JP2001017903A - ペースト刷り付け部材、ペースト刷り付け装置、壁形成方法、放電式表示装置の障壁形成方法、放電式表示装置の蛍光面形成方法、及び、放電式表示装置の電極形成方法。 - Google Patents

ペースト刷り付け部材、ペースト刷り付け装置、壁形成方法、放電式表示装置の障壁形成方法、放電式表示装置の蛍光面形成方法、及び、放電式表示装置の電極形成方法。

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JP2001017903A JP19214999A JP19214999A JP2001017903A JP 2001017903 A JP2001017903 A JP 2001017903A JP 19214999 A JP19214999 A JP 19214999A JP 19214999 A JP19214999 A JP 19214999A JP 2001017903 A JP2001017903 A JP 2001017903A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 微小な壁を安価に形成することができるペー
スト刷り付け部材、ペースト刷り付け装置及び壁形成方
法を提供する。 【解決手段】 まず、背面基板2、アドレス電極4、基
層9等から構成される背板に対して、低融点ガラスの微
粒子とペースト樹脂とを含有するグレーズペースト11
を供給する。そして、特殊スキージ101を用いて、こ
のグレーズペースト11を該背板上に刷り付ける。する
と、特殊スキージ101の台形状切り欠き部101bに
おいて、グレーズペースト11を規制しながら通過させ
て、上記背板上で該グレーズペースト11を壁状パター
ン11aに成形することができる。次いで、壁状パター
ン11aに対して焼成処理を施して、壁状パターン11
aを硬化させながらグレーズペースト11から樹脂成分
を除去する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ペースト刷り付け
部材を用いて被刷付体にペーストを刷り付けるペースト
刷り付け部材、並びに、これを用いるペースト刷り付け
装置、壁形成方法、放電式表示装置の障壁形成方法、放
電式表示装置の蛍光面形成方法、及び、放電式表示装置
の電極形成方法、に関するものである。
【0002】
【従来の技術】放電式表示装置としてのプラズマディス
プレイパネル(以下、PDPという)は、対向する一対
の透明基板に挟まれた微小な放電空間であるセルを複数
備えており、各セル毎に放電を生じせしめて発光させた
り、あるいは放電により生じた紫外線により蛍光体を発
光させたりして画像を表示している。これらのセルは、
透明基板間のスペーサとして機能する微小な障壁により
仕切られている。このような構成のPDPにおいては、
画像の解像度を向上させるべく各セルの面積や障壁幅を
極力小さく形成する必要がある一方で、放電空間を大き
く確保して各セルから高輝度の発光を得なければならな
い。このため、例えば、高さ100[μm]以上で幅5
0[μm]以下といった微小な障壁を形成する必要があ
る。
【0003】また、蛍光体を発光させて画像を表示する
PDPにおいては、できる限り高輝度の発光を得るべ
く、通常はセル底面(一方の基板上)のみならず障壁側
面にも蛍光体層を積層して蛍光面を形成している。
【0004】また、各セル毎に放電を生じせしめるべ
く、各セルに対応する放電電極対を形成している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、透明基板上
に微小な障壁を形成する障壁形成方法としては、マスク
印刷法、フォトリソグラフィー法、サンドブラスト法な
どを用いるものが知られている。
【0006】マスク印刷法を用いる障壁形成方法は、障
壁成型用の複数の貫通開口部が形成されたマスク版を用
いて、透明基板上にペーストからなる厚さ数[μm]〜
数10[μm]程度の膜パターンを順次重ね合わせて印
刷して、高さ100〜150[μm]程度の微小な障壁
パターンを形成するものである。この障壁形成方法にお
いては、重ね合わせ印刷時に生ずるマスク版の伸長率の
変化や、該マスク版とスキージとの摩擦などに起因して
印刷ずれが生じ易い。この印刷ずれに対しては、マスク
版のメッシュ素材をポリエステルやナイロンではなくス
テンレスメッシュで形成したり、このステンレスメッシ
ュをメッキしてそのメッシュ交点を接合・補強したり、
更には、印刷材擦りつけの際にスキージの印圧を低減し
て該スキージとマスク版との摩擦を少なくする等の対策
が考えられている。しかしながら、このような対策を講
じても印刷ずれを完全に防止することはできない。特
に、大面積のPDPを形成するほど、印刷ずれの防止が
困難となり、透明基板の全面にわたって均一な形状の障
壁パターンを形成することが困難になる。そして、この
ことにより、歩留まりが悪化してコスト高になるという
問題があった。
【0007】上記フォトリソグラフィー法を用いる障壁
形成方法は、透明基板上に積層した感光性ペースト層に
対し、遮光マスクを介して露光した後、現像処理を施し
て微小な障壁パターンを形成するものである。この障壁
形成方法においては、感光性ペーストの大半が現像時に
無駄に除去されるため材料費が高額になるとともに、現
像等で生じた廃液処理やフォトマスクの製造などにも多
くの経費が必要となって、コスト高になるという問題が
あった。
【0008】上記サンドブラスト法を用いる障壁形成方
法は、ペーストの塗布・乾燥により透明基板上に基層を
積層した後、マスク印刷法やフォトリソグラフィー法に
よりこの基層上にレジスト層を形成し、このレジスト層
の開口部を通した微粒子の噴射(サンドブラスト)によ
り該基層を掘り込み加工して微小な障壁パターンを形成
するものである。この障壁形成方法においても、ペース
トにより形成した基層の大半がサンドブラストによる掘
り込み加工で無駄に除去されるためコスト高になるとい
う問題があった。特に、フォトリソグラフィー法により
レジスト層を形成する場合には、上述のように感光性ペ
ーストを無駄に除去したり、廃液処理が必要となったり
してコスト高になる。また、サンドブラストによる基層
の堀り込み量を安定化させることが困難で、該掘り込み
量のバラツキによりセルの発光特性等を変化させ易いと
いう問題があった。具体的には、掘り込み量のバラツキ
により、放電空間(セル)の高さにバラツキが生じた
り、基層よりも下層に位置する放電用の電極や誘電層な
どを傷付けたりして、各放電空間の発光特性等を不安定
にし易かった。
【0009】これらの問題は、マスク印刷法、フォトリ
ソグラフィー法、あるいはサンドブラスト法によりPD
Pの障壁を形成する際に生ずるものであるが、同様の問
題は、例えば静電アクチュエータに用いるストライプ状
の電極パターンなど、微小な壁パターンをこれらの方法
により形成する際にも生じ得る。
【0010】一方、セル内に上記蛍光面を形成する蛍光
面形成方法としては、マスク印刷法やフォト形成法を用
いるものが知られている。マスク印刷法を用いる蛍光面
形成方法においては、障壁の側面にも蛍光体を塗布すべ
く、多量の溶剤を含む蛍光体スラリーを用いる。そし
て、まず、マスク印刷法により赤(R)、緑(G)、青
(B)の3種類の蛍光体スラリーをそれぞれ所定のセル
内に選択的に充填する。次いで、このように充填したス
ラリーの溶剤を揮発させて該スラリーの体積を減少させ
る。マスク印刷法で放電空間内に満たされた蛍光体スラ
リーは、障壁の側面にも接触する。溶剤の揮発によりそ
の体積を減少させると、障壁の側壁表面や放電空間の底
面にのみ蛍光体が残留するようになる。このことによ
り、放電空間内に必要な空間が確保されるとともに、障
壁や放電空間の底面に蛍光面が形成される。このような
工程を経る蛍光面形成方法においては、最終的な工程を
溶剤の揮発に依存していることに起因して蛍光面に凹凸
が形成され易い。そして、この凹凸により、各放電空間
の容量にバラツキを生じ、各放電空間の発光特性を不安
定にし易いという問題があった。また、多量の蛍光体ス
ラリーを放電空間に充填することに起因して、多量の蛍
光体を消費してコスト高になるという問題もあった。ま
た、印刷ずれを生じ易いという問題もあった。
【0011】また、上記フォト形成法を用いる蛍光面形
成方法においても、フォトリソグラフィー法を用いる障
壁形成方法と同様に、感光性ペーストの大半が現像時に
無駄に除去されたり、現像等で生じた廃液の処理が必要
になったり、フォトマスク等の副資材が必要になったり
してコスト高になるという問題があった。
【0012】また一方、各放電空間に対応する電極を形
成するための電極形成方法としては、フォトリソグラフ
ィー法を用いるものが知られている。この種の電極形成
方法においても、感光性ペーストの大半が現像時に無駄
に除去されたり、現像等で生じた廃液の処理が必要にな
ったり、フォトマスク等の副資材が必要になったりして
コスト高になるという問題があった。更に、フォトリソ
工程中にマスク印刷方法を用いる場合には、印刷ずれが
生じ易いという問題があった。
【0013】本発明は、以上の問題に鑑みなされたもの
であり、その第1の目的とするところは、微小な壁を安
価に形成することができるペースト刷り付け部材、ペー
スト刷り付け装置及び壁形成方法を提供することであ
る。
【0014】また、その第2の目的とするところは、上
記第1の目的に加えて、サンドブラストでの掘り込み量
のバラツキによるセルの発光特性の不安定化を生ずるこ
となく、障壁を形成することができる放電式表示装置の
障壁形成方法を提供することである。
【0015】また、その第3の目的とするところは、各
放電空間に生ずる発光特性の不安定化を低減し、印刷ず
れを生ずることがなく、且つ、印刷法やフォト形成法を
用いる場合よりも蛍光面の製造コストを低減することが
できる放電式表示装置の蛍光面形成方法を提供すること
である。
【0016】また、その第4の目的とするところは、印
刷ずれを生ずることがなく、且つフォトリソグラフィー
法を用いる場合よりも電極の製造コストを低減すること
ができる放電式表示装置の電極形成方法を提供すること
である。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るために、請求項1の発明は、被刷付体にペーストを刷
り付けるペースト刷り付け部材において、該被刷付体と
