JPH0687652B2 - 電力供給回路における電圧振動抑制方法 - Google Patents
電力供給回路における電圧振動抑制方法Info
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- JPH0687652B2 JPH0687652B2 JP61005035A JP503586A JPH0687652B2 JP H0687652 B2 JPH0687652 B2 JP H0687652B2 JP 61005035 A JP61005035 A JP 61005035A JP 503586 A JP503586 A JP 503586A JP H0687652 B2 JPH0687652 B2 JP H0687652B2
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Description
【発明の詳細な説明】 産業上の利用分野 本発明は、適宜の直流電源からインダクタンスをもつ回
路素子を介してコンデンサが並列接続された適宜の負荷
に電力を供給する電力供給回路における電圧振動抑制方
法に関し、特に電力供給の開始時に負荷への印加電圧が
所定電圧に達する時間が遅延することがないと共に上記
負荷へ印加する電圧の振動を抑制できる電圧振動抑制方
法に関する。
路素子を介してコンデンサが並列接続された適宜の負荷
に電力を供給する電力供給回路における電圧振動抑制方
法に関し、特に電力供給の開始時に負荷への印加電圧が
所定電圧に達する時間が遅延することがないと共に上記
負荷へ印加する電圧の振動を抑制できる電圧振動抑制方
法に関する。
従来の技術 従来のこの種の電力供給回路としては、第10図に示すよ
うに、起電力Eの直流電源1と、スイッチ2と、インダ
クタンスLをもつ回路素子例えばコイル3と、キャパシ
タンスCのコンデンサ4が並列に接続された負荷5(コ
ンダクタンスGをもつ)とを直列に接続したものが知ら
れている。
うに、起電力Eの直流電源1と、スイッチ2と、インダ
クタンスLをもつ回路素子例えばコイル3と、キャパシ
タンスCのコンデンサ4が並列に接続された負荷5(コ
ンダクタンスGをもつ)とを直列に接続したものが知ら
れている。
なお、第10図において、符号Rは配線の抵抗分である。
このような回路構成において、負荷5に電力を供給する
ために第12図(a)に示すように時刻t0でスイッチ2を
閉じると、電流iは1→2→3→R→(4//5)→1のよ
うに流れ、上記負荷5への電力供給が開始される。この
ときの負荷5への印加電圧Vは、第12図(b)に実線6
で示すように上昇し、上記電流iが定常値に達するまで
の過渡期における過渡応答は振動的となることが多い。
ここで、第10図に示す回路の応答は、そのインダクタン
スL、抵抗R、キャパシタンスC及びコンダクタンスG
の値によって三つの場合に分かれ、 となる。そして、第10図に示す電力供給回路において
は、その電力伝達の効率を良くするため、一般的に抵抗
Rはなるべく小さく選定する。従って、上記の式におい
て左辺の値が右辺の値よりも小さくなるので、(3)の
振動的になるのである。
このような回路構成において、負荷5に電力を供給する
ために第12図(a)に示すように時刻t0でスイッチ2を
閉じると、電流iは1→2→3→R→(4//5)→1のよ
うに流れ、上記負荷5への電力供給が開始される。この
ときの負荷5への印加電圧Vは、第12図(b)に実線6
で示すように上昇し、上記電流iが定常値に達するまで
の過渡期における過渡応答は振動的となることが多い。
ここで、第10図に示す回路の応答は、そのインダクタン
スL、抵抗R、キャパシタンスC及びコンダクタンスG
の値によって三つの場合に分かれ、 となる。そして、第10図に示す電力供給回路において
は、その電力伝達の効率を良くするため、一般的に抵抗
Rはなるべく小さく選定する。従って、上記の式におい
て左辺の値が右辺の値よりも小さくなるので、(3)の
振動的になるのである。
このような負荷5への印加電圧の振動を抑制するため、
従来の電力供給回路は、第11図に示すように、抵抗Rと
直列に上記の印加電圧の振動を抑制するのに十分な抵抗
R′を接続し、この状態でスイッチ2を閉じて電力供給
を開始し、振動を抑制した後に上記抵抗R′を短絡する
ことが行われていた。
従来の電力供給回路は、第11図に示すように、抵抗Rと
直列に上記の印加電圧の振動を抑制するのに十分な抵抗
R′を接続し、この状態でスイッチ2を閉じて電力供給
を開始し、振動を抑制した後に上記抵抗R′を短絡する
ことが行われていた。
発明が解決しようとする問題点 しかし、このような電力供給回路においては、上記抵抗
R′の作用によって、第12図(b)に鎖線7で示すよう
に電力供給の開始時に負荷5への印加電圧Vの振動を抑
制できるが、該負荷5への印加電圧Vが所定電圧たとえ
ば直流電源1の起電力Eと等しくなるまでの立ち上がり
時間tが遅延するものであった。従って、特に負荷5の
種類によって上記時間tに制限がある場合は、適用でき
ないものであった。そこで、本発明は、特に電力供給の
開始時に負荷への印加電圧が所定電圧に達する時間が遅
延することなく、上記負荷へ印加する電圧の振動を抑制
できる電力供給回路における電圧振動抑制方法を提供す
ることを目的とする。
R′の作用によって、第12図(b)に鎖線7で示すよう
に電力供給の開始時に負荷5への印加電圧Vの振動を抑
制できるが、該負荷5への印加電圧Vが所定電圧たとえ
ば直流電源1の起電力Eと等しくなるまでの立ち上がり
時間tが遅延するものであった。従って、特に負荷5の
種類によって上記時間tに制限がある場合は、適用でき
ないものであった。そこで、本発明は、特に電力供給の
開始時に負荷への印加電圧が所定電圧に達する時間が遅
延することなく、上記負荷へ印加する電圧の振動を抑制
できる電力供給回路における電圧振動抑制方法を提供す
ることを目的とする。
問題点を解決するための手段 上記の問題点を解決する本発明の手段を図面に基づいて
説明する。
説明する。
第1図は本発明による電圧振動抑制方法の実施に使用す
る電力供給回路の原理を示す回路図である。この電力供
給回路は、起電力Eの直流電源1と、第一のスイッチ2
と、インダクタンスLをもつ回路素子たとえばコイル3
と、キャパシタンスCのコンデンサ4が並列に接続され
た負荷5(コンダクタンスGをもつ)とが直列に接続さ
れると共に、上記コイル3と上記コンデンサ4が並列に
接続された負荷5とに並列に第二のスイッチ8を設けて
成る。なお、第1図において、符号Rは配線の抵抗分で
ある。
る電力供給回路の原理を示す回路図である。この電力供
給回路は、起電力Eの直流電源1と、第一のスイッチ2
と、インダクタンスLをもつ回路素子たとえばコイル3
と、キャパシタンスCのコンデンサ4が並列に接続され
