JP3875820B2 - 通常光照明と特殊波長光照明との切換可能な電子内視鏡及びそこで使用される回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ - Google Patents

通常光照明と特殊波長光照明との切換可能な電子内視鏡及びそこで使用される回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、スコープと、このスコープの遠位端に設けられた撮像センサと、該スコープの近位端に接続させられた画像信号処理ユニットとから成り、撮像センサで得られた画素信号を画像信号処理ユニットで適宜処理した後にビデオ信号として出力する電子内視鏡であって、撮像センサでの撮像時に白色光照明即ち通常光照明と特殊波長光照明とを切り換えるように構成された電子内視鏡に関し、また本発明はそのような電子内視鏡で使用し得る回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタに関する。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、上述したような電子内視鏡では、撮像センサは固体撮像素子例えばCCD(charge coupled device)撮像素子から構成され、この撮像センサには対物レンズ系が組み合わされる。スコープ内には光ファイバー束から成る光ガイドケーブルが挿通させられ、この光ガイドケーブルは画像信号処理ユニットへのスコープの接続時に該画像信号処理ユニット内に設けられた白色光源ランプ例えばハロゲンランプやキセノンランプと光学的に接続される。かくして、患者の体腔内へのスコープの挿入時、その遠位端の対物レンズ系の前方が該スコープ内の光ガイドケーブルの遠位端面から射出させられる照明光で照明され、これにより被写体が撮像センサの受光面に内視鏡像として結像させられ、そこで1フレーム分の画素信号として光電変換される。1フレーム分の画素信号は撮像センサから順次読み出されて画像信号処理ユニットに送られ、そこで適宜処理された後に該画像信号処理ユニットからビデオ信号として出力される。ビデオ信号はTVモニタ装置に送られ、そこで内視鏡像がTVモニタ装置上で再現される。
【0003】
ところで、近年、電子内視鏡システムの分野では、診断或いは治療のために特殊波長光を照明光として利用することが試みられている。特殊波長光の照明による診断例としては、癌組織の早期発見のために紫外線を照明光として利用する試みが行われている。紫外線を体内組織に照明すると、そこから蛍光を発することが知られており、その蛍光の発光強度は癌組織に比べて健全な組織の方が強い。体内組織を紫外線で照明して蛍光の発光強度を観察することにより癌組織を早期に発見することが可能である。一方、特殊波長光の照明による治療例としては、赤外線を患部に照明して加熱治療を行うことが知られている。
【0004】
特殊波長光照明を通常光照明即ち白色光照明の場合と同様に行うためには、特殊波長光源及びその特殊波長光をスコープの遠位端まで導くための光ガイドケーブルが別途必要となるが、しかしスコープの設計上の問題として、そのような特殊波長光照明用光ガイドケーブルと通常光照明用光ガイドケーブルとの双方をスコープ内に設けることはできない。
【0005】
そこで、従来では、スコープに設けられた処置具挿通路を用いて特殊波長光照明を行うことが提案されている。即ち、処置具挿通路は処置具として例えば鉗子を挿通させてスコープの遠位端から突出させ、体内組織のサンプルを採取したりするために使用されるものであるが、その処置具挿通路に特殊波長光照明用光ガイドケーブルを挿通させて特殊波長光照明を行おうとするものである。勿論、その場合には、特殊波長光照明用光ガイドケーブルの近位端は特殊波長光源例えば紫外線光源や赤外線光源に光学的に接続させられる。また、通常光源を持つ電子内視鏡と特殊波長光源を持つ電子内視鏡との2台の電子内視鏡を用いることも提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特殊波長光照明用光ガイドケーブルをスコープの処置具挿通路に挿通させる前者の場合にあっては、同一の被写体について通常光照明と特殊波長光照明とを交互に切り換えて診察・診断を行うことができるという利点があるが、しかし特殊波長光照明時には電子内視鏡の術者はスコープ自体の操作だけでなく特殊波長光照明用光ガイドケーブルの操作も行わなければならないので、特殊波長光照明時でのスコープ操作が通常光照明時に比べて煩雑で面倒になるという点が問題となる。
【0007】
一方、通常光源を持つ電子内視鏡と特殊波長光源を持つ電子内視鏡との2台の電子内視鏡を用いる後者の場合にあっては、双方のスコープの操作自体はそれぞれ個別に行われるので、個々のスコープの操作性については特に問題とはならないが、しかし同一の被写体について通常光照明と特殊波長光照明とを交互に切り換えて診察・診断を行うことはできない。また、後者の場合には、特殊波長光照明による診察・診断のためにだけもう1台の電子内視鏡が必要とされる訳で、特殊波長光照明による診察・診断のためのコストが高く付く点も問題となる。
【0008】
従って、本発明の目的は、同一の被写体について通常光照明と特殊波長光照明とを交互に切り換えて診察・診断を行い得るだけでなく特殊波長光照明時でもスコープ自体の操作性が通常光照明時の場合と実質的に同じとなるように構成された電子内視鏡を提供することである。
【0009】
また、本発明の目的は、上述したような電子内視鏡で使用し得る回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の局面にれよれば、電子内視鏡は、スコープと、このスコープの遠位端に設けられた撮像センサと、スコープの近位端に接続させられた画像信号処理ユニットとから成り、撮像センサで得られる画素信号が画像信号処理ユニットで適宜処理した後にビデオ信号として出力されるようになっている。本発明による電子内視鏡は、更に、スコープの遠位端の前方を照明するための照明光を導くべく該スコープに挿通させられた光ガイドケーブルと、画像信号処理ユニット内に設けられた照明装置とから成り、画像信号処理ユニットへのスコープの接続時に該光ガイドケーブルの近位端が照明装置に光学的に接続されるようになっている。本発明によれば、このような電子内視鏡において、照明装置が通常光源と、特殊波長光源と、通常光源からの通常光及び特殊波長光源からの特殊波長光のいずれか一方を選択的に光ガイドケーブルの近位端面に導くための光源切換手段とを包含することが特徴とされる。
【0011】
本発明による電子内視鏡の好ましい実施形態にあっては、光源切換手段は光偏向手段と、この光偏向手段を第1の作動位置と第2の作動位置との間で移動させる移動機構とから成る。光偏向手段はその第1の作動位置で通常光源からの通常光を光ガイドケーブルの近位端面に導き、光偏向手段はその第2の作動位置で通常光源からの通常光を遮ると共に特殊波長光源からの特殊波長光を光ガイドケーブルの近位端面に導くように構成される。
【0012】
また、本発明による電子内視鏡の好ましい実施形態にあっては、光ガイドケーブルの近位端面と前記光源装置との間に回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタと、この回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタを第1の作動位置と第2の作動位置との間で移動させる移動機構とが設けられる。通常光源からの通常光が光ガイドケーブルの近位端面に導かれるとき、回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタは第1の作動位置に置かれ、このとき光ガイドケーブルの近位端面には通常光源からの通常光が回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタを通して三原色光として所定の時間間隔で入射させられ、また特殊波長光源からの特殊波長光が光ガイドケーブルの近位端面に導かれるとき、回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタは第2の作動位置に置かれ、このとき光ガイドケーブルの近位端面には特殊波長光源からの特殊波長光が所定の時間間隔で入射させられる。
【0013】
本発明の第2の局面によれば、上述した回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタとして、円板要素と、この円板要素の円周方向に沿って交互に所定の間隔で配置された三原色のカラーフィルタと3つの遮光領域とを具備し、遮光領域の少なくとも1つが半径方向外側に張り出され、その張出し部が回転式シャッタとして機能するようになったものが提供される。
【0014】
このような回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタにおいて、好ましくは、3つの遮光領域のうちの1つだけが半径方向外側に張り出される。このような場合には、通常光照明時に撮像センサから読み出される三原色の画素信号の読出しと、特殊波長光照明時に撮像センサから読み出される単色の画素信号の読出しとが異なったタイミング行われる。
【0015】
【発明の実施の形態】
次に、添付図面を参照して本発明による電子内視鏡の実施形態について説明する。
【0016】
図1を参照すると、本発明による電子内視鏡がブロック図として概略的に示される。電子内視鏡は可撓性導管から成るスコープ10を具備し、このスコープ10の近位端は適当なコネクタ手段(図示されない)を介してプロセッサと呼ばれる画像信号処理ユニット12に着脱自在に接続されるようになっている。スコープ10の遠位端には固体撮像素子例えばCCD(charge-coupled device) 撮像素子から成る撮像センサ14が設けられ、この撮像センサ14はそのCCD撮像素子と組み合わされた対物レンズ系16を備える。
【0017】
スコープ10内には光ファイバー束から成る照明用光ガイドケーブル18が挿通させられ、この光ガイドケーブル18の遠位端はスコープ10の遠位端まで延びる。光ガイドケーブル18の遠位端面には照明用配光レンズ20が組み込まれ、光ガイドケーブル18の近位端には適当な接続アダプタ22が装着され、この接続アダプタ22は画像信号処理ユニット12に対するスコープ10の接続時に該画像信号処理ユニット12の外壁に設けられた接続ソケット(図示されない)に接続され、このとき光ガイドケーブル18の近位端は画像信号処理ユニット12内に設けられた照明装置と光学的に接続される。なお、図1では、光ガイドケーブル18の一部は図示の便宜上二点鎖線で略示しされている。
