JP3877586B2 - 両面原稿読み取り装置および両面原稿読み取り方法 - Google Patents

両面原稿読み取り装置および両面原稿読み取り方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、送り移動される新聞や雑誌等の中綴じの両面ブック原稿の表裏両面を同時に読取ることができる両面原稿読み取り装置および両面原稿読み取り方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の片面読み取り装置で、総数N枚のうちのn枚目の原稿について表側を第(4N−2n+2)ページ及び第(2n−1)ページの原稿面とするとともに裏側を第(2n)ページ及び第(4N−2n+1)ページの原稿面として新聞や雑誌等のように中綴じされる両面ブック原稿について、各面から2ページ分の原稿画像を連続して読み取る1セット2コピーを行う際には、第(4N−2n+2)ページ及び第(2n−)ページと第(2n)ページ及び第(4N−2n+1)ページと1枚の原稿における互いに反対側の面にあるため、第(4N−2n+2)ページ及び第(2n−1)ページの読み取りが終了した後、(2n)ページ及び第(4N−2n+1)ページの読み取りを開始する前に、原稿を反転しなければならなかった。
【0003】
具体的には、例えば、総数Nが1の場合、図10(a)(b)に示すように、まず、表側の第1ページ及び第4ページをスキャナーSにてスキャン(走査)した後、原稿Gを反転して、裏側の第3ページ及び第2ページをスキャンし、しかる後に、図示は省略するが、一例として、まず、第1ページ及び第2ページの両面印刷を行い、次いで、第3ページ及び第4ページの両面印刷をうようにしていた。
【0004】
しかし、このような原稿Gの反転動作を人手で行う場合には大変煩瑣であり、また、反転機構を設ける場合には構成が複雑化して装置が高価になる上に、読取開始から印刷開始に至るまでの時間が長くなり、そのために、トータルでの印刷所要時間も長くなる。また、印刷開始までに全てのデータを読み取る必要があるため、メモリ消費量が多くなるという問題もあった。
【0005】
あるいは、図11(a)(b)に示すように、まず、表側の第1ページをスキャンした後、その第1ページを印刷し、同時に第4ページをスキャンした後、原稿Gを反転して、裏側の第3ページ及び第2ページをスキャンした後、第2ページ、第3ページ、第4ページの順に印刷するような方法を採ることもできる。
【0006】
しかし、この場合においても、表側の第1ページの読み取り開始から印刷開始に至るまでの時間は短縮されるものの、原稿Gの反転動作を伴うために、トータルでの印刷所要時間が長くなることに変わりはなく、また、制御内容が複雑になるという新たな問題も発生する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、上述したような従来の片面原稿読取装置の難点を解消するために、送り移動される原稿の搬送路の表裏両側に読取手段を配設し、原稿の反転動作を伴うことなく、ブック原稿の表裏両面を読取り可能とする構成が考えられる。
【0008】
しかし、このような構成としても、原稿の読取時間を短縮できるものの、表裏両面の読取が終了するまでは印刷動作を開始することはできず、トータルでの所要時間のさらなる短縮化が望まれる。また、印刷動作を開始するまでに、ブック原稿の全てのデータを記憶させなければならないため、メモリ消費量が多くなるという問題は依然として解消されない。
【0009】
本発明は、このような実情に鑑みてなされ、両面ブック原稿のトータルでの印刷時間の短縮化と消費メモリの低減化を図った両面原稿読み取り装置および両面原稿読み取り方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。
【0011】
(1)システムバスを介してプリンタ装置及びメモリに接続され、送り移動される原稿の搬送路の表裏両側に読取手段を配設した両面原稿読み取り装置において、
n(n=1,2,3,…,N)枚目における表側を第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの原稿面とするとともにこの第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの裏側のそれぞれを第(2n)ページ及び第(4N−2n+1)ページの原稿面として中綴じされる総数N枚の両面ブック原稿について、各両面ブック原稿の各原稿面から各ページ毎に分割された2ページ分の画像を連続して読み取り、この原稿の各ページから読み取った画像を印字した記録紙を前記プリンタ装置からフェイスダウンで排出する1セット2コピーを行う際に、
