JP3877504B2 - 無線探索装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線を利用して、認識符号の一致する1乃至複数の探索機器が受信可能範囲内に出現した場合にそのことを通知する無線探索装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、他人と待合せを行う際には、待合せを行う人間の目により待合せ場所にいる多くの人の顔を判別することにより行っている。したがって、初対面の人物と待合せを行う際には、分かりやすい目印などを用意する必要があり、加えて相手の到着まで相手を探し続ける必要がある。
待合せを支援する一つの手段として、待合せ場所において携帯電話等で相手との位置の確認を行う方法があるが、これには通話料金がかかるために効率がよい方法とはいえない。
【0003】
ー方、無線を利用して待合せを支援する技術が特開平5−14380公報に開示されている。この技術は、無線により認証符号を送受信し、相手の到着を検出するというものである。すなわち、待合せを行う双方がこの探索機器を持ち、予め双方に同一の認識符号を入力しておく。双方が一定距離以内に近づくと、探索機器は認証符号を無線にて送信し、この認証符号を受信した探索機器はこれが予め入力したものと同一のものであるかを判定し、同一のものであれば通知音声を鳴らして相手が来たことを知らせるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特開平5−14380公報に記載されているような技術では、複数組の待合せを行う組が存在する場所において、それら各々の組の待合せ相手が同時に到着する場合(駅前の待合せ場所などでは往々にして発生するものと思われる)に、通知音声が同一のために自分の待合せ相手がどこにいるかを識別するため、依然として人間の目による待合せ相手の探索が必要となる。また、過去に待合せを行った相手と再び待合せを行う際、その相手と待合せを行った後、別の認識符号を用いて他の待合せ相手と待合せを行っていた場合には、再び同一の認識符号を決定し探索機器に入力する必要がある。さらにまた、複数の待合せ相手と待合せを行う場合については考慮されていない。
【0005】
本発明は、上記のような従来の課題を解決するためになされたもので、待合せ場所で双方の所持する探索機器が遭遇した場合、これらの探索機器で同一の通知音声でかつ他の探索機器と異なった報知音を鳴らすことにより、相手の識別を可能にすると共に、複数の相手と待合せを行う場合にも、一人と待ち合わせをする場合と同様にこの探索機器を使用できるようにした無線探索装置を提供する事を目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の無線探索装置は、認証符号を記憶する認証符号記億手段と、認証符号を入力する認証符号入力手段と、通知に使用する通知音声データを記憶する使用通知音声記憶手段と、認証符号並びに通知音声データを自動的に送受信する通信手段と、該通信手段により受信した認証符号と前記認証符号記憶手段に記憶してある認証符号が一致するかどうかを判定する認証符号判定手段と、該認証符号判定手段により認証が完了した場合に前記使用通知音声記憶手段に記憶してある通知音声データに基づいて相手の到着を通知する通知手段とを備え、
同一の領域内で複数組の待ち合わせがある場合、その1組の複数人の待ち合わせにおいて、複数人の探索相手との遭遇時に前記認証符号判定手段による互いの認証を行い、認証完了後、前記通知手段により前記通知音声データに基づく通知音声を鳴らし、前記探索相手が所有する無線探索装置に前記通知音声データを送信するとともに、該通知音声及び前記無線探索装置が受信した前記通知音声データに基づいて発生した前記通知音声と同一の通知音声を頼りに探索相手全員の識別が完了するようにしたことを特徴とする。
【0007】
また、本発明は、通知音声データを複数記憶可能な通知音声記憶手段と、該通知音声記憶手段に通知音声データを入力可能でかつ前記通知音声記憶手段に記憶されている複数の通知音声データのうち一つを選択し前記使用通知音声記憶手段に記憶させることのできる通知音声入力/選択手段とを備えている。
【0008】
また、本発明は、過去に認証を行った認証符号を記憶することができ今回の待合せに使用する認証符号を前記認証符号記憶手段に送信する過去認証符号記憶手段と、該過去認証符号記憶手段に記憶される認証符号のうち、今回の探索に使用する認証符号を選択することのできる認証符号選択手段とを備えている。
