JP3879800B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等、用紙上に画像を形成する画像形成装置に係り、特に、複数種類の用紙を収容することができるいわゆる複合トレイを備えた画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
いわゆる複合トレイを備えた画像形成装置の一例として、特開平8−208051号公報に記載されているものがある。この公報に記載の画像形成装置は、装置本体と、この装置本体に対して出入れ可能な複合トレイとを備えている。装置本体は、ピックアップローラ、フィードローラおよびリタードローラで構成される給紙機構と、この給紙機構により送り出された用紙上に画像を形成する画像形成部とを有している。複合トレイは、装置本体に出入れ可能に設けられたトレイフレームと、このトレイフレームの底部に回動自在に支持された支持プレートと、この支持プレートに連設され、複数種類の用紙を収容する複数の用紙収容トレイと、支持プレートを押し上げる押上アームと、複数の用紙収容トレイを給紙方向およびその逆方向に移動させる駆動機構とを有している。
【0003】
このような画像形成装置により給紙動作を行う場合、駆動機構により複数の用紙収容トレイを給紙方向に所定の位置まで移動させ、次いで押上アームにより支持プレートを回動させて複数の用紙収容トレイを押し上げ、用紙収容トレイに収容された用紙をピックアップローラに当接させ、その後ピックアップローラおよびフィードローラを回転させて用紙を画像形成部に向けて送り出す。
【0004】
しかし、上記公報に記載の画像形成装置では、給紙動作中に複合トレイが装置本体から引き出される可能性がある。この場合、複数の用紙収容トレイが給紙方向側に移動したままの状態で複合トレイが引き出されると、下部の用紙収容トレイに用紙を補給しにくくなり、極端な場合には用紙の補給ができなくなる。また、用紙収容トレイの移動中に複合トレイが引き出されると、用紙収容トレイとトレイフレームとの間に指をはさんでしまう恐れがある。
【0005】
そこで、このような問題を解決すべく、特開平10−55082号公報に記載の画像形成装置が提案された。この公報に記載の画像形成装置は、多種用紙収容トレイ(複合トレイ)のスライドフレームの給紙方向側に1対の係止ピンを形成すると共に、プリンタ本体および多種用紙収容トレイのトレイフレームの当該係止ピンに対抗する位置にそれぞれ係止孔を形成したものである。このような画像形成装置では、用紙載置台(用紙収容トレイ)に積載された用紙を給紙機構に供給するためにスライドフレームを給紙方向側に所定量移動させると、1対の係止ピンが係止孔に挿入され、これにより多種用紙収容トレイをプリンタ本体から引き出すことを防止できる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の特開平8−208051号公報および特開平10−55082号公報に記載の画像形成装置においては、いずれも以下の問題点が存在する。
【0007】
すなわち、一般的な画像形成装置では、給紙動作を行っていないときには、複数の用紙収容トレイは、当該用紙収容トレイに用紙を補給するための用紙補給位置にある。そして、例えば用紙選択の操作ボタンが操作されると、当該用紙収容トレイは選択された用紙が給紙機構のピックアップローラに当接する給紙位置まで移動し、その給紙位置で給紙動作を行い、その後給紙動作が終了すると、当該用紙収容トレイが給紙位置から用紙補給位置に戻るようになっている。このように給紙動作を行うには、複数の用紙収容トレイを用紙補給位置から給紙位置に移動させる必要があるため、操作ボタンが操作されてから給紙動作を行うまでにかなりの時間を要し、非常に生産性が悪い。
【0008】
本発明の目的は、給紙動作を行うための用紙収容トレイの移動量を必要最小限にし、生産性を向上させることができる画像形成装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明は、装置本体に対して出し入れ可能なトレイフレームに設けられ、複数種類の用紙を収容する複数の用紙収容トレイと、この用紙収容トレイに収容された用紙を送り出す給紙手段と、この給紙手段から送られてきた用紙上に画像を形成する画像形成手段と、複数種類の用紙のいずれかを選択する選択手段と、用紙収容トレイを、当該用紙収容トレイに用紙を補給するための用紙補給位置および給紙手段が用紙を送り出すことのできる給紙位置の間で移動させる移動手段と、移動手段および給紙手段を制御して給紙動作を実行する制御手段とを備え、制御手段は、選択手段で用紙が選択される前に、用紙収容トレイを、用紙補給位置と複数種類の用紙のいずれかに対応する給紙位置との間の待機位置にあらかじめ移動させておき、選択手段で用紙が選択されると、用紙収容トレイを待機位置から当該選択された用紙に対応する給紙位置に移動させるよう、移動手段を制御する第1移動制御手段を有することを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0010】
このように第1移動制御手段を設けることにより、給紙動作を行っていないときには、複数の用紙収容トレイは待機位置で待機した状態となり、選択手段で用紙が選択されると、用紙収容トレイが待機位置から給紙位置に移動する。したがって、給紙動作を行うための用紙収容トレイの移動量が従来に比べて少なくなり、選択手段で用紙が選択されてから給紙動作が開始されるまでの時間が短縮され、これにより生産性が向上する。
【0011】
上記画像形成装置において、好ましくは、給紙手段による選択手段で選択された用紙の送り出しが終了したかどうかを検出する給紙終了検出手段をさらに備え、制御手段は、給紙終了検出手段により選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、用紙収容トレイを給紙位置から移動させるための信号を入力するまで、当該用紙収容トレイを当該給紙位置に停止させておくよう、移動手段を制御する第2移動制御手段をさらに有する。
