JP3886610B2 - 光コネクタ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光コネクタに係り、特に光ファイバを突き合わせ接続可能に成端する光コネクタフェルールを収納した光コネクタプラグと、該光コネクタプラグが差し込まれることにより内部にて光コネクタフェルール同士が突き合わせ接続されるハウジングとを備えてなる光コネクタに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
光ファイバ同士を切替可能に接続する光コネクタとしては、例えばいわゆるSC形光コネクタが従来から提供されている。
図4はSC形光コネクタ1の一例を示す。
図4において、SC形光コネクタ1は、単心光ファイバ2を突き合わせ接続可能に成端する光コネクタフェルール3を収納した光コネクタプラグ4と、該光コネクタプラグ4が挿抜可能に差し込まれるハウジング5(光コネクタアダプタ)とを具備している。ハウジング5内部では、該ハウジング5に差し込まれた光コネクタプラグ4側の光コネクタフェルール3に別の光コネクタフェルールが突き合わせ接続される。
【0003】
ところで、前記SC形光コネクタ1では光コネクタフェルール3を高精度に位置決めして突き合わせ接続する必要があることから、光コネクタプラグ4とハウジング5との間にも高い精度が確保(光コネクタフェルール間よりは精度は低い)され、両者の間の挿抜抵抗が大きくなって切替接続等の作業に不便を生じる場合がある。
図5は、前記問題点に鑑みて開発された光コネクタ6を示す。
図5において、この光コネクタ6は、単心光ファイバ7を突き合わせ接続可能に成端した光コネクタフェルール(図示せず)を収納する光コネクタプラグ8、9と、これら光コネクタプラグ8、9が両側から差し込まれ内部にて接続されるハウジング10(光コネクタアダプタ)とを備えている。光コネクタプラグ8、9はハウジング10に差し込んだ際に該ハウジング10と係脱可能に係合する図示しない係合爪を有している。また、光コネクタプラグ8、9からは前記係合爪を変位させてハウジング10との係合を解除する弾性レバー11、12を突設している。これら弾性レバー11、12は光コネクタプラグ8、9をハウジング10に差し込んだ時には該ハウジング10の外側に突出しているので手動操作することにより係合爪とハウジング10との係合を容易に解除することができ、これによりハウジング10から光コネクタプラグ8、9を容易に引き抜くことができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記の光コネクタ6の場合、単心に対応するものであり、多数の光ファイバに対応するためには複数連設することになり、低コスト化、高密度化が困難である。
前記問題に鑑みて、近年では、図6に示すように、JIS C 5981に制定される光コネクタフェルールに離脱用の弾性レバー13を突設した形状の光コネクタプラグ14a、14bを使用したいわゆるR−J型の光コネクタが提案されている。光コネクタプラグ14a、14bは多心に対応可能であり、しかも、ハウジング14cに差し込んだ時であっても、弾性レバー13を操作して前記ハウジング14cと係合片15との係合を解除することにより、ハウジング14cから光コネクタプラグ14a、14bを容易に引き抜くことができるようになっている。
【0005】
しかしながら、この光コネクタは光コネクタプラグ14a、14bのサイズが小さく、弾性レバー13の大型化に限界があるためハウジング14cからの離脱作業性に限界がある。また、図6に示すように、光コネクタプラグ14a、14b同士の接続では、一方の光コネクタプラグ14aの接合端面16から突設したガイドピン17を、他方の光コネクタプラグ14bに穿設したガイドピン穴18に嵌合して両者を精密位置決めすることが必要であり、光コネクタプラグ14a、14bを直接操作してハウジング14c内にてガイドピン17をガイドピン穴18に嵌合するとなると、作業に手間が係るといった問題もある。
