JP3881422B2 - 二輪車用ブレーキ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、左右のハンドルにブレーキをかけるためのハンドルレバーがそれぞれ設けられたスクータ等に用いて好適な二輪車用ブレーキ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、スクータ等の二輪車の多くは、無段階変速装置を用いているためにクラッチレバーがなく、左右のハンドルにブレーキをかけるためのハンドルレバーがそれぞれ設けられている。
【0003】
この種の従来技術による二輪車用ブレーキ装置は、例えば、左側のハンドルに設けられた左ハンドルレバーと、右側のハンドルに設けられた右ハンドルレバーと、該右ハンドルレバーの回動によって前輪に制動を与えるフロントドラムブレーキと、前記左ハンドルレバーの回動によって後輪に制動を与えるリヤドラムブレーキとから構成されたものが知られている。
【0004】
そして、この従来技術による二輪車用ブレーキ装置では、右ハンドルレバーを握って回動させることにより、ワイヤを介してフロントドラムブレーキを作動させて前輪に制動を与える。また、左ハンドルレバーを握って回動させることにより、ワイヤを介してリヤドラムブレーキを作動させて後輪に制動を与える。従って、左右のハンドルレバーを適宜回動操作することにより、前輪、後輪に制動を与えて車両を減速、または停止させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来技術による二輪車用ブレーキ装置では、右ハンドルレバーで前輪に制動力を与え、左ハンドルレバーで後輪に制動力を与える構成となっている。このため、制動距離を短くするためには、前輪の制動力と後輪の制動力とを適度なバランスに調整する必要があり、レバー操作が難しいという問題がある。
【0006】
本発明は上述した従来技術の問題に鑑みなされたもので、本発明の目的は、左のハンドルレバーを操作したときに前輪と後輪にそれぞれ制動を与えることにより、操作性や制動能力を向上できるようにした二輪車用ブレーキ装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために、請求項1の発明による二輪車用ブレーキ装置は、前輪に制動を与えるフロントブレーキと、後輪に制動を与えるリヤブレーキと、車体に取付けられるハウジングとを備え、該ハウジング内には、当該ハウジングに対して長手方向の一端側を回動支点として枢支され、中間位置で第1の接続体により前記フロントブレーキに接続された回動レバーと、該回動レバーと直交した状態に配置され、長手方向に穿設された長穴が該回動レバーの中間位置で係合されると共に、右ハンドルに設けられた右ハンドルレバーに連結されて引っ張り操作される第1の連結レバーと、前記回動レバーと平行状態で配置され、他端側位置で第2の接続体により前記リヤブレーキに接続され、長手方向の中間位置で左ハンドルに設けられた左ハンドルレバーに連結されて引っ張り操作されるイコライザと、該イコライザおよび回動レバーと直交した状態で配置され、該イコライザの一端側で枢支されると共に、長手方向に穿設された長穴が前記回動レバーの他端側で係合した第2の連結レバーとを配置してなる構成してる。
【0008】
このように構成したことにより、右ハンドルレバーを握って回動させると、第1の連結レバーが引っ張られて回動レバーが回動し、該回動レバーに接続された第1の接続体を介してフロントブレーキが作動して前輪に制動が与えられる。このときには、第1の連結レバーと第1の接続体とがそれぞれ回動レバーの長手方向の中間位置に接続されており、右ハンドルレバーの回動による引っ張り力が第1の連結レバーから第1の接続体に直接的に伝達されるから、右ハンドルレバーの操作量をそのままにフロントブレーキを作動させることができる。
【0009】
また、左ハンドルレバーを握って回動させると、イコライザが引っ張り操作され、該イコライザの他端側位置に接続された第2の接続体を介してリヤブレーキにより後輪に制動が与えられる。同時に、前記イコライザの一端側位置に接続された第2の連結レバーによって回動レバーが回動されるから、該回動レバーの回動に応じてフロントブレーキが作動し、前輪に制動が与えられる。
【0010】
一方、長手方向の一端側が回動支点となるように回動レバーをハウジングに枢支し、該回動レバーの中間位置に第1の連結レバー、第1の接続体を接続し、他端側に第2の連結レバーを接続しているから、回動レバーの他側に第1の連結レバー、第1の接続体、第2の接続体をまとめて配置でき、設置スペースを小さくすることができる。
【0011】
請求項2の発明は、フロントブレーキは第1の接続体となる第1のワイヤを介して接続されたドラムブレーキとして形成し、リヤブレーキは第2の接続体となる第2のワイヤを介して接続されたドラムブレーキとして形成したことにある。
【0012】
請求項3の発明は、フロントブレーキは、第1の接続体となる第1のプッシュロッドを介して接続され、回動レバーが回動されたときに液圧を供給するマスタシリンダと、該マスタシリンダから供給される液圧によって前輪に設けられたブレーキディスクにブレーキパッドを押付けるブレーキ本体とからなるディスクブレーキとして形成し、リヤブレーキは第2の接続体となるワイヤを介して接続されたドラムブレーキとして形成したことにある。