【0009】
また、本発明は、過去に認証を行ったことのある相手を再度探索する必要のある場合には、その際使用した認証符号を再利用することを可能にしたものである。ここで、相手とは、探索相手が持っている無線探索装置である。
【0010】
また、本発明は、前記認証符号記憶手段は、複数の認証符号を記憶することが可能な手段としている。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の無線探索装置の一実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明では、無線部分にブルートゥースを用いた場合について説明しているが、無線部分はブルートゥースに限定するものではない。
【0012】
図1において、本実施の形態の無線探索装置は、通信手段1、認証符号判定手段2、認証符号入力手段3、認証符号記憶手段4、過去認証符号記憶手段5、使用通知音声記憶手段6、通知音声選択/入力手段7、通知手段8、認証符号選択手段9、通知音声記億手段10、からなる構成である。
【0013】
通信手段1は、認証符号や通知音声データの送受信が可能なものである。認証符号判定手段2は、受信した認証符号と自己の探索機器内に格納されている認証符号が一致するかどうかを確認するものである。認証符号入力手段3は、ある待合せ相手の探索機器と初めて待合せを行う場合に使用する認証符号を入力するものである。認証符号記憶手段4は、1乃至複数の待合せ相手の探索機器との認証作業に使用する認証符号を記憶するものである。
【0014】
過去認証符号記憶手段5は、過去に待合せを行った相手の探索機器との認証に使用した認証符号を記憶しておき、今回の待合せに使用する認証符号を認証符号記憶手段4に送信することが可能なものである。使用通知音声記憶手段6は、他の探索機器より受信した通知音声データ乃至は自探索機器に予め入力されていた通知音声データのうち、今回の待合せにおいて使用する通知音声データを記憶しておくものである。通知音声選択/入力手段7は、通知音声記憶手段10に対し新たな通知音声データを入力することに加え、既に通知音声記憶手段10に入力されている通知音声データの中のうち、使用通知音声記憶手段6に格納し今回の待合せに使用する通知音声データを選択するものである。
【0015】
通知手段8は、使用通知音声記憶手段6より受取った通知音声データを使用し、探索機器の所有者に相手の到着を通知するものである。認証符号選択手段9は、過去認証符号記憶手段5に記憶されている認証符号の内、今回の待合せに使用するため認証符号記億手段4に送信する認証符号を選択するものである。通知音声記億手段10は、通知音声データを記憶しておくものである。
【0016】
次に、図2のフローチャートを参照しつつ動作を説明する。最初に、事前に待合せ相手と本実施の形態の無線探索装置(探索機器)を用いて待合せを行ったことがない場合、すなわち、ステップS1で初めて待ち合わせを行う相手か否かの判定がYESの場合の動作について説明する。
【0017】
この場合、予め両者の間で同一の認証符号(ブルートゥースの場合はPINコード)を決定し、認証符号入力手段3を用いて、それぞれの探索機器の認証符号記憶手段4に認証符号を入力する(ステップS2)。さらにそれぞれの探索機器を自動問合せモードにする(ステップS3)。なお、ここで自動問合せモードとは、ブルートゥースの場合においては周期的問い合わせモード(Periodic Inquiry Mode)のことであり、一定時間毎に問合せ(接続のために必要な情報を周辺の探索機器に要求すること)と、問合せ待ち(接続のための情報要求がないか調査すること)とを繰り返すモードである。
【0018】
また、待合せを行う探索機器のうちいずれか一方又は両方の探索機器において、予め通知音声選択/入力手段7を用いて通知音声記憶手段10に入力されていた通知音声データの中からいずれか一つを選択する(ステップS4)。
それぞれの探索機器を持った両者が待合せ場所にて遭遇すると(ステップS5)、まず通信手段1は通信路の確立を行う(ステップS6)。ブルートゥースの場合においては、いずれか一方の探索機器が問合せを行い、引き続いてぺ一ジングを行うことにより通信路の確立を行う。
【0019】