各両面ブック原稿について、前半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像を読み取りつつ前記プリンタ装置に供給し、この前半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像を読み取った段階で、この前半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像の印字を開始させる制御信号を前記プリンタ装置に出力するとともに、この前半分のページの画像の読取が完了した後に読み取った後半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像を記憶させる制御信号を前記メモリに出力し、総数N枚の両面ブック原稿の全てについて前記前半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像の印字が終了した後に、前記後半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像を前記プリンタ装置に供給させる制御信号を前記メモリに出力する読取制御手段を設けてなることを特徴とする。
【0012】
この構成においては、原稿の前半分から第(2n−1)ページ及び第(2n)ページを読み取った段階で第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの印字を開始することで、読取開始から印字開始に至るまでの時間を短縮できる。
【0013】
(2)システムバスを介してプリンタ装置及びメモリに接続され、送り移動される原稿の搬送路の表裏両側に読取手段を配設した両面原稿読み取り装置において、
n(n=1,2,3,…,N)枚目における表側を第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの原稿面とするとともにこの第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの裏側のそれぞれを第(2n)ページ及び第(4N−2n+1)ページの原稿面として中綴じされる総数N枚の両面ブック原稿について、各両面ブック原稿の各原稿面から各ページ毎に分割された2ページ分の画像を連続して読み取り、この原稿の各ページから読み取った画像を印字した記録紙を前記プリンタ装置からフェイスアップで排出する1セット2コピーを行う際に、
各両面ブック原稿について、前半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像を読み取りつつ前記プリンタ装置に供給し、この前半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像を読み取った段階で、この前半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像の印字を開始させる制御信号を前記プリンタ装置に出力するとともに、この前半分のページの画像の読取が完了した後に読み取った後半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像を記憶させる制御信号を前記メモリに出力し、総数N枚の両面ブック原稿の全てについて前記前半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像の印字が終了した後に、前記後半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像を前記プリンタ装置に供給させる制御信号を前記メモリに出力する読取制御手段を設けてなることを特徴とする。
【0014】
周知のように、フェイスアップの印刷モードでは、ページ数の多いものから順に印刷すれば、ページ順を揃えた状態で原稿を排出できる。一方、フェイスダウンの場合では、ページ数の少ないものから順に印刷すればページ順を揃えることができる。
【0015】
この構成においては、(両面原稿読み取り装置に設けられた操作部または外部接続機等から出力される)印刷モードの選択信号を受信した前記読取制御手段が、選択された印刷モードに応じて、上述のように、印刷順序の設定をおこなうことで、排出される原稿のページ順を揃えることができる。
【0016】
(3)送り移動される原稿の搬送路の表裏両側に配置した読取手段を用いてn(n=1,2,3,…,N)枚目において表側を第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの原稿面とするとともにこの第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの裏側のそれぞれを第(2n)ページ及び第(4N−2n+1)ページの原稿面として中綴じされる総数N枚の両面ブック原稿について、各両面ブック原稿の各原稿面から各ページ毎に分割された2ページ分の画像を連続して読み取り、この原稿の各ページから読み取った画像を印字した記録紙を排出する1セット2コピーを行う際に、各両面ブック原稿の前半分のページの画像を読み取った段階で、の前半分のページの画像の印字をプリンタ装置に開始させると共に、この前半分のページの画像の読取が完了した後に各両面ブック原稿から読み取った後半分のページの画像をメモリに記憶させ、全ての両面ブック原稿の前記前半分のページの画像の印字終了後に、前記後半分のページの画像を前記メモリから前記プリンタ装置に供給させることを特徴とする。