【0013】
請求項4の発明は、フロントブレーキは、第1の接続体となる第1のプッシュロッドを介して接続され、回動レバーが回動されたときに液圧を供給するマスタシリンダと、該マスタシリンダから供給される液圧によって前輪に設けられたブレーキディスクにブレーキパッドを押付けるブレーキ本体とからなるディスクブレーキとして形成し、リヤブレーキは、第2の接続体となる第2のプッシュロッドを介して接続され、イコライザが引っ張り操作されたときに液圧を供給するマスタシリンダと、該マスタシリンダから供給される液圧によって後輪に設けられたブレーキディスクにブレーキパッドを押付けるブレーキ本体とからなるディスクブレーキとして形成したことにある。
【0014】
請求項5の発明は、ハウジングには、リヤドラムブレーキ内のばね力によりイコライザの長手方向の他端側を突き当てて該イコライザの回動を規制するストッパを設けたことにある。これにより、リヤドラムブレーキ内のばね力によってイコライザをストッパに突き当てた状態で該イコライザを位置決めすることができる。
【0015】
請求項6の発明は、回動レバーは、一端側の回動支点に対し、第1の連結レバーと第1の接続体の接続位置および第2の連結レバーの接続位置の比率を約1:1.5〜1:2.5に設定したことにある。
【0016】
このように構成したことにより、左ハンドルレバーによってイコライザを引っ張り操作し、第2の連結レバーにより回動レバーを回動させたときには、該回動レバーを回動させるのに第1の連結レバーよりも1.5〜2.5倍の大きなストロークを要するが、その分、第1の接続体を大きな力で動作させることができ、フロントブレーキによって前輪に所望の制動を与えることができる。
【0017】
請求項7の発明は、イコライザは、左ハンドルレバーとの接続位置に対し、第2の接続体の接続位置と第2の連結レバーの接続位置との比率を1:2〜1:3に設定したことにある。
【0018】
このように構成したことにより、左ハンドルレバーによってイコライザを引っ張り操作すると、左ハンドルレバーの連結位置の近くに接続された第2の接続体が大きく動作し、リヤブレーキによって後輪に大きな制動を与える。このときには、イコライザの他端側で第2の接続体の接続位置よりも2〜3倍離れた位置に接続された第1の連結レバーも小さく引っ張られるから、該第1の連結レバーにより回動レバーが回動されて第1の接続体が動作し、フロントブレーキによって前輪にも制動が与えられる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態による二輪車用ブレーキ装置を添付図面に従って詳細に説明する。
【0020】
まず、図1ないし図5は本発明の第1の実施例を示すに、本実施例では、前輪側と後輪側にそれぞれドラムブレーキを設けた場合について説明する。
【0021】
1は運転者の左手側に位置する左ハンドル2に設けられた左ハンドルレバー、3は運転者の右手側に位置する右ハンドル4に設けられた右ハンドルレバーで、左右のハンドルレバー1,3は握られて回動することにより、後述するフロントドラムブレーキ5、リヤドラムブレーキ6を作動させるものである。
【0022】
5は前輪(図示せず)に設けられたフロントドラムブレーキで、該フロントドラムブレーキ5は、後述する回動レバー17が回動されることにより前輪に制動を与えるものである。
【0023】
6は後輪(図示せず)に設けられたリヤドラムブレーキで、該リヤドラムブレーキ6は、後述するイコライザ21が引っ張られることにより後輪に制動を与えるものである。
【0024】
11は二輪車の車体(図示せず)に取付けられるハウジングで、該ハウジング11は、図2、図3に示す如く、所定の形状に切り出された1枚の平板に折曲げ加工を施すことにより形成されている。そして、ハウジング11は、ほぼ逆L字状をなすベース板11Aと、該ベース板11Aの図中上端から屈曲して延びた左右の上側壁板11B,11Cと、前記ベース板11Aの下端から屈曲して延びた下側壁板11Dと、該下側壁板11Dから屈曲して前記ベース板11Aと平行に延びた折返し板11Eと、前記ベース板11Aの上下方向中間位置の左側から前記左側の上側壁板11Bに対面するように延びた中間壁板11Fとから大略構成されている。
【0025】
ここで、前記中間壁板11Fは、リヤドラムブレーキ6内のばね力によって引っ張られるイコライザ21の他端側を突き当てることにより、該イコライザ21を位置決めするストッパを構成している。
【0026】
また、ハウジング11には、左側の上側壁板11Bに位置して後述する左ブレーキワイヤ23のチューブ23Bが取付けられる第1のブラケット12と、右側の上側壁板11Bに位置して後述する右ブレーキワイヤ25のチューブ25Bが取付けられる第2のブラケット13と、下側壁板11Dの右側に位置して後述する第1のブレーキ駆動ワイヤ26のチューブ26Bが取付けられる第3のブラケット14と、中間壁板11Fに位置して後述する第2のブレーキ駆動ワイヤ27のチューブ27Bが取付けられる第4のブラケット15とが設けられている。そして、各ブラケット12〜15はハウジング11の一部をコ字状またはL字状に折曲げることにより該ハウジング11と一体的に形成されている。また、第1のブラケット12は、他のブラケット13〜15に比較して上側壁板11Bとの間に大きな間隔をもって形成されている。