た負荷5(コンダクタンスGをもつ)とが直列に接続さ
れると共に、上記コイル3と上記コンデンサ4が並列に
接続された負荷5とに並列に第二のスイッチ8を設けて
成る。なお、第1図において、符号Rは配線の抵抗分で
ある。
このような回路構成において、負荷5に直流電源1から
電力を供給するには、まず、第2図(a)に示すように
時刻t0で第一のスイッチ2を閉じてオンとする。する
と、第1図において1→2→3→R→(4//5)→1の回
路に電流が流れ、負荷5への電力供給が開始される。こ
のとき、上記負荷5への印加電圧Vは、第2図(c)に
実線9で示すように上昇し、そのままでは破線10で示す
ように第12図(b)の実線6と同様にオーバーシュート
して振動を生ずる。
電力を供給するには、まず、第2図(a)に示すように
時刻t0で第一のスイッチ2を閉じてオンとする。する
と、第1図において1→2→3→R→(4//5)→1の回
路に電流が流れ、負荷5への電力供給が開始される。こ
のとき、上記負荷5への印加電圧Vは、第2図(c)に
実線9で示すように上昇し、そのままでは破線10で示す
ように第12図(b)の実線6と同様にオーバーシュート
して振動を生ずる。
そこで、負荷5への印加電圧Vが所定電圧たとえば直流
電源1の起電力Eと等しくなった時刻t1において、第2
図(a)に示すように上記第一のスイッチ2を開いてオ
フとすると同時に、第2図(b)に示すように第二のス
イッチ8を閉じてオンとする。また、上記時刻t0からt1
の間に、第1図のコイル3すなわちインダクタンスLを
流れる電流iは、第2図(d)に実線12で示すように上
昇し、過渡期を経過した御の定常値i=E/R=EGよりも
大きな値となっている。そして、この電流変化による磁
気エネルギのために、今度は電流iは、第1図において
3→R→(4//5)→8→3の回路で流れる。しかし、第
一のスイッチ2がオフとなっていることから直流電源1
よりの電力供給は停止しており、負荷5への電力供給は
インダクタンスLの有する磁気エネルギのみとなり、第
2図(d)に実線13で示すように上記電流iは急激に減
少する。このとき、コンデンサ4の電圧は、負荷5へ放
電量とインダクタンスLの磁気エネルギによる充電量と
が略等しくなるので、あまり変化しない。
電源1の起電力Eと等しくなった時刻t1において、第2
図(a)に示すように上記第一のスイッチ2を開いてオ
フとすると同時に、第2図(b)に示すように第二のス
イッチ8を閉じてオンとする。また、上記時刻t0からt1
の間に、第1図のコイル3すなわちインダクタンスLを
流れる電流iは、第2図(d)に実線12で示すように上
昇し、過渡期を経過した御の定常値i=E/R=EGよりも
大きな値となっている。そして、この電流変化による磁
気エネルギのために、今度は電流iは、第1図において
3→R→(4//5)→8→3の回路で流れる。しかし、第
一のスイッチ2がオフとなっていることから直流電源1
よりの電力供給は停止しており、負荷5への電力供給は
インダクタンスLの有する磁気エネルギのみとなり、第
2図(d)に実線13で示すように上記電流iは急激に減
少する。このとき、コンデンサ4の電圧は、負荷5へ放
電量とインダクタンスLの磁気エネルギによる充電量と
が略等しくなるので、あまり変化しない。
このような状態で、第2図(d)に示すように、上記イ
ンダクタンスLを流れる電流iが定常値EGと等しくなっ
た時刻t2において、第2図(b)に示すように第二のス
イッチ8を開いてオフとすると同時に、第2図(a)に
示すように第一のスイッチ2を閉じてオンとする。する
と、電流iは、第1図において再び1→2→3→R→
(4//5)→1の回路で流れる。このとき、上述のように
コンデンサ4の電圧はあまり変化せず第2図(c)に実
線11で示すEと略等しい値であり、またインダンクタン
スLの電流iは第2図(d)に実線14で示す定常値EGと
なっているので、インダクタンスLのコイル3とキャパ
シタンスCのコンデンサ4との間のエネルギの移動がな
く、負荷5への印加電圧Vは第2図(c)のように振動
を生じない。すなわち、上記負荷5への電力供給の開始
時にオーバーシュートを生ずるエネルギを該負荷5へ供
給しながら印加電圧の振動を抑制するようになる。従っ
て、第1図に示す電力供給回路によれば、第2図(c)
に実線9で示すように電力供給の開始時に負荷5への印
加電圧Vが所定電圧Eに達する時間が遅延することがな
いと共に、上記負荷5へ印加する電圧の振動を抑制する
という本発明の電圧振動抑制方法を実施することができ
る。
ンダクタンスLを流れる電流iが定常値EGと等しくなっ
た時刻t2において、第2図(b)に示すように第二のス
イッチ8を開いてオフとすると同時に、第2図(a)に
示すように第一のスイッチ2を閉じてオンとする。する
と、電流iは、第1図において再び1→2→3→R→
(4//5)→1の回路で流れる。このとき、上述のように
コンデンサ4の電圧はあまり変化せず第2図(c)に実
線11で示すEと略等しい値であり、またインダンクタン
スLの電流iは第2図(d)に実線14で示す定常値EGと
なっているので、インダクタンスLのコイル3とキャパ
シタンスCのコンデンサ4との間のエネルギの移動がな
く、負荷5への印加電圧Vは第2図(c)のように振動
を生じない。すなわち、上記負荷5への電力供給の開始
時にオーバーシュートを生ずるエネルギを該負荷5へ供
給しながら印加電圧の振動を抑制するようになる。従っ
て、第1図に示す電力供給回路によれば、第2図(c)
に実線9で示すように電力供給の開始時に負荷5への印
加電圧Vが所定電圧Eに達する時間が遅延することがな
いと共に、上記負荷5へ印加する電圧の振動を抑制する
という本発明の電圧振動抑制方法を実施することができ
る。
実施例 以下、本発明の実施例を添付図面に基づいて詳細に説明
する。
する。
第3図は本発明による電圧振動抑制方法の実施に使用す
る電力供給回路の第一の実施例を示す回路図である。こ
の実施例は、起電力Eの直流電源1と、フルブリッジ形
インバータ15と、インダクタンスLをもつ回路素子たと
えば変圧器16と、全波整流器を達成するダイオード17〜
20と、キャパシタンスCのコンデンサ4が並列に接続さ
れた負荷5(コンダクタンスGをもつ)とからなる。な
お、上記コンデンサ4は、ダイオード17〜20からなる全
波整流器の出力電圧を平滑するものである。
る電力供給回路の第一の実施例を示す回路図である。こ
の実施例は、起電力Eの直流電源1と、フルブリッジ形
インバータ15と、インダクタンスLをもつ回路素子たと
えば変圧器16と、全波整流器を達成するダイオード17〜
20と、キャパシタンスCのコンデンサ4が並列に接続さ
れた負荷5(コンダクタンスGをもつ)とからなる。な
お、上記コンデンサ4は、ダイオード17〜20からなる全
波整流器の出力電圧を平滑するものである。
