JP3882870B2 - マイクロホン - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、100kHzの高周波数帯域までに渡る広帯域用のマイクロホンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のマイクロホンは、人間の聴力から、可聴周波数帯域が20kHzまでということから、この可聴周波数帯域の音声を収音することができる収音特性を備えるものがほとんどである。
【0003】
マイクロホンユニットとしては、代表的なものとして、ダイナミック型やコンデンサ型がよく使用されている。そして、従来の可聴周波数帯域用のマイクロホンにおいては、マイクロホンユニットは、いずれのタイプのものであっても、音を透過する金属製の網もしくは穴の開いた金属板などからなるマイクロホンカバーで覆われている。
【0004】
このマイクロホンカバーは、外部からの物理的な衝撃からマイクロホンユニットを保護するとともに、防塵、防風、そして、コンデンサ型マイクロホンの場合には、静電シールドとしての役割を果たしているものである。すなわち、コンデンサ型の場合、このマイクロホンカバーによる静電シールドがなくなると、ハム音が発生する。また、ダイナミック型、コンデンサ型の両タイプとも、マイクロホンカバーがないと、風雑音が増加してしまう。これらハム音や風雑音は、可聴帯域のノイズである。したがって、可聴帯域の音声を収音するマイクロホンの場合には、マイクロホンカバーは必須のものとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近、既存のCDプレーヤとの互換性を保ちながら、高音質を実現したスーパーオーディオCD(コンパクトカセット)が提案されている。このスーパーオーディオCDは、アナログオーディオ信号をオーバーサンプリング・デルタ/シグマ変調してデジタル信号に変換し、その結果の1ビットのデジタルオーディオ信号を直接記録するDSD(ダイレクト・ストリーム・デジタル)と呼ばれる技術を用いることにより、直流から100kHzまでの広帯域の音声情報を記録することができる。
【0006】
このため、録音のためには、直流から100kHzまでの広帯域の音声を収音できるマイクロホンを用いる必要があるが、従来、単独のもので、このように広帯域のマイクロホンは提供されていない。
【0007】
この発明の発明者は、上述したような広帯域のマイクロホンとして、マイクロホンユニットをマイクロホンカバー内に収納したものを試作し、その周波数特性を測定した。
【0008】
すると、マイクロホンカバーの存在により、マイクロホンユニットに対する超音波の入射が妨げられ、高周波数音に対する感度低下、高周波数域における周波数特性の乱れが生じることが判明した。
【0009】
この発明は、上記の点にかんがみ、高周波数音に対する収音特性を向上させることができる広帯域マイクロホンを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明によるマイクロホンは、
複数個のマイクロホンユニットを用いて可聴周波数以上の広帯域の音声を収音し、前記複数個のマイクロホンユニットからの音声信号を混合して出力音声信号を得るようにする広帯域用のマイクロホンであって、
前記可聴周波数以上の高周波数音を収音するための高周波数音用マイクロホンユニットは、外部に露呈する状態で取り付け、
少なくとも前記可聴周波数帯域の音声を収音するマイクロホンユニットは、マイクロホンカバー内に収納する状態で取り付けた、
ことを特徴とする。
【0011】
上述の構成の請求項1の発明のマイクロホンにおいては、複数個のマイクロホンユニットで構成される。そして、可聴周波数以上の高周波数音を収音するための高周波数音用マイクロホンユニットは、外部に露呈する状態で取り付けられ、マイクロホンカバーが取り付けられないので、この高周波数音用マイクロホンユニットへの超音波の入射が妨げられることがない。このため、高周波数音に対する感度の低下はほとんどなく、周波数特性の乱れも少ない。
【0012】
また、可聴周波数帯域の音声を収音するマイクロホンユニットは、マイクロホンカバー内に収納する状態で取り付けられるため、ハム音や風雑音等の低域ノイズの増大の問題は生じない。
【0013】
また、請求項2の発明のマイクロホンは、請求項1に記載のマイクロホンにおいて、
前記高周波数音用のマイクロホンユニットからの音声信号は、少なくとも可聴周波数帯域の音声信号成分を除去するフィルタを通して、他のマイクロホンユニットからの音声信号と混合することを特徴とする。
【0014】