【0027】
さらに、ハウジング11には、図4に示す如く、ベース板11Aの下側寄り右側および折返し板11Eの右側から右方に延びるレバー支持片16,16が設けられ、該各レバー支持片16間には回動レバー17が枢支されている。
【0028】
17はハウジング11に取付けられた回動レバーで、該回動レバー17は、所定の形状に切り出された1枚の平板に折曲げ加工を施すことにより形成されている。また、回動レバー17には、長手方向の一端側に位置してピン挿通穴17Aが設けられ、該回動レバー17は該ピン挿通穴17Aに挿通されたピン18を介して各レバー支持片16間に回動可能に枢支されている。さらに、回動レバー17には、長手方向の中間位置に第1のレバー接続穴17Bとワイヤ接続穴17Cとが設けられ、他端側に位置して第2のレバー接続穴17Dが設けられている。そして、第1のレバー接続穴17Bには第1の連結レバー19が接続され、ワイヤ接続穴17Cには第1のブレーキ駆動ワイヤ26のワイヤ本体26Aが接続され、第2のレバー接続穴17Dには第2の連結レバー22が接続されている。
【0029】
ここで、レバー接続穴17B、ワイヤ接続穴17Cは回動支点となるピン挿通穴17Aの中心に対し距離L1 だけ離れた位置に配設され、第2のレバー接続穴17Dはピン挿通穴17Aの中心に対し距離L2 だけ離れた位置に配設されている。そして、ピン挿通穴17Aに対するレバー接続穴17B、ワイヤ接続穴17Cの距離L1 とピン挿通穴17Aに対する第2のレバー接続穴17Dの距離L2 との比率は、例えば約1:1.5〜1:2.5の範囲に設定され、好ましくはほぼ1:2程度に設定されている。
【0030】
19はハウジング11内の右側に位置し、回動レバー17と直交するように上下方向に配設された第1の連結レバーで、該第1の連結レバー19の下側寄りには長手方向に延びるように長穴19Aが穿設されている。また、第1の連結レバー19の上端部には、右ブレーキワイヤ25のワイヤ本体25Aが接続されるワイヤ接続穴19Bが形成されている。そして、第1の連結レバー19は、その長穴19Aがピン20を介して回動レバー17の第1のレバー接続穴17Bに接続されている。
【0031】
21はハウジング11の上側寄りに位置して自由状態で設けられたイコライザで、該イコライザ21は回動レバー17と平行状態に配置され、回動レバー17等と同様に1枚の平板に折曲げ加工を施すことにより形成されている。また、イコライザ21には、長手方向の中間部に位置して左ブレーキワイヤ23のワイヤ本体23Aが接続されるワイヤ接続穴21Aと、長手方向の一端側に位置して第2の連結レバー22が接続されるレバー接続穴21Bと、他端側に位置して第2のブレーキ駆動ワイヤ27のワイヤ本体27Aが接続されるワイヤ接続穴21Cとが設けられ、イコライザ21の一端側にはフロントドラムブレーキ5側の失陥時にハウジング11の上側壁板11Cに当接する円弧状の当接部21Dが形成されている。
【0032】
ここで、リヤドラムブレーキ6側に接続されるワイヤ接続穴21Cは左ブレーキワイヤ23側に接続されるワイヤ接続穴21Aに対し距離L3 だけ離れた位置に配設され、回動レバー17側に接続されるレバー接続穴21Bはワイヤ接続穴21Aに対し距離L4 だけ離れた位置に配設されている。そして、ワイヤ接続穴21Aに対するワイヤ接続穴21Cの距離L3 とワイヤ接続穴21Aに対するレバー接続穴21Bの距離L4 との比率は、例えば約1:2〜1:3の範囲に設定され、好ましくはほぼ1:2.5程度に設定されている。
【0033】
22は回動レバー17、イコライザ21に直交し、第1の連結レバー19に平行に並ぶように配置された第2の連結レバーで、該第2の連結レバー22の下側寄りには長手方向に延びるように長穴22Aが穿設されている。そして、第2の連結レバー22は、上端側がピン20を介してイコライザ21のレバー接続穴21Bに接続され、長穴22Aがピン20を介して回動レバー17の第2のレバー接続穴17Dに接続されている。
【0034】
ここで、回動レバー17、第1の連結レバー19、イコライザ21、第2の連結レバー22等はハウジング11に一体的に組付けられ、二輪車用ブレーキ装置における一の部品ユニットを構成している。
【0035】
23は左ブレーキワイヤで、該左ブレーキワイヤ23は、一端側が左ハンドルレバー1に接続され、他端側がイコライザ21のワイヤ接続穴21Aに接続されたワイヤ本体23Aと、該ワイヤ本体23Aの外周側に設けられたチューブ23Bとから構成され、該チューブ23Bの他端外周側にはねじ部23B1 が形成されている。また、チューブ23Bは、その他端側が2個のナット24,24によって第1のブラケット12に位置調整可能に取付けられている。
【0036】
25は右ブレーキワイヤで、該右ブレーキワイヤ25は、一端側が右ハンドルレバー3に接続され、他端側が第1の連結レバー19のワイヤ接続穴19Bに接続されたワイヤ本体25Aと、該ワイヤ本体25Aの外周側に設けられたチューブ25Bとから構成され、該チューブ25Bの他端側は第2のブラケット13に位置決めされている。
【0037】