上記フルブリッジ形インバータ15は、直流電源1の直流
を交流に逆変換して負荷5に交流電力を供給するもの
で、それぞれベース電流a,b,c,dを流すことによってオ
ンするトランジスタ21,22,23,24と、これらのトランジ
スタ21〜24にそれぞれ逆並列に接続され各々のトランジ
スタ21〜24を保護するフライホイールダイオード25,26,
27,28とからなる。そして、トランジスタ21と22とでこ
のフルブリッジ形インバータ15の一方の電流路Aを形成
し、他のトランジスタ23と24とで他方の電流路Bを形成
しており、一方の電流路Aのトランジスタ21と22が同時
にオンする動作と、他方の電流路Bのトランジスタ23と
24とが同時にオンする動作とを交互に繰り返すことによ
り、上記負荷5に交流電力を供給するようになってい
る。なお、上記一方の電流路Aと他方の電流路Bとが交
互にオンする動作の間には、休止時間が設けられてお
り、一方の電流路Aのトランジスタ21,22と他方の電流
路Bのトランジスタ23,24とが同時にオンすることがな
いようにされている。
を交流に逆変換して負荷5に交流電力を供給するもの
で、それぞれベース電流a,b,c,dを流すことによってオ
ンするトランジスタ21,22,23,24と、これらのトランジ
スタ21〜24にそれぞれ逆並列に接続され各々のトランジ
スタ21〜24を保護するフライホイールダイオード25,26,
27,28とからなる。そして、トランジスタ21と22とでこ
のフルブリッジ形インバータ15の一方の電流路Aを形成
し、他のトランジスタ23と24とで他方の電流路Bを形成
しており、一方の電流路Aのトランジスタ21と22が同時
にオンする動作と、他方の電流路Bのトランジスタ23と
24とが同時にオンする動作とを交互に繰り返すことによ
り、上記負荷5に交流電力を供給するようになってい
る。なお、上記一方の電流路Aと他方の電流路Bとが交
互にオンする動作の間には、休止時間が設けられてお
り、一方の電流路Aのトランジスタ21,22と他方の電流
路Bのトランジスタ23,24とが同時にオンすることがな
いようにされている。
ここで、上記フルブリッジ形インバータ15は、第1図に
示す回路の第一のスイッチ2及び第二のスイッチ8の働
きをするものである。つまり、一方の電流路Aを形成す
るトランジスタ21と22がオンすると、例えば第4図に実
線で示すように、直流電源1から21,L,17を介してコン
デンサ4と負荷5の並列接続に電力を供給し、20,22を
介して直流電源1に戻る。これは、第1図に示す回路図
において電流iが1→2→3→R(4//5)→1の回路で
流れる場合と同等であり、第3図のトランジスタ21が第
1図の第一のスイッチ2に相当し、第3図のダイオード
28が第1図の第二のスイッチ8に相当する。また、他方
の電流路Bを形成するトランジスタ23と24がオンする場
合は、例えば第4図に破線で示すように、直流電源1か
ら23,18を介してコンデンサ4と負荷5の並列接続に電
力を供給し、19,L,24を介して直流電源1に戻る。これ
は、第1図に示す回路図において電流iが1→2→3→
R→(4//5)→1の回路で流れる場合と同等であり、第
3図のトランジスタ23が第1図の第一のスイッチ2に相
当し、第3図のダイオード26が第1図の第二のスイッチ
8に相当する。なお、上記一方の電流路Aについては、
第3図のトランジスタ22を第1図の第一のスイッチ2と
し、第3図のダイオード27を第1図の第二のスイッチ8
とすることも可能である。また、他方の電流路Bについ
ては、第3図のトランジスタ24を第1図の第一のスイッ
チ2とし、第3図のダイオード25を第1図の第二のスイ
ッチ8とすることも可能である。
示す回路の第一のスイッチ2及び第二のスイッチ8の働
きをするものである。つまり、一方の電流路Aを形成す
るトランジスタ21と22がオンすると、例えば第4図に実
線で示すように、直流電源1から21,L,17を介してコン
デンサ4と負荷5の並列接続に電力を供給し、20,22を
介して直流電源1に戻る。これは、第1図に示す回路図
において電流iが1→2→3→R(4//5)→1の回路で
流れる場合と同等であり、第3図のトランジスタ21が第
1図の第一のスイッチ2に相当し、第3図のダイオード
28が第1図の第二のスイッチ8に相当する。また、他方
の電流路Bを形成するトランジスタ23と24がオンする場
合は、例えば第4図に破線で示すように、直流電源1か
ら23,18を介してコンデンサ4と負荷5の並列接続に電
力を供給し、19,L,24を介して直流電源1に戻る。これ
は、第1図に示す回路図において電流iが1→2→3→
R→(4//5)→1の回路で流れる場合と同等であり、第
3図のトランジスタ23が第1図の第一のスイッチ2に相
当し、第3図のダイオード26が第1図の第二のスイッチ
8に相当する。なお、上記一方の電流路Aについては、
第3図のトランジスタ22を第1図の第一のスイッチ2と
し、第3図のダイオード27を第1図の第二のスイッチ8
とすることも可能である。また、他方の電流路Bについ
ては、第3図のトランジスタ24を第1図の第一のスイッ
チ2とし、第3図のダイオード25を第1図の第二のスイ
ッチ8とすることも可能である。
次に、このような回路構成の電力供給回路で実施される
電圧振動抑制方法の動作を、フルブリッジ形インバータ
15の逆変換動作の一部の電流の流れを示す第4図及びそ
のタイミングを示す第5図を参照して説明する。ここ
で、第4図中の符号Lは、第3図における変圧器16の漏
れインダクタンスを示す。また、上記変圧器16の二次側
の定数は、該変圧器16の巻数比nにしたがって一次側に
換算するものである。まず、第5図(a),(b)に示
すように、時刻t0でベース電流a及びbをそれぞれトラ
ンジスタ21,22に入力して該トランジスタ21,22をオンす
る。これにより、第3図に示すフルブリッジ形インバー
タ15の一方の電流路Aに電流が流れ、第1図に示す第一
のスイッチ2がオンした状態となる。すると、第4図に
実線で表したように、1→21→L→17(4//5)→20→22
→1の回路(以下「ループI」という)に電流が流れ、
負荷5への電力供給が開始される。このとき負荷電流iL
は、第5図(e)に示すように、変圧器16の漏れインダ
クタンスL及びコンデンサ4のキャパシタンスCによっ
て急激に上昇し、また、変圧器16の出力電力vは、第5
図(f)に示すように、時刻t0よりも前の状態に対して
逆極性へ変化する。
電圧振動抑制方法の動作を、フルブリッジ形インバータ
15の逆変換動作の一部の電流の流れを示す第4図及びそ
のタイミングを示す第5図を参照して説明する。ここ
で、第4図中の符号Lは、第3図における変圧器16の漏
れインダクタンスを示す。また、上記変圧器16の二次側
の定数は、該変圧器16の巻数比nにしたがって一次側に
