JP3880205B2 - 燃焼機器のリモコン通信システムおよびその通信システムに用いられる燃焼機器およびマスターリモコン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、給湯器などの燃焼機器とリモコンとを無線信号によって相互通信する燃焼機器のリモコン通信システムおよびその通信システムに用いられる燃焼機器およびマスターリモコンに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図3に示すように、燃焼機器として一般的に用いられている給湯器1には制御装置2が設けられており、制御装置2にはリモコン4が信号接続されている。この制御装置2とリモコン4との信号接続は、有線により行われているものもあるが、最近では、無線信号によって制御装置2とリモコン4とを信号接続し、制御装置2とリモコン4の相互通信を行う、いわゆる、ワイヤレスリモコンを用いた燃焼機器のリモコン通信システムが用いられている。
【0003】
この通信システムにおいて、給湯器1には、無線信号送受信手段13と、リモコンIDナンバーが登録設定されるリモコンIDナンバー登録部8とが設けられており、リモコンIDナンバー登録部8には、例えば”78”といった燃焼機器の個別のリモコンIDナンバーが登録設定されている。一方、この燃焼機器と相互通信されるリモコン(ID登録リモコン)4には無線信号送受信手段14と、IDナンバーが登録設定されるIDナンバー登録部5とが設けられており、このIDナンバー登録部5に、燃焼機器のリモコンIDナンバー、すなわち、同図に示すリモコン4においては”78”が登録設定されている。
【0004】
そして、このように、燃焼機器のリモコンIDナンバーと同じIDナンバーが登録設定されたリモコン4のみが無線信号によって燃焼機器と相互通信され、IDナンバー登録部5に登録設定されているIDナンバーが燃焼機器のリモコンIDナンバーと異なるリモコン4は、燃焼機器との相互通信ができないようになっている。このように、燃焼機器のリモコンIDナンバーと同じIDナンバーが登録設定されたリモコン4のみが無線信号によって燃焼機器と相互通信できるようにすることで、例えばマンション等の集合住宅において、リモコン4の操作により、隣の家に設けられた給湯器1等の燃焼機器が動作するといった問題が生じることを抑制している。
【0005】
なお、例えば、リモコン4には運転ボタンや給湯湯温を設定する給湯温度設定ボタンや、給湯器1の不具合時のエラー情報を表示する表示部等が設けられており、制御装置2は、リモコン4の運転ボタンからの運転指令によって制御装置2をオン状態とし、給湯栓(図示せず)が開けられて通水がセンサにより検出されると、バーナの燃焼を行い、リモコン4側で指定された給湯設定温度となるようにバーナ燃焼制御を行い、動作異常が自己判断により検出されたときには、その異常信号を無線信号を介してリモコン4側に送り、リモコン4の表示部にエラーを表示している。
【0006】
また、給湯機能と風呂機能を備えた複合給湯器の場合も、リモコン4側で風呂の自動湯張り運転や、追い焚き等の運転指令が無線信号によって制御装置2側に送られ、このリモコン指令を受けて、制御装置2側ではリモコン4で指令された運転動作を行い、器具の異常等が生じた場合には、これを自己判断して、異常検知信号を無線信号を介してリモコン4に送り、リモコン4の表示部にエラーを表示するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような燃焼機器のリモコン通信システムにおいては、燃焼機器に登録されているリコンIDナンバーと同じIDナンバーが登録設定されたリモコン4のみが燃焼機器と相互通信できるようになっており、それ以外のリモコン4は燃焼機器との相互通信を行うことができないために、燃焼機器と同じIDナンバーが登録設定されたリモコン4を紛失してしまったときに、リモコン4を用いて燃焼機器の操作を行うことができなくなってしまうといった問題があった。