さらに、光コネクタプラグ14a、14bでは多心光ファイバ19a、19b(光ファイバテープ心線)先端に露出させた図示しない裸ファイバを並列に配列して固定しており、目的の裸ファイバの同士を接続するべく光コネクタプラグ14a、14b同士を接続する場合に光コネクタプラグ14a、14b間で弾性レバー13、13の向きが上下(図6中上下)で逆になってしまうケースがある。すなわち、この種の光コネクタでは、光コネクタプラグ14a、14bに配列された裸ファイバの接続順を決めるために、光コネクタプラグ14a、14bを相対的に逆向きとなるようにして接続することが普通であり、各光コネクタプラグ14a、14bの弾性バー13がハウジング14cから互いに逆向きに突出することになる。また、実用的なR−J型の光コネクタでは、ハウジング14cに弾性バー13の位置決め用の溝や係合部が形成されていることが普通であるので、光コネクタプラグ14a、14b同士が常に正規の向き(弾性レバー13のハウジング14cからの突出方向が相対的に逆)で差し込まれるようになっている。弾性レバー13のハウジング14cからの突出方向が相対的に逆であると、各光コネクタプラグ14a、14bのハウジング14cに対する挿抜操作をそれぞれ逆向きで行うことになり、作業性が低下する不満があった。また、ハウジング14cの周囲には弾性レバー13、13の操作スペースを確保しなければならず、ハウジング14cの高密度実装の妨げになっていた。これを解消するためには、光ファイバ19a、19b先端での光コネクタプラグ14a、14bの組み立て向きを接続する裸ファイバに対応して予め設定しておく必要があり、光ファイバ19a、19bごとに光コネクタプラグ14a、14bの組み立て向きを調整するとなると作業に手間が係り、低コスト化できない等の不都合が生じる。
【0006】
本発明は、前述の課題に鑑みてなされたもので、
(a)光コネクタプラグをハウジングに差し込むだけで多心の光コネクタフェルール同士を簡便に突き合わせ接続することができ、しかも、離脱レバーにより接続解除作業をも簡便に行うことができる、
(b)ハウジングに差し込んだ両光コネクタプラグの離脱レバーが共に前記ハウジングの一側壁から外側に突出するようになっている構成により、小型化や低コスト化が容易であり、しかも各光コネクタプラグにて光コネクタフェルールの収納向きを調整するだけで目的の光ファイバ同士を簡便に接続することができる
光コネクタを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明では、光ファイバを突き合わせ接続可能に成端してなる多心の光コネクタフェルールをプラグハウジングに収納してなる光コネクタプラグと、該光コネクタプラグが両側から差し込まれることにより内部にて光コネクタフェルール同士が突き合わせ接続されるハウジングとを具備し、前記光コネクタプラグの前記プラグハウジングには該光コネクタプラグを前記ハウジングに差し込むと同時に前記ハウジング内面に係脱可能に係合する係合片と、該係合片を変位させる離脱レバーとを側面から突設し、前記係合片は、前記プラグハウジングから前記光コネクタプラグの接続方向後側に向けて突出する前記離脱レバーの突出方向中央部に突設され、前記ハウジングに差し込んだ前記光コネクタプラグの前記ハウジングから外側に突出した離脱レバーを操作して前記光コネクタプラグの前記光コネクタフェルールを収納しているプラグハウジングに押し付けるようにして弾性変形させると、前記係合片もハウジング内面からプラグハウジング方向に変位することにより前記ハウジングと前記係合片との係合を解除できるようになっており、筒状の前記ハウジングの軸方向両端において、該ハウジングの一側壁には、前記離脱レバーが入り込む切欠部が形成され、前記ハウジングに差し込んだ両光コネクタプラグの離脱レバーが、前記係合片が前記ハウジング内面に係合すると共に前記ハウジングの前記一側壁に形成された前記切欠部に入り込んで、該切欠部から外側に突出されるようにしたことを特徴とする光コネクタを前記課題の解決手段とした。
光コネクタフェルールは、複数本の単心光ファイバあるいは一本または複数本の多心光ファイバを突き合わせ接続可能に成端する。係合片はハウジングに対して係脱可能であれば良く、各種構成が採用可能である。また、離脱レバーは、ハウジングに対する係合片の係合を解除可能な構成であれば良く、各種構成の採用が可能である。
【0008】
