JP3883002B2 - 多重化放送の受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、欧州で実施されているラジオ・データ・システム(RDS)放送の受信装置のように、放送信号に付加信号が多重化されて成る放送波を受信し、それぞれの信号を復調するようにした受信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
前記ラジオ・データ放送では、前記放送信号である音声信号に、前記付加信号である文字情報やキャラクタデータなどが多重化されて放送されており、ネットワーク局や、放送中の曲名等を前記付加信号として付加することで、利便性の向上が図られている。このような多重化放送の受信装置の典型的な従来技術は、特許第3216798号公報に示されている。
【0003】
図2は、その従来技術による受信装置1のブロック図である。アンテナ2で受信された受信信号は、チューナ3に入力されて局部発振信号と混合され、得られた中間周波信号は、1段目の中間周波フィルタ4を介して、1段目の中間周波アンプ5に入力される。この中間周波アンプ5は、後述するように可変利得の高利得アンプとなっており、増幅された中間周波信号は、2段目の中間周波フィルタ6を介して、2段目の中間周波アンプおよび復調ブロック7に入力されて、放送信号である左右両チャネルの音声信号が検波・復調される。
【0004】
復調された左右各チャネルの音声信号は、低周波プリアンプ8L,8Rおよびボリュウム9L,9Rによって、それぞれのチャネルで音量およびチャネル間のバランスが調整された後、パワーアンプ10L,10Rによって増幅され、スピーカ11L,11Rからそれぞれ音響出力される。
【0005】
また、前記中間周波アンプおよび復調ブロック7からは、検波出力信号が導出され、RDSデコーダブロック15に入力される。前記RDSデコーダブロック15は、前記検波出力信号からRDS放送のデータおよびクロックを復調する。そのデータおよびクロックは、マイクロコンピュータ17に入力されて、前記ネットワーク局や、放送中の曲名等の表示データが作成され、表示装置18に表示出力される。
【0006】
さらにまた、前記RDSデコーダブロック15内のRDS識別回路16において、前記検波出力信号から、現在受信中の放送波がRDS放送のものであるか否かおよび受信信号レベルが表示可能なレベルであるか否かが識別(判別)され、RDS放送のものであり、かつ表示可能なレベルであると判定された場合は、オープンコレクタの出力トランジスタtr1をオンし、そうでない場合は前記出力トランジスタtr1をオフする。
【0007】
一方、前記前記中間周波アンプ5は、トランジスタqのエミッタ接地回路で構成される可変利得の高利得アンプである。前記トランジスタqのベースが該中間周波アンプ5の入力端となり、前記1段目の中間周波フィルタ4からの中間周波信号が入力され、コレクタが該中間周波アンプ5の出力端となり、前記2段目の中間周波フィルタ6への出力が導出される。前記トランジスタqのベースには、ハイレベルの電源+Bが、コンデンサc1で平滑化された後、バイアス抵抗r1,r2を介して与えられる。また、コンデンサc1からのバイアス電圧は、バイアス抵抗r3を介して、トランジスタqのコレクタに与えられる。前記トランジスタqのエミッタは、負帰還抵抗r4を介して接地されている。
【0008】
上述のように構成される中間周波アンプ5に関連して、前記特許第3216798号では、該中間周波アンプ5を負帰還量制御型とするために、負帰還量制御回路19が設けられている。この負帰還量制御回路19では、前記負帰還抵抗r4と並列に、コンデンサc2と可変容量素子vcとの直列回路が接続されている。前記可変容量素子vcは、バイアス電圧に応じて容量が変化し、そのバイアス電圧は、コンデンサc3で保持されており、抵抗r5を介して与えられる。前記コンデンサc3は、抵抗r6を介して、前記ハイレベルの電源+Bによって充電される。