【0018】
画像信号処理ユニット12内の照明装置は通常光源即ち白色光源及び特殊波長光源を包含し、本実施形態では、白色光源は例えばキセノンランプ或いはハロゲンランプ等の白色光ランプ24とされ、特殊波長光源は紫外線(UV)ランプ26とされる。図1に示すように、本実施形態にあってでは、白色光ランプ24は光ガイドケーブル18の近位端面と向かい合うように整列させられ、その間には集光レンズ28が介在させられ、この集光レンズ28は白色光ランプ24から射出された白色光を光ガイドケーブル18の近位端面に集光させるために用いられる。紫外線ランプ26は白色光ランプ24と集光レンズ28との間に紫外線を射出するように配置され、その射出方向は集光レンズ28の光軸に対して直角方向とされる。
【0019】
また、画像信号処理ユニット12内の照明装置は光源切換手段30を包含し、この光源切換手段30は光偏向部材として機能するミラー32と、このミラー32を第1の作動位置と第2の作動位置との間で移動させる移動機構34とから成り、ミラー32は集光レンズ28の光軸に対して45°の角度で傾斜させられる。なお、図1では、ミラー32は第1の作動位置で示されている。
【0020】
図2及び図3を参照すると、白色光ランプ24及び紫外線ランプ26に対するミラー32の相対位置関係が詳細に図示され、図2では、図1と同様に、ミラー32は第1の作動位置で示され、図3では、ミラー32は第2の作動位置で示される。ミラー32が第1の作動位置に置かれているとき、白色光ランプ24から射出させられた白色光は集光レンズ28に導かれる。ミラー32が第1の作動位置から第2の作動位置まで移動させられると、即ちミラー32が白色光ランプ24と集光レンズ28との間に介在させられると、白色光ランプ24からの白色光は遮られると同時に紫外線ランプ26からの紫外線がミラー32によって反射させられて集光レンズ28に導かれる。要するに、ミラー32を第1の作動位置と第2の作動位置との間で適宜移動させることにより光源切換が行われて、白色光及び紫外線のいずれかが照明光として用いられる。
【0021】
図4及び図5を参照すると、光源切換手段30の一部を構成する移動機構34の具体的構成が示される。移動機構34は画像信号処理ユニット12の内部フレーム構造(図示されない)に適宜固定支持された矩形状枠体34aと、この矩形状枠体34aの長手方向軸線に沿って回転自在に支持されたボール螺子34bとを具備し、このボール螺子34bには可動板部材34cが螺着される。矩形状枠体34aの頂部には電動モータ(例えばステッピングモータ或いはサーボモータ)34dが設置され、電動モータ34dの出力軸はボール螺子34bの一方の端部即ち上端に連結され、これによりボール螺子34dは回転駆動させられる。図5から明らかなように、矩形状枠体34aの両側壁は可動板部材34cの両端側のそれぞれに形成された溝内に摺動自在に収容され、かくしてボール螺子34bが電動モータ34dによって回転駆動させられると、可動板部材34cはその回転駆動方向に応じてボール螺子34bに沿って上方側或いは下方側に移動させられる。
【0022】
図4及び図5から明らかなように、可動板部材34cの前面側にはミラー32が集光レンズ28の光軸に対して45°の角度を成すように固着され、このため可動板部材34cの上下移動に伴ってミラー32も上下移動を行い、これによりミラー32は第1の作動位置と第2の作動位置との間で移動させられる。図4に示すように、ミラー32の第1の作動位置及び第2の作動位置を規定するために、矩形状枠体34aの一方の側壁側の上端側及び下端側のそれぞれに第1のコンタクトスイッチ361 及び第2のコンタクトスイッチ362 が配置され、一方可動板部材34cの対応した端部側の上下面のそれぞれには第1の検出ドッグ381 及び第2の検出ドッグ382 が設けられる。電動モータ34dが可動板部材34cを上方側に移動させるように駆動されているとき、第1の検出ドッグ381 が第1のコンタクトスイッチ361 に触れると、第1のコンタクトスイッチ361 がオンされ、このとき電動モータ34dの駆動を停止することにより、ミラー32は第1の作動位置に留められる。また、電動モータ34dが可動板部材34cを下方側に移動させるように駆動されているとき、第2の検出ドッグ382 が第2のコンタクトスイッチ362 に触れると、第2のコンタクトスイッチ362 がオンされ、このとき電動モータ34dの駆動を停止することにより、ミラー32は第2の作動位置に留められる。
【0023】
再び、図1に戻って説明すると、画像信号処理ユニット12内の照明装置は更に絞り40を包含し、この絞り40は光ガイドケーブル18の近位端面と集光レンズ28との間に介在させられる。絞り40自体は当該技術分野で周知のものであり、その開度はアクチュエータ42によって制御され、これにより光ガイドケーブル18の近位端面への照明光の入射光量即ち照明光量が適宜調節される。
【0024】
図1に示す電子内視鏡システムにあっては、通常光照明即ち白色光照明時にはフルカラー映像を得るために面順次方式が採用され、一方紫外線照明時には単色映像が得られるように構成される。この目的のために、光ケーブル18の近位端面と絞り40との間に回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44が介在させられる。図6に示すように、本実施形態では、カラーフィルタ兼シャッタ44は円板要素から成り、この円板要素には赤色フィルタ要素44R、緑色フィルタ要素44G及び青色フィルタ要素44Bが設けられ、これら色フィルタ要素はそれぞれセクタ状の形態とされる。カラーフィルタ要素44R、44G及び44Bはそれぞれの中心が120 °の角度間隔となるように円板要素の円周方向に沿って配置され、互いに隣接する2つの色フィルタ要素間の領域については遮光領域44Sとされる。図6から明らかなように、遮光領域44Sは半径方向外側にセクタ状に張り出し、互いに隣接する2つのセクタ状張出し部間の領域については開放領域即ち露光領域44Eとされる。
【0025】
図1に示すように、回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44はステッピングモータ或いはサーボモータのような電動モータ46の出力軸に装着され、所定の回転周波数で回転させられる。カラーフィルタ兼シャッタ44の回転周波数は電子内視鏡で採用されるTV映像再現方式に応じて決められる。例えば、NTSC方式が採用されている場合には、その回転周波数は仕様により適宜決められるものであるが、代表的には30Hzとされ、またPAL方式が採用されている場合も、カラーフィルタ兼シャッタ44の回転周波数は仕様により適宜決められるものであるが、代表的には25Hzとされる。
【0026】
回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44は第1の作動位置と第2の作動位置との間で移動させられ、このようなカラーフィルタ兼シャッタ44の移動は電動モータ46を移動機構48に搭載することにより行われる。図2及び図3を参照すると、光ガイドケーブル18の近位端に対するカラーフィルタ兼シャッタ44の相対位置関係も示され、図2では、カラーフィルタ兼シャッタ44は第1の作動位置で示され、図3では、カラーフィルタ兼シャッタ44は第2の作動位置で示される。このようなカラーフィルタ兼シャッタ44の移動は上述したミラー32の移動と連動させられる。
【0027】
詳述すると、図2から明らかなように、ミラー32が第1の作動位置に置かれているとき、即ち白色光ランプ24による通常光照明が選択されているときには、カラーフィルタ兼シャッタ44も第1の作動位置に置かれ、このとき光ガイドケーブル18の近位端面はカラーフィルタ兼シャッタ44に対して図6において参照符号181 で示すような相対位置を取る。即ち、光ガイドケーブル18の近位端面(181 )は三原色の色フィルタ要素(44R、44G及び44B)の回転領域に含まれ、このときカラーフィルタ兼シャッタ44の回転方向が矢印Aで示す反時計方向だとすると、光ガイドケーブル18の近位端面には赤色光、緑色光及び青色光が所定の時間間隔で順次入射させられる。要するに、白色光ランプ24による通常光照明が選択されているときには、光ガイドケーブル18の遠位端からは三原色光が赤色光、緑色光及び青色光の順で所定の時間間隔で繰り返し射出させられる。
【0028】
一方、図3から明らかなように、ミラー32が第2の作動位置に置かれているとき、即ち紫外線ランプ26による紫外線照明が選択されているときには、カラーフィルタ兼シャッタ44も第2の作動位置に置かれ、このとき光ガイドケーブル18の近位端面はカラーフィルタ兼シャッタ44に対して図6において参照符号182 で示すような相対位置を取る。即ち、光ガイドケーブル18の近位端面(182 )は露光領域44Eの回転領域に含まれ、このとき光ガイドケーブル18の近位端面には紫外線が所定の時間間隔で順次入射させられる。要するに、紫外線ランプ26による紫外線照明が選択されているときには、光ガイドケーブル18の遠位端からは紫外線が所定の時間間隔で繰り返し射出させられる。
【0029】
図7及び図8を参照すると、回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44を第1の作動位置と第2の作動位置との間で移動させる移動機構48の具体的構成が示される。ミラー32の移動機構34との場合と同様に、移動機構48も画像信号処理ユニット12の内部フレーム構造に適宜固定支持された矩形状枠体48aと、この矩形状枠体48aの長手方向軸線に沿って回転自在に支持されたボール螺子48bとを具備し、このボール螺子48bには可動ブロック部材48cが螺着される。矩形状枠体48aの底部には電動モータ(例えばステッピングモータ或いはサーボモータ)48dが設置され、この電動モータ48dの出力軸はボール螺子48bの一方の端部即ち下端に連結され、これによりボール螺子48dは回転駆動させられる。図8から明らかなように、矩形状枠体48aの両側壁は可動ブロック部材48cの両端側のそれぞれに形成された溝内に摺動自在に収容され、かくしてボール螺子48bが電動モータ48dによって回転駆動させられると、可動ブロック部材48cはその回転駆動方向に応じてボール螺子48bに沿って上方側或いは下方側に移動させられる。
【0030】
