JP3878804B2 - 消火用散水ノズル - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スプリンクラー消火設備などの固定式消火設備に使用される固定式消火設備の消火用散水ノズルに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のスプリンクラー消火設備に使用される消火用散水ノズルとしては、防護範囲全体に均一に散水させるため、水をデフレクタで分散させて粒状態に散水しており、例えば図11に示すようなものがある(特開平5−69730号)。
【0003】
図11はヒュージブルリンク式の消火用散水ノズルを示し、ノズル本体101に放水口102が形成され、放水口102に設けた栓103とデフレクタ104との間に一対のレバー105a,105bを接触点106a,106b,106cによって係止し、栓103を閉鎖状態に支持している。レバー105aとレバー105bには感熱体としてのヒューズ107で固着された一対のリンク108a,108bが装着され、栓103の閉鎖状態を維持している。
【0004】
火災の発生による温度上昇でヒューズ107が溶けると、一対のリンク108a,108bが矢印で示すように分解し、レバー105a,105bの係止が解除され、水圧によってレバー105a,105bが弾け、放水口102から栓103が脱落して加圧水が放水口102から噴出し、散水が開始される。このとき放水口102から噴出した水は、デフレクタ104に当って防護範囲全体に均一に散水される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の消火用散水ノズルにあっては、1個のノズル当り例えば80リットル/分以上という所定流量の連続放射となっていたため、火災消火能力に対して比較的多くの消火液あるいは水の量が必要であり、当然消火する対象物以外のものにも放射されるため、放射した消火液あるいは水による二次災害、いわゆる水損が大きくなるという問題点があった。また設備的には、水槽、ポンプが大容量となる上、配管サイズも大きくなり、設備全体の費用が高くなるという問題点もあった。
【0006】
また従来の散水ノズルでは、防護範囲全体に均一に散水させるため、水をデフレクタで分散させて粒状にして散水している。そのため、火災の勢いが強い場合には、分散された水は粒子径が小さいため、火災の気流に負けて火災の深部に達する前に蒸発し、火災の抑制に時間がかかり、また全く消火できないこともある。このため水の量も多くなり、水損による被害も大きくなる。
【0007】
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたものであって、火災消火能力を確保しながら、消火用散水ノズル1個あたりの放射量を低減することで水損を少なくし、水槽、ポンプなどの容量を小容量とし設置費用を低減することができる固定式消火設備の消火用散水ノズルを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するために、本発明は次のように構成する。
【0009】
本発明は、消火液または消火用水が圧送される消火用配管に接続され火災時に消火液または消火用水を散水する消火用散水ノズルを対象とする。
【0010】
このような消火用散水ノズルとしては、本発明にあっては、所定の防護範囲内の特定部分に集中的に散水する散布パターンを形成する旋回自在なノズル部と、
消火用散水ノズル本体内に設け、略筒形状の本体でなり略筒形状の本体の側面と消火用散水ノズル本体との間を流れる消火液または消火用水の水流を受ける略筒形状の本体側面から外周方向に延びるインペラを備え、インペラの受けた水流を駆動源として略筒形状の本体が回転する駆動部と、
駆動部の内部に配置し駆動部の回転を入力し所定の減速比に従って減速してノズル部を回転させ、散布パターンを前記所定の防護範囲内を走査して所定の防護範囲内全域に散水させる減速部と、
