JP2008212692A - 電子内視鏡システム - Google Patents

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貴之 榎本
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Abstract

【課題】通常光照明と特殊波長光照明とを選択的に切り換え得るように構成された電子内視鏡システムにおいて、特殊波長光による照明時に得られる画素信号に対するゲイン設定を任意に調整し得るようにする。
【解決手段】電子内視鏡システムはスコープ10と、その遠位端に設けられた撮像センサ16と、スコープの近位端に接続させられた画像信号処理ユニット14とから成り、撮像センサで得られる画素信号に基づいてビデオ信号が画像信号処理ユニットで作成される。照明切換手段88はスコープの遠位端の前方側を通常光及び特殊波長光のいずれか一方によって選択的に照明する。可変増幅器56cは画素信号を調整可能なゲインで増幅する。特殊波長光による照明が照明切換手段によって選択されているとき、手動操作可能なゲイン調整手段90により、可変増幅器のゲイン設定が調整される。
【選択図】図1

Description

本発明は、スコープの遠位端に撮像センサを設け、その撮像センサで被写体を撮像してTVモニタ装置で再現する電子内視鏡システムに関し、一層詳しくは被写体の撮像のために通常光による照明と特殊波長光による照明とを選択的に切り換え得るように構成された電子内視鏡システムに関する。
周知のように、電子内視鏡システムは可撓性導管から成るスコープと、このスコープを着脱自在に接続する画像信号処理ユニットとから成る。スコープの遠位端には固体撮像素子例えばCCD(Charge Coupled Device)撮像素子から成る撮像センサが設けられ、この撮像センサは対物レンズ系と組み合わされる。また、スコープ内には光ファイバー束から成る光ガイドケーブルが挿通させられ、その遠位端面は照明用レンズと組み合わされる。更に、スコープには鉗子等の処置具を挿通させるための処置具挿通路が設けられ、鉗子等の処置具は該処置具挿通路を通してスコープの遠位端面から突出させて所望の処置を行い得るようになっている。
画像信号処理ユニット内には通常光源即ち白色光源、例えばハロゲンランプやキセノンランプが設けられ、スコープと画像信号処理ユニットとの接続時に光ガイドケーブルの近位端は白色光源に光学的に接続される。かくして、患者の体腔内へのスコープの挿入時、その遠位端の対物レンズ系の前方が該スコープ内の光ガイドケーブルの遠位端面から射出させられる照明光で照明され、これにより被写体は撮像センサの受光面に光学的被写体像として結像させられてそこで画素信号として光電変換される。画素信号は撮像センサから読み出されて画像信号処理ユニット内の画像信号処理回路に送られ、そこで適宜画像処理を受けた後にビデオ信号としてTVモニタ装置に対して出力され、そこで光学的被写体像がTVモニタ装置上で再現される。
ところで、近年、電子内視鏡システムの分野では、診断或いは治療のために特殊波長光を照明光として利用することが試みられている。この場合、特殊波長光用の光ガイドケーブルが別途必要となるが、しかしスコープの設計上の問題として、そのような光ガイドケーブルをスコープに予め設けておくことはできないので、特殊波長光用の光ガイドケーブルを鉗子等の処置具のための処置具挿通路に挿通させて特殊波長光による照明が行われる。
特殊波長光の照明による診断の一例としては、癌組織の早期発見のために紫外線を照明光として利用することが試みられている。紫外線を体内組織に照明すると、そこから蛍光を発することが知られており、その蛍光の発光強度は癌組織に比べて健全な組織の方が強い。体内組織を紫外線で照明して蛍光の発光強度を観察することにより癌組織を早期に発見し得る。一方、特殊波長光の照明による治療の一例としては、赤外線を患部に照明して加熱して治療を行うことが知られている。
いずれにしても、従来では、特殊波長光用の光ガイドケーブルの近位端を特殊波長光源(紫外線ランプ或いは赤外線ランプ等)に光学的に接続させ、その光ガイドケーブルを鉗子等の処置具のための処置具挿通路に挿通させて、体内組織を特殊波長光で照明することが行われている。勿論、患者の体腔内が特殊波長光で照明されたときは、その特殊波長光の照明により得られた光学的被写体像がTVモニタ装置上で再現されることになる。
ところで、以上で述べたような電子内視鏡システムでは、スコープの撮像センサは本来的には通常光(白色光)に対して所定の感度特性を示すように設計されており、特殊波長光等に対する撮像センサの感度は低い。一方、画像信号処理ユニットの画像信号処理回路も通常光による照明用に設計されており、特に特殊波長光による照明時に得られた画素信号に対するゲイン(増幅度)設定は適正なものとなっていない。
この問題を解決するために、通常光による照明時でのゲイン設定と特殊波長光による照明時でのゲイン設定と切り換えるようにすることが考えられるが、しかしこのような解決策は現実的なものではない。というのは、上述したような電子内視鏡システムでは、種々のタイプのスコープが画像信号処理ユニットに対して使用されるようになっており、個々のタイプのスコープの撮像センサの光電変換特性及びその光ガイドケーブルの太さが異なるからである。即ち、或る特定のタイプのスコープに対して最適なゲイン設定が行われたとしても、そのゲイン設定は他のタイプのスコープには最適なものとならないからである。
一方、特殊波長光による照明時に得られる再現映像の明るさについてはスコープを操る術者の好みに応じて異なり、その再現映像の明るさを調整することが要望されているが、しかしそのような要望に従来の電子内視鏡システムは応えていない。
従って、本発明の目的は、通常光による照明と特殊波長光による照明とを選択的に切り換え得るように構成された電子内視鏡システムであって、特殊波長光による照明時に得られる画素信号に対するゲイン設定を任意に調整し得るように構成された電子内視鏡システムを提供することである。
本発明による電子内視鏡システムはスコープと、このスコープの遠位端に設けられた撮像センサと、スコープの近位端に接続させられた画像信号処理ユニットとから成り、該画像信号処理ユニットでは、撮像センサで得られる画素信号に基づいてビデオ信号が作成される。本発明による電子内視鏡システムはスコープの遠位端の前方側を通常光及び特殊波長光のいずれか一方によって選択的に照明するための照明切換手段と、画素信号を調整可能なゲインで増幅する可変増幅器と、特殊波長光による照明が照明切換手段によって選択されているときに可変増幅器のゲイン設定を調整するための手動操作可能なゲイン調整手段とを具備して成るものである。