26は第1の接続体となる第1のブレーキ駆動ワイヤで、該第1のブレーキ駆動ワイヤ26は、一端側が回動レバー17のワイヤ接続穴17Cに接続され、他端側がフロントドラムブレーキ5に接続されたワイヤ本体26Aと、該ワイヤ本体26Aの外周側に設けられたチューブ26Bとから構成され、該チューブ26Bの一端側は第3のブラケット14に位置決めされている。
【0038】
27は第2の接続体となる第2のブレーキ駆動ワイヤで、該第2のブレーキ駆動ワイヤ27は、一端側がイコライザ21のワイヤ接続穴21Cに接続され、他端側がリヤドラムブレーキ6に接続されたワイヤ本体27Aと、該ワイヤ本体27Aの外周側に設けられたチューブ27Bとから構成され、該チューブ27Bの一端側は第4のブラケット15に位置決めされている。
【0039】
28はハウジング11の下側壁板11Dとイコライザ21との間に設けられた引っ張りばねで、該引っ張りばね28はイコライザ21を介して左ブレーキワイヤ23のワイヤ本体23Aを常時引っ張ることにより、左ハンドルレバー1のがたつきを防止するものである。
【0040】
本実施例による二輪車用ブレーキ装置は、上述の如き構成を有するもので、次に、各ワイヤ23,25,26,27の取付け手順と各部の調整方法について説明する。
【0041】
まず、第2のブレーキ駆動ワイヤ27のワイヤ本体27Aをイコライザ21のワイヤ接続穴21Cに接続し、チューブ27Bを第4のブラケット15に取付ける。また、第1のブレーキ駆動ワイヤ26のワイヤ本体26Aを回動レバー17のワイヤ接続穴17Cに接続し、チューブ26Bを第3のブラケット14に取付ける。
【0042】
次に、左ブレーキワイヤ23のワイヤ本体23Aをイコライザ21のワイヤ接続穴21Aに接続し、チューブ23Bを第1のブラケット12にナット24によって取付ける。また、右ブレーキワイヤ25のワイヤ本体25Aを第1の連結レバー19のワイヤ接続穴19Bに接続し、チューブ25Bを第2のブラケット13に取付ける。
【0043】
このようにして、各ワイヤ23,25,26,27を取付けたら、第1の連結レバー19の長穴19Aとピン20との間、第2の連結レバー22の長穴22Aとピン20との間に隙間をなくし、かつリヤドラムブレーキ6内のばね力によってイコライザ21がハウジング11の中間壁板11Fに突き当たる位置まで、チューブ23Bに螺着されたナット24によって該左ブレーキワイヤ23のワイヤ本体23Aの突出量を調整する。これにより、各部のがたつきがなくなり、また、ブレーキ操作時の応答性を良好にすることができる。
【0044】
次に、上述したように各ワイヤ23,25,26,27が取付けられたブレーキ装置の作動について説明する。
【0045】
まず、右ハンドルレバー3を握って回動させると、右ブレーキワイヤ25によって第1の連結レバー19が矢示A方向に引っ張られる。これにより、回動レバー17が矢示B方向に回動し、第1のブレーキ駆動ワイヤ26を引っ張ってフロントドラムブレーキ5を動作させ、前輪に制動を与える。
【0046】
このときには、第1の連結レバー19、ブレーキ駆動ワイヤ26は、回動支点となるピン挿通穴17Aから同等の距離L1 だけ離間して配設された第1のレバー接続穴17B、ワイヤ接続穴17Cに接続されているから、右ハンドルレバー3を回動させたときの操作量をそのままにフロントドラムブレーキ5を作動させることができ、前輪に与える制動力を的確に調整することができる。
【0047】
一方、左ハンドルレバー1を握って回動させると、左ブレーキワイヤ23によってイコライザ21が矢示A方向に引っ張られる。これにより、イコライザ21が第2のブレーキ駆動ワイヤ27を引っ張ってリヤドラムブレーキ6を作動させ、後輪に制動を与える。
【0048】
また、イコライザ21が矢示A方向に引っ張られたときには、第2の連結レバー22を介して回動レバー17が矢示B方向に回動し、ブレーキ駆動ワイヤ26を引っ張ってフロントドラムブレーキ5を動作させ、前輪にも制動を与える。
【0049】
このときに、ワイヤ接続穴21Aに対するワイヤ接続穴21Cの距離L3 とワイヤ接続穴21Aに対するレバー接続穴21Bの距離L4 との比率は1:2.5程度に設定されているから、ワイヤ接続穴21Cに接続された第2のブレーキ駆動ワイヤ27が大きな力で引っ張られ、リヤドラムブレーキ6によって後輪に大きな制動が与えられる。一方、第2の連結レバー22は前述した比率に応じて小さな力で引っ張られ、回動レバー17を矢示B方向に回動させる。
【0050】
続いて、ピン挿通穴17Aに対するワイヤ接続穴17Cの距離L1 とピン挿通穴17Aに対する第2のレバー接続穴17Dの距離L2 との比率は1:2程度に設定されているから、第2の連結レバー22によって回動レバー17を回動させた場合には、このときの回動量の2分の1のストロークで第1のブレーキ駆動ワイヤ26を引っ張る。
【0051】
従って、左ハンドルレバー1を回動操作したときには、その操作力がイコライザ21によって2.5分の1程度に小さくなるが、回動レバー17では、第1のブレーキ駆動ワイヤ26を引っ張る力がピン挿通穴17Aに対するワイヤ接続穴17Cと第2のレバー接続穴17Dとの距離関係で、右ハンドルレバー3を回動操作したときの2倍に増幅されることになるから、フロントドラムブレーキ5を補助的に作動させることができ、前輪に制動を与えることができる。
【0052】
