JP3885838B2 - プラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成方法および装置 - Google Patents

プラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成方法および装置 Download PDF

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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、プラズマディスプレイパネル(PDP)の製造工程に用いられ、表面に複数のリブ(隔壁)を有する基板の各リブ間に蛍光体層を形成する方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
PDPは、放電空間を挟んで対向する一対の基板(通常はガラス板)を基体とする構造の表示パネルである。PDPでは、放電空間に紫外線励起型の蛍光体層を設けることにより、蛍光体層が放電によって励起され色の表示が可能となる。カラー表示用のPDPは、R(赤)、G(緑)、B(青)の3色の蛍光体層を有している。
【0003】
従来において、R,G,Bの各蛍光体層は、粉末状の蛍光体粒子を主成分とする蛍光体ペーストを各色毎に順にスクリーン印刷法によって基板上に塗布し、乾燥後に焼成する手法を用いて形成されていた(例えば、特開平5−299019号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、PDPの画面サイズの大型化が進むにつれて、スクリーンマスクの伸縮・位置決め誤差などの要因でリブの配置パターンとマスクパターンとの位置ずれが生じ、リブの間に正確に蛍光体ペーストを塗布することが困難になってきた。
【0005】
そこで、この発明の発明者らは、大型PDPを構成するための基板の各リブ間に蛍光体層を均一に精度よく形成する装置として、蛍光体ペーストを吐出するノズルを、リブ間の所定の溝に対して順次蛍光体ペーストが塗布されるように搬送する蛍光体層形成装置を提案した(特願平8−337189号)。
【0006】
ところで、提案した蛍光体層形成装置を使用する場合、通常は、蛍光体ペーストを吐出させながらノズルを溝に沿って移動させ、ノズルが溝の終端近傍に到達すると、ノズルの蛍光体ペーストの吐出を停止した後、ノズルを次の溝の始端まで移動させ、再び蛍光体ペーストの吐出を開始するようにしている。これは、結果的にノズルの蛍光体ペーストの吐出を断続させることになり、このノズルの吐出の断続が、ノズルの詰まりの発生や吐出量の変化の原因となって、形成する蛍光体層の均一性が損なわれるという現象が見受けられた。
【0007】
この発明は、このような事情を考慮してなされたもので、ノズルの吐出を断続させることなく常に連続させて蛍光体ペーストを塗布し、それによって均一性のある蛍光体層を形成する方法と装置を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明は、予め所定パターンのリブを形成した基板表面の蛍光体層が形成される領域とその領域周縁の蛍光体層を形成しない領域とに跨ってノズルを繰り返して往復移動させ、蛍光体ペーストをノズルから連続的に吐出させて基板表面に塗布する際、前記蛍光体層を形成しない領域のノズル移動範囲をカバーする基板表面に予め接着性を有する保護カバーを離脱可能に接着し、蛍光体ペースト塗布後に前記蛍光体層を形成しない領域の基板表面から蛍光体ペーストの付着した前記保護カバーを離脱させることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成方法を提供するものである。
【0009】
さらにこの発明は、プラズマディスプレイパネルの製造工程に置いて基板表面に蛍光体ペーストを塗布する蛍光体層形成装置であって、蛍光体ペーストを吐出するノズルを基板に対して移動させる搬送部と、ノズルを基板に対して昇降させる昇降部と、ノズルの搬送部に付設されてノズルの上昇時にノズルからの蛍光体ペーストを受け取るための受け皿をノズルと基板間に挿入する受け皿挿入部と、搬送部と昇降部と受け皿挿入部の動作タイミングを制御する制御部を備えてなるプラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成装置を提供するものである。
【0010】
【発明の実施の形態】
