JP3879517B2 - 燃料電池の運転方法および固体高分子型燃料電池 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は固体高分子型燃料電池およびその予備運転(以下、エージング運転とも呼ぶ)方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
環境問題については近年、特に自動車の排気ガスによる大気汚染および二酸化炭素による地球温暖化の問題が重視されている。これに伴い、クリーンな排気および高いエネルギー変換効率を可能とする燃料電池技術が注目されている。
【0003】
燃料電池は、その燃料となる水素または水素リッチな改質ガス、および空気を供給することによって電気化学反応を引き起こし、化学エネルギーを電気エネルギーに変換するエネルギー変換システムである。種々ある燃料電池の中でも特に高い出力密度を有する固体高分子電解質型の燃料電池が、自動車用の移動体電源あるいは家庭用の定置電源として注目されている。
【0004】
固体高分子型燃料電池では、セルの組み立て後において、電池電圧が飽和値を示すまで、いわゆるエージング運転を行うのが通例である。エージング運転に要する時間は、数時間から、場合によっては10数時間となる。このため、セルの評価が迅速に行えず、また、エージング運転用の発電ガスのコストがかさむ等の問題がある。従って、エージング時間を短縮することが課題となる。
【0005】
エージング時間を決定する要因の一つは、高分子膜の含水量の増加およびそれに伴う、高分子膜・触媒・ガス層のいわゆる3層界面の十分な形成と考えられる。ここで、セルに供給されるガスを加湿して水蒸気から高分子膜に給水するという従来からの一般的な膜加湿では、所要時間がかかりすぎてしまう。そこで、液水を直接的に高分子膜に供給することが解決策として考えられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
例えば、特開平6−188008号公報に記載の液体燃料の供給手段を改良して、水を直接的に高分子膜に供給することも可能である。しかし、このためには水分供給用のポンプおよび多孔質部材など、新たな構成要素が必要となる。従って、系が複雑となりコストが嵩む等の問題点が予想される。
【0007】
本発明は上記の問題点を解決するために、従来の高分子型燃料電池の構成を変えることなく簡便に液水を供給して高分子膜に含水させる燃料電池の運転方法および固体高分子型燃料電池を提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
第1の発明は、保水によって燃料イオンの導電性を発揮する固体高分子膜を有する燃料電池を運転する方法であって、前記燃料電池の予備運転時に、消費されるガスの利用率を略100%に設定することで、該燃料電池のセル内にフラッディングを発生させる。
【0009】
第2の発明は、第1の発明の前記予備運転時において、前記利用率の向上は、前記燃料電池におけるガス流量およびガス圧力ならびに該燃料電池にかけられる電力負荷のうちの少なくとも1つの制御によってなされる。
【0010】
第3の発明は、第1の発明の前記燃料電池の前記セルの電圧が警戒電圧に達すると、前記ガスの利用率を低下させることによって前記フラッディングを緩和する。
【0011】
第4の発明は、第1の発明の前記予備運転を、前記固体高分子膜の含水量が不足する場合に行う。
【0012】
第5の発明は、保水によって燃料イオンの導電性を発揮する固体高分子膜を有する燃料電池セルと、前記燃料電池セル、および該燃料電池セルにおいて消費されるガスを制御するコントローラとを備え、前記コントローラは、前記燃料電池セルの予備運転時に、消費されるガスの利用率を略100%に設定することで、該燃料電池のセル内にフラッディングを発生させる。
【0013】
第6の発明は、第5の発明の前記コントローラが、前記燃料電池セルの電圧が警戒電圧に達すると前記ガスの利用率を低下させる。