その後、一方の探索機器から、あるいは互いに認証作業を行う(ステップS7)。認証をされる側(以下Cとする)は、認証符号記億手段4に格納される認証符号を、通信手段1を使用し認証を行う側(以下Vとする)に送信する。Vはこれを受信後、認証符号判定手段2において、受信した認証符号と自探索機器の認証符号記憶手段4に格納される認証符号とを用いて認証を行う。互いに認証を行う場合には、VのCに対する認証が終了した後、続いてCはVに対する認証を行う。
【0020】
認証が完了した後(ステップS8)、探索機器間で新たに認証符号を作成し、利用した認証符号を相手の名前など利用者が認識可能な名称を付けて過去認証符号記憶装置5に記憶させ、今後当該探索機器と待合せを行う際には、再度認証符号を入力しなくともよいようにする(ステップS9)。
【0021】
次に、いずれか一方の探索機器(例えば先に認証を主導した探索機器Vや、予め通知音声データを入力した探索機器(以下Sとする)が使用通知音声記憶手段6に格納されている通知音声データを相手の探索機器に送信する(ステップS10)と共に、通知手段8を用いて待合せ相手が到着したことを通知する(ステップS11)。一方通知音声データを送信された探索機器(以下Dとする)は、その探索機器の使用通知音声記憶手段6に受信した通知音声データを格納し、その後Dの通知手段8により、Sと同一の通知音声を用いて待合せ相手が到着したことを通知する。その結果、SとDは同一の通知音声で相手の到着を知らせるため、その音を頼りにすることにより周囲にいる大勢の一人一人の顔を見ることなく相手を見つけることが可能になる。
なお、ステップS8において認証に失敗した場合には、通信手段1は通信路を切断し(ステップS11)、再び自動問合せモードに戻る。
【0022】
次に、事前に待合せ相手と、本無線探索装置を用いて待合せを行ったことがある場合について説明する。この場合、上記例における認証符号入力の代わりに、過去認証符号記憶手段5に記録されている過去認証符号の内、待合せ相手の探索機器の認証符号を、認証符号選択手段9を用いて選択し、認証符号記憶手段4に記憶する(ステップS13)。以下の手順は上記動作と同様である。
【0023】
次に、複数の相手と待合せを行う場合について、図3のフローチャートを参照しつつ説明する。
この場合、当探索機器を用いて初めて待ち合わせを行う相手がいる場合には、先の例と同様に事前に両者の間で同一の認証符号を決定し、認証符号入力手段3を用いて認証符号記憶手段4に入力する(ステップS22)。また、以前当探索機器を用いて待合せを行ったことがある相手に対しては、認証符号選択手段9を用いて過去認証符号記憶手段5より対応する符号を選択し、認証符号記憶手段4に入力する(ステップS35)。
【0024】
さらに、幾つかの探索機器乃至は全探索機器で、通知音声選択/入力手段7を用いて通知音声データの入力/選択を行う(ステップS25)。それぞれの探索機器を持った者が待合せ場所にて遭遇すると、その内の任意の探索機器(以下Aとする)は、他の任意の探索機器(一番初めにAの問合せに応答したものになる。以下Bとする)と、図2の動作と同様の手順により通信路を確立し(ステップS27)、認証並びに通知音声データの送信を行う(ステップS28〜S31)。その後、全員と待合せが終了していない場合には、探索機器AあるいはBは、再び他の探索機器が周囲に存在するかどうか問合せを行い、他の探索機器(以下Cとする)が存在した場合には、Cに対し先の実施例と同様の方法にて認証、並びに通知音声データの送付を行う(ステップS27〜S31)。なお、AからCへ通知音声データの送信を行う際、既にCがさらに別の探索機器(以下Dとする)に対し通知音声データを送信、あるいはDから通知音声データを受信していた場合には、CはDに、Aより受信した通知音声データを再度送信する。以上の手順により、待合せを行う全ての探索機器は同一の通知音声を鳴らすことが可能となり、これにより多人数で待合せを行う場合でも、音を頼りにして相手を見つけることが可能になる。
【0025】
以上のように、本実施の形態の無線探索装置は小型化が可能であり、また、本無線探索装置を、ブルートゥースを用いて実現する場合には、ブルートゥース搭載の携帯電話、携帯端末等への実装が容易になり、本無線探索装置を実装するブルートゥース搭載携帯電話、携帯端末を持っている場合には、これらとは別に新たに待合せ用の探索機器を持つ必要がなくなる。
【0026】
【発明の効果】