【0008】
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、個別の燃焼機器との通信用として予め設けられたリモコンが紛失しても、他のリモコンを用いて燃焼機器とリモコンとの相互通信を行えるようにすることができる燃焼機器のリモコン通信システムおよびその通信システムに用いられる燃焼機器およびマスターリモコンを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は次のような構成をもって課題を解決するための手段としている。すなわち、本発明の燃焼機器のリモコン通信システムは、無線信号送受信手段と、リモコンIDナンバーが登録設定されるリモコンIDナンバー登録部とを有して、該リモコンIDナンバー登録部に予め燃焼機器の個別のリモコンIDナンバーが登録設定されている燃焼機器と;無線信号送受信手段と、IDナンバーが登録設定されるIDナンバー登録部とを有して、該IDナンバー登録部に前記燃焼機器のリモコンIDナンバーと同じIDナンバーが登録設定されたID登録リモコンと;が無線信号によって相互通信される構成と成し、燃焼機器には複数の燃焼機器に共通のマスターナンバーが予め登録設定されたマスターナンバー登録部を設け、該マスターナンバーを有し、該マスターナンバーと同じナンバーが登録設定されている前記複数の燃焼機器と無線信号による相互通信可能なマスターリモコンを備え、該マスターリモコンには前記燃焼機器の前記IDナンバー登録部に設定登録されているIDナンバーを更新登録するIDナンバー操作手段が設けられ、該マスターリモコンに設けられているIDナンバー操作手段によって燃焼機器のリモコンIDナンバーを更新登録する構成をもって課題を解決するための手段としている。
【0010】
また、燃焼機器にID登録リモコンのIDナンバーを変更するIDナンバー変更手段を設け、マスターリモコンのIDナンバー操作手段によって燃焼機器のリモコンIDナンバーが変更された後に、前記燃焼機器のIDナンバー変更手段によってID登録リモコンのIDナンバーを燃焼機器のリモコンIDナンバーと等しいIDナンバーに変更することも本発明の燃焼機器のリモコン通信システムの特徴的な構成とされている。
【0011】
さらに、燃焼機器とID登録リモコンの少なくとも一方にはIDナンバー登録スイッチと、該IDナンバー登録スイッチのオン信号を受けたときのみIDナンバーの変更動作の許可信号を出力する許可信号出力部を設けたこと、前記マスターリモコンの代わりに、燃焼機器に信号接続されるIDナンバー登録外部操作装置を設け、該IDナンバー登録外部操作装置によって燃焼機器のリモコンIDナンバーを変更登録することも本発明の燃焼機器のリモコン通信システムの特徴的な構成とされている。
【0012】
また、本発明の燃焼機器のリモコン通信システムに用いられる燃焼機器は、無線信号送受信手段と、リモコンIDナンバーが登録設定されるリモコンIDナンバー登録部とを有して、該リモコンIDナンバー登録部に予め燃焼機器の個別のリモコンIDナンバーが登録設定されている燃焼機器と;無線信号送受信手段と、IDナンバーが登録設定されるIDナンバー登録部とを有して、該IDナンバー登録部に前記燃焼機器のリモコンIDナンバーと同じIDナンバーが登録設定されたID登録リモコンと;が無線信号によって相互通信される燃焼機器のリモコン通信システムに用いられる燃焼機器であって、複数の燃焼機器に共通のマスターナンバーが予め登録設定されたマスターナンバー登録部を有し、前記リモコンIDナンバー登録部は、同じマスターナンバーをもつマスターリモコンからのリモコンIDナンバーの更新登録信号に従ってIDナンバー登録部のリモコンIDナンバーを更新登録する構成とした構成をもって課題を解決するための手段としている。
【0013】