高周波数音用マイクロホンの周波数特性が低域まで伸びている場合の問題を解決できる。すなわち、高周波数音用マイクロホンは、マイクロホンカバーがないので、ハム音や風雑音などの低域ノイズが増大する問題があるが、この請求項2の発明によれば、フィルタにより可聴周波数の成分が除去されるので、この低域ノイズの増大の問題は生じない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明によるマイクロホンの実施の形態を、図を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態のマイクロホンは、例えば16kHz以下の周波数域を受け持つ低周波数音用ユニット、例えば16kHz〜40kHzの中周波数音用ユニット、および例えば40kHz〜100kHzの高周波数音用のマイクロホンユニットとからなる3ウエイマイクロホンの構成とされている。この実施の形態の場合、各ユニットは、コンデンサ型のマイクロホンユニットの構成とされている。
【0016】
この実施の形態の場合、後述するように、低周波数音用ユニットと、中周波数音用ユニットとは一体的な同軸構造とされて、外観上、1ユニットの構造とされている。そこで、この明細書では、低周波数音用ユニットと中周波数音用ユニットとの一体的な同軸構造のユニットを、中低周波数音用マイクロホンユニットと呼ぶこととする。
【0017】
図1は、この実施の形態のマイクロホンの全体の外観を示すものであり、図1(A)はその正面図、図1(B)はその側面図である。中低周波数音用マイクロホンユニット1は、振動板(ダイアフラム)が正面方向を向くようにして、角柱状の金属製ケースからなるマイクロホン筐体2の先端側に取り付けられるが、この中低周波数音用マイクロホンユニット1は、マイクロホンカバー3により覆われている。
【0018】
マイクロホンカバー3は、この実施の形態の場合、コンデンサ型マイクロホンについての静電シールドとしての役割と、防塵の役割を果たすために、図2の一部拡大断面図に示すように、例えば、いわゆるパンチングメタルと呼ばれる穴の開いた金属3aと、その金属3aの内側に貼付された布などからメッシュ3bとで構成されている。この例の場合、パンチングメタル3aの開口3cが、マイクロホンカバー3全体に占める割合である開口率は、例えば、50%とされている。
【0019】
マイクロホン筐体2のネック部には、図1に示すように、高周波数音用マイクロホンユニット4が、外部に露呈する状態で取り付けられている。すなわち、高周波数音用マイクロホンユニット4が外部にむき出しの状態となる。ただし、この例では、使用者などが指で直接触れるのを防止するため、この高周波数音用マイクロホンユニット4の前方には、例えば細い金属棒を湾曲させて構成した保護グリッド5が設けられている。この保護グリッド5の開口率は、非常に大きく、高周波数音のマイクロホンユニット4への入射は、ほとんど妨げられることはない。使用者の指などが触れるおそれがない場合には、この保護グリッド5は設けなくてもよい。
【0020】
マイクロホン筐体2の内部には、後述するように、各ユニットからの音声信号に対するプリアンプ、フィルタおよび高、中、低の3帯域の周波数音を混合する混合回路を含む電気回路基板が設けられている。
【0021】
図3は、この実施の形態で用いた中低周波数音用マイクロホンユニット1の構造の断面図を示すものである。前述したように、このユニット1は、低周波数音用ユニットと、中周波数音用ユニットとを一体的に構成したものである。
【0022】
図3において、低周波数音用のユニット部分は、主として、リング状のダイアフラム(振動板)11と、このダイアフラム11との間で所定の空隙を持つようなリング状のバックプレート12とで構成される。この例のリング状ダイアフラム11の大きさは、内径が18mm、外径が38mmである。
【0023】
そして、これらダイアフラム11とバックプレート12とで構成されるコンデンサC1に高抵抗Rを通じて直流電圧を印加しておき、入射音波によるダイアフラム11の振動を、ダイアフラム11とバックプレート12とで構成されるコンデンサC1の容量の変化として検出して、音波の振動に対応する電圧として取り出す構成としている。
【0024】
また、中周波数音用のユニット部分は、低周波数音用ユニット部分のリングの中央開口部内において構成されて、低周波数音用のユニット部分と同軸状の構成とされる。この中周波数音用のユニットは、主として、円板状のダイアフラム13と、このダイアフラム13との間で所定の空隙を持って取り付けられているバックプレート14とで構成される。この例のダイアフラムの直径は、10mmである。
【0025】
そして、これらダイアフラム13とバックプレート14とで構成されるコンデンサC2に高抵抗Rを通じて直流電圧を印加しておき、入射音波によるダイアフラム13の振動を、ダイアフラム13とバックプレート14とで構成されるコンデンサC2の容量の変化として検出し、音波の振動に対応する電圧として取り出す構成としている。この中周波数音用のユニット部分の周波数特性は、40kHzまで伸びたものとなっている。
【0026】
また、図4は、この実施の形態で用いる高周波数音用マイクロホンユニット4の構造を説明するための断面図である。この高周波数音用マイクロホンユニット4は、コンデンサ型マイクロホンユニットであって、主として、円板状のダイアフラム41と、絶縁物からなるインシュレータ43を介してダイアフラム11との間で所定の空隙を持つようなバックプレート42とで構成される。この例のダイアフラム41の直径は4mmとされている。
【0027】
