JP3883360B2 - トンネル掘削方法およびシールド掘進機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、2連のカッタヘッドを備え、シールド工法により拡縮自在にトンネルを掘削するシールド掘進機に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば道路または鉄道を設置するトンネルでは、通常掘削部の掘削途中に退避部や駅部を形成するための拡張部が設けられる。
【0003】
このような拡張部の掘削は、▲1▼.円形のトンネルを掘削して覆工した後、拡張部の地盤を凍結して側壁を破砕し、掘削して覆工する。▲2▼.シールド掘進機においてコピーカッタなどを使用して拡径する。▲3▼.メインカッタヘッドの周辺部に、複数のサブカッタヘッドを着脱可能に装備し、途中でサブカッタヘッドを装着または取り外して径の異なるトンネルを掘削するものなどが提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記従来工法において、▲1▼では、拡張部の掘削距離が長くなったり、複数箇所となると拡張部の掘削に大きいコストと時間がかかるという問題がある。また▲2▼では、構造上増径量を大きく出来ない。またトンネルの周囲で上下左右に拡張されると、余分な部分まで掘削することになり、セグメントやコストの面で不利である。また▲3▼では、シールド掘進機の構造が複雑になり、またトンネル内でサブカッタヘッドを着脱するのに長時間を必要とし、コストが増大するという問題がある。
【0005】
本発明は上記問題点を解決して、低コストで、掘削途中で通常部のトンネルと拡張部のトンネルとを連続掘削可能なシールド掘進機を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載のトンネル掘削方法は、シールド本体の前部に、正面視で頂点がルーロの三角形の3つの頂点位置にある2個のカッタヘッドを有するシールド掘進機により、トンネルの通常部と拡張部とを連続して掘削するトンネル掘削方法であって、通常部の掘削時に、2個のカッタヘッドをそれぞれカッタ自転軸を中心に回転駆動して2個の円形断面の一部が重なるまゆ形断面のトンネルまたは長円形断面のトンネルを掘削し、拡張部の掘削時に、少なくとも一方のカッタヘッドをカッタ自転軸周りに自転駆動するとともに、カッタ自転軸から所定量偏心した偏心シールド軸心周りに公転駆動させ、前記公転駆動と自転駆動の回転速度比を3対1で同一方向に回転させることにより、そのカッタヘッドにより楕円形断面のトンネルを掘削し、前記楕円形と円形の一部が重なる異形まゆ形断面または2つの楕円形の一部が重なる偏平まゆ形断面のトンネルを掘削するものである。
【0007】
上記掘削方法によれば、1台のシールド掘進機により、拡張部で1個または2個のカッタヘッドを公転駆動をするだけで、楕円形断面で長径方向に拡張された異形まゆ形断面または偏平まゆ形断面のトンネルを掘削でき、公転駆動を停止してカッタヘッドを自転駆動するだけで、通常部の円形の一部が重なったまゆ形断面のトンネルを掘削できる。したがって、容易に幅の広い拡張部のトンネルと通常部のトンネルとを連続して形成することができ、また偏心量の設定により任意で広い拡張幅を得ることができる。
【0008】
また請求項2記載のトンネル掘削方法は、請求項1記載の方法において、2本の偏心シールド軸心をそれぞれ通常部掘削時の自転軸心を含む同一平面上に配置するとともに、カッタヘッドを所定角度位置に設定して楕円の長径を前記平面上に一致させ、通常部の掘削時に、2個のカッタヘッドの3つの頂部をそれぞれ後退して、拡張部の偏平まゆ形断面トンネルの楕円の短径と、通常部のまゆ形断面トンネルまたは長円形断面のトンネルの円形の直径とを一致させるものである。
【0009】