さらに、前記マスターリモコンのIDナンバー操作手段によって燃焼機器のリモコンIDナンバー登録部に登録設定されているリモコンIDナンバーが変更された後にID登録リモコンのIDナンバーを燃焼機器の前記変更後のリモコンIDナンバーと同じナンバーに変更するIDナンバー変更手段が設けられていることも本発明の燃焼機器のリモコン通信システムに用いられる燃焼機器の特徴的な構成とされている。
【0014】
さらに、本発明のマスターリモコンは、無線信号送受信手段と、リモコンIDナンバーが登録設定されるリモコンIDナンバー登録部と、複数の燃焼機器に共通のマスターナンバーが予め登録設定されたマスターナンバー登録部とを有して、前記リモコンIDナンバー登録部に予め燃焼機器の個別のリモコンIDナンバーが登録設定されている燃焼機器と;無線信号送受信手段と、IDナンバーが登録設定されるIDナンバー登録部とを有して、該IDナンバー登録部に前記燃焼機器のリモコンIDナンバーと同じIDナンバーが登録設定されたID登録リモコンと;が無線信号によって相互通信される燃焼機器のリモコン通信システムに用いられて、前記燃焼機器のリモコンIDナンバー登録部に設定登録されているリモコンIDナンバーを更新するマスターリモコンであって、マスターナンバーが登録設定されているIDナンバー登録部を有し、前記IDナンバー登録部に登録されているマスターナンバーと同じマスターナンバーをもつ燃焼機器と無線信号による相互通信を行う構成とし、燃焼機器のリモコンIDナンバー登録部に登録されているリモコンIDナンバーを更新登録するIDナンバー操作手段を有する構成をもって課題を解決するための手段としている。
【0015】
上記構成の本発明において、燃焼機器には複数の燃焼機器に共通のマスターナンバーが予め登録設定されたマスターナンバー登録部が設けられ、このマスターナンバーを有するマスターリモコンは、マスターナンバーにより複数の燃焼機器と無線信号による相互通信可能であるため、マスターリモコンを用意し、マスターリモコンに設けられているIDナンバー操作手段によって、燃焼機器のリモコンIDナンバーを更新登録することが可能となる。
【0016】
そのため、個別の燃焼機器の操作用として予め設けられたリモコンが紛失したときには、マスターリモコンによって、燃焼機器のリモコンIDナンバーを別に用意したリモコンのリモコンIDナンバーに更新登録することにより、更新登録されたリモコンIDナンバーと同じIDナンバーが登録設定されたID登録リモコン(前記別のリモコン)と燃焼機器とが無線信号によって相互通信可能となり、上記課題が解決される。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面に基づいて説明する。なお、本実施形態例の説明において、従来例と同一名称部分には同一符号を付し、その重複説明は省略する。図1には、本発明に係る燃焼機器のリモコン通信システムの第1実施形態例の要部構成がブロック図により示されている。
【0018】
同図において、給湯器1の制御装置2には、従来例と同様のリモコンIDナンバー登録部8と無線信号送受信手段13が設けられている。また、本実施形態例では、制御装置2に、複数の燃焼機器に共通のマスターナンバー”00”が予め登録設定されたマスターナンバー登録部9と、ID登録リモコンのIDナンバーを変更するIDナンバー変更手段10と、図示されていないIDナンバー登録スイッチと、許可信号出力手段12が設けられている。
【0019】
リモコン4bは、従来例で示したリモコン4aと同様のID登録リモコンとして機能するものであるが、リモコン4bは、給湯器1の操作用リモコンとして予め設けられたリモコン4aとは異なるリモコンである。すなわち、リモコン4bは、リモコン4aと同様の無線信号送受信手段14とIDナンバー登録部5とを有しているが、リモコン4bのIDナンバー登録部5にはIDナンバー”80”が登録されており、このIDナンバーは、リモコン4aのIDナンバー登録部5や給湯器1に予め登録されているリモコンIDナンバー”78”とは異なるものである。
【0020】
また、リモコン4bには、図示されていないIDナンバー登録スイッチと、許可信号出力手段18が設けられている。
【0021】