次に、二輪車を運転中に、例えば第1のブレーキ駆動ワイヤ26が切れてフロントドラムブレーキ5が使用不可能になった場合について説明する。
【0053】
まず、第1のブレーキ駆動ワイヤ26が切れた状態で左ハンドルレバー1を握って回動させると、左ブレーキワイヤ23によってイコライザ21が矢示A方向に引っ張られる。このときには、図6に示す如く、回動レバー17が自由状態となるから、該回動レバー17が矢示C方向に大きく回動し、イコライザ21の当接部21Dがハウジング11の上側壁板11Cに当接する。
【0054】
しかし、イコライザ21の当接部21Dがハウジング11に当接した状態から、さらに左ハンドルレバー1を回動させることにより、イコライザ21の他端側を矢示D方向に回動させて第2のブレーキ駆動ワイヤ27を引っ張ることができ、リヤドラムブレーキ6を作動させて後輪に制動力を与えることができる。
【0055】
かくして、本実施例による二輪車用ブレーキ装置によれば、左ハンドルレバー1を回動操作したときには、リヤドラムブレーキ6によって後輪に制動を与えると同時に、フロントドラムブレーキ5によって前輪に補助的に制動を与えることができるから、減速時には左ハンドルレバー1を操作するだけでも、前輪と後輪に適度な制動を与えることができ、レバー操作を容易にし、かつ安定した制動力を得ることができる。
【0056】
また、右ハンドルレバー3によってフロントドラムブレーキ5を作動させるときには、該右ハンドルレバー3の操作量をそのままにフロントドラムブレーキ5を作動させることができるから、制動時に荷重がかかる前輪に的確な制動を与えることができ、制動時の安定性を高めることができる。
【0057】
また、左ハンドルレバー1を操作したときには、リヤドラムブレーキ6を優先的に作動させ、後輪に大きな制動を与え、フロントドラムブレーキ5によって前輪に補助的な制動を与えるようにしているから、制動時に後輪を先行してロックさせることができ、制動時に車体を安定させることができる。
【0058】
さらに、回動レバー17をハウジング11に取付けるあたって、該回動レバー17の一端側をハウジング11のレバー支持片16に枢支し、第1の連結レバー19、第2の連結レバー22、第1のブレーキ駆動ワイヤ26を回動レバー17の他側にまとめて接続しているから、回動レバー17周りの取付スペースを小さくすることができ、ブレーキ装置全体の小型化を図ることができる。
【0059】
また、左ハンドルレバー1を操作したときのフロントドラムブレーキ5による制動力を、回動レバー17、イコライザ21への各部材の取付け位置による比率によって機械的に設定しているから、この比率を適宜調整することにより、様々な種類の二輪車に容易に対応することができ、当該ブレーキ装置の使用範囲を広めることができる。
【0060】
また、フロントドラムブレーキ5が使用不可能になった場合でも、左ハンドルレバー1を操作することにより、後輪に制動を与えることができるから、走行状態から確実に減速することができ、安全性を維持することができる。
【0061】
一方、ハウジング11、回動レバー17、イコライザ21等を所定の形状に切り出された1枚の平板に折曲げ加工を施すことにより形成しているから、これらの部材を容易かつ安価に製造することができ、生産性の向上、製造コストの低減を図ることができる。
【0062】
次に、図7は本発明の第2の実施例を示すに、本実施例の特徴は、前輪にディスクブレーキを設け、後輪にドラムブレーキを設けたことにある。なお、本実施例では、前述した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0063】
31は本実施例によるハウジングで、該ハウジング31は、前記第1の実施例で述べたハウジング11とほぼ同様に、ベース板31A、上側壁板31B,31C、下側壁板31D、折返し板31E、中間壁板31Fとから構成され、該ハウジング31には、第1のブラケット32、第2のブラケット33、第3のブラケット34、レバー支持片35が設けられている。しかし、本実施例のハウジング31は、ベース板31Aの右側から右斜め上側に伸長してシリンダブラケット36が設けられている点でハウジング11とは相違している。
【0064】
37は本実施例による回動レバーで、該回動レバー37は、前記第1の実施例で述べた回動レバー17とほぼ同様に、ピン挿通穴37A、第1のレバー接続穴37B、第2のレバー接続穴37Cが設けられているが、本実施例では、ピン挿通穴37Aの中心から第1のレバー接続穴37Bの距離と同等の位置にロッド接続穴(図示せず)が設けられている。
【0065】
38はハウジング31のシリンダブラケット36に取付けられたマスタシリンダで、該マスタシリンダ38は、外部からピストンが押動されることにより液圧を供給するものであり、前輪に設けられたブレーキ本体とフロントディスクブレーキを構成している。そして、このフロントディスクブレーキは、前記マスタシリンダ38から油圧ホースを介して接続されたブレーキ本体に液圧を供給することにより、該ブレーキ本体のブレーキパッドを前輪に設けられたブレーキディスク(いずれも図示せず)に押付け、該前輪に制動を与えるものである。
【0066】
