JP3878002B2 - 高感度撮像方法及びその装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高感度な撮像方法及びその装置(イメージセンサ)に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、アナログ領域で、イメージセンサのリセットノイズや固定パターンノイズをキャンセルする方式は多く存在する。
【0003】
また、画素内でA/D変換を行って、ダイナミックレンジの広いディジタル出力を得る方法が報告されている。さらに、コラムでA/D変換を行って、分解能の高いA/D変換を行う方法が報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、現状の最高性能固体イメージセンサの性能を超えるSNRを達成するには至っていない。
【0005】
そこで、本発明は、上記状況に鑑みて、イメージセンサのノイズレベルを支配するアンプ等の回路が発生するランダムノイズを、センサでの蓄積途中の信号を読み出して、ディジタル領域での処理で低減することにより、信号に対するノイズを極力低減することができる高感度撮像方法及びその装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために、
〔1〕画素部の信号電荷蓄積途中の電圧を非破壊で読み出せる撮像方法において、通常のN倍(Nは2以上)で蓄積中間値の信号と、蓄積初期値のリセット直後の値をともに読み出し、そのN+1点のデータを用いて、信号推定器により、蓄積最終値と蓄積初期値を推定し、それらの差を求めることにより、ノイズの低減を行うことを特徴とする。
【0007】
〔2〕上記〔1〕記載の高感度撮像方法において、前記信号推定処理を蓄積中間値と蓄積初期値による最小2乗法により行うことを特徴とする。
【0008】
〔3〕上記〔1〕記載の高感度撮像方法において、前記画素部の信号をコラムアンプのコラムアンプにより増幅を行う際に、蓄積中間値の値に応じて前記コラムアンプのゲインを変化させ、等価的に前記コラムアンプ後の回路の雑音やA/D変換器の量子化雑音を低減することを特徴とする。
【0009】
〔4〕上記〔1〕記載の高感度撮像方法において、前記コラムアンプで固定パターンノイズが増幅されることにより、アンプ出力が飽和するのを避けるため、前記コラムアンプ前において、フレームメモリに記憶された、画素ごとの固定パターン雑音の測定値をD/A変換し、差し引くことを特徴とする。
【0010】
〔5〕画素部の信号電荷蓄積途中の電圧を非破壊で読み出せる撮像装置において、画素部に接続されるコラムアンプと、このコラムアンプに接続されるA/D変換器と、このA/D変換器に接続され、通常のN倍(Nは2以上)で蓄積中間値の信号と、蓄積初期値のリセット直後の値をともに読み出し、そのN+1点のデータを用いて蓄積最終値と蓄積初期値を推定し、それらの差を求めることにより信号推定処理を行う信号推定器とを備え、前記蓄積中間値からの推定値に基づいて前記コラムアンプのゲインを変更することによりノイズの低減を行うことを特徴とする。
【0011】
〔6〕上記〔5〕記載の高感度撮像装置において、前記画素ごとの固定パターン雑音の測定値を記憶したフレームメモリと、このフレームメモリに接続されるD/A変換器とを備え、前記フレームメモリに記憶された、画素ごとの固定パターン雑音の測定値を前記D/A変換器でD/A変換し、前記D/A変換器の出力を前記コラムアンプ前において差し引くことを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0013】
図1は本発明の実施例を示す高感度撮像装置のブロック図、図2はその3トランジスタ画素回路図、図3は電荷蓄積ノードの波形と読み出しタイミング(その1)を示す図、図4は電荷蓄積ノードの波形と読み出しタイミング(その2)を示す図である。
【0014】
これらの図において、1は画素部(ピクセル)であり、図2に示すような3トランジスタの画素回路からなる。すなわち、詳細に示すと、この3トランジスタの画素回路は、リセット用MOSトランジスタ(MR)2、フォトダイオード(PD)3、増幅用MOSトランジスタ(MIN)4、画素選択用MOSトランジスタ(MX)5を有しており、さらに、信号線6、この信号線6に接続される電流源用MOSトランジスタ7を有し、8は出力を示している。なお、画素部は、蓄積中間値を読むことができれば、図2に示す3トランジスタ方式に限定するものではない。
【0015】
