JP3881090B2 - パルス発生器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、加速器(例えばシンクロトロン)等で光速近くに加速された荷電粒子(電子、陽子、イオン等)をパルス磁界で偏向または振り分ける電磁石を、1サイクル正弦波パルス電流で励磁するためのパルス発生器で、尖頭電流(例えば数1000A)、パルス幅(例えば数10μs〜数ms)のパルス発生器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のパルス大電流発生回路を図3に示す。この図3で、2はダイオード、4は充電用直流電源、5は充電抵抗器、6はコンデンサ、9はサイリスタ、10は電磁石コイル、11は放電回路を一巡する各部に分散する抵抗成分を集中定数とした回路抵抗で、サイリスタ9とダイオード2は逆並列接続として放電スイッチを構成している。充電用直流電源4から充電抵抗器5を介してコンデンサ6に蓄えた電荷をサイリスタ9にトリガパルスを加えターンオンさせると、回路抵抗11と電磁石コイル10の直列回路に急放電される。そのときサイリスタ9を通じて電磁石コイル10に正弦波(サイン)状の電流i1 が流れると同時にコンデンサ6の電圧は余弦波(コサイン)状に降下して行くが、放電電流が反転しようとするゼロ時点で、サイリスタ9の整流機能により自動的にターンオフして正弦波半波電流の発生を完結する。
【0003】
この時点ではコンデンサ6の電圧は負の最大電圧に達しており、サイリスタ9がターンオフすると同時にダイオード2には負の最大電圧が加わりコンデンサ6の負電圧は回路抵抗11と電磁石コイル10の直列回路を通じて、電流i2 が流れ始める。電流i2 は電流i1 とは逆方向に正弦波状に流れ、コンデンサ6の電圧は余弦波状に再度正極に復帰して行く。引き続き電流i2 が反転する時点で、ダイオード2の整流機能により電流遮断され、負方向の正弦波半波電流の発生を完結する。コンデンサ6の電圧は正の尖頭値近くまで復帰した状態で保持され、繰り返し正弦波を発生するまでの間に初期電圧まで再充電される。これらの状態を図4(a)、図4(b)に表しているが、図4(a)はコンデンサ6の電圧波形であり、図4(b)は放電スイッチの電流波形である。
【0004】
次に図3に示す回路構成で、コンデンサ6を電圧Eボルトに充電後、急放電した場合に放電スイッチに流れる電流i(t)およびコンデンサ6の電圧Vc (t)は下記(1)および(2)式で表される。
【0005】
【数1】
【0006】
半周期減衰率ηは(1)式による放電電流の第1波目の正の波高値i1pと第2波目の負の波高値i2pとの比として(3)式で表される。
【0007】
【数2】
【0008】
また、(3)式の半周期減衰率ηを用いて第1波、第2波の波高値(i2p、i1p)並びにコンデンサの反転電圧(Er )、コンデンサの復帰電圧(Ef )を表すと次式となる。
【0009】
【数3】
【0010】
実際の急放電回路には電磁石コイルの巻線抵抗やコンデンサの内部抵抗をはじめ、回路のリード抵抗等の抵抗が存在し、図3では急放電回路を一巡する各部に分散する抵抗を集中定数として回路抵抗11で示しているが、この回路抵抗の存在により指数関数的に減衰する正弦波電流となり、正半サイクルの波高値と負の波高値とは異なる。減衰率は回路抵抗11の関数となり極力低減化が図られるが無視することはできず、正弦波振動電流を得るために回路抵抗11の抵抗値Rは、R2≪2L/Cを満たす充分小さな値が要求されるため、電磁石コイルの巻線や配線部材には温度上昇や機械応力から要求される導体断面以上の物が必要とされ、機器の大型化が避けられず、コストが高価になる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記した従来の欠陥を補正して、第1波目の波高値と第2波目の波高値が同じ値のパルス大電流を発生させるパルス発生器を提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記の課題を解決するため、補正用コイルとダイオードを直列接続した補償回路を、負荷コイルと放電スイッチとの間に並列接続し、第1波目と第2波目の波高値を同じ値とするものである。
【0013】
即ち、制御整流素子1とダイオード2を逆並列接続してなる放電スイッチと、負荷コイル3と、充電用直流電源4と充電抵抗器5とを直列接続し、該充電用直流電源4と充電抵抗器5とを直列接続した部分にコンデンサ6を並列接続して、該コンデンサ6に充電された電荷を該放電スイッチを介し該負荷コイル3へ急放電し、パルス大電流を発生させるパルス発生器において、該負荷コイル3に補償用コイル7とダイオード8とを直列接続してなる補償回路を並列接続し、該負荷コイル3に流れる電流波形の第1波目の波高値(i4p)と第2波目の波高値(i2p)とがほぼ等しくなるよう構成したことを特徴とするパルス発生器である。
【0014】
【発明の実施の形態】
上記のように本発明は、補償用コイルとダイオードを直列接続した補償回路を、負荷コイルに並列接続することで、負荷コイルに流れる第1波目と第2波目の波高値を同じ値とすることができるものである。
【0015】
【実施例1】