【0009】
また、前記コンデンサc3は、前記出力トランジスタtr1のコレクタが接続されるRDSデコーダブロック15のRDSID端子に接続され、したがってオープンコレクタの出力トランジスタtr1が、オフすると該コンデンサc3は充電され、オンすると該コンデンサc3の端子間が短絡されて放電する。前記可変容量素子vcへバイアス電圧を供給する抵抗r5および抵抗r6は、前記負帰還抵抗r4と比べて充分大きく、トランジスタqのエミッタと接地との間のインピーダンスに対して、無視することができる。
【0010】
したがって、前記RDSデコーダブロック15でRDS放送が表示不可能なレベルであると判定されると、RDSID端子はオープンとなり、コンデンサc3は充電され、可変容量素子vcへバイアス電圧が与えられる。これによって、該可変容量素子vcの容量が大きくなり、コンデンサc2と該可変容量素子vcとの直列回路のインピーダンスが前記負帰還抵抗r4と比べて無視できる程度に大きくなって、トランジスタqのエミッタと接地との間のインピーダンスが略負帰還抵抗r4の値となり、中間周波アンプ5の利得は通常の利得となる。
【0011】
これに対して、前記RDSデコーダブロック15でRDS放送が表示可能なレベルであると判定されると、RDSID端子は接地され、コンデンサc3は放電され、可変容量素子vcへはバイアス電圧が印加されなくなる。これによって、該可変容量素子vcの容量が小さくなり、コンデンサc2と該可変容量素子vcとの直列回路のインピーダンスが負帰還抵抗r4のインピーダンスよりも小さくなって、トランジスタqのエミッタと接地との間のインピーダンスが小さくなり、中間周波アンプ5の利得は上昇する。
【0012】
このようにして、一旦RDS放送を受信して、文字やキャラクタが表示できたら、中間周波アンプ5の利得を上昇し、多少受信信号レベルが変動しても、継続して、かつ安定した受信を行うようになっている。
【0013】
さらにまた、前記中間周波アンプおよび復調ブロック7内には、信号検出回路20が設けられており、この信号検出回路20は、前記中間周波信号から、現在受信中の放送波の受信信号レベルが受信可能なレベルであるか否かを識別(判別)し、受信可能なレベルであると判定された場合は、オープンコレクタの出力トランジスタtr2をオンして出力を接地レベルとし、そうでない場合は前記出力トランジスタtr2をオフする。前記出力トランジスタtr2のコレクタは中間周波アンプおよび復調ブロック7の信号検出(SD)端子に接続され、そのSD端子の出力は前記マイクロコンピュータ17に入力される。マイクロコンピュータ17は、前記SD端子の出力を用い、たとえばサーチ中に受信可能なレベルの放送波が検出され、前記SD端子が接地レベルとなると、サーチ動作を停止するなどの処理を行い、または前記SD端子の出力がオープンであると、図示しないミュート回路にパワーアンプ10L,10Rをミュート状態とさせ、SD端子が接地レベルとなると、前記ミュート状態を解除させ、前記音声信号の音響化を可能にするなどの処理を行う。
【0014】
なお、音声信号の復調のための構成およびSD端子に関する構成は、一般的なRDS放送の受信装置を表す上で、前記特許第3216798号公報の構成に追加して示すものである。
【0015】
【特許文献1】
特許第3216798号公報(公報発行日平成13年10月 9日)
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上述のように構成される受信装置1では、RDSデコーダブロック15のRDSID端子からの出力を用いて負帰還量制御回路19が中間周波アンプ5の利得を制御することで、上述のように、一旦RDS放送を受信して、文字やキャラクタが表示できたら、負帰還量を小さくして、その受信状態を保持できるようになっている。しかしながら、そのRDSID端子からの出力と前記SD端子からの出力とを個別に用いて、それぞれに対応した制御を行うので、受信信号レベル(アンテナ入力レベル=電界強度レベル)に対してそれぞれの閾値レベルにずれがあると、受信装置全体の動作として、不自然な動作になるという問題がある。