また、図1において、11は第1の加算器、12はコラムアンプ、13はA/D変換器(ADC)、14は信号推定器、15は第2の加算器、16は出力、17は振幅推定器(ゲイン推定器)、18は回路パターン雑音(FPN)用フレームメモリ、19はD/A変換器(DAC)である。
【0016】
そこで、画素部(ピクセル)1は、フォトダイオード3のアノード部で電荷の蓄積を行う。電荷の蓄積に伴って電圧が変化するが、ソースフォロワを介して読み出すことにより、電荷を破壊することなく、その蓄積途中の電圧を読み出す。
【0017】
アノード部を電荷蓄積ノードと呼ぶことにする。この電荷蓄積ノードの電圧変化波形と、これをリセットするためのパルス信号とをともに、図3に示す。
【0018】
この図3に示すように、イメージセンサのある画素において、リセット直後の蓄積ノードの電圧(VFD)を読み出し、コラムアンプ12で増幅後、A/D変換器13でA/D変換する。これをy0 とする。高速読み出し周期TH に対し、TH −ΔTの時間経過後、蓄積途中のVFDを読み出し、これをy1 とする。ここでΔTは、蓄積最終値の読み出し時刻から、次のリセット直後の蓄積初期値の読み出し時刻までの時間差である。
【0019】
同様に、i×(TH −ΔT)経過後の出力をyi とする。ビデオ速度のM倍の速度で中間画像を読み出す場合、1ビデオ周期に対して、y0 からyM までのM+1点のデータを取得する。すなわち、i=0,1,…,Mとする。
【0020】
これらのデータには信号に加えて雑音が重畳しているが、信号推定器14により、この中のy0 とyM からノイズを含まない信号成分を推定する。これらを、y0 * 及びyM * とする。最終的に、yM * −y0 * を計算することで、雑音成分を減らした信号を求めることができる。
【0021】
図3の例では、ビデオ速度の4倍で、中間画像を読み出す場合を示しており、この場合、各画素ごとにy0 からy4 までの5点のデータを利用する。ΔTは、TH に比べて非常に短く、yM と次のビデオ周期のy0 は連続してA/D変換を行う。この時のA/D変換の稼働率は、他の部分に比べて2倍になる。つまり、このときのA/D変換の稼働率を100%とすれば、他の読み出し(y1 からyM-1 )のときは、A/D変換全体の稼働率は50%となっている。全ての中間画像の読み出しにおいて、ΔTだけ隔てた時点の値も読み出すようにすれば、A/D変換の稼働率を100%としながら、信号推定に利用するデータ点数を増やすことができ、推定精度を向上させることができる。
【0022】
この場合の読み出しを図4に示す。
【0023】
図4の例では、ビデオ速度の画像の4倍の速度で中間画像を読み出すが、各中間画像は、ΔTだけ隔てた時間差で、2点ずつ読み出し、蓄積初期値と蓄積最終値のみ1点の読み出しとなる。この結果、M倍の速度で中間画像を読み出す場合、2M点のデータを得る。図4の例では、8点となる。
【0024】
この蓄積中間画像を用いたノイズ低減の原理を図5に示す。
【0025】
この図では、回路の熱雑音だけが読み出された信号に重畳している場合を示している。蓄積初期値には、信号成分はなく、読み出された信号には、画素回路の特性ばらつきによる回路パターン雑音(FPN)、蓄積ノードを初期化したときに残留する電荷の揺らぎによるリセットノイズ及び回路の熱雑音が乗っている。
【0026】
このとき、固定パターン雑音(FPN)は、画素ごとにばらつくが、1つの画素について考えれば、時間的に変化せず、すべての中間画像読み出しにおいて、同じ値となる。また、リセット雑音についても、一旦初期化されて、雑音電荷が残留したとすると、これは次の初期化が行われるまで、時間的に変化しない。
【0027】
従って、あるビデオ速度画像の読み出しのためのすべての中間画像の読み出し時刻において、FPN及びリセット雑音は、時間的に変化せず、オフセットとして影響する。信号の蓄積(つまり時間方向の変数Xの増加)に従って読み出される信号Yは上昇する。いまこれらの関係が線形であるとすると、図5のようになる。
【0028】
すべての中間画像の読み出しにおいて、回路の雑音が重畳するため、図5のように、直線的に変化する信号が揺らぐ。しかし、雑音は、真値である直線を中心として揺らぐことになるため、その中心線を推定することができれば、雑音の影響を減らした信号成分を得ることができる。例えば、図5に示すように測定値をグラフ上にプロットした場合を考えると、視覚的にも、その中心線を推定することは容易に行えることが分かる。FPNとリセット雑音に関しては、蓄積初期値と蓄積最終値の差を取れば、完全に除去できる。
【0029】