また、本発明では、請求項2記載のように、前記光コネクタプラグが対向する両側から前記ハウジングに差し込まれて接続される光コネクタにおいて、一方の光コネクタプラグの前記光コネクタフェルールでは突き合わせ接続可能に成端した複数本の光ファイバを並列に配列し、他方の光コネクタプラグの光コネクタフェルールでは前記一方の光コネクタプラグの光コネクタフェルールにて配列した光ファイバに対して接続する別の光ファイバを複数本並列に配列し、各光コネクタプラグは、光コネクタフェルールの長方形状の接合端面に対応する断面長方形の角筒状のプラグハウジングに収納し、各光コネクタプラグの前記離脱レバーは、前記プラグハウジングの断面長手方向一端部に位置する側壁から突設されている構成を採用することがより好ましい。
また、請求項3記載のように、前記プラグハウジングの断面長手方向両側の側壁には、ハウジング内のガイド部に入り込むガイド溝が形成されている構成も採用可能である。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下本発明の光コネクタの実施の形態を、図1(a)、(b)、(c)から図3を参照して説明する。
図1(a)において、本発明の光コネクタ20は、多心の光ファイバ21(図1では4心光コード。)を突き合わせ接続可能に成端する光コネクタフェルール22をプラグハウジング23内に収納した光コネクタプラグ24a、24bと、該光コネクタプラグ24a、24bが両側から差し込まれ内部にて接続されるハウジング25(光コネクタアダプタ)とを備えている。
なお、光ファイバ21は4心光ファイバテープ心線を被覆チューブ内に収納した構成や、4本の光ファイバ単心線を被覆チューブ内に収納した構成等、各種構成が採用可能である。
【0010】
光コネクタフェルール22はJIS C 5981に制定される光コネクタフェルール(いわゆるMTコネクタ。Mechanicaliy Transferable)であり、長方形状の接合端面26を有している。図1(b)に示すように、光コネクタプラグ24aの光コネクタフェルール22の接合端面26の長手方向端部にはガイドピン穴27を対向配置している。図1(c)に示すように、他方の光コネクタプラグ24bの光コネクタフェルール22にも同様にガイドピン穴(図示せず)を開口しているが、このガイドピン穴にはガイドピン28を嵌合している。両光コネクタプラグ24a、24bの光コネクタフェルール22、22を接続する際には、このガイドピン28をガイドピン穴27に嵌合することにより両者を位置決めする。
【0011】
各光コネクタプラグ24a、24bにおいて、プラグハウジング23は光コネクタフェルール22に適合する長方形断面を有する角筒状であり、光コネクタフェルール22を突き合わせ接続方向(図1(a)において各光コネクタプラグ24a、24bからハウジング25方向)前後に進退自在に収納している。
図2は、図1の光コネクタプラグ24a、24bの内部構成を示す平面図である。
図2において、プラグハウジング23内には、光コネクタフェルール22に突き合わせ接続方向前方への付勢力を与える付勢手段23b(コイルスプリング)を収納している。付勢手段23bの付勢力は、光コネクタフェルール22、22同士の突き合わせ接続時の突き合わせ力として作用する。また、光コネクタプラグ24b側のプラグハウジング23内にはガイドピン28をクランプ保持するピンクランプ28aを収納している。光コネクタプラグ24bでは、付勢手段23bの付勢力はピンクランプ28aを介して光コネクタフェルール22に伝達される。
なお、付勢手段としてはコイルスプリング以外、板バネ等、各種構成の採用が可能である。
【0012】
図1(a)に示すように、光コネクタプラグ24aのプラグハウジング23の断面長手方向一端部に位置する一側壁23aからは離脱レバー29を突設している。プラグハウジング23はプラスチック等の合成樹脂から構成され、離脱レバー29はプラグハウジング23と一体的に形成された弾性変形可能な突起であり、前記一側壁23aから突き合わせ接続方向後方に向けて突出している。この離脱レバー29の突出方向中央部には、ハウジング25内面に係脱可能に係合する係合片30を突設している。離脱レバー29は通常時はプラグハウジング23外面からやや離間しており、係合片30もプラグハウジング23外面からやや離間した位置にあり、光コネクタプラグ24aをハウジング25に差し込むと同時に係合片30がハウジング25内面に係合するようになっている。