換算するものである。まず、第5図(a),(b)に示
すように、時刻t0でベース電流a及びbをそれぞれトラ
ンジスタ21,22に入力して該トランジスタ21,22をオンす
る。これにより、第3図に示すフルブリッジ形インバー
タ15の一方の電流路Aに電流が流れ、第1図に示す第一
のスイッチ2がオンした状態となる。すると、第4図に
実線で表したように、1→21→L→17(4//5)→20→22
→1の回路(以下「ループI」という)に電流が流れ、
負荷5への電力供給が開始される。このとき負荷電流iL
は、第5図(e)に示すように、変圧器16の漏れインダ
クタンスL及びコンデンサ4のキャパシタンスCによっ
て急激に上昇し、また、変圧器16の出力電力vは、第5
図(f)に示すように、時刻t0よりも前の状態に対して
逆極性へ変化する。
一方、上記時刻t0よりも前のt-1からt0までは、第5図
(a)〜(d)に示すように、休止時間とされており、
トランジスタ21,22と23,24とが同時にオンすることによ
る短絡電流によって上記各トランジスタ21〜24を破損し
ないようになっている。従って、この時刻t-1からt0ま
では、直流電源1から負荷5への電力供給は停止し、コ
ンデンサ4の放電だけで負荷5に電力供給をすので、該
コンデンサ4の電圧(Vxと略等しい)は低下する。しか
し、上記時刻t0の後に変圧器16の出力電圧vが逆極性と
なって電圧が大きくなり、第4図に示す出力電圧v′
(=v/n)が上記低下したコンデンサ4の電圧と等しく
なった時点から、再びコンデンサ4を充電する。
(a)〜(d)に示すように、休止時間とされており、
トランジスタ21,22と23,24とが同時にオンすることによ
る短絡電流によって上記各トランジスタ21〜24を破損し
ないようになっている。従って、この時刻t-1からt0ま
では、直流電源1から負荷5への電力供給は停止し、コ
ンデンサ4の放電だけで負荷5に電力供給をすので、該
コンデンサ4の電圧(Vxと略等しい)は低下する。しか
し、上記時刻t0の後に変圧器16の出力電圧vが逆極性と
なって電圧が大きくなり、第4図に示す出力電圧v′
(=v/n)が上記低下したコンデンサ4の電圧と等しく
なった時点から、再びコンデンサ4を充電する。
次に、負荷5への印加電圧Vxが所定電圧たとえば直流電
源1の起電力Eと等しくなった時刻t1において、第5図
(a)に示すように、ベース電流aを停止して一方の電
流路A中の一方のトランジスタ21をオフとする。このと
き、トランジスタ24に逆並列に接続されたダイオード28
は順バイアスされてオン状態となる。これにより、第1
図に示す第一のスイッチ2がオフとなり、第二のスイッ
チ8がオンした状態となる。すると、今までループIで
流れていた電流は、L→17→(4//5)→20→22→28→L
の回路(以下「ループII」という)で流れる。この回路
では、直流電源1からの電力供給は停止しており、負荷
5への電力供給はインダクタンスLの有する磁気エネル
ギとコンデンサ4からの放電のみとなり、第5図(e)
に示すように、漏れインダクタンスLに流れる負荷電流
iLは急激に減少する。
源1の起電力Eと等しくなった時刻t1において、第5図
(a)に示すように、ベース電流aを停止して一方の電
流路A中の一方のトランジスタ21をオフとする。このと
き、トランジスタ24に逆並列に接続されたダイオード28
は順バイアスされてオン状態となる。これにより、第1
図に示す第一のスイッチ2がオフとなり、第二のスイッ
チ8がオンした状態となる。すると、今までループIで
流れていた電流は、L→17→(4//5)→20→22→28→L
の回路(以下「ループII」という)で流れる。この回路
では、直流電源1からの電力供給は停止しており、負荷
5への電力供給はインダクタンスLの有する磁気エネル
ギとコンデンサ4からの放電のみとなり、第5図(e)
に示すように、漏れインダクタンスLに流れる負荷電流
iLは急激に減少する。
このような状態で、第5図(e)に示すように、上記負
荷電流iLが直流電1の起電力Eを負荷5の抵抗値で除し
た値と等しくなった時刻t2において、第5図(a)に示
すように、ベース電流aをトランジスタ21に入力して該
トランジスタ21を再びオンする。すると、今までループ
IIで流れていた電流は、再びループIで流れる。このと
き、負荷電流iLは、直流電源1の起電力Eを負荷5の抵
抗値で除した値(iL=E/R=EG)で流れ、すなわち過度
現象が終了して、定常的に負荷5へ電力を供給する値と
なっている。また、コンデンサ4の電圧は、時刻t1から
t2の間では、負荷5に電力を供給する一方で、漏れイン
ダクタンスLの磁気エネルギによって充電されるので、
ほとんど変化なく直流電源1の起電力Eと等しくなる。
すなわち、負荷5への印加電圧Vxも電圧Eと等しくな
る。そして、この時刻t2においては、上記ループI中の
電圧及び電流は全て定常値となっており、過度現象は生
じない。従って、次に上記フルブリッジ形インバータ15
の極性が反転するために、一方の電流路Aのトランジス
タ21,22がオフする時刻t3(第5図(a),(b)参
照)までの間は、第5図(g)に示すように負荷5への
印加電圧Vxは振動を生ずることなく、定常的に負荷に電
力を供給できる。
荷電流iLが直流電1の起電力Eを負荷5の抵抗値で除し
た値と等しくなった時刻t2において、第5図(a)に示
すように、ベース電流aをトランジスタ21に入力して該
トランジスタ21を再びオンする。すると、今までループ
IIで流れていた電流は、再びループIで流れる。このと
き、負荷電流iLは、直流電源1の起電力Eを負荷5の抵
抗値で除した値(iL=E/R=EG)で流れ、すなわち過度
現象が終了して、定常的に負荷5へ電力を供給する値と
なっている。また、コンデンサ4の電圧は、時刻t1から
t2の間では、負荷5に電力を供給する一方で、漏れイン
ダクタンスLの磁気エネルギによって充電されるので、
ほとんど変化なく直流電源1の起電力Eと等しくなる。
すなわち、負荷5への印加電圧Vxも電圧Eと等しくな
る。そして、この時刻t2においては、上記ループI中の
電圧及び電流は全て定常値となっており、過度現象は生
じない。従って、次に上記フルブリッジ形インバータ15
の極性が反転するために、一方の電流路Aのトランジス
タ21,22がオフする時刻t3(第5図(a),(b)参
照)までの間は、第5図(g)に示すように負荷5への
印加電圧Vxは振動を生ずることなく、定常的に負荷に電
力を供給できる。
次に、時刻t3からt4までの間は休止時間とされており、
第5図(a)〜(d)に示すように、ベース電流a,b,c,
dはすべて停止して、一方の電流路Aのトランジスタ21,
22も他方の電流路Bのトランジスタ23,24もオフとな
り、直流電源1から負荷5への電力供給は停止する。そ