39は回動レバー37とマスタシリンダ38との間に設けられた第1の接続体をなすプッシュロッドで、該プッシュロッド39は、一端側が回動レバー37のロッド接続穴にピン40を介して接続された取付ブラケット41に伸縮可能に螺着され、他端側がマスタシリンダ38のピストンに当接している。これにより、プッシュロッド39は、回動レバー37とマスタシリンダ38との間の距離に応じてその長さ寸法を調整することができる。
【0067】
また、42は本実施例による右ブレーキワイヤで、該右ブレーキワイヤ42は、前記第1の実施例による右ブレーキワイヤ25とほぼ同様に、一端側が右ハンドルレバー3に接続され、他端側が第1の連結レバー19に接続されたワイヤ本体42Aと、該ワイヤ本体42Aの外周側に設けられたチューブ42Bとから構成されている。しかし、該チューブ42Bの他端側にはねじ部42B1 が形成され、該チューブ42Bはナット43,43を介して第2のブラケット33に位置調整可能に取付けられている。
【0068】
本実施例による二輪車用ブレーキ装置はこのように構成されるものであり、前述した第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得ることができるが、特に、本実施例では、前輪にディスクブレーキを設定することができるから、制動能力を高めることができ、高性能なスクータ等の二輪車に適応することができる。
【0069】
次に、図8は本発明の第3の実施例を示すに、本実施例の特徴は、前輪と後輪にそれぞれディスクブレーキを設ける構成としたことにある。なお、本実施例では、前述した第1の実施例と同一の構成要素に同一の符号を付し、その説明を省略するものとする。
【0070】
51は本実施例によるハウジングで、該ハウジング51は、ベース板51A、上側壁板51B,51C、下側壁板51D、折返し板51E、中間壁板51Fとから構成されている。また、ハウジング51には、第1のブラケット52、第2のブラケット53、レバー支持片54,55、第1のシリンダブラケット56、第2のシリンダブラケット57が設けられている。
【0071】
58は右側のレバー支持片54に枢支された本実施例による第1の回動レバーで、該第1の回動レバー58には、前記第1の実施例で述べた回動レバー17とほぼ同様に、ピン挿通穴58A、第1のレバー接続穴58B、第2のレバー接続穴58Cが設けられているが、本実施例では、ピン挿通穴58Aの中心から第1のレバー接続穴58Bの距離と同等の位置にロッド接続穴(図示せず)が設けられている。
【0072】
59はハウジング51の第1のシリンダブラケット56に取付けられた第1のマスタシリンダで、該第1のマスタシリンダ59は、外部からピストンが押動されることにより液圧を供給するものであり、前輪に設けられたブレーキ本体とフロントディスクブレーキを構成している。そして、このフロントディスクブレーキは、前記マスタシリンダ59から油圧ホースを介して接続されたブレーキ本体に液圧を供給することにより、該ブレーキ本体のブレーキパッドを前輪に設けられたブレーキディスク(いずれも図示せず)に押付け、該前輪に制動を与えるものである。
【0073】
60は第1の回動レバー58と第1のマスタシリンダ59との間に設けられた第1の接続体をなす第1のプッシュロッドで、該プッシュロッド60は、一端側が回動レバー58のロッド接続穴にピン61を介して接続された取付ブラケット62に伸縮可能に螺着され、他端側がマスタシリンダ59のピストンに当接している。これにより、第1のプッシュロッド60は、回動レバー58とマスタシリンダ59との間の距離に応じてその長さ寸法を調整することができる。
【0074】
63は左側のレバー支持片55に枢支された第2の回動レバーで、該第2の回動レバー63は、ピン挿通穴63A、レバー接続穴63B、ロッド接続穴(図示せず)を有している。
【0075】
64はハウジング51の第2のシリンダブラケット57に取付けられた第2のマスタシリンダで、該第2のマスタシリンダ64は、外部からピストンが押動されることにより液圧を供給するものであり、後輪に設けられたブレーキ本体とリヤディスクブレーキを構成している。そして、このリヤディスクブレーキは、前記マスタシリンダ64から油圧ホースを介して接続されたブレーキ本体に液圧を供給することにより、該ブレーキ本体のブレーキパッドを後輪に設けられたブレーキディスク(いずれも図示せず)に押付け、該後輪に制動を与えるものである。
【0076】
65は第2の回動レバー63と第2のマスタシリンダ64との間に設けられた第2の接続体をなす第2のプッシュロッドで、該プッシュロッド65は、一端側が回動レバー63のロッド接続穴にピン66を介して接続された取付ブラケット67に伸縮可能に螺着され、他端側がマスタシリンダ64のピストンに当接している。これにより、第2のプッシュロッド65は、回動レバー63とマスタシリンダ64との間の距離に応じてその長さ寸法を調整することができる。
【0077】
68は第1の連結レバー19、第2の連結レバー22と平行に並ぶように配置され、イコライザ21と第2の回動レバー63との間を連結した第3の連結レバーで、該第3の連結レバー68は長手方向に延びるように長穴68Aが穿設されている。そして、第3の連結レバー68はイコライザ21が矢示A方向に引っ張られたときに第2の回動レバー63を矢示E方向に回動させるものである。
【0078】