そして、これらダイアフラム13とバックプレート14とで構成されるコンデンサC3に高抵抗Rを通じて直流電圧を印加しておき、入射音波によるダイアフラム41の振動を、ダイアフラム41とバックプレート42とで構成されるコンデンサC3の容量の変化として検出し、音波の振動に対応する電圧として取り出す構成としている。この図4のマイクロホンユニット4の周波数特性は、100kHzという高周波数域まで伸びている。
【0028】
図5は、マイクロホン筐体2内の電気回路基板における回路構成を示すブロック図である。
【0029】
すなわち、中低周波数音用マイクロホンユニット1には、マイクロホンカバー3を通じて音波が入射して、そのダイアフラム11、13を振動させる。また、高周波数音用マイクロホン4のダイアフラム41には、直接的に音波が入射することになる。
【0030】
中低周波数音用マイクロホンユニット1のうちの低周波数音用のユニット部分のダイアフラム11が、入射音波によって振動すると、ダイアフラム11とバックプレート12とで構成されるコンデンサC1の容量が変わり、それに伴って充放電電流が高抵抗Rに流れ、音波の主として低周波数成分の振動に対応する電圧として、音声信号ALが得られる。
【0031】
この低周波数成分の音声信号ALは、プリアンプ51を通じてインピーダンス変換された後、混合回路56に供給される。なお、プリアンプ51の後段に例えば16kHz以下を通過帯域とするローパスフィルタを設けてもよい。
【0032】
また、中低周波数音用マイクロホンユニット1のうちの中周波数音用のユニット部分のダイアフラム13が、入射音波によって振動すると、ダイアフラム13とバックプレート14とで構成されるコンデンサC2の容量が変わり、それに伴って充放電電流が高抵抗Rに流れ、16kHz〜40kHzの周波数帯域の音波の振動にも十分に対応する電圧として音声信号AMが得られる。
【0033】
この音声信号AMは、プリアンプ52を通じてインピーダンス変換された後、ハイパスフィルタ53に供給される。このハイパスフィルタ53は、この例では、16kHz以上の中周波数音域を通過帯域とするものである。このハイパスフィルタ53を通じた音声信号は、混合回路56に供給される。
【0034】
また、高周波数音用マイクロホンユニット4のダイアフラム41は、このユニット4に対しては、マイクロホンカバーが無いので、入射音波によって直接的に振動する。このため、100kHzまでに渡る高周波数の音波を収音する。そして、ダイアフラム41が振動すると、このダイアフラム41とバックプレート42とで構成されるコンデンサC3の容量が変わり、それに伴って充放電電流が高抵抗Rに流れ、100kHzまでの高周波数帯域の音波の振動にも十分に対応する電圧として音声信号AHが得られる。
【0035】
この音声信号AHは、プリアンプ54を通じてインピーダンス変換された後、ハイパスフィルタ55に供給される。このハイパスフィルタ55は、この例では、40kHz以上を通過帯域とするものである。このハイパスフィルタ55を通じた音声信号は、混合回路56に供給される。
【0036】
混合回路56では、プリアンプ51からの低周波数域の音声信号と、ハイパスフィルタ53からの中周波数域の音声信号と、ハイパスフィルタ55からの高周波数域の音声信号とを混合し、その混合出力として、直流から100kHzまでに渡って感度がよく、周波数特性のよい音声信号出力が得られる。
【0037】
次に、この実施の形態のマイクロホンの、高周波数音に対する収音品質の改善について説明する。
【0038】
図6は、前述の図4に示したような100kHzまで周波数特性が伸びているマイクロホンユニット4を、その左側に示すように、マイクロホンカバー3内に収納して取り付けた時の、マイクロホンユニット4の感度周波数特性を実測した例である。
【0039】
図7は、同じマイクロホンユニット4を、その左側に示すように、この実施の形態のように、マイクロホン筐体2のネック部に、外部に露呈、つまりダイアフラム41を外部にむき出しの状態で取り付けた時の、マイクロホンユニット4の感度周波数特性を実測した例である。
【0040】
図6と図7とを比較すると、10kHz〜30kHzの周波数の音に対する感度には大きな違いがないが、それよりも高い周波数域では、図6の場合の方は、感度が低下し、100kHzにおいては、図6の場合の方が、図7の場合よりも、約10dB感度が低くなってしまっている。また、図6の場合の方が、図7の場合に比べて周波数特性が乱れていることが分かる。
【0041】
上述のような周波数特性の違いは、前述したように、マイクロホンカバー3内に高周波数音用マイクロホンユニット4が収納される場合には、マイクロホンカバーの存在により、マイクロホンユニットに対する超音波の入射が妨げられ、高周波数音に対する感度低下、高周波数域における周波数特性の乱れが生じたものと考えられる。
【0042】
したがって、この実施の形態のように、高周波数音用マイクロホンユニット4が外部に露呈する状態で取り付けられている場合には、感度周波数特性の乱れを低減し、100kHzまでに渡って、高感度のマイクロホンを実現することができる。