接触する側の端部に少なくとも1つの切り欠き部を設け
たことを特徴とするものである。
【0018】このペースト刷り付け部材では、例えば電
子回路基板などの被刷付体上に供給されたペーストの刷
り付け時に、切り欠き部において該ペーストを規制しな
がら通過させることにより、該ペーストを被刷付体上で
壁状に成形する。このようなペースト刷り付け部材にお
いて、切り欠き部の高さやペースト刷り付け方向と直交
する方向の幅を微小に形成することで、ペーストを被刷
付体上で微小な壁状に成形することができる。そして、
微小な壁状に成形したペーストを硬化させれば、印刷マ
スクの変形に起因する印刷位置ずれを生じたり、現像等
でペーストを無駄に除去したり、廃液処理が必要になっ
たり、副資材として現像剤やフォトマスクを用いたりす
ることなく該被刷付体上に微小な壁を形成することがで
きる。
【0019】請求項2の発明は、請求項1のペースト刷
り付け部材において、上記端部に2つ以上の上記切り欠
き部を設けて、該端部を櫛歯状に形成したことを特徴と
するものである。
【0020】このペースト刷り付け部材では、被刷付体
上に供給されたペーストの刷り付け時に少なくとも2つ
の切り欠き部において該ペーストを規制しながら通過さ
せることにより、該ペーストを該被刷付体上で少なくと
も2つの壁状パターンに成形する。これら壁状パターン
からなるペーストを硬化させれば、一回のペースト刷り
付けでストライプ状に並ぶ複数の微小な壁を形成するこ
とができる。
【0021】請求項3の発明は、請求項1又は2のペー
スト刷り付け部材において、そのペースト刷り付け方向
と直交する方向における上記切り欠き部の断面形状を、
台形状に形成したことを特徴とするものである。
【0022】このペースト刷り付け部材においては、被
刷付体上で、台形状の断面形状を有する壁状パターンに
ペーストを成形する。このように、台形状の断面形状を
有する壁状パターンは、矩形の断面形状を有するものに
比べ、ペーストのダレ等により生ずる変形が軽減され
る。
【0023】請求項4の発明は、請求項1、2又は3の
ペースト刷り付け部材であって、プラスチック材料で形
成されていることを特徴とするものである。
【0024】このペースト刷り付け部材においては、金
属等の剛性の高い材料で形成されたものよりも可撓性に
優れ、被刷付体の表面形状に追従して自在に変形する。
そして、このことにより、被刷付体上にパーティクルや
カスなどの異物が存在していても、これら異物の形状に
追従して被刷付体との密着性を向上させ、該異物の周囲
に形成される被刷付体との非密着領域の大きさを低減す
ることができる。
【0025】請求項5の発明は、請求項1、2、3又は
4のペースト刷り付け部材において、上記切り欠き部を
アブレーション加工により形成したことを特徴とするも
のである。
【0026】このペースト刷り付け部材においては、上
記切り欠き部がアブレーション加工により形成されるこ
とで、他の方法で形成される場合よりも該切り欠き部の
内壁の平滑性が向上する。
【0027】請求項6の発明は、被刷付体にペーストを
刷り付けるためのペースト刷り付け装置において、請求
項1、2、3、4又は5のペースト刷り付け部材と、該
ペースト刷り付け部材のペースト刷り付け方向前側に位
置する該被刷付体の面にペーストを供給するペースト供
給手段と、該ペースト刷り付け部材をペースト刷り付け
方向に移動させるための駆動手段とを設けたことを特徴
とするものである。
【0028】このペースト刷り付け装置においては、駆
動手段により請求項1、2、3、4又は5のペースト刷
り付け部材をペースト刷り付け方向にまっすぐに移動さ
せて、被刷付体上にペーストを刷り付ける。このように
駆動装置によりペースト刷り付け部材をまっすぐに移動
させることで、ペーストを被刷付体上で曲がりのない壁
状に成形することができる。また、ペースト供給手段に
よってペースト刷り付け部材の前側に位置する被刷付体
の面にペーストを供給しながら、供給したペーストを該
ペースト刷り付け部材で刷り付ける。このことにより、
被刷付体上へのペースト補充のために装置を一旦停止さ
せたり、手作業でペーストを補充したりする必要がなく
なり、作業効率を向上させることができる。
【0029】請求項7の発明は、請求項6のペースト刷
り付け装置において、少なくとも、側壁に囲まれた開口
を有するペースト収容部と、該開口に隣接する側壁の一
部となる上記ペースト刷り付け部材とで、上記ペースト
供給手段を構成したことを特徴とするものである。
【0030】このペースト刷り付け装置においては、被
刷付体と上記開口とを合わせるように該被刷付体とペー
スト収容部の側壁とを密着させると、ペースト収容部内
のペーストを側壁で囲んだ状態で被刷付体上に供給した
状態となる。このようにペーストを側壁で囲んだ状態
で、ペースト刷り付け部材を後ろ側にしてペースト収容
部を移動させると、被刷付体上に供給したペーストを該
ペースト刷り付け部材の両端からはみ出させることな
く、該被刷付体に刷り付けることができる。このため、
ペースト刷り付け部材の両端からはみ出したペーストを
処理するためのペースト処理作業を省略することができ
る。また、ペーストを側壁で囲んで保護することによ
り、該ペーストに含まれる溶剤の揮発を抑えるととも
に、該ペーストへの異物の混入を防ぐことができる。
【0031】請求項8の発明は、請求項7のペースト刷
り付け装置において、上記ペースト収容部にペーストを
圧入する圧入手段を設けたことを特徴とするものであ
る。
【0032】このペースト刷り付け装置においては、ペ
ースト収容部にペーストを圧入することにより、該ペー
スト収容部内のペーストを不足させることなく、被刷付
体上でペーストを刷り付ける。そして、このことによ
り、ペースト不足による欠落や変形を生ずることなく壁
を形成することができる。
【0033】請求項9の発明は、請求項6、7又は8の
ペースト刷り付け装置において、上記被刷付体上で壁状
に成形したペーストに対して硬化を促すための硬化促進
手段を設けたことを特徴とするものである。
【0034】請求項10の発明は、請求項9のペースト
刷り付け装置であって、上記硬化促進手段が、上記被刷
付体上で壁状に成形された光硬化性ペーストに対して光
照射する光照射手段であることを特徴とするものであ
る。
【0035】請求項11の発明は、請求項10のペース
ト刷り付け装置において、上記被刷付体における上記切
り欠き部の非通過領域に対して上記光照射手段からの照
射光を遮光する遮光手段を設けたことを特徴とするもの
である。
【0036】請求項9、10又は11のペースト刷り付
け装置においては、被刷付体上でペースト刷り付け部材
によりペーストを壁状に成形した直後に、硬化促進手段
により硬化させる。このようにペーストを硬化させる
と、壁状に成形したペーストをダレや機械の振動等によ
り大きく変形させる前に硬化させることができる。
【0037】特に、請求項10のペースト刷り付け装置
においては、光照射手段の光照射により光硬化性ペース
トを硬化させる。このような光照射により、ペーストを
加熱により硬化させる場合の加熱や、ペーストを化学変
化させる場合の該化学変化に伴う発熱などにより、被刷
付体に過剰なヒートショックを付与することなく、光硬
化性ペーストを硬化させることができる。
【0038】また特に、請求項11のペースト刷り付け
装置においては、ペースト刷り付け後の被刷付体上にお
ける切り欠き部の非通過領域に対する光照射手段からの
光を、遮光手段により遮光する。この非通過領域は、被
刷付体上における壁形成対象領域以外の領域であり、遮
光手段は滲み出し等によりペースト刷り付け後のこの領
域にはみ出してしまった光硬化性ペーストを遮光してそ
の硬化を防止する。このような遮光により未硬化の状態
を維持させた光硬化性ペーストを洗浄等によって除去す
れば、被刷付体上の壁形成対象領域以外の領域にはみ出
した光硬化性ペーストを硬化させる前に除去することが
できる。そして、このことにより、はみ出した光硬化性
ペーストの硬化による壁の変形を回避することができ
る。
【0039】請求項12の発明は、被刷付体上に壁を形
成する壁形成方法において、請求項1、2、3、4又は
5のペースト刷り付け部材を用いて該被刷付体上にペー
ストを刷り付けるペースト刷り付け工程と、ペースト刷
り付け後の該被刷付体上で壁状に残留するペーストを硬
化させるペースト硬化工程とを実施することを特徴とす
るものである。
【0040】この壁形成方法においては、請求項1、
2、3、4又は5のペースト刷り付け部材を用いて例え
ば電子回路基板などの被刷付体上でペーストを壁状に成
形する。そして、このように成形したペーストを硬化さ
せることにより、ペーストの印刷位置ずれを生じたり、
現像等でペーストを無駄に除去したりすることなく被刷
付体上に微小な壁を形成することができる。
【0041】請求項13の発明は、請求項12の壁形成
方法において、上記ペースト刷り付け部材として請求項
2のペースト刷り付け部材を用い、一回の上記ペースト
刷り付け工程によって上記被刷付体上でペーストを複数
の壁状パターンに成形することを特徴とするものであ
る。
【0042】この壁形成方法においては、一回の上記ペ
ースト刷り付け工程でペーストを複数の壁状パターンに
成形することで、該ペースト刷り付け工程を過剰に繰り
返すことなくストライプ状に並ぶ複数の壁を形成するこ
とができる。
【0043】請求項14の発明は、請求項12又は13
の壁形成方法において、上記ペースト刷り付け工程で請
求項6、7、8、9、10又は11のペースト刷り付け
装置を用いることを特徴とするものである。
【0044】この壁形成方法においては、ペースト刷り
付け工程で請求項6、7、8、9、10又は11のペー
スト刷り付け装置を用いることで、作業効率を向上させ
ながら曲がりのない壁を形成する。
【0045】請求項15の発明は、請求項12、13又
は14の壁形成方法において、先のペースト刷り付け工
程による成形済み壁状パターン上、あるいはこれを固化
させた成形固化済み壁状パターン上で、これら壁状パタ
ーンの形状に対応し且つこれら壁状パターンよりも高さ
の大きい上記切り欠き部を有する上記ペースト刷り付け
部材を用いて再びペースト刷り付け工程を実施して、壁
状パターンを重ね合わせて成形することを特徴とするも
のである。
【0046】この壁形成方法においては、成形済みある
いは成形固化済み壁状パターン上でペースト刷り付け工
程を再度実施して、壁状パターンを複数段に重ねて形成