駆動部の下部に、火災による熱を感知し、定常監視時はノズル部をノズル本体内部に格納して保持すると共に火災時に前記ノズル部をノズル本体内部に旋回自在に露出する感熱作動機構と、
駆動部の回転軸を貫通する弁軸部を有し感熱作動機構の火災感知を受けて下降してノズル本体の流入路の封鎖を解除する弁体と、
を備えたことを特徴とする。
【0011】
また、減速部は複数のギヤの組合せからなり、かつ駆動部の内面に設けたギヤと連結した構成であることを特徴とする。
【0012】
また、駆動部には、駆動部内部に配置した減速部の出力をノズル部側へ伝達するための伝達部を通す開口部を備え、伝達部の外面と前記駆動部の内周面が近接していることを特徴とする。
【0013】
た、ノズル部は旋回軸付近から防護範囲外周方向に延びる帯状の散水パターンを形成して散水するための開口部を有し、前記減速部は前記帯状の散水パターンの形状が維持できる速度に減速して前記ノズル部を旋回し散水することを特徴とする。
【0014】
このような構成を備えた本発明の消火用散水ノズルによれば、防護範囲内にある部分を集中的に散水するように散布パターンを形成し、防護範囲内を走査するようにしたので、火災に対して瞬間的には従来の散水ノズルより大量の消火液が放射されるため、従来の80リットル/分の防護範囲全域放射の散水ノズルと例えば40リットル/分の回転走査で1rpm程度の場合と比較すると、防護範囲内全体でみて少ない水量にもかかわらず、より高い消火能力が得られる。
【0015】
また、消火用散水ノズル内に流れる消火液又は消火用水の水流を駆動源として略筒状の駆動部を回転させ、駆動部の内部に配置した減速部の減速比に従ってノズルを減速回転させたので、ノズルによって決まる散布パターンによって所定の防護範囲内全域が走査される。
【0016】
このことにより、少ない放射量で消火できるため、いわゆる水損の被害を小さくすることができる。更に、放射水の水槽が小さくなり、ポンプが小容量となり、自家発電設備等バックアップ設備も小容量となり、配管サイズも小さくなるため、低コストとなる。
【0017】
また、防護範囲を従来の散水ノズルと比較して大きくした場合でも、走査時間を調整することにより、火災に対しては瞬間的には大量の水を放射することができ、同等以上の消火性能が得られることから、従来の散水ノズルと比較して、ノズルの設置個数を減らすことができる。
【0018】
そして、駆動部内部に配置した減速部の出力をノズル部側へ伝達するための伝達部を通す開口部の外面と駆動部の内面を近接させたることにより、減速部を駆動部の内部に収容する構造としたので、消火用水中のゴミが減速部に入り難くなり、減速部の不動作を防止する。
【0019】
【発明の実施の形態】
図1は本発明による固定式消火設備の消火用散水ノズルの外観説明図である。本発明の消火用散水ノズル1は円筒状のノズル本体2を有し、ノズル本体2の上部に消火ポンプ設備から加圧された消火液または消火用水が供給される消火配管に接続する接続ネジ部3を有し、ノズル本体2の下部に火災により所定温度に達した時に脱落する感熱作動機構4を設けている。
【0020】
図2は図1の内部構造の断面図であり、中心線の左側にノズル本体2のケースを破断した内部構造を示し、右半分に内部構造の断面を示している。
【0021】
図2において、ノズル本体2は接続ネジ部3が設けられた上方側よりケース2a,2b,2c及び2dの4つをねじ込みにより軸方向に連結している。上部のケース2aに一体に設けられた接続ネジ部3の内部には流入路5が軸方向に形成され、ノズル本体2の中央に配置した軸12の先端に一体に形成した弁体11を弁座11aに収納して、流入路5を定常監視状態で閉鎖している。
【0022】
このため流入路5は、一次側流入路5aと二次側流入路5bに弁体11による流入路5の閉鎖で分けられている。弁体11の閉鎖で分けられた一次側流入路5a側には第1ストレーナ13が設置され、一方、二次側流入路5bには第2ストレーナ14が設けられている。
【0023】