本発明の好ましい実施形態では、ゲイン調整手段が双方向に回転可能なゲイン調整ダイヤルと、このゲイン調整ダイヤルの回転方向を検出する回転方向検出手段と、ゲイン調整ダイヤルの回転量を検出する回転量検出手段とから成り、回転方向検出手段によってゲイン調整ダイヤルの一方の回転方向が検出された際に回転量検出手段によって検出された回転量に応じて前記可変増幅器のゲイン設定が増大され、回転方向検出手段によってゲイン調整ダイヤルの他方の回転方向が検出された際に回転量検出手段によって検出された回転量に応じて可変増幅器のゲイン設定が減少させられる。
特殊波長光による照明時に得られる画素信号に対するゲイン設定を任意に調整し得るように構成された電子内視鏡システムを提供する。
次に、本発明による電子内視鏡システムの一実施形態について添付図面を参照して説明する。
図1を参照すると、本発明による電子内視鏡システムがブロック図として図示される。電子内視鏡システムは可撓性導管からなるスコープ10を具備し、このスコープ10の近位端はコネクタ12を介してはプロセッサと呼ばれる画像信号処理ユニット14に着脱自在に接続されるようになっている。スコープ10の遠位端には固体撮像素子例えばCCD(charge−coupled device)撮像素子から成る撮像センサ16が設けられ、この撮像センサ16はそのCCD撮像素子と組み合わされた対物レンズ系18を備える。また、スコープ10には鉗子等の処置具を挿通させるための処置具挿通路20が形成され、鉗子等の処置具は処置具挿通路20を通してスコープ10の遠位端面から突出させられる。
スコープ10内には光ファイバー束から成る白色光(通常光)照明用の光ガイドケーブル22が挿通させられ、この光ガイドケーブル22の遠位端はスコープ10の遠位端まで延びる。光ガイドケーブル22の遠位端面には照明用配光レンズ24が組み込まれ、光ガイドケーブル22の近位端には適当な接続アダプタ25が装着され、その近位端は画像信号処理ユニット14に対するスコープ10の接続時に画像信号処理ユニット14内のキセノンランプ或いはハロゲンランプ等の白色光源ランプ26と光学的に接続されられる。なお、図1では、光ガイドケーブル22の一部は図示の便宜上二点鎖線で略示しされている。図1に示すように、画像信号処理ユニット14内では、白色光源ランプ26の白色光射出側に集光レンズ28及び絞り30が順次配置され、集光レンズ28は白色光源ランプ26から射出された通常光(白色光)を光ガイドケーブル22の近位端面に集光させるために用いられ、また絞り30はその開度を調節することにより該端面への白色光の入射光量を適宜調節する。
図1に示す電子内視鏡システムでは、カラー映像を得るために面順次方式が採用されており、このため光ケーブル22の近位端面と絞り30との間に回転式三原色カラーフィルタとして回転式RGBカラーフィルタ32が介在させられる。図2に示すように、回転式RGBカラーフィルタ32は円板要素から成り、この円板要素には赤色フィルタ要素32R、緑色フィルタ要素32G及び青色フィルタ要素32Bが設けられ、これら色フィルタ要素はそれぞれセクタ状の形態とされる。カラーフィルタ要素32R、32G及び32Bはそれぞれの中心が120°の角度間隔となるように円板要素の円周方向に沿って配置され、互いに隣接する2つの色フィルタ要素間の領域は遮光領域とされる。
図3に最もよく図示するように、カラーフィルタ32はサーボモータ或いはステップモータのような駆動モータ34によって回転させられる。回転式RGBカラーフィルタ32の回転周波数は電子内視鏡で採用されるTV映像再現方式に応じて決められる。例えば、NTSC方式が採用されている場合には、その回転周波数については仕様により適宜決められるが、代表的には30Hzとされ、またPAL方式が採用されている場合にも、回転式RGBカラーフィルタ24の回転周波数については仕様により適宜定められるが、代表的には25Hzとされる。
例えば、カラーフィルタ32が回転周波数30Hzで回転させられると(NTSC方式)、その1回転に要する時間は約33.3ms(1/30sec)となり、各色フィルタ要素(32R、32G、32B)による照明時間はほぼ33/6msとなる。光ガイドケーブル22の遠位端面からは赤色光、緑色光及び青色光が毎33.3ms(1/30sec)間にほぼ33/6msだけ順次射出させられて、光学的被写体は三原色光即ち赤色光、緑色光及び青色光でもって順次照明され、その各色の光学的被写体が撮像センサ16の対物レンズ系18によってそのCCD撮像素子の受光面に順次結像させられる。撮像センサ16はその受光面に結像された各色の光学的被写体像を1フレーム分のアナログ画素信号に光電変換し、その各色の1フレーム分のアナログ画素信号は各色の照明時間(33/6ms)に続く次の遮光時間(33/6ms)に亘って撮像センサ16から順次読み出される。撮像センサ16から読み出された各色の1フレーム分のアナログ画素信号は画像信号処理ユニット14内の画像信号処理回路35に送られ、そこで適宜処理された後にカラービデオ信号として画像信号処理回路35からTVモニタ装置(図示されない)に対して出力され、光学的被写体像は該TVモニタ装置によってカラー映像として再現される。
本実施形態では、電子内視鏡システムは更に特殊波長光源ユニット36を包含し、この特殊波長光源ユニット36内には特殊波長光源として紫外線(UV)ランプ38が設けられる。特殊波長光源ユニット36には特殊波長光照明用の光ガイドケーブル40の近位端が着脱自在に接続されるようになっている。即ち、光ガイドケーブル40の近位端には適当な接続アダプタ41が装着され、この接続アダプタ41が特殊波長光源ユニット36の筐体壁に形成された接続孔に挿通させられると、光ガイドケーブル40の近位端がUVランプ38と光学的に接続させられる。なお、図1において、参照符号42は上述の接続孔に設けられた開閉蓋を示し、この開閉蓋42は通常は閉鎖位置にばね付勢させられているが、接続アダプタ41の挿通により、開閉蓋42が閉鎖位置から図1に示すような開放位置に押し遣られるようになっている。
一方、特殊波長光照明用の光ガイドケーブル40の遠位端面には必要に応じて照明用レンズ系(図示されない)が組み込まれ、その遠位端側は図1に示されるようにスコープ10の処置具挿通路20内に挿通させられる。光ガイドケーブル40の遠位端が処置具通路20の先端口に到達すると、スコープ10の遠位端の前方が該光ガイドケーブル40の遠位端面から射出させられる紫外線で照明される。光ガイドケーブル40は鉗子等の処置具の場合と同様に処置具挿通路20内で出入自在となっており、光ガイドケーブル40を処置具挿通路20に沿って前後に移動させることにより紫外線の照明強度を適宜調節することができる。なお、図1では、白色光照明用ケーブル22の場合と同様に、特殊波長光照明用光ガイドケーブル40の一部も図示の便宜上二点鎖線で略示しされている。
図1から明らかなように、特殊波長光源ユニット36内では、UVランプ38の紫外線射出側には集光レンズ44が配置され、集光レンズ44はUVランプ38から射出された紫外線を光ガイドケーブル40の近位端面に集光させるために用いられる。また、光ガイドケーブル40の近位端面と集光レンズ44との間には回転式シャッタ46及び開閉シャッタ48が介在させられる。
回転式シャッタ46は回転式RGBカラーフィルタ32から三原色のカラーフィルタ要素32R、32G及び32Bを除去してそこを開口領域としたものに相当し、この回転式シャッタ46の回転周波数も電子内視鏡システムで採用されるTV映像再現方式(例えば、NTSC方式では30Hz、PAL方式では25Hz)に応じて決められる。なお、図1において、参照符号50は回転式シャッタ46を回転駆動させるための駆動モータ、例えばサーボモータ或いはステップモータ等を示す。
要するに、例えば、回転式シャッタ46が回転周波数30Hzで回転させられると(NTSC方式)、その1回転に要する時間は約33.3ms(1/30sec)となり、各開口領域による照明時間はほぼ33/6msとなる。即ち、光ガイドケーブル40の遠位端面からは紫外線がほぼ33/6msの時間間隔で順次射出させられて、光学的被写体はその時間間隔で紫外線により順次照明され、その光学的被写体が撮像センサ16の対物レンズ系18によってその受光面に順次結像させられる。撮像センサ16はその受光面に結像された光学的被写体像を1フレーム分の単色(紫外線)アナログ画素信号に光電変換し、その1フレーム分の単色アナログ画素信号は各紫外線の照明時間(33/6ms)に続く次の遮光時間(33/6ms)に亘って撮像センサ16から順次読み出される。撮像センサ16から順次読み出された1フレーム分の単色アナログ画素信号は画像信号処理ユニット14内の画像信号処理回路35に送られ、そこで適宜画像処理された後に単色ビデオ信号として画像信号処理回路35からTVモニタ装置に対して出力され、光学的被写体像は該TVモニタ装置によって紫外線照明による単色蛍光映像として再現される。
開閉シャッタ48はUVランプ38から光ガイドケーブル40の近位端面への紫外線の導入を制御するものであって、三原色光照明によるカラー映像再現時には開閉シャッタ48は閉鎖され、これによりUVランプ38から光ガイドケーブル40の近位端面への紫外線の導入が阻止される。一方、紫外線照明による蛍光映像再現時だけ開閉シャッタ48は開放され、これにより光ガイドケーブル40の遠位端面からの紫外線照射が行われる。要するに、図1に示す実施形態では、電子内視鏡システムの作動として紫外線照明による蛍光映像再現が伴う場合には、UVランプ38は点灯状態とされ、三原色光照明によるカラー映像再現時に光ガイドケーブル40の遠位端面からの紫外線照射が開閉シャッタ48によって阻止され、一方紫外線照明による蛍光映像再現時には白色光源ランプ26は消灯させられる。なお、開閉シャッタ48はその開閉作動を制御するアクチュエータ51を備え、このアクチュエータ51はシステムコントローラ52の制御下で駆動させられる。
図1に示すように、画像信号処理ユニット14にはシステムコントローラ52が設けられ、このシステムコントローラ52は例えばマイクロコンピュータから構成される。即ち、システムコントローラ52は中央処理ユニット(CPU)、種々のルーチンを実行するためのプログラム、常数等を格納する読出し専用メモリ(ROM)、データ等を一時的に格納する書込み/読出し自在なメモリ(RAM)、入出力インターフェース(I/O)から成り、電子内視鏡システムの作動全般を制御する。
図4を参照すると、画像信号処理回路35のブロック図が示され、画像信号処理回路35にはCCDプロセス回路53が設けられ、CCDプロセス回路53には撮像センサ16から読み出される1フレーム分の画素信号が順次入力される。また、図5を参照すると、CCDプロセス回路53の一実施形態がブロック図とし示され、この実施形態では、CCDプロセス回路には2つの入力系統、即ち第1の入力系統54及び第2の入力系統56が設けられ、この双方の入力系統54及び56は互いに並列に配置される。第1の入力系統54は互いに直列に配置されたプリアンプ54a及び前処理回路54bを包含し、同様に第2の入力系統56も互いに直列に配置されたプリアンプ56a及び前処理回路56bを包含するが、その間には例えば電圧制御増幅器(VCA)のような可変増幅器56cが介在させられる。また、CCDプロセス回路53には切換スイッチ回路58が設けられ、第1及び第2の入力系統54及び56の出力端子側(即ち、前処理回路54a及び56bの出力端子)が切換スイッチ回路58の2つの入力端子にそれぞれ接続される。図4及び図5に示すように、画像信号処理回路35にはアナログ/デジタル(A/D)変換器60が設けられ、このA/D変換器60の入力端子は切換スイッチ回路58の出力端子に接続される。
図5から明らかなように、三原色光照明及び紫外線照明の如何に拘らず、撮像センサ16からの1フレーム分のアナログ画素信号は第1及び第2の入力系統54及び56の双方に入力されるが、しかし第1及び第2の入力系統54及び56から出力される1フレーム分のアナログ画素信号のいずれをA/D変換器60に出力するかについては、三原色光照明及び紫外線照明のいずれかが行われているかに依る。即ち、三原色光照明時には第1の入力系統54の出力端子は切換スイッチ回路58の切換によりA/D変換器60の入力端子に接続され、一方紫外線照明時には第2の入力系統56の出力端子は切換スイッチ回路58の切換によりA/D変換器60の入力端子に接続される。要するに、第1の入力系統54は三原色光照明から得られる各色のアナログ画素信号の処理のために用意されるものであり、第2の入力系統56は紫外線照明から得られる単色アナログ画素信号の処理のために用意されるものである。なお、後述するように、切換スイッチ回路58の切換動作はシステムコントローラ52から出力される切換制御信号によって行われる。
図5に示すように、画像信号処理回路35には、また、A/D変換器60の出力側に3つのフレームメモリ62R、62G及び62B、3つのデジタル/アナログ(D/A)変換器64R、64G及び64B並びに3つの後処理回路66R、66G及び66Bが順次設けられ、後処理回路66R、66G及び66Bの出力側は図示されないカラーTVモニタ装置に接続される。
三原色光照明時に撮像センサ16から順次読み出される各色の1フレーム分のアナログ画素信号はプリアンプ54aで所定の増幅度(ゲイン)で増幅された後に前処理回路54bで所定の画像処理、例えばフィルタリング処理、ホワイトバランス補正処理、ガンマ補正処理、輪郭強調処理、クランプ処理等を受ける。所定の画像処理を受けた各色の1フレーム分のアナログ画素信号はA/D変換器60によって1フレーム分のデジタル画素信号に変換された後にフレームメモリ62R、62G及び62Bのいずれかに一旦書き込まれて格納される。即ち、1フレーム分の赤色デジタル画素信号はフレームメモリ62Rに書き込まれ、1フレーム分の緑色デジタル画素信号はフレーム62Gに書き込まれ、1フレーム分の青色デジタル画素信号はフレームメモリ62Bに書き込まれる。
フレームメモリ62R、62G及び62Bからは三原色のデジタル画像信号、即ち赤色デジタル画像信号、緑色デジタル画像信号及び青色デジタル画像信号が同時に読み出され、このとき各色のデジタル画像信号には水平同期信号、垂直同期信号を含む種々の同期信号が適宜付加される。即ち、1フレーム分の三原色のデジタル画像信号はフレームメモリ62R、62G及び62Bから1フレーム分のカラー(三原色)デジタルビデオ信号として出力される。次いで、赤色デジタルビデオ信号、緑色デジタルビデオ信号及び青色デジタルビデオ信号はそれぞれデジタル/アナログ(D/A)変換器64R、64G及び64Bによって赤色アナログビデオ信号、緑色アナログビデオ信号及び青色アナログビデオ信号に変換された後に後処理回路66R、66G及び66Bに入力される。
各後処理回路(66R、66G、66B)では、その該当色のアナログビデオ信号が所定の画像処理、例えばフィルタリング処理、カラーバランス処理、ガンマ補正処理、輪郭強調処理等を受ける。所定の画像処理を受けた赤色アナログビデオ信号、緑色アナログビデオ信号及び青色アナログビデオ信号はカラービデオ信号として画像信号処理回路35からカラーTVモニタ装置に対して出力され、そこで撮像センサ16によって撮られた被写体像がカラー映像として該TVモニタ装置上で再現される。
図4に示すように、画像信号処理回路35には更にタイミングジェネレータ68が含まれ、このタイミングジェネレータ68からは、前処理回路54b、A/D変換器60、フレームメモリ62R、62G及び62B、D/A変換器64R、64G及び64B並びに後処理回路66R、66G及び66Bのそれぞれに対して所定の周波数のクロックパルスが出力され、それら構成要素の各々で行われる処理及び動作はタイミングジェネレータ68からそこに入力されるクロックパルスに従って行われる。即ち、前処理回路54bで行われる種々の画像処理はそこに入力されるクロックパルスに従って行われ、A/D変換器60からのデジタル画素信号のサンプリングはそこに入力されるクロックパルスに従って行われ、各フレームメモリ(62R、62G、62B)へのデジタル画素信号の書込み及び読出しはそこに入力される書込みクロックパルス及び読出しクロックパルスに従って行われ、各D/A変換(64R、64G、64B)からのアナログビデオ信号のサンプリングはそこに入力されるクロックパルスに従って行われ、各後処理回路(66R、66G、66B)で行われる種々の画像処理はそこに入力されるクロックパルスに従って行われる。
なお、図1には撮像センサ16とタイミングジェネレータ68との接続関係は図示されていないが、撮像センサ16から1フレーム分のアナログ画素信号が読み出されるときも、その読出しはタイミングジェネレータ68から出力される所定の周波数のクロックパルスに従って行われる。
一方、紫外線照明時に撮像センサ16から順次読み出される1フレーム分の単色(紫外線)アナログ画素信号はプリアンプ56aで所定のゲインで増幅され、続いて可変増幅器(VCA)56cで調整可能なゲインで増幅された後に前処理回路56bで所定の画像処理、例えばフィルタリング処理、ガンマ補正処理、輪郭強調処理、クランプ処理等を受ける。所定の画像処理を受けた1フレーム分の単色アナログ画素信号はA/D変換器60によって1フレーム分の単色デジタル画素信号に変換された後にフレームメモリ62R、62G及び62Bのいずれかに一旦書き込まれて格納される。なお、後で詳しく説明するように、可変増幅器56cでのゲイン(増幅度)設定の調節はデジタル/アナログ(D/A)変換器69(図5)を介してシステムコントローラ52によって行われ、ゲインの設定値の調節範囲は1倍から4倍の範囲内とされる。
ところで、撮像センサ16は可視光の帯域に対して高感度となっているので、その感度は紫外線に対しては鈍く、このためプリアンプ56aでのゲインはプリアンプ54aでのゲインよりも大きく設定されるだけでなく、可変増幅器56cでのゲインも少なくとも1倍とされるので、増幅後の単色アナログ画素信号のノイズレベルも高く、このため前処理回路56bでのフィルタリング処理によるノイズ除去帯域設定も前処理回路54bでのフィルタリング処理によるノイズ除去帯域設定とは異なったものとされる。また、撮像センサ16の感度が可視光と紫外線とでは異なるために、前処理回路56bでのクランプ処理、即ちアナログ画素信号のペデスタルレベルを決定する設定処理も前処理回路54bでアナログ画素信号のペデスタルレベルを決定する設定処理とは異なったものとなる。要するに、第1の入力系統54のプリアンプ54a及び前処理回路54bでは、三原色光照明によって得られるアナログ画素信号に対して、その特性に応じた処理が施され、第2の入力系統56のプリアンプ56a及び前処理回路56bでは、紫外線照明によって得られるアナログ画素信号に対して、その特性に応じた処理が施されることになる。
紫外線照明時、フレームメモリ62R、62G及び62Bのからは3フレーム分の単色デジタル画像信号が同時に読み出され、このとき各フレームメモリからのデジタル画像信号には水平同期信号、垂直同期信号を含む種々の同期信号が適宜付加される。即ち、フレームメモリ62R、62G及び62Bの各々からは単色デジタル画素信号が単色デジタルビデオ信号として出力される。次いで、各単色デジタルビデオ信号は該当するD/A変換器(64R、64G、64B)によって単色アナログビデオ信号に変換された後に該当する後処理回路(66R、66G、66B)に入力され、そこで所定の画像処理を受けることになる。
先に説明したように、回転式シャッタ46は回転式RGBカラーフィルタ32から三原色のカラーフィルタ要素32R、32G及び32Bを除去してそこを開口領域としたものに相当するので、紫外線照明時には、回転式シャッタ46の一回転毎に1フレーム分のカラー(三原色)アナログビデオ信号に相当する3フレーム分の単色アナログビデオ信号が得られ、これら3フレーム分の単色アナログ画素信号がA/D変換器60によって3フレーム分の単色デジタル画素信号に変換された後にフレームメモリ62R、62G及び62Bに振り分けられて格納される。要するに、回転式RGBカラーフィルタ32から三原色のカラーフィルタ要素32R、32G及び32Bを除去したものを回転式シャッタ46として用いることにより、三原色のカラービデオ信号を作成するために設計された画像信号処理回路35に大幅な変更を加えることなくその画像信号処理回路35を利用して紫外線照明による単色アナログビデオ信号が得られる。なお、紫外線照明時に得られる3つの単色アナログビデオ信号のうちの1つだけが単色映像即ち蛍光映像の再現に利用される。
図1に示すように、画像信号処理ユニット14にはランプ電源回路70が設けられ、このランプ電源回路70によって白色光源ランプ26に対する給電が行われる。なお、ランプ電源回路70は図示されない接続プラグを介して商用電源に接続され、かつランプ電源回路70から白色光源ランプ26への給電はシステムコントローラ52の制御下で行われる。
また、図1に示すように、絞り30はその開度を調節するアクチュエータ72を備え、このアクチュエータ72はシステムコントローラ52の制御下で駆動させられる。詳述すると、第1の入力系統54の前処理回路54bには積分回路が組み込まれ、その積分回路ではカラーフィルタ32の一回転毎に得られる1フレーム分の三原色のアナログ画素信号の全体的な輝度を評価する輝度評価信号が得られ、その輝度評価信号はデジタル輝度評価データとして適宜変換された後にシステムコントローラ52に取り込まれ、そのデジタル輝度評価データが常に所定の参照輝度データと一致するように絞り30の開度がアクチュエータ72の駆動により調節させられる。かくして、そのような絞り30の開度の調節により、スコープ10の遠位端に対する被写体の遠近に拘らず、TVモニタ装置上の再現カラー映像の明るさが常に一定に維持され得ることになる。
更に、図1に示すように、画像信号処理ユニット14には回転式RGBカラーフィルタ32の駆動モータ34を回転駆動させるためのモータ駆動回路76が設けられ、駆動モータ34はモータ駆動回路76から出力される駆動パルスに従って回転駆動させられる。駆動モータ34の回転駆動周波数、即ち回転式三原色カラーフィルタ32の回転周波数は上述したように電子内視鏡システムで採用されるTV映像再現方式(例えば、NTSC方式では30Hz、PAL方式では25Hz)に応じて決められる。勿論、回転式三原色カラーフィルタ32の回転駆動は画像信号処理回路35での画像信号処理に同期させることが必要であり、このためモータ駆動回路76から駆動モータ34への駆動パルスの出力タイミングは画像信号処理回路35内のタイミングジェネレータ568ら出力される所定の周波数のクロックパルスに従って制御される。
図1において、画像信号処理ユニット14の筐体の外部に設けられるフロントパネルが参照符号77で示され、このフロントパネル77には種々のスイッチ及び表示/指示ランプ等が設けられる。特に本発明に係わるスイッチとしては、三原色光照明と紫外線照明と切換を行うための照明切換スイッチ78、白色光ランプ26の点灯スイッチ80及び画像信号処理ユニット14自体の電源ON/OFFスイッチ82が挙げられる。
図1に示すように、特殊波長光源ユニット36にはUVランプ38に対して給電を行うランプ電源回路84が設けられ、このランプ電源回路84も図示されない接続プラグを介して商用電源に接続される。ランプ電源回路84には手動操作可能な点灯スイッチ85が接続され、この点灯スイッチ85は特殊波長光源ユニット36の筐体の適当な箇所に設けられる。点灯スイッチ85の操作により、ランプ電源回路84からUVランプ38への給電が制御される。即ち、点灯スイッチ85によりランプ電源回路84がオンされると、UVランプ38が点灯され、点灯スイッチ85によりランプ電源回路84がオフされると、UVランプ38は消灯される。
また、図1に示すように、特殊波長光源ユニット36には回転式シャッタ46の駆動モータ50を回転駆動させるためのモータ駆動回路86が設けられ、駆動モータ50はモータ駆動回路86から出力される駆動パルスに従って回転駆動させられる。駆動モータ50の回転駆動周波数、即ち回転式シャッタ46の回転周波数は上述したように電子内視鏡システムで採用されるTV映像再現方式(例えば、NTSC方式では30Hz、PAL方式では25Hz)に応じて決められる。勿論、回転式三原色カラーフィルタ32の場合と同様に、回転式シャッタ46の回転駆動についても画像信号処理回路35での画像信号処理に同期させることが必要であり、このためモータ駆動回路86は画像信号処理ユニット14内のモータ駆動回路76と外部配線により接続させられ、これによりモータ駆動回路86から駆動モータ50への駆動パルスの出力タイミングは画像信号処理回路35内のタイミングジェネレータ68から出力される所定の周波数のクロックパルスに従って制御される。
上述したように、画像信号処理ユニット14の筐体の外部に設けられるフロントパネル77には三原色光照明と紫外線照明と切換を行うための照明切換スイッチ78が設けられているが、本実施形態では、同じ機能を持つ照明切換スイッチがもう1つ用意され、この照明切換スイッチはスコープ10を操る術者が照明切換を望むときには術者自身により直ちに行えるように配置される。詳述すると、その照明切換スイッチは術者の足で照明切換操作を行い得るようになったフットスイッチ88として用意され、このフットスイッチ88は電子内視鏡システムを設置する床上に配置される。フットスイッチ88は適当な着脱自在のコネクタ89を介してシステムコントローラ52に接続され、フットスイッチ88を術者の足で押下する度毎に照明切換が行われる。
本実施形態にあっては、図6に模式的に示すように、システムコントローラ52の入出力インターフェース(I/O)では、2つの照明切換スイッチ78及び88に対して8ビット分の入力ポートが割り当てられる。即ち、フロントパネル77上の照明切換スイッチ78には8ビットのうちの最下位ビットに対応する第1位の入力ポートが割り当てられ、フットスイッチ88にはその最下位ビットの次位ビットに対応する第2位の入力ポートが割り当てられる。
フロントパネル77上の電源ON/OFFスイッチ82がオンされると、照明切換スイッチ78の信号ライン及びフットスイッチ88の信号ラインのそれぞれには所定電圧例えば5ボルトが印加される。即ち、照明切換スイッチ78及び88の各々からの出力レベルは高レベル“1”に維持され、このため図6に示すように8ビット分の入力ポートのうち下位2ビットに対応した入力ポートだけに高レベル信号として“1”が入力され、その他の上位6ビットに対応する入力ポートには低レベル信号として“0”が入力される。照明切換スイッチ78及び88のいずれかが押下操作されると、該当照明切換スイッチからの出力レベルは高レベル“1”から低レベル“0”に切り換わり、これにより照明切換スイッチ78及び88のいずれかが押下操作された否かが判断される。
詳述すると、システムコントローラ52の中央処理ユニット(CPU)では、所定の時間間隔例えば50ms毎に8ビット分の入力ポートの入力値が16進数として取り込まれ、このとき照明切換スイッチ78及び88のいずれもが押下操作されていなければ、その16進数は03h[00000011]となる。一方、例えば、照明切換スイッチ78が押下されていれば、8ビット分の入力ポートから取り込まれる16進数は02h[00000010]となり、フットスイッチ88が押下されていれば、8ビット分の入力ポートから取り込まれる16進数は01h[00000001]となる。要するに、8ビット分の入力ポートから取り込まれた16進数が03h[00000011]以外であれば、照明切換スイッチ78及88のいずれかが押下操作されと判断し得る。
図1及び図7に示すように、本実施形態では、CCDプロセス回路53内の第2の入力系統56の可変増幅器56c(図5)のゲインを手動調整するためにスコープ10の操作部には手動調整可能なゲイン調整ダイヤル90が設けられる。ゲイン調整ダイヤル90は図7に矢印A及びBで示されるように双方向に回転自在に保持される。本実施形態では、後述されるように、ゲイン調整ダイヤ90を矢印A方向に回転させると、可変増幅器56cのゲイン設定は次第に増大し、ゲイン調整ダイヤル90を逆方向即ち矢印Bの方向に回転させると、可変増幅器56cのゲイン設定は次第に減少するようになっている。
ゲイン調整ダイヤル90は上述したように回転自在に保持されているが、しかしその回転軸に或る程度の摩擦力を及ぼして任意の回転位置に留められるようにすることが好ましい。即ち、スコープ10を操る術者の指操作でゲイン調整ダイヤル90を容易に回転させることができるが、その指操作を停止したときゲイン調整ダイヤル90はその位置に留まっているようにされる。別の態様としては、ゲイン調整ダイヤル90の回転軸に鋸歯状ホィールを装着し、その鋸歯状ホィールに爪要素を弾性的に偏倚させて係合させて、ゲイン調整ダイヤル90をその任意の回転位置に留めるようにしてもよい。このような場合には、ゲイン調整ダイヤル90の回転中、鋸歯状ホィールと爪要素との係合のために所謂クリック感或いは節度感が術者に与えられることになる。
なお、図7に示すように、スコープ10の操作部にはゲイン調整ダイヤル90の他にスコープ10の操作に必要な種々のスイッチや作動レバー等が設けられるが、これら要素は本発明に直接関係するものではないので、その説明は省くことにする。
ゲイン調整ダイヤル90の回転方向及び回転量を検出して可変増幅器56cのゲイン設定を調整するために、ゲイン調整ダイヤル90には図8に示すようなフォトインタラプタ92が組み込まれる。フォトインタラプタ92はゲイン調整ダイヤ90と共に回転するようになったスリット円板92aと、このスリット円板92aと組み合わされた検出器92bとから成る。
図9に最もよく図示するように、スリット円板92aにはその円周方向に沿って等間隔に配列された2列(即ち、内側列及び外側列)のスリットが形成され、本実施形態では、それぞれの列に含まれるスリットの個数は36とされ、このため内側列のスリット及び外側列のスリットは共に10°の角度ピッチで配列されることになるが、しかし双方の配列ピッチの位相は半ピッチ分(5°)だけずらされる。
図10に最もよく図示するように、検出器92bはU字形枠体94から成り、このU字形枠体94はその双方の支柱間をスリット円板92aの一部が通り抜けるように配置される。検出器92bは更に二組の発光素子(96a、98a)及び受光素子(96b、98b)を備え、これら二組の発光素子(96a、98a)及び受光素子(96b、98b)はU字形枠体94の双方の支柱の内側に取り付けられる。即ち、第1組の発光素子96a及び受光素子96bはスリット円板92aの内側列のスリットの通過を検出するようにU字形枠体94の双方の支柱の内側に配置され、第2組の発光素子98a及び受光素子98bはスリット円板92aの外側列のスリットの通過を検出するようにU字形枠体94の双方の支柱の内側に配置される。
図10に示すように、二組の発光素子(96a、98a)及び受光素子(96b、98b)は画像信号処理ユニット14に対するスコープ10の接続時にコネクタ12を介してシステムコントローラ52に接続され、システムコントローラ52の制御下で動作させられる。また、受光素子96b及び98bのそれぞれからは出力信号v1及びv2が出力され、これら出力信号はv1及びv2はコネクタ12を介してシステムコントローラ52に取り込まれる。なお、発光素子96a及び98aの各々は例えば発光ダイオードから成り、また受光素子96b及び98bの各々は例えばフォトダイオードから成る。
第1組の発光素子96a及び受光素子96bの間をスリット円板92aの内側列のスリットが通過するとき、発光素子96aから射出した光はそのスリットを通して受光素子96bに受光され、このとき発光素子96aからの出力信号v1は高レベルとなり、一方互いに隣接する2つのスリット間の遮光領域が第1組の発光素子96a及び受光素子96bの間を通過するとき、発光素子96aから射出した光はその遮光領域によって遮られ、このとき受光素子96bからの出力信号v1は低レベルとなる。従って、スリット円板92aが回転させられると、受光素子96aから出力される出力信号は高レベルと低レベルとが交互に現れる信号となる。勿論、同様なことは第2組の発光素子98a及び受光素子98bについても言え、受光素子98bから出力される出力信号v2はスリット円板92aの回転に伴って高レベルと低レベルとが交互に現れる信号となる。
図11を参照すると、スリット円板92aが図9に示す位置(このとき検出器92aによる検出位置が破線で示されている)から矢印A及びBで示されるそれぞれの回転方向に等速度で回転された際に受光素子96b及び98bから出力される出力信号v1及びv2の変化が示されている。なお、矢印A及びBで示される回転方向は図7で矢印A及びBで示されたゲイン調整ダイヤル90の回転方向A及びBに対応したものとなっている。図11から明らかなように、スリット円板92aがいずれの回転方向A及びBに回転されても、出力信号v1のレベル変化時の位相は出力信号v2のレベル変化時の位相に対してπ/2だけずれたものとなり、これはスリット円板92aの内側列及び外側列のスリットの配列ピッチが上述したように半ピッチ分だけずらされていることに依る。ところが、出力信号v1のレベル変化に対する出力信号v2のレベル変化を検出することにより、スリット円板92aがいずれの回転方向A及びBに回転しているかを判断することが可能である。
詳述すると、出力信号v1が高レベルにあるときに出力信号v2が低レベルから高レベルに変化した場合、或いは出力信号v1が低レベルにあるときに出力信号v2が高レベルから低レベルに変化した場合、スリット円板92aの回転方向は矢印Aで示される方向となる。一方、出力信号v1が高レベルにあるときに出力信号v2が高レベルから低レベルに変化した場合、或いは出力信号v1が低レベルにあるときに出力信号v2が低レベルから高レベルに変化した場合、スリット円板92aの回転方向は矢印Bで示される方向となる。
本実施形態では、画像信号処理ユニット14に対してスコープ10が接続されたとき、受光素子96b及び98bの出力ラインは画像信号処理ユニット14内のシステムコントローラ52に接続され、出力信号v1及びv2がシステムコントローラ52のCPUに取り込まれ、これによりシステムコントローラ52はゲイン調整ダイヤル90の回転方向を判断し、かつその回転量に応じてD/A変換器69(図5)に対する出力データ(8ビット)を変更して可変増幅器の56cのゲイン設定を調整する。
図12を参照すると、システムコントローラ52からD/A変換器69に対して出力される出力データ(8ビット)とD/A変換器69から可変増幅器56cに対して印加される印加電圧との関係が示されている。システムコントローラ52からD/A変換器69に対して出力される出力データ(8ビット)はD/A変換器69から可変増幅器56cに対して印加される印加電圧のレベルを示すものであり、出力データが例えば最大値[255]を持つとき、D/A変換器69から可変増幅器56cに対して印加される電圧レベルは最大値(VMAX)となり、このとき可変増幅器56cのゲイン(増幅度)設定は4倍となる。また、出力データが例えば中間値[127]を持つとき、D/A変換器69から可変増幅器56cに対して印加される電圧レベルは中間値(VMID)となり、このとき可変増幅器56cのゲイン(増幅度)設定は2倍となり、出力データが例えば最小値[000]を持つとき、D/A変換器69から可変増幅器56cに対して印加される電圧レベルは最小値(VMIN)となり、このとき可変増幅器56cのゲイン(増幅度)設定は1倍となる。
図13を参照すると、システムコントローラ52のCPUで実行される初期設定ルーチンのフローチャートが示され、この初期設定ルーチンはフロントパネル77上の電源ON/OFFスイッチ82のオン時に一度だけ実行される。
ステップ1301では、フラグCF及びWFの初期化が行われる。即ち、フラグCF及びWCは共に“0”として初期化される。
フラグCFは電子内視鏡システムで三原色光照明即ち通常光照明及び紫外線照明のいずれが選択されているかを指示する照明選択指示フラグであり、CF=0のとき、通常光照明が選択されていることを指示し、CF=1のとき、紫外線照明が選択されていることを指示する。要するに、電子内視鏡システムの立上げ時、即ち電源ON/OFFスイッチ82のオン時には、通常光照明が強制的に選択される。
また、フラグWFは図14に示す照明切換監視処理ルーチンの実行時に利用されるものであって、照明切換の確認時に図14の照明切換監視処理ルーチンが所定時間例えば2秒間だけ待機状態に入ることを指示する待機指示フラグである。即ち、照明切換が行われる度毎にフラグWFは“0”から“1”に書き換えられ、その後2秒間は図14の照明切換監視処理ルーチンは待機状態に入り、その間に照明切換に伴う動作が行われ、このとき照明切換スイッチ78及び88のいずれかが押下操作されても、その押下操作は無効とされる。要するに、照明切換に伴う動作が完了するまでに必要とされる時間例えば2秒間にわたって図14の照明切換監視処理ルーチンは待機状態に入ることになる。
ステップ1302では、変数pに初期値として03h(16進数)が設定され、また待機時間カウンタWCに初期値として“40”が設定される。変数p及び待機時間カウンタWCは共に図14の照明切換監視処理ルーチンの実行時に用いられるものである。なお、待機時間カウンタWCは減算カウンタとして構成され、図14の照明切換監視処理ルーチンの待機時間を設定するものである。
ステップ1303では、画像信号処理回路35内の切換スイッチ回路58が第1の入力系統54側に接続され、続いてステップ1304では、開閉シャッタ48が閉鎖させられる。勿論、このような切換スイッチ回路58及び開閉シャッタ48の初期設定は電子内視鏡システムの立上げ時に通常光照明が強制的に選択されることに依る。
図14を参照すると、システムコントローラ52のCPUで実行される照明切換監視処理ルーチンのフローチャートが示され、この照明切換監視処理ルーチンは所定の時間間隔例えば50ms毎に繰り返し実行される時間割込みルーチンであり、その実行はフロントパネル77上の点灯スイッチ80(白色光ランプ26)のオンにより開始される。なお、後述するように、通常光による照明が紫外線による照明に切り換わったとき、白色光ランプ26の電源回路70は一時的にオフ状態とされ、白色光ランプ26は消灯状態となるが、しかし点灯スイッチ80がオン位置に維持されている限り、照明切換監視処理ルーチンは50ms毎に繰り返し実行される。