【0017】
この方法においては、原稿の前半分まで読み取った段階で前半分のページの印字を開始することで、読取開始から印字開始までの時間を短縮でき、また、後半分のみメモリに記憶させることで、メモリの消費を抑えることができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明の実施形態に係る両面原稿読み取り装置について説明する。
【0019】
図1は画像形成装置としてのデジタル複写機lの概略構成を示し、デジタル複写機1の上面の透明ガラスからなる原稿台11上には、自動原稿搬送装置(ADF)112が備えられている。この自動原稿搬送装置112は、原稿セットトレイ上にセットされた複数枚の原稿を1枚ずつ自動的に原稿台11上へ給送する装置である。
【0020】
スキャナ部としての原稿読取り部110は、原稿台11の下部に配置され、原稿台11上に載置された原稿の画像を走査して読取るもので、第1の走査ユニット1、第2の走査ユニット1、光学レンズ1と光電変換素子であるCCDラインセンサ1とを有している。
【0021】
第1の走査ユニット1は、原稿面上を露光する露光ランプユニットと、原稿からの反射光像を所定の方向に反射させる第1ミラー等から構成されている。第2の走査ユニット1は、第1ミラーから反射されてくる原稿からの反射光を光電変換素子であるCCDラインセンサ1に導く第2ミラーおよび第3ミラーにより構成されている。光学レンズ1は、原稿からの反射光をCCDラインセンサ1上に結像させるものである。
【0022】
また、読取り部110は、自動原稿搬送装置112との関連した動作により、自動原稿搬送装置112にて自動搬送される原稿の画像を、所定の露光位置にて読取るようになっている。この読取り部110にて読取られた原稿画像は、画像データとして図示しない画像データ入力部へと送られ、画像データに対して所定の画像処理が施された後、画像処理部のメモリに一旦記憶され、出力指示に応じてメモリ内の画像を読出して画像形成部210のレーザ書込みユニット227に転送される。
【0023】
レーザ書込みユニット227は、メモリから読出した画像データ、または外部の装置から転送されてきた画像データに応じてレーザ光を出射する半導体レーザ光源、レーザ光を等角速度偏向するポリゴンミラー、等角速度で偏向されたレーザ光が感光体ドラム222上において等角速度で偏向されるように補正するf−0レンズなどをから構成されている。
【0024】
画像形成部210にはその他、感光体ドラム222の周囲に、感光体ドラム222を所定の電位に帯電させる帯電器223、感光体ドラム222上に形成された静電潜像にトナーを供給して顕像化する現像器224、感光体ドラム222表面に形成されたトナー像を記録紙に転写する転写器225、余分なトナーを回収するクリーニング器226、除電器229を備えている。
【0025】
画像形成部210で画像が転写された記録紙はその後、定着ユニット217に送られ画像が記録紙に定着される。画像形成部210の排出側には、上記定着ユニット217の他に、記録紙の裏面に再度画像を形成するために記録紙の前後を反転させるスイッチバック路221、画像が形成された記録紙に対してステープル処理等を行うと共に、昇降トレイ261を有する後処理装置260を備えている。
【0026】
定着ユニット217にてトナー像が定着された記録紙は、必要に応じてスイッチバック路221を経て排紙ローラ219にて後処理装置260へと導かれ、ここで所定の後処理が施された後、排出される。
【0027】
給紙部は、上記画像形成部210の下方に配設されており、本体に備えられた手差トレイ254,両面ユニット255,用紙トレイ251と多段給紙部270に備えられた給紙トレイ252,253で構成されている。また、これら251,252,253,254のトレイから給紙した用紙を画像形成部210における転写器が配置された転写位置へと搬送する搬送手段250を備えている。
【0028】
両面ユニット255は、記録紙を反転させるスイッチバック路221に通じており、記録紙の両面に画像形成を行う時に用いられる。なお、両面ユニット255は通常の用紙カセットと交換可能な構成となっており、この両面ユニット255を通常の用紙カセットに置き換えた構成とすることも可能である。
【0029】
図2は両面原稿読み取り装置の構成を示し、この読み取り装置は、下部筐体としての読取り部l10、上部筐体としての自動原稿搬送装置112、排紙トレイ3から構成されている。
この読み取り装置では、原稿を静止させて画像を読み取る静止読取モード、原稿を搬送させながら画像を読み取る走行読取モード、あるいは、原稿を搬送させながら、原稿における両面の画像を読み取る両面モードで、原稿に対する画像読み取りを行えるようになっている。
【0030】