第1ストレーナ13及び第2ストレーナ14は共に加圧供給される消火液や消火用水に混入しているゴミなどの異物を除くためのものであり、弁体11で閉じられた一次側流入路5aには定常監視状態で消火液または消火用水が加圧状態で充満しており、その中に第1ストレーナ13が設置されている。これに対し第2ストレーナ14は、弁体11で閉鎖された流入路5の二次側流入路5bにあることから、大気に開放された状態にある。
【0024】
一般に網目構造をもつストレーナは、網目が小さいほど水に浸していた場合の腐食の度合いが大きいことが知られている。そこで本発明にあっては、消火液や消火用水に浸されている一次側流入路5a側の第1ストレーナ13の網目を大きくして腐食しにくくし、一方、大気側に開放された状態で設置されている第2ストレーナ14については細かい網目のものを使用している。これによって一次側流入路5a側に設置した第1ストレーナ13を腐食しにくくし、耐久性を高めている。
【0025】
第1ストレーナ13及び第2ストレーナ14を設置した流入路5に続いては駆動部6が設けられる。駆動部6は、円筒状のケーシング6bの外周に複数枚のインペラ6aを配置した水車構造であり、ケーシング6bはケース2bの内部に一体に形成したハウジング16に装着したベアリング17を介して回転自在に支持されている。このため消火液または消火用水を散水する際に上から下に流れる水流をインペラ6aで受けてケーシング6bが回転駆動される。
【0026】
駆動部6の内部には減速部7が組み込まれている。ハウジング15はケース2bの内部に一体に形成したハウジング16にネジ込み固定しており、ハウジング15の中心軸方向には弁体11を備えた軸12が摺動自在に嵌め込まれている。またハウジング16の上側には軸12が下降して弁体11が弁座11aから離れて開いた時に収納する弁体収納部16aが形成されている。
【0027】
減速部7として、この実施形態にあっては、ダブル遊星歯車機構を使用している。即ちハウジング16にネジ込み固定されたハウジング15にサンギア18aを固定し、サンギア18aの外側にプラネタリギア19を介してインターナルギア21を配置し、インターナルギア21は駆動部6のケーシング6bの内側に固定されている。
【0028】
プラネタリギア19はキャリアケース20に回転自在に装着されている。続いてサンギア18bが上部のサンギア18aと同様、軸12側のハウジング15に固定され、サンギア18bに対しプラネタリギア22を介してキャリアケース20に固定されたインターナルギア23を噛み合わせている。プラネタリギア22は回転出力部材としてのキャリアケース24に回転自在に装着されている。
【0029】
この減速部7のダブル遊星歯車機構は、図3に取り出して示すようなギア配列をもっている。このようなダブル遊星歯車機構により、例えば水流による駆動部6のインペラ6aの水流回転を例えば1000分の1以下の高減速比で減速してキャリアケース24の回転として取り出すことができる。
【0030】
再び図2を参照するに、ハウジング6b上部の外周面とハウジング16の内周面との隙間、およびハウジング6b、下部の内周面とキャリアケース24の外周面との隙間は、極力狭く設計されている。これは、消火用水中のゴミが上記隙間から減速部7内に入ってギア機構にゴミづまりが起き、減速部7が動作しなくなることを防止している。そのため、減速部7は、駆動部6の中にほぼ被包した状態で収納されている。
【0031】
減速部7に続いてはノズル部8が設けられている。ノズル部8の上部は、減速部7のキャリアケース24から軸方向に延在した固定ガイド25に対し、スライダ連結部26により軸方向に褶動自在で且つ軸回りに連結するように装着されている。即ち、ノズル部8のスライダ連結部26は、キャリアケース24から延在した固定ガイド25に対し褶動自在なスライダ27を例えば円周方向の4箇所に配置しており、4本のスライダ27をフランジ28の周囲に一体に形成して支持しており、フランジ28はネジ35によりリテーナ34を介して軸12の先端に固定されている。またリテーナ34と上部に位置する減速部7側のストッパ部材29との間にはスプリング30が組み込まれ、ノズル部8側を下方に押圧している。