する。このようなペースト刷り付け工程では、成形済み
あるいは成形固化済み壁状パターンの形状に対応し且つ
これら壁状パターンよりも高さの大きい切り欠き部を有
するペースト刷り付け部材を用いることで、該切り欠き
部と成形済みあるいは成形固化済み壁状パターンとを噛
み合わせながら、成形済みあるいは成形固化済み壁状パ
ターン上にペースト成形用の空間を確保する。このよう
な噛み合わせと空間の確保とにより、新たに重ね合わせ
成形する壁状パターンの成形位置を、成形済みあるいは
成形固化済み壁状パターンの上面に位置決めして、位置
ずれを生ずることなく壁状パターンを複数段に重ねて成
形することができる。
【0047】請求項16の発明は、請求項12、13又
は14の壁形成方法において、上記ペースト刷り付け工
程で、上記被刷付体の面にペーストを供給しながら刷り
付ける供給刷り付け工程と、該供給・刷り付け工程によ
り該被刷付体上で壁状に成形されたペーストを刷り付け
により再成形する再成形用刷り付け工程とを実施し、該
供給・刷り付け工程と該再成形用刷り付け工程とで使用
する上記ペースト刷り付け部材を変更することで、該再
成形用刷り付け工程で上記切り欠き部のペースト刷り付
け方向と直交する方向における幅をより小さくし、且つ
該切り欠き部の高さをより大きくすることを特徴とする
のである。
【0048】請求項17の発明は、請求項16の壁形成
方法であって、一回の上記ペースト刷り付け工程内で少
なくとも二回の上記再成形用刷り付け工程を実施し、各
再成形用刷り付け工程において、使用する上記ペースト
刷り付け部材を順次変更することで、上記切り欠き部の
上記幅を順次小さくし、且つ上記高さを順次大きくして
いくことを特徴とするものである。
【0049】請求項18の発明は、請求項16又は17
の壁形成方法において、上記切り欠き部の上記幅をペー
スト刷り付け方向の前側から後ろ側に向けて小さくする
テーパーが該切り欠き部に設けられた上記ペースト刷り
付け部材を、上記再成形用刷り付け工程で使用すること
を特徴とするものである。
【0050】請求項16、17又は18の壁形成方法に
おいては、被刷付体上で壁状に成形されたペーストから
なる壁状パターンに対し、先に使用したペースト刷り付
け部材よりも切り欠き部の幅が小さく、且つ高さが大き
いペースト刷り付け部材を用いて、該壁状パターンを該
被刷付体に刷り付ける。このような刷り付けを行う再成
形用刷り付け工程においては、被刷付体上の壁状パター
ンをより狭幅に且つより高く再成形する。
【0051】特に、請求項18の壁形成方法において
は、ペースト刷り付け方向の前側から後ろ側に向けて切
り欠き部の幅を小さくするテーパーが設けられたペース
ト刷り付け部材を用いて、再成形用刷り付け工程を実施
する。このようなテーパーが設けられたペースト刷り付
け部材を用いた成形用刷り付け工程では、被刷付体上の
壁状パターンに対して、ペースト刷り付け部材の切り欠
き部内をこのテーパーにより広幅の入口側から狭幅の出
口側に向けてスムーズに通過させる。そして、このよう
なスムーズな通過により、壁状パターンに欠損部分を生
ずることなく壁状パターンに対して再成形用刷り付け工
程を施すことができる。
【0052】上記第2の目的を達成するために、請求項
17の発明は、対向する一対の基板間に挟まれた複数の
放電空間と、各放電空間を仕切る障壁とを備え、該放電
空間に生じせしめた放電に起因する発光により画像を表
示する放電式表示装置の障壁形成方法において、請求項
12、13、14、15、16、17又は18の壁形成
方法を用いて、上記被刷付体としての一方の該基板上に
上記壁としての該障壁を形成することを特徴とするもの
である。
【0053】この障壁形成方法においては、請求項1
2、13、14、15、16、17又は18の壁形成方
法により、ペーストの印刷位置ずれを生じたり、現像等
でペーストを無駄に除去したり、硬化させたペーストに
サンドブラストによる掘り込み加工を施したりすること
なく、基板上に障壁を形成する。
【0054】請求項20の発明は、請求項19の放電式
表示装置の障壁形成方法であって、該放電式表示装置が
プラズマディスプレイパネルであることを特徴とするも
のである。
【0055】この障壁形成方法においては、ペーストの
印刷位置ずれを生じたり、現像等でペーストを無駄に除
去したりすることなく、プラズマディスプレイパネルの
障壁を形成する。
【0056】請求項21の発明は、請求項20の放電式
表示装置の障壁形成方法において、請求項3のペースト
刷り付け部材を用いて、台形状の断面形状を有する障壁
を形成することを特徴とするものである。
【0057】この障壁形成方法においては、プラズマデ
ィスプレイパネルの背面側の基板上から前面側の基板に
向けて斜めに立ち上がるテーパー状の側面を有する台形
断面型の障壁を形成する。このようなテーパー状の側面
に形成される蛍光面は、矩形断面型の障壁における側面
のように背面側の基板上から略垂直に立ち上がる側面に
形成される蛍光面よりも、多くの量の光を前面側の基板
に透過させることができる。即ち、この障壁形成方法に
より台形断面型の障壁を形成すれば、矩形断面型の障壁
の側面上に形成された蛍光面よりも、多くの量の光を前
面側の基板に透過させ得る蛍光面を形成することができ
るようになる。
【0058】上記第3の目的を達成するために、請求項
22の発明は、対向する一対の基板間に挟まれた複数の
放電空間と、各放電空間を仕切る障壁と、各放電空間内
における障壁及び該基板上に形成された蛍光面とを備
え、該放電空間に生じせしめた放電により該蛍光面を発
光させて画像を表示する放電式表示装置の蛍光面形成方
法において、該障壁が形成された一方の該基板に対し
て、請求項1、2、3、4もしくは5のペースト刷り付
け部材、又は請求項6、7、8、9、10もしくは11
のペースト刷り付け装置を用いてペースト状の蛍光体を
刷り付けて、該蛍光面を形成することを特徴とするもの
である。
【0059】この蛍光面形成方法においては、蛍光面の
表面に凹凸を発生させたり、ペーストの印刷位置ずれを
生じたり、多量の蛍光体ペーストを消費したり、現像等
でペーストを無駄に除去したり、廃液処理が必要になっ
たり、副資材として現像剤やフォトマスクを用いたりす
ることなく、障壁及び基板上に蛍光面を形成する。
【0060】請求項23の発明は、請求項22の放電式
表示装置の蛍光面形成方法であって、該放電式表示装置
がプラズマディスプレイパネルであることを特徴とする
ものである。
【0061】この蛍光面形成方法においては、ペースト
の印刷位置ずれを生じたり、現像等でペーストを無駄に
除去したりすることなく、プラズマディスプレイパネル
の蛍光面を形成する。
【0062】請求項24の発明は、請求項23の放電式
表示装置の蛍光面形成方法において、請求項3のペース
ト刷り付け部材を用いて、台形状の断面形状を有する障
壁のテーパー状の側面上と、上記基板上とに蛍光面を形
成することを特徴とするものである。
【0063】この蛍光面形成方法においては、プラズマ
ディスプレイパネルの背面側の基板上から前面側の基板
に向けて斜めに立ち上がるテーパー状の側面を有する台
形断面型の障壁に対し、該側面に蛍光面を形成する。こ
のように形成した蛍光面は、矩形断面型の障壁における
側面のように背面側の基板上から略垂直に立ち上がる側
面に形成される蛍光面よりも、多くの量の光を前面側の
基板に透過させることができる。
【0064】上記第4の目的を達成するために、請求項
25の発明は、対向する一対の基板間に挟まれた複数の
放電空間と、各放電空間を仕切る障壁と、放電空間での
放電を制御するための電極とを備え、該放電空間に生じ
せしめた放電に起因する発光により画像を表示する放電
式表示装置の電極形成方法において、該基板に対して、
請求項1、2、3、4もしくは5のペースト刷り付け部
材、又は請求項6、7、8、9、10もしくは11のペ
ースト刷り付け装置を用いてペースト状の導電性物質を
刷り付けて、該電極を形成することを特徴とするもので
ある。
【0065】この電極形成方法においては、現像等でペ
ーストを無駄に除去したり、廃液処理が必要になった
り、副資材として現像剤やフォトマスクを用いたりする
ことなく、基板上に電極を形成する。また、この電極形
成方法においては、基板上に障壁を形成してから放電空
間の床面(基板面)に電極を形成することが可能とな
る。具体的には、障壁により基板上に形成された凸部に
対応する切り欠き部を有するペースト刷り付け部材を用
いればよい。そして、この凸部と切り欠き部とを噛み合
わせることにより、電極パターンの成形位置を放電空間
の床面(基板面)に位置決めしながら、ペーストを該床
面に刷り付けて電極パターンを形成することができる。
【0066】請求項26の発明は、請求項25の放電式
表示装置の電極形成方法であって、該放電式表示装置が
プラズマディスプレイパネルであることを特徴とするも
のである。
【0067】この電極形成方法においては、現像等でペ
ーストを無駄に除去したり、廃液処理が必要になった
り、副資材として現像剤やフォトマスクを用いたりする
ことなく、プラズマディスプレイ用の電極を形成する。
【0068】
【発明の実施の形態】まず、本発明に係る電極形成方
法、障壁形成方法及び蛍光面形成方法を適用したプラズ
マディスプレイパネル(PDP)形成方法の一実施形態
について説明する。
【0069】はじめに、PDPの基本的な構成について
説明する。図1はAC面放電型PDPの概略構成を示す
破断斜視図である。図1において2枚のガラス基板とし
ての前面基板1と背面基板2とは互いに対向するように
配設されており、これらの間には、低融点ガラスからな
る障壁3がストライプ状に配設されている。そして、こ
れら障壁3により基板間に一定の間隔が保持されながら
複数のセルが形成されている。障壁3はその断面が台形
状となる台形断面型に形成されている。このような台形
断面型の障壁3においては、その側面が背面基板2から
前面基板1に向けて斜めに立ち上がるテーパー状とな
る。
【0070】背面基板2における前面基板1との対向面
には、各セルの下層で障壁3の長さ方向に延在するアド
レス電極4が形成されている。また、各セルの底面と各
障壁3のテーパー上の側面上とには蛍光層5による蛍光
面が形成されている。この蛍光層5は、例えばBO
Eu3+等からなる赤蛍光体による赤蛍光層5R、例え
ばBaAl1219:Mn等からなる緑蛍光体による
緑蛍光層5G、例えばBaMgAl1423:Eu