【0014】
【発明の作用および効果】
第1の発明または第5の発明によると、発生したフラッディングによって固体高分子膜に水分が与えられ、固体高分子膜の含水量が上昇する。これによって3層界面が適切に形成され、予備運転の促進およびその所要時間の短縮化が達成される。
【0015】
第2の発明によると、ガス流量、ガス圧力および電力負荷の制御によってガスの利用率が向上し、固体高分子膜に水分が供給される。
【0016】
第3の発明または第6の発明によると、セルの電圧の過剰低下の回避および予備運転の促進がトレードオフされる。これによって、セルの電圧低下を避けつつ好適に予備運転を行うことが可能となる。
【0017】
第4の発明によると、例えば新品であったり一定時間不使用だったりすることによって固体高分子膜が乾燥している時に行われる予備運転において、固体高分子膜の含水量がフラッディングによって引き上げられる。
【0018】
【発明の実施の形態】
代表的な高分子型燃料電池用の高分子膜として知られるナフィオン膜は、そのプロトン導電率が膜の含水量に強く依存する。ここで、電池性能においては、膜の加湿、ひいては含水量は重要なパラメータである。したがって、エージング時間の短縮は、いかにこの含水量をすばやく増加させるか、にかかっている。
【0019】
膜に水を含ませる過程として、(1)水蒸気から高分子膜に水分を供給する場合と、(2)液水から高分子膜に水分を供給する場合とがある。高分子電解質膜は、後者(2)の方法のほうがより多くの水を単位時間当りに吸収できることが、たとえば、ジャーナル・オブ・エレクトロケミストリー(1993年、第140巻、第1981ページ目)等の文献に明らかにされている。従って、液水によって高分子膜を加湿する手段をとることによって膜含水量はより速やかに飽和値に達し、エージング時間の短縮を図ることが可能になる。
【0020】
そこで、本発明においてはセルエージング時に、負荷を上げて要求電流量を増加させるとともにガス利用率を高め(〜100%)て、生成水詰まり(フラッディング)を誘発する。そして、その液水によって高分子膜の湿潤を速やかに行うことによって、エージング時間の短縮を図る。
【0021】
ガス利用率を高めることが3層界面における水の蓄積あるいはフラッディング現象を引き起こすことは、経験的に知られた事実である。その理由としては、以下の2点が挙げられる。(1)3層界面の触媒表面を覆う電気化学的生成水または加湿水蒸気の凝縮水は、ガス利用率が上がる場合、すなわち必要とされるガスがセル出口で“0”となるような場合には、ガス流速が低下することによって、排除されなくなってしまう。(2)水蒸気を保持するガスが燃料電池内の水素および酸素の消費によって少なくなり、水は気体状態を保てずに液水として凝縮する。
【0022】
以上のような理由によって、水のフラッディングは、水素極および酸素極(空気極)のいずれにおいても発生する。ここで、フラッディングが発生すると、セル電圧の反転およびセルの損傷を招来してしまうおそれがある。従って、故意にフラッディングを引き起こす場合には、十分な対応策を講ずる必要が生ずる。そこで、セル電圧を監視する手段を設け、セル電圧がある警戒電圧になるとガスの利用率を低下させてセル電圧の反転を予防する構成を採用する。以下に、図面を用いつつ本発明の実施の形態の構成を説明する。
【0023】
図1および図2は、本発明の固体高分子膜型燃料電池の構成および運転方法を例示する模式図である。図1に例示されるように固体高分子膜型の燃料電池セル1には、水素供給ライン2および空気供給ライン3からそれぞれ水素および空気(酸素)が供給される。セル1の入り口に設けられた、コントローラ9によって制御される水素流量調整器4および空気流量調整器5によって、それぞれの供給ガスの流量(供給量)がガス利用率100%近くとなるように燃料電池セル1に供給される。燃料電池セル1のガス出口には、供給ガスの圧力を制御するための水素圧力調整弁6および空気圧力調整弁7がそれぞれ設けられており、コントローラ9によって燃料電池セル1の背圧が制御される。