図5における中心線の推定(信号成分の推定)には、最小2乗法を用いることができる。イメージセンサの各画素で、蓄積による信号の変化は、画像に動きがあるときには直線にはならないが、まず簡単化のため、図5に示すように直線的に信号の蓄積がすすむものと考える。そこで、信号成分を直線でモデル化する。つまり、
【0030】
【数1】
Figure 0003878002
【0031】
いま、ビデオ速度のM倍の中間画像を読み出す場合を考える。また、図3に示す読み出し方法とする。信号の読み出し時刻、x0 からxM までに対して、読み出された値をy0 からyM とし、yi (i=0,…,M)の分散をσi 2 とすると、推定される直線は、
【0032】
【数2】
Figure 0003878002
【0033】
を最小にするaとbを求めることに相当する。これによって求めたy0 とyM の推定値、y0 * とyM *は、
【0034】
【数3】
Figure 0003878002
【0035】
【数4】
Figure 0003878002
【0036】
従って、蓄積された信号の推定値y* =yM *−y0 * は、
【0037】
【数5】
Figure 0003878002
【0038】
係数bの推定値は、次式で計算される。
【0039】
【数6】
Figure 0003878002
【0040】
【数7】
Figure 0003878002
【0041】
その推定誤差分散σb 2 は、
【0042】
【数8】
Figure 0003878002
【0043】
【数9】
Figure 0003878002
【0044】
信号推定を行わない場合の出力は、
【0045】
【数10】
Figure 0003878002
【0046】
であり、その分散σy 2 は、
【0047】
【数11】
Figure 0003878002
【0048】
信号推定処理によるSMR改善度γは、
【0049】
【数12】
Figure 0003878002
【0050】
簡単な場合としてすべての点での読み出しにおける雑音の分散が等しいと仮定する。すなわち、σi 2 (i=0,…,M)を
【0051】
【数13】
Figure 0003878002
【0052】
とおく。ここでσ0 2 は、回路の熱雑音の分散である。この場合、γは次式となる。
【0053】
【数14】
Figure 0003878002
【0054】
図4に示すような読み出し方法の場合、すなわち中間値を2点ずつ用いる場合のSNR改善度についても同様に計算すると、理論式として次式を得る。
【0055】
【数15】
Figure 0003878002
【0056】
図3及び図4に示す読み出し方法と最小2乗法による雑音低減処理でのSNRの改善度について、理論値とシミュレーションで得られた結果を表1に示す。
【0057】
【表1】
Figure 0003878002
【0058】
なお、コラムアンプのゲインを、読み出す信号毎に変化する場合には、そのときに重畳される雑音の分散も変化するので、式(12)により、SNR改善度が決まる。
【0059】
ここでは、直線回帰に対する最小2乗法を示したが、動きの大きい画像に対して3次以上の曲線への回帰に対する最小2乗法の利用も考えられる。なお、2次曲線については直線回帰との性能の違いはない。
【0060】
(コラムアンプのゲイン設定の方法)
コラムアンプのゲインを、入力値を見ながら、適応的に変化させることができれば、読み出される信号のSNRの向上に大きな効果がある。
【0061】
ここでは、図1に示すように、A/D変換器13と信号推定器14の間に接続した振幅推定器(ゲイン推定器)17を設けて、その出力をコラムアンプ12へ帰還するようにする。
【0062】
従って、入力信号が小さければ、コラムアンプのゲインを大きくし、入力信号が大きければ、コラムアンプのゲインを小さくする。入力信号が小さいとき、コラムアンプの後で加わる回路の雑音やA/D変換器の量子化雑音の影響が大きい。
【0063】
従って、コラムアンプで大きなゲインで信号を増幅すれば、これらの雑音の影響を相対的に低減できる。しかし、逆に入力信号が大きく、なおかつコラムアンプで大きなゲインで増幅すると、アンプの出力が飽和する。従って、コラムアンプのゲインは、入力信号に応じて変更する必要がある。
【0064】
蓄積中間画像を読み出すイメージセンサでは、これが容易に行える。表2はコラムアンプのゲインの設定方法を示している。
【0065】
【表2】
Figure 0003878002
【0066】