の後、時刻t4で第5図(c),(d)に示すように、ベ
ース電流c及びdをそれぞれトランジスタ23,24に入力
して該トランジスタ23,24をオンする。これにより、第
3図に示すフルブリッジ形インバータ15の他方の電流路
Bに電流が流れる。すると、このフルブリッジ形インバ
ータ15からは、第5図(f)に示すように、上記時刻t0
からt3までとは逆極性の電圧が出力される。以後、時刻
t5からt6までの間は他方の電流路B中の一方のトランジ
スタ23が一時的にオフし、時刻t6で再びオンして上記時
刻t0からt3までと同様の動作をし、負荷5への印加電圧
Vxの振動が抑制される。
第5図(a)〜(d)に示すように、ベース電流a,b,c,
dはすべて停止して、一方の電流路Aのトランジスタ21,
22も他方の電流路Bのトランジスタ23,24もオフとな
り、直流電源1から負荷5への電力供給は停止する。そ
の後、時刻t4で第5図(c),(d)に示すように、ベ
ース電流c及びdをそれぞれトランジスタ23,24に入力
して該トランジスタ23,24をオンする。これにより、第
3図に示すフルブリッジ形インバータ15の他方の電流路
Bに電流が流れる。すると、このフルブリッジ形インバ
ータ15からは、第5図(f)に示すように、上記時刻t0
からt3までとは逆極性の電圧が出力される。以後、時刻
t5からt6までの間は他方の電流路B中の一方のトランジ
スタ23が一時的にオフし、時刻t6で再びオンして上記時
刻t0からt3までと同様の動作をし、負荷5への印加電圧
Vxの振動が抑制される。
以上の動作を繰り返すことにより、負荷5への印加電圧
Vxは、第5図(g)に示すように、フルブリッジ形イン
バータ15の出力の全波整流波形となる。そして、上記フ
ルブリッジ形インバータ15の極性が反転するときには、
一時的に直流電源1から負荷5への電力供給が停止し、
該負荷5への印加電圧Vxはやや低下するが、上記極性反
転時に生ずる電圧の振動は抑制することができる。
Vxは、第5図(g)に示すように、フルブリッジ形イン
バータ15の出力の全波整流波形となる。そして、上記フ
ルブリッジ形インバータ15の極性が反転するときには、
一時的に直流電源1から負荷5への電力供給が停止し、
該負荷5への印加電圧Vxはやや低下するが、上記極性反
転時に生ずる電圧の振動は抑制することができる。
なお、この第一の実施例においては、上記フルブリッジ
形インバータ15の動作を開始する第一周期とその後の第
二周期目以降とでは、該フルブリッジ形インバータ15を
オンして一時的にオフするまでの時間(たとえば時刻t0
からt1まで、或いは時刻t4からt5まで)及びその一時的
なオフ時間(たとえば時刻t1からt2まで、或いは時刻t5
からt6まで)を変化させる必要がある。すなわち、動作
を開始する第一周期目においては、一時的にオフするま
での時間(t0からt1)及びその一時的なオフ時間(t1か
らt2)を第二周期目以降のそれらよりも長くする。これ
は、コンデンサ4の電圧の違いによるもので、上記フル
ブリッジ形インバータ15の動作を開始するときは上記コ
ンデンサ4の電圧は零であり、第一周期目の動作を開始
した後は該コンデンサ4の電圧は定常値Eに略等しい値
に充電されているためである。
形インバータ15の動作を開始する第一周期とその後の第
二周期目以降とでは、該フルブリッジ形インバータ15を
オンして一時的にオフするまでの時間(たとえば時刻t0
からt1まで、或いは時刻t4からt5まで)及びその一時的
なオフ時間(たとえば時刻t1からt2まで、或いは時刻t5
からt6まで)を変化させる必要がある。すなわち、動作
を開始する第一周期目においては、一時的にオフするま
での時間(t0からt1)及びその一時的なオフ時間(t1か
らt2)を第二周期目以降のそれらよりも長くする。これ
は、コンデンサ4の電圧の違いによるもので、上記フル
ブリッジ形インバータ15の動作を開始するときは上記コ
ンデンサ4の電圧は零であり、第一周期目の動作を開始
した後は該コンデンサ4の電圧は定常値Eに略等しい値
に充電されているためである。
第6図は本発明による電圧振動抑制方法の実施に使用す
る電力供給回路の第二の実施例を示す回路図である。こ
の実施例は、第3図に示す実施例のフルブリッジ形イン
バータ15をプッシュプル形インバータ29に変え、変圧器
16をセンタタップ30aを有する高圧変圧器30としたもの
である。上記プッシュプル形インバータ29は、直流電源
1の直流を交流に逆変換して負荷5に交流電力を供給す
るもので、それぞれベース電流e,f,g,hを流すことによ
ってオンするトランジスタ31,32,33,34と、上記トラン
ジスタ31,33にそれぞれ逆並列に接続され各トランジス
タ31,33を保護するダイオード35,37と、上記トランジス
タ32,34に逆耐圧をもたせるためのダイオード36,38とか
らなる。そして、トランジスタ31と32とでこのプッシュ
プル形インバータ29の一方の電流路を形成し、他のトラ
ンジスタ33と34とで他方の電流路を形成しており、一方
の電流路のトランジスタ31と他方の電流路のトランジス
タ33とは交互にオンし、この動作を繰り返すことにより
高圧変圧器30に交流を印加して、上記負荷5に交流電力
を供給するようになっている。ここで、上記プッシュプ
ル形インバータ29は、第1図に示す回路の第一のスイッ
チ2及び第二のスイッチ8の働きをするもので、トラン
ジスタ31が第一のスイッチ2に相当し、上記高圧変圧器
30の一次巻線のセンタタップ30aと該一次巻線の他方の
端子30bとの間に接続されたトランジスタ32が第二のス
イッチ8に相当するものである。
る電力供給回路の第二の実施例を示す回路図である。こ
の実施例は、第3図に示す実施例のフルブリッジ形イン
バータ15をプッシュプル形インバータ29に変え、変圧器
16をセンタタップ30aを有する高圧変圧器30としたもの
である。上記プッシュプル形インバータ29は、直流電源
1の直流を交流に逆変換して負荷5に交流電力を供給す
るもので、それぞれベース電流e,f,g,hを流すことによ
ってオンするトランジスタ31,32,33,34と、上記トラン
ジスタ31,33にそれぞれ逆並列に接続され各トランジス
タ31,33を保護するダイオード35,37と、上記トランジス
タ32,34に逆耐圧をもたせるためのダイオード36,38とか
らなる。そして、トランジスタ31と32とでこのプッシュ
プル形インバータ29の一方の電流路を形成し、他のトラ
ンジスタ33と34とで他方の電流路を形成しており、一方
の電流路のトランジスタ31と他方の電流路のトランジス
タ33とは交互にオンし、この動作を繰り返すことにより
高圧変圧器30に交流を印加して、上記負荷5に交流電力
を供給するようになっている。ここで、上記プッシュプ
ル形インバータ29は、第1図に示す回路の第一のスイッ