これらのモードは画像出力装置等に備えられる操作部70(図3参照,例えば、液晶ディスプレイよりなる表示部と設定を行うボタンなどより構成)より入力される。また、この操作部70により、フェイスアップまたはフェイスダウンのいずれかの印刷モードを選択することができ、その選択された印刷モードに応じて、後述するように、ページ順を揃えた状態で印刷・排出することができる。
【0031】
そして、静止読取モードでは読取り部110内の第1読取部10によって画像を読み取る一方、走行読取モードでは、自動原稿搬送装置112内の第2読取部23あるいは第1読取部10によって画像読み取りを行うようになっている。また、両面モードでは、これら第1読取部10および第2読取部23の双方を同時に用いるように設定されている。
【0032】
読取り部l10は、第1読取部10と第1コンタクトガラス11とから構成されている。そして、図2に示すように、第1読取部10は、第1走査ユニット12、第2走査ユニット13、結像レンズ14、CCD(Charge Coupled Device)15、第2コンタクトガラス16を備えている。
【0033】
第1コンタクトガラス11は、静止読取モードで読み取る原稿を載置するための台であり、第1走査ユニット12は、第1コンタクトガラス11に沿って左から右に一定速度Vで移動しながら、原稿を露光するものである。そして、光源(露光ランプ)50と、原稿の反射光を第2走査ユニット13に導く第1の反射ミラー51とを有している。
【0034】
第2走査ユニット13は、第1走査ユニット12に追随してV/2の速度で移動するようになっており、第1反射ミラー51からの光を結像レンズ14、 CD15に導く第2・第3反射ミラー52,53を備えている。
【0035】
結像レンズ14は、第3反射ミラー53からの反射光を、CCD15上で結像させるものである。CCD15は、結像レンズ14からの光をアナログの電気信号に変換するものである。なお、この電気信号は、後述する画像処理部によってデジタルの画像データに変換され、画像メモリに記憶されたり、画像形成装置や外部の機器などに出力される。
【0036】
なお、第2走査ユニット13と第1走査ユニット12とには、これらの移動を同期させるために、図示しないワイヤが巻き掛けられている。そして、このワイヤを介して、ステッピングモータ(図示せず)によって駆動されるようになっている。
【0037】
また、この第1読取部10は、第1コンタクトガラス11上に載置された原稿の読み取りに加えて、後述するように、自動原稿搬送装置112の部材によって搬送されている原稿の画像を読み取る機能も有している。
【0038】
そして、第1コンタクトガラス11上の原稿を読み取る際には、第1走査ユニット12は、図2中のPoslの位置からPos2の位置の方向に、原稿サイズ検出手段で検出された原稿サイズに応じて所定距離だけ移動するようになっている。
【0039】
一方、搬送されている原稿を読み取る際には、図2中のPos3の位置に停止している。また、使用されていない待機中には、図2中のPoslの位置とPos3の位置の中間の位置(ホームポジション)に、停止している。
【0040】
図2に示す自動原稿搬送装置112は、本読取装置の奥側(紙面奥側)に読取り部l10との間に設けられたヒンジ(図示せず)を回動支点として、上方に回動するようになっており、これにより、本読取装置では、紙面手前側から、第1コンタクトガラス11の上面及び第2コンタクトガラス16の上面を開放できるようになっている。そして、自動原稿搬送装置112は、同図に示すように、OCマット21、原稿セットトレイ22、第2読取部23、開放扉24から構成されている。
【0041】
OCマット21は、自動原稿搬送装置112を閉めたときに第1コンタクトガラス11に押しつけられて密着する位置に設けられた原稿を押えるためのマットである。原稿セットトレイ22は、走行読取モード・両面モードで読み取るべき原稿載置される。
【0042】
開放扉24は、第2読取部23の取り付け状態を調整するために、自動原稿搬送装置112に設けられている開閉自在の窓である。第2読取部23は、原稿セットトレイ22に載置された原稿の画像を読み取り、原稿搬送手段31、密着イメージセンサ部(CIS)32、原稿搬送路33、原稿排出部34を備えている。
【0043】
原稿搬送手段31は、原稿セットトレイ22に載置された原稿を取り入れ、原稿搬送路33上を搬送させる。密着イメージセンサ部32は、搬送されている原稿の画像を読み取る。原稿排出部34は、密着イメージセンサ部32によって画像を読み取られた後の原稿を、排紙トレイ3に排出る。
【0044】
また、原稿セットトレイ22には、原稿の有無を検出するための原稿セット検出センサ62が設けられ、原稿搬送路33の上流側には、原稿給紙のタイミングを検出するための給紙タイミングセンサ65が、下流側には、原稿排出のタイミングを検出するための原稿排出センサ59が設けられている。
【0045】
図3は、デジタル複写機lのブロック系統図を示し、スキャナ部としての読取り部110内には、原稿読取動作中における所定のタイミングで印字を開始させるための制御信号をプリンタ部(プリンタ装置,画像形成部)210に出力する読取制御部(読取制御手段)10が設けられ、この読取制御部10が、システムバス310を介して、システムコントローラ(制御部)320、画像メモリ(メモリ)330、プリンタ部(画像形成部)210に接続されている。