いまビデオ速度の8倍で、蓄積中間画像を読み出す場合を考える。簡単のため、蓄積は、完全に線形になされるものとする。全蓄積の場合の信号振幅は、最大でもA/D変換器のフルスケール(FS)を越えないものとする。コラムアンプのゲインは、1倍,2倍,4倍,8倍の4通りに設定できるものとする。
【0067】
まず、最初の信号y0 を読み出す。これはノイズのみを含むので振幅は小さく、最大ゲインである8倍とする。次の信号y1 は、8倍の速度で読み出しているので蓄積時間が1/8であるので、8倍で増幅しても、A/D変換器のFSを越えない。故にこの場合も最大ゲインである8倍とする。
【0068】
2 以降に対するコラムアンプのゲインは、y1 をA/D変換した値から判断して決める。例えば、y1 <FS/2であるとすると、y1 に比べて蓄積時間が2倍であるy2 に対して8倍のゲインに設定しても、y2 >FSを満たす。しかし、y3 に対して8倍増幅すると、FSを越える可能性があるので、4倍とする。
【0069】
このように、蓄積が進むに従って、A/D変換のFSを越えないようにゲインを下げていく。例えば、もしy1 <FS/8の場合には、すべての蓄積中間画像の読み出しにおいて、ゲインを8倍にしてもFSを越えることはないので、すべて8倍とする。このように信号が小さいときには、全体的に高いゲインを用いることができる。
【0070】
表2の決め方は、あくまで一例であり、よりきめ細かい設定方法がいろいろと考えられる。
【0071】
また、図1において、コラムアンプ12で固定パターンノイズが増幅されることにより、コラムアンプ12の出力が飽和するのを避けるため、コラムアンプ12の前において、フレームメモリ18に蓄積された、画素ごとの固定パターン雑音の測定値をD/A変換器19でD/A変換し、第1の加算器11で差し引くようにする。
【0072】
上記のように構成したので、信号電荷蓄積途中の電圧を非破壊で読み出せる撮像装置において、
(1)その途中の信号を用いて、信号推定器により、蓄積最終値と蓄積初期値を推定し、それらの差を求めることにより、ノイズ低減を図ることができる。
【0073】
(2)信号推定器には、最小2乗法を用いる。
【0074】
(3)ノイズとしては、アンプ等の回路が発生するランダム雑音(熱雑音、1/f雑音)、A/D変換器の量子化雑音、回路特性のばらつきによる固定パターン雑音、画素部のリセット雑音(kTC雑音)があり、これらの雑音を低減することができる。
【0075】
(4)信号推定とそれによるノイズ低減処理は、A/D変換後にディジタル領域で行う。
【0076】
(5)付随的なものとして、A/D変換前に(特に、イメージセンサのコラムで)、高ゲインの振幅を行うが、そのゲインを、蓄積途中の信号の推定結果に基づいて、画素ごとに可変にすることで、A/D変換器の量子化雑音、コラムアンプの後の回路の雑音を低減することができる。さらに、これによって、信号のダイナミックレンジを広くすることができる。つまり、A/D変換器の分解能が10ビットであったとして、蓄積中間値を8点用いる場合には、13ビットに相当する分解能が得られる。
【0077】
(6)コラムアンプで固定パターンノイズが増幅されることにより、アンプ出力が飽和するのを避けるため、コラムアンプ前において、フレームメモリに蓄積された、画素ごとの固定パターン雑音の測定値をD/A変換し、差し引くようにすることができる。
【0078】
具体的には、
▲1▼ 信号蓄積途中の値を非破壊で読み出せるイメージセンサにおいて、通常のN倍(Nは1以上)の速度で、高速に画像を読み出す。
【0079】
▲2▼ コラムにおいて高ゲインのアンプで増幅し、その出力をA/D変換する。
【0080】
▲3▼ ディジタル化された各画素について、信号蓄積の初期値、何点かの信号蓄積の中間値、蓄積最終値を用いて、ノイズのない信号蓄積の初期値と最終値を推定する。
【0081】
▲4▼ 推定した信号蓄積の最終値から初期値を差し引くことで、ディジタル領域で、固定パターン雑音、リセット雑音、画素部のアンプのランダム雑音、読み出し回路のランダム雑音、A/D変換器の量子化雑音を低減する。
【0082】
▲5▼ 上記のA/D変換器の前にコラムで高ゲインのアンプを用い、A/D変換器出力の値を用いて、画素ごとに次に読み出せる信号の振幅を推定し、アンプのゲインを適応的に調整する。これによって、アンプの出力を飽和させることなく、高ゲインのアンプを利用できるので、A/D変換器の前に接続される広帯域アンプが発生させる雑音や、A/D変換器の量子化雑音をさらに低減できる。
【0083】
この結果、CCDイメージセンサのランダムノイズレベルより約10分の1のランダムノイズレベルが得られ、等価雑音電子数を2電子程度にすることができる。
【0084】