【0043】
なお、高周波数音用マイクロホンユニット4は、可聴周波数帯域にも感度を有するため、マイクロホンカバーがないことから、この可聴周波数帯域の音声成分については、静電シールドがなくなることによるハム音や風雑音等の低域ノイズが生じるおそれがある。しかしながら、この実施の形態においては、高周波数音用マイクロホンユニット4の出力信号に対しては、ハイパスフィルタ55を挿入して、可聴周波数帯域の音声成分は、加算回路56に供給しないようにしているため、上述の低域ノイズは排除され、低域ノイズの増大の問題は生じない。
【0044】
以上のようにして、この実施の形態のマイクロホンによれば、中低周波数音の収音を受け持つユニット1と、高周波数音の収音を受け持つユニット4とを、組み合わせ、高周波数音用のユニット4を外部にむき出しの状態で取り付けることにより、100kHzという超高域に至るまで良好な感度周波数特性を有する広帯域マイクロホンを実現することができる。
【0045】
なお、高周波数音用のマイクロホンユニット4の取り付け位置は、図1の例に限定されるわけではない。図8および図9は、高周波数音用のマイクロホンユニット4の取り付け位置の他の例を示すものである。
【0046】
すなわち、図8の例は、マイクロホンカバー3の頂部にユニット4を取り付けた場合である。また、図9の例は、マイクロホンカバー3の外部であるが、中低周波数音用ユニット1と、ほぼ同軸状になるように、ユニット4を取り付けた場合である。
【0047】
その他、高周波数音用マイクロホンユニット4は、マイクロホンカバー内でない位置であれば、いずれの位置に取り付けてもよいが、上述の実施の形態の図1の例のように、マイクロホン筐体2のネック部に取り付けられた場合には、筐体2内のプリアンプ54との距離が短くなるために、マイクロホンユニット4からプリアンプまでのリード線が短くなることから、信号の伝送損失が少なくなるというメリットがある。
【0048】
なお、マイクロホンユニットとしては、コンデンサ型のものに限定されるものでないことはいうまでもない。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によるマイクロホンは、複数のマイクロホンユニットを組み合わせるとともに、高周波数音を収音するマイクロホンユニットが外部に露呈しているので、マイクロホンカバーによる高周波数音に対する感度の劣化が発生せず、超高域におけるSN比を向上させることができる。また、超高域における周波数特性の乱れも少ない。すなわち、超高域に至るまで、良好な感度周波数特性を有する広帯域マイクロホンを実現することができる。
【0050】
また、請求項2の発明によれば、高周波数音用のマイクロホンユニットからの少なくとも可聴周波数帯域の音声信号成分は、フィルタにより除去されるので、ハム音や風雑音による低域ノイズが増大してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるマイクロホンの実施の形態の外観を示す図である。
【図2】マイクロホンカバーの構造の例を示す図である。
【図3】この発明によるマイクロホンの実施の形態における中低周波数音用のマイクロホンユニットの構造を示す図である。
【図4】この発明によるマイクロホンの実施の形態における高周波数音用のマイクロホンユニットの構造を示す図である。
【図5】この発明によるマイクロホンの実施の形態における電気回路構成例を示す図である。
【図6】この発明によるマイクロホンの実施の形態の比較例による感度周波数特性を説明するための図である。
【図7】この発明によるマイクロホンの実施の形態の感度周波数特性を説明するための図である。
【図8】高周波数音用マイクロホンユニットの他の取り付け位置の例を示す図である。
【図9】高周波数音用マイクロホンユニットの他の取り付け位置の例を示す図である。
【符号の説明】
1…中低周波数音用のマイクロホンユニット、2…マイクロホン筐体、3…マイクロホンカバー、4…高周波数音用マイクロホンユニット、5…保護用グリッド、11…低周波数音用ダイアフラム、13…中周波数音用ダイアフラム、41…高周波数音用ダイアフラム、51、52、54…プリアンプ、53、55…ハイパスフィルタ、56…混合回路
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば、100kHzの高周波数帯域までに渡る広帯域用のマイクロホンに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のマイクロホンは、人間の聴力から、可聴周波数帯域が20kHzまでということから、この可聴周波数帯域の音声を収音することができる収音特性を備えるものがほとんどである。
【0003】
マイクロホンユニットとしては、代表的なものとして、ダイナミック型やコンデンサ型がよく使用されている。そして、従来の可聴周波数帯域用のマイクロホンにおいては、マイクロホンユニットは、いずれのタイプのものであっても、音を透過する金属製の網もしくは穴の開いた金属板などからなるマイクロホンカバーで覆われている。
【0004】