【0032】
スライダ連結部26の構造は図2のA−A断面を示す図4から明らかになる。図4において、ノズル部8側のスライダ連結部26は、中央のフランジ28の周囲4箇所に配置されたスライダ27で構成され、スライダ27はフランジ28に対し図2のように軸方向に延在している。
【0033】
このようなノズル部8側のスライダ連結部26に対し、上側に位置する減速部7の回転出力部材となるキャリアケース24より延在している固定ガイド25が、4箇所に形成したスライダ27の間2箇所に位置している。このため減速部7側の固定ガイド25に対しノズル部8側のスライダ27は、軸方向に移動可能であるが軸回りには固定ガイド25と連結関係にあり、固定ガイド25側からの回転を受けてスライダ27はフランジ28と共に一体に回転される。
【0034】
再び図2を参照するに、ノズル部8の上部にはガイドプレート31がねじ止め固定されている。ガイドプレート31の内側は、図4の想像線で示すように、内周部31aを固定ガイド25の外周とノズル部8の内周の間の空間に位置しており、且つスライダ27同士の間に固定ガイド25がない2箇所の部分においては中央側に伸びており、スライダ27に内周部31aが引掛るようになっている。このため、スライダ27に対しガイドプレート31は軸方向に褶動自在で且つ軸回りには一体に回転するスライダ連結部を構成している。
【0035】
再び図2を参照するに、ガイドプレート31とノズル部8の上端との間には、ねじ止めの際にシート32が挟み込み固定されている。シート32は、ケース2cの内周まで延在したサイズを持っている。このシート32は、感熱作動部4が火災により所定温度に達して脱落した際に、ノズル部8と共に下降してシート圧着段部33に圧着され、外側のケースとノズル部8の間を通る水の漏れ出しを阻止するバルブシートとして機能する。
【0036】
ノズル部8の先端の球状部には、垂直方向の半径回りにスリット10が想像線で示すように形成されている。スリット10を形成したノズル部8の内部には、水平配置した固定軸39に対し回転軸部40を備えた羽根車9が回転自在に組み込まれている。羽根車9は、ノズル部8のスリット10の方向に対し略直交する水平方向に配列した複数枚の羽根を設けている。
【0037】
この羽根車9も、火災により感熱作動機構4が所定温度に達して脱落し、散水する際の水流を受けて垂直回り即ちスリット10の方向に回転される。この散水時における羽根車9のスリット10の方向の回転は、スリット10より散水される水を、スリットに直交する羽根車9の羽根によって区切って1つの塊にして散水し、スリット10のみの場合の散水で水がくっつき合う性質により、水が集まって落ちることによる理想的な散水パターンの形成ができない問題を解決する。
【0038】
ノズル本体2の最下部のケース2dの内側には、上部側よりストッパボール37とロックボール38が設けられている。ストッパボール37は、感熱作動機構4が脱落した時にノズル部8が下降してくることから、ノズル部8のストッパ部36を受けて、この位置にノズル部8を係止する。
【0039】
感熱作動機構4は、止ネジ48に所定温度で溶融するヒューズ47により集熱板44を固定しており、止ネジ48を間に集熱板45,46、抑え板43及びロックボール38を介してノズル部8の先端を支持している支持プレート42の中央部に突出したネジ部に装着することで、ケース2dの内部先端の段部に支持固定している。
【0040】
このため、火災による熱を集熱板44で受けて所定温度に達するとヒューズ47が溶融し、集熱板44、45,46、抑え板43、及びロックボール38の支持が解除され、これらと共に支持プレート42も脱落する。
【0041】