図7及び図8から明らかなように、可動ブロック部材48cの前面側には回転式カラーフィルタ兼シャッタ44を回転自在に保持する電動モータ46が固着支持され、このため可動ブロック部材48cの上下移動に伴って回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44も上下移動を行い、これによりカラーフィルタ兼シャッタ44は第1の作動位置と第2の作動位置との間で移動させられる。図7に示すように、カラーフィルタ兼シャッタ44の第1の作動位置及び第2の作動位置を規定するために、矩形状枠体48aの一方の側壁側の上端側及び下端側のそれぞれに第1のコンタクトスイッチ501 及び第2のコンタクトスイッチ502 が配置され、一方可動ブロック部材48cの対応した側壁端面にはロッド状検出ドッグ52が取り付けられる。電動モータ48dが可動ブロック部材48cを上方側に移動させるように駆動されているとき、ロッド状検出ドッグ52の上端が第1のコンタクトスイッチ501 に触れると、第1のコンタクトスイッチ501 がオンされ、このとき電動モータ48dの駆動を停止することにより、カラーフィルタ兼シャッタ44は第1の作動位置に留められる。また、電動モータ48dが可動板部材48cを下方側に移動させるように駆動されているとき、ロッド状検出ドッグ52が第2のコンタクトスイッチ502 に触れると、第2のコンタクトスイッチ502 がオンされ、このとき電動モータ48dの駆動を停止することにより、カラーフィルタ兼シャッタ44は第2の作動位置に留められる。
【0031】
ミラー32及び回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44がそれぞれ第1の作動位置に置かれたとき、電子内視鏡では、照明モードとして通常光照明モードが選択されることになり、このとき光ガイドケーブル18の近位端面には通常光即ち白色光が入射される。一方、ミラー32及び回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44がそれぞれ第2の作動位置に置かれたとき、電子内視鏡では、照明モードとして紫外線照明モードが選択されることになり、このとき光ガイドケーブル18の近位端面には紫外線が入射される。
【0032】
通常光照明モードが選択されたとき、回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44は回転式カラーフィルタとして機能し、このときカラーフィルタ兼シャッタ44が例えば回転周波数30Hzで回転させられると(NTSC方式)、その1回転に要する時間は約33.3ms(1/30sec) となり、各色フィルタ要素(44R、44G、44B)による照明時間はほぼ33/6msとなる。光ガイドケーブル18の遠位端面からは赤色光、緑色光及び青色光が毎33.3ms(1/30sec) 間にほぼ33/6msだけ順次射出させられ、これにより被写体は三原色光即ち赤色光、緑色光及び青色光でもって順次照明されて、対物レンズ系16によって撮像センサ14の受光面に順次結像させられる。撮像センサ14はそのCCD撮像素子の受光面に結像された各色の光学的被写体像即ち内視鏡像を1フレーム分のアナログ画素信号に光電変換し、その各色の1フレーム分のアナログ画素信号は各色の照明時間(33/6ms)に続く次の遮光時間(33/6ms)に亘って撮像センサ14から順次読み出される。撮像センサ14からのアナログ画素信号の読出しはスコープ側に設けられたCCDドライバ54によって行われ、その読み出された各色の1フレーム分のアナログ画素信号は画像信号処理ユニット12内の画像信号処理回路56に送られ、そこで適宜処理された後にカラービデオ信号として画像信号処理回路56からTVモニタ装置58に対して出力され、内視鏡像はTVモニタ装置58によってカラー映像として再現される。
【0033】
図9を参照すると、画像信号処理回路56の詳細ブロック図が示され、同図に示すように、画像信号処理回路56には、プリアンプ60、前処理回路62及びアナログ/デジタル(A/D)変換器64が設けられる。通常光照明モード時、撮像センサ14から順次読み出された各色の1フレーム分のアナログ画素信号はプリアンプ60で所定の増幅度(ゲイン)で増幅された後に前処理回路62で所定の画像処理、例えばフィルタリング処理、ホワイトバランス補正処理、ガンマ補正処理、輪郭強調処理、クランプ処理等を受け、所定の画像処理を受けた各色の1フレーム分のアナログ画素信号はA/D変換器64によって1フレーム分のデジタル画素信号に変換される。なお、プリアンプ60は電圧制御増幅器(VCA)として構成され、その増幅度は可変とされる。
【0034】
また、画像信号処理回路56にはフレームメモリ66R、66G及び66Bが設けられ、A/D変換器64からの各色の1フレーム分のデジタル画素信号はフレームメモリ66R、66G及び66Bのいずれかに一旦書き込まれて格納される。即ち、1フレーム分の赤色デジタル画素信号はフレームメモリ66Rに書き込まれ、1フレーム分の緑色デジタル画素信号はフレーム66Gに書き込まれ、1フレーム分の青色デジタル画素信号はフレームメモリ66Bに書き込まれ、このときA/D変換器64から順次出力される各色の1フレーム分のデジタル画素信号は該当フレームメモリ(66R、66G、66B)に順次上書きされる。一方、フレームメモリ66R、66G及び66Bからは三原色のデジタル画像信号、即ち赤色デジタル画像信号、緑色デジタル画像信号及び青色デジタル画像信号が同時に読み出され、このとき種々の同期信号例えば水平同期信号、垂直同期信号等を含む複合同期信号が付加される。要するに、1フレーム分の三原色のデジタル画像信号はフレームメモリ66R、66G及び66Bから1フレーム分のカラー(三原色)デジタルビデオ信号(即ち、コンポーネントビデオ信号)として出力される。
【0035】
更に、画像信号処理回路56には、デジタル/アナログ(D/A)変換器68R、68G及び68Bと、後処理回路70R、70G及び70Bとが設けられ、フレームメモリ66R、66G及び66Bから読み出された三原色のカラービデオ信号、即ち赤色デジタルビデオ信号、緑色デジタルビデオ信号及び青色デジタルビデオ信号はそれぞれD/A変換器68R、68G及び68Bによって赤色アナログビデオ信号、緑色アナログビデオ信号及び青色アナログビデオ信号に変換され、次いで後処理回路70R、70G及び70Bに入力される。各後処理回路(70R、70G、70B)では、その該当色のアナログビデオ信号が所定の画像処理、例えばフィルタリング処理、カラーバランス処理、ガンマ補正処理、輪郭強調処理等を受けた後にコンポーネントビデオ信号(R、G、B)としてTVモニタ装置58に送られ、そこで内視鏡像がカラー映像として再現される。
【0036】
紫外線照明モードが選択されたとき、回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44は回転式シャッタとして機能し、このときカラーフィルタ兼シャッタ44の回転周波数は通常光照明モードと同じとされる。従って、上述したようにカラーフィルタ兼シャッタがが回転周波数30Hzで回転させられると(NTSC方式)、光ガイドケーブル18の遠位端面からは紫外線がほぼ33/6msの時間間隔で順次射出させられ、被写体はその時間間隔で紫外線により順次照明される。かくして、被写体は対物レンズ系16によって撮像センサ14のCCD撮像素子の受光面に蛍光内視鏡像として順次結像させられる。撮像センサ14はその受光面に結像された蛍光内視鏡像を1フレーム分の単色(紫外線)アナログ画素信号に光電変換し、その1フレーム分の単色アナログ画素信号は各紫外線の照明時間(33/6ms)に続く次の遮光時間(33/6ms)に亘って撮像センサ14から順次読み出される。
【0037】
ここで注目すべきことは、撮像センサ14からの1フレーム分の単色アナログ画素信号の読出しについても上述の三原色のカラーアナログ画素信号の読出しの場合と同様にCCDドライバ54によって行われ、撮像センサ14から順次読み出される各1フレーム分の単色アナログ画素信号は上述の三原色のカラーアナログ画素信号の各色の1フレーム分のアナログ画素信号と同様な態様で処理されるということである。詳述すると、紫外線照明モード時には、カラーフィルタ兼シャッタ44の一回転毎に1フレーム分のカラー(三原色)アナログビデオ信号に相当する3フレーム分の単色(紫外線)アナログビデオ信号が得られ、これら3フレーム分の単色アナログ画素信号がA/D変換器64によって3フレーム分の単色デジタル画素信号に変換された後にフレームメモリ66R、66G及び66Bに振り分けられて格納され、その結果、紫外線照明モード時にあっては、フレームメモリ66R、66G及び66Bからは三原色のカラービデオ信号、即ち赤色ビデオ信号、緑色ビデオ信号及び青色ビデオ信号のそれぞれ対応した3系統分の単色(紫外線)ビデオ信号が得られる。紫外線照明モード時では、3系統分の単色ビデオ信号のうちの1系統分だけが単色内視鏡像即ち蛍光内視鏡像の再現ために利用される。
【0038】
要するに、図6に示すような回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44を用いることにより、通常光照明モード時に三原色のカラービデオ信号を作成するために設計された画像信号処理回路56が紫外線照明による単色アナログビデオ信号の作成のためにもその儘利用され得る。換言すれば、画像信号処理回路56は通常光照明による三原色のカラービデオ信号の作成にも紫外線照明による単色ビデオ信号の作成にも共用され、紫外線照明による単色アナログビデオ信号の作成のために別系統の画像信号処理回路が必要とされない。
【0039】
但し、撮像センサ14は可視光(三原色光)の帯域に対しては高感度となっているが、しかしその感度は紫外線に対しては低感度となっているので、プリアンプ60のゲイン(増幅度)は紫外線照明モード時では通常光照明モード時よりも大きく設定され、また増幅後の単色(紫外線)アナログ画素信号のノイズレベルは三原色のアナログビデオ信号のノイズレベルよりも高くなるので、前処理回路62でのフィルタリング処理によるノイズ除去帯域設定も紫外線照明モード時では通常光照明モード時よりも高く設定される。更には、撮像センサ14の感度が可視光と紫外線とでは異なるために、前処理回路62でのクランプ処理、即ちアナログ画素信号のぺデスタルレベルを決定する設定処理も通常光照明モードと紫外線照明モードとでは異なったものとなる。
【0040】