【0046】
この読取制御部10には、光源50、センサ群62,65,59、原稿搬送手段を有する原稿搬送部31、読取モード,印刷モードの設定をおこなう操作部70表面原稿読取部(第1読取部)10画像処理部101、裏面原稿読取部(第2読取部)23および画像処理部231が接続されており、その両画像処理部101,231が画像処理中継部102を介してシステムバス310に接続されている。
【0047】
取制御部10は、操作部70(または外部接続機等)により、例えば、両面モードの読取モードと、フェイスダウンの印刷モードの設定がおこなわれた場合、総数N枚のうちのn(n=1,2,3,…N)枚目の原稿について表側を第(4N−2n+2)ページ及び第(2n−1)ページの原稿面とするとともに裏側を第(2n)ページ及び第(4N−2n+1)ページの原稿面として新聞や雑誌等のように中綴じされる両面ブック原稿について、各面から2ページ分の原稿画像を連続して読み取る1セット2コピーを行う際に、プリンタ部210と画像メモリ330に制御信号を出力し、例えば、図4(a)(b)に示すように、総数N枚のうちのn枚目の原稿Gにおける前半分の(2n−1),(2n)ページを読み取った段階にて、その前半分の第(2n−1),(2n)ページの印字を開始させると共に、後半分の(4N−2n+2),(4N−2n+l)ページを記憶させておき、全ての原稿について前半分の(2n−1),(2n)ページの印字が終了した後に、後半分の(4N−2n+2),(4N−2n+l)ページの印字を開始させる。
【0048】
従って、従来のように、全ての原稿Gを読み終えてから印字を開始するのではなく、原稿の前半分まで読み取った段階で、各原稿の前半分の両面印字を開始し、全ての原稿Gを読み終えてから各原稿の後半分の両面印字を開始するので、読取開始から印字開始に至るまでの時間を短縮することができ、トータルでの印字時間を従来よりも短縮することができる。
【0049】
そして、各原稿毎に前半分の(2n−1),(2n)ページの印刷を先に行い、後半分の(4N−2n+2),(4N−2n+l)ページについてのみメモリに保存しておくので、画像メモリ330の消費を抑えることができる。また、印刷原稿はページが揃えられた状態で後処理装置260に排出される。
【0050】
この場合の制御フローについて、図5のフローチャートにより説明すると、原稿の搬送を開始(S1)後、n枚目の両面読取が開始(S2)されると、その半分までの読取が終了した時点で(S3)、各原稿毎に前半分の(2n−1),(2n)ページの印刷が開始される(S4)と共に、後半分の(4N−2n+2),(4N−2n+l)ページのデータを画像メモリ330に記憶させ(S5)、n枚目の両面読取が終了した時点(S6)で、次原稿があればS2に戻り(S7)、なければ、原稿の搬送を終了して(S8)、画像メモリ330に記憶させていた(4N−2n+),(4N−2n+),…(4N−1),(4N)ページの印刷を開始し(S9)、(4N−1),(4N)ページまでの印刷が終了すれば印字を終了する(S10)。
【0051】
このように、比較的に簡易な制御内容で、原稿の前半分まで読み取った段階で、各原稿の前半分の両面印字を開始し、後半分のページについてのみメモリに保存しておくので、読取開始から印字開始に至るまでの時間を短縮することができ、かつ、画像メモリ330の消費を抑えることができる。
【0052】
図6(a)(b)は、原稿GがA3サイズのブック原稿であり、これをA4サイズの用紙Pの両面に分割印刷する場合を示し、この場合、図6(b)に示すように、まず、前半分の1,2ページを読取り、読取完了後直ちに、1,2ページを両面印刷すると共に、後半分の3,4ページを読取った後、3,4ページを両面印刷する。
【0053】
この場合においても、原稿Gの前半分を読み取った後、直ちに、その前半分を両面印刷するため、読取開始から印刷開始までの時間が短縮され、かつ、後半分のページについてのみメモリに保存しておくので、画像メモリ330の消費を抑えることができる。
【0054】
図7(a)(b)は、原稿GがA3サイズのブック原稿であり、これをA4サイズの用紙Pの片面に分割印刷する場合を示し、この場合、図7(b)に示すように、まず、前半分の1,2ページを読取り、読取完了後直ちに、1,2ページを片面印刷すると共に、後半分の3,4ページを読取った後、3,4ページを片面印刷する。
【0055】
この場合においても、原稿Gの前半分を読み取った後、直ちに、その前半分を片面印刷するため、読取開始から印刷開始までの時間が短縮され、かつ、後半分のページについてのみメモリに保存しておくので、画像メモリ330の消費を抑えることができる。
【0056】
図8(a)(b)は、原稿GがA3サイズのブック原稿であり、これをフェイスアップの印刷モードで、A4サイズの用紙Pの両面に分割印刷する場合を示し、この場合、図8(b)に示すように、まず、前半分の3,4ページを読取り、読取完了後直ちに、3,4ページを両面印刷すると共に、後半分の1,2ページを読取った後、1,2ページを両面印刷する。