なお、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々の変形が可能であり、これらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0085】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明によれば、以下のような効果を奏することができる。
【0086】
(1)イメージセンサにおいて支配的であるアンプのランダムノイズ及びA/D変換器の量子化ノイズを大幅に低減することができる。
【0087】
(2)CCDイメージセンサのランダムノイズレベルより約10分の1のランダムノイズレベルが得られ、等価雑音電子数を2電子程度にすることができる。
【0088】
(3)コラムアンプの効果により、固定パターン雑音及びリセット雑音の除去効果が高い。
【0089】
(4)雑音を低減しながら、コラムアンプで高ゲインの増幅を行うため、感度が高い。
【0090】
(5)特に、画素回路のアンプが発生する雑音も低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す高感度撮像装置のブロック図である。
【図2】本発明の実施例を示す3トランジスタ画素回路図である。
【図3】本発明の実施例を示す電荷蓄積ノードの波形と読み出しタイミング(その1)を示す図である。
【図4】本発明の実施例を示す電荷蓄積ノードの波形と読み出しタイミング(その2)を示す図である。
【図5】本発明の実施例を示す蓄積中間画像を用いたノイズ低減の原理を示す図である。
【符号の説明】
1 画素部(ピクセル)
2 リセット用MOSトランジスタ(MR)
3 フォトダイオード(PD)
4 増幅用MOSトランジスタ(MIN)
5 画素選択用MOSトランジスタ(MX)
6 信号線
7 電流源用MOSトランジスタ
8,16 出力
11 第1の加算器
12 コラムアンプ
13 A/D変換器
14 信号推定器
15 第2の加算器
17 振幅推定器(ゲイン推定器)
18 回路パターン雑音(FPN)用フレームメモリ
19 D/A変換器

Claims (6)

  1. 画素部の信号電荷蓄積途中の電圧を非破壊で読み出せる撮像方法において、
    通常のN倍(Nは2以上)で蓄積中間値の信号と、蓄積初期値のリセット直後の値をともに読み出し、そのN+1点のデータを用いて、信号推定器により、蓄積最終値と蓄積初期値を推定し、それらの差を求めることにより、ノイズの低減を行うことを特徴とする高感度撮像方法。
  2. 請求項1記載の高感度撮像方法において、前記信号推定処理を蓄積中間値と蓄積初期値による最小2乗法により行うことを特徴とする高感度撮像方法。
  3. 請求項1記載の高感度撮像方法において、前記画素部の信号をコラムアンプにより増幅を行う際に、蓄積中間値の値に応じて前記コラムアンプのゲインを変化させ、等価的に前記コラムアンプ後の回路の雑音やA/D変換器の量子化雑音を低減することを特徴とする高感度撮像方法。
  4. 請求項1記載の高感度撮像方法において、前記コラムアンプで固定パターンノイズが増幅されることにより、アンプ出力が飽和するのを避けるため、前記コラムアンプ前において、フレームメモリに記憶された、画素ごとの固定パターン雑音の測定値をD/A変換し、差し引くことを特徴とする高感度撮像方法。
  5. 画素部の信号電荷蓄積途中の電圧を非破壊で読み出せる撮像装置において、
    (a)画素部に接続されるコラムアンプと、
    (b)該コラムアンプに接続されるA/D変換器と、
    (c)該A/D変換器に接続され、通常のN倍(Nは2以上)で蓄積中間値の信号と、蓄積初期値のリセット直後の値をともに読み出し、そのN+1点のデータを用いて蓄積最終値と蓄積初期値を推定し、それらの差を求めることにより信号推定処理を行う信号推定器とを備え、
    (d)前記蓄積中間値からの推定値に基づいて前記コラムアンプのゲインを変更することによりノイズの低減を行うことを特徴とする高感度撮像装置。
  6. 請求項5記載の高感度撮像装置において、前記画素ごとの固定パターン雑音の測定値を記憶したフレームメモリと、該フレームメモリに接続されるD/A変換器とを備え、前記フレームメモリに記憶された、画素ごとの固定パターン雑音の測定値を前記D/A変換器でD/A変換し、前記D/A変換器の出力を前記コラムアンプ前において差し引くことを特徴とする高感度撮像装置。
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