2+等からなる青蛍光体による青蛍光層5Bという順
で、図中左右方向に並ぶように形成されている。図示の
ように台形断面型の障壁3におけるテーパー状の側面に
蛍光層5を形成すると、矩形断面型の障壁における側面
のように背面基板2上から略垂直に立ち上がる側面上に
蛍光層5を形成する場合と比べて、蛍光層5からの光を
前面基板1により多く透過させることができる。そし
て、このようにより多くの光を透過させることにより、
PDPの輝度を向上させることができる。
【0071】前面基板1における背面基板2との対向面
には、障壁3と直交する方向に平行配設された一対の面
放電電極対6が、該方向にストライプ状に並ぶように複
数形成され、この面放電電極対6と対向するセル領域が
一画素分の画素領域に相当するようになっている。面放
電電極対6は、ITOやネサ膜等からなる透明電極6a
と、この透明電極6aの抵抗値を下げるためのCr/C
u/Crの三層被膜や銀等からなるバス電極6bとで構
成されている。面放電電極6上には低融点ガラスからな
る誘電体層7が積層され、更にこの上にはMgO等から
なる保護層8が積層されている。
【0072】各セルでは、アドレス電極4にアドレスパ
ルスが印加され、同時に面放電電極対6の片方に走査パ
ルスが印加されることにより、これら電極の交差位置の
画素領域にアドレス放電が生ずる。このアドレス放電に
より画素領域に壁電荷が蓄積された後、面放電電極対6
のそれぞれの電極に維持パルスが印加されると、面放電
電極間に維持放電が生じ、これにより画素領域に紫外光
が生ずる。この紫外光は蛍光層5の蛍光体を励起して
赤、緑あるいは青の可視光を発生させてカラー画像を表
示させる。
【0073】次に、アドレス電極4の形成方法である電
極形成方法について説明する。図2はこの電極形成方法
で使用されるペースト刷り付け部材としての特殊スキー
ジを示す斜視図である。特殊スキージ101は、例えば
Hs90[°]のプラスチック、ウレタン、テフロン、
シリコンゴムなどの弾性材料、あるいは金属薄板など可
撓性を発揮し得る材料で形成され、全体として可撓性を
有している。このように可撓性を有する特殊スキージ1
01におけるペースト刷り付け側の端部は、図示のよう
な複数の矩形状切り欠き部101aが形成され、櫛歯状
となっている。
【0074】図3はこの電極形成方法を説明する斜視図
である。この電極形成方法においては、ペースト刷り付
け工程を施す。具体的には、背面基板2上に、ITO等
の導電性物質とペースト樹脂とを含有する導電性ペース
ト10を供給する。そして、特殊スキージ101の上記
端部と背面基板2とを密着させた状態で、特殊スキージ
101を導電性ペースト10の方向(図中A方向)に移
動させて、導電性ペースト10を背面基板2上に刷り付
ける。すると、図示のように、特殊スキージ101の櫛
歯状端部の矩形状切り欠き部101aにおいて、導電性
ペースト10を規制しながら通過させて、被刷付体とし
ての背面基板2上で該導電性ペースト10を短冊状の電
極パターン10aに成形することができる。
【0075】次に、導電性ペースト10からなる壁状パ
ターンである電極パターン10aに対してペースト硬化
工程を施す。具体的には、電極パターン10aに対して
焼成処理を施して、電極パターン10aを硬化させなが
ら導電性ペースト10から樹脂成分を除去する。
【0076】以上のようなペースト刷り付け工程と、ペ
ースト硬化工程とを実施すれば、現像等で導電性ペース
ト10を無駄に除去したり、廃液処理が必要になった
り、副資材として現像液やフォトマスクを用いたりする
ことなく、背面基板2上にアドレス電極4を形成するこ
とができる。また、以上のペースト刷り付け工程及びペ
ースト硬化工程においては、フォトマスク製造工程、露
光工程、現像工程、等の複雑な工程を必要としないの
で、フォトリソグラフィー法を用いる電極形成方法より
も作業工程を簡略化することができる。
【0077】特殊スキージ101の材料には、図25に
示すように、被刷付体(図示の例では背面基板)との当
接により柔軟に撓み得るものを用いることが望ましい。
更に、プラスチックなどアブレーション加工が容易な材
料を用い、切り欠き部をアブレーション加工により形成
することが望ましい。切り欠き部をアブレーション加工
により形成することで、他の方法で形成する場合よりも
該切り欠き部の内壁の平滑性を向上せしめることができ
る。そして、このことにより、切り欠き部の内壁形状に
ならう電極パターン10a等の壁状パターンの表面平滑
性をより向上せしめてより形状精度の高い壁としての電
極を形成することができるからである。アブレーション
加工を実現し得る装置としては、エキシマレーザ装置、
Nd.YAGレーザ(基本波長1064nm、第3高調
波355nm、高調波266nm)装置、シンクロトロ
ンによるSOR光発生装置等が挙げられる。
【0078】また、上記ペースト刷り付け工程において
は、図4に示すようなペースト刷り付け装置を用いるこ
とが望ましい。このペースト刷り付け装置100は、ペ
ースト供給・刷り付け装置102と、この供給・刷り付
け装置102を移動させる図示しない刷り付け駆動機構
とを備えている。
【0079】供給・刷り付け装置102は、背面基板2
等の被刷付体と接触する側に開口103を有し、内部に
導電性ペースト等のペーストを収容するペースト収容部
104と、このペースト収容部104の側壁の一部とな
っている特殊スキージ101と、ペースト収容部104
の上壁に設けられた複数の補給口105を通してペース
ト収容部104内にペーストを圧入する圧入装置106
とを備えている。
【0080】開口103及び特殊スキージ101を有す
るペースト収容部104は、図示のようにペースト刷り
付け方向(図中A方向)と直交する方向に延在するよう
に形成されている。なお、図示していないが、ペースト
収容部104の両側にも側壁が設けられており、開口1
03は特殊スキージ101を含む4つの側壁に囲まれる
ように形成されている。
【0081】ペースト収容部104における特殊スキー
ジ101を含む下部領域104aは、特殊スキージ10
1と同様の材料で形成され、可撓性を有している。ペー
スト収容部104における下部領域104a以外の部分
(104b)については、アルミ、鉄、ステンレス等の
金属材料で形成されている。
【0082】ペースト収容部104の上壁に位置する上
記補給口105は、ペースト収容部104の長手方向
(図中B方向)に沿って複数形成されている。
【0083】上記圧入装置106は、図4及び5に示す
ように、ペースト補充室106a、これに設けられたペ
ースト注入口106b、このペースト注入口106bに
接続されたチューブ106c、シリンダ機構やポンプ機
構等によりチューブ106c内にペーストを吐出する図
示しない吐出手段等から構成されている。この吐出手段
によりチューブ106cに吐出されたペーストは、注入
口106bを通してペースト補充室106a内に注入さ
れる。そして、ペースト補充室106aの底面となって
いるペースト収容部104の上壁に設けられた複数の補
給口105を通過してペースト収容部104内に圧入さ
れる。補給口105が上記長手方向に延在するように複
数形成されていることにより、ペースト補充室106a
内のペーストをペースト収容部104の上記長手方向に
沿って均一に圧入することが可能となる。
【0084】ペースト収容部104の内部には、図4に
示したように、圧入により補給口105から開口103
に向かって移動しようとするペーストの一部に対し、そ
の移動方向を変化させて撹拌する撹拌手段107が設け
られている。この撹拌手段107は、ペースト収容部1
04内で上記長手方向に延在するように設けられた軸1
07a、ペーストを付勢すべくこの軸107aの表面に
設けられた突起107b、この軸107aを該長手方向
(図中B方向)に往復移動させる図示しない駆動装置等
で構成されている。
【0085】この駆動装置は軸107aの一方の端部に
取り付けられ、例えばソレノイド等などから構成されて
おり、軸107aの往復移動による負荷トルクを所定の
大きさに維持するように図示しない制御系により駆動制
御される。この負荷トルクはペースト収容部104内の
ペーストの粘度に応じて変化する。よって、攪拌手段
は、軸107aの往復移動が該負荷トルクに応じて駆動
制御されることにより、該粘度を監視するための粘度セ
ンサ等を備えていなくても、ペースト収容部104内の
ペーストの粘度を所定の大きさに維持することができ
る。
【0086】突起107bとしては、図6(a)に示す
ような円盤状に形成したものを用いても良い。また、突
起107aを設ける代わりに、図6(b)に示すよう
に、径を長手方向に沿って周期的に変化させるように構
成した軸107aを用いても良い。また、図6(c)に
示すように、軸107aの長手方向に沿って円盤状の突
起107bを所定ピッチで斜めに設けるか、あるいは該
長手方向に沿って延在するスクリュー状の107bを設
け、軸107aを往復移動させる代わりに回転させても
よい。また、必要に応じて、ペースト収容部104の内
壁に、突起107aに対向する複数の溝を形成してもよ
い。このように溝を形成することにより、軸107aの
往復移動の方向に沿って突起107aと該溝とによる凹
凸を繰り返し形成し、突起107aの近傍で移動しよう
とするペーストと該溝の近傍で留まろうとするペースト
との接触領域で両者を混合せしめて、ペーストの攪拌効
率を向上させることができる。
【0087】以上の構成のペースト刷り付け装置100
を用いて、まず、上記刷り付け駆動装置によりペースト
収容部104を移動させて、ペースト収容部104の開
口103を囲む上記4つの側壁を背面基板2に密着させ
る。そして、上述の圧入装置によりペースト補充室10
6aを通してペースト収容部104内に導電性ペースト
を充填する。この充填により、図7に示すように、ペー
スト収容部104と背面基板2とで導電性ペースト10
を密閉しながら、特殊スキージ101の側近に位置する
背面基板2上に導電性ペースト10を供給した状態とな
る。次に、上記圧入装置により適量の導電性ペースト1
0をペースト収容部104内に圧入しながら、上記刷り
付け駆動機構により特殊スキージ101を後ろ側に位置
させるような刷り付け方向(図中A方向)でペースト収
容部104を移動させる。すると、導電性ペースト10
を上述のように密閉した状態で背面基板2上に供給しな
がら刷り付けることができる。このことにより、導電性