【0024】
燃料電池セル1には、電気負荷を取り出す負荷8が接続されると共に、セル電圧を監視するモニター兼用のコントローラ9が取り付けられている。コントローラ9は、既述のように供給ガスの流量および逃し量を制御することによって、電気負荷に連動させつつ、セル電圧が安定する範囲内においてガス利用率を決定する。詳細には、コントローラ9はまず高利用率でエージング運転を行いながら、自身に設定された臨界電圧値と燃料電池セル1の実際の電圧値とを比較する。そして、セル電圧が警戒領域に達するとガスの利用率が低下するように各々の調節手段の開度の設定値を変更するとともにこれに応じた開閉信号を出力し、調整器4および調整器5、調整弁6および調整弁7ならびに負荷8を再設定する。これに応じてセル電圧は上昇を開始する。
【0025】
以上のように、フラッディングの発生とセル電圧の保持とをバランスを取りつつ行うことによって、エージングを促進させることができる。ここで、エージングに要する時間の短縮のためには、セル電圧の警戒範囲ぎりぎりの状態でエージングを行うことが好ましい。さらに、ガス利用率はガス流量、ガス圧力および負荷という3つの要素によって決定されるが、これらのうちのいずれを優先的に調整するかが問題となる。ここで、負荷の低減は電圧を上昇させるが、エージング時間の短縮化の妨げとなる。従って、負荷の低減は、電圧反転防止策の最後のパラメータにすることが好ましい。
【0026】
そこで、フラッディングによるセル電圧低下が観測されるとき、(1)まず初めにガス流量を増加させて触媒表面の水を排除する。(2)セル電圧の低下が頻繁に起こる場合には、▲1▼ガス圧力等をやや増加させて液水中の反応ガス濃度を増加させるか、あるいは▲2▼瞬間的なパージ等を行うことで水分を一部除去し、セル電圧の低下を防ぐことができる。さらに、これらの処置でも不充分な場合には、最終的な手段として(3)負荷を軽くする。そして、以上のような処理を過度には行わないことによって、なるべくセル電圧の警戒範囲ぎりぎりの条件でエージング運転を行う。
【0027】
図2は、横軸には時間、縦軸にはセル電圧、ガス流量およびガス圧力がとられたタイミングチャートである。セル電圧に関しては、セル電圧が警戒を要するレベルに到達したか否かの判断基準である下限値L1と、これ以上の電圧低下を避けるためにより高度な処置が必要であることの判断基準である下限値L2とが、図1のコントローラ9に設定されている。
【0028】
まず、エージング運転の開始時(図示されず)には、図1においては図示を省略された加湿部から加湿ガスが燃料電池セル1へと供給される。このとき、調整器4および調整器5ならびに調整弁6および調整弁7が所定の初期状態となるようにコントローラ9が開閉信号を与え、それぞれの開度が設定される。加湿ガスの供給に伴い燃料電池セル1において電気化学反応が生じ、コントローラ9はセル電圧が所定値(例えば0.55V程度)となるように負荷8の値を逐次設定して負荷を取り出す。コントローラ9はセル温度の上昇とともに加湿温度を上昇させるが、例えばガス利用率が100%となるように諸パラメータが設定されており、燃料電池セル1内では水が生成あるいは凝縮し始めてフラッディングが生じ、セル電圧が低下し始める。
【0029】
セル電圧の降下に対していずれの処置を講ずるかは、3つの判断基準による。まず、ガス流量の増加は、セル電圧が下限値L1に到達したことを基準として開始される。セル電圧がセル電圧下限値L1を下回ったときに、コントローラ9はセル電圧がセル電圧下限値L2を下回らぬように空気流量調整器5の開度を高くして空気ガス流量を増加させ、セル電圧を調整する。セル電圧が回復してセル電圧下限値L1を上回ると、コントローラ9は空気流量調整器5の開度を低下させてガス流量を減少させ、所期値(ガス利用率100%に相当)に戻す。
【0030】