図1に示すように、画像信号処理ユニット12にはシステムコントローラ72が設けられ、このシステムコントローラ72は例えばマイクロコンピュータから構成される。即ち、システムコントローラ72は中央処理ユニット(CPU)、種々のルーチンを実行するためのプログラム、定数等を格納する読出し専用メモリ(ROM)、データ等を一時的に格納する書込み/読出し自在なメモリ(RAM)、入出力インターフェース(I/O)から成り、電子内視鏡の作動全般を制御する。例えば、本発明に関連した作動としては、上述したコンタクトスイッチ(361 、362 :501 、502 )はシステムコントローラ72に接続され、これによりミラー32の移動機構34の電動モータ34d及び回転式三原色カラーフィルタ44の移動機構48の電動モータ48dの回転駆動制御が行われ、またプリアンプ(VCA)60の増幅度の設定及び前処理回路62でのノイズ除去帯域設定やクランプ処理設定についてもシステムコントローラ72の制御下で行われる。
【0041】
また、図1に示すように、画像信号処理ユニット12にはタイミングジェネレータ74も設けられ、このタイミングジェネレータ74はシステムコントローラ72の制御下で動作させられる。タイミングジェネレータ74から撮像センサ14からのアナログ画素信号の読出しのためにまた画像信号処理回路56での画像信号処理ために種々のクロックパルスが出力される。なお、タイミングジェネレータ74内には基本クロックパルスを発生する水晶発振器が内蔵され、種々のクロックパルスは基本クロックパルスを分周することにより得られる。
【0042】
撮像センサ14からのアナログ画素信号の読出しについては、タイミングジェネレータ74からCCDドライバ54に対して出力される読出しクロックパルスに従って行われる。このようなアナログ画素信号の読出し、即ち撮像センサ14のCCD撮像素子からのアナログ画素信号の転送を適正に行うためには、タイミングジェネレータ74からCCDドライバ54に対して出力される読出しクロックパルスの出力タイミングは回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44の回転周波数と正確に同期させられなければならない。換言すれば、カラーフィルタ兼シャッタ44の電動モータ46は駆動回路76から出力される駆動パルスに従って回転駆動させられるが、この駆動パルスの出力タイミングをタイミングジェネレータ74からCCDドライバ54に出力される読出しクロックパルスの出力タイミングと同期させることが必要であり、このため駆動回路76からの駆動パルスの出力タイミングもタイミングジェネレータ74から出力されるクロックパルスに従って制御される。
【0043】
また、電動モータ46の回転駆動時には不可避的な回転誤差が伴うので、回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44の実際の回転周波数の位相と電動モータ46への駆動パルスの位相とを常に一致させて電動モータ46の回転誤差の累積を排除することが必要となる。この目的のために、図1に示すように、カラーフィルタ兼シャッタ44に対して位相検出センサ78が所定位置に配置され、この位相検出センサ78によりカラーフィルタ兼シャッタ44の回転位相が検出される。本実施形態では、位相検出センサ78は発光素子例えば発光ダイオード及び受光素子例えばフォトダイオードを内蔵したものとして構成される。一方、図6に示すように、カラーフィルタ兼シャッタ44の3つの遮光領域44Sのうちの1つ、例えば赤色フィルタ要素44Rと青色フィルタ要素44Bとの間の遮光領域44Sには第1の被検出反射領域801 及び第2の被検出反射領域802 が形成され、これら第1及び第2の被検出反射領域801 及び802 は例えば該遮光領域44Sと赤色フィルタ要素44Rとの境界に沿って半径方向に所定の距離だけ離れて配置される。なお、第1及び第2の被検出反射領域801 及び802 については、カラーフィルタ兼シャッタ44に適当な金属箔片例えばアルミ箔片を張り付けることにより得ることができる。
【0044】
カラーフィルタ兼シャッタ44が第1の作動位置に置かれているとき、第1の被検出反射領域801 は位相検出センサ78によって検出され、またカラーフィルタ兼シャッタ44が第2の作動位置に置かれているとき、第2の被検出反射領域802 は位相検出センサ78によって検出されるようになっている。即ち、カラーフィルタ兼シャッタ44の回転中、位相検出センサ78はその発光素子から光を射出し、被検出反射領域(801 、802 )からの反射光をその受光素子で受光することによりカラーフィルタ兼シャッタ44の回転位相を検出する。なお、位相検出センサ78の駆動回路は電動モータ46の駆動回路76に内蔵され、システムコントローラ72の制御下で動作させられる。
【0045】
要するに、カラーフィルタ兼シャッタ44が一回転する度毎に、位相検出センサ78の受光素子から位相検出信号が駆動回路76に対して出力され、駆動回路76からは駆動パルスがその位相を位相検出信号の位相に一致させるように電動モータ46に対して出力される。かくして、カラーフィルタ兼シャッタ44の実際の回転周波数の位相と電動モータ46への駆動パルスの位相とが常に一致させられ、これによりカラーフィルタ兼シャッタ44の回転駆動と撮像センサ14からのアナログ画素信号との読出しとが互いに同期して行われる。
【0046】
図10を参照すると、通常光照明モード時に受光素子78aから出力される位相検出信号に基づくタイミングチャートが示される。同図から明らかなように、カラーフィルタ兼シャッタ44の一回転毎に受光素子78bから位相検出信号が出力され、駆動回路76から電動モータ46への駆動パルスの位相はかかる位相検出信号の位相、即ちカラーフィルタ兼シャッタ44の回転周波数の位相に一致させられる。図10のタイミングチャートでは、カラーフィルタ兼シャッタ44の回転周波数は上述した例のように30Hzとされ、カラーフィルタ兼シャッタ44の一回転毎の赤色光照明(R)、緑色光照明(G)及び青色光照明(B)の期間がそれぞれ高レベル期間として示され、その間の低レベル期間は遮光期間(S)とされる。各遮光期間(S)では、タイミングジェネレータ74からCCDドライバ54に対して読出しクロックパルスが出力され、このとき各色の1フレーム分のアナログ画素信号(R、G、B)が撮像センサ14から読み出されて画像信号処理回路56に転送される。
【0047】
図11を参照すると、紫外線照明モード時に受光素子78aから出力される位相検出信号に基づくタイミングチャートが示される。図10のタイミングチャートと同様に、紫外線照明モード時でも、カラーフィルタ兼シャッタ44の一回転毎に受光素子78bから位相検出信号が出力され、駆動回路76から電動モータ46への駆動パルスの位相はかかる位相検出信号の位相、即ちカラーフィルタ兼シャッタ44の回転周波数の位相に一致させられる。カラーフィルタ兼シャッタ44の一回転毎の紫外線照明(UV)は3回繰り返され、その期間がそれぞれ高レベル期間として示され、その間の低レベル期間は遮光期間(S)とされる。各遮光期間(S)では、タイミングジェネレータ74からCCDドライバ54に対して読出しクロックパルスが出力され、このとき単色(紫外線)の1フレーム分のアナログ画素信号(UV)が撮像センサ14から読み出されて画像信号処理回路56に転送される。
【0048】
上述したように、タイミングジェネレータ74からは画像信号処理回路56に対しても種々のクロックパルスが出力される。即ち、図9に示すように、タイミングジェネレータ74からは前処理回路62、A/D変換器64、フレームメモリ(66R、66G、66B)、D/A変換器(68R、68G、68B)及び前処理回路(70R、70G、70B)のそれぞれに所定の周波数のクロックパルスが出力される。前処理回路62では、上述したような種々の画像処理がそこに入力されるクロックパルスに従って行われる。A/D変換器64では、アナログ画素信号からデジタル画素信号への変換がそこに入力されるクロックパルス即ちサンプリングパルスに従って行われる。フレームメモリ(66R、66G、66B)へのデジタル画素信号の書込み及びそからのデジタル画素信号の読出しがタイミングジェネレータ74からの書込みクロックパルス及び読出しクロックパルスに従って行われる。D/A変換器(68R、68G、68B)では、デジタルビデオ信号からアナログビデオ信号への変換がそこに入力されるクロックパルスに従って行われる。前処理回路(70R、70G、70B)では、上述したような種々の画像処理がそこに入力されるクロックパルスに従って行われる。要するに、撮像センサ14から得られるアナログ画素信号を処理してビデオ信号として出力するまでの間の処理はタイミングジェネレータ74から互いに同期された種々のクロックパルスに従って行われる。
【0049】
図1に示すように、白色光ランプ24は電源回路82によって給電され、紫外線ランプ26は電源回路84によって給電される。各電源回路(82、84)からの該当ランプ(24、26)への給電はシステムコントローラ72の制御下で行われる。本実施形態では、各ランプ(24、26)への給電制御については、各ランプ(24、26)の点灯及び消灯だけでなく必要に応じて減灯することもできるようにされる。
【0050】
詳述すると、一般的には、通常光照明モード選択時には、白色光ランプ24だけが点灯されて紫外線ランプ26は消灯され、紫外線照明モード選択時には、紫外線ランプ26だけが点灯されて白色光ランプ24は消灯される。しかしながら、通常光照明モードと紫外線照明モードを頻繁に切り換えるような場合、即ち通常光照明による内視鏡像及び紫外線照明による内視鏡像を繰り返し比較して観察するような場合には、一方のランプの点灯時に他方のランプを消灯することは好ましくない。というのは、各ランプ(24、26)の点滅を頻繁に繰り返すことはランプの寿命を短くするからであり、また各ランプが消灯から点灯に切り換えられた直後その発光状態が不安定となるからである。従って、通常光照明モードと紫外線照明モードが頻繁に切り換えられるような場合には、一方のランプの点灯時には他方のランプは減灯することが好ましい。
【0051】
図1において、参照符号86は絞り40のアクチュエータ42の駆動回路を示し、この駆動回路86はシステムコントローラ72の制御下で駆動させられる。詳述すると、画像信号処理回路56の前処理回路62内には積分回路が設けられており、その積分回路には撮像センサ14から読み出されたアナログ画素信号が通される。前処理回路62内の積分回路では、カラーフィルタ兼シャッタ44の一回転毎に得られるアナログ画素信号の信号レベル値が積算され、その積算値はTVモニタ装置58での再現内視鏡像の全体的な輝度を評価する輝度評価信号として駆動回路86に出力される。駆動回路86では、その輝度評価信号に基づいてアクチュエータ42を駆動して絞り40の開度が調節される。即ち、輝度評価信号の値が常に所定の参照輝度値と一致するように絞り40の開度が調節され、このような絞り40の開度の調節により、スコープ10の遠位端に対する被写体の遠近に拘らず、TVモニタ装置58での再現内視鏡像の明るさが常に一定に維持され得ることになる。