ペースト10を特殊スキージ101の両端からはみ出さ
せることなく刷り付けることができる。一方、ペースト
刷り付け装置100を使用しないで、図3に示したよう
に特殊スキージ101のみでペーストを刷り付ける場合
には、背面基板2上に供給したペーストを特殊スキージ
101の両端からはみ出させるおそれがある。
【0088】以上のようなペースト刷り付け装置100
を用いれば、背面基板2上で特殊スキージ101をペー
スト刷り付け方向に向けてまっすぐに移動させて、曲が
りのない電極パターン10a等の壁状パターンを形成す
ることができる。そして、このことにより、形状精度の
高い電極等の壁を形成することができる。
【0089】また、特殊スキージ101の両端からはみ
出した導電性ペースト10を処理するためのペースト処
理作業を省略することができる。そして、このことによ
り、作業効率を向上させて、アドレス電極4等の壁の製
造コストを低減することができる。
【0090】また、導電性ペースト10をペースト収容
部104に圧入しながら背面基板2上に刷り付けること
で、背面基板2上へのペースト補充のために装置を一旦
停止させたり、手作業で導電性ペースト10を補充した
りする必要がなくなる。そして、このことにより、作業
効率をより向上させて、アドレス電極4等の壁の製造コ
ストをより低減することができる。
【0091】また、ペースト収容部104内の導電性ペ
ースト10の収容量を不足させることなく、背面基板2
上に導電性ペースト10を刷り付けることができる。そ
して、このことにより、導電性ペースト10の不足によ
る欠落や変形を生ずることなく電極パターン10a等の
壁状パターンを形成して、更に形状精度の高いアドレス
電極4等の壁を形成することができる。
【0092】また、導電性ペースト10をペースト収容
部104で覆って保護することにより、導電性ペースト
10に含まれる溶剤の揮発を抑えるとともに、導電性ペ
ースト10への異物の混入を防ぐことができる。そし
て、このことにより、溶剤の揮発による導電性ペースト
10の粘度増大や乾燥を軽減するとともに、異物の混入
による導電性ペースト10の変質を防止することができ
る。
【0093】導電性ペースト10に含有させるペースト
樹脂としては、エラストマ型紫外線硬化樹脂等の光硬化
性樹脂を用いることが望ましい。このような光硬化性樹
脂を含有する導電性ペースト10を用いる場合、図8に
示すようなペースト刷り付け装置100を用いることが
できる。
【0094】図8において、このペースト刷り付け装置
100は、特殊スキージ101の後方に光照射装置10
8を備えている。この光照射装置108は、特殊スキー
ジ101を遮光する遮光板109、特殊スキージ101
が通過した後の背面基板2上における電極パターン10
aの非形成領域を遮光する遮光手段としての遮光板11
0、光源としてのランプ111、ランプ111からの光
を背面基板2に向けて反射させる反射板112等から構
成されている。
【0095】このような構成の光照射装置108は、特
殊スキージ101が通過した後の背面基板2上の領域
で、電極パターン10aに対して光照射して該電極パタ
ーン10aを光硬化させることができる。但し、背面基
板2上における電極パターン10aの非形成領域につい
ては、遮光板110で遮光しており、特殊スキージ10
1と背面基板2との当接部からの滲み出し等によりこの
領域に若干量の導電性ペースト10をはみ出させても、
これを光硬化させることはない。従って、光照射装置1
08が通過した後の背面基板2上に残留する未硬化の導
電性ペースト10を洗浄等により除去すれば、はみ出し
た導電性ペースト10の硬化によるアドレス電極4等の
壁の変形を回避することができる。
【0096】遮光板109は、特殊スキージ101を遮
光することで、矩形状切り欠き部101aの内壁と接触
状態にある導電性ペースト10を遮光して、該接触状態
での導電性ペースト10の硬化を防止している。
【0097】このような構成の光照射装置108を用い
れば、背面基板2上で電極パターン10aを成形しなが
ら光硬化させることができるので、放置に伴うダレや、
上記背板を他工程に搬送する際に生ずる振動、傾き等に
より、電極パターン10a等の壁状パターンを変形させ
ることなく光硬化させることができる。そして、焼成処
理により電極パターン10aから有機成分を除去して、
更に形状精度の高いアドレス電極4等の壁を形成するこ
とができる。
【0098】なお、このように、光硬化性の導電性ペー
スト10と光照射装置108とを用いる場合において
は、光照射装置108による光硬化と、焼成処理による
硬化との2段階で該導電性ペースト10を硬化させるこ
とになるので、ペースト硬化工程を2段階に分けて実施
することになる。
【0099】また、障壁3を形成するためのペースト剤
として、熱硬化性ペースト、主剤と硬化助剤との混合に
より硬化する2材混合ペースト、シアノアクリレート等
の自然硬化型ペースト、溶剤の蒸発により硬化する溶剤
蒸発硬化型ペーストなどを用いてもよい。
【0100】以上、背面基板2上にアドレス電極4を形
成する例について説明したが、本電極形成方法により前
面基板1上に面放電電極対6や他の電極を形成する場合
にも、同様の効果を得ることができる。即ち、本電極形
成方法の形成対象はアドレス電極4に限られるものでは
ない。
【0101】本実施形態の電極形成方法によれば、現像
等で導電性ペースト10aを無駄に除去したり、廃液処
理が必要になったり、副資材として現像剤やフォトマス
クを用いたりすることなく、基板上にアドレス電極4を
形成するので、フォトリソグラフィー法を用いる場合よ
りもアドレス電極4の製造コストを低減することができ
る。また、フォトリソグラフィー法を用いる場合よりも
作業工程を簡略化するので、フォトリソグラフィー法を
用いる場合よりもアドレス電極4の製造コストを更に低
減することができる。また、露光工程を必要としてない
ので、PDPのような大面積の被露光体を露光し得る大
掛かりな露光装置を準備する必要がなくなり、製造用設
備費を低減することができる。
【0102】次に、障壁3の形成方法である障壁形成方
法について説明する。図9はこの障壁形成方法で使用さ
れる特殊スキージを示す斜視図である。図示のようにこ
の特殊スキージ101は、上述の電極形成方法に用いら
れた特殊スキージと同様に、そのペースト刷り付け側の
端部が複数の切り欠き部により櫛歯状に形成されてい
る。但し、電極形成方法に用いられた特殊スキージが矩
形状に形成された矩形状切り欠き部101aを備えてい
たのに対し、この特殊スキージ101は台形状に形成さ
れた台形状切り欠き部101bを備えている。図9に示
した特殊スキージ101における切り欠き部の以外の部
分については、電極形成方法に用いられた特殊スキージ
と同様に構成されている。
【0103】図10はこの障壁形成方法を説明する斜視
図である。この障壁形成方法においても電極形成方法と
同様のペースト刷り付け工程とペースト硬化工程とを実
施する。具体的には、まず、背面基板2、アドレス電極
4、基層9等から構成される背板に対して、低融点ガラ
スの微粒子とペースト樹脂とを含有するグレーズペース
ト11を供給する。そして、図9に示した特殊スキージ
101を用いて、このグレーズペースト11を該背板上
に刷り付ける。すると、図10に示したように、特殊ス
キージ101の台形状切り欠き部101bにおいて、グ
レーズペースト11を規制しながら通過させて、被刷付
体としての上記背板上で該グレーズペースト11を壁状
パターン11aに成形することができる。上述した電極
形成方法により成形された電極パターン10aの断面形
状が矩形状であったのに対し、本障壁形成方法により成
形された壁状パターン11aの断面形状は台形状とな
る。このように台形断面型の壁状パターン11aを成形
することにより、この壁状パターン11aのテーパー状
の側面上に形成した蛍光面からの発光が、効率よく前面
基板1を通過するようになる。そして、このことによ
り、PDPの輝度を向上させることができる。
【0104】作業者は、上述のようなペースト刷り付け
工程を終了した後に、壁状パターン11aに対してペー
スト硬化工程を施す。具体的には、壁状パターン11a
に対して焼成処理を施して、壁状パターン11aを硬化
させながらグレーズペースト11から樹脂成分を除去す
る。
【0105】以上のようなペースト刷り付け工程と、ペ
ースト硬化工程とを実施すれば、硬化させたグレーズペ
ースト11に対してサンドブラスト等によって掘り込み
加工を施したり、グレーズペースト11の印刷位置ずれ
を生じたり、現像等でグレーズペースト11を無駄に除
去したりすることなく、上記背板上に台形断面型の障壁
3をストライプ状に形成することができる。
【0106】壁状パターン11aの高さが不足する場合
には、壁状パターン11aを複数段に重ね合わせるよう
に、乾燥固化処理後の壁状パターン11a上でペースト
刷り付け工程とペースト固化処理とを繰り返し実施した
後、重ね合わせ成形した壁状パターン11aに対し一括
して焼成処理を施せばよい。具体的には、まず、ペース
ト刷り付け工程により壁状パターン11aを形成した
後、この壁状パターン11aのグレーズペースト11を
自然乾燥等により固化させる。次いで、この成形固化済
みの壁状パターン11aの形状に対応し且つこれよりも
高さの大きい台形状切り欠き部101bを有する特殊ス
キージ101を用いて、ペースト刷り付け工程を再度実
施する。この再度のペースト刷り付け工程においては、
図11に示すように、台形状切り欠き部101bと、上
記背板上の成形固化済みの壁状パターン11aとを噛み
合わせながら、該壁状パターン11aの上面より上側に
新たなペースト成形用空間s1を確保する。このような
噛み合わせとペースト成形用空間s1の確保とにより、
新たに重ね合わせ成形する壁状パターンの成形位置を、
成形済みあるいは成形固化済み壁状パターンの上面に位
置決めして、位置ずれを生ずることなく壁状パターンを
複数段に重ねて成形することができる。そして、重ね合
わせ成形した壁状パターンに対し一括して焼成処理を施
せば、複数段に重ね合わせた障壁3を形成することがで
きる。なお、このような重ね合わせによる障壁形成方法
においては、上記ペースト固化処理と、最後に実施する
焼成処理とでグレーズペースト11を2段階に硬化させ
るので、ペースト硬化工程を2段階に分けて実施するこ
とになる。
【0107】また、壁状パターン11aに対して、図1