チ2及び第二のスイッチ8の働きをするもので、トラン
ジスタ31が第一のスイッチ2に相当し、上記高圧変圧器
30の一次巻線のセンタタップ30aと該一次巻線の他方の
端子30bとの間に接続されたトランジスタ32が第二のス
イッチ8に相当するものである。
次に、このような回路構成の電力供給回路で実施される
電圧振動抑制方法の動作を、、プッシュプル形インバー
タ29の各トランジスタ31〜34に入力するベース電流e〜
hのタイミングを示す第7図を参照して説明する。ま
ず、第7図(a)に示すように、時刻t0でベース電流e
を一方の電流路のトランジスタ31に入力して該トランジ
スタ31をオンする。これにより、第1図に示す第一のス
イッチ2がオンした状態となる。すると、第6図におい
て、1→30a→17→(4//5)→20→30b→31→1の回路に
電流が流れ、コンデンサ4を充電すると共に負荷5への
電力供給が開始される。
電圧振動抑制方法の動作を、、プッシュプル形インバー
タ29の各トランジスタ31〜34に入力するベース電流e〜
hのタイミングを示す第7図を参照して説明する。ま
ず、第7図(a)に示すように、時刻t0でベース電流e
を一方の電流路のトランジスタ31に入力して該トランジ
スタ31をオンする。これにより、第1図に示す第一のス
イッチ2がオンした状態となる。すると、第6図におい
て、1→30a→17→(4//5)→20→30b→31→1の回路に
電流が流れ、コンデンサ4を充電すると共に負荷5への
電力供給が開始される。
このようにして、コンデンサ4及び負荷5への印加電圧
が直流電源1を高圧変圧器30の巻数比で昇圧あるいは降
圧した所定電圧に等しくなった時刻t1において、第7図
(a)に示すように、ベース電流eを停止してトランジ
スタ31をオフとすると同時に、第7図(b)に示すよう
に、ベース電流fをトランジスタ32に入力して該トラン
ジスタ32をオンする。これにより、第1図に示す第一の
スイッチ2がオフとなり、第二のスイッチ8がオンした
状態とする。すると、電流は、30→17→(4//5)→20→
30→32→36→30の回路で流れ、上記直流電源1からの電
力供給は停止する。ここで、時刻t0からt1に至る間で
は、上記トランジスタ31を流れる負荷電流は第5図
(e)に示すと同様に定常値を大きく超えているが、上
記時刻t1においては直流電源1からの電力供給が停止す
るので、トランジスタ32を流れる負荷電流は第5図
(e)に示すと同様に急激に減少する。
が直流電源1を高圧変圧器30の巻数比で昇圧あるいは降
圧した所定電圧に等しくなった時刻t1において、第7図
(a)に示すように、ベース電流eを停止してトランジ
スタ31をオフとすると同時に、第7図(b)に示すよう
に、ベース電流fをトランジスタ32に入力して該トラン
ジスタ32をオンする。これにより、第1図に示す第一の
スイッチ2がオフとなり、第二のスイッチ8がオンした
状態とする。すると、電流は、30→17→(4//5)→20→
30→32→36→30の回路で流れ、上記直流電源1からの電
力供給は停止する。ここで、時刻t0からt1に至る間で
は、上記トランジスタ31を流れる負荷電流は第5図
(e)に示すと同様に定常値を大きく超えているが、上
記時刻t1においては直流電源1からの電力供給が停止す
るので、トランジスタ32を流れる負荷電流は第5図
(e)に示すと同様に急激に減少する。
次に、上記トランジスタ32を流れる負荷電流が、直流電
源1の起電力Eを高圧変圧器30一次側に換算した負荷抵
抗の値で除した値と等しくなった時刻t2において、第7
図(a)に示すように、ベース電流eをトランジスタ31
に入力して該トランジスタ31を再びオンする。すると、
ダイオード36は逆バイアスされトランジスタ32及びダイ
オード36を流れていた負荷電流は、上記トランジスタ31
へ転流する。従って、第7図(b)に示すように、ベー
ス電流fが停止してトランジスタ32はオフする。このと
き、直流電源1から流れる負荷電流は第5図(e)に示
すと同様に定常値に達すると共に、負荷5へ印加する電
圧も第5図(g)に示すと同様に所定電圧に達してお
り、過渡現象は生じない。従って、次に上記プッシュプ
ル形インバータ29の極性が反転する時刻t3までは、負荷
5への印加電圧は振動を生ずることなく、定常的に負荷
に電力を供給できる。
源1の起電力Eを高圧変圧器30一次側に換算した負荷抵
抗の値で除した値と等しくなった時刻t2において、第7
図(a)に示すように、ベース電流eをトランジスタ31
に入力して該トランジスタ31を再びオンする。すると、
ダイオード36は逆バイアスされトランジスタ32及びダイ
オード36を流れていた負荷電流は、上記トランジスタ31
へ転流する。従って、第7図(b)に示すように、ベー
ス電流fが停止してトランジスタ32はオフする。このと
き、直流電源1から流れる負荷電流は第5図(e)に示
すと同様に定常値に達すると共に、負荷5へ印加する電
圧も第5図(g)に示すと同様に所定電圧に達してお
り、過渡現象は生じない。従って、次に上記プッシュプ
ル形インバータ29の極性が反転する時刻t3までは、負荷
5への印加電圧は振動を生ずることなく、定常的に負荷
に電力を供給できる。
次に、時刻t3からt4までの間は、プッシュプル形インバ
ータ29の極性反転のための休止時間とされており、第7
図(a)〜(d)に示すように、ベース電流e〜hはす
べて停止してトランジスタ31〜34はすべてオフし、直流
電源1から負荷5への電力供給は停止する。その後、時
刻t4において、第7図(c)に示すように、ベース電流
gを他方の電流路のトランジスタ33に入力して該トラン
ジスタ33をオンする。これにより、第6図に示すプッシ
ュプル形インバータ29の極性が反転する。以後、時刻t5
からt6までの間は他方の電流路のトランジスタ33が一時
的にオフし、時刻t6で再びオンして上記時刻t0からt3ま
でと同様の動作をし、負荷5への印加電圧の振動が抑制
される。
ータ29の極性反転のための休止時間とされており、第7
図(a)〜(d)に示すように、ベース電流e〜hはす
べて停止してトランジスタ31〜34はすべてオフし、直流
電源1から負荷5への電力供給は停止する。その後、時
刻t4において、第7図(c)に示すように、ベース電流
gを他方の電流路のトランジスタ33に入力して該トラン
ジスタ33をオンする。これにより、第6図に示すプッシ
ュプル形インバータ29の極性が反転する。以後、時刻t5
からt6までの間は他方の電流路のトランジスタ33が一時
的にオフし、時刻t6で再びオンして上記時刻t0からt3ま
でと同様の動作をし、負荷5への印加電圧の振動が抑制
される。
以上の動作を繰り返すことにより、負荷5への印加電圧
は、第5図(g)に示すと同様に、プッシュプル形イン
バータ29の出力の全波整流波形となる。