上記構成によれば、偏平まゆ形における楕円断面トンネルの長径軸上でカッタ自転軸を駆動して円形断面トンネルを掘削し、偏平まゆ形断面トンネルの短径とまゆ形断面トンネルの円形部直径とを一致させたので、短径軸方向のトンネルの段差を無くして覆工体壁面を連続させることができ、施工を容易化できる。
【0010】
さらに請求項3記載のシールド掘進機は、請求項2記載のトンネル掘削方法を実施するためのシールド掘進機であって、シールド本体の前部に、シールド軸心と平行な偏心シールド軸心周りに回転自在に配設された2個の公転支持体と、これら2個の公転支持体に前記偏心シールド軸心から所定距離偏心した自転軸心周りに回転自在にそれぞれ配設された2本のカッタ自転軸と、これら2本のカッタ自転軸の前部にそれぞれ設けられて正面視で頂点がルーロの三角形の頂点位置にある形状の2個のカッタヘッドを具備し、2個のカッタヘッドに、自転軸心を中心として円弧状にそれぞれ切り欠かれた3つの頂部を形成するとともに、前記頂部の退入位置からルーロの三角形の3つの頂点位置に出退自在な頂部カッタ、および前記頂部カッタをそれぞれ出退駆動するカッタ出退装置とを有する頂部後退装置を設けたものである。
【0011】
上記シールド掘進機によれば、拡張部で、一方または両方の公転支持体とカッタ自転軸とを速度比が3対1で同一方向に回転させることにより、楕円形断面のトンネルを掘削して、異形まゆ形または偏平まゆ形断面のトンネルを掘削し、公転支持体の旋回を停止してカッタ自転軸のみを回転させることにより、通常部のまゆ形断面のトンネルを掘削できる。これにより、1台のシールド掘進機で拡張部と通常部とを連続して掘削することができる。またカッタ自転軸の停止位置により、まゆ形断面における円形トンネルの位置を偏心円弧上で任意に設定でき、また偏心量の設定により十分な拡張幅を得ることができる。さらに、異形または偏平まゆ形断面トンネルの楕円長径軸上で、頂部後退装置により頂部カッタをルーロの三角形の3つの頂点位置から後退して頂部に退入し、カッタ自転軸を駆動して円形断面トンネルを掘削するので、拡張部の偏平まゆ形断面トンネルの楕円の短径と、通常部のまゆ形断面トンネルまたは長円形断面のトンネルの円形の直径とを一致させて、短径軸方向のトンネルの段差を無くし、覆工体壁面を連続させることができ、施工を容易化できる。
【0012】
また請求項4記載のシールド掘進機は、請求項3記載の構成において、通常部のまゆ形断面のトンネルまたは長円形断面のトンネルと、拡張部の偏平まゆ形断面トンネルとの間のトンネル移行部で、カッタヘッドをトンネルの長径軸に沿って移動させる調心装置を設けたものである。
【0013】
上記構成によれば、通常部のトンネルと拡張部のトンネルとの間のトンネル移行部で、調心装置により、通常部のまゆ形断面のトンネルにおける円形部の相対位置、および拡張部の扁平まゆ形断面トンネルにおける楕円形部の相対位置を調整し、トンネルを変形させることができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
ここで、本発明に係るシールド掘進機の実施の形態を図1〜図10に基づいて説明する。
【0015】
この2連シールド掘進機は、図7に示すように、2つの円形断面の側部を重ねたまゆ形断面トンネルTcからなる通常部Ecと、2つの横長楕円形断面の側部を重ねた横長まゆ形断面のトンネルTeからなる拡張部Eeとを連続して掘削可能に構成され、たとえばトンネルTc,Te内に設けられる一対2組のレールR1,R2の中央部に駅STなどを形成することができる。
【0016】