2に示すような特殊スキージ101を用いて新たなグレ
ーズペースト11を供給することなく再成形用のペース
ト刷り付け工程を施してもよい。図12に示した特殊ス
キージ101は、壁状パターン11aよりも高さhが大
きく且つ幅wが小さい台形状切り欠き部101bを備え
ている。この台形状切り欠き部101bには、図示のよ
うに幅wを特殊スキージ101の一方の面から他方の面
に向けて小さくするテーパーが設けられている。このよ
うな特殊スキージ101を用いた再成形用のペースト刷
り付け工程においては、図13の断面(上側から見た断
面)に示すように、成形済みの壁状パターン11aを台
形状切り欠き部101bに対してその広幅側から狭幅側
に向けて通過させるように、特殊スキージ101で該壁
状パターン11aをスキージングする。すると、図14
の斜視図に示すように、壁状パターン11aをより狭幅
で高さの大きい壁状パターン11bに再成形することが
できる。この再成形を必要に応じて繰り返し実施した
後、壁状パターン11bに焼成処理を施せば、高さの大
きい障壁3を容易に形成することができる。また、上述
のようなテーパーを台形状切り欠き部101bに設けた
特殊スキージ101を用いて壁状パターン11aを再成
形することで、壁状パターン11aに対して台形状切り
欠き部101b内をこのテーパーにより広幅側から狭幅
側に向けてスムーズに通過させる。そして、このような
スムーズな通過により、壁状パターン11aを欠損部分
のない壁状パターン11bに再成形することができる。
【0108】以上、本実施形態の障壁形成方法によれ
ば、硬化させたグレーズペースト11にサンドブラスト
による掘り込み加工を施したり、グレーズペースト11
の印刷位置ずれを生じたり、現像等でグレーズペースト
11を無駄に除去したりすることなく、上記背板上に障
壁3を形成するので、サンドブラストでの掘り込み量の
バラツキによるセル発光特性の不安定化を生ずることな
く、障壁3を安価に形成することができる。
【0109】なお、本実施形態の障壁形成方法におい
て、上述のペースト充填装置100や光照射装置108
を用いた場合には、上述の電極形成方法でこれらを使用
した場合と同様の効果を得ることができる。
【0110】次に、蛍光層5の形成方法である蛍光面形
成方法の一実施形態について説明する。図15はこの蛍
光面形成方法で使用される特殊スキージの先端を示す正
面図。図示のようにこの特殊スキージ201は、上述の
電極形成方法や障壁形成方法に用いられた特殊スキージ
と同様に切り欠き部を備えている。但し、これら電極形
成方法や障壁形成方法に用いられた特殊スキージは、全
ての切り欠き部が同一の形状に形成されていた。これに
対し、この特殊スキージ201は、図示のように、2つ
の台形をつなぎ合わせたような凹凸を有する凹凸切り欠
き部201aと、台形状切り欠き部201bとからなる
切り欠きユニット201Uが規則的に配列されている。
このような切り欠き部の以外の部分については、上述の
電極形成方法や蛍光面形成方法に用いられた特殊スキー
ジと同様に構成されている。
【0111】図16は、本蛍光面形成方法で使用される
ペースト刷り付け装置を示す斜視図である。このペース
ト刷り付け装置200は、図15で示した特殊スキージ
201と、これを支持するスキージホルダ202と、ス
キージホルダ202をスキージング方向(図中A方向)
に移動させる図示しない刷り付け駆動装置とを備えてい
る。また、スキージホルダ202の長手方向に沿って規
則的に配設されたペースト供給ノズル204、これにペ
ーストを搬送するチューブ205、チューブ205にペ
ーストを吐出する図示しない吐出手段等から構成される
ペースト供給装置203を備えている。
【0112】図17は、このペースト供給装置203の
特殊スキージ201の各切り欠き部と、上述の障壁形成
方法により上記背板上にストライプ状に形成された複数
の障壁3とを噛み合わせた状態を示す断面図である。図
17において、台形状切り欠き部201bは上記背板上
の障壁3と隙間なく噛み合った状態となっている。これ
に対し、凹凸切り欠き部201aは、図示のように2つ
の障壁3と噛み合うことになるが、この2つの障壁の相
対向する斜面及び上記背板には密着しない状態となり、
これら斜面及び背板との間に空間s2が形成されてい
る。図16に示したペースト供給ノズル204は、この
空間s2の前側に位置する障壁3及び上記背板上に、例
えば赤蛍光体とペースト樹脂とを含有する赤蛍光体ペー
ストを供給するように構成されている。
【0113】本蛍光面形成方法においては、まず、ペー
スト刷り付け装置200を用いて、ペースト供給ノズル
204から障壁3及び上記背板上に供給させた赤蛍光体
ペーストを特殊スキージ201でスキージングさせる
(ペースト刷り付け工程)。すると、図18に示すよう
に、障壁3及び上記背板上の赤蛍光層の形成対象領域の
みに赤蛍光体ペースト12Rを塗布することができる。
次に、このように塗布した赤蛍光体ペースト12Rを乾
燥等により固化させる。そして、図19に示すように3
つの台形をつなぎ合わせたような凹凸が形成された凹凸
切り欠き部201cを有する特殊スキージ101と障壁
3とを噛み合わせ、図20に示すように、障壁の斜面及
び背板と特殊スキージ201との間に空間s3を形成す
る。このように空間s3を形成した状態で、緑蛍光体ペ
ースト12Gを用いるペースト刷り付け装置200によ
り、同様のペースト刷り付け工程を実施すると、図21
に示すように、障壁3及び上記背板上の緑蛍光層の形成
対象領域のみに緑蛍光体ペースト12Gを塗布すること
ができる。更に、この緑蛍光体ペースト12Gを固化さ
せた後、図22に示すような台形を複数つなぎ合わせた
ような凹凸が形成された凹凸切り欠き部201dを有す
る特殊スキージ201と障壁3とを噛み合わせ、図23
に示すように、障壁の斜面及び背板と特殊スキージ20
1との間に空間s4を形成する。このように空間s4を
形成した状態で、青蛍光体ペースト12Bを用いるペー
スト刷り付け装置200により、同様のペースト刷り付
け工程を実施すると、図24に示すように、障壁3、上
記背板上の緑蛍光層の形成対象領域のみに青蛍光体ペー
スト12Bを塗布することができる。そして、固化済み
のこれら赤蛍光体ペースト12R、緑蛍光体ペースト1
2G、青蛍光体ペースト12Bに焼成処理を施すと、多
量の蛍光体ペースト12を消費したり、現像等で蛍光体
ペースト12を無駄に除去したり、廃液処理が必要にな
ったり、副資材として現像剤やフォトマスクを用いたり
することなく、上記背板、障壁3の側壁に蛍光面を形成
することができる。また、特殊スキージ201の切り欠
きユニット201Uとの噛み合わせにより蛍光体ペース
ト12の塗布位置(空間s2)を位置決めして、位置ず
れ(印刷ずれ)を生ずることなく蛍光体ペースト12を
塗布することができる。また、塗布した蛍光体ペースト
12の表面形状を特殊スキージ201の切り欠き部内壁
の形状にならわせることで、マスク印刷法で生ずるよう
な凹凸を表面に生ずることなく蛍光面を形成することが
できる。また、仮に障壁3の上面に蛍光体ペースト12
を付着させても、特殊スキージ201で掻き取ることが
できるので、該上面に蛍光面を形成することがない。ま
た、フォトマスク製造工程、露光工程、現像工程、等の
複雑な工程を必要としないので、フォトリソグラフィー
法を用いる場合よりも作業工程を簡略化することができ
る。
【0114】以上、本実施形態の蛍光面形成方法によれ
ば、蛍光体ペースト12の位置ずれを生じたり、多量の
蛍光体ペースト12を消費したり、現像等で蛍光体ペー
スト12を無駄に除去したり、廃液処理が必要になった
り、副資材として現像剤やフォトマスクを用いたりする
ことなく蛍光面を形成するので、印刷法やフォト形成法
を用いる場合よりも蛍光面の製造コストを低減すること
ができる。また、表面に凹凸を生ずることなく蛍光面を
形成するので、各セルに生ずる発光特性の不安定化を低
減することができる。また、フォトリソグラフィー法を
用いる場合よりも作業工程を簡略化するので、フォトリ
ソグラフィー法を用いる場合よりも蛍光面の製造コスト
を更に低減することができる。また、露光工程を必要と
してないので、PDPのような大面積の被露光体を露光
し得る大掛かりな露光装置を準備する必要がなくなり、
製造用設備費を低減することができる。
【0115】なお、本蛍光面形成方法においても、乾燥
等による固化処理と焼成処理とで蛍光体ペースト12を
硬化させるので、ペースト硬化工程を2段階に分けて実
施することになる。
【0116】また、上述の光照射装置108を用いた場
合には、上述の電極形成方法でこれを使用した場合と同
様の効果を得ることができる。
【0117】また、上述した電極形成方法においては、
上記背板上に障壁3を形成してから各セル内にアドレス
電極4等の電極を形成することが可能となる。具体的に
は、障壁3に対応し、且つ各セルの底面(背板)とスキ
ージ先端とに所定の空間を確保し得る特殊スキージ20
1を用いればよい。この場合には、障壁3と切り欠き部
とを噛み合わせることにより、電極パターンの成形位置
をセルの床面に位置決めしながら、導電性ペーストを該
床面に刷り付けて電極パターンを形成することができ
る。そして、このことにより、位置ずれを生ずることな
くアドレス電極4等の電極を形成することができる。
【0118】以上、本発明を適用した一実施形態とし
て、AC面放電型PDPを形成する際の障壁形成方法及
び蛍光面形成方法について説明したが、AC対向放電型
PDPを形成する際の障壁形成方法及び蛍光面形成方法
についても本発明の適用が可能である。
【0119】また、PDPの障壁を形成する障壁形成方
法について説明したが、この障壁形成方法は例えば静電
アクチュエータのストライプ状の電極パターンなど、他
の壁を形成するための壁形成方法にも応用が可能であ
る。
【0120】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ペーストの印
刷位置ずれを生じたり、現像等でペーストを無駄に除去
したり、廃液処理が必要になったり、副資材として現像
剤やフォトマスクを用いたりすることなく被刷付体上に
微小な壁を形成することができるので、該壁を安価に形
成することができるという優れた効果がある。
【0121】請求項2の発明によれば、一回のペースト
刷り付けでストライプ状に並ぶ複数の微小な壁を形成す
ることができるので、ストライプ状に並ぶ該壁を安価に