この発明におけるプラズマディスプレイパネル(PDP)は、対向する2枚の基板間に局部的に放電を発生させ、基板上に区画形成された蛍光体層を励起・発光させるようにしたものである。これは、例えば、図1に示すような一対の基板アッセンブリ50,50aから構成される。
【0011】
基板アッセンブリ50aにおいては、前面側のガラス基板11の内面に、基板面に沿った面放電を生じさせるためのサステイン電極X,Yが、ライン毎に一対ずつ配列される。サステイン電極X,Yは、それぞれがITO薄膜からなる幅の広い直線帯状の透明電極41と金属薄膜からなる幅の狭い直線帯状のバス電極42とから構成される。
【0012】
バス電極42は、適正な導電性を確保するための補助電極である。サステイン電極X,Yを被覆するように誘電体層17が設けられ、誘電体層17の表面には保護膜18が蒸着される。誘電体層17及び保護膜18はともに透光性を有している。
【0013】
次に、基板アッセンブリ50においては、背面側のガラス基板21の内面に、サステイン電極X,Yと直交するようにアドレス電極Aが配列される。各アドレス電極Aの間に、直線状のリブrが1つずつ設けられる。
基板アッセンブリ(以下、基板という)50では、これらのリブrによって放電空間30がライン方向にサブピクセル(単位発光領域)毎に区画され、且つ放電空間30の間隙寸法が規定される。
【0014】
そして、アドレス電極Aの上部及びリブrの側面を含めて背面側の壁面を被覆するように、カラー表示のためのR,G,Bの3色の蛍光体層28R,28G,28Bが設けられる。
【0015】
リブrは低融点ガラスからなり、紫外線に対して不透明である。なお、リブrの形成方法としては、ベタ膜状の低融点ガラス層の上にフォトリソグラフィによってエッチングマスクを設け、サンドブラストでパターニングする工程が用いられる。
【0016】
マトリクス表示のラインLには一対のサステイン電極X,Yが対応し、1列には1本のアドレス電極Aが対応する。そして、3列が1ピクセル(画素)に対応する。つまり、1ピクセルはラインL方向に並ぶ3つのサブピクセルR,G,Bからなる。
【0017】
アドレス電極Aとサステイン電極Yとの間の対向放電によって、誘電体層17における壁電荷の蓄積状態が制御される。サステイン電極X,Yに交互にサステインパルスを印加すると、所定量の壁電荷が存在するサブピクセルで面放電(主放電)が生じる。
【0018】
蛍光体層28R,28G,28Bは、面放電で生じた紫外線によって局部的に励起されて所定色の可視光を放つ。この可視光の内、ガラス基板11を透過する光が表示光となる。リブrの配置パターンがいわゆるストライプパターンであることから、放電空間30の内の各列に対応した部分は、全てのラインLに跨がって列方向(リブrの配列方向)に連続している。各列内のサブピクセルの発光色は同一である。
【0019】
このようなPDPの製造に際して、蛍光体層は、図1に示すように、基板上にアドレス電極Aとリブrを設けた後に、蛍光体層形成装置により形成される。 また、蛍光体層を形成するためのペースト状の蛍光体(蛍光体ペースト)とは、例えば、各色用蛍光物質10〜50wt%、エチルセルローズ5wt%およびBCA45〜85wt%の混合物である。
【0020】
なお、赤色用蛍光物質としては、例えば、(Y,Gd)BO3:Euを用い、緑色用蛍光物質としては、例えばZn2SiO4:Mn又はBaAl1219:Mを用い、青色用蛍光物質としては、例えば、3(Ba,Mg)O・8Al23Euを用いることができる。
【0021】
ペースト状の蛍光体を吐出するノズルにおいて、ノズル内径はリブ間隔に対応してそれよりも小さくなるように設定されるが、ノズル先端はリブとリブとの間に挿入されることがないので、先端の外径はリブ間隔よりも大きくてもよい。
【0022】
例えば、リブの間隔が170μmのときには、ノズルは内径100μm,外径300μm程度のものが好ましい。また、ノズルには、複数本(例えば、5〜30本)のノズルをリブに直交方向に所定の塗布ピッチで配列したマルチノズルを用いてもよい。この場合には、同時に複数本の溝が塗布されるので能率的である。
【0023】
この発明の基板における第1領域とは、基板中央部で基板面積の90%以上を占める領域であり、第2領域とは第1領域の周縁に設定されたダミー(余白)領域である。第2領域は、PDP組立時の支持部として、また、配線用部品の設置部として利用される。
【0024】
ペースト状の蛍光体を溝に供給するノズルは、ノズル後端に接続されたペースト状の蛍光体を収容した容器(シリンジ)と、その容器の蛍光体に圧力を加えてノズルへ押出す圧力発生器から構成することができるが、これには、例えば、市販のディスペンサーシステム(システムC型,武蔵エンジニアリング(株)製)を用いることができる。