このマイクロホンカバーは、外部からの物理的な衝撃からマイクロホンユニットを保護するとともに、防塵、防風、そして、コンデンサ型マイクロホンの場合には、静電シールドとしての役割を果たしているものである。すなわち、コンデンサ型の場合、このマイクロホンカバーによる静電シールドがなくなると、ハム音が発生する。また、ダイナミック型、コンデンサ型の両タイプとも、マイクロホンカバーがないと、風雑音が増加してしまう。これらハム音や風雑音は、可聴帯域のノイズである。したがって、可聴帯域の音声を収音するマイクロホンの場合には、マイクロホンカバーは必須のものとされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、最近、既存のCDプレーヤとの互換性を保ちながら、高音質を実現したスーパーオーディオCD(コンパクトカセット)が提案されている。このスーパーオーディオCDは、アナログオーディオ信号をオーバーサンプリング・デルタ/シグマ変調してデジタル信号に変換し、その結果の1ビットのデジタルオーディオ信号を直接記録するDSD(ダイレクト・ストリーム・デジタル)と呼ばれる技術を用いることにより、直流から100kHzまでの広帯域の音声情報を記録することができる。
【0006】
このため、録音のためには、直流から100kHzまでの広帯域の音声を収音できるマイクロホンを用いる必要があるが、従来、単独のもので、このように広帯域のマイクロホンは提供されていない。
【0007】
この発明の発明者は、上述したような広帯域のマイクロホンとして、マイクロホンユニットをマイクロホンカバー内に収納したものを試作し、その周波数特性を測定した。
【0008】
すると、マイクロホンカバーの存在により、マイクロホンユニットに対する超音波の入射が妨げられ、高周波数音に対する感度低下、高周波数域における周波数特性の乱れが生じることが判明した。
【0009】
この発明は、上記の点にかんがみ、高周波数音に対する収音特性を向上させることができる広帯域マイクロホンを提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1の発明によるマイクロホンは、
複数個のマイクロホンユニットを用いて可聴周波数以上の広帯域の音声を収音し、前記複数個のマイクロホンユニットからの音声信号を混合して出力音声信号を得るようにする広帯域用のマイクロホンであって、
前記可聴周波数以上の高周波数音を収音するための高周波数音用マイクロホンユニットは、外部に露呈する状態で取り付け、
少なくとも前記可聴周波数帯域の音声を収音するマイクロホンユニットは、マイクロホンカバー内に収納する状態で取り付けた、
ことを特徴とする。
【0011】
上述の構成の請求項1の発明のマイクロホンにおいては、複数個のマイクロホンユニットで構成される。そして、可聴周波数以上の高周波数音を収音するための高周波数音用マイクロホンユニットは、外部に露呈する状態で取り付けられ、マイクロホンカバーが取り付けられないので、この高周波数音用マイクロホンユニットへの超音波の入射が妨げられることがない。このため、高周波数音に対する感度の低下はほとんどなく、周波数特性の乱れも少ない。
【0012】
また、可聴周波数帯域の音声を収音するマイクロホンユニットは、マイクロホンカバー内に収納する状態で取り付けられるため、ハム音や風雑音等の低域ノイズの増大の問題は生じない。
【0013】
また、請求項2の発明のマイクロホンは、請求項1に記載のマイクロホンにおいて、
前記高周波数音用のマイクロホンユニットからの音声信号は、少なくとも可聴周波数帯域の音声信号成分を除去するフィルタを通して、他のマイクロホンユニットからの音声信号と混合することを特徴とする。
【0014】
高周波数音用マイクロホンの周波数特性が低域まで伸びている場合の問題を解決できる。すなわち、高周波数音用マイクロホンは、マイクロホンカバーがないので、ハム音や風雑音などの低域ノイズが増大する問題があるが、この請求項2の発明によれば、フィルタにより可聴周波数の成分が除去されるので、この低域ノイズの増大の問題は生じない。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、この発明によるマイクロホンの実施の形態を、図を参照しながら説明する。以下に説明する実施の形態のマイクロホンは、例えば16kHz以下の周波数域を受け持つ低周波数音用ユニット、例えば16kHz〜40kHzの中周波数音用ユニット、および例えば40kHz〜100kHzの高周波数音用のマイクロホンユニットとからなる3ウエイマイクロホンの構成とされている。この実施の形態の場合、各ユニットは、コンデンサ型のマイクロホンユニットの構成とされている。
【0016】
この実施の形態の場合、後述するように、低周波数音用ユニットと、中周波数音用ユニットとは一体的な同軸構造とされて、外観上、1ユニットの構造とされている。そこで、この明細書では、低周波数音用ユニットと中周波数音用ユニットとの一体的な同軸構造のユニットを、中低周波数音用マイクロホンユニットと呼ぶこととする。
【0017】