【0017】
具体的には、たとえば図3(a)で示すように、受信信号レベルに対して、SD出力がRDSID出力に比べて感度が高い、すなわちSD出力の方がより弱電界でアクティブのローレベルに切換わる場合には、それらの感度差の領域では、音声信号は再生されても、データは表示されない状態となる。これに対して、図3(b)で示すように、受信信号レベルに対して、RDSID出力がSD出力に比べて感度が高い場合には、それらの感度差の領域では、データは表示されても、音声信号は再生されない状態となる。したがって、入力レベルがそのような感度差の領域になるような場所で、放送受信した場合、使用者は違和感を持ち続け、受信装置が故障していると勘違いすることがある。
【0018】
本発明の目的は、使用者に違和感を抱かせないようにすることができる多重化放送の受信装置を提供することである。
【0019】
【課題を解決するための手段】
本発明の多重化放送の受信装置は、放送信号に付加信号が多重化されて成る放送波を受信し、前記放送信号および付加信号をそれぞれの復調手段で復調するようにした受信装置において、前記放送波の受信信号の強度レベルが、予め定めるレベル以上であるか否かを判定するレベル判定手段と、前記受信信号が、多重化放送の信号であるか否かを判定する多重化判定手段と、前記レベル判定手段および多重化判定手段での判定結果に応答し、前記受信信号の強度レベルが予め定めるレベル以上であり、かつ多重化放送の信号である場合には、前記両復調手段に復調を行わせる総合判定手段とを含むことを特徴とする。
【0020】
上記の構成によれば、音声信号などの放送信号に、文字情報やキャラクタデータなどの付加信号が多重化されて成る放送波を受信し、前記音声信号および文字情報などを復調するようにした受信装置において、受信信号の強度レベルが、予め定めるレベル以上であるか否かを表し、放送の有無の判定などに使用されるレベル判定手段からの出力と、前記受信信号が、多重化放送の信号であるか否かを表し、前記文字情報を表示するか否かの判定などに使用される多重化判定手段からの出力とを、共に総合判定手段へ入力して、受信信号の強度レベルが予め定めるレベル以上であり、かつ多重化放送の信号である場合にのみ、放送信号の復調手段および付加信号の復調手段での復調を共に可能にする。
【0021】
したがって、総合判定手段に入力される2つの判定結果に対する判定閾値にばらつきがあっても、それらの判定閾値の厳しい方も満足した場合にのみ、すなわち2つの判定手段のどちらか良い方の感度を悪い方に揃え、その悪い方の感度でも判定された場合にのみ、放送信号の復調手段および付加信号の復調手段での復調が共に可能になる。これによって、前記音声信号の再生のみが行われたり、文字情報の再生のみが行われたりというように、一方の信号のみが再生され、使用者に違和感を抱かせることを無くすことができる。
【0022】
また、本発明の多重化放送の受信装置では、前記受信信号を増幅する可変利得の増幅手段を有し、前記総合判定手段は、前記増幅手段から出力された受信信号の強度レベルが予め定めるレベル以上であり、かつ多重化放送の信号である場合には、前記増幅手段の利得を上昇させることを特徴とする。
【0023】
上記の構成によれば、受信信号の強度レベルが予め定めるレベル以上であり、かつ多重化放送の信号であるという条件が揃った場合のみ、上述のような復調動作の許可に連動して、増幅手段の利得を上昇させる。
【0024】
したがって、上述のように一旦復調を許可してしまえば、受信信号の強度レベルが多少低下しても、増幅手段の利得が上昇していることで、継続、かつ安定して、その放送を受信することができる。
【0025】