図5は図1に示した本発明の消火用散水ノズル1の感熱作動機構4が火災により所定温度に達して作動して脱落した時の外観説明図である。即ち図1の感熱作動機構4が作動して脱落すると、図2から明らかなようにノズル本体2内に収納されているノズル部8の支持が解除され、図5のようにノズル部8の先端が下側に飛び出し、先端のスリット10より散水が行われる。
【0042】
また、図5から明らかなように、スリット10の幅は、遠くへ散水する上側のスリット部分の方が広くなっている。これは、防護範囲の特定部分に均一な帯状の散水をするために、上側のスリット10の幅を広くして消火用水の量を多くしている。
【0043】
図6は図5の作動状態における内部構造を軸中心の右側に断面で示しており、左側については図2と同じ定常監視状態での内部構造を示している。図2のように定常監視状態でノズル部8を保持している感熱作動機構4が火災による所定温度への到達で脱落すると、ノズル部8の保持が解除され、ノズル部8は図示の位置に下降する。同時にスプリング30の力及び一次側流入路5aに加わっている消火液または消火用水の加圧による弁体11の押圧力により、軸12が弁体11と共に下降し、弁体11は弁体収納部16aに収まり、これによって内部の流入路5が開放される。
【0044】
弁体11による流入路5の開放で上部より矢印のように流入した消火液または消火用水は、第1ストレーナ13及び第2ストレーナ14を通過した後、駆動部6の外側を通り、この水流をインペラ6aが受けてケーシング6bを回転する。水流による駆動部6の回転は、減速部7に伝達されて減速され、減速回転がキアリアケース24の下部に延在した固定ガイド25に出力される。
【0045】
固定ガイド25に対してはスライダ連結部26のスライダ27が下側にスライドした位置にあり、スライダ27の下側の位置にノズル部8の上端に固定しているガイドプレート31の内側の張出し部が位置している。このため減速部7の固定ガイド部25に対する出力回転は、スライダ27を介してガイドプレート31に伝えられ、更にノズル部8に伝達されて軸回りに回転させる。この時のノズル部8の回転数は、例えば散水流量を40リットル/分とすると1rpm程度の回転数となる。
【0046】
同時に、ノズル部8を通過する水流は先端のスリット10の形成部内側に設けている羽根車9を回転する。羽根車9はスリット10の方向に略直交する方向に羽根を配置しており、このためスリット10を外側から見ると、スリット方向に直交する羽根の間隔で仕切られた矩形の開口がスリット10内をスリット方向に移動しており、スリットを直交する羽根で仕切った矩形領域で区切った水の塊を放水するようになる。
【0047】
このため、単なるスリット10から散水した場合、スリットに沿ったカーテン状となって放水される水の場合には防護範囲に落ちた時に水が集まって落ちるようになるが、羽根車9の回転で水を仕切っていることで水が1つの塊として散水され、防護範囲に落ちる時に集まらず、均一に散布する理想的な散布パターンが得られる。
【0048】
図7は本発明の消火用散水ノズル1の散布パターンの説明図である。天井面などに設置された消火用散水ノズル1は、作動状態において下部に突出したノズル部8が散水による水流で矢印のように回転し、ノズル部8に設けているスリット10より放水パターン50の放水が行われ、防護範囲52に帯状の散布パターン51を形成する。この散布パターン51は、ノズル部8の回転に伴って矢印で示すように回転し、所定の防護範囲52を走査する。
【0049】
尚、駆動部6の回転力を減速部7で所定の減速比で減速してからノズル部8に伝達する理由は、ノズル部8をインペラ6aのみで回転させると、かなり高速でノズル部8が回転してしまい、ノズル部8から散水された消火用水は塊状から粒状に分散してしまい、防護範囲内の特定の部分に集中的に散水する散水パターンを形成できなくなり、防護範囲のある一点からみると、一回の走査で到達する消火用水の水量が少なくなり、粒子径も小さくなり、また打力も低減して消火能力が低下してしまうからである。これを防止し、集中的に散水する散水パターンを形成するため、散布パターンの走査の速度を散布パターンの形状が維持できる程度の比較的低速度にする必要があるために、減速ギア機構を設けている。