また、69は本実施例による右ブレーキワイヤで、該右ブレーキワイヤ69は、前記第1の実施例による右ブレーキワイヤ25とほぼ同様に、一端側が右ハンドルレバー3に接続され、他端側が第1の連結レバー19に接続されたワイヤ本体69Aと、該ワイヤ本体69Aの外周側に設けられたチューブ69Bとから構成されている。しかし、該チューブ69Bの他端側にはねじ部69B1 が形成され、該チューブ69Bはナット70,70を介して第2のブラケット53に位置調整可能に取付けられている。
【0079】
本実施例による二輪車用ブレーキ装置はこのように構成されるものであり、前述した第1の実施例とほぼ同様の作用効果を得ることができるが、特に、本実施例では、前輪と後輪にそれぞれディスクブレーキを設定することができるから、制動能力を最大限まで高めることができ、より高性能な二輪車に適応することができる。
【0080】
なお、第1の実施例では、ピン挿通穴17Aに対するレバー接続穴17B、ワイヤ接続穴17Cの距離L1 とピン挿通穴17Aに対する第2のレバー接続穴17Dの距離L2 との比率を1:2程度に設定し、ワイヤ接続穴21Aに対するワイヤ接続穴21Cの距離L3 とワイヤ接続穴21Aに対するレバー接続穴21Bの距離L4 との比率を1:2.5程度に設定した場合を例示したが、本発明はこれに限らず、車両の性能や重量配分等に応じ、距離L1 と距離L2 の比率を約1:1.5〜1:2.5の範囲で他の値に設定し、距離L3 とL4 の比率を約1:2〜1:3の範囲で他の値に設定してもよく、第2、第3の実施例ついても同様である。
【0081】
また、第1の連結レバー19とハウジング11,31,51との間に引っ張りばねを設けてもよく、この場合には、右ハンドルレバー3のがたつきを防止することができる。
【0082】
【発明の効果】
以上詳述した通り、請求項1〜4の発明によれば、右ハンドルレバーを握って回動させることにより、第1の連結レバーを引っ張って回動レバーを回動し、該回動レバーに接続された第1の接続体を介してフロントブレーキを作動させて前輪に制動を与えることができ、このときには、右ハンドルレバーの回動による引っ張り力を第1の連結レバーから第1の接続体に直接的に伝達することができるから、右ハンドルレバーの操作量をそのままにフロントブレーキを作動させることができ、制動時に荷重がかかる前輪に的確な制動を与えることができ、制動時の安定性を高めることができる。
【0083】
また、左ハンドルレバーを握って回動させることにより、イコライザを引っ張って操作し、該イコライザの他端位置に接続された第2の接続体を介してリヤブレーキを作動させて後輪に制動を与えることができ、同時に、前記イコライザの一端側に接続された第2の連結レバーによって回動レバーを回動することができるから、該回動レバーの回動に応じてフロントブレーキを作動させ、前輪にも制動を与えることができる。従って、減速時には左ハンドルレバーを操作するだけでも、前輪と後輪に適度な制動を与えることができ、レバー操作を容易にし、かつ安定した制動力を得ることができる。また、左右のハンドルレバーを同時に操作したときには、前輪と後輪に各レバーの操作力に応じた制動を与えることができる。この場合、前輪には、左ハンドルレバーの操作による力と右ハンドルレバーの操作による力とが回動レバーに重なった状態で作用するが、大きい方の力に依存してブレーキ力が発生するので、操作に違和感を感じることもない。
【0084】
さらに、長手方向の一端側が回動支点となるように回動レバーをハウジングに枢支し、該回動レバーの中間位置に第1の連結レバー、第1の接続体を接続し、他端側位置に第2の連結レバーを接続しているから、回動レバーの他側に第1の連結レバー、第1の接続体、第2の接続体をまとめて配置でき、設置スペースを小さくして、当該ブレーキ装置を小型化することができる。
【0085】
請求項5の発明によれば、リヤドラムブレーキ内のばね力によってイコライザをストッパに突き当てて該イコライザを位置決めすることができるから、組立時の作業効率を高めて、生産性を向上することができる。
【0086】
請求項6の発明によれば、左ハンドルレバーによってイコライザを引っ張り操作し、第2の連結レバーにより回動レバーを回動させたときには、該回動レバーを回動させるのに第1の連結レバーよりも1.5〜2.5倍の大きなストロークを要するが、その分、第1の接続体を大きな力で動作させることができるから、フロントブレーキによって前輪に所望の制動を与えることができ、制動能力を向上することができる。
【0087】
請求項7の発明によれば、左ハンドルレバーによってイコライザを引っ張り操作することにより、左ハンドルレバーの連結位置の近くに接続された第2の接続体を第2の連結レバーより大きい力で動作させ、リヤブレーキによって後輪に大きな制動を与えることができる。また、このときにはイコライザの一端側で第2の接続体の接続位置よりも2〜3倍離れた位置に接続された第2の連結レバーによって回動レバーを第2の接続体より小さな力で回動させ、フロントブレーキによって前輪にも制動が与えることができる。これにより、リヤブレーキにフロントブレーキよりも大きな制動を与えることができるから、該リヤブレーキを先行してロックさせることができ、制動時の安定性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による二輪車用ブレーキ装置を示す全体構成図である。