【0012】
このように第2移動制御手段を設けることにより、給紙手段による用紙の送り出しが終了した後、次に送り出す用紙が前回と同じであれば、用紙収容トレイを移動させることなしに給紙動作を行うことができ、これにより生産性がより向上する。
【0013】
この場合、好ましくは、用紙収容トレイを用紙補給位置に戻すことを指示する指示手段をさらに備え、第2移動制御手段は、給紙終了検出手段により選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、指示手段で用紙収容トレイを用紙補給位置に戻すことが指示されると、当該用紙収容トレイを給紙位置から当該用紙補給位置に移動させるよう、移動手段を制御する。これにより、ユーザーがトレイフレームを装置本体から引き出したいときには、直ちに用紙収容トレイを給紙位置から用紙補給位置に戻し、トレイフレームを引き出すことができる。
【0014】
また、第2移動制御手段は、給紙終了検出手段により選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、選択手段で他の用紙が選択されると、用紙収容トレイを給紙位置から当該他の用紙に対応する新しい給紙位置に移動させるよう、移動手段を制御してもよい。これにより、用紙収容トレイが給紙位置にあっても、直ちに用紙収容トレイを他の用紙に対応する新しい給紙位置に移動させ、当該他の用紙を送り出すことができる。
【0015】
さらに、給紙終了検出手段により選択された用紙の送り出しが終了したことが検出されてから所定時間が経過したかどうかを検出する時間検出手段をさらに備え、第2移動制御手段は、時間検出手段で選択された用紙の送り出しが終了したことが検出されてから所定時間が経過したことが検出されると、用紙収容トレイを給紙位置から待機位置に移動させるよう、移動手段を制御してもよい。これにより、次に送り出す用紙が前回と異なる場合に、用紙収容トレイをいちいち給紙位置から待機位置に戻さなくてすむ。
【0016】
また、上記画像形成装置において、好ましくは、用紙収容トレイが用紙補給位置から給紙位置に移動する途中で、トレイフレームを装置本体から引き出すことができないようにロックするロック機構をさらに備え、待機位置を、ロック機構によりトレイフレームがロック状態になる位置とする。これにより、用紙収容トレイが待機位置にあるときに、誤ってトレイフレームを装置本体から引き出してしまうことが防止される。
【0017】
また、上記の目的を達成するため、本発明は、装置本体に対して出し入れ可能なトレイフレームに設けられ、複数種類の用紙を収容する複数の用紙収容トレイと、この用紙収容トレイに収容された用紙を送り出す給紙手段と、この給紙手段から送られてきた用紙上に画像を形成する画像形成手段と、複数種類の用紙のいずれかを選択する選択手段と、用紙収容トレイを、当該用紙収容トレイに用紙を補給するための用紙補給位置および給紙手段が用紙を送り出すことのできる給紙位置の間で移動させる移動手段と、移動手段および給紙手段を制御して給紙動作を実行する制御手段と、給紙手段による選択手段で選択された用紙の送り出しが終了したかどうかを検出する給紙終了検出手段と、用紙収容トレイから送り出された用紙にジャムが発生しているかどうかを検出するジャム検出手段とを備え、制御手段は、給紙終了検出手段により選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、用紙収容トレイを給紙位置から移動させるための信号を入力するまで、当該用紙収容トレイを当該給紙位置に停止させておくよう、移動手段を制御する一方、ジャム検出手段にてジャムが発生したと検出されると、用紙収容トレイを、給紙位置から用紙補給位置まで移動させるよう、移動手段を制御することを特徴とする画像形成装置を提供する。
【0018】
これにより、給紙手段による用紙の送り出しが終了した後、次に送り出す用紙が前回と同じであれば、用紙収容トレイを移動させることなしに給紙動作を行うことができるため、給紙動作が開始されるまでの時間が短縮され、生産性が向上する。
【0019】
上記画像形成装置において、好ましくは、用紙収容トレイを用紙補給位置に戻すことを指示する指示手段をさらに備え、制御手段は、給紙終了検出手段により選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、指示手段で用紙収容トレイを用紙補給位置に戻すことが指示されると、当該用紙収容トレイを給紙位置から当該用紙補給位置に移動させるよう、移動手段を制御する。これにより、ユーザーがトレイフレームを装置本体から引き出したいときには、直ちに用紙収容トレイを給紙位置から用紙補給位置に戻し、トレイフレームを引き出すことができる。
【0020】
また、制御手段は、給紙終了検出手段により選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、選択手段で他の用紙が選択されると、用紙収容トレイを給紙位置から当該他の用紙に対応する新しい給紙位置に移動させるよう、移動手段を制御してもよい。これにより、用紙収容トレイが給紙位置にあっても、直ちに用紙収容トレイを他の用紙に対応する新しい給紙位置に移動させ、当該他の用紙を送り出すことができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面を参照して説明する。
【0022】
図1は、本実施形態の画像形成装置である複写機を示す概略構成図である。この複写機は、上面にコピーガラス1aが設けられた装置本体1と、この装置本体1の上部にコピーガラス1aを開閉自在に覆うように設置され、載置部(図示せず)に置かれた原稿を自動的にコピーガラス1a上に搬送する自動原稿搬送装置2とを備えている。