図3に示すように、光コネクタプラグ24aをハウジング25の所定位置にまで差し込むと、離脱レバー29はハウジング25に形成した切欠部25b(後述)に入り込み、離脱レバー29先端はハウジング25から外側に突出する。そして、離脱レバー29のハウジング25から突出した先端を手動にて操作してプラグハウジング23に押し付けるようにして弾性変形させると、係合片30もハウジング25内面からプラグハウジング23方向に変位し、ハウジング25内面との係合が解除される。
【0013】
また、図1(a)および(b)に示すように、プラグハウジング23の一側壁23aおよび該一側壁23aに対向する他側壁23cには、ハウジング25内に形成した図示しないガイド部に入り込むガイド溝23dを形成している。したがって、この光コネクタプラグ24aは、ハウジング25に差し込むと、離脱レバー29が切欠部25bに入り込み、さらにガイド溝23dがハウジング25側のガイド部に入り込むことによりハウジング25内に安定に支持される。これにより、例えば、図3中仮想線に示すように、光ファイバ21Aに矢印A方向へ引っ張られて光コネクタプラグ24aに側方への外力が加わった場合(いわゆるサイドプル)であっても、光コネクタプラグ24aの差し込み状態を安定に維持することができる。
光コネクタプラグ24aの上述の構成は、光コネクタプラグ24bにおいても同様である。
【0014】
図1(a)に示すように、プラグハウジング23の一側壁23aは、該プラグハウジング23内に収納した光コネクタフェルール22の接合端面26の長手方向一端部に近接している。図1(b)に示すように、光コネクタフェルール22の接合端面26には、符号21a〜21dの4本の裸ファイバを同一平面上にて並列に位置決め固定している。そして、プラグハウジング23には、該プラグハウジング23の一側壁23aに裸ファイバ21dが近接配置されるようにして光コネクタフェルール22を収納している。
図1(c)に示すように、他方の光コネクタプラグ24bも同様に一側壁23aから離脱レバー29が突設されているプラグハウジング23を備え、このプラグハウジング23には前述した一方の光コネクタプラグ24a側の光コネクタフェルール22の裸ファイバ21a〜21dと接続される裸ファイバ21e〜21hを接合端面26に並列に配列して固定している。この光コネクタプラグ24bでは、裸ファイバ21hが一側壁23aに近接配置されるようにして光コネクタフェルール22をプラグハウジング23内に収納している。
なお、裸ファイバ21a〜21d、21e〜21hは請求項2記載の光ファイバに相当する。
【0015】
ハウジング25は筒状であり、一方の光コネクタプラグ24aが差し込まれる軸方向一端部25aでは、離脱レバー29が入り込む切欠部25bを一側壁25cに形成している。この切欠部25bは離脱レバー29が入り込むことによりハウジング25に対して光コネクタプラグ24aを位置決めする機能をも果たすので、光コネクタプラグ24aをハウジング25の所定位置に差し込む作業が容易になる。これにより、ガイドピン穴27にガイドピン28を嵌合する作業をも効率良く行うことができる。
なお、ハウジング25の軸方向他端部25dでは、同じく一側壁25cに切欠部25eを形成している。この切欠部25eには他方の光コネクタプラグ24bの離脱レバー29が差し込まれる。
【0016】
この光コネクタ20では、図3に示すように、両光コネクタプラグ24a、24bをハウジング25に両側から差し込み、内部にて光コネクタフェルール22、22同士を突き合わせ接続することにより、光ファイバ21A、21B同士が接続される。この時、一方の光コネクタプラグ24aは離脱レバー29を切欠部25bに挿入するようにしてハウジング25に差し込み、他方の光コネクタプラグ24bも離脱レバー29を切欠部25bに挿入するようにして差し込む。こうすることにより、各光コネクタフェルール22の接合端面26に位置決め固定した裸ファイバ21a、21e同士、21b、21f同士……(図1参照)というように、互いに対応する裸ファイバ21a〜21d、21e〜21hが同時に接続される。
【0017】