さらに、図1に示すように、本実施形態例の燃焼機器のリモコン通信システムには、マスターリモコン3が設けられており、マスターリモコン3は、無線信号送受信手段15とIDナンバー操作手段6とIDナンバー登録部16を有している。マスターリモコン3のIDナンバー登録部16には、前記マスターナンバー”00”が登録されており、マスターリモコン3は、このマスターナンバーにより複数の燃焼機器と無線信号による相互通信可能なリモコンと成している。
【0022】
IDナンバー操作手段6は、燃焼機器のリモコンIDナンバーを更新登録するものであり、本実施形態例の最も特徴的なことは、前記マスターナンバーにより複数の燃焼機器と無線信号による相互通信可能なマスターリモコン3を用意し、マスターリモコン3のIDナンバー操作手段6によって燃焼機器のリモコンIDナンバーを更新登録するようにしたことである。
【0023】
給湯器1およびリモコン4bにそれぞれ設けられている前記IDナンバー登録スイッチは、手動のスイッチであり、例えば給湯器1およびリモコン4bの表面側に設けられており、給湯器1に設けられているIDナンバー登録スイッチは、給湯器1のフロントパネルを開くことなく操作可能と成している。
【0024】
また、給湯器1およびリモコン4bにそれぞれ設けられている前記許可信号出力手段12,18は、前記IDナンバー登録スイッチのオン信号を受けたときのみIDナンバーの変更動作の許可信号を出力するものである。
【0025】
給湯器1の前記IDナンバー変更手段10は、マスターリモコン3のIDナンバー操作手段6によって給湯器1のリモコンIDナンバーが変更された後に、ID登録リモコン4のIDナンバーを変更するものである。
【0026】
本実施形態例は以上のように構成されており、次に、本実施形態例のリモコン通信システムを用いたIDナンバー登録動作について説明する。まず、同図に示すように、マスターナンバー”00”を有するマスターリモコン3を用意する。そして、給湯器1の前記IDナンバー登録スイッチをオンし、次に、マスターリモコン3に設けられている図示されていない操作部を操作することなどにより、IDナンバー操作手段6から、給湯器1のリモコンIDナンバーを”78”から”80”に変更するためのリモコンIDナンバー更新登録信号を出力し、無線信号送受信手段15に加える。無線信号送受信手段15は、このリモコンIDナンバー更新登録信号を無線信号に乗せて送信し、給湯器1の無線信号送受信手段13に加える。
【0027】
そうすると、給湯器1側では、前記許可信号出力手段12からIDナンバーの許可信号が出力され、前記マスターリモコン3から給湯器1側に送信されたリモコンIDナンバー更新登録信号は、給湯器1の無線信号送受信手段13を介してリモコンIDナンバー登録部8に加えられ、リモコンIDナンバー登録部のリモコンIDナンバーが”78”から”80”に更新登録される。
【0028】
そして、給湯器1のリモコンIDナンバー登録部8に登録されるリモコンIDナンバーが、”80”に更新登録されると、この給湯器1とリモコン4bとは、無線信号送受信手段13,14を介して、無線信号による相互通信可能となり、リモコン4bから加えられる無線信号により、例えば前記のようなバーナーの燃焼制御などの制御を行うようになる。
【0029】
なお、本実施形態例では、給湯器1にIDナンバー変更手段10が設けられているため、上記と同様にマスターリモコン3を用いての給湯器1のリモコンIDナンバー更新登録動作により、給湯器1のリモコンIDナンバーを、例えば”78”から”60”に変更し、給湯器1のリモコンIDナンバーが変更された後に、給湯器1のIDナンバー変更手段10によって、リモコン4bのIDナンバーを”80”から”60”に変更してもよい。
【0030】