【0023】
装置本体1は、自動原稿搬送装置2によりコピーガラス1a上に搬送された移動原稿またはコピーガラス1a上に載置された固定原稿の画像を読み取って画像信号に変換する原稿読取部3と、この原稿読取部3からの画像信号に基づいて用紙上に可視像を形成する画像形成部4と、この画像形成部4に対して用紙を供給する給紙部5とを有している。
【0024】
画像形成部4は、帯電装置(図示せず)により帯電され、露光装置14からのレーザビームにより露光されることによって静電潜像を形成する感光体ドラム6と、この感光体ドラム6上に形成された静電潜像をトナー等の現像剤で画像として可視化すなわち現像する現像装置7と、この現像装置7により現像された画像を給紙部5から送られてきた用紙に転写する転写装置8と、この転写装置8により用紙に転写された画像を当該用紙に定着させて排出口13に送り出す定着装置9とを有している。
【0025】
給紙部5は、装置本体1に出し入れ可能に設けられ、用紙を収容する複数(ここでは3つ)の給紙トレイ10,10a,10bと、給紙トレイ10,10a,10bに対応して設けられた給紙装置11,11a,11bと、この給紙装置11,11a,11bから送り出された用紙を画像形成部4に搬送するための複数の搬送ロール12とを有している。ここで、給紙トレイ10は複数種類の用紙を収容することができるいわゆる複合トレイであり、給紙トレイ10a,10bは所定のサイズの用紙のみを収容する一般的なトレイである。なお、1点鎖線Rは給紙装置11,11a,11bから送り出された用紙の搬送路である。
【0026】
次に、本発明の主要部分である複合トレイ10および給紙装置11について説明する。
【0027】
図2は、給紙装置11の構成図を含んだ複合トレイ10の側面断面図であり、図3は複合トレイ10の平面断面図である。給紙装置11は、複合トレイ10に収容された用紙に当接(圧接)して当該用紙を順次送り出すピックアップロール15と、このピックアップロール15からの用紙を重送を防止しながら送り出すフィードローラ16aおよびリタードローラ16bと、ピックアップロール15およびフィードローラ16aを駆動する駆動モータ17とを有している。フィードローラ16aと対をなすリタードローラ16bは、フィードローラ16aの回転により連れ回る。ここで、ピックアップロール15は、用紙に対して当接/離隔できるように垂直方向に移動可能にすることもできる。
【0028】
複合トレイ10は、装置本体1に対して出し入れ可能なトレイフレーム21を有し、このトレイフレーム21には、支持プレート23が給紙装置11と反対側の端部に設けられたヒンジ部材22を介して回動自在に支持されている。また、トレイフレーム21の中央部には押上アーム25が回動自在に取り付けられ、この押上アーム25はステッピングモータ26の回転により回動し、支持プレート23を押し上げる。
【0029】
なお、支持プレート23を押し上げる手段としては、これ以外にも、例えば支持プレート23にクランプされたタイミングベルトと、タイミングベルトを駆動するモータとを設け、タイミングベルトの上下動に連動して支持プレート23も上下動させるようにしてもよい。
【0030】
支持プレート23上には、3つの用紙収容トレイT1,T2,T3が下から順に積み重ねられており、一番下側の用紙収容トレイT1に最も大きなサイズの用紙が収容され、一番上側の用紙収容トレイT3に最も小さなサイズの用紙が収容されるようになっている。用紙収容トレイT1〜T3は、それぞれ、用紙を収容するための収容部28と、この収容部28の両側に位置する支持部29,29とからなり、収容部28には用紙の収容位置を決めるための3つのガイド部材30が取り付けられている。
【0031】
ここでは、3つのガイド部材30で位置決めを行ういわゆるセンタレジ方式としているが、収容部28の一側板と2つのガイド部材30で位置決めを行ういわゆるサイドレジ方式としてもよい。また、収容部28を支持部29,29に対して給紙装置11と反対側の端部を中心に回動可能な構成とし、用紙収容トレイT1,T2の収容部28に用紙を入れやすくすることもできる。
【0032】
支持部29には、用紙収容トレイT1〜T3を給紙装置11の位置する方向(以下、給紙方向という)およびその逆方向に移動させる駆動機構が設けられている。以下、この駆動機構を図3および図4により詳細に説明する。
【0033】
図4において、用紙収容トレイT1の支持部29(支持部29a)の反給紙方向側の端部(以下、後端部という)には長孔31が形成され、この長孔31内にはカム40が軸32によって支持部29aに対して回動自在に配置されている。カム40の先端部には、下方に突出する半円状の駆動部40aおよび上方に突出する略矩形状の係合部40bが形成されている。また、支持プレート23にはカム面41aを有する長孔41が形成されており、この長孔41にカム40の駆動部40aが入り込めるようになっている。
【0034】
支持部29aの中央部には前後方向(図4で見て左右方向)に延びるカム溝34が形成されており、このカム溝34は、第1溝部34aと、この第1溝部34aから給紙方向に延び、第1溝部34aよりも深い第2溝部34bとで構成されている。また、支持部29aの給紙方向側の端部(以下、前端部という)には前後方向に延びるガイド溝35が形成されている。
【0035】
用紙収容トレイT2の支持部29(支持部29b)の中央部には長孔36が形成され、この長孔36内にはカム42が軸37によって支持部29bに対して回動自在に配置されている。このカム42は、上記カム40とほぼ同じ形状の駆動部42aおよび係合部42bを有し、駆動部42aはカム溝34の第1溝部34aに前後方向に摺動可能に収容されている。また、長孔36の後端部には段部36aが形成され、この段部36aにカム40の係合部40bが収容されている。また、支持部29bの先端部には、上記ガイド溝35と同じガイド溝38が形成されるとともに、下方に突出し、ガイド溝35を摺動するスライド部43が形成されている。