【0050】
図8は図7の防護範囲52内のある一箇所から見た散水量の時間的変化であり、図8(A)は従来の消火用散水ノズルの散水量であり、図8(B)が本発明の消火用散水ノズルの散水量である。
【0051】
図8(A)の従来の消火用散水ノズルにあっては、防護範囲52のある一箇所から見ても常に一定の水量の水が散水されている。これに対し図8(B)の本発明の消火用散水ノズルにあっては、散布パターン51の回転走査速度に依存した一定の周期で間欠的に大量の水が散水されることになる。
【0052】
このように本発明の消火用散水ノズルを用いると、防護範囲52のある一部分から見た場合に、火災に対して瞬間的には従来の散水ノズルよりも大量の消火用水または消火液が散水され、一定水量を継続して散水するよりも瞬間的に集中して大量の水を散水した方が高い消火能力が得られる。このため、例えば従来の80リットル/分の防護範囲52の全域放射の散水ノズルと例えば本発明による消火ノズルで散水量を40リットル/分、走査速度を1rpm程度とした場合と比較すると、防護範囲52の全体的に見て少ない水量にも関わらず、より高い消火能力が得られる。
【0053】
また本発明の消火用散水ノズルにあっては、少ない散水量で消火できるため、いわゆる水損の被害を小さくすることができる。このことから、消火用水の水槽も小さくでき、更に従来の消火能力と同等とした場合には、従来よりも配管内の水圧を抑えることができるため、消火ポンプが小容量で済み、更には自家発電設備などのバックアップ設備も小容量とでき、配管サイズも小さくなるために、設備コストを大幅に低減できる。
【0054】
また防護範囲52内のある一箇所から見れば、従来のように防護範囲52内全体に散水するのと比べ、本発明にあっては、瞬間的には散水量が増えると同時に消火対象物に到達する水の打力及び粒子径も増すので、消火能力が増大する。
【0055】
即ち本発明においては、水は分散された粒状ではなく特定の部分に集中的に散水される打力の強い水の塊として消火対象物に散水されるため、火災気流に負けることなく火災深部まで到達して消火能力が高くなる。
【0056】
このため、火災鎮火までの時間が短くて済み、したがって水量も少なくて済む。更に塊状態の水で消火するため、一度消火した部分が再び燃え上がることがなくなり、一度消火された場所を継続して鎮火状態にできる。
【0057】
図9は本発明の散水による消火の様子を従来と対比して示している。図9(C)は従来の散水パターン(平面図)であり、従来の散水能力では防護範囲52全体に均一に散水させるため、消火用水をデフレクタで分散させて粒状にして散水しており、防護範囲52内に比較的粒子径の小さな様々な大きさをもった粒状の水によるスポット状散布パターン54が得られる。
【0058】
そのため火災の勢いが強い場合には、分散された水は粒子径が小さいため火災の気流に負け、炎53の深部に達する前に蒸発し火災の抑制に時間が掛かり、また全く消火できないこともある。このため消火用水の量も多くなり、水損による被害も大きくなる。
【0059】
更に防護範囲52内のある一点から見ると、粒状の水により一瞬、その一点の火災の炎53が弱まったとしても、その時点の付近の炎53により一度掛かった水が蒸発し、付近の炎によって再び燃え始める。このため、完全に消火するまでには時間が掛かる。
【0060】
図9(A)(B)は本発明による帯状の散布パターンの散水であり、防護範囲52内のある部分に集中的に大量の消火用水を散水する散布パターン51を形成している。このため、瞬間的には散水量が増えると同時に、消火対象物に当たる消火用水の打力及び粒子径も増すので、消火能力が増大する。
【0061】
即ち、本発明の散布パターン51においては、消火用水は図9(C)のように分散された粒状ではなく、特定の部分に集中的に散水される打力の強い水の塊として消火対象物に散水される。このため、火災気流に負けることなく炎53の深部まで到達して消火能力が高くなり、火災抑制までの時間が短くて済み、したがって鎮火までの水量も少なくて済む。