次に、ガス圧力の増加は、セル電圧の低下が頻繁に生ずるか否かを基準として開始される。頻繁か否かの判断は、例えば、セル電圧が前回に下限値L2(L2<L1)に達した時刻と今回下限値L2に達した時刻との間のインターバルTと、予めコントローラ9に設定された基準インターバルTrefとを比較することによって行うことが可能である。基準インターバルTrefは、適宜設定しておけば良い。具体的には、実際のインターバルTが設定されたインターバルTrefよりも短い場合には、頻繁であるとしてガス圧力の増加処理が実行される。すなわち、空気圧力調整弁7の開度がより大きく設定される。もちろん、セル電圧が下限値L2を下回る場合には当然下限値L1を下回り、この時にはガス圧力およびガス流量の調整が並行して行われることになる。ガス圧力は、セル電圧が下限値L1に到達すると増加が停止され、その後所期値に戻される。
【0031】
水素ガス系でもフラッディングは生じ得るので、同様の処理が水素流量調整器4および水素圧力調整弁6について行われる。具体的には、上記の説明において、「空気流量調整器5」を「水素流量調整器4」に、「空気圧力調整弁7」を「水素圧力調整弁6」に読みかえれば良い。
【0032】
負荷の軽減は、エージング時間の短縮を犠牲にしてでもセル電圧の復帰が急務である場合に行われるようにコントローラ9に設定することが可能である。例えば、セル電圧が所定時間以上にわたって下限値L2を下回った場合、または新たに設定された第3の下限値L3(L3<L2)を下回った場合である。この場合にはコントローラ9は、負荷8の要求負荷を低下させる。
【0033】
図3は、コントローラ9によって行われる上述の処理の手順を例示するフローチャートである。まず、ステップS1において、セル電圧が警戒領域に存在するか否か(セル電圧<下限値L1)が判断される。セル電圧が警戒領域に存在する(YES)場合には、ステップS2においてガス流量の増加処理が実行される。警戒領域に存在しない(NO)の場合には、ステップS3において、ガス利用率100%に相当するガス流量に設定される。
【0034】
ステップS2またはステップS3に引き続き、ステップS11においては、セル電圧の低下が頻繁か否か(T<Tref)が判断される。頻繁である(YES)と判断された場合には、ステップS12において、ガス圧力の増加が実行される。頻繁ではない(NO)と判断された場合には、ステップS13において、ガス利用率100%に相当するガス圧力に設定される。
【0035】
ステップS12またはステップS13に引き続くステップS21においては、セル電圧の復帰を緊急に行わなければならないか否かが判断される。緊急(YES)と判断された場合には、ステップS22において、負荷の軽減が実行される。緊急ではない(NO)と判断された場合には、ステップS23において、負荷の設定が、セル電圧の回復が急務ではない通常の場合のエージング運転の設定フローに任される。
【0036】
ステップS22またはステップS23に引き続くステップS30においては、エージング運転が停止されるか否かが判断される。運転続行(NO)と判断された場合には、ステップS1に戻って以上の処理が繰り返される。運転停止(YES)と判断された場合には、処理は終了する。
【0037】
本エージング操作によれば、図2に例示されるようにセル電圧の下限値付近での運転ではあるものの、燃料電池セル1はセル電圧の異常低下が生じないように保護されて運転され、かつ、常に液水が3層界面に在って高分子膜の加湿に使用される。従って、エージング時間を短縮できる。セル電圧の下限値は、例えば0.3〜0.5Vという範囲の中から選択すれば良い。なお、以上の説明では判断基準として例えば「実際のセル電圧<下限値L1,下限値L2」を用いているが、この中の不等号に限定的な意味があるわけでは無く、“≦”を用いても良い。
【0038】
以上のように、3つのセル保護手法を必要に応じて適宜組み合わせることによってセル損傷を防ぎつつ、かつセルエージング時間の短縮化を可能とすることができる。
【0039】