【0036】
用紙収容トレイT3の支持部29(支持部29c)の先端部には、上記カム42の係合部42bを収容する溝39が形成されるとともに、下方に突出し、ガイド溝38を摺動するスライド部44が形成されている。
【0037】
また、図3に示すように、用紙収容トレイT3の支持部29の両側部にはラック46がそれぞれ取り付けられており、ラック46にはピニオン47が噛み合わせられ、このピニオン47は駆動モータ48により回転するようになっている。この構成において、駆動モータ48をいずれかの方向へ回転させると、その回転がピニオン47を介してラック46に伝達され、用紙収容トレイT3が給紙方向または反給紙方向へ移動する。
【0038】
また、本実施形態の複写機は、図2および図3に示すように、ロック機構50を備えており、このロック機構50は、断面L字型の係止アーム52と、装置本体1に設けられ、係止アーム52と係合する断面凹型のアーム受け部材53とを有している。係止アーム52は、トレイフレーム21のトレイ挿入方向側の側面部にピン51を介して回転可能に取り付けられた連結部52bと、当該側面部に形成された切欠部21aに挿入され、用紙収容トレイT1に当接可能な位置まで延びた当接部52aとからなっている。
【0039】
このようなロック機構50において、用紙収容トレイT1が給紙方向に移動し、用紙収容トレイT1の支持部29に設けられたカム40の駆動部40aが支持プレート23に設けられた長孔41に入り込んだ時点で、図5に示すように、用紙収容トレイT1の前端部が係止アーム52の当接部52aに当たり、係止アーム52が回転して連結部52bの端部がアーム受け部材53に係止され、その結果ロックがかかるようになっている。
【0040】
さらに、本実施形態の複写機は、図6に示すように、用紙選択ボタン71、枚数設定ボタン72、給紙開始ボタン73、トレイ戻しボタン74等の入力手段と、用紙有無検出器81、トレイ挿入検出器82、用紙通過検出器83、タイマ84等の検出手段と、CPUを内臓した制御装置90と、装置本体1の上面部に設けられた表示部95とを備えている。
【0041】
用紙選択ボタン71は給紙する用紙を選択する手段であり、枚数設定ボタン72は用紙選択ボタン71で選択された用紙の給紙枚数を設定する手段であり、給紙開始ボタン73は用紙選択ボタン71で選択された用紙の給紙開始を指示する手段であり、これらの入力手段71〜73は装置本体1の上面部に設けられている。トレイ戻しボタン74は、給紙動作が行われていないときに、用紙収容トレイT1〜T3を後述する用紙補給位置に強制的に戻す手段であり、例えばトレイフレーム21の前面部に設けられている。
【0042】
用紙有無検出器81は、用紙収容トレイT1〜T3に用紙が収容されているかどうかを検出する手段である。この用紙有無検出器81としては、例えば光送信部および光受信部を有するフォトセンサが用いられ、光送信部から照射された光を光受信部で受光できるかどうかによって用紙収容トレイT1〜T3に用紙が収容されているかどうかを検出する。例えば用紙収容トレイT1〜T3に回転可能な検出用片を取り付け、用紙収容トレイT1〜T3に用紙が収容されていないときは、光送信部から照射された光を光受信部で受光でき、用紙収容トレイT1〜T3に用紙が収容されていると、検出用片が光送信部から照射された光を遮る位置に回転し、光受信部で受光できないようにする。
【0043】
トレイ挿入検出器82は、複合トレイ10のトレイフレーム21が装置本体1に挿入されているかどうかを検出する手段である。用紙通過検出器83は、給紙装置11により送り出された用紙が通過したかどうかを検出する手段であり、フィードローラ16aおよびリタードローラ16bの下流側に設けられている。これらトレイ挿入検出器82および用紙通過検出器83も、上記のようなフォトセンサが用いられる。
【0044】
タイマ84は、給紙開始ボタン73で給紙の開始が指示されてからの時間や、用紙通過検出器83で用紙の通過が検出されてからの時間を検出する手段である。なお、タイマは制御装置90に内臓されたものでもよい。
【0045】
制御装置90は、上記の入力手段71〜74および検出手段81〜84からの信号を入力し、所定の処理を行い、複合トレイ10の駆動モータ48およびステッピングモータ26と給紙装置11の駆動モータ17とを制御する。この制御装置90の制御処理の詳細を図7および図8に示す。
【0046】
図7において、トレイ挿入検出器82からの信号に基づいてトレイフレーム21が装置本体1に挿入されているかどうかを判断し(ステップ101)、トレイフレーム21が装置本体1に挿入されていると判断されると、用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置から待機位置に移動させるための制御信号を駆動モータ48に出力する(ステップ102)。
【0047】
ここで、用紙補給位置とは、用紙補給のために設定されている位置のことであり、ここでは図9(a)に示すように用紙収容トレイT1〜T3がすべて非給紙方向側(後方側)にある位置をいう。
【0048】
また、待機位置とは、図5に示すように用紙収容トレイT1が係止アーム52に当たってロック状態になり、かつ用紙収容トレイT2が用紙収容トレイT1に対して最も前方側にあり、用紙収容トレイT3が用紙収容トレイT2に対して最も後方側にある、つまり図9(b)に示すような位置をいう。
【0049】
次いで、トレイ戻しボタン74で用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置に戻すことが指示されていないかどうかを判断し(ステップ103)、用紙補給位置に戻すことが指示されていないと判断されると、用紙選択ボタン71で給紙する用紙が選択されたかどうかを判断する(ステップ104)。このとき、給紙する用紙が選択されたと判断されると、用紙収容トレイT1〜T3を待機位置から給紙位置に移動させるための制御信号を駆動モータ48およびステッピングモータ26に出力する(ステップ105)。
