法においては、図5に示すように、TFT基板10(又は、CF基板20)の縁部に沿って枠状にシール材31を塗布した後、TFT基板10上に液晶34を所定量滴下し、スペーサ33(図1参照)を50個/mm2 以下の密度で散布する。そして、TFT基板10上にCF基板20を重ね合わせ、液晶34を基板10,20間に拡散させる。その後、紫外線を照射してシール材31を硬化させる。これにより、TFT基板10及びCF基板20とを貼合わせてなる液晶パネル1が得られる(図1参照)。
【0027】
このようにして、ディップ注入法又は滴下注入法によりTFT基板10とCF基板20との間に液晶34を封入して液晶パネル1を形成した後、図6に示すように、CF基板20の外側にITO(インジウム酸化スズ)を蒸着して透明導電体膜26を形成する。なお、透明導電体膜26は、液晶注入以前の工程でCF基板20側に形成しておいてもよい。
【0028】
次に、液晶分子を配向膜18,23のラビング方向に配向させる熱処理を行う。図7は熱処理を示す模式図である。この図7に示すように、液晶パネル1を水平方向に数cm/分程度の速度で移動させながら、温風吹出口41から温風を吹き出して液晶パネル1の一部(直線状の領域)を液晶34のアイソトロピック相−ネマティック相の相転移温度以上(例えば、80〜90℃)に加熱し、その後、冷風吹出口42から冷風(室温)を吹き出して加熱後の領域を冷却する。
【0029】
図8は熱処理工程における液晶パネル1を示す模式図である。この図8において、34aは加熱前の液晶であり、この液晶はネマティック相である。34bは温風により温度がネマティック相→アイソトロピック相の相転移温度に到達した液晶であり、34cはアイソトロピック相に転移した液晶である。34dはアイソトロピック相→ネマティック相の相転移温度まで冷却した液晶であり、34eは相転移温度以下に冷却した液晶である。液晶パネル1の移動に伴って最初にアイソトロピック相に転移した液晶は、ネマティック相に転移する際に、配向膜18,23のラビング方向に配向する。液晶パネル1の移動に伴ってアイソトロピック相→ネマティック相の相転移領域も移動するが、液晶分子は先に配向した液晶分子の配向方向に倣って配向する性質があるため、スペーサ33の近傍でもスペーサ33の表面に配向することが回避され、配向膜18,23のラビング方向に配向する。
【0030】
このようにして、液晶パネル1全体を熱処理した後、液晶パネル1の両側に偏光板を配置する。これにより、本発明に液晶表示装置が完成する。
本実施の形態においては、上述の如く、アイソトロピック相からネマティック相への相転移が発生する領域を狭い領域に限定し、相転移領域を徐々に移動させるので、最初にアイソトロピック相からネマティック相に相転移した液晶の分子が配向膜のラビング方向に配向すると、その後相転移する液晶の分子も同一方向に配向する。そして、パネル全体に亘って相転移が徐々に進行するので、液晶分子の配向方向がパネル全体で均一化される。これにより、配向異常による表示品質の劣化を回避できる。
【0031】
また、本実施の形態においては、CF基板20の外面に透明導電膜26を形成するので、熱処理時に外部からの電界の影響により液晶分子が異常配向するおそれがない。
なお、透明導電膜20は熱処理後に除去する。また、透明導電膜26を形成する替わりに、CF基板20を覆う導電層を有する部材を配置し、熱処理を行ってもよい。この場合も、上述の実施例と同様の効果が得られる。
【0032】
更に、本実施の形態においては、冷風により加熱後の液晶パネル1を冷却するので、製造マージンが増加するという利点もある。なお、処理能力を考慮し、温風吹出口を数段設置してもよい。また、液晶パネル1を固定し、温風吹出口41及び冷風吹出口42を移動させるようにしてもよい。更に、温風を吹き付けるのではなく、ヒータにより液晶パネル1を部分的に加熱するようにしてもよく、加熱手段はこれに限定されるものではない。
【0033】
更にまた、本実施の形態においては、スペーサの密度を50個/mm2 以下としたので、スペーサの表面に沿って液晶分子が配向することが少なく、上記の効果と相俟って、配向異常を防止する効果が極めて大きい。
図9は、横軸にスペーサ散布密度をとり、縦軸に欠陥数をとって、IPS型液晶表示装置におけるスペーサ散布密度と欠陥数との関係を調べた結果を示す図である。この図9に示すように、スペーサ散布密度(平均密度)を50個/mm2 以下とすることにより、欠陥数を著しく低減できる。これは、スペーサ間の距離が大きくなるため、スペーサ間の液晶分子がスペーサの表面ではなく、配向膜のラビング方向に配向するためであると考えられる。