この場合、リモコン4bのIDナンバー登録スイッチをオンしておき、IDナンバー変更手段10からIDナンバー変更信号を出力して無線信号送受信手段13に加え、このIDナンバー変更信号を無線信号に乗せて送信し、リモコン4bの無線信号送受信手段14に加える。そうすると、リモコン4b側で、前記許可信号出力手段18からIDナンバーの変更動作の許可信号が出力され、給湯器1からリモコン4bに送信された前記IDナンバー変更信号は、無線信号送受信手段14を介してリモコン4bのIDナンバー登録部5bに加えられ、IDナンバー登録部5bのIDナンバーが”80”から”60”に更新登録される。
【0031】
本実施形態例によれば、上記動作により、マスターリモコン3の操作によって、給湯器1のリモコンIDナンバー登録部8に予め登録されているリモコンIDナンバーを自在に更新登録できるために、例えば給湯器1の操作用として予め与えられたリモコン4aが紛失してしまった場合には、給湯器1に予め登録されているリモコンIDナンバーを更新登録して、例えばID登録リモコン4bのIDナンバーに変更することにより、非常に容易に給湯器1のリモコンIDナンバー更新登録操作を行なうことができる。従って、リモコン4aを紛失してしまったとしても、例えば給湯器1のフロントパネルを外して給湯器1をリモコンIDナンバー登録可能な状態に設定してからリモコンIDナンバー登録作業を行うといった面倒な手間を必要とせずに、他のリモコン4bを前記リモコン4aの代わりに用いて給湯器1の操作を可能とすることができる。
【0032】
また、本実施形態例によれば、上記動作により、給湯器1のIDナンバー変更手段10によって、リモコン4bのIDナンバーを変更することもできるために、給湯器1のリモコンIDナンバーをマスターリモコン3によって更新登録し、さらに、リモコン4bのIDナンバーを給湯器1のリモコンIDナンバーに対応させて変更すれば、給湯器1のリモコンIDナンバーとリモコン4bのIDナンバーとを共に更新登録し、この更新登録した新たなIDナンバーにより給湯器1などの燃焼機器とリモコン4bとの無線信号による相互通信を行うことができる。
【0033】
さらに、本実施形態例では、、給湯器1とID登録リモコン4にはIDナンバー登録スイッチと、このIDナンバー登録スイッチのオン信号を受けたときのみIDナンバーの変更動作の許可信号を出力する許可信号出力部12,18がそれぞれ設けられているために、例えば給湯器1に予め登録されているIDナンバーと同じIDナンバーを有するID登録リモコン4をなくしたときにのみ、給湯器1側のIDナンバー登録スイッチをオンしてIDナンバーの変更動作を行なうようにすれば、例えば、集合住宅などにおいて、誤って隣の家の燃焼機器のIDナンバー更新登録動作を行なってしまうといった誤動作を確実に防ぐことができる。
【0034】
なお、本発明は上記実施形態例に限定されることはなく様々な実施の態様を採り得る。例えば、上記実施形態例では、給湯器1のリモコンIDナンバー登録部8に登録されているIDナンバー”78”を”80”または”60”に更新登録する例を述べたが、給湯器1等燃焼機器に予め登録されているIDナンバーや更新登録するIDナンバーは特に限定されるものではなく、適宜設定されるものである。
【0035】
また、上記実施形態例では、給湯器1とリモコン4bに、IDナンバー登録スイッチと許可信号出力手段12,18を設けたが、例えば図2に示すように、これらは省略することができる。ただし、上記実施形態例のように、給湯器1に許可信号出力手段12,18を設けることにより、上記実施形態例のように、集合住宅などにおけるIDナンバー更新登録動作の誤動作を確実に防ぐことができる。
【0036】
さらに、上記実施形態例では、マスターリモコン3を用いて給湯器1のIDナンバー更新登録動作を行なうようにしたが、マスターリモコン3の代わりに、給湯器1に信号接続されるIDナンバー登録外部操作装置を設け、このIDナンバー登録外部操作装置によって給湯器1のリモコンIDナンバーを変更登録するようにしてもよい。
【0037】
さらに、上記実施形態例では、燃焼機器として、給湯器1を例にあげたが、本発明の燃焼機器リモコン通信システムが適用される燃焼機器は給湯器1に限定されることはなく、例えば風呂装置等の様々な燃焼機器機器に広く適用されるものである。