【0050】
ここで、給紙位置とは、給紙装置11が用紙選択ボタン71で選択された用紙を給紙することのできる位置、つまり選択された用紙がピックアップローラ15に当接する位置のことであり、用紙収容トレイT2に収容されている用紙が選択された場合は、図9(c)に示すような位置となる。
【0051】
ステップ103において用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置に戻すことが指示されたと判断されたときは、用紙収容トレイT1〜T3を待機位置から用紙補給位置に移動させるための制御信号を駆動モータ48に出力する(ステップ106)。
【0052】
次いで、用紙有無検出器81からの信号に基づいて用紙選択ボタン71で選択された用紙が対応する用紙収容トレイに収容されているかどうかを判断し(ステップ107)、用紙が用紙収容トレイに収容されていると判断されると、給紙開始ボタン73で給紙開始が指示されたかどうかを判断する(ステップ108)。このとき、給紙開始が指示されたと判断されると、用紙選択ボタン71で選択された用紙を送り出すための制御信号を駆動モータ17に出力する(ステップ109)。これにより給紙動作が実行される。
【0053】
ステップ107において用紙選択ボタン71で選択された用紙が対応する用紙収容トレイに収容されていないと判断されると、用紙収容トレイT1〜T3を給紙位置から用紙補給位置に移動させるための制御信号を駆動モータ48およびステッピングモータ26に出力し(ステップ110)、表示部95に”用紙補給”を表示させる(ステップ111)。
【0054】
その後、トレイ挿入検出器82からの信号に基づいてトレイフレーム21が装置本体1に挿入されているかどうかを判断し(ステップ112)、複合トレイ10が装置本体1に挿入されていると判断されると、用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置から給紙位置に移動させるための制御信号を駆動モータ48およびステッピングモータ26に出力し(ステップ105)、以後上記と同様の処理を行う。
【0055】
次に、図8において、用紙通過検出器83およびタイマ84からの信号に基づいて枚数設定ボタン72で設定された枚数の給紙が終了したかどうかを判断し(ステップ121)、設定枚数の給紙が終了したと判断されると、トレイ戻しボタン74で用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置に戻すことが指示されたかどうかを判断する(ステップ122)。このとき、用紙補給位置に戻すことが指示されたと判断されると、用紙収容トレイT1〜T3を給紙位置から用紙補給位置に移動させるための制御信号を駆動モータ48およびステッピングモータ26に出力する(ステップ123)。
【0056】
ステップ122において用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置に戻すことが指示されていないと判断されると、用紙選択ボタン71で前回と異なる用紙が選択されたかどうかを判断し(ステップ124)、異なる用紙が選択されたと判断されると、用紙収容トレイT1〜T3を給紙位置から待機位置に移動させるための制御信号を駆動モータ48およびステッピングモータ26に出力する(ステップ125)。そして、用紙収容トレイT1〜T3を待機位置から新たに選択された用紙がピックアップローラ15に当接する新しい給紙位置に移動させるための制御信号を駆動モータ48およびステッピングモータ26に出力し(図7のステップ105)、以後上記と同様の処理を行う。
【0057】
ステップ124において前回と異なる用紙が選択されていないと判断されると、用紙通過検出器83およびタイマ84からの信号に基づいて設定枚数の給紙が終了してから所定時間が経過したかどうかを判断し(ステップ126)、所定時間が経過したと判断されると、用紙収容トレイT1〜T3を給紙位置から待機位置に移動させるための制御信号を駆動モータ48およびステッピングモータ26に出力する(ステップ127)。そして、トレイ戻しボタン74で用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置に戻すことが指示されていないかどうかを判断し(図7のステップ103)、以後上記と同様の処理を行う。
【0058】
ステップ121において枚数設定ボタン72で設定された枚数の給紙が終了していない、つまり給紙動作中と判断されると、用紙有無検出器81からの信号に基づいて選択された用紙が対応する用紙収容トレイになくなったかどうかを判断し(ステップ131)。このとき、用紙収容トレイに用紙がなくなったと判断されると、用紙収容トレイT1〜T3を給紙位置から用紙補給位置に移動させるための制御信号を駆動モータ48およびステッピングモータ26に出力し(ステップ132)、表示部95に”用紙補給”を表示させる(ステップ133)。その後、トレイ挿入検出器82からの信号に基づいてトレイフレーム21が装置本体1に挿入されているかどうかを判断し(図7のステップ112)、以後上記と同様の処理を行う。
【0059】
ステップ131において選択された用紙が対応する用紙収容トレイに収容されていると判断されると、用紙通過検出器83およびタイマ84からの信号に基づいて給紙装置11から送り出された用紙にジャムが発生しているかどうかを判断する(ステップ134)。このとき、ジャムが発生していると判断されると、用紙収容トレイT1〜T3を給紙位置から用紙補給位置に移動させるための制御信号を駆動モータ48およびステッピングモータ26に出力し(ステップ135)、表示部95に”ジャム発生”を表示させる(ステップ136)。その後、トレイ挿入検出器82からの信号に基づいてトレイフレーム21が装置本体1に挿入されているかどうかを判断し(図7のステップ112)、以後上記と同様の処理を行う。