【0057】
この場合においても、原稿Gの前半分を読み取った後、直ちに、その前半分を両面印刷するため、読取開始から印刷開始までの時間が短縮され、かつ、後半分のページについてのみメモリに保存しておくので、画像メモリ330の消費を抑えることができる。また、用紙Pはフェイスアップでページが揃えられた状態で排出される。
【0058】
図9(a)(b)は、原稿GがA3サイズのブック原稿であり、これをフェイスアップの印刷モードで、A4サイズの用紙Pの片面に分割印刷する場合を示し、この場合、図9(b)に示すように、まず、前半分の3,4ページを読取り、読取完了後直ちに、3,4ページを片面印刷すると共に、後半分の1,2ページを読取った後、1,2ページを片面印刷する。
【0059】
この場合においても、原稿Gの前半分を読み取った後、直ちに、その前半分を片面印刷するため、読取開始から印刷開始までの時間が短縮され、かつ、後半分のページについてのみメモリに保存しておくので、画像メモリ330の消費を抑えることができる。また、用紙Pはフェイスアップでページが揃えられた状態で排出される。
【0060】
このように、読取制御0が、フェイスアップまたはフェイスダウンのいずれかの印刷モードの選択信号を受信すると、選択された印刷モードに応じて、排出される用紙がページ順に揃うように、印刷順序の設定をおこなうので、後で印刷された用紙のページを揃える手間を省くことができ、事務処理能率を向上させることができる。
【0061】
なお、本実施形態では、画像形成装置(プリンタ装置)として単色のデジタル複写機を例に説明したが、本発明は、画像形成装置を特定するものではなく、カラーの画像形成装置であってもよく、少なくとも、原稿の両面を同時に読み取ることができる両面原稿読み取り装置を適用できる画像形成装置であれば、単なるプリンタ装置であってもよく、その機種や構成の如何を問わない。
【0062】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、以下の効果を奏する。
【0063】
(1)送り移動されるブック原稿の両面を同時に読取り可能な両面原稿読み取り装置において、原稿の前半分まで読み取った段階で、各原稿の前半分の(2n−1),(2n)ページの印字を開始するので、読取開始から印字開始に至るまでの時間を短縮できる。
【0064】
(2)原稿毎に前半分の(2n−1),(2n)ページの印刷を先に行い、後半分の(4N−2n+2),(4N−2n+l)ページについてのみメモリに保存しておくので、画像メモリの消費を抑えることができる。
【0065】
(3)全ての原稿の前半分の(2n−1),(2n)ページの印字が終わってから、原稿の後半分の(4N−2n+2),(4N−2n+l)ページの印字を開始するので、画像メモリの消費を抑えることができる。また、(フェイスダウンの印刷モードでは、)ページ順の印刷、つまり、ページが揃えられた状態で印刷された原稿を排出することができる。
【0066】
(4)フェイスアップの印刷モードでは、ページ数の多いものから順に、フェイスダウンの場合では、ページ数の少ないものから順に、印刷するように、選択された印刷モードに応じて、印刷順序の設定をおこなうので、排出される原稿のページ順を揃えることができる。
【0067】
(5)最終原稿の前半分まで読み取った段階で前半分のページの印字を開始するので、読取開始から印字開始までの時間を短縮でき、また、後半分のみメモリに記憶させるので、メモリの消費を抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る両面原稿読み取り装置を具備した画像形成装置の構成説明図である。
【図2】同両面原稿読み取り装置の構成説明図である。
【図3】同画像形成装置のブロック系統図である。
【図4】同ブック原稿の構成と両面読取動作の一例を示す説明図である。
【図5】同読取制御手段の制御フローを説明するためのフローチャートである。
【図6】同両面読取動作の別の例を示す説明図である。
【図7】同両面読取動作の異なる例を示す説明図である。
【図8】同フェイスアップの両面読取動作の一例を示す説明図である。
【図9】同フェイスアップの両面読取動作の別の例を示す説明図である。
【図10】従来の両面読取動作の一例を示す説明図である。
【図11】同両面読取動作の別の例を示す説明図である。
【符号の説明】
0−読取制御
210−プリンタ装置
330−メモリ

Claims (3)

  1. システムバスを介してプリンタ装置及びメモリに接続され、送り移動される原稿の搬送路の表裏両側に読取手段を配設した両面原稿読み取り装置において、