【0038】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の燃焼機器に共通のマスターナンバーを各燃焼機器のマスターナンバー登録部に登録し、このマスターナンバーを有してマスターナンバーにより複数の燃焼機器と無線信号による相互通信可能なマスターリモコンを用意し、マスターリモコンに設けられているIDナンバー操作手段によって、複数の燃焼機器のリモコンIDナンバーを更新登録できるようにしたものであるから、個別の燃焼機器の操作用として予め設けられたリモコン(ID登録リモコン)が紛失したときには、マスターリモコンによって、燃焼機器のリモコンIDナンバーを別に用意したID登録リモコンのリモコンIDナンバーに更新登録することにより、更新登録されたリモコンIDナンバーと同じIDナンバーが登録設定されたID登録リモコンと燃焼機器とを無線信号によって相互通信可能とすることができる。
【0039】
また、燃焼機器にID登録リモコンのIDナンバーを変更するIDナンバー変更手段を設け、マスターリモコンのIDナンバー操作手段によって燃焼機器のリモコンIDナンバーが変更された後に、前記燃焼機器のIDナンバー変更手段によってID登録リモコンのIDナンバーを燃焼機器のリモコンIDナンバーと等しいIDナンバーに変更する構成の本発明によれば、燃焼機器側に登録するIDナンバーと、ID登録リモコン側に登録するIDナンバーとの両方を更新できるために、必要に応じて新たなIDナンバーを燃焼機器とID登録リモコンの両方に登録して燃焼機器との無線による相互通信を行なうことができる。
【0040】
さらに、燃焼機器とID登録リモコンの少なくとも一方にはIDナンバー登録スイッチと、該IDナンバー登録スイッチのオン信号を受けたときのみIDナンバーの変更動作の許可信号を出力する許可信号出力部を設けた本発明によれば、燃焼機器側のIDナンバー登録スイッチをオンしてIDナンバーの変更動作を行なうようにすることにより、例えば、集合住宅などにおいて、誤って隣の家の燃焼機器のIDナンバー更新登録動作をも行なってしまうといった誤動作を確実に防ぐことができる。
【0041】
さらに、マスターリモコンの代わりに、燃焼機器信号接続されるIDナンバー登録外部操作装置を設け、該IDナンバー登録外部操作装置によって燃焼機器のリモコンIDナンバーを変更登録する本発明によれば、IDナンバー登録外部操作装置を用いることにより、マスターリモコンを用いた場合と同様の効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃焼機器のリモコン通信システムの一実施形態例の制御構成を示すブロック図である。
【図2】本発明に係る燃焼機器のリモコン通信システムの他の実施形態例の制御構成を示すブロック図である。
【図3】従来の燃焼機器のリモコン通信システムの一例を示す説明図である。
【符号の説明】
3 マスターリモコン
5,5a,5b IDナンバー登録部
6 IDナンバー操作手段
8 リモコンIDナンバー登録部
9 マスターナンバー登録部
12,18 許可信号出力手段
Claims (7)
- 無線信号送受信手段と、リモコンIDナンバーが登録設定されるリモコンIDナンバー登録部とを有して、該リモコンIDナンバー登録部に予め燃焼機器の個別のリモコンIDナンバーが登録設定されている燃焼機器と;無線信号送受信手段と、IDナンバーが登録設定されるIDナンバー登録部とを有して、該IDナンバー登録部に前記燃焼機器のリモコンIDナンバーと同じIDナンバーが登録設定されたID登録リモコンと;が無線信号によって相互通信される構成と成し、燃焼機器には複数の燃焼機器に共通のマスターナンバーが予め登録設定されたマスターナンバー登録部を設け、該マスターナンバーを有し、該マスターナンバーと同じナンバーが登録設定されている前記複数の燃焼機器と無線信号による相互通信可能なマスターリモコンを備え、該マスターリモコンには前記燃焼機器の前記IDナンバー登録部に設定登録されているIDナンバーを更新登録するIDナンバー操作手段が設けられ、該マスターリモコンに設けられているIDナンバー操作手段によって燃焼機器のリモコンIDナンバーを更新登録することを特徴とする燃焼機器のリモコン通信システム。