裸ファイバ21aと21h、21bと21g……のように裸ファイバ21a〜21d、21e〜21h同士を先程とは逆順で接続する場合には、いずれかの一方の光コネクタプラグ24a、24bのプラグハウジング23にて光コネクタフェルール22の収納向きを反転させれば良い。例えば、図1(b)を参照しながら説明すると、一方の光コネクタプラグ24aにて光コネクタフェルール22を左右を逆にしてプラグハウジング23に収納し、プラグハウジング23の一側壁23aに裸ファイバ21aが近接配置されるようにする。これにより、光ファイバ21Aまたは21B端末における光コネクタフェルール22の組み立て作業を変更する必要は無い。この時も、光コネクタフェルール22、22同士を接続する作業は光コネクタフェルール22の反転前と同様であり、各光コネクタプラグ24a、24bの離脱レバー29をハウジング25の切欠部25b、25eに差し込むようにするので、光コネクタフェルール22、22同士の接続向きを間違うといった不都合を防止でき、光コネクタプラグ24a、24bをハウジング25に差し込んで光コネクタフェルール22、22同士を接続するだけで、目的の裸ファイバ21a〜21d、21e〜21ch同士を正しく接続することができる。
【0018】
このように、この光コネクタ20によれば、光コネクタフェルール22、22同士を正逆いずれの向きで接続する場合であっても、各光コネクタプラグ24a、24bの離脱レバー29をハウジング25の切欠部25b、25eに差し込むので、両光コネクタプラグ24a、24bの離脱レバー29はいずれもハウジング25の一側壁25c側に配置されることになる。このため、この光コネクタ20では離脱レバー29の操作スペースを前記一側壁25c近傍にのみ確保すれば足り、高密度実装が可能である。しかも、光コネクタフェルール22のプラグハウジング23への収納向きを調整するだけで両光コネクタプラグ24a、24bの光コネクタフェルール22、22同士の接続向きを調整でき、光コネクタフェルール22、22間にて裸ファイバ21a〜21d、21e〜21hを逆順で接続する場合であっても光ファイバ21Aや21B端末における光コネクタフェルール22の組み立て作業を変更する必要が無いので高い組み立て作業性を確保することができ、光コネクタ20を低コスト化することができる。
さらに、切欠部25bまたは25eに入り込んだ離脱レバー29やガイド溝23dによって、ハウジング25に差し込んだ光コネクタプラグ24a、24bのサイドプルに対する耐力を高めているので、ハウジング25にて接続した光コネクタフェルール22、22間の位置ずれが防止され、これにより接続状態を安定に維持することができ、低接続損失を安定かつ確実に得ることができる。
【0019】
なお、本発明の光コネクタは前記実施形態に限定されず、各種変更が可能である。
例えば、前記実施形態に示した以外の構成の光コネクタプラグやハウジングを使用することや、離脱レバーや係合片形状を変更すること等が可能である。
また、光コネクタプラグは、光コネクタフェルールを取り出し可能に収納する構成を採用することがより好ましく、これにより光コネクタフェルールの収納向きを反転する作業が簡便になり、光コネクタフェルール同士の接続により接続される光ファイバの組み合わせを容易に変更することができる。
前記実施形態に示した光コネクタフェルールは4心用であるが、4心以外、2心、3心、あるいは5心以上に対応できる光コネクタフェルールを採用することも可能である。
【0020】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の光コネクタによれば、
(イ)多心の光コネクタフェルールを収納した光コネクタプラグをハウジングに両側から差し込むだけで多心の光コネクタフェルール同士を簡便に突き合わせ接続することができる、これにより光コネクタフェルールにて成端した複数本の光線路を一度に接続することができる、
(ロ)離脱レバーにより接続解除作業をも簡便に行うことができる、
(ハ)光コネクタプラグへの光コネクタフェルールの収納向きを選択するだけで、ハウジングにて光コネクタフェルール同士を接続すると同時に目的の光線路同士を接続することができる、
(ニ)(ハ)により、光ファイバ端末での光コネクタフェルールの組み立て作業を変更する必要が無いので、光コネクタフェルールの組み立てに高い作業性を維持することができ、低コスト化できる
といった優れた効果を奏する。
【0021】
