JPH0694290A - 空気調和システムの設定器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 施工時における工事と使用時における設定を
簡略化し、アドレス設定と空調運転制御設定を簡単に行
うことのできる空気調和システムの設定器を提供するこ
とを目的としている。 【構成】 中央運転制御装置１０１と、通信システムに
つながった複数台の空調機１０２〜１０４を備え、それ
ぞれの空調機１０２〜１０４には受信部５〜７が備えら
れ、ワイヤレス設定器１のアドレス設定キー３・空調制
御設定キー４によりアドレス設定情報・運転制御設定情
報が設定され、設定送信キー８により送信部２から赤外
線信号として送出され受信部５〜７に取り込み、空調機
のアドレスおよび空調運転制御を順次設定することがで
きる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は空気調和システムにおけ
るアドレスおよび空調制御設定器に関する。

【０００２】

【従来の技術】近年、各部屋に複数台取り付けられた空
調機を手元のリモートコントローラ（以下、リモコンと
称す。）で個別に空調する個別分散の空調制御ととも
に、中央でこれら複数台の空調機を一括で制御を行う中
央集中制御が主流になってきた。

【０００３】これら各部屋に取り付けられた空調機と中
央集中制御を行う中央運転制御装置との空気調和システ
ムにおいては、中央からでも運転制御できるように、空
調機、およびリモコンのアドレスを設定しなければなら
ないし、空調機の機能が豊富になるにつれ手元のリモコ
ンの設定スイッチも複雑になり一般使用者にとって扱い
にくいものである。

【０００４】工事者にとっては施工時に行うアドレスの
設定をシステムが複雑になればなるほど工事を簡略化す
ること、および使用者にとっては空調制御設定を行う手
元のリモコンの操作を扱いやすくすることが求められて
いる。

【０００５】従来、この種の空気調和システムにおける
設定器は、アドレス設定に関しては空調機またはリモコ
ンに取り付けられたロータリーディップスイッチでアド
レス設定を行い、空調制御設定に関しては手元のリモコ
ンで個別に設定を行うのが一般的である。

【０００６】以下、その構成について図２を参照しなが
ら説明する。図に示すように、１台の中央運転制御装置
１０１と、この中央運転制御装置１０１に対応した複数
台の１号空調機１０２・２号空調機１０３から続くｎ号
空調機１０４まですべて２芯の信号線１１１により、ど
のように接続されてもよい形態のバス接続される。

【０００７】前記１号空調機１０２には１号リモコン１
０５を、２号空調機１０３には２号リモコン１０６を接
続し、続くｎ号空調機１０４にはｎ号リモコン１０７を
接続し、それぞれ空調機１台に対してそれぞれ１台のリ
モコンが対応している。

【０００８】１号空調機１０２には１号ロータリーディ
ップスイッチ１０８が、２号空調機１０３には２号ロー
タリーディップスイッチ１０９が、続くｎ号空調機１０
４にはｎ号ロータリーディップスイッチ１１０が各空調
機または各リモコンのアドレスを設定するために備えら
れている。

【０００９】上記構成において施工時に工事者により中
央運転制御装置１０１に対応して１号ロータリーディッ
プスイッチ１０８を１号設定に、２号ロータリーディッ
プスイッチ１０９を２号設定に、続くｎ号ロータリーデ
ィップスイッチ１１０をｎ号設定に順次アドレス設定さ
れる。

【００１０】これにより１号空調機１０２・２号空調機
１０３からｎ号空調機１０４まで全ての空調機のアドレ
スがロータリーディップスイッチ１０８・１０９・１１
０によってそれぞれ設定される。

【００１１】空調機側のアドレスを工事者により設定さ
れることで空気調和システムとして信号が正確に届くよ
うになり、中央運転制御装置１０１によりそれぞれの空
調機を通信線１１１を介してそれぞれアドレス設定に従
って個別に運転制御したり、一括で運転制御することに
なる。

【００１２】また、それぞれの空調機１０２〜１０４に
取り付けられたリモコン１０５〜１０７により対応した
空調機の温度設定・風量設定・タイマー設定などの、あ
らゆる空調制御設定を行うことができる。

【００１３】

【発明が解決しようとする課題】このような従来の空気
調和システムの設定器では、各１号空調機１０２・２号
空調機１０３からｎ号空調機１０４までのロータリーデ
ィップスイッチ１０８・１０９〜１１０はプリント基板
に実装されているため機器本体、すなわち、１号空調機
１０２・２号空調機１０３からｎ号空調機１０４の外ケ
ースを外した状態で設定しなければならなく工事者にと
って非常に煩わしい。

【００１４】また、こうした各ロータリーディップスイ
ッチ１０８・１０９〜１１０の周辺には電子部品がある
ため工事者が触れて静電気により電子部品を破壊し機器
本体も壊してしまうおそれがある。

【００１５】また、すべての空調機１０２・１０３〜１
０４にはリモコン１０５・１０６〜１０７が取り付けら
れているが、集会室などに取り付けられていて設定を変
えられたら困るときでも容易に設定を変えられてしまう
恐れがあるし、空調機の機能が豊富になり設定スイッチ
も複雑になり一般使用者にとって扱いにくいものであ
り、全ての空調機が同じ設定であってもそれぞれの空調
機一つ一つに複雑な設定を行わなければならず使用者に
とって非常に煩わしい。

【００１６】このようにアドレス設定だけのためにロー
タリーディップスイッチ１０８・１０９〜１１０という
たいへん高価な専用装置を用いなければならないし、そ
れぞれの空調機一つ一つにリモコン１０５・１０６〜１
０７を設置しなければならないという問題があった。

【００１７】本発明は上記課題を解決するもので、施工
時における工事を簡略化するとともに、施工完了後に簡
単にアドレス設定するとともに、簡単に空調機の制御内
容を設定することのできる空気調和システムの設定器を
提供することを目的としている。

【００１８】

【課題を解決するための手段】本発明の空気調和システ
ムの設定器は上記目的を達成するために、中央運転制御
装置と、通信システムにつながった複数台の空調機と、
前記空調機にそれぞれ対応するワイヤレス設定器の送信
部から送出されるアドレス設定情報・運転制御設定情報
の赤外線信号を空調機に取り込むための受信部を備え、
前記ワイヤレス設定器には空調機のアドレスを設定する
ためのアドレス設定キーと空調機運転制御を設定する空
調制御設定キーと前記アドレス設定キーと、空調制御設
定キーによって設定されたアドレス設定情報・運転制御
設定情報を赤外線信号として送信部から送出させる設定
送信キーを配してなる空気調和システムの設定器を備え
た構成とする。

【００１９】

【作用】本発明は上記した構成により、ワイヤレス設定
器から空調機のアドレスを決定するためにワイヤレス設
定器のアドレス設定キーによりアドレスを設定し、空調
制御設定キーにより空調機の空気調和の温度設定・風量
設定および運転時間設定のタイマー設定など空調機の全
ての運転制御の設定を行い、設定されたアドレスおよび
空調機制御の設定内容を空調機に伝えるために空調機に
備えられている受信部に、ワイヤレス設定器の送信部を
近づけた状態でワイヤレス設定器の設定送信キーにより
アドレスおよび空調機制御の設定内容を送信部から赤外
線信号として送出し空調機の受信部で受信し、空調機は
アドレスが確定され中央運転制御装置との間で認識され
るとともに空調機の空調制御が設定される。

【００２０】続いて、次の空調機のアドレスおよび空調
機制御の設定を同様にワイヤレス設定器のアドレス設定
キー・空調制御設定キーにより設定を行い次の空調機に
送信し設定が行われ、このように空調運転制御装置に接
続されているすべての空調機のアドレスおよび空調制御
の設定をワイヤレス設定器によりキー操作のみで順次設
定することができる。

【００２１】

【実施例】以下本発明の一実施例について図１を参照し
ながら説明する。

【００２２】なお、従来に付した符号と同一符号は同一
物を示し、説明は省略する。図に示すように、１号空調
機１０２・２号空調機１０３、続くｎ号空調機１０４に
対応したアドレスおよび運転制御を設定するためのワイ
ヤレス設定器１を備えている。

【００２３】ワイヤレス設定器１には、それぞれの空調
機のアドレスの設定を行うアドレス設定キー３、空気調
和の温度設定・風量設定および運転時間設定のタイマー
設定など空調機の全ての運転制御の設定を行う空調制御
設定キー４と、前記アドレス設定キー３と空調制御設定
キー４によって設定された設定内容を空調機に送信する
ための設定送信キー８が備えられ、赤外線信号を送出す
るための送信部２を備えている。

【００２４】各空調機１０２〜１０４には、前記ワイヤ
レス設定器１の送信部２から送出されるアドレス設定情
報・運転制御設定情報の赤外線信号を空調機に取り込む
ために１号空調機１０２には１号受信部５、２号空調機
１０３には２号受信部６、続くｎ号空調機１０４にはｎ
号受信部７を備えている。

【００２５】上記構成において、各空調機１０２〜１０
４が中央運転制御装置１０１と通信線１１１を介して先
行配線された空調システム施工後に、ワイヤレス設定器
１を用いて各空調機１０２〜１０４のアドレス設定・空
調制御設定が行われる。