    n(n=1,2,3,…,N)枚目における表側を第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの原稿面とするとともにこの第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの裏側のそれぞれを第(2n)ページ及び第(4N−2n+1)ページの原稿面として中綴じされる総数N枚の両面ブック原稿について、各両面ブック原稿の各原稿面から各ページ毎に分割された2ページ分の画像を連続して読み取り、この原稿の各ページから読み取った画像を印字した記録紙を前記プリンタ装置からフェイスダウンで排出する1セット2コピーを行う際に、
    各両面ブック原稿について、前半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像を読み取りつつ前記プリンタ装置に供給し、この前半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像を読み取った段階で、この前半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像の印字を開始させる制御信号を前記プリンタ装置に出力するとともに、この前半分のページの画像の読取が完了した後に読み取った後半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像を記憶させる制御信号を前記メモリに出力し、総数N枚の両面ブック原稿の全てについて前記前半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像の印字が終了した後に、前記後半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像を前記プリンタ装置に供給させる制御信号を前記メモリに出力する読取制御手段を設けてなることを特徴とする両面原稿読み取り装置。
  2. システムバスを介してプリンタ装置及びメモリに接続され、送り移動される原稿の搬送路の表裏両側に読取手段を配設した両面原稿読み取り装置において、
    n(n=1,2,3,…,N)枚目における表側を第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの原稿面とするとともにこの第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの裏側のそれぞれを第(2n)ページ及び第(4N−2n+1)ページの原稿面として中綴じされる総数N枚の両面ブック原稿について、各両面ブック原稿の各原稿面から各ページ毎に分割された2ページ分の画像を連続して読み取り、この原稿の各ページから読み取った画像を印字した記録紙を前記プリンタ装置からフェイスアップで排出する1セット2コピーを行う際に、
    各両面ブック原稿について、前半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像を読み取りつつ前記プリンタ装置に供給し、この前半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像を読み取った段階で、この前半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像の印字を開始させる制御信号を前記プリンタ装置に出力するとともに、この前半分のページの画像の読取が完了した後に読み取った後半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像を記憶させる制御信号を前記メモリに出力し、総数N枚の両面ブック原稿の全てについて前記前半分の第(4N−2n+2)ページ及び第(4N−2n+l)ページの画像の印字が終了した後に、前記後半分の第(2n−1)ページ及び第(2n)ページの画像を前記プリンタ装置に供給させる制御信号を前記メモリに出力する読取制御手段を設けてなることを特徴とする両面原稿読み取り装置。
  3. 送り移動される原稿の搬送路の表裏両側に配置した読取手段を用いてn(n=1,2,3,…,N)枚目において表側を第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの原稿面とするとともにこの第(2n−1)ページ及び第(4N−2n+2)ページの裏側のそれぞれを第(2n)ページ及び第(4N−2n+1)ページの原稿面として中綴じされる総数N枚の両面ブック原稿について、各両面ブック原稿の各原稿面から各ページ毎に分割された2ページ分の画像を連続して読み取り、この原稿の各ページから読み取った画像を印字した記録紙を排出する1セット2コピーを行う際に、各両面ブック原稿の前半分のページの画像を読み取った段階で、の前半分のページの画像の印字をプリンタ装置に開始させると共に、この前半分のページの画像の読取が完了した後に各両面ブック原稿から読み取った後半分のページの画像をメモリに記憶させ、全ての両面ブック原稿の前記前半分のページの画像の印字終了後に、前記後半分のページの画像を前記メモリから前記プリンタ装置に供給させることを特徴とする両面原稿読み取り方法。
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