さらにまた、本発明の多重化放送の受信装置では、前記可変利得の増幅手段は、中間周波段の初段に設けられるデュアルゲートFETであり、前記総合判定手段が、前記デュアルゲートFETの第2のゲートへの印加直流電圧を上昇するとともに、負帰還量を低下することによって、利得を上昇させることを特徴とする。
【0026】
上記の構成によれば、増幅手段における利得を大幅に上昇させることができる。
【0027】
また、本発明の多重化放送の受信装置では、前記放送波は、RDS放送の放送波であり、前記放送信号の復調手段は、復調された音声信号を増幅する低周波増幅回路およびその入力をGNDに短絡するミュート回路を有し、前記付加信号の復調手段は、復調されたデータ信号に応じた表示データを作成する表示データ作成手段および作成された表示データを表示する表示手段を有し、前記総合判定手段は、前記増幅手段から出力された受信信号の強度レベルが予め定めるレベル以上であり、かつ多重化放送の信号である場合には、前記ミュート回路に前記低周波増幅回路のミュートを解除させるとともに、表示データ作成手段に表示手段への表示データの出力を許可することを特徴とする。
【0028】
上記の構成によれば、前記放送波がRDS放送の放送波である場合に、音声信号の再生およびデータの再生が連動して行われ、何れか一方のみが再生されて、前記のような違和感を抱かせることはない。
【0029】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の一形態について、図1に基づいて説明すれば、以下のとおりである。
【0030】
図1は、本発明の実施の一形態の受信装置21のブロック図である。この受信装置21は、RDS放送の受信装置である。アンテナ22で受信された受信信号は、チューナ23に入力されて局部発振信号と混合され、得られた中間周波信号は、1段目の中間周波フィルタ24を介して、1段目の中間周波アンプ25に入力される。この中間周波アンプ25は、後述するように可変利得の高利得アンプとなっており、増幅された中間周波信号は、2段目の中間周波フィルタ26を介して、2段目の中間周波アンプおよび復調ブロック27に入力されて、放送信号である左右両チャネルの音声信号が検波・復調される。
【0031】
復調された左右各チャネルの音声信号は、低周波プリアンプ28L,28Rおよびボリュウム29L,29Rによって、それぞれのチャネルで音量およびチャネル間のバランスが調整された後、パワーアンプ30L,30Rによって増幅され、スピーカ31L,31Rからそれぞれ音響出力される。
【0032】
また、前記中間周波アンプおよび復調ブロック27からは、検波出力信号が導出され、RDSデコーダブロック35に入力される。前記RDSデコーダブロック35は、前記検波出力信号から、付加信号であるRDS放送のデータおよびクロックを復調する。そのデータおよびクロックは、マイクロコンピュータ37に入力されて、前記ネットワーク局や、放送中の曲名等の表示データが作成され、表示装置38に表示出力される。
【0033】
さらにまた、前記RDSデコーダブロック35内のRDS識別回路36において、前記検波出力信号から、現在受信中の放送波がRDS放送のものであるか否かおよび受信信号レベルが表示可能なレベルであるか否かが識別(判別)され、RDS放送のものであり、かつ表示可能なレベルであると判定された場合は、オープンコレクタの出力トランジスタTr1をオンして出力を接地レベルとし、そうでない場合は前記出力トランジスタTr1をオフする。前記出力トランジスタTr1のコレクタは、RDSID端子に接続される。
【0034】
また、前記中間周波アンプおよび復調ブロック27内には、信号検出回路40が設けられており、この信号検出回路40は、前記中間周波信号から、現在受信中の放送波の受信信号レベルが受信可能なレベルであるか否かを識別(判別)し、受信可能なレベルであると判定された場合は、オープンコレクタの出力トランジスタTr2をオンして出力を接地レベルとし、そうでない場合は前記出力トランジスタTr2をオフする。前記出力トランジスタTr2のコレクタは中間周波アンプおよび復調ブロック7のSD端子に接続される。以上の構成は、従来の受信装置1と同様である。