は、第5図(g)に示すと同様に、プッシュプル形イン
バータ29の出力の全波整流波形となる。
なお、この第二の実施例においては、上記一方の電流路
のトランジスタ32のベース電流fまたは他方の電流路の
トランジスタ34のベース電流hは、第7図(b)及び
(d)において破線で示すように、それぞれ一方の電流
路のトランジスタ31のベース電流eまたは他方の電流路
のトランジスタ33のベース電流gと同じ期間で入力して
もよい。これは、上記トランジスタ31または33がオンし
ているときは、ダイオード36または38がそれぞれ逆バイ
アスされるので、トランジスタ32または34にベース電流
fまたはhが流れていてもオンすることはないからであ
る。
のトランジスタ32のベース電流fまたは他方の電流路の
トランジスタ34のベース電流hは、第7図(b)及び
(d)において破線で示すように、それぞれ一方の電流
路のトランジスタ31のベース電流eまたは他方の電流路
のトランジスタ33のベース電流gと同じ期間で入力して
もよい。これは、上記トランジスタ31または33がオンし
ているときは、ダイオード36または38がそれぞれ逆バイ
アスされるので、トランジスタ32または34にベース電流
fまたはhが流れていてもオンすることはないからであ
る。
第8図は本発明による電圧振動抑制方法の実施に使用す
る電力供給回路の第三の実施例を示す回路図である。こ
の実施例は、第3図に示す実施例において負荷5をX線
管39としたものであり、その動作は、第5図に示すタイ
ミング線図と全く同様となる。そして、その動作によっ
て上記X線管39に印加される電圧(管電圧)の波形は、
第9図に示すようになる。すなわち、従来は、破線40で
示すように、X線管39の管電圧の立ち上がり時に大きな
オーバーシュートを生じ、その後も交流電力の極性が反
転するごとに振動を生ずるものであったが、本発明を適
用すると、実線41で示すように、管電圧の立ち上がり時
にオーバーシュートを生ずることなく、またフルブリッ
ジ形インバータ15の極性が反転しても電圧の振動を抑制
することができる。このような作用効果を例えば定量的
に示すために、管電圧の最大値に対する管電圧最大値と
管電圧最小値との差の比で管電圧脈動率を比較すると、
管電圧100KVで管電流100mAの場合において、従来は約28
%であったのに対し、本発明を適用すると約10%に低減
することができる。
る電力供給回路の第三の実施例を示す回路図である。こ
の実施例は、第3図に示す実施例において負荷5をX線
管39としたものであり、その動作は、第5図に示すタイ
ミング線図と全く同様となる。そして、その動作によっ
て上記X線管39に印加される電圧(管電圧)の波形は、
第9図に示すようになる。すなわち、従来は、破線40で
示すように、X線管39の管電圧の立ち上がり時に大きな
オーバーシュートを生じ、その後も交流電力の極性が反
転するごとに振動を生ずるものであったが、本発明を適
用すると、実線41で示すように、管電圧の立ち上がり時
にオーバーシュートを生ずることなく、またフルブリッ
ジ形インバータ15の極性が反転しても電圧の振動を抑制
することができる。このような作用効果を例えば定量的
に示すために、管電圧の最大値に対する管電圧最大値と
管電圧最小値との差の比で管電圧脈動率を比較すると、
管電圧100KVで管電流100mAの場合において、従来は約28
%であったのに対し、本発明を適用すると約10%に低減
することができる。
発明の効果 本発明は以上説明したように、直流電源1に直列に接続
されたスイッチを第一のスイッチ2とすると共に、イン
ダクタンスLをもつ回路素子(3)とコンデンサ4が並
列に接続された負荷5とに並列に第二のスイッチ8を設
けた電力供給回路において、上記第一のスイッチ2を閉
じて負荷5に印加する電圧が所定電圧と略等しくなった
ところで該第一のスイッチ2を開くと同時に第二のスイ
ッチ8を閉じ、上記インダクタンスLをもつ回路素子
(3)を流れる電流iが所定の値と略等しくなったとこ
ろで該第二のスイッチ8を開くと同時に第一のスイッチ
2を閉じることにより、負荷5への電力供給の開始時に
オーバーシュートを生ずるエネルギを該負荷5に供給し
ながら印加電圧の振動を抑制できる。従って、電力供給
の開始時に負荷5への印加電圧が所定電圧に達する時間
が通常の立ち上がり時間より遅延することなく、かつ負
荷5への印加電圧の振動を抑制することができる。この
ことから、負荷5の種類によってその印加電圧が所定電
圧に達する立上り時間に制限がある場合において、本発
明の効果は顕著である。
されたスイッチを第一のスイッチ2とすると共に、イン
ダクタンスLをもつ回路素子(3)とコンデンサ4が並
列に接続された負荷5とに並列に第二のスイッチ8を設
けた電力供給回路において、上記第一のスイッチ2を閉
じて負荷5に印加する電圧が所定電圧と略等しくなった
ところで該第一のスイッチ2を開くと同時に第二のスイ
ッチ8を閉じ、上記インダクタンスLをもつ回路素子
(3)を流れる電流iが所定の値と略等しくなったとこ
ろで該第二のスイッチ8を開くと同時に第一のスイッチ
2を閉じることにより、負荷5への電力供給の開始時に
オーバーシュートを生ずるエネルギを該負荷5に供給し
ながら印加電圧の振動を抑制できる。従って、電力供給
の開始時に負荷5への印加電圧が所定電圧に達する時間
が通常の立ち上がり時間より遅延することなく、かつ負
荷5への印加電圧の振動を抑制することができる。この
ことから、負荷5の種類によってその印加電圧が所定電
圧に達する立上り時間に制限がある場合において、本発
明の効果は顕著である。
第1図は本発明による電圧振動抑制方法の実施に使用す
る電力供給回路の原理を示す回路図、第2図はその動作
を示すタイミング線図、第3図は本発明による電圧振動
抑制方法の実施に使用する電力供給回路の第一の実施例
を示す回路図、第4図は第3図に示すフルブリッジ形イ
ンバータの逆変換動作の一部の電流の流れを示す回路
図、第5図は第3図に示す回路の動作を示すタイミング
線図、第6図は本発明による電圧振動抑制方法の実施に
使用する電力供給回路の第二の実施例を示す回路図、第
7図はその動作を示すタイミング線図、第8図は本発明
による電圧振動抑制方法の実施に使用する電力供給回路
の第三の実施例を示す回路図、第9図は第8図のX線管
に印加される電圧の波形を示すグラフ、第10図及び第11
図は従来の電力供給回路を示す回路図、第12図はそれら
の動作を示すタイミング線図である。 1……直流電源 2……第一のスイッチ 3……コイル(インダクタンスLをもつ回路素子) 4……コンデサ 5……負荷 8……第二のスイッチ 15……フルブリッジ形インバータ 16……変圧器 21〜24……トランジスタ 25〜28……ダイオード 29……プッシュプル形インバータ 30……高圧変圧器 30a……高圧変圧器の一次巻線のセンタタップ 30b,30c……高圧変圧器の一次巻線の他方の端子 31〜34……トランジスタ 35〜38……ダイオード 39……X線管