以上、詳述したように、本発明によれば、待合せを行う際に相手が通信可能範囲内に現れた場合にこれを通知するため、待合せ場所にて相手が到着するまで一人一人の顔を見分ける必要がなくなる。また、相手が待合せ場所に到着し、これを探索機器により検知した場合、一方より通知音声データを送信することにより同一の通知音声を鳴らすことが可能なため、通知音声を頼りに相手を探索することが可能となり、従来の探索機器を用いた場合より使い勝手が向上する。
【0027】
また、それぞれの探索機器が記憶している通知音声データを送信するため、同一の待合せ場所にて待合せを行う複数の組が存在する場合に、これらの組の待合せ相手が同時に待合せ場所にて遭遇したとしても通知音声が異なり、これを頼りに相手を探索することが容易になる。
【0028】
さらにまた、過去に待合せを行った相手に対し、その時使用した認証符号より新たに認証符号を作成しこれを記憶、次回以降の待合せ時に利用可能であるため、当該相手と待合せを行う度毎に認証符号を都度入力する必要がなく、使い勝手が向上する。また複数の相手と待合せを行う際にも、待合せ相手それぞれとの認証符号を全て記憶し、それぞれの探索機器と認証を行うことにより、複数の相手と待合せを行うことも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の無線探索装置の実施の形態を示すシステム構成図である。
【図2】単一の相手と待合せを行う際の動作を示すフローチャートである。
【図3】複数の相手と待合せを行う際の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 通信手段
2 認証符号判定手段
3 認証符号入力手段
4 認証符号記憶手段
5 過去認証符号記憶手段
6 使用通知音声記憶手段
7 通知音声入力/選択手段
8 通知手段
9 認証符号選択手段
10 通知音声記憶手段
Claims (5)
- 認証符号を記憶する認証符号記億手段と、
認証符号を入力する認証符号入力手段と、
通知に使用する通知音声データを記憶する使用通知音声記憶手段と、
認証符号並びに通知音声データを自動的に送受信する通信手段と、
該通信手段により受信した認証符号と前記認証符号記憶手段に記憶してある認証符号が一致するかどうかを判定する認証符号判定手段と、
該認証符号判定手段により認証が完了した場合に前記使用通知音声記憶手段に記憶してある通知音声データに基づいて相手の到着を通知する通知手段と、
を備え、
同一の領域内で複数組の待ち合わせがある場合、その1組の複数人の待ち合わせにおいて、複数人の探索相手との遭遇時に前記認証符号判定手段による互いの認証を行い、認証完了後、前記通知手段により前記通知音声データに基づく通知音声を鳴らし、前記探索相手が所有する無線探索装置に前記通知音声データを送信するとともに、該通知音声及び前記無線探索装置が受信した前記通知音声データに基づいて発生した前記通知音声と同一の通知音声を頼りに探索相手全員の識別が完了するようにしたことを特徴とする無線探索装置。 - 通知音声データを複数記憶可能な通知音声記憶手段と、
該通知音声記憶手段に通知音声データを入力可能でかつ前記通知音声記憶手段に記憶されている複数の通知音声データのうち一つを選択し前記使用通知音声記憶手段に記憶させることのできる通知音声入力/選択手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の無線探索装置。 - 過去に認証を行った認証符号を記憶することができ今回の待合せに使用する認証符号を前記認証符号記憶手段に送信する過去認証符号記憶手段と、
該過去認証符号記憶手段に記憶される認証符号のうち、今回の探索に使用する認証符号を選択することのできる認証符号選択手段と、
をさらに備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の無線探索装置。 - 過去に認証を行ったことのある相手を再度探索する必要のある場合には、その際使用した認証符号を再利用することを可能にしたことを特徴とする請求項1、2又は3記載の無線探索装置。
- 前記認証符号記憶手段は、複数の認証符号を記憶することが可能な手段であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の無線探索装置。
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