【0035】
一方、中間周波段において、初段の前記中間周波アンプ25は、デュアルゲートFETQ1のソース接地回路で構成される可変利得の高利得アンプである。前記FETQ1の第1のゲートが該中間周波アンプ25の入力端となり、前記1段目の中間周波フィルタ24からの中間周波信号が抵抗R0を介して入力され、ドレインが該中間周波アンプ25の出力端となり、前記2段目の中間周波フィルタ26への出力が導出され、ソースは負帰還抵抗R4を介して接地される。前記FETQ1の第2のゲートには、ハイレベルの電源+Bが、コンデンサC1で平滑化された後、バイアス抵抗R1,R2を介して与えられる。また、コンデンサC1からのバイアス電圧は、バイアス抵抗R3を介して、FETQ1のドレインに与えられる。
【0036】
前記中間周波アンプ25に関連して、該中間周波アンプ25を負帰還量制御型とするために、利得制御回路39が設けられている。この利得制御回路39では、前記負帰還抵抗R4と並列に、コンデンサC2と可変容量素子VCとの直列回路が接続されている。前記可変容量素子VCは、直流バイアス電圧に応じて容量が変化し、そのバイアス電圧は、コンデンサC3で保持されており、抵抗R5を介して与えられる。前記コンデンサC3は、後述するように、前記ハイレベルの電源+Bによって充電される。
【0037】
前記可変容量素子VCへバイアス電圧を供給する抵抗R5は、前記負帰還抵抗R4と比べて充分大きく、FETQ1のエミッタと接地との間のインピーダンスに対して、無視することができる。ここで、デュアルゲートFETQ1の増幅度は、該FETQ1のソース−接地間のインピーダンス値によっても変化する。インピーダンス値が大きいと負帰還量が大きく、該FETQ1のゲインが小さくなり増幅度が小さくなる。そこで、前記コンデンサC2の容量値を、C2 >> VCに選んで設定すれば、前記FETQ1のソース−接地間のインピーダンス値は、抵抗R4の抵抗値と、可変容量素子VCの容量値との並列値となる。
【0038】
これによって、前記コンデンサC3の端子電圧がハイレベルであると、可変容量素子VCへバイアス電圧が与えられ、該可変容量素子VCの容量が大きくなり、コンデンサC2と該可変容量素子VCとの直列回路のインピーダンスが前記負帰還抵抗R4と比べて無視できる程度に大きくなって、FETQ1のエミッタと接地との間のインピーダンスが略負帰還抵抗R4の値となり、中間周波アンプ25の利得は通常の利得となる。これに対して、前記コンデンサC3の端子電圧がローレベルであると、可変容量素子VCへはバイアス電圧が印加されなくなり、該可変容量素子VCの容量が小さくなり、コンデンサC2と該可変容量素子VCとの直列回路のインピーダンスが負帰還抵抗R4のインピーダンスよりも小さくなって、FETQ1のエミッタと接地との間のインピーダンスが小さくなり、中間周波アンプ25の利得は上昇する。
【0039】
注目すべきは、本発明の利得制御回路39では、前記コンデンサC3の端子電圧は、抵抗R10を介して、N型のトランジスタQ2のベースにも与えられており、このトランジスタQ2および抵抗R11の直列回路が、前記バイアス抵抗R2と並列に設けられていることである。ここで、前記デュアルゲートFETは、第2のゲートへ印加されるバイアス電圧が上がると、gm(相互コンダクタンス)値が大きくなるので、該FETQ1の増幅度(=gm×Q1のドレイン負荷抵抗値)が大きくなるという特性を有している。
【0040】