【0060】
なお、給紙動作中に、トレイ戻しボタン74で用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置に戻すことが指示されるか、あるいは用紙選択ボタン71で前回と異なる用紙が選択されても、その指示は受け付けずに、そのまま給紙動作を継続する。
【0061】
以上において、制御装置90の制御処理におけるステップ101、102、104、105は、選択手段71で用紙が選択される前に、用紙収容トレイT1〜T3を、用紙補給位置と複数種類の用紙のいずれかに対応する給紙位置との間の待機位置にあらかじめ移動させておき、選択手段71で用紙が選択されると、用紙収容トレイT1〜T3を待機位置から当該選択された用紙に対応する給紙位置に移動させるよう、移動手段48,26を制御する第1移動制御手段を構成する。
【0062】
また、ステップ121〜127は、給紙終了検出手段83,84により選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、用紙収容トレイT1〜T3を給紙位置から移動させるための信号を入力するまで、当該用紙収容トレイT1〜T3を当該給紙位置に停止させておくよう、移動手段48,26を制御する第2移動制御手段を構成する。
【0063】
次に、以上のように構成した本実施形態の動作を説明する。ここでは、用紙収容トレイT1〜T3のうち用紙収容トレイT2に収容されている用紙を給紙する場合について説明する。
【0064】
まず、トレイフレーム21が装置本体1に挿入された状態で電源をオンにするか、あるいはトレイフレーム21を装置本体1に挿入すると、図9(a)に示す用紙補給位置にある用紙収容トレイT1〜T3が、図9(b)に示すような待機位置に移動する。
【0065】
具体的には、制御装置90の制御(図7のステップ102)により駆動モータ48が回転し、この回転がピニオン47を介してラック46に伝達され、用紙収容トレイT3が給紙方向に移動する。このとき、用紙収容トレイT1〜T3はそれぞれカム40,42によって係合させられているため、用紙収容トレイT1,T2は用紙収容トレイT3とともに給紙方向へ移動する。そして、用紙収容トレイT1のカム40が支持プレート23の長孔41に達すると、カム40が回動してその駆動部40aが長孔41に入り込み、これにより用紙収容トレイT1はそれ以上給紙方向へ移動しなくなる。このようにカム40が回動した結果、カム40の係合部40bが上側の用紙収容トレイT2の溝36から抜け出し、これにより用紙収容トレイT2と用紙収容トレイT1との係合状態が解除され、用紙収容トレイT2の支持部29bは用紙収容トレイT1の支持部29a上を摺動する。このとき、用紙収容トレイT2のスライダ部43は用紙収容トレイT1のガイド溝35内を摺動し、用紙収容トレイT2のカム42は用紙収容トレイT1のカム溝34の第1溝部34aを摺動する。そして、カム42がカム溝34の第2溝部34bに達すると、カム42が回動して駆動部42aが第2溝部34bに入り込み、その先端側壁部に当接すると、用紙収容トレイT2はそれ以上給紙方向へ移動しなくなる。この時点で、駆動モータ48の回転を停止させることにより、用紙収容トレイT3が停止し、図9(b)に示す待機位置に達する。
【0066】
続いて、用紙選択ボタン71で用紙収容トレイT2に収容されている用紙を選択するとともに、枚数設定ボタン72で給紙枚数を設定すると、制御装置90の制御(図7のステップ105)によりステッピングモータ26が回転して押上アーム25が上方に回動し、図9(b)に示す待機位置にある用紙収容トレイT1〜T3が押し上げられて傾斜し、図9(c)に示すような給紙位置に移動し、用紙収容トレイT2に収容されている用紙がピックアップローラ15に当接する。
【0067】
続いて、給紙開始ボタン73で給紙開始を指示すると、制御装置90の制御(図7のステップ109)により給紙装置11の駆動モータ17が回転し、ピックアップロール15およびフィードローラ16aが回転し、給紙動作が開始され、用紙収容トレイT2に収容されている用紙が給紙装置11から画像形成部4に向かって送り出される。
【0068】
そして、給紙動作が終了した後、用紙選択ボタン71やトレイ戻しボタン74による指示がなければ、所定時間が経過するまで用紙収容トレイT1〜T3は図9(c)に示す給紙位置にとどまっている。一方、この間に給紙開始ボタン73で給紙開始を指示すると、再び用紙収容トレイT2に収容されている用紙の給紙動作が行われる。
【0069】
また、この間に用紙選択ボタン71で用紙収容トレイT1またはT3に収容されている用紙を選択すると、制御装置90の制御(図8のステップ125)により用紙収容トレイT1〜T3は図9(c)に示す給紙位置から図9(b)に示す待機位置に移動した後、用紙収容トレイT1またはT3に対応した給紙位置に移動する。そして、給紙開始ボタン73で給紙開始を指示すると、用紙収容トレイT1または3に収容されている用紙の給紙動作が行われる。
【0070】
さらに、この間にトレイ戻しボタン74で用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置に戻すことを指示すると、制御装置90の制御(図8のステップ123)により用紙収容トレイT1〜T3は図9(c)に示す給紙位置から図9(a)に示す用紙補給位置に移動する。
【0071】
給紙動作が終了してから所定時間が経過すると、制御装置90の制御(図8のステップ127)により用紙収容トレイT1〜T3は図9(c)に示す給紙位置から図9(b)に示す待機位置に移動し、入力手段により次の指示があるまでその待機位置にとどまる。
【0072】