ここで、このシールド掘進機により掘削されるトンネル断面形状について説明する。図8(a)には、2つの円形トンネルの一部が重なるまゆ形断面が示されており、これが通常部Ecのトンネルである。また図8(b)に示すものは、まゆ形の円弧頂部間を平面で接続した長円形断面であり、まゆ形断面から長円形断面とする場合には、シールド本体1に配設した固定カッター10などにより余堀り掘削して容易に形成することができる。したがって、この明細書の説明上では、まゆ形断面に長円形断面が含まれることとし、図では異なる表示線を用いて混在させている。さらに図8(c)に示すものは、円形と楕円形の一部が重なったものを異形まゆ形という。さらに図8(d)に示すものは、2つの長円形断面の長径方向の一部が重なったものを偏平まゆ形といい、ここでは拡張部Eeがこの断面であるが、まゆ形と同様に頂部間を平面で接続した長楕円形も含むものとする。
【0017】
図1〜図3において、1は幅方向に拡縮可能なシールド本体で、前部に切羽崩壊土圧を保持する圧力室2Aを形成する圧力隔壁3が設けられている。この圧力隔壁3の中央部両側にそれぞれ形成された貫通穴4,4に軸受を介して公転支持体5,5が偏心シールド軸心Oeを中心に回転自在に支持されており、これら偏心シールド軸心Oeは長径軸La上に配置されている。またこの公転支持体5には調心穴6,6にそれぞれ形成されており、これら調心穴6,6には軸受を介して調心体7,7が偏心シールド軸心Oeと平行な自転軸心Os周りにそれぞれ回転自在に支持されている。そして、両調心体7には、偏心シールド軸心Oeから偏心距離eが半径となる偏心円弧Ce上に軸支持穴8がそれぞれ形成され、この軸支持穴8にカッタ自転軸9がそれぞれ偏心シールド軸心Oeと平行な自転軸心Os周りに回転自在に支持されている。なお、ここでシールド本体1の左右両側に配置されるカッタ自転軸9およびその前端部に取り付けられたカッタヘッド11、調心体7などのカッタ駆動機構は、図示するように対称構造か、あるいは同一構造であるため、一方のみを説明し、他方は同一符号を付して説明を省略する。
【0018】
このカッタ自転軸9の前端部には、正面視がルーロの三角形状に形成されたカッタヘッド11が取付けられている。このルーロの三角形は、図4に示すように、正三角形の任意の頂点C1〜C3を中心として、その一辺を半径として2つの頂点を通過する3本の劣弧Sに囲まれた形状である。そしてこのカッタヘッド11は、図1,図2に示すように、たとえばカッタ自転軸から60°ごとに放射状に伸びるスポーク部12と、スポーク部12の先端頂部11a〜11cから隣接する頂部11a〜11cを連結する劣弧フレーム部13と、スポーク部12と劣弧フレーム部13の間に形成された土砂取入口14とを具備し、スポーク部12と劣弧フレーム部13にそれぞれ多数のカッタビット15が取付けられている。そして、各頂部11a〜11cは、カッタ自転軸9の自転軸心Osを中心とする半径Rbの円弧面で切り欠かれており、この切り欠かれた各頂部11a〜11cに頂点C1〜C3位置まで出退自在な頂部カッタ17と、スポーク部12内に設けられて頂部カッタ17を頂点C1〜C3位置〜退入位置まで出退駆動するカッタ出退装置18からなる頂部後退装置19が設けられている。
【0019】
前記圧力隔壁3の大気室2B側には、カッタ駆動装置21と調心装置22が設けられており、このカッター駆動装置21は、公転支持体5を介してカッタヘッド11を偏心円弧Ce上で公転駆動させる公転駆動部23と、カッタ自転軸9を自転軸心Os周りに回転駆動する自転駆動部24とで構成されている。
【0020】
すなわち、公転駆動部23は、公転支持体5の背面に設けられた公転用リングギヤ31と、この公転用リングギヤ31に噛み合い圧力隔壁3に配設された公転用駆動装置32により回転駆動される公転用ピニオン33とで構成されている。また自転駆動部24は、シールド本体1に反力支持機構35を介して配置されたギヤボックス36と、このギヤボックス36内でカッタ自転軸9に固定された自転用ギヤ34と、前記ギヤボックス36に設けられた自転用駆動装置37と、これら自転用駆動装置37により回転駆動されて自転用ギヤ34にそれぞれ噛み合う自転用ピニオン38とで構成されている。