図1は、この実施の形態のマイクロホンの全体の外観を示すものであり、図1(A)はその正面図、図1(B)はその側面図である。中低周波数音用マイクロホンユニット1は、振動板(ダイアフラム)が正面方向を向くようにして、角柱状の金属製ケースからなるマイクロホン筐体2の先端側に取り付けられるが、この中低周波数音用マイクロホンユニット1は、マイクロホンカバー3により覆われている。
【0018】
マイクロホンカバー3は、この実施の形態の場合、コンデンサ型マイクロホンについての静電シールドとしての役割と、防塵の役割を果たすために、図2の一部拡大断面図に示すように、例えば、いわゆるパンチングメタルと呼ばれる穴の開いた金属3aと、その金属3aの内側に貼付された布などからメッシュ3bとで構成されている。この例の場合、パンチングメタル3aの開口3cが、マイクロホンカバー3全体に占める割合である開口率は、例えば、50%とされている。
【0019】
マイクロホン筐体2のネック部には、図1に示すように、高周波数音用マイクロホンユニット4が、外部に露呈する状態で取り付けられている。すなわち、高周波数音用マイクロホンユニット4が外部にむき出しの状態となる。ただし、この例では、使用者などが指で直接触れるのを防止するため、この高周波数音用マイクロホンユニット4の前方には、例えば細い金属棒を湾曲させて構成した保護グリッド5が設けられている。この保護グリッド5の開口率は、非常に大きく、高周波数音のマイクロホンユニット4への入射は、ほとんど妨げられることはない。使用者の指などが触れるおそれがない場合には、この保護グリッド5は設けなくてもよい。
【0020】
マイクロホン筐体2の内部には、後述するように、各ユニットからの音声信号に対するプリアンプ、フィルタおよび高、中、低の3帯域の周波数音を混合する混合回路を含む電気回路基板が設けられている。
【0021】
図3は、この実施の形態で用いた中低周波数音用マイクロホンユニット1の構造の断面図を示すものである。前述したように、このユニット1は、低周波数音用ユニットと、中周波数音用ユニットとを一体的に構成したものである。
【0022】
図3において、低周波数音用のユニット部分は、主として、リング状のダイアフラム(振動板)11と、このダイアフラム11との間で所定の空隙を持つようなリング状のバックプレート12とで構成される。この例のリング状ダイアフラム11の大きさは、内径が18mm、外径が38mmである。
【0023】
そして、これらダイアフラム11とバックプレート12とで構成されるコンデンサC1に高抵抗Rを通じて直流電圧を印加しておき、入射音波によるダイアフラム11の振動を、ダイアフラム11とバックプレート12とで構成されるコンデンサC1の容量の変化として検出して、音波の振動に対応する電圧として取り出す構成としている。
【0024】
また、中周波数音用のユニット部分は、低周波数音用ユニット部分のリングの中央開口部内において構成されて、低周波数音用のユニット部分と同軸状の構成とされる。この中周波数音用のユニットは、主として、円板状のダイアフラム13と、このダイアフラム13との間で所定の空隙を持って取り付けられているバックプレート14とで構成される。この例のダイアフラムの直径は、10mmである。
【0025】
そして、これらダイアフラム13とバックプレート14とで構成されるコンデンサC2に高抵抗Rを通じて直流電圧を印加しておき、入射音波によるダイアフラム13の振動を、ダイアフラム13とバックプレート14とで構成されるコンデンサC2の容量の変化として検出し、音波の振動に対応する電圧として取り出す構成としている。この中周波数音用のユニット部分の周波数特性は、40kHzまで伸びたものとなっている。
【0026】
また、図4は、この実施の形態で用いる高周波数音用マイクロホンユニット4の構造を説明するための断面図である。この高周波数音用マイクロホンユニット4は、コンデンサ型マイクロホンユニットであって、主として、円板状のダイアフラム41と、絶縁物からなるインシュレータ43を介してダイアフラム11との間で所定の空隙を持つようなバックプレート42とで構成される。この例のダイアフラム41の直径は4mmとされている。
【0027】
そして、これらダイアフラム13とバックプレート14とで構成されるコンデンサC3に高抵抗Rを通じて直流電圧を印加しておき、入射音波によるダイアフラム41の振動を、ダイアフラム41とバックプレート42とで構成されるコンデンサC3の容量の変化として検出し、音波の振動に対応する電圧として取り出す構成としている。この図4のマイクロホンユニット4の周波数特性は、100kHzという高周波数域まで伸びている。
【0028】
図5は、マイクロホン筐体2内の電気回路基板における回路構成を示すブロック図である。
【0029】
すなわち、中低周波数音用マイクロホンユニット1には、マイクロホンカバー3を通じて音波が入射して、そのダイアフラム11、13を振動させる。また、高周波数音用マイクロホン4のダイアフラム41には、直接的に音波が入射することになる。
【0030】