【0062】
また図9(B)のように、散布パターン51で防護範囲52の全域を走査して塊状の水で消火するため、一度消火した鎮火部分55が再び燃え上がることを抑え、一度消火された場所を継続して鎮火状態に維持できる。
【0063】
更に防護範囲52内のある部分に大量の水を散水するようにノズル部8を形成したため、防護範囲52を従来の散水ノズルと比べて大きくした場合でも、走査時間を調整することにより火災に対して瞬間的に大量の水を散水することができるため、従来と同等以上の消火性能が得られる。したがって、従来の散水ノズルに比べノズルの設置個数を減らすことができる。
【0064】
例えば取付ピッチ2.3メートルで所定の防護範囲52に8個の散水ノズルを従来設置していた場合に対し、本発明によれば、取付ピッチを2.6メートルとすることができ、その結果、設置する散水ノズルの個数を4個に減らすことができる。
【0065】
図10はノズル部8から散水される散布パターン51の別の形態を示す。図10(A)はノズル部8の周方向に90°の間隔をおいて4個の半径部となるスリットを形成した場合であり、防護範囲52に対し帯状の散布パターン51をクロスさせた十字形状の散布パターンが得られる。
【0066】
図10(B)はノズル部8に180°の間隔をおいて2つの半径部となるスリットを形成した場合であり、防護範囲52において直径方向に帯状の散布パターン51が得られる。更に図10(C)はノズル部8の周方向に10°程度の短い角度間隔をおいて3つの半径部となるスリットを形成した場合であり、この場合には防護範囲52において半径方向に放射状に広がった3つの散布パターン51を得ることができる。
【0067】
更に上記の実施形態にあっては、火災による所定温度で脱落する感熱作動機構4により弁体11を閉鎖位置に支持した閉鎖型の消火用散水ノズルを例にとるものであったが、感熱作動機構4と弁体11の作動機構を持たない開放型の消火用散水ノズルについてもそのまま適用できる。
【0068】
この開放型の消火用散水ノズルとしては、例えば図2の構造において、駆動部6と減速部7をノズル本体2内に配置すると共に、減速部7の回転出力部となるキャリアケース24に対し、ノズル部8をスライド連結部によらず直接回転自在に連結し、この状態で常時ノズル部8の先端のスリット10が外部に露出した構造とすればよい。
【0069】
【発明の効果】
以上説明してきたように本発明によれば、消火用散水ノズル内に流れる消火液又は消火用水の水流を駆動源として略筒状の駆動部を回転させ、駆動部の内部に配置した減速部の減速比に従ってノズルを減速回転させたので、ノズルによって決まる散布パターンによって所定の防護範囲内全域が走査される。
【0070】
このことにより、火災に対し瞬間的には大量の消火液または消火用水が放出されるため、少ない放射量で消火できるため、いわゆる水損の被害を小さくすることができる。更に、放射水の水槽が小さくなり、ポンプが小容量となり、自家発電設備等バックアップ設備も小容量となり、配管サイズも小さくなるため、低コストとなる。
【0071】
また、防護範囲を従来の散水ノズルと比較して大きくした場合でも、走査時間を調整することにより、火災に対しては瞬間的には大量の水を放射することができ、同等以上の消火性能が得られることから、従来の散水ノズルと比較して、ノズルの設置個数を減らすことができる。
【0072】
そして、駆動部内部に配置した減速部の出力をノズル部側へ伝達するための伝達部を通す開口部の外面と駆動部の内面を近接させたることにより、減速部を駆動部の内部に収容する構造としたので、消火用水中のゴミが減速部に入り難くなり、減速部の不動作を防止する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による消火用散水ノズルの定常監視状態の外観説明図