図4は、本実施の形態の構成を用いてセルエージング操作を行った場合(ガス利用率100%)におけるセル電圧の経時変化と、従来例として水素ガス利用率70%、空気ガス利用率50%とした場合のセルエージング操作におけるセル電圧の経時変化とを比較する図である。本実施の形態の構成のようにガス利用率を高めてエージング操作を行うことによって液水がセル内に蓄積されやすくなり、かかる液水によって高分子膜内の含水量はすみやかに増加する。これによって、図示されるように燃料電池セル1の最大電圧を得るまでの時間、すなわちエージング時間が短縮できる。従って、エージングに要するコストが低下すると共に、燃料電池の性能の評価を迅速に行うことが可能となる。
【0040】
固体高分子膜の含水量の不足は、組み立て後の未使用の燃料電池セル、あるいは使用後であっても一定時間不使用のまま放置されたセルにおいて生じ得る。すなわち、これらの場合には高分子膜の乾燥およびそれによって引き起こされる3層界面の変化による発電性能の低下がしばしば起こり、エージングが必要である。図4に例示されるように、本発明を適用することによって、エージング運転を早々に終了させることが可能となる。
【0041】
以上のような制御を行うコントローラ9は、従来から燃料電池に設けられているコントローラに対して、フラッディングを故意に引き起こす条件でエージング運転を継続すると共にセル電圧の反転を回避するという本発明に特徴的な機能を新たにプログラミングすることによって実現可能である。従って、従来の燃料電池に対して新たな構成要素を付加する必要が無い。言いかえると、本発明の燃料電池はその実現が容易であることに加え、安価で済む。
【0042】
以上に説明した実施の形態は、本明細書の特許請求の範囲の事項を限定することを意図したものではない。本発明は、様々な改良が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態の固体高分子膜型燃料電池の構成を例示する模式図である。
【図2】 本実施の形態の固体高分子膜型燃料電池のエージング運転におけるセル電圧、ガス流量およびガス圧力の経時変化の一例を示すタイミングチャートである。
【図3】 本実施の形態の処理手順を例示するフローチャートである。
【図4】 本実施の形態および従来のセル電圧それぞれの経時変化を示すグラフである。
【符号の説明】
1 燃料電池セル
8 負荷
9 コントローラ
Claims (6)
- 保水によって燃料イオンの導電性を発揮する固体高分子膜を有する燃料電池を運転する方法であって、
前記燃料電池の予備運転時に、消費されるガスの利用率を略100%に設定することで、該燃料電池のセル内にフラッディングを発生させることを特徴とする燃料電池の運転方法。 - 請求項1に記載の燃料電池の運転方法であって、
前記予備運転時において、前記利用率の向上は、前記燃料電池におけるガス流量およびガス圧力ならびに該燃料電池にかけられる電力負荷のうちの少なくとも1つの制御によってなされる燃料電池の運転方法。 - 請求項1に記載の燃料電池の運転方法であって、
前記燃料電池の前記セルの電圧が警戒電圧に達すると、前記ガスの利用率を低下させることによって前記フラッディングを緩和する燃料電池の運転方法。 - 請求項1に記載の燃料電池の運転方法であって、前記予備運転を、前記固体高分子膜の含水量が不足する場合に行う燃料電池の運転方法。
- 保水によって燃料イオンの導電性を発揮する固体高分子膜を有する燃料電池セルと、
前記燃料電池セル、および該燃料電池セルにおいて消費されるガスを制御するコントローラと、
を備え、前記コントローラは、
前記燃料電池セルの予備運転時に、消費されるガスの利用率を略100%に設定することで、該燃料電池のセル内にフラッディングを発生させることを特徴とする固体高分子型燃料電池。 - 請求項5に記載の固体高分子型燃料電池であって、
前記コントローラは、前記燃料電池セルの電圧が警戒電圧に達すると前記ガスの利用率を低下させる固体高分子型燃料電池。
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