以上のように構成した本実施形態にあっては、給紙動作を行っていないときは用紙収容トレイT1〜T3を待機位置で待機させ、用紙選択ボタン71で給紙する用紙が選択されると、用紙収容トレイT1〜T3を待機位置から給紙位置に移動させるようにしたので、給紙動作を実行させるための用紙収容トレイT1〜T3の移動量が従来に比べて少なくなり、用紙選択ボタン71で用紙が選択されてから給紙位置に達するまでの時間が短縮され、これにより生産性が向上する。
【0073】
また、用紙通過検出器83およびタイマ84により枚数設定ボタン72で設定した枚数の給紙が終了したことが検出されてから所定時間が経過するまでは、用紙収容トレイT1〜T3を給紙位置に停止させるようにしたので、次に給紙する用紙が前回と同じであれば、用紙収容トレイT1〜T3を移動させることなしに給紙動作を行うことができ、これにより生産性がより向上する。
【0074】
さらに、トレイ戻しボタン74で用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置に戻すことが指示されると、用紙収容トレイT1〜T3が強制的に用紙補給位置に戻るので、用紙収容トレイT1〜T3が給紙位置および待機位置のいずれにあっても、ユーザーがトレイフレーム21を装置本体1から引き出したいときには、直ちに用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置に戻し、トレイフレーム21を引き出すことができる。
【0075】
また、用紙収容トレイT1〜T3が給紙位置にある状態で、用紙選択ボタン71で前回と異なる用紙が選択されたときには、その用紙に対応する新しい給紙位置に移動するので、直ちに当該用紙の給紙を行うことができる。また、用紙通過検出器83およびタイマ84により枚数設定ボタン72で設定した枚数の給紙が終了したことが検出されてから所定時間が経過すると、用紙収容トレイT1〜T3が待機位置に移動するので、次に送り出す用紙が前回と異なる場合に、用紙収容トレイT1〜T3をいちいち給紙位置から待機位置に戻さなくてすみ、直ちに当該用紙の給紙を行うことができる。
【0076】
さらに、待機位置を、用紙収容トレイT1が係止アーム52に当たってロック状態になり、かつ用紙収容トレイT2が用紙収容トレイT1に対して最も給紙方向側にある位置としたので、用紙収容トレイT1〜T3が待機位置から給紙位置に移動するときも、待機位置から用紙補給位置に移動するときも、どちらも移動量が少なくて済むとともに、用紙収容トレイT1〜T3が待機位置にあるときに、誤ってトレイフレーム21を装置本体1から抜き出すことを防止できる。
【0077】
なお、以上説明してきた本実施形態においては、給紙動作を行っていないときには、用紙収容トレイT1〜T3を待機位置で待機させるようにしたが、用紙補給位置で待機させておき、用紙選択ボタン71で給紙する用紙が選択されると、用紙収容トレイT1〜T3を用紙補給位置から給紙位置に移動させるようにしてもよい。この場合でも、枚数設定ボタン72で設定した枚数の給紙が終了したことが検出されてから所定時間が経過するまでは、用紙収容トレイT1〜T3が給紙位置にとどまるので、上述したように次に給紙する用紙が前回と同じで場合には、用紙収容トレイT1〜T3を移動させることなしに給紙動作を行うことができ、これにより従来のものに比べて生産性が向上する。
【0078】
また、待機位置を、図9(b)に示すような用紙収容トレイT1,T2がこれ以上給紙方向側(前方側)に摺動することができない位置としたが、待機位置は特にこれに限らず、例えば用紙収容トレイT1〜T3の少なくとも1つがこれ以上給紙方向側に摺動することができない位置であればよい。
【0079】
さらに、本実施形態では、用紙収容トレイT1が給紙方向側(前方側)に所定量移動するとトレイフレーム21がロックされるロック機構50を備えているが、本発明はこのようなロック機構がないものにも適用できる。
【0080】
また、本発明は、上述した複写機に限らず、プリンタ等の画像形成装置にも適用できる。
【0081】
【発明の効果】
本発明によれば、給紙動作を行うための用紙収容トレイの移動量が必要最小限で済むので、給紙動作を行うまでの時間を短縮でき、生産性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による画像形成装置(複写機)を示す概略構成図である。
【図2】 図1に示す複合トレイの側面断面図である。
【図3】 図1に示す複合トレイの平面断面図である。
【図4】 図3に示す用紙収容トレイの支持部の側面断面図である。
【図5】 図2に示すロック機構によりトレイフレームがロック状態になったときの様子を示す図である。
【図6】 図2に示す複合トレイおよび給紙装置の駆動手段を制御するための制御系構成図である。
【図7】 図6に示す制御装置の制御処理を示すフローチャートである。
【図8】 図6に示す制御装置の制御処理を示すフローチャートである。
【図9】 図2に示すトレイが用紙補給位置、待機位置、給紙位置にあるときの状態を示す図である。
【符号の説明】
1…装置本体、4…画像形成部、10…複合トレイ、11…給紙装置、17…駆動モータ、21…トレイフレーム、25…押上アーム(移動手段)、26…ステッピングモータ(移動手段)28…収容部、29…支持部(移動手段)、48…駆動モータ(移動手段)、50…ロック機構、52…係止アーム、53…アーム受け部材、71…用紙選択ボタン(選択手段)、74…トレイ戻しボタン(指示手段)、83…用紙通過検出器(給紙終了検出手段)、84…タイマ(給紙終了検出手段、時間検出手段)、90…制御装置、T1〜T3…用紙収容トレイ。
Claims (9)
- 装置本体に対して出し入れ可能なトレイフレームに設けられ、複数種類の用紙を収容する複数の用紙収容トレイと、
この用紙収容トレイに収容された用紙を送り出す給紙手段と、
この給紙手段から送られてきた用紙上に画像を形成する画像形成手段と、
前記複数種類の用紙のいずれかを選択する選択手段と、