中低周波数音用マイクロホンユニット1のうちの低周波数音用のユニット部分のダイアフラム11が、入射音波によって振動すると、ダイアフラム11とバックプレート12とで構成されるコンデンサC1の容量が変わり、それに伴って充放電電流が高抵抗Rに流れ、音波の主として低周波数成分の振動に対応する電圧として、音声信号ALが得られる。
【0031】
この低周波数成分の音声信号ALは、プリアンプ51を通じてインピーダンス変換された後、混合回路56に供給される。なお、プリアンプ51の後段に例えば16kHz以下を通過帯域とするローパスフィルタを設けてもよい。
【0032】
また、中低周波数音用マイクロホンユニット1のうちの中周波数音用のユニット部分のダイアフラム13が、入射音波によって振動すると、ダイアフラム13とバックプレート14とで構成されるコンデンサC2の容量が変わり、それに伴って充放電電流が高抵抗Rに流れ、16kHz〜40kHzの周波数帯域の音波の振動にも十分に対応する電圧として音声信号AMが得られる。
【0033】
この音声信号AMは、プリアンプ52を通じてインピーダンス変換された後、ハイパスフィルタ53に供給される。このハイパスフィルタ53は、この例では、16kHz以上の中周波数音域を通過帯域とするものである。このハイパスフィルタ53を通じた音声信号は、混合回路56に供給される。
【0034】
また、高周波数音用マイクロホンユニット4のダイアフラム41は、このユニット4に対しては、マイクロホンカバーが無いので、入射音波によって直接的に振動する。このため、100kHzまでに渡る高周波数の音波を収音する。そして、ダイアフラム41が振動すると、このダイアフラム41とバックプレート42とで構成されるコンデンサC3の容量が変わり、それに伴って充放電電流が高抵抗Rに流れ、100kHzまでの高周波数帯域の音波の振動にも十分に対応する電圧として音声信号AHが得られる。
【0035】
この音声信号AHは、プリアンプ54を通じてインピーダンス変換された後、ハイパスフィルタ55に供給される。このハイパスフィルタ55は、この例では、40kHz以上を通過帯域とするものである。このハイパスフィルタ55を通じた音声信号は、混合回路56に供給される。
【0036】
混合回路56では、プリアンプ51からの低周波数域の音声信号と、ハイパスフィルタ53からの中周波数域の音声信号と、ハイパスフィルタ55からの高周波数域の音声信号とを混合し、その混合出力として、直流から100kHzまでに渡って感度がよく、周波数特性のよい音声信号出力が得られる。
【0037】
次に、この実施の形態のマイクロホンの、高周波数音に対する収音品質の改善について説明する。
【0038】
図6は、前述の図4に示したような100kHzまで周波数特性が伸びているマイクロホンユニット4を、その左側に示すように、マイクロホンカバー3内に収納して取り付けた時の、マイクロホンユニット4の感度周波数特性を実測した例である。
【0039】
図7は、同じマイクロホンユニット4を、その左側に示すように、この実施の形態のように、マイクロホン筐体2のネック部に、外部に露呈、つまりダイアフラム41を外部にむき出しの状態で取り付けた時の、マイクロホンユニット4の感度周波数特性を実測した例である。
【0040】
図6と図7とを比較すると、10kHz〜30kHzの周波数の音に対する感度には大きな違いがないが、それよりも高い周波数域では、図6の場合の方は、感度が低下し、100kHzにおいては、図6の場合の方が、図7の場合よりも、約10dB感度が低くなってしまっている。また、図6の場合の方が、図7の場合に比べて周波数特性が乱れていることが分かる。
【0041】
上述のような周波数特性の違いは、前述したように、マイクロホンカバー3内に高周波数音用マイクロホンユニット4が収納される場合には、マイクロホンカバーの存在により、マイクロホンユニットに対する超音波の入射が妨げられ、高周波数音に対する感度低下、高周波数域における周波数特性の乱れが生じたものと考えられる。
【0042】
したがって、この実施の形態のように、高周波数音用マイクロホンユニット4が外部に露呈する状態で取り付けられている場合には、感度周波数特性の乱れを低減し、100kHzまでに渡って、高感度のマイクロホンを実現することができる。
【0043】
なお、高周波数音用マイクロホンユニット4は、可聴周波数帯域にも感度を有するため、マイクロホンカバーがないことから、この可聴周波数帯域の音声成分については、静電シールドがなくなることによるハム音や風雑音等の低域ノイズが生じるおそれがある。しかしながら、この実施の形態においては、高周波数音用マイクロホンユニット4の出力信号に対しては、ハイパスフィルタ55を挿入して、可聴周波数帯域の音声成分は、加算回路56に供給しないようにしているため、上述の低域ノイズは排除され、低域ノイズの増大の問題は生じない。
【0044】
以上のようにして、この実施の形態のマイクロホンによれば、中低周波数音の収音を受け持つユニット1と、高周波数音の収音を受け持つユニット4とを、組み合わせ、高周波数音用のユニット4を外部にむき出しの状態で取り付けることにより、100kHzという超高域に至るまで良好な感度周波数特性を有する広帯域マイクロホンを実現することができる。
【0045】