【0052】
図1において、参照符号88は画像信号処理ユニット12の筐体の外壁部に取り付けられたフロントパネルを示し、このフロントパネル88には種々のスイッチや表示等が設けられる。特に本発明に係わるスイッチとしては、画像信号処理ユニット12自体の電源ON/OFFスイッチ90、ランプON/OFFスイッチ92、照明モード切換スイッチ94及び消灯/減灯モード切換スイッチ96が挙げられる。
【0053】
電源ON/OFFスイッチ90がオンされると、画像信号処理ユニット12内に設けられた電源装置(図示されない)がオン状態となって、画像信号処理ユニット12は作動可能状態となる。なお、電源装置は接続プラグを介して商用電源に接続され、画像信号処理ユニット12の構成要素のそれぞれに安定した給電を行うようになっている。
【0054】
ランプON/OFFスイッチ92は白色光ランプ24及び紫外線ランプ26に共通のスイッチであり、ランプON/OFFスイッチ92がオンされると、双方のランプ24及び26は共に点灯可能状態となり、ランプON/OFFスイッチ92がオフ状態にされている場合には、双方のランプ24及び26の点灯は禁止される。なお、ランプON/OFFスイッチ92はランプ24及び26を点灯可能状態にするか点灯禁止状態にするかを選択するためのスイッチであり、白色光ランプ24及び紫外線ランプ26の点灯及び消灯については後述するような態様で個々に制御される。
【0055】
照明モード切換スイッチ94は上述したような通常光照明モード及び紫外線照明モードのいずれかを選択するためのスイッチであり、画像信号処理ユニット12の立上げ時、即ち電源ON/OFFスイッチ90のオン時に通常光照明モードが強制的に選択される。照明モード切換スイッチ94からシステムコントローラ72への出力レベルは通常は高レベルとされているが、照明モード切換スイッチ94が押下されると、その出力レベルは高レベルから低レベルに変化し、このレベル変化を検出することにより照明モードの切換が行われる。即ち、上述したように画像信号処理ユニット12の立上げ時では、通常光照明モードが選択されているが、その後に照明モード切換スイッチ94が押下されると、通常光照明モードから紫外線照明モードに切り換わり、その後に更に照明モード切換スイッチ94が押下されると、紫外線照明モードから通常光照明モードに戻り、このようにして照明切換スイッチ94の押下操作を繰り返すことにより、照明モード切換が行われる。
【0056】
消灯/減灯モード切換スイッチ96は、照明モード切換スイッチ94によっていずれか一方の照明モードが選択されたときに他方の照明モードで使用されるランプを消灯させるか減灯させるかを選択するスイッチであり、画像信号処理ユニット12の立上げ時には消灯モードが強制的に選択される。照明モード切換スイッチ94の場合と同様に、消灯/減灯モード切換スイッチ96からシステムコントローラ72への出力レベルは通常は高レベルとされているが、消灯/減灯モード切換スイッチ96が押下されると、その出力レベルは高レベルから低レベルに変化し、このレベル変化を検出することにより消灯モードと減灯モードとの間の切換が行われる。
【0057】
図1に示すように、システムコントローラ72にはキーボード98が接続され、このキーボード98を介して画像信号処理ユニット12には電子内視鏡の作動全般に必要な種々の指令信号やデータ等が入力される。本実施形態では、キーボード98上の特定の機能キーに対して照明モード切換スイッチ94及び消灯/減灯モード切換スイッチ96と同じ機能が割り当てられ、これにより照明モード切換並びに消灯/減灯モード切換についてはキーボード98上の特定の機能キーの押下操作によっても行うことが可能である。勿論、必要に応じて、フロントパネル88から照明モード切換スイッチ94及び消灯/減灯モード切換スイッチ96を排除して、照明モード切換並びに消灯/減灯モード切換をキーボード98上の特定の機能キーだけで行うようにしてもよい。
【0058】
図12を参照すると、システムコントローラ72のCPUで実行される初期設定ルーチンのフローチャートが示され、この初期設定ルーチンはフロントパネル88上の電源ON/OFFスイッチ90のオン時に一度だけ実行される。
【0059】
ステップ1201では、フラグCF1、フラグCF2及びフラグWFが“0”として初期化される。
【0060】
フラグCF1は通常光照明モード及び紫外線照明モードのいずれかが選択されているかを指示する照明モード指示フラグであり、CF1=0のとき、通常光照明モードが選択されていることを指示し、CF1=1のとき、紫外線照明モードが選択されていることを指示する。要するに、画像信号処理ユニット12の立上げ時、即ち電源ON/OFFスイッチ90のオン時には、通常光照明モードが強制的に選択される。
【0061】
フラグCF2は消灯モード及び減灯モードのいずれかが選択されているかを指示する消灯/減灯モード指示フラグであり、CF2=0のとき、消灯モードが選択されていることを指示し、CF2=1のとき、減灯モードが選択されていることを指示する。要するに、画像信号処理ユニット12の立上げ時には、消灯モードが強制的に選択される。
【0062】
フラグWFは図14に示す照明モード切換スイッチ監視ルーチンの実行時に用いられるものであって、照明切換が確認された際に所定時間例えば3秒間だけ待機状態に入ることを指示する待機指示フラグである。即ち、照明切換が行われる度毎に待機指示フラグWFは“0”から“1”に書き換えられ、その後3秒間は照明モード切換スイッチ監視ルーチン(図14)は待機状態となり、その間に照明モード切換移行に伴う動作(例えば、ミラー32及びカラーフィルタ兼シャッタ44の移動等)が行われ、このような待機状態下では、照明モード切換スイッチ94及びそれに対応したキーボード98上の機能キーのいずれかが押下されても、その押下操作は無効とされる。要するに、照明モード切換移行に伴う動作の完了に必要な時間として3秒間の待機時間が設定される。
【0063】
ステップ1202では、待機時間カウンタWCに初期値として“60”が設定される。待機時間カウンタWCは減算カウンタとして構成されるものであって、上述の3秒間の待機時間をカウントするためのものである。なお、照明モード切換スイッチ監視ルーチン(図14)は50ms毎に繰り返し実行される時間割込みルーチンであり、初期値“60”は3秒間に対応する数値として設定される。
【0064】
ステップ1203では、移動機構34の第1のコンタクトスイッチ361 と移動機構48の第1のコンタクトスイッチ501 とが共にオン状態となっているか否か、即ちミラー32及びカラーフィルタ兼シャッタ44がそれぞれ第1の作動位置に置かれているか否かが判断される。上述したように通常光照明モードが選択されているとき、ミラー32及びカラーフィルタ兼シャッタ44がそれぞれ第1の作動位置に置かれていなければならず、もしコンタクトスイッチ361 及び501 が共にオン状態となっていれば、ステップ1204に進む。
【0065】
ステップ1204では、白色光ランプ24が点灯され、また紫外線ランプ26は消灯させられる。勿論、白色ランプ24が点灯されるのは初期設定で通常光照明モードが強制的に設定されることに依り(CF1=0)、また紫外線ランプ26が消灯されるのは初期設定で消灯モードが強制的に設定されることに依る。
【0066】
ステップ1205では、プリアンプ60の増幅度が通常光照明モードに応じた値に設定され、次いでステップ1206では前処理回路62で行う種々の画像処理については通常光照明モードに応じた設定にされる。
【0067】
一方、ステップ1203でコンタクトスイッチ361 及び501 が共にオフ状態であるとき、即ち電子内視鏡の前回の使用時に紫外線照明モードの状態の儘で電源ON/OFFスイッチ90がオフされてミラー32及びカラーフィルタ兼シャッタ44がそれぞれ第2の作動位置にあるとき(移動機構34の第2のコンタクトスイッチ362 と移動機構48の第2のコンタクトスイッチ502 とは共にオン状態)、ステップ1203からステップ1207に進み、そこでミラー32を第2の作動位置から第1の作動位置に向かって移動させるように電動モータ34dが駆動させられ、次いでステップ1208ではカラーフィルタ兼シャッタ44を第2の作動位置から第1の作動位置に向かって移動させるように電動モータ48dが駆動させられる。なお、初期設定でミラー32及びカラーフィルタ兼シャッタ44をそれぞれ第1の作動位置に位置させることは、勿論、電子内視鏡立上げ時に通常光照明モードが強制的に選択されることに依る。
【0068】
続いて、ステップ1209では、図16に示すコンタクトスイッチ監視ルーチンを実行させるべく指令が発せられる。後で説明するように、図16のマイクロスイッチ監視ルーチンが実行されると、コンタクトスイッチ361 及び501 のそれぞれが何時オンされるかが監視される。移動機構34の第1のコンタクトスイッチ361 がオンされると、即ちミラー32が第1の作動位置に到達したことが確認されると、電動モータ34dの駆動が停止される。また、移動機構48の第1のコンタクトスイッチ501 がオンされると、即ちカラーフィルタ兼シャッタ44が第1の作動位置に到達したことが確認されると、電動モータ48dの駆動が停止される。
【0069】
ステップ1209でコンタクトスイッチ監視ルーチン(図16)の実行指令が発せられた後、ステップ1204に進み、上述したような初期設定処理、即ち通常光照明モードに必要とされる初期設定処理が成される。
【0070】
図13を参照すると、システムコントローラ72のCPUで実行される点灯/減灯モード切換スイッチ監視ルーチンのフローチャートが示され、この点灯/減灯モード切換スイッチ監視ルーチンは適当な時間間隔例えば50ms毎に繰り返し実行される時間割込みルーチンとされ、その実行開始は図12に示す初期設定ルーチンの実行後でしかもランプON/OFFスイッチ92のオン後となる。
【0071】
ステップ1301では、点灯/減灯モード切換スイッチ96及びそれに対応したキーボード98上の機能キーのいずれかが押下されたか否かが50ms経過毎に判断される。点灯/減灯モード切換スイッチ96及びそれに対応したキーボード98上の機能キーのいずれかの押下操作が確認されると、ステップ1301からステップ1302に進み、そこで消灯/減灯モード指示フラグCF2が“0”であるか“1”であるかが判断される。