図1に示す本発明のパルス発生器の実施例について説明する。充電用直流電源4より充電抵抗器5を通じてコンデンサ6に充電後、制御整流素子1をトリガパルスでターンオンして負荷コイル3へ急放電するのは、先に説明した従来技術による図3の場合と同じであるが、ダイオード8と補償用コイル7を直列接続した補償回路を負荷コイル3に並列接続している点が異なる。回路抵抗11は、説明の便宜上、放電回路を一巡する各部に分散する抵抗成分を集中定数として、この場所に置く。尚、ここで用いる制御整流素子1はサイリスタとした。
上記制御整流素子1をターンオンして急放電すると、該制御整流素子から流れる電流i1 はダイオード8の順方向として補償用コイル7に電流i3 並びに負荷コイル3に電流i4 となって分流して流れる。この間の電圧、電流波形を図2(a)並びに図2(b)に区間T1 で示す。この区間T1 において、補償用コイル7と負荷コイル3を並列接続した合成インダクタンスL0 は(4)式に置き換えることができる。
【0016】
【数4】
【0017】
ここで、区間T1 における諸定数は次のようになる。
【0018】
【数5】
【0019】
一方、t=T1 にて制御整流素子1の電流i1 は反転し遮断するとともに、ダイオード2に順方向の電流i2 が流れ始める。電流i2 の通電開始時のコンデンサ電圧は先の(7)式による反転電圧Er であり、かつ補償用コイル7に流れる電流は、ダイオード8が逆方向となり阻止され、放電電流は全て負荷コイル3を通じて流れる。すなわち、区間T2 における諸定数は次のようになる。
【0020】
【数6】
【0021】
本発明による正負両波高値の等しい正弦波を発生させるには(6)式で示す正の電流波高値i4pと(9)式で示す負の電流波高値i2pとが等しくなることであり、補償用コイル7のインダクタンスを(10)式を満たすよう調整することにより実現される。
【0022】
【数7】
【0023】
ここで、回路定数を次のように設定した場合、
コンデンサ静電容量 C =1000μF
充電用直流電圧 E =1000V
負荷コイルのインダクタンス Lm =1.0mH
回路抵抗値 R = 50mΩ
適正補償コイルのインダクタンスは、上式の(4)、(5)、(8)、(10)式より求めると、Ld =5.62mHとなり、この数値のインダクタンスの補償用コイルを用いることで1サイクルの正の波高値i4pと負の波高値i2pはほぼ等しくなり、その前後のインダクタンスで波高値比は正負何れにも調整可能であるが、両者の値は±2%の範囲で合わせることが望ましい。
上記範囲を外れると、減衰量を充分に抑えることができず、補償効果が低下する。(参考までに補正回路を用いない場合、正負の波高値には約2.5%以上の差を生じる。)
なお、制御素子として上記実施例では、サイリスタを用いたが、他に外部制御信号でも通電制御できる。すなわち、サイラトロン、イグナイトロン、トランジスタ、FET、GTOでも上記と同等の作用を有することを確認した。
【0024】
【発明の効果】
充電されたコンデンサを急放電しパルス電流を発生させる従来方式においては、回路抵抗により、1サイクルの正負の波高値を等しくすることはできず、減衰量を抑えるには回路抵抗を下げるしかなかった。このため発熱や機械強度等で要求される導体断面以上のものが必要になり、寸法、重量が大形化するのみならず経済性からも限界があった。本発明によれば回路抵抗に直接制約されず補償回路で過補償も可能になり、経済性のみならず小形、軽量化の面でも有利であり、従来方式では物理的に不可能であった分野へも活用範囲を広げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明のパルス発生器の実施例を示す回路図である。
【図2】図2は、本発明のパルス発生器での動作図を示し、(a)はコンデンサの電圧波形、(b)は放電スイッチの電流波形である。
【図3】図3は、従来のパルス発生器の実施例を示す回路図である。
【図4】図4は、従来のパルス発生器での動作図を示し、(a)はコンデンサの電圧波形、(b)は放電スイッチの電流波形である。
【符号の説明】
1 制御整流素子
2 ダイオード
3 負荷コイル
4 充電用直流電源
5 充電抵抗器
6 コンデンサ
7 補償用コイル
8 ダイオード
9 サイリスタ
10 電磁石コイル
11 回路抵抗
Ld 補償用コイルのインダクタンス
Lm 負荷コイルのインダクタンス
Claims (1)
- 制御整流素子(1)とダイオード(2)を逆並列接続してなる放電スイッチと、負荷コイル(3)と、充電用直流電源(4)と、充電抵抗器(5)とを直列接続し、該充電用直流電源(4)と充電抵抗器(5)とを直列接続した部分にコンデンサ(6)を並列接続して、該コンデンサ(6)に充電された電荷を放電スイッチを介し該負荷コイル(3)に急放電し、パルス大電流を発生させるパルス発生器において、該負荷コイル(3)に補償用コイル(7)とダイオード(8)とを直列接続してなる補償回路を並列接続し、該負荷コイル(3)に流れる電流波形の第1波目の波高値(i4p)と第2波目の波高値(i2p)とがほぼ等しくなるよう構成したことを特徴とするパルス発生器。
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- 1997-07-25 JP JP19988797A patent/JP3881090B2/ja not_active Expired - Lifetime
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