したがって、前記コンデンサC3の端子電圧がハイレベルであると、トランジスタQ2がオンして、バイアス抵抗R2に抵抗R11を並列に挿入し、したがって合成抵抗値を(R2・R11)/(R2+R11)に低下して、前記FETQ1の第2のゲートへ印加される直流のバイアス電圧を前記合成抵抗値倍に低下する。これによって、中間周波アンプ25の利得は前記通常の利得となる。これに対して、前記コンデンサC3の端子電圧がローレベルであると、該トランジスタQ2がオフして、バイアス抵抗R2のみとなり、前記FETQ1の第2のゲートへの直流のバイアス電圧が上昇し、利得が上昇する。このようにして、この利得制御回路39では、前記FETQ1の第2のゲートへのバイアス電圧によっても利得を変化している。
【0041】
また、注目すべきは、本発明では、前記RDSデコーダブロック35のRDSID端子および前記中間周波アンプおよび復調ブロック27のSD端子からの出力が入力される総合判定回路41が設けられていることである。この総合判定回路41は、前記ハイレベルの電源+Bにとって充電されるコンデンサC4と、前記出力トランジスタTr1,Tr2への逆流をそれぞれ防止するダイオードD1,D2と、前記ダイオードD1,D2のアノード側にハイレベルの前記コンデンサC4の出力電圧を与える抵抗R6,R7とを備えて構成される。前記ダイオードD1,D2のアノードにはまた、ローアクティブの前記RDSID端子およびSD端子からの出力が入力される。
【0042】
一方、前記ダイオードD1,D2のカソードが共通に接続されて成る出力端は、前記利得制御回路39のコンデンサC3に接続される。このコンデンサC3にはまた、並列に放電抵抗R8が接続されている。したがって、前記総合判定回路41は、前記RDSID端子およびSD端子の何れかが非アクティブのオープン出力となると、前記コンデンサC3にハイレベルを出力し、共にアクティブのローレベルの出力となると、コンデンサC3への出力をオープンとし、放電抵抗R8で放電させて前記コンデンサC3の端子電圧をローレベルとするAND回路となる。
【0043】
前記コンデンサC3の端子電圧はまた、前記マイクロコンピュータ37に入力され、たとえばサーチ中に前記端子電圧がローレベルとなると、サーチ動作を停止する。さらにまた、前記コンデンサC3の端子電圧はまた、ミュート回路42に与えられる。このミュート回路42は、前記パワーアンプ30L,30Rの入力端をそれぞれ接地レベルに短絡することができるトランジスタQL,QRと、前記コンデンサC3の端子電圧で充電されるコンデンサC5と、前記コンデンサC5の端子電圧を前記トランジスタQL,QRのベースにそれぞれ与えるバイアス抵抗RL,RRとを備えて構成されており、前記コンデンサC3の端子電圧が、ハイレベルとなると前記トランジスタQL,QRがオンしてミュート動作を行い、ローレベルとなると前記トランジスタQL,QRがオフしてミュート動作が解除される。
【0044】
したがって、本発明の受信装置21では、前記中間周波アンプおよび復調ブロック27で、受信信号レベルが受信不可能なレベルであると判定され、SD端子がオープン出力になると、または前記RDSデコーダブロック35でRDS放送が表示不可能なレベルであると判定され、RDSID端子がオープン出力になると、前記総合判定回路41の出力、したがってコンデンサC3の端子電圧がハイレベルとなり、ミュート動作が行われるとともに、サーチ動作を行っている場合にはその動作が継続され、さらに利得制御回路39が中間周波アンプ25の利得を通常受信時の利得に制御する。
【0045】
これに対して、前記中間周波アンプおよび復調ブロック27で、受信信号レベルが受信可能なレベルであると判定されてSD端子の出力がローレベルになり、かつ前記RDSデコーダブロック35でRDS放送が表示可能なレベルであると判定されてRDSID端子の出力がローレベルになると、前記総合判定回路41の出力、したがってコンデンサC3の端子電圧がローレベルとなり、ミュート動作が解除されるとともに、サーチ動作を行っている場合にはそのサーチ動作が停止されて受信状態になり、さらに利得制御回路39が中間周波アンプ25の利得を上昇し、受信信号レベルの多少の変化に対して、その受信状態を維持するように制御する。
【0046】