【0025】
この発明の搬送部および昇降部には、ノズル先端が基板のリブに平行な方向、リブに直交する方向および基板に垂直な方向の3方向に移動するようにノズル基板とを相対的に移動させるもの、例えば、3軸ロボットや3軸マニュプレータを用いることができる。
【0026】
この発明の受け皿挿入部は、ノズルが昇降部によって基板から受け皿挿入可能距離まで引上げられたとき、ノズルと基板との間に受け皿を挿入するが、受け皿は、例えば搬送部に付設した電動アームの先端に設けるようにしてもよい。
【0027】
この受け皿挿入部を設けることにより、蛍光体ペーストの溝への塗布時以外はノズルの吐出する蛍光体ペーストは受け皿で受け取られる。従って、ノズルが蛍光体ペーストを常時吐出していても、塗布不要領域に塗布されることがない。
【0028】
また、受け皿に受け取られた蛍光体ペーストは、ノズルへ蛍光体ペーストを供給する供給源に戻し、再利用するようにしてもよい。
なお、搬送部、昇降部および受け皿挿入部を駆動する駆動源にはモータ、エアシリンダ、油圧シリンダなどを用いることができる。
【0029】
実施例1
図2,図3および図4は、それぞれ42インチカラーPDP用蛍光体層形成装置を示す斜視図、平面図および正面図であり、図5はその制御回路のブロック図である。
【0030】
これらの図において、基板50を載置するための載置台51には、基板の位置決め用ピン91〜93が立設すると共に、基板を吸着して固定するための吸着装置(図示しない)が設けられている。
【0031】
載置台51の両側には一対のY軸方向搬送装置(以下、Y軸ロボットという)52,53が設けられ、X軸方向搬送装置(以下、X軸ロボットという)54がY軸ロボット52,53に矢印Y−Y’方向に移動可能に搭載され、Z軸方向搬送装置(以下、Z軸ロボットという)55が矢印X軸ロボット54に矢印X−X’方向に移動可能に搭載されている。
【0032】
Z軸ロボット55には、ペースト状の蛍光体を吐出するノズル56とシリンジ57とからなるデイスペンサーを離脱可能に装着するシリンジ装着部58が矢印Z−Z’方向に移動可能に搭載されている。
【0033】
また、基板50の表面に設けられたリブrの始端および終端を検出するための位置センサ59,60は、それぞれ独立して矢印X−X’方向に移動可能にX軸ロボット54に設置され、ノズル56の先端からリブ頂上までの距離(クリアランス)Cおよびノズル56の先端から塗布後の蛍光体ペースト表面までの距離を測定する高さセンサ61,62は、シリンジ装着部58の下部にノズル56を挟んで前後に固定される。
【0034】
Y軸ロボット52,53ではY軸用モータ52a,53aによってX軸ロボット54を搬送する。X軸ロボット54では、X軸用モータ54aによってZ軸ロボット55を搬送し、センサ用モータ54b,54cによってそれぞれ位置センサ59,60を搬送する。また、Z軸ロボット55では、Z軸用モータ55aによってシリンジ装着部58を搬送する。
【0035】
図5において、制御部80は、CPU,ROMおよびRAMからなるマイクロコンピュータを内蔵し、キーボード81,位置センサ59,60および高さセンサ61,62からの出力を受けて、X軸用モータ54a,Y軸用モータ52,53,Z軸用モータ55a,センサ用モータ54b,54cおよびエア制御部72を駆動制御すると共に、キーボード81から入力される各種条件や塗布作業の進行状況を文字や画像でCRT82に表示させる。
【0036】
エア源(例えば、エアボンベ)70からのエア圧はエアチューブ71を介してエア制御部72に印加される。エア制御部72は、制御部80からの出力を受けて、エア圧をエアチューブ73を介してシリンジ57に印加し、ノズル56の吐出量を一定に制御する。
【0037】
この装置によって42インチPDP用の基板に蛍光層を形成するための手順を図6のフローチャートを用いて説明する。
まず、図7に示すように有効表示領域(第1領域)50aの周囲にダミー領域(第2領域)50bを有する基板50を載置台51の所定位置に載置して固定する(ステップS1)。また、ダミー領域50bには、図7〜図9に示すように、保護カバー86a,86bが予め離脱可能に付設される。この保護カバー86a,86bには、例えば、接着性を有するテープ状のプラスチックフィルムが用いられる。
【0038】
なお、基板50は厚さ3.0mmのガラス板からなり、予め基板50の有効表示領域50aには、図8に示すように矢印X−X’方向に平行に長さL=560mm、高さH=100μm、幅W=50μmのリブrがピッチPで1921本形成されている。有効表示領域50aには、1921本のリブrによって1920本の溝が形成されているので、R,G,B蛍光体は、それぞれ640本(1920本/3)の溝に塗布されることになる。