【0072】
ステップ1302でCF2=0のとき、即ち消灯モードが選択されている場合には、ステップ1303に進み、そこで照明モード指示フラグCF2が“0”から“1”に書き換えられる。即ち、消灯/減灯モード指示フラグCF2の“0”から“1”への書換えにより、消灯モードから減灯モードに切り換えられたことが指示される。一方、ステップ1302でCF2=1のとき、即ち減灯モードが選択されている場合には、ステップ1302からステップ1304に進み、そこで消灯/減灯モード指示フラグCF2が“1”から“0”に書き換えられる。即ち、消灯/減灯モード指示フラグCF2の“1”から“0”への書換えにより、減灯モードから消灯モードに切り換えられたことが指示される。
【0073】
図14を参照すると、システムコントローラ72のCPUで実行される照明モード切換スイッチ監視ルーチンのフローチャートが示され、この照明モード切換スイッチ監視ルーチンも適当な時間間隔例えば50ms毎に繰り返し実行される時間割込みルーチンとされ、その実行開始は図13の減灯モード切換スイッチ監視ルーチンの場合と同様に図12に示す初期設定ルーチンの実行後でしかもランプON/OFFスイッチ92のオン後となる。
【0074】
ステップ1401では、待機指示フラグWFが“0”であるか“1”であるかが判断される。初期段階では、WF=0であるので(図12)、ステップ1402に進み、そこで照明モード切換スイッチ94及びそれに対応したキーボード98上の機能キーのいずれかが押下されたか否かが判断される。照明モード切換スイッチ94及びそれに対応したキーボード98上の機能キーのいずれかの押下操作が確認されない場合には、本ルーチンは一旦終了する。その後、50ms経過毎に本ルーチンは繰り返し実行されることになるが、照明モード切換スイッチ94及びそれに対応したキーボード98上の機能キーのいずれかの押下操作も確認されない限り、何等の進展もない。
【0075】
ステップ1402で照明モード切換スイッチ94及びそれに対応したキーボード98上の機能キーのいずれかの押下操作が確認されると、ステップ1403に進み、そこで待機指示フラグWFが“0”から“1”に書き換えられ、次いでステップ1404に進み、そこで照明モード指示フラグCF1が“0”であるか“1”であるかが判断される。CF1=0のとき、即ち通常光照明モードが選択されているとき、ステップ1405に進み、そこで照明モード指示フラグCF1が“0”から“1”に書き換えられ、これにより通常光照明モードから紫外線照明モードに切り換わたことが指示される。一方、CF1=1のとき、即ち紫外線照明モードが選択されているとき、ステップ1404からステップ1406に進み、そこで照明モード指示フラグCFが“1”から“0”に書き換えられ、これにより紫外線照明モードから通常光照明モードに切り換わったことが指示される。何れにしても、ステップ1407に進み、そこで図15に示す照明モード切換移行ルーチンを実行すべく指令が発せられた後、本ルーチンは一旦終了する。
【0076】
50ms経過後に再び本ルーチンが実行されるが、このときWF=1となっているので(ステップ1403)、ステップ1401からステップ1408に進み、そこで待機時間カウンタWC(初期設定値60)から“1”だけ減算される。次いでステップ1409では、待機時間カウンタWCの減算値が“0”に到達したか否かが判断される。もしWC>0であれば、本ルーチンは一旦終了する。その後、50ms経過後毎に本ルーチンは実行されるが、ステップ1409で待機時間カウンタWCの減算値が“0”に到達するまで、何等の進展もない。要するに、本ルーチンは図15の照明モード切換移行ルーチンの実行中は待機状態となり(WF=1)、その待機状態の間に照明モード切換移行の動作が完了させられる。勿論、このような照明モード切換移行中に照明モード切換スイッチ94及びそれに対応したキーボード98上の機能キーのいずれかが押下されても、その押下操作は無効とされる。
【0077】
ステップ1409で待機時間カウンタWCの減算値が“0”に到達したとき、即ち待機状態に入ってから3秒が経過したとき、ステップ1409からステップ1410に進み、そこで待機指示フラグWFが“1”から“0”に戻され、次いでステップ1411で待機時間カウンタWCに初期設定値“60”が設定され、本ルーチンは一旦終了する。その後、50ms経過後毎に本ルーチンは実行され、照明モード切換スイッチ94及びそれに対応したキーボード98上の機能キーのいずれかの押下操作が監視され、その押下操作が確認される度毎に上述したような照明モード指示フラグCF1の書換えが行われる。
【0078】
図15を参照すると、システムコントローラ72のCPUで実行される照明モード切換移行ルーチンのフローチャートが示され、この照明モード切換移行ルーチンは図14の照明モード切換スイッチ監視ルーチンで説明したように照明モード切換スイッチ94及びそれに対応したキーボード98上の機能キーのいずれかが押下される度毎に実行される。
【0079】
ステップ1501では、照明モード指示フラグCF1の判別が行われ、これにより照明モードの切換が判断される。CF1=1であるとき、これは通常光照明モードから紫外線照明モードへの切換を意味し、このときステップ1502に進み、そこでミラー32を第1の作動位置から第2の作動位置に向かって移動させるように電動モータ34dが駆動させられ、次いでステップ1503ではカラーフィルタ兼シャッタ44を第1の作動位置から第2の作動位置に向かって移動させるように電動モータ48dが駆動させられる。続いて、ステップ1504では、図16に示すコンタクトスイッチ監視ルーチンを実行さるべく指令が発せられる。
【0080】
なお、後述するように、図16のマイクロスイッチ監視ルーチンが実行されると、コンタクトスイッチ362 及び502 のそれぞれが何時オンされるかが監視される。移動機構34の第2のコンタクトスイッチ362 がオンされると、即ちミラー32が第2の作動位置に到達したことが確認されると、電動モータ34dの駆動が停止される。また、移動機構48の第2のコンタクトスイッチ502 がオンされると、即ちカラーフィルタ兼シャッタ44が第2の作動位置に到達したことが確認されると、電動モータ48dの駆動が停止される。
【0081】
ステップ1504で図16に示すコンタクトスイッチ監視ルーチンの実行指令が発せられた後、ステップ1504からステップ1505に進み、そこで紫外線ランプ26が点灯され、次いでステップ1506に進み、そこで消灯/減灯モード指示フラグCF2が“0”であるか“1”であるかが判断される。CF2=0のとき、即ち消灯モードが選択されているとき、ステップ1507に進み、そこで白色光ランプ24が消灯される。一方、ステップ1506でCF2=1のとき、即ち減灯モードが選択されているときステップ1508に進み、そこで白色光ランプ24が減灯させられる。
【0082】
何れにしても、白色光ランプ24が消灯或いは減灯された後、ステップ1509に進み、そこでプリアンプ60の増幅度が紫外線照明モードに応じた値に設定され、次いでステップ1510では前処理回路62で行う種々の画像処理については紫外線照明モードに応じた設定にされる。
【0083】
ステップ1501でCF1=0であるとき、これは紫外線照明モードから通常光照明モードへの切換を意味し、このときステップ1501からステップ1511に進み、そこでミラー32を第2の作動位置から第1の作動位置に向かって移動させるように電動モータ34dが駆動させられ、次いでステップ1512ではカラーフィルタ兼シャッタ44を第2の作動位置から第1の作動位置に向かって移動させるように電動モータ48dが駆動させられる。続いて、ステップ1513では、図16に示すコンタクトスイッチ監視ルーチンを実行させるべく指令が発せられる。
【0084】
なお、後述するように、図16のマイクロスイッチ監視ルーチンが実行されると、コンタクトスイッチ361 及び501 のそれぞれが何時オンされるかが監視される。移動機構34の第1のコンタクトスイッチ361 がオンされると、即ちミラー32が第1の作動位置に到達したことが確認されると、電動モータ34dの駆動が停止される。また、移動機構48の第1のコンタクトスイッチ501 がオンされると、即ちカラーフィルタ兼シャッタ44が第1の作動位置に到達したことが確認されると、電動モータ48dの駆動が停止される。
【0085】
ステップ1513で図16に示すコンタクトスイッチ監視ルーチンの実行指令が発せられた後、ステップ1513からステップ1514に進み、そこで白色光ランプ24が点灯され、次いでステップ1515に進み、そこで消灯/減灯モード指示フラグCF2が“0”であるか“1”であるかが判断される。CF2=0のとき、即ち消灯モードが選択されているとき、ステップ1516に進み、そこで紫外線ランプ26が消灯される。一方、ステップ1515でCF2=1のとき、即ち減灯モードが選択されているときステップ1517に進み、そこで紫外線ランプ26が減灯させられる。
【0086】
何れにしても、紫外線ランプ26が消灯或いは減灯された後、ステップ1518に進み、そこでプリアンプ60の増幅度が通常光照明モードに応じた値に設定され、次いでステップ1519では前処理回路62で行う種々の画像処理については通常光照明モードに応じた設定にされる。
【0087】
図16を参照すると、システムコントローラ72のCPUで実行されるコンタクトスイッチ監視ルーチンのフローチャートが示され、このコンタクトスイッチ監視ルーチンについては、上述したように図12の初期設定ルーチンのステップ1209で実行指令が発せられた際に、また図15の照明モード切換移行ルーチンのステップ1504及び1513で実行指令が発せられた際に実行される。
【0088】
ステップ1601では、照明モード指示フラグCF1の判別が行われ、これにより照明モードの切換が判断される。CF1=0であるとき、これは紫外線照明モードから通常光照明モードへの切換を意味し、このときステップ1602に進み、そこで移動機構34の第1のマイクロスイッチ361 がオンされたか否かが判断される。もしマイクロスイッチ361 がオフであれば、ステップ1604にスキップし、そこで移動機構48の第1のマイクロスイッチ501 がオンされたか否かが判断される。もしマイクロスイッチ501 がオフであれば、ステップ1606にスキップし、そこでマイクロスイッチ361 及び501 が共にオンされたか否かが判断される。マイクロスイッチ361 及び501 が共にオンされていないとき、ステップ1602に戻る。