このように構成することによって、総合判定回路41に入力されるSD端子の出力とRDSID端子の出力との判定結果に対する判定閾値にばらつきがあっても、それらを一元化し、判定閾値の厳しい方も満足した場合にのみ、すなわち2つの判定手段のどちらか良い方の感度を悪い方に揃え、その悪い方の感度でも判定された場合にのみ、音声信号の再生および文字情報の再生が共に可能になるので、前記音声信号の再生のみが行われたり、文字情報の再生のみが行われたりというように、一方の信号のみが再生され、使用者に違和感を抱かせることを無くすことができる。こうして、受信電波の弱い、前記閾値レベル付近での不安定な受信、すなわち受信音の途切れ、ノイズの混入、RDS表示の途切れを、強力に防ぐことができ、受信品位を高め、快適な受信が可能になる。
【0047】
また、本発明の受信装置21では、前記総合判定回路41は、前記2つの判定結果を共に満足した場合にのみ、上述のような音声信号の再生および文字情報の再生に連動して、中間周波アンプ25の利得を上昇させるので、上述のように一旦音声信号の再生および文字情報の再生を許可してしまえば、受信信号の強度レベルが多少低下しても、継続、かつ安定して、その放送を受信することができる。
【0048】
さらにまた、本発明の受信装置21では、前記中間周波アンプ25は、デュアルゲートFETQ1を備え、前記総合判定回路41は、このデュアルゲートFETQ1の第2のゲートへのバイアス電圧を上昇するとともに、負帰還量を低下することによって利得を上昇させるので、利得を大幅に上昇させることができる。
【0049】
【発明の効果】
本発明の多重化放送の受信装置は、以上のように、音声信号などの放送信号に、文字情報やキャラクタデータなどの付加信号が多重化されて成る放送波を受信し、前記音声信号および文字情報などを復調するようにした受信装置において、総合判定手段を設け、受信信号の強度レベルが予め定めるレベル以上であり、かつ多重化放送の信号である場合にのみ、放送信号の復調手段および付加信号の復調手段での復調を共に可能にする。
【0050】
それゆえ、総合判定手段に入力される2つの判定結果に対する判定閾値にばらつきがあっても、それらの判定閾値の厳しい方も満足した場合にのみ、放送信号の復調手段および付加信号の復調手段での復調を共に可能し、前記音声信号の再生のみが行われたり、文字情報の再生のみが行われたりというように、一方の信号のみが再生されてしまい、使用者に違和感を抱かせることを無くすことができる。
【0051】
また、本発明の多重化放送の受信装置は、以上のように、受信信号を増幅する可変利得の増幅手段を設け、受信信号の強度レベルが予め定めるレベル以上であり、かつ多重化放送の信号であるという条件が揃った場合のみ、上述のような復調動作の許可に連動して、増幅手段の利得を上昇させる。
【0052】
それゆえ、上述のように一旦復調を許可してしまえば、受信信号の強度レベルが多少低下しても、継続、かつ安定して、その放送を受信することができる。
【0053】
さらにまた、本発明の多重化放送の受信装置は、以上のように、前記可変利得の増幅手段は、中間周波段の初段に設けられるデュアルゲートFETであり、前記総合判定手段が、前記デュアルゲートFETの第2のゲートへの印加直流電圧を上昇するとともに、負帰還量を低下することによって、利得を上昇させる。
【0054】
それゆえ、増幅手段における利得を大幅に上昇させることができる。
【0055】
また、本発明の多重化放送の受信装置は、以上のように、前記放送波がRDS放送の放送波であり、前記放送信号の復調手段が、復調された音声信号を増幅する低周波増幅回路およびその入力をGNDに短絡するミュート回路を有し、前記付加信号の復調手段が、復調されたデータ信号に応じた表示データを作成する表示データ作成手段および作成された表示データを表示する表示手段を有し、前記総合判定手段が、前記増幅手段から出力された受信信号の強度レベルが予め定めるレベル以上であり、かつ多重化放送の信号である場合には、前記ミュート回路に前記低周波増幅回路のミュートを解除させるとともに、表示データ作成手段に表示手段への表示データの出力を許可する。