【0039】
そこで、基板固定時に、リブ高さH、リブ幅W、リブ本数N、クリアランスC、ノズル吐出量Q、蛍光体ペースト塗布厚さ、ノズル移動速度Vおよび高さ検出領域R1〜R9の座標(図7参照)などの設定値をキーボード81から入力する。
【0040】
次に、キーボード81を操作すると、制御部80は基板条件の検出と演算動作を行う(ステップS2)。つまり、X軸ロボット54,Y軸ロボット52,53を駆動して、位置センサ59と位置センサ60とを介して各リブrの始端と終端の位置を読み取る。
【0041】
そして、設定された領域R1〜R9の中でそれぞれにおける基板高さ(載置台51からの高さ)が最大となる点P1〜P9を高さセンサ61を介して検出し、リブ開始座標、平均塗布ピッチP、および、点P1〜P9を通るスプライン曲面などを算出してRAMに設定(格納)する。
【0042】
次に、作業者が赤色蛍光体ペースト(以下R蛍光体という)を収容したシリンジ(ノズル付)をシリンジ57とノズル56としてシリンジ装着部58に装着し(ステップS4)、キーボード81において起動操作を行うと、ノズル56はR蛍光体の吐出を開始し(ステップS5)、ノズル56の先端がR蛍光体塗布開始位置まで移動する。(ステップS6)。
【0043】
次に、ノズル56は矢印X方向へ移動し、蛍光体ペーストの溝への塗布作業を開始する(ステップS7)。1本のリブの長さLだけ移動すると(ステップS8)、ノズル56は吐出動作を停止することなく保護カバー86a又は86b上をピッチ3Pだけ矢印Y方向へ移動し、さらに矢印X’方向への移動動作を開始する(ステップS9〜S12)。ノズル56は、長さLだけ移動すると、吐出動作を停止することなく、保護カバー86a又は86b上をピッチ3PだけY方向へ移動する(ステップS13〜S16)。そして、ステップS7〜S16の動作をくり返し、ステップS10又はS15において塗布本数が640本に達すると、R蛍光体による作業は終了する。
【0044】
次に、作業者がシリンジ57とノズル56を緑色蛍光体ペースト(以下、G蛍光体という)用のものにとり換えて、ステップS5〜S16の動作をくり返す(ステップS17,S18)。G蛍光体による640本の塗布が終了すると、シリンジ57とノズル56が青色蛍光体ペースト(以下、B蛍光体という)用のものにとり換えられ、前述と同様にG蛍光体による640本の塗布が行われる(ステップS19,S20)。
【0045】
また、上記実施例の塗布作業においては、ノズル56は、1本の溝の塗布作業を終了すると、予め設定されたピッチ3pだけ矢印Y方向に移動し、次の溝に対する塗布作業を行うようにしているが、1本の溝の塗布作業が終了する毎に、次に塗布すべき溝を形成するリブの始端と終端を位置センサ59と60によってそれぞれ検出し、検出された始端と終端位置に基づいてノズル56を移動させながらその溝の塗布作業を行うようにしてもよい。これによって、各溝への蛍光体ペーストの塗布精度がさらに向上する。
【0046】
なお、この場合、位置センサ59と60が何らかの原因(例えば、リブ端部の部分的な破損)によりリブの始端又は終端を検出できない場合には、塗布工程は中断されることなく、予め設定されたピッチに基づいて、次の溝の塗布作業が行われる。また、ノズル56がダミー領域50bを移動中に吐出する蛍光体ペーストは、保護カバー86a,86b上に塗布されるので、ダミー領域50bは蛍光体ペーストの塗布から保護される。
【0047】
このようにして、図1に示すようなリブ間の溝の内面形状に沿ったR,G,Bの蛍光体層の形成作業がすべて終了すると、X軸ロボット54はホームポジション(図3において、載置台51の上辺へY’方向に最も寄った位置)に復帰する。そこで、作業者は、基板50を搬出し、保護カバー86a,86bを除去する(ステップS21)。搬出された基板50については次の工程で蛍光体が乾燥される。
【0048】
上記の塗布作業中において、ノズル56の先端は、算出されたスプライン曲面から常にクリアランスC=100μmの距離を有するようにZ軸ロボット55により高さ制御される。
【0049】
実施例2
図10はこの発明の実施例2を示す図4対応図であり、図12はこの発明の実施例2を示す図5対応図である。
図10に示すように、実施例1のZ軸ロボット55の背面に受け皿挿入部86が設けられ、受け皿挿入部86は、受け皿駆動モータ83と、モータ83の出力軸に直交して設けられたアーム85と、アーム85の先端に設けられた受け皿84からなる。また、図12に示すように制御部80aは、受け皿駆動モータ83を駆動する機能を備えるが、その他の構成は、実施例1の図5のものと同等である。