形成することができるという優れた効果がある。
【0122】請求項3の発明によれば、ペーストのダレ
等により生ずる壁状パターンの変形を軽減するので、形
状精度の高い壁を形成することができるという優れた効
果がある。
【0123】請求項4の発明によれば、基板上の異物の
周囲に形成される被刷付体とペースト刷り付け部材との
非密着領域の大きさを低減するので、該非密着領域をペ
ーストが通過するこににより生ずる壁状パターンの変形
を低減することができるという優れた効果がある。
【0124】請求項5の発明によれば、切り欠き部をア
ブレーション加工以外の方法で形成する場合よりも、該
切り欠き部の内壁の平滑性を向上させるので、該内壁の
形状にならう壁状パターン表面の平滑性を向上させてよ
り形状精度の高い壁を形成することができるという優れ
た効果がある。
【0125】請求項6の発明によれば、ペーストを被刷
付体上で曲がりのない壁状に成形することができるの
で、より形状精度の高い壁を形成することができるとい
う優れた効果がある。また、作業効率を向上させること
ができるので、壁の製造コストを低減することができる
という優れた効果がある。
【0126】請求項7の発明によれば、ペースト刷り付
け部材の両端からはみ出したペーストを処理するための
ペースト処理作業を省略することができるので、作業効
率をより向上させて壁の製造コストをより低減すること
ができるという優れた効果がある。また、ペーストに含
まれる溶剤の揮発を抑えるとともに、該ペーストへの異
物の混入を防ぐことができるので、該揮発による該ペー
ストの粘度増大や乾燥を軽減するとともに、該混入によ
る該ペーストの変質を防止することができるという優れ
た効果がある。
【0127】請求項8の発明によれば、ペースト不足に
よる欠落や変形を生ずることなく壁を形成することがで
きるので、更に形状精度の高い壁を形成することができ
るという優れた効果がある。
【0128】請求項9、10又は11の発明によれば、
壁状に成形したペーストをダレや機械の振動等により大
きく変形させる前に硬化させるので、更に形状精度の高
い壁を形成することができるという優れた効果がある。
【0129】特に、請求項10又は11の発明によれ
ば、ペーストを硬化させるための加熱や化学変化により
被刷付体に過剰なヒートショックを付与することなく、
光硬化性ペーストを硬化させるので、該ヒートショック
による該被刷付体の損傷を回避することができるという
優れた効果がある。
【0130】また特に、請求項11の発明によれば、被
刷付体上の壁形成対象領域以外の領域にはみ出した光硬
化性ペーストの硬化による壁の変形を回避するので、更
に形状精度の高い壁を形成することができるという優れ
た効果がある。
【0131】請求項12の発明によれば、ペーストの印
刷位置ずれを生じたり、現像等でペーストを無駄に除去
したりすることなく被刷付体上に微小な壁を形成するこ
とができるので、該壁を安価に形成することができると
いう優れた効果がある。
【0132】請求項13の発明によれば、ペースト刷り
付け工程を過剰に繰り返すことなくストライプ状に並ぶ
複数の壁を形成することができるので、このようなスト
ライプ状の壁でも容易に形成することができるという優
れた効果がある。
【0133】請求項14の発明によれば、作業効率を向
上させながら曲がりのない壁を形成するので、壁の製造
コストを低減しながら形状精度の高い壁を形成すること
ができるという優れた効果がある。
【0134】請求項15の発明によれば、位置ずれを生
ずることなく壁状パターンを複数段に重ねて成形するこ
とができるので、高さの大きい壁を高精度で形成するこ
とができるという優れた効果がある。
【0135】請求項16、17又は18の発明によれ
ば、再成形用刷り付け工程において被刷付体上の壁状パ
ターンをより狭幅に且つより高く成形するので、狭幅で
高さの大きい壁を形成することができるという優れた効
果がある。
【0136】特に、請求項18の発明によれば、壁状パ
ターンに欠損部分を生ずることなく壁状パターンに対し
て再成形用刷り付け工程を施すので、狭幅で高さの大き
い壁を高い形状精度で形成することができるという優れ
た効果がある。
【0137】請求項19の発明によれば、硬化させたペ
ーストにサンドブラストによる掘り込み加工を施した
り、ペーストの印刷位置ずれを生じたり、現像等でペー
ストを無駄に除去したりすることなく、基板上に障壁を
形成するので、掘り込み量のバラツキによるセルの発光
特性の不安定化を生ずることなく、該障壁を安価に形成
することができるという優れた効果がある。
【0138】請求項20の発明によれば、ペーストの印
刷位置ずれを生じたり、現像等でペーストを無駄に除去
したりすることなく、プラズマディスプレイパネルの障
壁を形成するので、該障壁を安価に形成してプラズマデ
ィスプレイパネルの製造コストを低減することができあ
るという優れた効果がある。
【0139】請求項21の発明によれば、矩形断面型の
障壁の側面上に形成された蛍光面よりも、多くの量の光
を前面側の基板に透過させ得る蛍光面を形成することが
できるようになるので、プラズマディスプレイパネルの
輝度を高めることができるという優れた効果がある。
【0140】請求項22の発明によれば、ペーストの印
刷位置ずれを生じたり、多量の蛍光体ペーストを消費し
たり、現像等でペーストを無駄に除去したり、廃液処理
が必要になったり、副資材として現像剤やフォトマスク
を用いたりすることなく蛍光面を形成するので、印刷法
やフォト形成法を用いる場合よりも蛍光面の製造コスト
を低減することができるという優れた効果がある。ま
た、蛍光面の表面に凹凸を発生させずに該蛍光面を形成
するので、各放電空間に生ずる発光特性の不安定化を低
減することができるという優れた効果がある。
【0141】請求項23の発明によれば、ペーストの印
刷位置ずれを生じたり、現像等でペーストを無駄に除去
したりすることなく、プラズマディスプレイパネルの蛍
光面を形成するので、該蛍光面を安価に形成してプラズ
マディスプレイパネルの製造コストを低減することがで
きあるという優れた効果がある。
【0142】請求項24の発明によれば、矩形断面型の
障壁の側面上に形成された蛍光面よりも、多くの量の光
を前面側の基板に透過させ得る蛍光面を形成するので、
プラズマディスプレイパネルの輝度を高めることができ
るという優れた効果がある。
【0143】請求項25の発明によれば、現像等でペー
ストを無駄に除去したり、廃液処理が必要になったり、
副資材として現像剤やフォトマスクを用いたりすること
なく、基板上に電極を形成するので、フォトリソグラフ
ィー法を用いる場合よりも電極の製造コストを低減する
ことができるという優れた効果がある。また、障壁形成
後に電極を形成する場合には、電極パターンの成形位置
を放電空間の床面(基板面)に位置決めしながら、ペー
ストを該床面に刷り付けるので、印刷ずれを生ずること
なく電極パターンを形成することができるという優れた
効果がある。
【0144】請求項26の発明によれば、現像等でペー
ストを無駄に除去したり、廃液処理が必要になったり、
副資材として現像剤やフォトマスクを用いたりすること
なく、プラズマディスプレイ用の電極を形成するので、
該電極を安価に形成して該プラズマディスプレイの製造
コストを低減することができるという優れた効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】AC面放電型PDPの概略構成を示す破断斜視
図。
【図2】実施形態の電極形成方法で使用される特殊スキ
ージを示す斜視図。
【図3】同電極形成方法を説明する斜視図。
【図4】同電極形成方法で使用されるペースト刷り付け
装置を示す斜視図。
【図5】同ペースト刷り付け装置の圧入装置の一部を示
す断面図。
【図6】(a)、(b)、(c)はそれぞれ同ペースト
刷り付け装置の変形例装置における攪拌手段の軸を示す
斜視図。
【図7】同電極形成方法を説明する斜視図。
【図8】同ペースト刷り付け装置を光照射装置とともに
示す斜視図。
【図9】実施形態の障壁形成方法で使用される特殊スキ
ージを示す斜視図。
【図10】同障壁形成方法を説明する説明図。
【図11】壁状パターン重ね合わせ用のペースト刷り付
け工程における同特殊スキージと成形固化済み壁状パタ
ーンとの噛み合わせ状態を示す断面図。
【図12】同障壁形成方法の再成形用ペースト刷り付け
工程で使用される特殊スキージを示す斜視図。
【図13】同再成形用ペースト刷り付け工程におけるペ
ーストの刷り付け状態を説明する断面図。
【図14】同ペーストの刷り付け状態を説明する斜視
図。
【図15】実施形態の蛍光面形成方法において赤蛍光体
ペーストの刷り付け工程で使用される特殊スキージの先
端を示す正面図。
【図16】同蛍光面形成方法で使用されるペースト刷り
付け装置を示す斜視図。
【図17】同特殊スキージの各切り欠き部と障壁とを噛
み合わせた状態を示す断面図。
【図18】同蛍光面形成方法で障壁及び背板上に塗布さ
れた赤蛍光体ペーストを示す斜視図。
【図19】同蛍光面形成方法において緑蛍光体ペースト
の刷り付け工程で使用される特殊スキージの先端を示す
正面図。
【図20】同特殊スキージの各切り欠き部と障壁とを噛
み合わせた状態を示す断面図。
【図21】同蛍光面形成方法で障壁及び背板上に塗布さ
れた緑蛍光体ペーストを示す斜視図。
【図22】同蛍光面形成方法において青蛍光体ペースト
の刷り付け工程で使用される特殊スキージの先端を示す
正面図。
【図23】同特殊スキージの各切り欠き部と障壁とを噛
み合わせた状態を示す断面図。
【図24】同蛍光面形成方法で障壁及び背板上に塗布さ
れた青蛍光体ペーストを示す斜視図。
【図25】同特殊スキージを示す斜視図。
【符号の説明】