【0089】
ステップ1602でマイクロスイッチ361 のオンが確認されると、即ちミラー32が第2の作動位置から第1の作動位置に到達したことが確認されると、ステップ1603に進み、そこで電動モータ34dの駆動が停止される。また、ステップ1604でマイクロスイッチ501 のオンが確認されると、即ちカラーフィルタ兼シャッタ44が第2の作動位置から第1の作動位置に到達したことが確認されると、ステップ1605に進み、そこで電動モータ48dの駆動が停止される。ステップ1606でマイクロスイッチ361 及び501 が共にオンされたことが確認されると、本ルーチンは終了する。
【0090】
ステップ1601でCF1=1であるとき、これは通常光照明モードから紫外線照明モードへの切換を意味し、このときステップ1601からステップ1607に進み、そこで移動機構34の第2のマイクロスイッチ362 がオンされたか否かが判断される。もしマイクロスイッチ362 がオフであれば、ステップ1609にスキップし、そこで移動機構48の第2のマイクロスイッチ502 がオンされたか否かが判断される。もしマイクロスイッチ502 がオフであれば、ステップ1611にスキップし、そこでマイクロスイッチ362 及び502 が共にオンされたか否かが判断される。マイクロスイッチ362 及び502 が共にオンされていないとき、ステップ1607に戻る。
【0091】
ステップ1607でマイクロスイッチ362 のオンが確認されると、即ちミラー32が第1の作動位置から第2の作動位置に到達したことが確認されると、ステップ1608に進み、そこで電動モータ34dの駆動が停止される。また、ステップ1609でマイクロスイッチ502 のオンが確認されると、即ちカラーフィルタ兼シャッタ44が第1の作動位置から第2の作動位置に到達したことが確認されると、ステップ1610に進み、そこで電動モータ48dの駆動が停止される。ステップ1611でマイクロスイッチ362 及び502 が共にオンされたことが確認されると、本ルーチンは終了する。
【0092】
なお、ステップ1602ないし1606から成るルーチン及びステップ1607ないし1611から成るルーチンはそれぞれ適当な時間間隔例えば50ms毎に繰り返し実行される。
【0093】
図17を参照すると、回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ44の変形実施形態が示され、この変形実施形態の回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタは参照符号44′で全体的に示される。なお、図17では、図6のカラーフィルタ兼シャッタ44と共通の構成要素については同じ参照符号が用いられる。変形カラーフィルタ兼シャッタ44′では、赤色フィルタ要素44Rと青色フィルタ要素44Bとの間の遮光領域44Sだけが半径方向外側にセクタ状に張り出させられ、このセクタ状張出し部を除く周囲領域(二点鎖線で示す領域)が開放領域即ち露光領域44E′となる。
【0094】
変形カラーフィルタ兼シャッタ44′がカラーフィルタ兼シャッタ44の代わりに用いられた場合には、通常光照明モード選択時(第1の作動位置)、変形カラーフィルタ兼シャッタ44′は図6に示すカラーフィルタ兼シャッタ44と同様に三原色カラーフィルタとして機能する。一方、紫外線照明モード選択時(第2の作動位置)、図6のカラーフィルタ兼シャッタ44と同様に、変形カラーフィルタ兼シャッタ44′も回転式シャッタとして機能するが、しかしその一回転中に撮像センサ14が露光される露光時間は図6のカラーフィルタ兼シャッタ44に比べて大幅に長くなる。
【0095】
図18を参照すると、変形カラーフィルタ兼シャッタ44′を用いた場合の紫外線照明モード時でのタイミングチャートが示される。同タイミングチャートと図11に示すタイミングチャートとの比較から明らかなように、高レベル期間として示される紫外線照明期間(UV)は図11のタイミングチャートの場合に比べて5倍となる。このように長くなった紫外線照明期間によって露光された撮像センサ14からは1フレーム分の単色(紫外線)のアナログ画素信号が低レベル期間として示される遮光期間(S)にわたって読み出される。従って、変形カラーフィルタ兼シャッタ44′を用いた場合には、紫外線照明モード時でのタイミングジェネレータ74からCCDドライバ54への読出しクロックパルスの出力については、図10及び図11のタイミングチャートで示す場合とは異なった態様で行うことが必要である。即ち、図18のタイミングチャートから明らかなように、変形カラーフィルタ兼シャッタ44′の一回転中に33/6msに相当する遮光期間(S)だけタイミングジェネレータ74からCCDドライバ54に対して読出しクロックパルスが出力されなければならない。
【0096】
要するに、図17に示すような変形カラーフィルタ兼シャッタ44′を用いる場合、通常光照明モード時では、タイミングジェネレータ74からCCDドライバ54に対して読出しクロックパルスは図10に示すような出力タイミングで出力されなければならず、また紫外線照明モード時では、タイミングジェネレータ74からCCDドライバ54に対して読出しクロックパルスは図18に示すような出力タイミングで出力されなければならない。換言すれば、照明モードの切換毎にタイミングジェネレータ74からCCDドライバ54への読出しクロックパルスの出力タイミングを変更しなければならない。
【0097】
ここで注目すべきことは、図17に示す変形カラーフィルタ兼シャッタ44′を用いて紫外線照明モードが選択された場合、画像信号処理回路56での種々の処理タイミングについては何等変更する必要はないということである。
【0098】
詳述すると、図18に示すタイミングチャートの例では、撮像センサ14から1フレーム分の単色(紫外線)のアナログ画素信号が読み出される読出しタイミングは通常光照明モード時での青色のアナログ画素信号が読み出される読出しタイミングに一致するので、撮像センサ14から読み出された1フレーム分の単色のアナログ画素信号はデジタル画素A/D変換器64によってデジタル画素信号に変換された後、その1フレーム分のデジタル画素信号はフレームメモリ66Bに格納される。従って、紫外線照明モードの選択時には、前処理回路70Bから出力されるビデオ信号だけがTVモニタ装置58に送られ、そのビデオ信号に基づいて単色内視鏡像がTVモニタ装置58で再現される。
【0099】
上述したような場合には、その他の2つのフレームメモリ66R及び66Gへのデジタル画素信号の書込み動作自体は所定のタイミングで行われ、このため前処理回路70R及び70Gのそれぞれからはビデオ信号が出力されることになるが、しかしフレームメモリ66R及び66Gへ書き込まれるデジタル画素信号自体は実体のないものであり、処理回路70R及び70Gからは見掛け上ビデオ信号が出力されているに過ぎない。要するに、画像信号処理回路56での種々の処理は所定のタイミングで通常光照明モード時と同様な態様で見掛け上行われているだけでありる。かくして、図17に示す変形カラーフィルタ兼シャッタ44′を用いて紫外線照明モードが選択された場合でも、画像信号処理回路56での種々の処理タイミングについては何等変更することなく、紫外線照明による単色内視鏡像をTVモニタ装置58で再現することが可能となる。
【0100】
図17に示す変形カラーフィルタ兼シャッタ44′を用いる場合には、図12に示す初期設定ルーチンに多少変更を加えることが必要となり、図19を参照すると、そのような初期設定ルーチンの変更例が示される。
【0101】
図19に示すように、ステップ1900が適当な箇所、例えばステップ1204の直前に設けられる。要するに、初期設定ルーチンでは、通常光照明モードが強制的に選択されるので、ステップ1900では、タイミングジェネレータ74からCCDドライバ54に出力される読出しクロックパルスの出力タイミングが通常光照明モードに従うように設定される。即ち、読出しクロックパルスの出力タイミングは図10に示すようなものとされる。
【0102】
同様に、図17に示す変形カラーフィルタ兼シャッタ44′を用いる場合には、図15に示す照明モード切換移行ルーチンについても多少変更を加えることが必要であり、図20を参照すると、照明モード切換移行ルーチンの変更例が示される。
【0103】
図20に示すように、ステップ2000が適当な箇所、例えばステップ1509の直前に設けられ、またステップ2001も適当な箇所、例えばステップ1518の直前に設けられる。通常光照明モードから紫外線照明モードに切り換えられるとき、ステップ2000では、タイミングジェネレータ74からCCDドライバ54に出力される読出しクロックパルスの出力タイミングが紫外線照明モードに従うように設定される。即ち、読出しクロックパルスの出力タイミングは図18に示すようなものとされる。一方、紫外線照明モードから通常光照明モードに切り換えられるとき、ステップ2001では、タイミングジェネレータ74からCCDドライバ54に出力される読出しクロックパルスの出力タイミングが通常光照明モードに従うように設定される。即ち、読出しクロックパルスの出力タイミングは図18に示すようなものとされる。
【0104】
なお、言うまでもなく、図17に示すような変形カラーフィルタ兼シャッタ44′を用いる利点としては、撮像センサ14に十分な露光時間を与えるということが挙げられる。既に述べたように、撮像センサ14で用いられるようなCCD撮像素子は紫外線に対する感度は鈍いので、露光時間を長くすることにより、十分な明るさの内視鏡像が得らることができる。
【0105】
照明モード切換が行われるとき、ミラー32やカラーフィルタ兼シャッタ(44、44′)の移動のために、適正な照明が行われないので、TVモニタ装置58の再現内視鏡像は非常に乱れたものとなる。このような乱れた映像の再現を避けるために、絞り40を強制的に全閉することが好ましい。このような目的のために、例えば、図16のコンタクトスイッチ監視ルーチンのステップ1601の直前に絞り40を強制的に全閉するステップを設け、ステップ1606及びステップ1611の直後に絞り40を通常の制御下に戻すステップを設けることができる。
【0106】
以上で述べた本発明による電子内視鏡の実施形態にあっては、特殊波長光源として紫外線ランプ26が使用されているが、その他の特殊波長光源として例えば赤外線ランプを用いてもよい。
【0107】
【発明の効果】