また、本発明によれば、ハウジングに差し込んだ両光コネクタプラグの離脱レバーが共に前記ハウジングの一側壁から外側に突出するようになっている構成により、(ホ)ハウジングの周囲に確保すべき離脱レバーの突出スペースや該離脱レバーの操作スペースが小さくて済み、この光コネクタの高密度実装が可能になる、(ヘ)離脱レバーによってハウジングに対する光コネクタプラグの差し込み向きが判かり易くなっているので、光ファイバに係る目的の光線路同士を簡便に接続することができるといった優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光コネクタの第1実施形態を示す図であって、(a)は分解斜視図、(b)はガイドピンを挿入していない光コネクタフェルールを収納したプラグハウジング先端を示す拡大斜視図、(c)はガイドピンを挿入した光コネクタフェルールを収納したプラグハウジング先端を示す拡大斜視図である。
【図2】 図1の光コネクタの内部構成を示す平面図である。
【図3】 図1の光コネクタの接続状態を示す斜視図である。
【図4】 SC形光コネクタを示す分解斜視図である。
【図5】 光コネクタプラグに離脱用の弾性レバーを備えた単心光コネクタを示す正面図である。
【図6】 光コネクタプラグに離脱用の弾性レバーを備えた多心光コネクタを示す正面図である。
【符号の説明】
20…光コネクタ、21A,21B…光ファイバ(多心光ファイバ、4心光コード)、21a,21b,21c,21d,21e,21f,21g,21h…光ファイバ(裸ファイバ)、22…光コネクタフェルール、24a,24b…光コネクタプラグ、25…ハウジング(光コネクタアダプタ)、25c…一側壁、29…離脱レバー、30…係合片。

Claims (3)

  1. 光ファイバ(21A、21B)を突き合わせ接続可能に成端してなる多心の光コネクタフェルール(22)をプラグハウジング(23)に収納してなる光コネクタプラグ(24a、24b)と、該光コネクタプラグが両側から差し込まれることにより内部にて光コネクタフェルール同士が突き合わせ接続されるハウジング(25)とを具備し、
    前記光コネクタプラグの前記プラグハウジング(23)には該光コネクタプラグを前記ハウジングに差し込むと同時に前記ハウジング内面に係脱可能に係合する係合片(30)と、該係合片を変位させる離脱レバー(29)とを側面から突設し、前記係合片は、前記プラグハウジング(23)から前記光コネクタプラグの接続方向後側に向けて突出する前記離脱レバーの突出方向中央部に突設され、
    前記ハウジングに差し込んだ前記光コネクタプラグの前記ハウジングから外側に突出した離脱レバーを操作して前記光コネクタプラグの前記光コネクタフェルールを収納しているプラグハウジング(23)に押し付けるようにして弾性変形させると、前記係合片(30)もハウジング(25)内面からプラグハウジング(23)方向に変位することにより前記ハウジングと前記係合片との係合を解除できるようになっており、
    筒状の前記ハウジングの軸方向両端において、該ハウジングの一側壁(25c)には、前記離脱レバーが入り込む切欠部(25b、25e)が形成され、
    前記ハウジングに差し込んだ両光コネクタプラグの離脱レバーが、前記係合片(30)が前記ハウジング内面に係合すると共に前記ハウジングの前記一側壁(25c)に形成された前記切欠部(25b)に入り込んで、該切欠部から外側に突出されるようにしたことを特徴とする光コネクタ(20)。
  2. 一方の光コネクタプラグの前記光コネクタフェルールでは突き合わせ接続可能に成端した複数本の光ファイバ(21a、21b、21c、21d)を並列に配列し、他方の光コネクタプラグの光コネクタフェルールでは前記一方の光コネクタプラグの光コネクタフェルールにて配列した光ファイバに対して接続する別の光ファイバ(21e、21f、21g、21h)を複数本並列に配列し、
    各光コネクタプラグは、光コネクタフェルールの長方形状の接合端面(26)に対応する断面長方形の角筒状のプラグハウジング(23)に収納し、
    各光コネクタプラグの前記離脱レバーは、前記プラグハウジング(23)の断面長手方向一端部に位置する側壁(23a)から突設されていることを特徴とする請求項1記載の光コネクタ。
  3. 前記プラグハウジングの断面長手方向両側の側壁(23a、23c)には、ハウジング内のガイド部に入り込むガイド溝(23d)が形成されていることを特徴とする請求項2記載の光コネクタ。
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