る電力供給回路の原理を示す回路図、第2図はその動作
を示すタイミング線図、第3図は本発明による電圧振動
抑制方法の実施に使用する電力供給回路の第一の実施例
を示す回路図、第4図は第3図に示すフルブリッジ形イ
ンバータの逆変換動作の一部の電流の流れを示す回路
図、第5図は第3図に示す回路の動作を示すタイミング
線図、第6図は本発明による電圧振動抑制方法の実施に
使用する電力供給回路の第二の実施例を示す回路図、第
7図はその動作を示すタイミング線図、第8図は本発明
による電圧振動抑制方法の実施に使用する電力供給回路
の第三の実施例を示す回路図、第9図は第8図のX線管
に印加される電圧の波形を示すグラフ、第10図及び第11
図は従来の電力供給回路を示す回路図、第12図はそれら
の動作を示すタイミング線図である。 1……直流電源 2……第一のスイッチ 3……コイル(インダクタンスLをもつ回路素子) 4……コンデサ 5……負荷 8……第二のスイッチ 15……フルブリッジ形インバータ 16……変圧器 21〜24……トランジスタ 25〜28……ダイオード 29……プッシュプル形インバータ 30……高圧変圧器 30a……高圧変圧器の一次巻線のセンタタップ 30b,30c……高圧変圧器の一次巻線の他方の端子 31〜34……トランジスタ 35〜38……ダイオード 39……X線管
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−212366(JP,A) 特開 昭60−214023(JP,A) 特開 昭58−172973(JP,A) 実開 昭60−14681(JP,U)
Claims (1)
- 【請求項1】直流電源と、スイッチと、インダクタンス
をもつ回路素子と、コンデンサが並列に接続された負荷
とを直列に接続し、上記直流電源に直列に接続されたス
イッチを第一のスイッチとすると共に、上記インダクタ
ンスをもつ回路素子と上記コンデンサが並列に接続され
た負荷とに並列に第二のスイッチを設け、上記第一及び
第二のスイッチを開閉することにより上記インダクタン
スをもつ回路素子を介して負荷に電力を供給する電力供
給回路において、上記第一のスイッチを閉じて負荷に印
加する電圧が上記直流電源の電圧または該負荷に印加す
べき所定電圧と略等しくなったところで該第一のスイッ
チを開くと同時に第二のスイッチを閉じ、上記インダク
タンスをもつ回路素子を流れる電流が負荷に供給すべき
値と略等しくなったところで該第二のスイッチを開くと
同時に第一のスイッチを閉じることにより、上記負荷へ
の電力供給の開始時にオーバーシュートを生ずるエネル
ギを該負荷へ供給しながら印加電圧の振動を抑制するこ
とを特徴とする電力供給回路における電圧振動抑制方
法。
Priority Applications (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61005035A JPH0687652B2 (ja) | 1986-01-16 | 1986-01-16 | 電力供給回路における電圧振動抑制方法 |
DE19863612524 DE3612524A1 (de) | 1985-04-15 | 1986-04-14 | Energieversorgungsvorrichtung mit wechselrichterstufe |
US07/125,746 US4794505A (en) | 1985-04-15 | 1987-11-19 | A method of operating a power supply system including inverter stage |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61005035A JPH0687652B2 (ja) | 1986-01-16 | 1986-01-16 | 電力供給回路における電圧振動抑制方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS62166767A JPS62166767A (ja) | 1987-07-23 |
JPH0687652B2 true JPH0687652B2 (ja) | 1994-11-02 |
Family
ID=11600205
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61005035A Expired - Fee Related JPH0687652B2 (ja) | 1985-04-15 | 1986-01-16 | 電力供給回路における電圧振動抑制方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0687652B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH061975B2 (ja) * | 1987-09-25 | 1994-01-05 | 富士電機株式会社 | スイッチングトランジスタの並列接続回路 |
JP6213387B2 (ja) * | 2014-06-17 | 2017-10-18 | 株式会社デンソー | 電気回路装置 |
Family Cites Families (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS58172973A (ja) * | 1982-04-01 | 1983-10-11 | Mitsubishi Electric Corp | 直流高電圧電源装置 |
JPS58212366A (ja) * | 1982-06-01 | 1983-12-10 | Nippon Chemicon Corp | スイツチング回路 |
JPS6014681U (ja) * | 1983-07-08 | 1985-01-31 | 三菱電機株式会社 | チヨツパ型スイツチングレギユレ−タ |
JPS60214023A (ja) * | 1984-04-09 | 1985-10-26 | Nippon Haazen Kk | 固体変圧器 |
-
1986
- 1986-01-16 JP JP61005035A patent/JPH0687652B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS62166767A (ja) | 1987-07-23 |
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Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |