JP3879905B2 - ブレーキ倍力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はブレーキ倍力装置に関し、より詳しくは、緊急ブレーキのような大きな制動力が必要な場合に、小さなブレーキペダル踏力でも確実に大きな出力を得ることができるブレーキ倍力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、緊急ブレーキのような大きな制動力が必要な場合に、小さなブレーキ踏力でも大きな出力を得ることができるように構成したブレーキ倍力装置は知られている。このようなブレーキ倍力装置としては、例えば特許第3070672号等に記載されている入力が所定値を越えると、それ以降の出力勾配を大きくして出力を増大させるブレーキ倍力装置や、例えば特開平10−35474号公報等に記載されているブレーキペダルの操作を電気的に検出して、それに応じて出力を増大させるブレーキ倍力装置が知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述した従来のブレーキ倍力装置は次のような欠点が指摘されていたものである。すなわち、上記特許第3070672号に記載されているブレーキ倍力装置においては、入力が所定値を越えると出力を増大させる構成になっているため、急激なブレーキペダルの踏み込み作動に即応して出力を増大させることができなかった。
他方、特開平10−35474号公報に記載されたブレーキ倍力装置においては、該倍力装置と一体に電磁開閉弁を設けると共にブレーキペダルの踏み込み量を検出するセンサーを設ける必要があるため、ブレーキ倍力装置の構成が複雑で製造コストも高くなるという欠点があった。
上述した事情に鑑み、本発明の目的は、構成が簡単で、かつ急激なブレーキペダルの踏み込み作動に即応して出力を増大させることが可能なブレーキ倍力装置を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
すなわち、請求項1に記載した第1の本発明は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピストンと、上記シェル内における上記パワーピストンのフロント側に形成した定圧室およびリヤ側に形成した変圧室と、上記バルブボディの内部に設けられて上記変圧室への流体の給排を切り換え制御する弁機構と、この弁機構を作動させる入力軸とを備え、上記弁機構は、上記入力軸に接続されて大気弁座を有する弁プランジャと、上記バルブボディの内部に設けた真空弁座と、上記大気弁座および真空弁座に着座可能な弁体とを備えたブレーキ倍力装置において、
上記バルブボディに筒状部材を摺動自在に設けて、この筒状部材に上記真空弁座を形成し、上記バルブボディの半径方向孔および上記筒状部材の半径方向孔にキー部材を挿通させ、ブレーキ倍力装置の非作動状態においては、上記キー部材をシェルの内面に当接させるとともに該キー部材に上記バルブボディと弁プランジャを当接させてそれらと入力軸を非作動位置に位置させ、
ブレーキペダルが急激に踏み込まれて上記入力軸が非作動位置から上記バルブボディに対して所定ストローク前進したときに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記真空弁座を上記弁体に着座させるとともに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持する保持手段を設け、さらに、上記入力軸が非作動位置に戻ったときに、上記保持手段による上記筒状部材の保持状態を解除して上記筒状部材を非作動位置に復帰させる解除手段を設け、上記保持手段は上記バルブボディと係合可能なレバー部材を備え、上記弁プランジャが前進されて上記レバー部材の内方部に当接することにより、該レバー部材の外方部によって上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記レバー部材と上記バルブボディを係合させ、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持するようになっており、上記解除手段は、非作動位置で上記シェルの内面に当接して上記弁プランジャの非作動位置での後退限を規制する上記キー部材と、上記筒状部材の上記半径方向孔に形成されて上記キー部材と当接する当接面とを備え、上記入力軸が非作動位置に戻った時に、上記シェルの内面に当接した上記キー部材が上記筒状部材の当接面に当接して、上記筒状部材が上記バルブボディに対して前進されて、上記バルブボディと上記レバー部材との係合状態が解除されるものである。
【0005】
また、請求項2に記載した第2の本発明は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピストンと、上記シェル内における上記パワーピストンのフロント側に形成した定圧室およびリヤ側に形成した変圧室と、上記バルブボディの内部に設けられて上記変圧室への流体の給排を切り換え制御する弁機構と、この弁機構を作動させる入力軸とを備え、上記弁機構は、上記入力軸に接続されて大気弁座を有する弁プランジャと、上記バルブボディに設けた第1真空弁座と、上記大気弁座と第1真空弁座に着座可能な弁体とを備えたブレーキ倍力装置において、
上記バルブボディに筒状部材を摺動自在に設けて、この筒状部材に上記第1真空弁座に対して並列に第2真空弁座を形成し、上記バルブボディの半径方向孔および上記筒状部材の半径方向孔にキー部材を挿通させ、ブレーキ倍力装置の非作動状態においては、上記キー部材をシェルの内面に当接させるとともに該キー部材に上記バルブボディと弁プランジャを当接させてそれらと入力軸を非作動位置に位置させ、ブレーキペダルが急激に踏み込まれて上記入力軸が非作動位置から上記バルブボディに対して所定ストローク前進したときに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記第2真空弁座を上記弁体に着座させるとともに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持する保持手段を設け、さらに、上記入力軸が非作動位置に戻ったときに、上記保持手段による上記筒状部材の保持状態を解除して上記筒状部材を非作動位置に復帰させる解除手段を設け、上記保持手段は上記バルブボディと係合可能なレバー部材を備え、上記弁プランジャが前進されて上記レバー部材の内方部に当接することにより、該レバー部材の外方部によって上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記レバー部材と上記バルブボディを係合させ、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持するようになっており、上記解除手段は、非作動位置で上記シェルの内面に当接して上記弁プランジャの非作動位置での後退限を規制する上記キー部材と、上記筒状部材の上記半径方向孔に形成されて上記キー部材と当接する当接面とを備え、上記入力軸が非作動位置に戻った時に、上記シェルの内面に当接した上記キー部材が上記筒状部材の当接面に当接して、上記筒状部材が上記バルブボディに対して前進されて、上記バルブボディと上記レバー部材との係合状態が解除されるものである。
【0006】
また、請求項5に記載した第3の本発明は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピストンと、上記シェル内における上記パワーピストンのフロント側に形成した定圧室およびリヤ側に形成した変圧室と、上記バルブボディの内部に設けられて上記変圧室への流体の給排を切り換え制御する弁機構と、この弁機構を作動させる入力軸とを備え、上記弁機構は、上記入力軸に接続されて大気弁座を有する弁プランジャと、上記バルブボディの内部に設けた真空弁座と、上記大気弁座および真空弁座に着座可能な弁体とを備えたブレーキ倍力装置において、
上記バルブボディに筒状部材を摺動自在に設けるとともに、上記筒状部材をバルブボディに対してリヤ側に付勢する弾性部材を設け、上記筒状部材に上記真空弁座を形成し、上記バルブボディの半径方向孔および上記筒状部材の半径方向孔にキー部材を挿通させ、ブレーキ倍力装置の非作動状態においては、上記キー部材をシェルの内面に当接させるとともに該キー部材に上記バルブボディと上記筒状部材および弁プランジャを当接させてそれらと入力軸を非作動位置に位置させ、
ブレーキペダルが急激に踏み込まれて上記入力軸が非作動位置から上記バルブボディに対して所定ストローク前進した緊急ブレーキ時に、上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記真空弁座を上記弁体に着座させるとともに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持する保持手段を設け、さらに、上記入力軸が非作動位置に戻ったときに、上記保持手段による上記筒状部材の保持状態を解除して上記筒状部材を非作動位置に復帰させる解除手段を設け、上記保持手段は、上記筒状部材におけるフロント側に設けられて半径方向外方へ弾性変形可能な係合部と、上記バルブボディまたはそれと一体の組立体に設けられて上記筒状部材の係合部が係合する係合凹部と、上記筒状部材をリヤ側へ付勢する上記弾性部材とを備えており、非作動位置では上記係合部が上記係合凹部に係合する一方、上記緊急ブレーキ時に上記弁プランジャの外周部が上記筒状部材の内周部のテ―パ面に当接することで、上記係合部が半径方向外方へ移動されて上記係合凹部から離脱するようになっており、上記解除手段は、非作動位置で上記シェルの内面に当接して上記弁プランジャの非作動位置での後退限を規制する上記キー部材と、上記筒状部材の半径方向孔に形成されて上記キー部材と当接する当接面を備えるものである。
【0007】
また、請求項6に記載した第4の本発明は、シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピストンと、上記シェル内における上記パワーピストンのフロント側に形成した定圧室およびリヤ側に形成した変圧室と、上記バルブボディの内部に設けられて上記変圧室への流体の給排を切り換え制御する弁機構と、この弁機構を作動させる入力軸とを備え、上記弁機構は、上記入力軸に接続されて大気弁座を有する弁プランジャと、上記バルブボディに設けた第1真空弁座と、上記大気弁座と第1真空弁座に着座可能な弁体とを備えたブレーキ倍力装置において、
上記バルブボディに筒状部材を摺動自在に設けて、この筒状部材に上記第1真空弁座に対して並列に第2真空弁座を形成するとともに、上記筒状部材をバルブボディに対してリヤ側に付勢する弾性部材を設け、上記バルブボディの半径方向孔および上記筒状部材を半径方向孔にキー部材を挿通させ、ブレーキ倍力装置の非作動状態においては、上記キー部材をシェルの内面に当接させるとともに該キー部材に上記バルブボディと上記筒状部材および弁プランジャを当接させてそれらと入力軸を非作動位置に位置させ、ブレーキペダルが急激に踏み込まれて上記入力軸が非作動位置から上記バルブボディに対して所定ストローク前進した緊急ブレーキ時に、上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記第2真空弁座を上記弁体に着座させるとともに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持する保持手段を設け、さらに、上記入力軸が非作動位置に戻ったときに、上記保持手段による上記筒状部材の保持状態を解除して上記筒状部材を非作動位置に復帰させる解除手段を設け、上記保持手段は、上記筒状部材におけるフロント側に設けられて半径方向外方へ弾性変形可能な係合部と、上記バルブボディまたはそれと一体の組立体に設けられて上記筒状部材の係合部が係合する係合凹部と、上記筒状部材をリヤ側へ付勢する上記弾性部材とを備えており、非作動位置では上記係合部が上記係合凹部に係合する一方、上記緊急ブレーキ時に上記弁プランジャの外周部が上記筒状部材の内周部のテーパ面に当接することで、上記係合部が半径方向外方へ移動されて上記係合凹部から離脱するようになっており、上記解除手段は、非作動位置で上記シェルの内面に当接して上記弁プランジャの非作動位置での後退限を規制する上記キー部材と、上記筒状部材の半径方向孔に形成されて上記キー部材と当接する当接面を備えるものである。
【0008】
このような構成によれば、ブレーキペダルが急激に踏み込まれる緊急ブレーキ作動時には、入力軸が非作動位置からバルブボディに対して所定ストローク以上前進されるので、上記筒状部材がバルブボディに対して後退される。
そのため、この筒状部材に設けた真空弁座(第2真空弁座)とそれに着座した弁体もバルブボディに対して所定ストローク以上後退されて、保持手段によってその位置に保持される。これにより、大気弁座と弁体からなる大気弁が通常の作動時よりも大きく開放されて、大気が迅速に変圧室内に導入されてブレーキ倍力装置の出力が大きく迅速に上昇する。
したがって、構成が簡単で、かつ急激なブレーキペダルの踏み込み作動に即応して出力を増大させることが可能なブレーキ倍力装置を提供することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下図示実施例について本発明を説明すると、図1ないし図2において、ブレーキ倍力装置1のシェル2内に概略筒状のバルブボディ3を摺動自在に設けている。このバルブボディ3のリヤ側の外周部はシェル2のリヤ側の開口部2aを介して外部へ突出させてあり、このシェル2の開口部2aに設けた環状シール部材4によって、バルブボディ3のリヤ側の外周部とシェル2の開口部2aとの間の気密を保持している。
バルブボディ3の外周部にパワーピストン5を連結してあり、このパワーピストン5の背面にダイアフラム6を張設している。このダイアフラム6によってシェル2内をフロント側の定圧室Aとリヤ側の変圧室Bとに区画している。
シェル2のフロント側の壁面2bに負圧導入管7を接続してあり、この負圧導入管7を介して定圧室A内に常時負圧が導入されている。また、定圧室A内にリターンスプリング8を設けてあり、これによってバルブボディ3を常時リヤ側に向けて付勢している。したがって、図1ないし図2に示したブレーキ倍力装置1の非作動状態においては、リターンスプリング8によって付勢されたバルブボディ3などは、図示非作動位置に停止している。
【0010】
本実施例においては、バルブボディ3のフロント側の内周部に段付筒状のホルダ11を嵌着している。このホルダ11の外周部とバルブボディ3の内周部との間は環状シール部材12によって気密を保持している。このホルダ11は実質的にバルブボディ3の一部を構成するものであり、このホルダ11はバルブボディ3と一体に形成しても良い。上記ホルダ11におけるフロント側の大径部11a内に円盤状のリアクションディスク13を収納している。他方、大径部11aよりもリヤ側となるホルダ11の内周部に弁プランジャ14の一部を構成するプレートプランジャ14aの外周部を摺動自在に嵌合させている。これによって、リアクションディスク13と弁プランジャ14とを相互に対向させている。ホルダ11におけるリヤ側の箇所は小径部11bとしてあり、その外周部はリヤ側端部が小径となるテーパ状に形成している。
上記リアクションディスク13のフロント側に出力軸15を配置してあり、この出力軸15における大径の基部15aを上記ホルダ11の大径部11aに摺動自在に嵌合して、リアクションディスク13にフロント側から当接させている。これにより、リアクションディスク13は、出力軸15における基部15aのリヤ側の端面とホルダ11の段部端面とによって挟持されている。
シェル2におけるフロント側の壁面2bの開口を介して図示しないマスタシリンダのハウジングおよびピストンを定圧室A内に挿入してあり、このマスタシリンダのピストンに出力軸15のフロント側の端部を当接させている。
【0011】
次に、上記バルブボディ3内には、定圧室Aと変圧室Bおよび変圧室Bと大気との連通状態を切り換える弁機構16を収納している。
本実施例の弁機構16は、バルブボディ3の内周部に形成した環状の第1真空弁座17と、バルブボディ3の内周部に気密を保持して摺動自在に嵌合されるとともにリヤ側の端部に第2真空弁座18を形成した筒状部材21と、この筒状部材21に摺動自在に嵌合かつ貫通されるとともにリヤ側に大気弁座22を形成した弁プランジャ14と、上記両真空弁座17,18および大気弁座22にリヤ側からスプリング23によって着座する弁体24とを備えている。
弁体24は、フロント側に位置して剛体からなる第1部材25と、リヤ側に位置して上記第1部材25に連結したゴム製の第2部材26とを備えている。第1部材25におけるフロント側にリング状のゴムを取り付けてあり、そのゴムによって第1シート部S1を構成している。他方、第2部材26はフロント側に剛体からなるプレート27を備えており、このプレート27に貼り付けた環状のゴムによって第2シート部S2を構成している。上記弁プランジャ14に形成した大気弁座22を第1部材25の内部に配置して第2シート部S2と対向させている。上記スプリング23は、プレート27と入力軸28とにわたって設けてあり、弁体24を常時フロント側に向けて付勢している。
【0012】
本実施例では、両真空弁座17,18はバルブボディ3の半径方向に隣接させて並列に配設してあり、これら両真空弁座17,18とそれらに接離する弁体24の第1シート部S1によって真空弁31を構成している。この真空弁31よりも外周側の空間は、バルブボディ3に形成した定圧通路32を介して上記定圧室Aに連通している。
一方、上記弁プランジャ14に設けた大気弁座22とそれに接離する弁体24の第2シート部S2とによって大気弁33を構成している。そして、真空弁31と大気弁33との間の空間は、バルブボディ3に穿設した半径方向孔からなる変圧通路34を介して変圧室Bに連通している。
また、大気弁33よりも内周側の空間は、バルブボディ3に形成した大気通路35およびそこに設けたフィルタ36を介して大気に連通している。
弁プランジャ14のリヤ側の軸部に入力軸28の先端部を枢支連結してあり、バルブボディ3に嵌着したリテーナ39と入力軸28の外周部とにわたって、上記スプリング23よりも大きな弾発力を有するスプリング37を弾装している。上記入力軸28の末端部は図示しないブレーキペダルに連結している。
【0013】
バルブボディ3の変圧通路34には従来公知のキー部材38を挿通させるとともに、該キー部材38を上記筒状部材21の半径方向孔21bに挿通させてから上記弁プランジャ14の係合部14bに係合させている。
バルブボディ3は上記リターンスプリング8によって常時リヤ側に向けて付勢されているので、図1および図2に示したブレーキ倍力装置1の非作動状態では、キー部材38がシェル2のリヤ側の壁面2cに当接している。また、このキー部材38に変圧通路34のフロント側の端面が当接するとともに、筒状部材21に形成した半径方向孔21bのフロント側の端面および弁プランジャ14における係合部14bのフロント側の端面も当接している。
このように上記キー部材38をシェル2のリヤ側の壁面2cに当接させることで、キー部材38および弁プランジャ14をバルブボディ3に対する所定位置に保持するようにしている。これにより、ブレーキ倍力装置1の作動開始時における入力軸28のロスストロークを減少させるようにしている。
そして、この非作動状態では、大気弁座22に弁体24の第2シート部S2を着座させて大気弁33を閉鎖させるとともに、弁体24の第1シート部S1を両真空弁座17、18から離座させて真空弁31を開放させている。この非作動状態においては、上記各室A、Bが相互に連通し、各室A、B内に負圧が導入されている。
また、この非作動状態では、リアクションディスク13のリヤ側の端面とそれに対向するプレートプランジャ14aとがわずかに離隔している。これに対して、入力軸28および弁プランジャ14が前進されるブレーキ倍力装置1の作動時には、出力軸15に作用する出力の反力によってリアクションディスク13がリヤ側へ膨出するので、該リアクションディスク13の端面とプレートプランジャ14aとが当接するようになっている。その時点から出力軸15に作用する出力の反力がリアクションディスク13を介して弁プランジャ14、入力軸28および図示しないブレーキペダルに伝達されるようになっている。
【0014】
しかして、本実施例では、上述した構成を前提とした上で、バルブボディ3内にレバー部材41を設けてあり、これにより、急激なブレーキペダルの踏み込みがあった時に、それに即応してブレーキ倍力装置1の出力を迅速に増大させるように構成したものである。
すなわち、図2から図4に示すように、レバー部材41はばね鋼からなり弾性を備えている。レバー部材41は、半径方向内方側に小径の円筒部41aを備えており、この円筒部41aのフロント側の箇所は半径方向外方へ少し延長させてからリヤ側へ折り返して環状嵌合部41bとしてあり、さらに、この環状嵌合部41bから連続して半径方向外方に向けて伸びる8箇所の半径方向部41cを形成している。各半径方向部41cの外方部から続く外方側は、リヤ側へ伸ばしてからフロント側へ折り返してさらに軸方向に伸張させてあり、その折り返した箇所を当接部41dとしてあり、さらに、当接部41dからフロント側へ伸張させた先端部には半径方向外方側に膨出する断面円弧状の係合凸部41fを形成している。
このように構成した保持手段としてのレバー部材41は、円筒部41aを弁プランジャ14の先端小径部14cの外方空間内に位置させて、環状嵌合部41bをホルダ11の小径部11bにリヤ側から遊嵌合させてあり、かつ、8箇所の係合凸部41fをバルブボディ3の内周面に接触させている。これにより、ホルダ11のリヤ側の端部11c(小径部11bのリヤ側端部)がレバー部材41における環状嵌合部41bと半径方向部41cとの境界部分に当接してレバー部材41の回動支点とするとともに、レバー部材41における8箇所の当接部41dに筒状部材21におけるフロント側の端面が当接している(図2参照)。
【0015】
次に、筒状部材21は、そのフロント側の外周部にフランジ部21aを形成してあり、このフランジ部21aとそれに対向するバルブボディ3の段部端面とにわたってばね42を弾装している。このばね42によって筒状部材21はバルブボディ3に対して常時フロント側に向けて付勢されており、したがって、この筒状部材21に当接したレバー部材41は、ホルダ11のリヤ側の端部11cを回動支点として常時その外方側の部分がフロント側に向けて付勢されている。
筒状部材21の軸方向所定位置には半径方向に貫通する半径方向孔21bを形成してあり、さらに、弁プランジャ14が摺動自在に嵌挿される軸方向孔に半径方向孔21bから連続してリヤ側の端面まで連続する軸方向溝21cを形成している。この筒状部材21の半径方向孔21bにキー部材38を挿通してから弁プランジャ14の係合部14bに係合させるようにしている。また、筒状部材21の半径方向孔21bと軸方向溝21cの内部空間を経由して上記変圧通路34と真空弁31および大気弁33が連通できるようになっている。筒状部材21のリヤ側の外周部に環状シール部材43を設けてあり、この環状シール部材43によって筒状部材21とバルブボディ3の内周部との間の気密を保持している。また、この筒状部材21のリヤ側の端部に形成した環状突起によって上記第2真空弁座18を構成している。
【0016】
さらに、本実施例では、ホルダ11のすぐリヤ側となるバルブボディ3の内周面に環状溝からなる係合凹部44を形成してあり、図示非作動状態では上記レバー部材41の係合凸部41fはバルブボディ3の係合凹部44よりも少しフロント側に位置している。これに対して、後に詳述する緊急ブレーキ時には、弁プランジャ14および入力軸28がバルブボディ3およびホルダ11に対してフロント側へ所定ストローク以上移動されるので、弁プランジャ14の小径部14cよりリヤ側の段部14dがレバー部材41における円筒部41aのリヤ側端部に当接して、そこをフロント側に向けて押し出すようになっている。これに伴って、ホルダ11のリヤ側端部11cを回動中心として、レバー部材41の半径方向部41cとそれよりも外方側の部分がリヤ側に向けて後退し、それに伴って筒状部材21がバルブボディ3に対してリヤ側に後退される。また、これに伴って、レバー部材41の係合凸部41fがバルブボディ3の係合凹部44に係合する。これにより、筒状部材21に設けた第2真空弁座18が第1シート部S1に着座した状態で弁体24をリヤ側へ後退させる。これにより、大気弁33が通常作動時よりも大きく開放されて、大気が変圧室Bに迅速に導入され、ブレーキ倍力装置1は迅速に大きな出力を出力するようになっている。
なお、この作動状態からブレーキペダルの踏み込みが解除されると、入力軸28および弁プランジャ14が後退して、キー部材38がシェル2の壁面2cに当接して停止する。またこれにより、筒状部材21および弁プランジャ14が図示非作動位置に復帰するが、それに遅れてバルブボディ3が後退して、変圧通路34のフロント側の端面がキー部材38に当接してバルブボディ3が停止して非作動位置に復帰する。この時に、筒状部材21はバルブボディ3に対して相対的にフロント側へ移動されることになるので、筒状部材21に当接したレバー部材41の外方部分がフロント側へ移動される。これにより、レバー部材41の係合凸部41fが係合凹部44から離脱するようになっている。
本実施例では、筒状部材21とキー部材38とによって、上記レバー部材41による筒状部材21の保持状態を解除する解除手段を構成している。
【0017】
以上の構成において、図1および図2に示したブレーキ倍力装置1の非作動状態では、キー部材38がシェル2のリヤ側の壁面2cに当接している。また、このキー部材38に変圧通路34のフロント側の端面が当接することでバルブボディ3が停止しており、さらに筒状部材21に形成した半径方向孔21bのフロント側の端面および弁プランジャ14における係合部14bのフロント側の端面もキー部材38に当接して筒状部材21および弁プランジャ14が停止している。
この非作動状態では、大気弁座22に弁体24の第2シート部S2が着座して大気弁33は閉鎖されている。他方、キー部材38に当接した筒状部材21によってレバー部材41に於ける係合凸部41fは、バルブボディ3の係合凹部44から離脱してそのフロント側に位置している。また、このとき、レバー部材41の内周部となる円筒部41aのリヤ側端部は、弁プランジャ14の段部14dから離隔している。そのため、筒状部材21に設けた第2真空弁座18は、第1真空弁座17より少しフロント側に位置しており、それら両真空弁座17,18は弁体24の第1シート部S1から離座して真空弁31は開放されている。したがって、各室A、Bが相互に連通し、各室A、B内に負圧が導入されている。また、この非作動状態では、リアクションディスク13のリヤ側の端面とプレートプランジャ14aとがわずかに離隔している。
【0018】
------(通常の緩やかなブレーキ踏込み時の作動説明)
上記非作動状態から図示しないブレーキペダルが緩やかに踏み込まれると、それに連動して入力軸28および弁プランジャ14も緩やかに前進される。そのため、弁体24の第1シート部S1がバルブボディ3の第1真空弁座17に着座して真空弁31が閉鎖される一方、大気弁座22が弁体24の第2シート部S2から離座して大気弁33が開放される。なお、この時、弁プランジャ14は緩やかに前進されるので、弁プランジャ14の段部14dはレバー部材41の円筒部41aとは当接せず、レバー部材41の係合凸部41fはバルブボディ3に対して移動されない。このようにして、真空弁31が閉鎖される一方、大気弁33が開放されるので、変圧通路34を介して変圧室B内に大気が導入される。
したがって、定圧室A内の負圧と変圧室B内の大気との差圧によって、バルブボディ3や出力軸15等がフロント側に向けて前進される。このようにして、ブレーキ倍力装置1が作動されると、出力軸15に作用する出力の反力によってリアクションディスク13がリヤ側へ膨出するので、該リアクションディスク13の端面とプレートプランジャ14aとが当接する。その時点から出力軸15に作用する出力の反力がリアクションディスク13を介して弁プランジャ14、入力軸28および図示しないブレーキペダルに伝達されるようになっている。
この通常の緩やかなブレーキ作動時においては、弁プランジャ14はバルブボディ3に対して大きく前進しないので、弁プランジャ14の段部14dがレバー部材41の円筒部41aに当接することはない。そのため、筒状部材21がバルブボディ3に対して軸方向に進退動することはなく、したがって、両真空弁座17,18の位置関係は、図2に示した非作動時と同じ状態であり、かつ、第1真空弁座17に弁体24の第1シート部S1が着座している。
そして、この作動状態からブレーキペダルの踏み込みが解除されると、弁プランジャ14および入力軸28がリヤ側へ後退すると、キー部材38がシェル2の壁面2cに当接して停止する。この後、キー部材38にバルブボディ3の変圧通路34のフロント側端面および筒状部材21の半径方向孔21bのフロント側端面が当接するので、バルブボディ3および筒状部材21も図示非作動位置に復帰する。
【0019】
--------(緊急ブレーキ時の作動説明)
次に、図1および図2に示した非作動状態からブレーキペダルが急激に踏み込まれると、先ず、弁体24の第1シート部S1が第1真空弁座17に着座して真空弁31が閉鎖される一方、大気弁座22が弁体24の第2シート部S2から離座して大気弁33が開放される。これにより、変圧室Bに大気が導入されるので、バルブボディ3が前進されてブレーキ倍力装置1が作動される。この時、ブレーキペダルの踏み込み速度に対してリアクションディスク13を介しての弁プランジャ14への反力の伝達は遅れるので、その分だけ弁プランジャ14は上記緩やかなブレーキ作動時に比較してバルブボディ3に対して大きく前進される。
これにより、弁プランジャ14がバルブボディ3に対して所定ストローク以上前進すると、弁プランジャ14の段部14dがレバー部材41の円筒部41aに当接して、その円筒部41aを前進させる。そのため、レバー部材41における半径方向部41c、当接部41dおよび係合凸部41fが、ホルダ11のリヤ側端部11cを回動支点としてリヤ側へ後退する。すると、筒状部材21はばね42に抗してバルブボディ3に対してリヤ側へ後退される。
これにより、第1真空弁座17に着座している弁体24に第2真空弁座18が着座して、弁体24を第1真空弁座17から離座させるとともに、弁体24をリヤ側へ移動させる。そのため、大気弁33の開弁量(大気弁座22と第2シート部S2と離隔量)が大きくなる。そして、この時には、レバー部材41の係合凸部41fがバルブボディ3の係合凹部44に係合するので、筒状部材21はバルブボディ3に対して所定ストローク後退した位置に保持され、弁体24の第1シート部S1が第2真空弁座18に着座した位置に保持される。したがって、大気弁33は通常作動時よりも大きく開放されて、変圧室Bに大気が迅速に導入されてブレーキ倍力装置1の出力は迅速に上昇する。この出力の反力によりリアクションディスク13がリヤ側に膨出してプレートプランジャ14aに当接して弁プランジャ14をリヤ側に押し戻すが、弁プランジャ14の大気弁座22が弁体24の第2シート部S2に着座するまでのリアクションディスク13の膨出量が通常作動時よりも大きくなるので、その分だけブレーキ倍力装置1の出力が大きくなる。そのため、ブレーキペダルの急激な踏み込みに即応して大きなブレーキ倍力装置1の出力を迅速に得ることができる。
なお、このブレーキ倍力装置1の緊急作動時には、その後にブレーキペダルの踏力が低下するなどの理由により、弁プランジャ14が若干リヤ側へ戻されるが、この場合にも上記保持手段としてのレバー部材41の係合凸部41fが係合凹部44に係合した状態に維持されるので、筒状部材21や弁体24は、上記状態に保持される。
-------(解放時の説明)
次に、上記緊急作動状態からブレーキペダルの踏み込みが解除されると、弁プランジャ14および入力軸28が後退するので、大気弁座22が弁体24の第2シート部S2に着座して大気弁33が閉鎖される一方、第2真空弁座18は弁体24の第1シート部S1から離座して真空弁31は開放される。これにより、変圧室B内の大気は定圧室A側に排出され、バルボディ3およびパワーピストン5が非作動位置に向けて後退する。
すると、先ず、キー部材38がシェル2のリヤ側の壁面2cに当接してその位置に停止し、そのキー部材38に当接している弁プランジャ14および筒状部材21もそれ以上は後退せずに、その位置に停止する。一方、バルブボディ3およびパワーピストン5は、この後さらに変圧通路34のフロント側の端面が上記キー部材38に当接するまで後退する。それに伴って、停止状態の筒状部材21に対してバルブボディ3がリヤ側へ相対的に後退することになるので、レバー部材41における当接部41dおよび係合凸部41fがバルブボディ3に対してフロント側へ移動されることになり、これによって、係合凸部41fがバルブボディ3の係合凹部44から離脱して図2に示す非作動状態に復帰する。
以上のように、本実施例によれば、緊急ブレーキ時において迅速に大きな出力を得ることができる。
また、本実施例によれば、従来一般のブレーキ倍力装置1に筒状部材21やレバー部材41、ばね42を追加する程度の簡単な構造によって、緊急ブレーキ時にも出力を迅速に上昇させることが可能なブレーキ倍力装置1を提供できる。また、その様に簡略な構成であるため、緊急ブレーキ時においても信頼性が高いブレーキ倍力装置1を提供することができる。
なお、上記実施例においては、レバー部材41に係合凸部41fを形成し、バルブボディ3の内周面に係合凹部44としての環状溝を形成していたが、レバー部材41側に係合凹部を形成するとともにバルブボディ3側に係合凸部を形成しても良い。
【0020】
------(第2実施例)
次に図5は本発明の第2実施例を示したものである。この第2実施例では、上記第1実施例におけるバルブボディ3の内周部の第1真空弁座17を削除して、筒状部材221のリヤ側の端部だけを真空弁座218としたものである。そして、ブレーキ倍力装置101の非作動時においては、この真空弁座218は、上記第1実施例で第1真空弁座17を設けていたバルブボディ3の内周部の段部よりもリヤ側に位置するようにしている。その他の構成は第1実施例と同じであり、第1実施例と対応する部材にはそれぞれ200を加算した部材番号を付している。
この実施例では、図5に示したブレーキ倍力装置201の非作動状態から、図示しないブレーキペダルが緩やかに踏み込まれると、入力軸228および弁プランジャ214が前進して弁体224の第1シート部S1が筒状部材221の真空弁座218に着座して真空弁231が閉鎖され、一方、弁プランジャ214の大気弁座222が弁体224の第2シート部S2から離座して大気弁233が開放される。それ以降の作動は、上述した第1実施例と同じである。
また、ブレーキペダルが急激に踏み込まれる緊急作動時には、入力軸228および弁プランジャ214が前進して弁体224が真空弁座218に着座し、大気弁座222が弁体224から離座してブレーキ倍力装置201が作動する。そのとき第1実施例と同様に弁プランジャ214がバルブボディ203に対して所定ストローク以上ストロークするので、レバー部材241の円筒部241aに弁プランジャ214の段部214dが当接してレバー部材241が回動して筒状部材221をバルブボディ203に対してリヤ側に後退させる。これにより筒状部材221の真空弁座218に着座している弁体224はバルブボディ203に対して後退し、レバー部材241の係合凸部241fがバルブボディ203の係合凹部244に係合した位置に保持される。それ以降の作動は、上述した第1実施例と同じである。したがって、この第3実施例においても、第1実施例と同様に緊急作動時において、ブレーキ倍力装置201は大きな出力を迅速に出力することができる。
上記緊急作動状態からブレーキペダルの踏み込みが解除された場合は、第1実施例と同様に非作動位置に復帰する。
【0021】
--------(第3実施例)
次に、図6は本発明の第3実施例を示したものである。すなわち、この実施例における筒状部材321は、そのリヤ側の外周部を大径部321Aとしてあり、この大径部321Aをバルブボディ303の内周部に摺動自在に嵌合している。この大径部321Aのリヤ側の端部を第2真空弁座318とするとともに、大径部321Aの外周部に装着したシール部材343によって、バルブボディ303の内周面と大径部321Aとの間の気密を保持している。
筒状部材321における大径部321Aよりもフロント側の外周部に、概略円筒状をした筒状弾性部材361を嵌着している。この筒状弾性部材361のリヤ側の端部は、半径方向外方に伸ばしたフランジ部361aとしてあり、そのフランジ部361aを上記大径部321Aのフロント側の端面にフロント側から当接させている。また、この状態のフランジ部361aとそれに対向するバルブボディ303の段部端面とにわたってばね342を弾装してあるので、筒状部材321及び筒状弾性部材361は一体となってバルブボディ303に対して常時リヤ側に向けて付勢されている。
筒状弾性部材361における軸方向のフロント側の端部361bには、円周方向複数箇所に軸方向に伸びる切欠き部を形成してあり、また、それら切欠き部の軸方向リヤ側となる箇所を拡径させている。これにより、筒状弾性部材361のフロント側の端部361bは板ばねとして機能するようになっており、このフロント側の端部361bにより筒状部材321におけるフロント側の外周部を半径方向内方に向けて付勢している。筒状弾性部材361における軸方向の所定位置には、上記キー部材338を挿通させるための開口部を形成している。
【0022】
一方、本実施例の筒状部材321は合成樹脂からなり、そのフロント側の端部には、円周方向複数箇所に軸方向に伸びる切欠き部を形成してあり、それによって円周方向複数箇所に半径方向に弾性変形可能な変形部321Bを形成している。上述したように、これらの変形部321Bは、上記筒状弾性部材361のフロント側の端部361bによって半径方向内方に向けて付勢されている。
各変形部321Bにおけるフロント側の端部の内方には、内方側に向けて突出する係合部321Cを形成している。係合部321Cは軸方向の断面形状が三角形となるように形成してあり、そのリヤ側に半径方向に伸びる段部端面を有するとともに、それよりもフロント側に45度傾斜させた傾斜面を備えている。
一方、本実施例におけるホルダ311は、上記第2実施例と比較して小径部311bの軸方向寸法を短くしている。この小径部311bの外周部には、所定幅の係合凹部としての環状溝311fを形成するとともに、小径部311bの内周のリヤ側に半径方向部311gを形成している。
そして、上記筒状部材321の各変形部321Bを上記ホルダ311の外周部にリヤ側から嵌装し、かつ各係合部321Cを上記ホルダ311の環状溝311fに係合させている。この状態は筒状部材321がバルブボディ303に対して最もフロント側に保持された状態であり、この筒状部材321のリヤ側端部に設けた第2真空弁座318は、隣接外方位置の第1真空弁座317よりも僅かにフロント側に位置している。
筒状部材321における内周部のフロント側には環状段部321Dを形成してあり、この環状段部321Dの内周面は、フロント側を小径とするとともにリヤ側を大径としてあり、それらの境界部をリヤ側が拡径するテーパ面321Fとしている。
【0023】
次に、本実施例の弁プランジャ314は、段部314dにおける外周部を面取りしてあり、そこにフロント側が縮径するテーパ面314eを形成している。
そして、この弁プランジャ314の小径部314cをホルダ311の半径方向部311gの内周面に摺動自在に貫通させてあり、かつ、この小径部314cのフロント側の端面をプランジャプレート314aに当接させている。その他の構成は、上記第1実施例と実質的に同じであり、この第3実施例では上記第1実施例と対応する部材にそれぞれ300を加算した部材番号を付している。
後述するように、通常のブレーキ作動時においては、入力軸328及び弁プランジャ314はバルブボディ303に対して所定ストロークよりも小さな量だけしか前進しないので、この時には上記弁プランジャ314のテーパ面314eは、筒状部材321のテーパ面321Fと対向するが当接しないようになっている。そのため、筒状部材321の変形部321Bが拡径されることはなく、係合部321Cは環状溝311fに係合したままとなり、したがって、筒状部材321はバルブボディ3に対して最もフロント側の位置に保持されている(図6、図7参照)。
これに対して、図8に示すように、ブレーキペダルが急激に踏み込まれる緊急ブレーキ時においては、入力軸328及び弁プランジャ314はバルブボディ303に対して通常のブレーキ作動時よりも大きく前進されるので、弁プランジャ314のテーパ面314eが筒状部材321のテーパ面321Fと当接して、筒状部材321の変形部321Bが拡径される。そのため、係合部321Cは環状溝311fから脱落して、バルブボディ303に対する筒状部材321の連結状態は解除される。これに伴い、筒状部材321はばね342の付勢されてバルブボディ303に対してリヤ側へ後退される。そのため、筒状部材321に設けた第2真空弁座318が弁体324の第1シート部S1に当接して、弁体324をリヤ側へ後退させる。そして、筒状部材321は、その段部端面321Gがキー部材338に当接し、その状態のキー部材338が変圧通路334のリヤ側の端面に当接する位置で停止されてその位置に保持される。これにより、大気弁座322と第2シート部S2とからなる大気弁333の開放量が、上記通常作動時の場合よりも大きく開放されるようになっている。
このように、第3実施例における保持手段は、環状溝311f、筒状部材321、ばね342、キー部材338、変圧通路334及び弁プランジャ314のテーパ面314eを備えている。また、この第3実施例における解除手段は、環状溝311f、筒状部材321、筒状弾性部材361、キー部材338を備えている。
【0024】
---------(第3実施例の作動説明)
以上の構成において、図6に示すブレーキ倍力装置301の非作動状態では、シェル302のリヤ側の壁面302cに当接しているキー部材338に弁プランジャ314の係合部314bが当接することにより、弁プランジャ314はシェル302内で最もリヤ側となる後退端に位置している。また、この時には、筒状部材321も、段部端面321Gがキー部材338に当接した後退端に位置している。また、このときには、弁プランジャ314のテーパ面314eは、上記筒状部材321のテーパ面321Fと対向するリヤ側に位置し、かつ、それらの間に間隙が維持されている。
この非作動状態では、大気弁座322に弁体324の第2シート部S2が着座して大気弁333は閉鎖されている。また、筒状部材321の係合部321Cはホルダ311の環状溝311fに係合している。つまり、筒状部材321はバルブボディ303に対する前進位置に保持されている。そのため、筒状部材321に設けた第2真空弁座318は、第1真空弁座317よりも少しフロント側に位置しており、それら両真空弁座317,318は弁体324の第1シート部S1から離座して真空弁331は開放されている。したがって、各室A、Bが相互に連通し、各室A、B内に負圧が導入されている。また、この非作動状態では、リアクションディスク313のリヤ側の端面とプランジャプレート314aとがわずかに離隔している。
【0025】
--------(通常の緩やかなブレーキ作動時)
この非作動状態から図示しないブレーキペダルが緩やかに踏み込まれると、それに連動して入力軸328および弁プランジャ314も緩やかに前進される。この通常の緩やかなブレーキペダルの踏込み時には、弁プランジャ314はバルブボディ303及びホルダ311に対して所定のストローク未満しか前進しないので、弁プランジャ314のテーパ面314eは、筒状部材321のテーパ面321Fに近接するが当接しない。そのため、筒状部材321の変形部321Bが半径方向外方に向けて変形されることはなく、係合部321Cはホルダ311の環状溝311fに係合したままとなっている(図7)。
したがって、第1真空弁座317に弁体324の第1シート部S1が着座して真空弁331が閉鎖される一方、大気弁座322が弁体324の第2シート部S2から離座して大気弁333が開放される。
このようにして、真空弁331が閉鎖される一方、大気弁333が開放されるので、変圧通路334を介して変圧室B内に大気が導入される。したがって、バブルボディ303等がフロント側へ向けて前進されてブレーキ倍力装置301が作動される。
そして、出力軸315に作用するブレーキ反力によってリアクションディスク313のリヤ側の端面が膨出してプランジャプレート314aに当接するので、その時点から弁プランジャ314及び入力軸328を介して図示しないブレーキペダルに伝達されるようになっている。
このように、通常の緩やかなブレーキペダルの踏込みによるブレーキ倍力装置301の作動時においては、筒状部材321はバルブボディ303に対して最もフロント側の位置に保持される。
この作動状態からブレーキペダルの踏み込みが解除されると、弁プランジャ314および入力軸328がリヤ側へ後退して、キー部材338がシェル302の壁面302cに当接して停止する。この後、キー部材338に弁プランジャ314における係合部314bのフロント側端面が当接して停止し、その後、キー部材338にバルブボディ303における変圧通路334のフロント側端面および筒状部材321の段部端面321Gが当接して停止する。したがって、バルブボディ303および筒状部材321等は図6に示す非作動位置に復帰する。
【0026】
-------(緊急ブレーキ時)
次に、図6に示した非作動状態からブレーキペダルが急激に踏み込まれると、弁プランジャ314および入力軸328がバルブボディ303およびホルダ311に対してフロント側へ所定ストローク以上移動される。
そのため、先ず、弁体324の第1シート部S1が第1真空弁座317に着座して真空弁331が閉鎖される一方、大気弁座322が弁体324の第2シート部S2から離座して大気弁333が開放される。また、弁プランジャ314のテーパ面314eが筒状部材321のテーパ面321Fに当接した後、さらにフロント側へ前進するので、筒状部材321の変形部321Bが拡径されて、係合部321Cが環状溝311fから脱落する。
そのため、ばね342によってリヤ側へ付勢されている筒状部材321は、バルブボディ303およびホルダ311に対してリヤ側へ向けて後退して、第2真空弁座318が弁体324の第1シート部S1に着座した後、さらに弁体324をリヤ側へ後退させる(図 8参照)。筒状部材321はその段部端面321Gがキー部材338に当接し、さらにそのキー部材338が変圧通路334のリヤ側の端面に当接する後退位置でバルブボディ303に対する後退を停止してその位置に保持される。
これにより、大気弁座322と第2シート部S2が大きく離隔し、それらからなる大気弁333が通常作動時よりも大きく開放された状態に保持される。そのため、大気が変圧室Bに迅速に導入され、ブレーキ倍力装置301の出力は迅速に上昇する。この出力の反力によりリアクションディスク313がリヤ側に膨出してプレートプランジャ314aに当接して弁プランジャ314をリヤ側に押し戻すが、弁プランジャ314の大気弁座322が弁体324の第2シート部S2に着座するまでのリアクションディスク313の膨出量が通常作動時より大きくなるので、その分だけブレーキ倍力装置301の出力が大きくなる。このように、この第3実施例においても、上記各実施例と同様に緊急作動時に大きな出力を迅速に得られるようになっている。
【0027】
また、この緊急ブレーキ時の作動状態からブレーキペダルの踏み込みが解除されると、入力軸328および弁プランジャ314が後退して、キー部材338がシェル302の壁面302cに当接して停止する。またこれにより、筒状部材321および弁プランジャ314が図示非作動位置に復帰するが、それに遅れてバルブボディ303及びホルダ311が後退して、変圧通路334のフロント側の端面がキー部材338に当接してバルブボディ303が停止して非作動位置に復帰する。この過程において、筒状部材321はバルブボディ303に対して相対的にフロント側へ移動されることになるので、筒状部材321の係合部321Cの傾斜面がホルダ311のリヤ側外周部に嵌挿されてからフロント側へ摺動した後、係合部321Cがホルダ311の環状溝311fに係合し、図6に示した非作動位置に復帰する。このような第3実施例においても、上記各実施例と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記各実施例は、本発明をシングルタイプのブレーキ倍力装置に適用した場合について説明したが、定圧室と変圧室が2対のタンデムブレーキ倍力装置あるいは定圧室と変圧室が3対のトリプルタイプのタンデムブレーキ倍力装置にも本発明を適用することができることは勿論である。
【0028】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、急激なブレーキペダルの踏み込み作動に即応して出力を迅速に増大させることが可能なブレーキ倍力装置を提供できるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施例を示す断面図
【図2】 図1の要部の拡大図
【図3】 図1に示したレバー部材41の正面図
【図4】 図3のIV―IVに沿う断面図
【図5】 本発明の第2実施例を示す断面図
【図6】 本発明の第3実施例を示す断面図
【図7】 図7に示した構成部材の通常ブレーキ作動時の作動状態を示す図
【図8】 図7に示した構成部材の緊急作動時の作動状態を示す断面図
【符号の説明】
1 ブレーキ倍力装置 3 バルブボディ
5 パワーピストン 14 弁プランジャ
16 弁機構 17 第1真空弁座
18 第2真空弁座 21 筒状部材
21d 環状溝 22 大気弁座
24 弁体 28 入力軸
31 真空弁 33 大気弁
38 キー部材 41 レバー部材
41f 係合凸部(係合部) 42 ばね
44 係合凹部(係合部) 51 ボール
52 保持部材 52d 環状溝
53 ばね
A 定圧室 B 変圧室
Claims (9)
- シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピストンと、上記シェル内における上記パワーピストンのフロント側に形成した定圧室およびリヤ側に形成した変圧室と、上記バルブボディの内部に設けられて上記変圧室への流体の給排を切り換え制御する弁機構と、この弁機構を作動させる入力軸とを備え、上記弁機構は、上記入力軸に接続されて大気弁座を有する弁プランジャと、上記バルブボディの内部に設けた真空弁座と、上記大気弁座および真空弁座に着座可能な弁体とを備えたブレーキ倍力装置において、
上記バルブボディに筒状部材を摺動自在に設けて、この筒状部材に上記真空弁座を形成し、上記バルブボディの半径方向孔および上記筒状部材の半径方向孔にキー部材を挿通させ、ブレーキ倍力装置の非作動状態においては、上記キー部材をシェルの内面に当接させるとともに該キー部材に上記バルブボディと弁プランジャを当接させてそれらと入力軸を非作動位置に位置させ、
ブレーキペダルが急激に踏み込まれて上記入力軸が非作動位置から上記バルブボディに対して所定ストローク前進したときに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記真空弁座を上記弁体に着座させるとともに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持する保持手段を設け、
さらに、上記入力軸が非作動位置に戻ったときに、上記保持手段による上記筒状部材の保持状態を解除して上記筒状部材を非作動位置に復帰させる解除手段を設け、
上記保持手段は上記バルブボディと係合可能なレバー部材を備え、上記弁プランジャが前進されて上記レバー部材の内方部に当接することにより、該レバー部材の外方部によって上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記レバー部材と上記バルブボディを係合させ、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持するようになっており、
上記解除手段は、非作動位置で上記シェルの内面に当接して上記弁プランジャの非作動位置での後退限を規制する上記キー部材と、上記筒状部材の上記半径方向孔に形成されて上記キー部材と当接する当接面とを備え、上記入力軸が非作動位置に戻った時に、上記シェルの内面に当接した上記キー部材が上記筒状部材の当接面に当接して、上記筒状部材が上記バルブボディに対して前進されて、上記バルブボディと上記レバー部材との係合状態が解除されることを特徴とするブレーキ倍力装置。 - シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピストンと、上記シェル内における上記パワーピストンのフロント側に形成した定圧室およびリヤ側に形成した変圧室と、上記バルブボディの内部に設けられて上記変圧室への流体の給排を切り換え制御する弁機構と、この弁機構を作動させる入力軸とを備え、上記弁機構は、上記入力軸に接続されて大気弁座を有する弁プランジャと、上記バルブボディに設けた第1真空弁座と、上記大気弁座と第1真空弁座に着座可能な弁体とを備えたブレーキ倍力装置において、
上記バルブボディに筒状部材を摺動自在に設けて、この筒状部材に上記第1真空弁座に対して並列に第2真空弁座を形成し、上記バルブボディの半径方向孔および上記筒状部材の半径方向孔にキー部材を挿通させ、ブレーキ倍力装置の非作動状態においては、上記キー部材をシェルの内面に当接させるとともに該キー部材に上記バルブボディと弁プランジャを当接させてそれらと入力軸を非作動位置に位置させ、
ブレーキペダルが急激に踏み込まれて上記入力軸が非作動位置から上記バルブボディに対して所定ストローク前進したときに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記第2真空弁座を上記弁体に着座させるとともに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持する保持手段を設け、
さらに、上記入力軸が非作動位置に戻ったときに、上記保持手段による上記筒状部材の保持状態を解除して上記筒状部材を非作動位置に復帰させる解除手段を設け、
上記保持手段は上記バルブボディと係合可能なレバー部材を備え、上記弁プランジャが前進されて上記レバー部材の内方部に当接することにより、該レバー部材の外方部によって上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記レバー部材と上記バルブボディを係合させ、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持するようになっており、
上記解除手段は、非作動位置で上記シェルの内面に当接して上記弁プランジャの非作動位置での後退限を規制する上記キー部材と、上記筒状部材の上記半径方向孔に形成されて上記キー部材と当接する当接面とを備え、上記入力軸が非作動位置に戻った時に、上記シェルの内面に当接した上記キー部材が上記筒状部材の当接面に当接して、上記筒状部材が上記バルブボディに対して前進されて、上記バルブボディと上記レバー部材との係合状態が解除されることを特徴とするブレーキ倍力装置。 - 非作動位置では、上記第2真空弁座は、上記第1真空弁座よりもフロント側に位置しており、この位置では上記弁体は上記第1真空弁座のみに着座可能となっていることを特徴とする請求項2に記載のブレーキ倍力装置。
- 上記保持手段のレバー部材は上記バルブボディに回動支点を有するととともに、この回動支点を挟んで上記内方部と外方部とを備えており、上記弁プランジャが前進されて上記内方部に当接すると、該レバー部材は、上記回動支点を中心に回動されることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のブレーキ倍力装置。
- シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピストンと、上記シェル内における上記パワーピストンのフロント側に形成した定圧室およびリヤ側に形成した変圧室と、上記バルブボディの内部に設けられて上記変圧室への流体の給排を切り換え制御する弁機構と、この弁機構を作動させる入力軸とを備え、上記弁機構は、上記入力軸に接続されて大気弁座を有する弁プランジャと、上記バルブボディの内部に設けた真空弁座と、上記大気弁座および真空弁座に着座可能な弁体とを備えたブレーキ倍力装置において、
上記バルブボディに筒状部材を摺動自在に設けるとともに、上記筒状部材をバルブボディに対してリヤ側に付勢する弾性部材を設け、上記筒状部材に上記真空弁座を形成し、上記バルブボディの半径方向孔および上記筒状部材の半径方向孔にキー部材を挿通させ、ブレーキ倍力装置の非作動状態においては、上記キー部材をシェルの内面に当接させるとともに該キー部材に上記バルブボディと上記筒状部材および弁プランジャを当接させてそれらと入力軸を非作動位置に位置させ、
ブレーキペダルが急激に踏み込まれて上記入力軸が非作動位置から上記バルブボディに対して所定ストローク前進した緊急ブレーキ時に、上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記真空弁座を上記弁体に着座させるとともに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持する保持手段を設け、
さらに、上記入力軸が非作動位置に戻ったときに、上記保持手段による上記筒状部材の保持状態を解除して上記筒状部材を非作動位置に復帰させる解除手段を設け、
上記保持手段は、上記筒状部材におけるフロント側に設けられて半径方向外方へ弾性変形可能な係合部と、上記バルブボディまたはそれと一体の組立体に設けられて上記筒状部材の係合部が係合する係合凹部と、上記筒状部材をリヤ側へ付勢する上記弾性部材とを備えており、非作動位置では上記係合部が上記係合凹部に係合する一方、上記緊急ブレーキ時に上記弁プランジャの外周部が上記筒状部材の内周部のテ―パ面に当接することで、上記係合部が半径方向外方へ移動されて上記係合凹部から離脱するようになっており、
上記解除手段は、非作動位置で上記シェルの内面に当接して上記弁プランジャの非作動位置での後退限を規制する上記キー部材と、上記筒状部材の半径方向孔に形成されて上記キー部材と当接する当接面を備えることを特徴とするブレーキ倍力装置。 - シェル内に摺動自在に設けたバルブボディと、このバルブボディに設けたパワーピストンと、上記シェル内における上記パワーピストンのフロント側に形成した定圧室およびリヤ側に形成した変圧室と、上記バルブボディの内部に設けられて上記変圧室への流体の給排を切り換え制御する弁機構と、この弁機構を作動させる入力軸とを備え、上記弁機構は、上記入力軸に接続されて大気弁座を有する弁プランジャと、上記バルブボディに設けた第1真空弁座と、上記大気弁座と第1真空弁座に着座可能な弁体とを備えたブレーキ倍力装置において、
上記バルブボディに筒状部材を摺動自在に設けて、この筒状部材に上記第1真空弁座に対して並列に第2真空弁座を形成するとともに、上記筒状部材をバルブボディに対してリヤ側に付勢する弾性部材を設け、上記バルブボディの半径方向孔および上記筒状部材を半径方向孔にキー部材を挿通させ、ブレーキ倍力装置の非作動状態においては、上記キー部材をシェルの内面に当接させるとともに該キー部材に上記バルブボディと上記筒状部材および弁プランジャを当接させてそれらと入力軸を非作動位置に位置させ、
ブレーキペダルが急激に踏み込まれて上記入力軸が非作動位置から上記バルブボディに対して所定ストローク前進した緊急ブレーキ時に、上記筒状部材を上記バルブボディに対して後退させて、上記第2真空弁座を上記弁体に着座させるとともに、上記筒状部材を上記バルブボディに対して所定ストローク後退させた位置に保持する保持手段を設け、
さらに、上記入力軸が非作動位置に戻ったときに、上記保持手段による上記筒状部材の保持状態を解除して上記筒状部材を非作動位置に復帰させる解除手段を設け、
上記保持手段は、上記筒状部材におけるフロント側に設けられて半径方向外方へ弾性変形可能な係合部と、上記バルブボディまたはそれと一体の組立体に設けられて上記筒状部材の係合部が係合する係合凹部と、上記筒状部材をリヤ側へ付勢する上記弾性部材とを備えており、非作動位置では上記係合部が上記係合凹部に係合する一方、上記緊急ブレーキ時に上記弁プランジャの外周部が上記筒状部材の内周部のテーパ面に当接することで、上記係合部が半径方向外方へ移動されて上記係合凹部から離脱するようになっており、
上記解除手段は、非作動位置で上記シェルの内面に当接して上記弁プランジャの非作動位置での後退限を規制する上記キー部材と、上記筒状部材の半径方向孔に形成されて上記キー部材と当接する当接面を備えることを特徴とするブレーキ倍力装置。 - 上記係合部の弾性力または、上記係合部を半径方向に付勢する第2弾性部材の付勢力によって上記係合部が上記係合凹部に係合されることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載のブレーキ倍力装置。
- 上記保持手段の上記組立体は、フロント側がリアクションディスクと対向するホルダであることを特徴とする請求項5〜請求項7のいずれか1つに記載のブレーキ倍力装置。
- 上記解除手段の上記キー部材は、上記弁プランジャの非作動位置での後退限を規制するとともに、上記筒状部材および上記バルブボディに形成され、少なくとも上記筒状部材の半径方向孔に形成された当接面に対して当接可能であって、上記入力軸が非作動位置に戻ったときに、上記キー部材が上記筒状部材の当接面に当接して上記筒状部材が上記バルブボディに対して前進させることにより、上記筒状部材の係合部と上記バルブボディの係合凹部とを係合させて上記筒状部材を非作動位置に復帰させることを特徴とする請求項5または請求項6に記載のブレーキ倍力装置。
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