【図2】二輪車用ブレーキ装置の具体的構成を示すの正面図である。
【図3】回動レバー、第1の連結レバー、第1のブレーキ駆動ワイヤ、右ブレーキワイヤの接続状態を示す図2中の矢示 III−III 方向からみた断面図である。
【図4】ハウジングへの回動レバーの取付状態を示す図2中の矢示IV−IV方向からみた断面図である。
【図5】イコライザ、第2のブレーキ駆動ワイヤ、左ブレーキワイヤの接続状態を示す図2中の矢示V−V方向からみた側面図である。
【図6】第1のブレーキ駆動ワイヤが切れたときに左ハンドルレバーを操作した状態を示す二輪車用ブレーキ装置の正面図である。
【図7】本発明の第2の実施例による二輪車用ブレーキ装置の正面図である。
【図8】本発明の第3の実施例による二輪車用ブレーキ装置の正面図である。
【符号の説明】
1 左ハンドルレバー
2 左ハンドル
3 右ハンドルレバー
4 右ハンドル
5 フロントドラムブレーキ
6 リヤドラムブレーキ
11,31,51 ハウジング
11F,31F 中間壁板(ストッパ)
17,37,58 回動レバー
17A,37A,58A ピン挿通穴(回動支点)
17B,37B,58A 第1のレバー接続穴
17C ワイヤ接続穴
17D,37C,58C 第2のレバー接続穴
19 第1の連結レバー
19A,22A 長穴
21 イコライザ
21A,21C ワイヤ接続穴
21B レバー接続穴
22 第2の連結レバー
26 第1のブレーキ駆動ワイヤ(第1の接続体)
27 第2のブレーキ駆動ワイヤ(第2の接続体)
38,59,64 マスタシリンダ(ディスクブレーキ)
39 プッシュロッド(第1の接続体)
60 第1のプッシュロッド(第1の接続体)
65 第2のプッシュロッド(第2の接続体)

Claims (7)

  1. 前輪に制動を与えるフロントブレーキと、後輪に制動を与えるリヤブレーキと、車体に取付けられるハウジングとを備え、
    ハウジング内には、
    該ハウジングに対して長手方向の一端側を回動支点として枢支され、中間位置で第1の接続体により前記フロントブレーキに接続された回動レバーと
    回動レバーと直交した状態に配置され、長手方向に穿設された長穴が該回動レバーの中間位置で係合されると共に、右ハンドルに設けられた右ハンドルレバーに連結されて引っ張り操作される第1の連結レバーと
    記回動レバーと平行状態で配置され、他端側位置で第2の接続体により前記リヤブレーキに接続され、長手方向の中間位置で左ハンドルに設けられた左ハンドルレバーに連結されて引っ張り操作されるイコライザと
    イコライザおよび回動レバーと直交した状態で配置され、該イコライザの一端側で枢支されると共に、長手方向に穿設された長穴が前記回動レバーの他端側で係合した第2の連結レバーと
    を配置してなる二輪車用ブレーキ装置。
  2. 前記フロントブレーキは前記第1の接続体となる第1のワイヤを介して接続されたドラムブレーキとして形成し、前記リヤブレーキは前記第2の接続体となる第2のワイヤを介して接続されたドラムブレーキとして形成してなる請求項1に記載の二輪車用ブレーキ装置。
  3. 前記フロントブレーキは、前記第1の接続体となる第1のプッシュロッドを介して接続され、前記回動レバーが回動されたときに液圧を供給するマスタシリンダと、該マスタシリンダから供給される液圧によって前輪に設けられたブレーキディスクにブレーキパッドを押付けるブレーキ本体とからなるディスクブレーキとして形成し、前記リヤブレーキは前記第2の接続体となるワイヤを介して接続されたドラムブレーキとして形成してなる請求項1に記載の二輪車用ブレーキ装置。
  4. 前記フロントブレーキは、前記第1の接続体となる第1のプッシュロッドを介して接続され、前記回動レバーが回動されたときに液圧を供給するマスタシリンダと、該マスタシリンダから供給される液圧によって前輪に設けられたブレーキディスクにブレーキパッドを押付けるブレーキ本体とからなるディスクブレーキとして形成し、前記リヤブレーキは、前記第2の接続体となる第2のプッシュロッドを介して接続され、前記イコライザが引っ張り操作されたときに液圧を供給するマスタシリンダと、該マスタシリンダから供給される液圧によって後輪に設けられたブレーキディスクにブレーキパッドを押付けるブレーキ本体とからなるディスクブレーキとして形成してなる請求項1に記載の二輪車用ブレーキ装置。
  5. 前記ハウジングには、前記リヤドラムブレーキ内のばね力によりイコライザの長手方向の他端側を突き当てて該イコライザの回動を規制するストッパを設けてなる請求項2または3に記載の二輪車用ブレーキ装置。
  6. 前記回動レバーは、一端側の回動支点に対し、第1の連結レバーと第1の接続体の接続位置および第2の連結レバーの接続位置の比率を約1:1.5〜1:2.5に設定してなる請求項1,2,3,4または5に記載の二輪車用ブレーキ装置。
  7. 前記イコライザは、左ハンドルレバーとの接続位置に対し、第2の接続体の接続位置と第2の連結レバーの接続位置との比率を1:2〜1:3に設定してなる請求項1,2,3,4,5または6に記載の二輪車用ブレーキ装置。
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