【図2】図2の定常監視状態における内部構造の断面図
【図3】図2の減速に使用したダブル遊星歯車機構の説明図
【図4】図2のA−A断面
【図5】図1の作動状態の外観説明図
【図6】図1の定常監視状態と図4の作動状態につき内部構造を半断面で対比して示した断面図
【図7】消火用散水ノズルの設置状態と火災時の散水動作の説明図
【図8】防護範囲の一箇所から見た本発明の散水量を従来と対比して示したタイムチャート
【図9】本発明の散布パターンによる消火の様子を従来と対比して示した説明図
【図10】本発明による散布パターンの他の形態を示した説明図
【図11】従来例を示した説明図
【符号の説明】
1:消火用散水ノズル
2:ノズル本体
2a〜2d:ケース
3:接続ネジ部
4:感熱作動機構
5:流入路
5a:一次側流入路
5b:二次側流入路
6:駆動部
6a:インペラ
6b:ケーシング
7:減速部
8:ノズル部
9:羽根車
10:スリット
11:弁体
11a:弁座
12:軸
13:第1ストレーナ
14:第2ストレーナ
15,16:ハウジング
16a:弁体収納部
17:ベアリング
18a,18b:サンギア
19,22:プラネタリギア
20,24:キャリアケース
21,23:インターナルギア
25:固定ガイド
26:スライダ連結部
27:スライダ
28:フランジ
29:ストッパ部材
30:スプリング
31:ガイドプレート
32:シート
33:シート圧着段部
34:リテーナ
35:止ネジ
36:ストッパ部
37:ストッパボール
38:ロックボール
39:固定軸
40:回転軸部
41:フランジ
42:支持プレート
43:抑え板
44,45,46:集熱板
47:ヒューズ
48:止ネジ
50:放水パターン
51:散布パターン
52:防護範囲

Claims (4)

  1. 消火液または消火用水が圧送される消火用配管に接続され火災時に消火液または消火用水を散水する消火用散水ノズルに於いて、
    所定の防護範囲内の特定部分に集中的に散水する散布パターンを形成する旋回自在なノズル部と、
    消火用散水ノズル本体内に設け、略筒形状の本体でなり前記略筒形状の本体の側面と前記消火用散水ノズル本体との間を流れる前記消火液または消火用水の水流を受ける前記略筒形状の本体側面から外周方向に延びるインペラを備え、インペラの受けた水流を駆動源として前記略筒形状の本体が回転する駆動部と、
    前記駆動部の内部に配置し前記駆動部の回転を入力し所定の減速比に従って減速して前記ノズル部を回転させ、前記散布パターンを前記所定の防護範囲内を走査して前記所定の防護範囲内全域に散水させる減速部と、
    前記駆動部の下部に、火災による熱を感知し、定常監視時は前記ノズル部をノズル本体内部に格納して保持すると共に火災時に前記ノズル部をノズル本体内部に旋回自在に露出する感熱作動機構と、
    前記駆動部の回転軸を貫通する弁軸部を有し前記感熱作動機構の火災感知を受けて下降してノズル本体の流入路の封鎖を解除する弁体と、
    を備えたことを特徴とする消火用散水ノズル。
  2. 請求項1記載の消火用散水ノズルに於いて、前記減速部は複数のギヤの組合せからなり、かつ前記駆動部の内面に設けたギヤと連結した構成であることを特徴とする消火用散水ノズル。
  3. 請求項1記載の消火用散水ノズルに於いて、前記駆動部には、駆動部内部に配置した前記減速部の出力を前記ノズル部側へ伝達するための伝達部を通す開口部を備え、前記伝達部の外面と前記駆動部の内周面が近接していることを特徴とする消火用散水ノズル。
  4. 請求項1記載の消火用散水ノズルに於いて、前記ノズル部は旋回軸付近から防護範囲外周方向に延びる帯状の散水パターンを形成して散水するための開口部を有し、前記減速部は前記帯状の散水パターンの形状が維持できる速度に減速して前記ノズル部を旋回し散水することを特徴とする消火用散水ノズル。
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