【0021】
前記反力支持機構35は、公転移動(および変位)されるカッタ自転軸9に追従するために、クロススライダ機構により構成されている。すなわち、この反力支持機構35は、図6に示すように、開口部41aにカッタ自転軸9が遊嵌された中間支持体41に、自転軸心Osに直交する線上に一対の第1スライダロッド42が対称方向に突設され、これら第1スライダロッド42がシールド本体1に設けられた第1スライド支持部材43にそれぞれ長さ方向にスライド自在に支持されている。そして、ギヤボックス34には、自転軸心Osと第1スライダロッド42の軸線にそれぞれ直交する一対の第2スライダロッド44が対称方向に突設されており、中間支持体41に第2スライダロッド44を長さ方向にスライド自在に支持する第2スライド支持部材45が設けられている。このクロススライダ機構により、公転移動(および調心移動)するカッタ自転軸9およびギヤボックス36の移動を許容しつつ、自転用ピニオン38を回転駆動する時にギヤボックス36にかかる回転反力をシールド本体1により支持させることができる。そして拡張部Eeの掘削時に、このカッタ駆動装置21は、公転駆動部23により偏心円弧Ce上で公転させるカッタヘッド11の公転速度(回転数)と、自転駆動部24によりカッタ自転軸9を介してカッタヘッド11を回転(自転)させる自転速度(回転数)とを、同一方向で3対1とすることにより、図2に示す楕円形断面のトンネルを掘削することができる。またこの偏心量eを大きくすることにより、短径:長径比の大きい楕円形断面のトンネルを掘削することができ、偏平まゆ形のトンネルTeの拡張幅を大きくすることができる。
【0022】
なお、この1個のカッタヘッド11により掘削されるトンネルTeの断面形状は、図4,図5に示すように、ルーロの三角形の中心Osから頂部C1〜C3までの距離r、頂部C1〜C3同士を結ぶ辺の長さをRとすると、
R=3r2/[8×(r/2−2×e)]+r/4−e…▲1▼となる。
したがって、楕円の長径をa、短径をbとすると、
a=2×(r+e)…▲2▼
b=2×(r−e)…▲3▼
で表わされる。
【0023】
またこの実施の形態では、通常部Ecのまゆ形断面トンネルTcの円形部の直径と、拡張部Eeの偏平まゆ形断面トンネルTeの楕円形部の短径とが等しくなるように掘削されるため、前記カッタヘッド11の切欠き部11a〜11cの半径Rb×2=bとなっている。
【0024】
前記調心装置22は、まゆ形断面のトンネルTcの円形部と、同位置側の偏平まゆ形断面のトンネルTeの楕円形部との相対位置を調整するもので、トンネルの設計にあたって任意に設定することができ、また公転支持体5の位置により変位させることができるが、ここでは、トンネル設計としてまゆ形断面トンネルTcの両側部をそれぞれ拡張するため、まゆ形断面トンネルTcの円形部の内側部と、偏平まゆ形断面トンネルTeの楕円形部の長径端とが接点(C2)でそれぞれ接するように設定されている。
【0025】
すなわち、図4,図5に示すように、一方のカッタヘッド11において通常部Ecの掘削時には、円形シールド軸心Ocが偏平まゆ形断面トンネルTeの長径軸La上に位置し、偏平まゆ形断面トンネルTeからまゆ形断面トンネルTcへの移行時またはまゆ形断面トンネルTcから偏平まゆ形断面トンネルTeへの移行時に、カッタ自転軸9(自転軸心Os)の移動距離を最短にするため、偏心円弧線Ceと長径軸Laとが交差する接点側の交点が公転支持体5の公転停止位置Cepに設定される。そして、この公転停止位置Cepと円形シールド軸心Ocとを結ぶ二等分線上に調心体7の回転中心Odが配置すればよく、ここでは長径軸La上に回転中心Odを配置している。したがって、調心装置22を使用して、調心体7を180°回転することにより、カッタ自転軸9(自転軸心Os)を公転停止位置Cepと円形シールド軸心Ocの間で移動させることができる。
【0026】