【００２６】まず最初に、ワイヤレス設定器１から空調
機１０２〜１０４の１号機を決定するためにワイヤレス
設定器１のアドレス設定キー３により１号機アドレスを
設定し、空調制御設定キー４により１号機の空気調和の
温度設定・風量設定および運転時間設定のタイマー設定
など空調機の全ての運転制御の設定を行う。

【００２７】ワイヤレス設定器１に設定されている１号
機アドレスおよび空調機制御の設定内容を１号空調機１
０２に伝えるために１号空調機１０２に備えられている
１号受信部５に、ワイヤレス設定器１の送信部２を近づ
けた状態でワイヤレス設定器１の設定送信キー８により
１号機アドレスおよび空調機制御の設定内容をワイヤレ
ス設定器１の送信部２から赤外線信号として送出し１号
空調機１０２に備えられている１号受信部５で受信す
る。

【００２８】これにより、１号空調機１０２は１号機ア
ドレスと確定され中央運転制御装置との間で認識される
とともに１号空調機１０２の空調制御が設定される。

【００２９】続いて、次の２号空調機１０３のアドレス
および空調機制御の設定内容を決定するために、同様に
ワイヤレス設定器１のアドレス設定キー３により２号機
アドレスを設定し、空調制御設定キー４により２号機の
空気調和の温度設定・風量設定および運転時間設定のタ
イマー設定など空調機の全ての運転制御の設定を行う。

【００３０】ワイヤレス設定器１に設定されている２号
機アドレスおよび空調機制御の設定内容を２号空調機１
０３に伝えるために２号空調機１０３に備えられている
２号受信部６に、ワイヤレス設定器１の送信部２を近づ
けた状態でワイヤレス設定器１の設定送信キー８により
２号機アドレスおよび空調機制御の設定内容をワイヤレ
ス設定器１の送信部２から赤外線信号として送出し２号
空調機１０３に備えられている２号受信部６で受信す
る。

【００３１】これにより、２号空調機１０３は２号機ア
ドレスと確定され中央運転制御装置との間で認識される
とともに２号空調機１０３の空調制御が設定される。

【００３２】このように、最後の１台のｎ号空調機１０
４がワイヤレス設定器１の設定送信キー８により、送信
部２から赤外線信号として送出しｎ号空調機１０４に備
えられているｎ号受信部７で受信するまで接続されたす
べての空調機１０２〜１０４のアドレス設定および空調
制御設定が順次行われる。

【００３３】このように本発明の実施例の空気調和シス
テムの設定器によれば、空調運転制御装置１０１に接続
されているすべての空調機１０２〜１０４のアドレスお
よび空調制御の設定をワイヤレス設定器１のアドレス設
定キー３・空調制御設定キー４により順次設定すること
により、キー操作のみで順次アドレス設定することがで
き、空調機の制御設定も簡単に行うことができる。

【００３４】

【発明の効果】以上の実施例から明らかなように、本発
明によれば使用者により全ての施工が完了した後に工具
を使わずに、安全および簡単に空調機に対応するワイヤ
レス設定器を用いて空調機のアドレスを設定することが
できるし、空調器の制御内容もワイヤレス設定器を用い
て簡単に設定することができる。

【００３５】このように、工事者はアドレス設定をしな
いから電子部品に触れることもなく、こうした部品の破
壊事故もない。

【００３６】また、使用者によってアドレス設定・空調
制御設定が簡単に変更できるため暮しの変化・レイアウ
トの変更などによる様々な変化に合わせて自在に設定変
更できる。

【００３７】また、システムの通信制御には必ず必要な
アドレス設定をワイヤレス設定器を使用し、空調機の制
御内容の設定も全ての空調機に対して１台のワイヤレス
設定器で順次行うため、空調機１台１台にアドレス設定
専用の装置および制御設定の装置を備える必要がなく安
価な装備で可能となる空気調和システムの設定器を提供
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施例の空気調和システムの設定器
のシステム図

【図２】従来の空気調和システムの設定器のシステム図

【符号の説明】

１ ワイヤレス設定器 ２ 送信部 ３ アドレス設定キー ４ 空調制御設定キー ５ １号受信部 ６ ２号受信部 ７ ｎ号受信部 ８ 設定送信キー

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】中央運転制御装置と、通信システムにつな
   がった複数台の空調機と、前記空調機にそれぞれ対応す
   るワイヤレス設定器の送信部から送出されるアドレス設
   定情報・運転制御設定情報の赤外線信号を空調機に取り
   込むための受信部を備え、前記ワイヤレス設定器には、
   空調機のアドレスを設定するためのアドレス設定キーと
   空調機運転制御を設定する空調制御設定キーと、前記ア
   ドレス設定キーと空調制御設定キーによって設定された
   アドレス設定情報・運転制御設定情報を赤外線信号とし
   て送信部から送出させる設定送信キーを配してなる空気
   調和システムの設定器。