なお、高周波数音用のマイクロホンユニット4の取り付け位置は、図1の例に限定されるわけではない。図8および図9は、高周波数音用のマイクロホンユニット4の取り付け位置の他の例を示すものである。
【0046】
すなわち、図8の例は、マイクロホンカバー3の頂部にユニット4を取り付けた場合である。また、図9の例は、マイクロホンカバー3の外部であるが、中低周波数音用ユニット1と、ほぼ同軸状になるように、ユニット4を取り付けた場合である。
【0047】
その他、高周波数音用マイクロホンユニット4は、マイクロホンカバー内でない位置であれば、いずれの位置に取り付けてもよいが、上述の実施の形態の図1の例のように、マイクロホン筐体2のネック部に取り付けられた場合には、筐体2内のプリアンプ54との距離が短くなるために、マイクロホンユニット4からプリアンプまでのリード線が短くなることから、信号の伝送損失が少なくなるというメリットがある。
【0048】
なお、マイクロホンユニットとしては、コンデンサ型のものに限定されるものでないことはいうまでもない。
【0049】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によるマイクロホンは、複数のマイクロホンユニットを組み合わせるとともに、高周波数音を収音するマイクロホンユニットが外部に露呈しているので、マイクロホンカバーによる高周波数音に対する感度の劣化が発生せず、超高域におけるSN比を向上させることができる。また、超高域における周波数特性の乱れも少ない。すなわち、超高域に至るまで、良好な感度周波数特性を有する広帯域マイクロホンを実現することができる。
【0050】
また、請求項2の発明によれば、高周波数音用のマイクロホンユニットからの少なくとも可聴周波数帯域の音声信号成分は、フィルタにより除去されるので、ハム音や風雑音による低域ノイズが増大してしまうことを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明によるマイクロホンの実施の形態の外観を示す図である。
【図2】マイクロホンカバーの構造の例を示す図である。
【図3】この発明によるマイクロホンの実施の形態における中低周波数音用のマイクロホンユニットの構造を示す図である。
【図4】この発明によるマイクロホンの実施の形態における高周波数音用のマイクロホンユニットの構造を示す図である。
【図5】この発明によるマイクロホンの実施の形態における電気回路構成例を示す図である。
【図6】この発明によるマイクロホンの実施の形態の比較例による感度周波数特性を説明するための図である。
【図7】この発明によるマイクロホンの実施の形態の感度周波数特性を説明するための図である。
【図8】高周波数音用マイクロホンユニットの他の取り付け位置の例を示す図である。
【図9】高周波数音用マイクロホンユニットの他の取り付け位置の例を示す図である。
【符号の説明】
1…中低周波数音用のマイクロホンユニット、2…マイクロホン筐体、3…マイクロホンカバー、4…高周波数音用マイクロホンユニット、5…保護用グリッド、11…低周波数音用ダイアフラム、13…中周波数音用ダイアフラム、41…高周波数音用ダイアフラム、51、52、54…プリアンプ、53、55…ハイパスフィルタ、56…混合回路
Claims (5)
- 複数個のマイクロホンユニットを用いて可聴周波数以上の広帯域の音声を収音し、前記複数個のマイクロホンユニットからの音声信号を混合して出力音声信号を得るようにする広帯域用のマイクロホンであって、
前記可聴周波数以上の高周波数音を収音するための高周波数音用マイクロホンユニットは、外部に露呈する状態で取り付け、
少なくとも前記可聴周波数帯域の音声を収音するマイクロホンユニットは、マイクロホンカバー内に収納する状態で取り付けた、
ことを特徴とするマイクロホン。 - 前記高周波数音用のマイクロホンユニットからの音声信号は、少なくとも可聴周波数帯域の音声信号成分を除去するフィルタを通して、他のマイクロホンユニットからの音声信号と混合することを特徴とする請求項1に記載のマイクロホン。
- 前記高周波数音用のマイクロホンユニットは、コンデンサ型のマイクロホンユニットで構成されることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のマイクロホン。
- 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のマイクロホンにおいて、
前記可聴周波数帯域以下の音声を収音するためのマイクロホンユニットは、先端部に取り付けられ、
前記可聴周波数帯域以上の音声を収音するための高周波数音用のマイクロホンユニットは、マイクロホン筐体のネック部に取り付けられることを特徴とするマイクロホン。 - 請求項4に記載のマイクロホンにおいて、
前記可聴周波数帯域以上の音声を収音するためのマイクロホンユニットに対して、直接、指が触らないようにするために、保護グリッドを設けたことを特徴とするマイクロホン。
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