- 燃焼機器にID登録リモコンのIDナンバーを変更するIDナンバー変更手段を設け、マスターリモコンのIDナンバー操作手段によって燃焼機器のリモコンIDナンバーが変更された後に、前記燃焼機器のIDナンバー変更手段によってID登録リモコンのIDナンバーを燃焼機器のリモコンIDナンバーと等しいIDナンバーに変更することを特徴とする請求項1記載の燃焼機器のリモコン通信システム。
- 燃焼機器とID登録リモコンの少なくとも一方には、IDナンバー登録スイッチと、該IDナンバー登録スイッチのオン信号を受けたときのみIDナンバーの変更動作の許可信号を出力する許可信号出力部を設けたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の燃焼機器のリモコン通信システム。
- マスターリモコンの代わりに、燃焼機器に信号接続されるIDナンバー登録外部操作装置を設け、該IDナンバー登録外部操作装置によって燃焼機器のリモコンIDナンバーを変更登録することを特徴とする請求項1記載の燃焼機器のリモコン通信システム。
- 無線信号送受信手段と、リモコンIDナンバーが登録設定されるリモコンIDナンバー登録部とを有して、該リモコンIDナンバー登録部に予め燃焼機器の個別のリモコンIDナンバーが登録設定されている燃焼機器と;無線信号送受信手段と、IDナンバーが登録設定されるIDナンバー登録部とを有して、該IDナンバー登録部に前記燃焼機器のリモコンIDナンバーと同じIDナンバーが登録設定されたID登録リモコンと;が無線信号によって相互通信される燃焼機器のリモコン通信システムに用いられる燃焼機器であって、複数の燃焼機器に共通のマスターナンバーが予め登録設定されたマスターナンバー登録部を有し、前記リモコンIDナンバー登録部は、同じマスターナンバーをもつマスターリモコンからのリモコンIDナンバーの更新登録信号に従ってIDナンバー登録部のリモコンIDナンバーを更新登録する構成としたことを特徴とする燃焼機器のリモコン通信システムに用いられる燃焼機器。
- マスターリモコンのIDナンバー操作手段によって燃焼機器のリモコンIDナンバー登録部に登録設定されているリモコンIDナンバーが変更された後にID登録リモコンのIDナンバーを燃焼機器の前記変更後のリモコンIDナンバーと同じナンバーに変更するIDナンバー変更手段が設けられていることを特徴とする請求項5記載の燃焼機器のリモコン通信システムに用いられる燃焼機器。
- 無線信号送受信手段と、リモコンIDナンバーが登録設定されるリモコンIDナンバー登録部と、複数の燃焼機器に共通のマスターナンバーが予め登録設定されたマスターナンバー登録部とを有して、前記リモコンIDナンバー登録部に予め燃焼機器の個別のリモコンIDナンバーが登録設定されている燃焼機器と;無線信号送受信手段と、IDナンバーが登録設定されるIDナンバー登録部とを有して、該IDナンバー登録部に前記燃焼機器のリモコンIDナンバーと同じIDナンバーが登録設定されたID登録リモコンと;が無線信号によって相互通信される燃焼機器のリモコン通信システムに用いられて、前記燃焼機器のリモコンIDナンバー登録部に設定登録されているリモコンIDナンバーを更新するマスターリモコンであって、マスターナンバーが登録設定されているIDナンバー登録部を有し、前記IDナンバー登録部に登録されているマスターナンバーと同じマスターナンバーをもつ燃焼機器と無線信号による相互通信を行う構成とし、燃焼機器のリモコンIDナンバー登録部に登録されているリモコンIDナンバーを更新登録するIDナンバー操作手段を有することを特徴とするマスターリモコン。
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