前記用紙収容トレイを、当該用紙収容トレイに用紙を補給するための用紙補給位置および前記給紙手段が用紙を送り出すことのできる給紙位置の間で移動させる移動手段と、
前記移動手段および前記給紙手段を制御して給紙動作を実行する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記選択手段で用紙が選択される前に、前記用紙収容トレイを、前記用紙補給位置と前記複数種類の用紙のいずれかに対応する給紙位置との間の待機位置にあらかじめ移動させておき、前記選択手段で用紙が選択されると、前記用紙収容トレイを前記待機位置から当該選択された用紙に対応する給紙位置に移動させるよう、前記移動手段を制御する第1移動制御手段を有することを特徴とする画像形成装置。 - 前記給紙手段による前記選択手段で選択された用紙の送り出しが終了したかどうかを検出する給紙終了検出手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記給紙終了検出手段により前記選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、前記用紙収容トレイを前記給紙位置から移動させるための信号を入力するまで、当該用紙収容トレイを当該給紙位置に停止させておくよう、前記移動手段を制御する第2移動制御手段をさらに有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 前記用紙収容トレイを前記用紙補給位置に戻すことを指示する指示手段をさらに備え、
前記第2移動制御手段は、前記給紙終了検出手段により前記選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、前記指示手段で前記用紙収容トレイを前記用紙補給位置に戻すことが指示されると、当該用紙収容トレイを前記給紙位置から当該用紙補給位置に移動させるよう、前記移動手段を制御することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。 - 前記第2移動制御手段は、前記給紙終了検出手段により前記選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、前記選択手段で他の用紙が選択されると、前記用紙収容トレイを前記給紙位置から当該他の用紙に対応する新しい給紙位置に移動させるよう、前記移動手段を制御することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
- 前記給紙終了検出手段により前記選択された用紙の送り出しが終了したことが検出されてから所定時間が経過したかどうかを検出する時間検出手段をさらに備え、
前記第2移動制御手段は、前記時間検出手段で前記選択された用紙の送り出しが終了したことが検出されてから所定時間が経過したことが検出されると、前記用紙収容トレイを前記給紙位置から前記待機位置に移動させるよう、前記移動手段を制御することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。 - 前記用紙収容トレイが前記用紙補給位置から前記給紙位置に移動する途中で、前記トレイフレームを前記装置本体から引き出すことができないようにロックするロック機構をさらに備え、
前記待機位置を、前記ロック機構により前記トレイフレームがロック状態になる位置としたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。 - 装置本体に対して出し入れ可能なトレイフレームに設けられ、複数種類の用紙を収容する複数の用紙収容トレイと、
この用紙収容トレイに収容された用紙を送り出す給紙手段と、
この給紙手段から送られてきた用紙上に画像を形成する画像形成手段と、
前記複数種類の用紙のいずれかを選択する選択手段と、
前記用紙収容トレイを、当該用紙収容トレイに用紙を補給するための用紙補給位置および前記給紙手段が用紙を送り出すことのできる給紙位置の間で移動させる移動手段と、
前記移動手段および前記給紙手段を制御して給紙動作を実行する制御手段と、
前記給紙手段による前記選択手段で選択された用紙の送り出しが終了したかどうかを検出する給紙終了検出手段と、
前記用紙収容トレイから送り出された用紙にジャムが発生しているかどうかを検出するジャム検出手段とを備え、
前記制御手段は、前記給紙終了検出手段により前記選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、前記用紙収容トレイを前記給紙位置から移動させるための信号を入力するまで、当該用紙収容トレイを当該給紙位置に停止させておくよう、前記移動手段を制御する一方、前記ジャム検出手段にてジャムが発生したと検出されると、前記用紙収容トレイを、前記給紙位置から用紙補給位置まで移動させるよう、前記移動手段を制御することを特徴とする画像形成装置。 - 前記用紙収容トレイを前記用紙補給位置に戻すことを指示する指示手段をさらに備え、
前記制御手段は、前記給紙終了検出手段により前記選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、前記指示手段で前記用紙収容トレイを前記用紙補給位置に戻すことが指示されると、当該用紙収容トレイを前記給紙位置から当該用紙補給位置に移動させるよう、前記移動手段を制御することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。 - 前記制御手段は、前記給紙終了検出手段により前記選択された用紙の送り出しが終了したことが検出された後、前記選択手段で他の用紙が選択されると、前記用紙収容トレイを前記給紙位置から当該他の用紙に対応する新しい給紙位置に移動させるよう、前記移動手段を制御することを特徴とする請求項7記載の画像形成装置。
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