1 前面基板 2 背面基板 3 障壁 4 アドレス電極 5 蛍光層 6 面放電電極対 7 誘電体層 8 保護膜 9 基層 10 導電性ペースト 10a 電極パターン 11 グレーズペースト 11a 壁状パターン 11b 壁状パターン 12 蛍光体ペースト 12R 赤蛍光体ペースト 12G 緑蛍光体ペースト 12B 青蛍光体ぺースト 100 ペースト刷り付け装置 101 特殊スキージ 101a 矩形状切り欠き部 101b 台形状切り欠き部 102 供給・刷り付け装置 103 開口 104 ペースト収容部 105 補給口 106 圧入装置 106a ペースト充填室 106b ペースト注入口 106c チューブ 107a 軸 107b 突起 108 光照射装置 109 遮光板 110 遮光板 111 ランプ 112 反射板 200 ペースト刷り付け装置 201 特殊スキージ 201a 凹凸切り欠き部 201b 台形状切り欠き部 201U 切り欠きユニット 202 スキージホルダ 203 ペースト供給装置 204 ペースト供給ノズル 205 チューブ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) H01J 11/02 H01J 11/02 B 5C040 Fターム(参考) 4D075 AC53 AC84 BB42Z DA06 DC21 EA21 4F040 AA02 AA12 AA31 AB01 AC01 BA03 4F042 AB00 CB03 DD07 5C027 AA02 AA09 5C028 FF01 FF06 FF14 5C040 GC19 GF02 GF13 GF19 GG09 JA11 JA13 JA28 JA31 KA16 LA17 MA25 MA26

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被刷付体にペーストを刷り付けるペースト
    刷り付け部材において、該被刷付体と接触する側の端部
    に少なくとも1つの切り欠き部を設けたことを特徴とす
    るペースト刷り付け部材。
  2. 【請求項2】請求項1のペースト刷り付け部材におい
    て、上記端部に2つ以上の上記切り欠き部を設けて、該
    端部を櫛歯状に形成したことを特徴とするペースト刷り
    付け部材。
  3. 【請求項3】請求項1又は2のペースト刷り付け部材に
    おいて、そのペースト刷り付け方向と直交する方向にお
    ける上記切り欠き部の断面形状を、台形状に形成したこ
    とを特徴とするペースト刷り付け部材。
  4. 【請求項4】請求項1、2又は3のペースト刷り付け部
    材であって、プラスチック材料で形成されていることを
    特徴とするペースト刷り付け部材。
  5. 【請求項5】請求項1、2、3又は4のペースト刷り付
    け部材において、上記切り欠き部をアブレーション加工
    により形成したことを特徴とするペースト刷り付け部
    材。
  6. 【請求項6】被刷付体にペーストを刷り付けるためのペ
    ースト刷り付け装置において、請求項1、2、3、4又
    は5のペースト刷り付け部材と、該ペースト刷り付け部
    材のペースト刷り付け方向前側に位置する該被刷付体の
    面にペーストを供給するペースト供給手段と、該ペース
    ト刷り付け部材をペースト刷り付け方向に移動させるた
    めの駆動手段とを設けたことを特徴とするペースト刷り
    付け装置。
  7. 【請求項7】請求項6のペースト刷り付け装置におい
    て、少なくとも、側壁に囲まれた開口を有するペースト
    収容部と、、該開口に隣接する側壁の一部となる上記ペ
    ースト刷り付け部材とで、上記ペースト供給手段を構成
    したことを特徴とするペースト刷り付け装置。
  8. 【請求項8】請求項7のペースト刷り付け装置におい
    て、上記ペースト収容部にペーストを圧入する圧入手段
    を設けたことを特徴とするペースト刷り付け装置。
  9. 【請求項9】請求項6、7又は8のペースト刷り付け装
    置において、上記被刷付体上で壁状に成形したペースト
    に対して硬化を促すための硬化促進手段を設けたことを
    特徴とするペースト刷り付け装置。
  10. 【請求項10】請求項9のペースト刷り付け装置であっ
    て、上記硬化促進手段が、上記被刷付体上で壁状に成形
    された光硬化性ペーストに対して光照射する光照射手段
    であることを特徴とするペースト刷り付け装置。
  11. 【請求項11】請求項10のペースト刷り付け装置にお
    いて、上記被刷付体における上記切り欠き部の非通過領
    域に対して上記光照射手段からの照射光を遮光する遮光
    手段を設けたことを特徴とするペースト刷り付け装置。
  12. 【請求項12】請求項1、2、3、4又は5のペースト
    刷り付け部材を用いて被刷付体上にペーストを刷り付け
    るペースト刷り付け工程と、ペースト刷り付け後の該被
    刷付体上で壁状に残留するペーストを硬化させるペース
    ト硬化工程とを実施して、該被刷付体上に壁を形成する
    ことを特徴とする壁形成方法。
  13. 【請求項13】請求項12の壁形成方法において、上記
    ペースト刷り付け部材として請求項2のペースト刷り付
    け部材を用い、一回の上記ペースト刷り付け工程によっ
    て上記被刷付体上でペーストを複数の壁状パターンに成
    形することを特徴とする壁形成方法。
  14. 【請求項14】請求項12又は13の壁形成方法におい
    て、上記ペースト刷り付け工程で請求項6、7、8、
    9、10又は11のペースト刷り付け装置を用いること
    を特徴とする壁形成方法。
  15. 【請求項15】請求項12、13又は14の壁形成方法
    において、先のペースト刷り付け工程による成形済み壁
    状パターン上、あるいはこれを固化させた成形固化済み
    壁状パターン上で、これら壁状パターンの形状に対応し
    且つこれら壁状パターンよりも高さの大きい上記切り欠
    き部を有する上記ペースト刷り付け部材を用いて再びペ
    ースト刷り付け工程を実施して、壁状パターンを重ね合
    わせて成形することを特徴とする壁形成方法。
  16. 【請求項16】請求項12、13又は14の壁形成方法
    において、上記ペースト刷り付け工程で、上記被刷付体
    の面にペーストを供給しながら刷り付ける供給刷り付け
    工程と、該供給・刷り付け工程により該被刷付体上で壁
    状に成形されたペーストを刷り付けにより再成形する再
    成形用刷り付け工程とを実施し、該供給・刷り付け工程
    と該成形用刷り付け工程とで使用する上記ペースト刷り
    付け部材を変更することで、該再成形用刷り付け工程で
    上記切り欠き部のペースト刷り付け方向と直交する方向
    における幅をより小さくし、且つ該切り欠き部の高さを
    より大きくすることを特徴とする壁形成方法。
  17. 【請求項17】請求項16の壁形成方法であって、一回
    の上記ペースト刷り付け工程内で少なくとも二回の上記
    再成形用刷り付け工程を実施し、各再成形用刷り付け工
    程において、使用する上記ペースト刷り付け部材を順次
    変更することで、上記切り欠き部の上記幅を順次小さく
    し、且つ上記高さを順次大きくしていくことを特徴とす
    る壁形成方法。
  18. 【請求項18】請求項16又は17の壁形成方法におい
    て、上記切り欠き部の上記幅をペースト刷り付け方向の
    前側から後ろ側に向けて小さくするテーパーが該切り欠
    き部に設けられた上記ペースト刷り付け部材を、上記再
    成形用刷り付け工程で使用することを特徴とする壁形成
    方法。
  19. 【請求項19】対向する一対の基板間に挟まれた複数の
    放電空間と、各放電空間を仕切る障壁とを備え、該放電
    空間に生じせしめた放電に起因する発光により画像を表
    示する放電式表示装置の障壁形成方法において、請求項
    12、13、14、15、16、17又は18の壁形成
    方法を用いて、上記被刷付体としての一方の該基板上に
    上記壁としての該障壁を形成することを特徴とする放電
    式表示装置の障壁形成方法。
  20. 【請求項20】請求項19の放電式表示装置の障壁形成
    方法であって、該放電式表示装置がプラズマディスプレ
    イパネルであることを特徴とする放電式表示装置の障壁
    形成方法。
  21. 【請求項21】請求項20の放電式表示装置の障壁形成
    方法において、請求項3のペースト刷り付け部材を用い
    て、台形状の断面形状を有する障壁を形成することを特
    徴とする放電式表示装置の障壁形成方法。
  22. 【請求項22】対向する一対の基板間に挟まれた複数の
    放電空間と、各放電空間を仕切る障壁と、各放電空間内
    における障壁及び該基板上に形成された蛍光面とを備
    え、該放電空間に生じせしめた放電により該蛍光面を発
    光させて画像を表示する放電式表示装置の蛍光面形成方
    法において、該障壁が形成された一方の該基板に対し
    て、請求項1、2、3、4もしくは5のペースト刷り付
    け部材、又は請求項6、7、8、9、10もしくは11
    のペースト刷り付け装置を用いてペースト状の蛍光体を
    刷り付けて、該蛍光面を形成することを特徴とする放電
    式表示装置の蛍光面形成方法。
  23. 【請求項23】請求項22の放電式表示装置の蛍光面形
    成方法であって、該放電式表示装置がプラズマディスプ
    レイパネルであることを特徴とする放電式表示装置の蛍
    光面形成方法。
  24. 【請求項24】請求項23の放電式表示装置の蛍光面形
    成方法において、請求項3のペースト刷り付け部材を用
    いて、台形状の断面形状を有する障壁のテーパー状の側
    面上と、上記基板上とに蛍光面を形成することを特徴と
    する放電式表示装置の蛍光面形成方法。
  25. 【請求項25】対向する一対の基板間に挟まれた複数の
    放電空間と、各放電空間を仕切る障壁と、放電空間での
    放電を制御するための電極とを備え、該放電空間に生じ
    せしめた放電に起因する発光により画像を表示する放電
    式表示装置の電極形成方法において、該基板に対して、
    請求項1、2、3、4もしくは5のペースト刷り付け部
    材、又は請求項6、7、8、9、10もしくは11のペ
    ースト刷り付け装置を用いてペースト状の導電性物質を
    刷り付けて、該電極を形成することを特徴とする放電式
    表示装置の電極形成方法。
  26. 【請求項26】請求項25の放電式表示装置の電極形成
    方法であって、該放電式表示装置がプラズマディスプレ
    イパネルであることを特徴とする放電式表示装置の電極
    形成方法。
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