また、図9に示すように、調心体7を回転中心Od周りに矢印方向に回転させると同時に、公転支持体5を楕円シールド軸心Oe周りに回転させることにより、カッタ自転軸9の円形シールド軸心Ocを長径軸Laに沿って移動させることができる。この時にカッタヘッド11を回転駆動しつつ回転軌跡の長径側でカッタ出退装置18により頂部カッタ17を突出させることにより、図10に示すように、まゆ形断面トンネルTcから偏平まゆ形断面トンネルTeに、または偏平まゆ形断面トンネルTeからまゆ形断面トンネルTcに移行するトンネル移行部Te1,Te2,Te3を順次掘削することができる。
【0027】
この調心装置22は、図3に示すように、調心体7の背面に設けられたリング状の調心ウォームギヤ46と、公転支持体5に設けられた調心駆動装置47と、前記調心ウォームギヤ46に噛み合い調心駆動装置47により回転駆動される調心ウォーム48とで構成されている。
【0028】
図3において、61は圧力室2Aに土砂の性状を改良する泥水や泥漿を供給する送泥管、62は掘削土砂を排出する排泥管、63は圧力室2Aの土砂を攪拌するアジテータである。また図示しないが、このシールド本体1は、複数に分割されて円形断面のトンネルTcに合致したまゆ形断面と、偏平まゆ形断面のトンネルTeに合致した楕円形断面との間で拡縮可能に構成されている。また、シールド本体1の後部に、円形断面または楕円形断面のセグメントを組立てるセグメント組立て装置が設けられる。さらに組立てられたセグメントを反力受けとしてシールド本体1を前進させる公知の推進ジャッキが設けられている。
【0029】
次に上記2連シールド掘進機による掘削方法を説明する。
通常部Ecの掘削作業では、頂部後退装置19により頂部カッタ17をそれぞれ退入し、さらに両公転支持体5を所定位置に停止(固定)した状態で、両自転駆動装置24によりそれぞれ円形シールド軸心Oc位置にある左右のカッタヘッド11を自転駆動して半径Rb(=短径b)のまゆ形断面のトンネルTcを掘削し、拡張部Eeの手前で停止する。
【0030】
ついで、カッタの拡幅掘削を行いながらシールド本体1を拡張する。その手順は、たとえば調心装置22により調心体7を180°回転させて、カッタ自転軸9を円形シールド軸心Oc位置から公転停止位置Cepまで旋回移動させる。次いで、頂部カッタ17をルーロの三角形の頂点C1〜C3までそれぞれ突出させ、カッタ駆動装置21の自転駆動部24によりカッタ自転軸9を介してカッタヘッド11を自転駆動するとともに、公転駆動部23により公転支持体5を介してカッタヘッド11を偏心円弧Ceに沿って旋回駆動する。そしてカッタヘッド11の公転速度と自転速度とを同一方向で3:1とすることにより、左右側部がそれぞれ拡張された偏平まゆ形の長円形断面のトンネルTeを連続して形成することができる。
【0031】
なお、上記方法では、円形断面のトンネルTcから楕円形断面のトンネルTeに、また楕円形断面のトンネルTeから円形断面のトンネルTcに直接移行したが、カッタヘッド11を長径軸Laに沿って移動させつつカッタヘッド11を回転駆動し、拡張側でのみ頂部カッタ11を突出させることにより、図10に示す楕円移行部Te1,Te2のトンネルを掘削することができる。すなわち、まゆ形断面のトンネルTcから偏平まゆ形断面のトンネルTeに移行する場合、調心体7を回転中心Od周りに矢印Aで示すようにOc1まで回転させると同時に、公転支持体5を楕円シールド軸心Oe周りに回転させることにより、カッタ自転軸9を円形シールド軸心Oc2まで長径軸Laに沿って移動させる。この時、カッタヘッド11を回転駆動しつつ回転軌跡の拡張側でカッタ出退装置18により頂部カッタ17を突出させて余堀部Ee1を掘削することにより、トンネル移行部Te1を掘削する。同様にして,カッタ自転軸9を長径軸Laに沿って円形シールド軸心をOc3,Oc4からCepまで移動させ、頂部カッタ17を突出させることにより、余掘部Ee2〜Ec4を余掘する。そしてカッタ自転軸9をCepまで移動させると、頂部カッタ17をルーロの三角形の頂点C1〜C3までそれぞれ突出させて、カッタヘッド11の公転速度と自転速度とを同一方向で3:1として、各カッタヘッド11でまゆ形断面のトンネルTcの円形部に一側部が接しかつ他側部が拡張された長径a、短径bの楕円部を掘削し、横長まゆ形断面トンネルTeを形成する。