【0050】
このような構成において、実施例1と同様に基板50を載置台51に載置して基板50の有効表示領域50aに設けられた複数のリブr間の溝にR,G,B蛍光体が塗布される。
【0051】
実施例2においても、実施例1の場合と同様にノズル56は蛍光体ペーストの吐出を開始すると最後の溝の終端に達するまで、中断することなく継続する。
そして、実施例2においては、実施例1でダミー領域50bに付設された保護カバー86a,86bは使用されず、その代わりに受け皿84が使用される。
【0052】
つまり、ノズル56がダミー領域50bに達すると、制御部80aは、図11に示すようにZ軸モータ55aを駆動してノズル56を受け皿84の挿入可能距離だけ上昇させると同時に、モータ83を駆動して受け皿84をノズル56の下方に移動させる。
【0053】
それによってダミー領域50bにおいてはノズル56の吐出する蛍光体ペーストが受け皿84に受け入れられる。
そして、ノズル56が3Pだけダミー領域50bを移動して次に塗布すべき溝の端部に達すると制御部80aは、モータ83を駆動して受け皿84を図10に示す位置に戻すと同時にノズル56を所定の塗布高さ(クリアランス)に戻し、溝への塗布作業を開始する。その他の動作は、すべて実施例1と同等である。
【0054】
このようにして、実施例2によれば、ダミー領域50bにおいてノズル56から吐出される蛍光体ペーストは受け皿に受け入れられるので、ダミー領域56に蛍光体ペーストが塗布されることがない。
【0055】
【発明の効果】
この発明によれば、基板上のいずれの領域においてもノズルから吐出される蛍光体ペーストは途切れることなく継続されるので、ノズルの詰まりや吐出量の変化がなくなり、安定した塗布作業が可能となって、良品質のプラズマディスプレイパネルを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るプラズマディスプレイパネルの要部斜視図である。
【図2】この発明の実施例1の装置を示す斜視図である。
【図3】この発明の実施例1の装置を示す平面図である。
【図4】この発明の実施例1の装置を示す正面図である。
【図5】この発明の実施例1の制御部を示すブロック図である。
【図6】この発明の実施例1の動作を示すフローチャートである。
【図7】この発明の実施例1の基板を示す上面図である。
【図8】図7の要部拡大図である。
【図9】この発明の実施例1の基板の側面図である。
【図10】この発明の実施例2の図4対応図である。
【図11】実施例2の動作を示す説明図である。
【図12】実施例2の図5対応図である。
【符号の説明】
50 基板
51 載置台
52 Y軸ロボット
52a Y軸用モータ
53 Y軸ロボット
53a Y軸用モータ
54 X軸ロボット
54a X軸用モータ
54b センサ用モータ
54c センサ用モータ
55 Z軸ロボット
55a Z軸用モータ
56 ノズル
57 シリンジ
58 シリンジ装着部
59 位置センサ
60 位置センサ
61 高さセンサ
91 ピン
92 ピン
93 ピン

Claims (2)

  1. 予め所定パターンのリブを形成した基板表面の蛍光体層が形成される領域とその領域周縁の蛍光体層を形成しない領域とに跨がってノズルを繰り返して往復移動させ、蛍光体ペーストをノズルから連続的に吐出させて基板表面に塗布する際、前記蛍光体層を形成しない領域のノズル移動範囲をカバーする基板表面に予め接着性を有する保護カバーを離脱可能に接着し、蛍光体ペースト塗布後に前記蛍光体層を形成しない領域の基板表面から蛍光体ペーストの付着した前記保護カバーを離脱させることを特徴とするプラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成方法。
  2. プラズマディスプレイパネルの製造工程に置いて基板表面蛍光体ペーストを塗布する蛍光体層形成装置であって、
    蛍光体ペーストを吐出するノズルを基板に対して移動させる搬送部と、ノズルを基板に対して昇降させる昇降部と、ノズルの搬送部に付設されてノズルの上昇時にノズルからの蛍光体ペーストを受け取るための受け皿をノズルと基板間に挿入する受け皿挿入部と、搬送部と昇降部と受け皿挿入部の動作タイミングを制御する制御部を備えてなるプラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成装置。
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