【0034】
上記の実施の形態に示した方法により実際にIPS型液晶表示パネルを製造し、連続駆動試験を行った。その結果、1000時間経過した後も配向状態の劣化が見られなかった。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、液晶パネルの一部領域を液晶のアイソトロピック相−ネマティック相の相転移温度以上に加熱し、加熱領域を走査するので、アイソトロピック相からネマティック相への相転移が狭い領域で起こり、最初に配向した液晶分子の配向方向に倣ってパネル全体の液晶分子が配向する。これにより、表示品質が良好な液晶表示装置が得られる。
【0036】
また、第2の透明基板上に導電膜を形成したり、導電層を有する板状部材を配置することにより、外部電界の影響を回避でき、配向異常をより確実に回避できる。
更に、スペーサの平均密度を50個/mm2 以下とすることにより、スペーサによる配向異常を回避できて、上述の効果と相俟って、IPS型液晶表示装置の表示品質をより一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の液晶表示装置の製造方法を示す図であり、熱処理前の液晶パネルの断面を示す。
【図2】本発明の実施の形態の液晶表示装置の製造方法を示す図であり、熱処理前の液晶パネルのTFT基板を示す。
【図3】ディップ注入法による液晶の封入方法を示す図(その1)である。
【図4】ディップ注入法による液晶の封入方法を示す図(その2)である。
【図5】滴下注入法による液晶の封入方法を示す図である。
【図6】本発明の実施の形態の液晶表示装置の製造方法を示す図であり、CF基板上に透明導電膜を形成した液晶パネルを示す。
【図7】本発明の実施の形態の液晶表示装置の製造方法を示す図であり、熱処理工程を示す図である。
【図8】熱処理工程における液晶パネルの状態を示す模式図である。
【図9】IPS型液晶表示装置におけるスペーサ散布密度と欠陥数との関係を調べた結果を示す図である。
【図10】IPS型液晶表示装置を示す断面図である。
【図11】同じくそのIPS型液晶表示装置のTFT基板を示す平面図である。
【図12】電圧無印加時の液晶分子の状態を示す模式図である。
【図13】電圧印加時の液晶分子の状態を示す模式図である。
【図14】スペーサによる配向異常の発生を示す模式図である。
【符号の説明】
1 液晶パネル
10,50 TFT基板
11,21,51,61 ガラス基板
12,52 コモンバスライン
12a,52a コモン電極
13,53 ゲートバスライン
14,54 透明絶縁膜
15,55 ドレインバスライン
16,56 画素電極
17,57 TFT
18,23,58,63 配向膜
20,60 CF基板
22,62 カラーフィルタ
26 透明導電膜
31 シール材
33,73 スペーサ
34,74 液晶

Claims (3)

  1. 相互に平行に配置された画素電極及びコモン電極を有する第1の透明基板と、該第1の透明基板に対向配置された第2の透明基板との間に液晶を封入して液晶パネルとする工程と、
    前記第2の透明基板上に導電層を配置する工程と、
    前記液晶パネルの一部領域を、前記液晶のアイソトロピック相−ネマティック相の相転移温度以上に加熱し、加熱領域を走査して前記液晶全体を熱処理する工程と、
    前記導電層を除去する工程とを有し、
    前記第1の透明基板の前記第2の透明基板側の面にはラビング処理が施された第1の配向膜が形成され、前記第2の透明基板の前記第1の透明基板側の面にはラビング処理が施された第2の配向膜が形成されていることを特徴とする液晶表示装置の製造方法。
  2. 前記加熱領域を走査する工程において、
    加熱後の領域を冷却手段により冷却することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
  3. 前記第1及び第2の透明基板の間に、両者の間の間隔を一定に維持するためのスペーサを50個/mm2以下の平均密度で配置することを特徴とする請求項1に記載の液晶表示装置の製造方法。
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