【0032】
また、偏平まゆ形断面のトンネルTeからまゆ形断面のトンネルTcに移行する場合には、逆の手順で実施することができる。
上記実施の形態によれば、拡張部Eeの掘削時には、左右のカッタ駆動装置21の公転駆動部23により公転支持体5を回転させて左右のカッタヘッド11を偏心位置で公転させるとともに、自転駆動部24によりカッタ自転軸9を介してカッタヘッド11をそれぞれ自転させることにより、偏平まゆ形断面のトンネルTeを掘削する。また通常部Ecの掘削時には、左右の公転支持体5を固定した状態で、自転駆動部24によりカッタ自転軸9を介して左右のカッタヘッド11をそれぞれ自転駆動し、円形の一部が重なったまゆ形断面のトンネルTcを掘削することができる。したがって、1台のシールド掘進機により、拡張掘削部Eeと通常掘削部Ecとを連続して形成することができ、偏心量eの設定により十分な拡張幅を得ることができる。
【0033】
また、拡張部Eeの掘削時に頂部カッタ17を突出させてカッタヘッド11を正面視がルーロの三角形状とし、通常部Ecの掘削時に頂部カッタ17を退入して縮径したカッタヘッド11を使用することにより、偏平まゆ形断面のトンネルTeの短径とまゆ形断面のトンネルTcの短径とを同一とし、通常部Ecの掘削時のカッタ自転軸9を、楕円断面トンネルの長径軸La上で円形シールド軸心Oc位置に配置するので、偏平まゆ形断面のトンネルTeとまゆ形断面のトンネルTcとを上下の段差をなくして連続させることができる。なお、調心体7の回転中心を長径軸Laから偏心した位置にすると、調心体7の回転を180°以下にできる。
【0034】
図12,図13は、調心装置22の他の実施の形態を示す。
先の実施の形態では、カッタ自転軸9を調心装置22により調心体7を旋回させて公転停止位置Cepと円形シールド軸心Ocの間で変位するように構成したが、この調心装置53では、カッタ自転軸9を直線移動するように構成したものである。
【0035】
すなわち、公転停止位置Cepの公転支持体5に、カッタ自転軸9の公転停止位置Cepと円形シールド軸心Ocを含むスライド空間51を形成し、このスライド空間51にカッタ自転軸9を回転自在に支持する軸受ブロック52をガイド装置を介してスライド自在に配置し、この軸受ブロック52を公転停止位置Cepと円形シールド軸心Ocとの間で移動させる調心装置53を設け、このスライド空間51の軸受ブロック52の無い部分を覆うスライドカバー54を設けたものである。前記調心装置53は直線駆動機構であれば油圧シリンダ装置などでもよいが、ここでは送りねじ機構により構成されている。すなわち、公転支持体5の背面にスライド空間51の両側に沿ってねじ軸53aがそれぞれ配置され、左右のねじ軸53aを連動する巻掛け連動機構53bと、一方のねじ軸53aを回転駆動する調心駆動装置53cが設けられている。そして、軸受ブロック52の背面側に前記ねじ軸53aに嵌合する雌ねじ部材53dが設けられて構成されている。したがって、調心駆動装置53cによりねじ軸53aを回転駆動し雌ねじ部材53dを介して軸受ブロック52をスライドさせ、カッタ自転軸9を公転停止位置Cepと円形シールド軸心Ocとの間で移動させることができる。
【0036】
なお、上記実施の形態では、カッタヘッド11を正面視がルーロの三角形状に形成したが、ルーロの三角形の頂部まで3本のスポークがそれぞれ伸びたスポーク状カッタヘッドとしてもよい。またルーロの三角形の範囲内であれば、カッタヘッド11に適宜掘削具を設けることができる。