【0056】
それゆえ、前記放送波がRDS放送の放送波である場合に、音声信号の再生およびデータの再生が連動して行われ、何れか一方のみが再生されて、前記のような違和感を抱かせることはない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態の受信装置のブロック図である。
【図2】典型的な従来技術の受信装置のブロック図である。
【図3】従来の受信装置におけるアンテナ入力レベルに対するSD感度とRDSID感度とを示す図である。
【符号の説明】
21 受信装置
22 アンテナ
23 チューナ
24 1段目の中間周波フィルタ
25 1段目の中間周波アンプ
26 2段目の中間周波フィルタ
27 2段目の中間周波アンプおよび復調ブロック(レベル判定手段)
28L,28R 低周波プリアンプ
29L,29R ボリュウム
30L,30R パワーアンプ
31L,31R スピーカ
35 RDSデコーダブロック(多重化判定手段)
36 RDS識別回路
37 マイクロコンピュータ
38 表示装置
39 利得制御回路
40 信号検出回路
41 総合判定回路(総合判定手段)
42 ミュート回路
C1,C2,C3,C4,C5 コンデンサ
D1,D2 ダイオード
Q1 デュアルゲートFET
Q2;QL,QR トランジスタ
R0,R5,R6,R7,R10,R11 抵抗
R1,R2,R3;RL,RR バイアス抵抗
R4 負帰還抵抗
R8 放電抵抗
Tr1,Tr2 出力トランジスタ
VC 可変容量素子

Claims (4)

  1. 放送信号に付加信号が多重化されて成る放送波を受信し、前記放送信号および付加信号をそれぞれの復調手段で復調するようにした受信装置において、
    前記放送波の受信信号の強度レベルが、予め定めるレベル以上であるか否かを判定するレベル判定手段と、
    前記受信信号が、多重化放送の信号であるか否かを判定する多重化判定手段と、
    前記レベル判定手段および多重化判定手段での判定結果に応答し、前記受信信号の強度レベルが予め定めるレベル以上であり、かつ多重化放送の信号である場合には、前記両復調手段に復調を行わせる総合判定手段とを含むことを特徴とする多重化放送の受信装置。
  2. 前記受信信号を増幅する可変利得の増幅手段を有し、前記総合判定手段は、前記増幅手段から出力された受信信号の強度レベルが予め定めるレベル以上であり、かつ多重化放送の信号である場合には、前記増幅手段の利得を上昇させることを特徴とする請求項1記載の多重化放送の受信装置。
  3. 前記可変利得の増幅手段は、中間周波段の初段に設けられるデュアルゲートFETであり、前記総合判定手段が、前記デュアルゲートFETの第2のゲートへの印加直流電圧を上昇するとともに、負帰還量を低下することによって、利得を上昇させることを特徴とする請求項1記載の多重化放送の受信装置。
  4. 前記放送波は、ラジオ・データ・システム放送の放送波であり、
    前記放送信号の復調手段は、復調された音声信号を増幅する低周波増幅回路およびその入力をGNDに短絡するミュート回路を有し、
    前記付加信号の復調手段は、復調されたデータ信号に応じた表示データを作成する表示データ作成手段および作成された表示データを表示する表示手段を有し、
    前記総合判定手段は、前記増幅手段から出力された受信信号の強度レベルが予め定めるレベル以上であり、かつ多重化放送の信号である場合には、前記ミュート回路に前記低周波増幅回路のミュートを解除させるとともに、表示データ作成手段に表示手段への表示データの出力を許可することを特徴とする請求項1記載の多重化放送の受信装置。
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