以上の記載から明らかなように、本発明による電子内視鏡によれば、通常光照明と特殊波長光照明とを共通の光ガイドケーブルで行うことができるので、即ち一台の電子内視鏡で通常光照明及び特殊波長光照明による内視鏡像が得られるので、通常光照明及び特殊波長照明に基づく診察・診断を低コストで行うことが可能である。また、特殊波長光照明用光ガイドケーブルをスコープの処置具挿通路に挿通させて特殊波長光照明を行うよう構成された電子内視鏡の場合に比べた場合、本発明による電子内視鏡にあっては、特殊波長光照明時にスコープの操作に専念できるという利点もある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による電子内視鏡の一実施形態を示す概略ブロック図である。
【図2】図1に示す照明装置での通常光照明モード選択時のミラーと回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタとの関係を示す模式図である。
【図3】図1に示す照明装置での紫外線照明モード選択時のミラーと回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタとの関係を示す模式図である。
【図4】図2及び図3に示すミラーの移動機構の立面図である。
【図5】図4のV−V線に沿う断面図である。
【図6】図2及び図3に示す回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタの正面図である。
【図7】図2及び図3に示す回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタの移動機構の立面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図である。
【図9】図1に示す画像信号処理回路の詳細ブロック図である。
【図10】図1に示す電子内視鏡での通常光照明モード選択時のタイミングチャートである。
【図11】図1に示す電子内視鏡での紫外線照明モード選択時のタイミングチャートである。
【図12】図1に示す電子内視鏡の画像信号処理ユニット内のシステムコントローラで実行される初期化設定ルーチンのフローチャートである。
【図13】図1に示す電子内視鏡の画像信号処理ユニット内のシステムコントローラで実行される点灯/減灯モード切換スイッチ監視ルーチンのフローチャートである。
【図14】図1に示す電子内視鏡の画像信号処理ユニット内のシステムコントローラで実行される照明モード切換スイッチ監視ルーチンのフローチャートである。
【図15】図1に示す電子内視鏡の画像信号処理ユニット内のシステムコントローラで実行される照明モード切換移行ルーチンのフローチャートである。
【図16】図1に示す電子内視鏡の画像信号処理ユニット内のシステムコントローラで実行されるコンタクトスイッチ監視ルーチンのフローチャートである。
【図17】図6に示す回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタの変形実施形態を示す正面図である。
【図18】図17に示す回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタを用いて紫外線照明モードを選択した際のタイミングチャートである。
【図19】図17に示す回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタを用いた際に図8の初期化設定ルーチンを変更すべき部分を示すフローチャートの一部である。
【図20】図17に示す回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタを用いた際に図15の照明モード切換移行ルーチンを変更すべき部分を示すフローチャートの一部である。
【符号の説明】
10 スコープ
12 画像信号処理ユニット
14 撮像センサ
18 光ガイドケーブル
24 白色光ランプ
26 紫外線ランプ
32 ミラー
34 移動機構
44 回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ
48 移動機構
56 画像信号処理回路
58 TVモニタ装置
72 システムコントローラ
74 タイミングジェネレータ
90 電源ON/OFFスイッチ
92 ランプON/OFFスイッチ
94 照明モード切換スイッチ
96 及び消灯/減灯モード切換スイッチ

Claims (5)

  1. スコープと、このスコープの遠位端に設けられた撮像センサと、前記スコープの近位端に接続させられた画像信号処理ユニットとから成り、前記撮像センサで得られる画素信号を前記画像信号処理ユニットで適宜処理した後にビデオ信号として出力する電子内視鏡であって、更に、前記スコープの遠位端の前方を照明するための照明光を導くべく該スコープに挿通させられた光ガイドケーブルと、前記画像信号処理ユニット内に設けられた照明装置とから成り、前記画像信号処理ユニットへの前記スコープの接続時に該光ガイドケーブルの近位端が前記照明装置に光学的に接続される電子内視鏡において、
    前記照明装置が通常光源と、特殊波長光源と、前記通常光源からの通常光及び前記特殊波長光源からの特殊波長光のいずれか一方を選択的に前記光ガイドケーブルの近位端面に導くための光源切換手段と、前記光ガイドケーブルの近位端面と前記光源装置との間に介在させられ、円板要素から成る回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタと、この回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタを、前記通常光源からの通常光を前記光ガイドケーブルの近位端面に導くための第1の作動位置と、前記特殊波長光源からの特殊波長光を前記光ガイドケーブルの近位端面に導くための第2の作動位置との間で移動させるフィルタ用移動機構とを包含し、
    前記円板要素にはその円周方向に沿って三原色のカラーフィルタと3つの遮光領域とが交互に所定の間隔で配置され、前記遮光領域の1つだけが半径方向外側に張り出され、前記回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタが前記第1の作動位置に置かれるときと前記第2の作動位置に置かれるときのいずれにおいてもその張出し部が回転式シャッタとして機能し、前記通常光照明時に前記撮像センサから読み出される三原色の画素信号の読出しと、前記特殊波長光照明時に前記撮像センサから読み出される単色の画素信号の読出しとが異なったタイミングで行われることを特徴とする電子内視鏡。
  2. 請求項1に記載の電子内視鏡において、前記光源切換手段が光偏向手段と、この光偏向手段を第1の作動位置と第2の作動位置との間で移動させる光偏向手段用移動機構とから成り、前記光偏向手段はその第1の作動位置で前記通常光源からの通常光を前記光ガイドケーブルの近位端面に導き、前記光偏向手段はその第2の作動位置で前記通常光源からの通常光を遮ると共に前記特殊波長光源からの特殊波長光を前記光ガイドケーブルの近位端面に導くように構成されることを特徴とする電子内視鏡。
  3. 請求項1または2に記載の電子内視鏡において、前記通常光源からの通常光が前記光ガイドケーブルの近位端面に導かれるとき、前記光ガイドケーブルの近位端面には前記通常光源からの通常光が前記回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタを通して三原色光として所定の時間間隔で入射させられ、前記特殊波長光源からの特殊波長光が前記光ガイドケーブルの近位端面に導かれるとき、前記光ガイドケーブルの近位端面には前記特殊波長光源からの特殊波長光が所定の時間間隔で入射させられることを特徴とする電子内視鏡。
  4. 請求項1または2に記載の電子内視鏡で前記光ガイドケーブルの近位端面と前記光源装置との間に介在させられる回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタ。
  5. スコープと、このスコープの遠位端に設けられた撮像センサと、前記スコープの近位端に接続させられた画像信号処理ユニットとから成り、前記撮像センサで得られる画素信号を前記画像信号処理ユニットで適宜処理した後にビデオ信号として出力する電子内視鏡であって、更に、前記スコープの遠位端の前方を照明するための照明光を導くべく該スコープに挿通させられた光ガイドケーブルと、前記画像信号処理ユニット内に設けられた照明装置とから成り、前記画像信号処理ユニットへの前記スコープの接続時に該光ガイドケーブルの近位端が前記照明装置に光学的に接続される電子内視鏡において、
    前記照明装置が通常光源と、特殊波長光源と、前記通常光源からの通常光及び前記特殊波長光源からの特殊波長光のいずれか一方を選択的に前記光ガイドケーブルの近位端面に導くための光源切換手段と、前記光ガイドケーブルの近位端面と前記光源装置との間に介 在させられ、円板要素から成る回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタと、この回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタを、前記通常光源からの通常光を前記光ガイドケーブルの近位端面に導くための第1の作動位置と、前記特殊波長光源からの特殊波長光を前記光ガイドケーブルの近位端面に導くための第2の作動位置との間で移動させるフィルタ用移動機構とを包含し、
    前記円板要素にはその円周方向に沿って三原色のカラーフィルタと3つの遮光領域とが交互に所定の間隔で配置され、前記遮光領域の少なくとも1つが半径方向外側に張り出され、前記回転式三原色カラーフィルタ兼シャッタが前記第1の作動位置に置かれるときと前記第2の作動位置に置かれるときのいずれにおいてもその張出し部が回転式シャッタとして機能し、
    前記光源切換手段が光偏向手段と、この光偏向手段を第1の作動位置と第2の作動位置との間で移動させる光偏向手段用移動機構とから成り、前記光偏向手段はその第1の作動位置で前記通常光源からの通常光を前記光ガイドケーブルの近位端面に導き、前記光偏向手段はその第2の作動位置で前記通常光源からの通常光を遮ると共に前記特殊波長光源からの特殊波長光を前記光ガイドケーブルの近位端面に導くように構成され、前記フィルタ用移動機構と前記光偏向手段用移動機構とが連動することを特徴とする電子内視鏡。
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