【0037】
また、偏平まゆ形断面のトンネルTeの長径軸Laを水平方向としたが、トンネルの仕様によりその断面に応じて長径軸Laを傾斜させてもよいし、また垂直方向にすることもできる。
【0038】
さらに、拡張部の掘削作業時に、左右のカッタヘッド11をそれぞれ公転駆動したが、一方のカッタヘッド11を公転駆動と自転駆動、他方のカッタヘッド11を自転駆動のみとして楕円形と円形の一部が重なった異形まゆ形断面のトンネルを掘削して、一方の側部のみが拡張された拡張部を形成することができる。
【0039】
【発明の効果】
以上に述べたごとく請求項1記載のトンネル掘削方法によれば、1台のシールド掘進機により、拡張部で1個または2個のカッタヘッドを公転駆動をするだけで、楕円形断面で長径方向に拡張された異形まゆ形断面または偏平まゆ形断面のトンネルを掘削でき、公転駆動を停止してカッタヘッドを自転駆動するだけで、通常部の円形の一部が重なったまゆ形断面のトンネルを掘削できる。したがって、容易に幅の広い拡張部のトンネルと通常部のトンネルとを連続して形成することができ、また偏心量の設定により任意で広い拡張幅を得ることができる。
【0040】
また請求項2記載のトンネル掘削方法によれば、偏平まゆ形における楕円断面トンネルの長径軸上でカッタ自転軸を駆動して円形断面トンネルを掘削し、偏平まゆ形断面トンネルの短径とまゆ形断面トンネルの円形部直径とを一致させたので、短径軸方向のトンネルの段差を無くして覆工体壁面を連続させることができ、施工を容易化できる。
【0041】
さらに請求項3記載のシールド掘進機によれば、拡張部で、一方または両方の公転支持体とカッタ自転軸とを速度比が3対1で同一方向に回転させることにより、楕円形断面のトンネルを掘削して、異形まゆ形または偏平まゆ形断面のトンネルを掘削し、公転支持体の旋回を停止してカッタ自転軸のみを回転させることにより、通常部のまゆ形断面のトンネルを掘削できる。これにより、1台のシールド掘進機で拡張部と通常部とを連続して掘削することができる。またカッタ自転軸の停止位置により、まゆ形断面における円形トンネルの位置を偏心円弧上で任意に設定でき、また偏心量の設定により十分な拡張幅を得ることができる。さらに、異形または偏平まゆ形断面トンネルの楕円長径軸上で、頂部後退装置により頂部カッタをルーロの三角形の3つの頂点位置から後退して頂部に退入し、カッタ自転軸を駆動して円形断面トンネルを掘削するので、拡張部の偏平まゆ形断面トンネルの楕円の短径と、通常部のまゆ形断面トンネルまたは長円形断面のトンネルの円形の直径とを一致させて、短径軸方向のトンネルの段差を無くし、覆工体壁面を連続させることができ、施工を容易化できる。
【0042】
また請求項4記載のシールド掘進機によれば、通常部のトンネルと拡張部のトンネルとの間のトンネル移行部で、調心装置により、通常部のまゆ形断面のトンネルにおける円形部の相対位置、および拡張部の扁平まゆ形断面トンネルにおける楕円形部の相対位置を調整し、トンネルを変形させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシールド掘進機の実施の形態を示し、通常部の掘削作業を示す正面図である。
【図2】同シールド掘進機の拡張部の掘削作業を示す正面図である。
【図3】同シールド掘進機の側面断面図である。
【図4】同シールド掘進機のカッタヘッドの駆動を説明する全体正面図である。
【図5】図4に示す要部拡大図である。
【図6】同シールド掘進機のギヤボックス反力支持機構を示す背面図である。
【図7】(a)〜(d)は同シールド掘進機により掘削されるトンネルを示し、(a)はトンネルの平面断面図、(b)はI−I断面図、(c)はII−II断面図、(d)はIII−III断面図である。
【図8】(a)〜(d)は同シールド掘進機により掘削されるトンネルの断面形状を示し、(a)はまゆ形断面のトンネル、(b)は長円形断面のトンネル、(c)は異形まゆ形断面のトンネル、(d)は偏平まゆ形断面のトンネルをそれぞれ示す横断面図である。
【図9】同シールド掘進機によるトンネル移行部の掘削動作を説明する要部正面図である。
【図10】同シールド掘進機によるトンネル移行部の掘削状態を説明する正面図である。
【図11】同シールド掘進機のカッタ駆動装置の変形例で、トンネル移行部の掘削動作を説明する要部正面図である。
【図12】同シールド掘進機の調心装置の他の実施の形態を示す背面図である。
【図13】図12に示すI−I断面図である。
【符号の説明】
Tc まゆ形断面トンネル
Te 偏平まゆ形断面トンネル
Ec 通常部
Ee 拡張部
Oe 偏心シールド軸心
Oc 円形シールド軸心
Ce 偏心円弧
La 長径軸
1 シールド本体
3 圧力隔壁
5 公転支持体
7 調心体
9 カッタ自転軸
11 カッタヘッド
17 頂部カッタ
18 カッタ出退装置
19 頂部後退装置
21 カッタ駆動装置
22 調心装置
23 公転駆動部
24 自転駆動部
32 公転用駆動装置
35 反力支持機構
37 自転用駆動装置
47 調心駆動装置
Claims (4)
- シールド本体の前部に、正面視で頂点がルーロの三角形の3つの頂点位置にある2個のカッタヘッドを有するシールド掘進機により、トンネルの通常部と拡張部とを連続して掘削するトンネル掘削方法であって、
通常部の掘削時に、2個のカッタヘッドをそれぞれカッタ自転軸を中心に回転駆動して2個の円形断面の一部が重なるまゆ形断面のトンネルまたは長円形断面のトンネルを掘削し、
拡張部の掘削時に、少なくとも一方のカッタヘッドをカッタ自転軸周りに自転駆動するとともに、カッタ自転軸から所定量偏心した偏心シールド軸心周りに公転駆動させ、前記公転駆動と自転駆動の回転速度比を3対1で同一方向に回転させることにより、そのカッタヘッドにより楕円形断面のトンネルを掘削し、前記楕円形と円形の一部が重なる異形まゆ形断面または2つの楕円形の一部が重なる偏平まゆ形断面のトンネルを掘削する
ことを特徴とするトンネル掘削方法。 - 2本の偏心シールド軸心をそれぞれ通常部掘削時の自転軸心を含む同一平面上に配置するとともに、カッタヘッドを所定角度位置に設定して楕円の長径を前記平面上に一致させ、
通常部の掘削時に、2個のカッタヘッドの3つの頂部をそれぞれ後退して、拡張部の偏平まゆ形断面トンネルの楕円の短径と、通常部のまゆ形断面トンネルまたは長円形断面のトンネルの円形の直径とを一致させる
ことを特徴とする請求項1記載のトンネル掘削方法。 - 請求項2記載のトンネル掘削方法を実施するためのシールド掘進機であって、
シールド本体の前部に、シールド軸心と平行な偏心シールド軸心周りに回転自在に配設された2個の公転支持体と、これら2個の公転支持体に前記偏心シールド軸心から所定距離偏心した自転軸心周りに回転自在にそれぞれ配設された2本のカッタ自転軸と、これら2本のカッタ自転軸の前部にそれぞれ設けられて正面視で頂点がルーロの三角形の頂点位置にある形状の2個のカッタヘッドを具備し、
2個のカッタヘッドに、自転軸心を中心として円弧状にそれぞれ切り欠かれた3つの頂部を形成するとともに、前記頂部の退入位置からルーロの三角形の3つの頂点位置に出退自在な頂部カッタ、および前記頂部カッタをそれぞれ出退駆動するカッタ出退装置とを有する頂部後退装置を設けた
ことを特徴とするシールド掘進機。 - 通常部のまゆ形断面のトンネルまたは長円形断面のトンネルと、拡張部の偏平まゆ形断面トンネルとの間のトンネル移行部で、カッタヘッドをトンネルの長径軸に沿って移動させる調心装置を設けた
ことを特徴とする請求項3記載のシールド掘進機。
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