ステップ1401では、照明待機指示フラグWFが“0”であるか“1”であるかが判断される。初期段階では、WF=0であるので(図13)、ステップ1402に進み、そこで上述した8ビット分の入力ポート(図6)から入力値pinが(16進数)が読み出され、その入力値pinが変数pに与えられる。次いで、ステップ1403では、変数pが03h[00000011]に等しいか否かが判断される。もしp=03hであれば、照明切換スイッチ78及び88のいずれもが押下操作されていないことになるので、本ルーチンは一旦終了する。その後、50ms経過毎に本ルーチンは繰り返し実行されることになるが、ステップ1403でp=03hである限り、何等の進展もない。
ステップ1403でp≠03hであるとき、即ち照明切換スイッチ78及び88のいずれかが押下操作されたとき、ステップ1403からステップ1404に進み、そこで待機指示フラグWFは“0”から“1”に書き換えられる。次いで、ステップ1405では、照明選択指示フラグCFが“0”であるか“1”であるかが判断される。上述したように、初期設定では、CF=0であるので、即ち通常光照明が選択されているので、ステップ1406に進み、そこで照明選択指示フラグCFが“0”から“1”に書き換えられ、これにより通常光照明から紫外線照明に切り換わることが指示される。
続いて、ステップ1407で開閉シャッタ48が開放され、ステップ1408で白色光ランプ26が消灯され、ステップ1409で切換スイッチ回路58の接続切換、即ち第1の入力系統54側から第2の入力系統56側の接続切換が行われる。その後、ステップ1410で変数pに03hが与えられると、本ルーチンは一旦終了する。
50ms経過後に本ルーチンは再び実行されるが、このときステップ1401からステップ1411に進み(WF=1)、そこで待機時間カウンタWC(初期設定値40)から“1”だけ減算され、次いでステップ1412で待機時間カウンタWCの減算値が“0”に到達したか否かが判断される。もしWC>0であれば、本ルーチンは一旦終了する。その後、50ms経過後毎に本ルーチンは実行されるが、ステップ1412で待機時間カウンタWCの減算値が“0”に到達するまで、何等の進展もない。要するに、本ルーチンはステップ1403で照明切換が確認されると待機状態下に入り(WF=1)、その待機状態の間に照明切換に伴う動作、即ち開閉シャッタ48の開放動作、白色光ランプ26の消灯動作及び切換スイッチ回路58の切換動作が完了させられ、このとき照明切換スイッチ78及び88のいずれかが押下操作されても、その押下操作は無効とされる。
ステップ1412で待機時間カウンタWCの減算値が“0”に到達したとき、即ち待機状態に入ってから2秒が経過したとき、ステップ1412からステップ1413に進み、そこで待機指示フラグWFが“1”から“0”に戻され、次いでステップ1414で待機時間カウンタWCに初期設定値“40”が設定され、本ルーチンは一旦終了する。その後、50ms経過後毎に本ルーチンは実行されるが、照明切換スイッチ78及び88のいずれかが押下操作されない限り、何等の進展もない。
ステップ1403で照明切換スイッチ78及び88のいずれかの押下操作が確認されると、ステップ1403からステップ1404に進み、そこで待機指示フラグWFが再び“0”から“1”に書き換えられ、次いでステップ1405で照明選択指示フラグCFが“0”であるか“1”であるかが判断される。現段階では、CF=1であるので、即ち紫外線照明が選択されているので、ステップ1405からステップ1415に進み、そこで照明選択指示フラグCFが“1”から“0”に書き換えられ、これにより紫外線照明から通常光照明に切り換わることが指示される。
続いて、ステップ1416で開閉シャッタ48が閉鎖され、ステップ1417で白色光ランプ26が点灯され、ステップ1418で切換スイッチ回路58の接続切換、即ち第2の入力系統56側から第1の入力系統54側の接続切換が行われる。その後、ステップ1410で変数pに03hが与えられると、本ルーチンは一旦終了する。
50ms経過後に本ルーチンは再び実行されるが、このとき本ルーチンは上述した場合と同様に2秒間の待機状態下に入り(WF=1)、その待機状態の間に照明切換に伴う動作、即ち開閉シャッタ48の閉鎖動作、白色光ランプ26の点灯動作及び切換スイッチ回路58の切換動作が完了させられる。
以上の説明から明らかなように、照明切換スイッチ78及び88のいずれかが押下操作されると、照明切換が速やかに行われると共にその照明切換に伴う種々の動作が確実に保証される。
図15を参照すると、システムコントローラ52のCPUで実行されるゲイン設定初期化ルーチンのフローチャートが示され、このゲイン設定初期化ルーチンは図14に示す照明切換監視ルーチンの実行時に照明選択指示フラグCFが書き換えられる度毎(ステップ1406若しくはステップ1415)に1回だけ実行される。
ステップ1501では、照明選択指示フラグCFが“1”であるか“0”であるかが、即ち紫外線による照明が選択されたか否かが判断される。CF=1のとき、即ち紫外線による照明が選択されたとき、ステップ1502に進み、そこでフォトインタラプタ92の検出器92bが作動させられて、二組の発光素子(96a、98a)及び受光素子(96b、98b)が共にオン状態とされる。
ステップ1503では、変数v2に対する初期設定が行われる。即ち、変数v2に対しては、現時点で受光素子98bから出力されている出力信号v2の出力レベル値v2inが初期値として設定される。もし出力信号v2の出力レベルが高レベルであれば、即ち発光素子98aからの射出光がスリット円板92aの外側列のスリットを通して受光素子98bに届いていれば、v2in=1であり、もし出力信号v2の出力レベルが低レベルであれば、即ち発光素子98aからの射出光がスリット円板92aの外側列のスリット間の遮光領域で遮られて受光素子98bに届いていなければ、v2in=0である。
ステップ1504では、変数gに対する初期設定が行われる。変数gは8ビット構成とされ、システムコントローラ52からD/A変換器69(図5)に対して出力されるべきデータを表すものである。変数gに対しては、中間値[127]が初期値として設定され(図12)、このためD/A変換器69から可変増幅器56cに対して中間電圧VMIDが印加され、可変増幅器56cのゲインとして中間値である2倍が設定される。
図16を参照すると、システムコントローラ52のCPUで実行されるゲイン設定ルーチンのフローチャートが示され、このゲイン設定ルーチンの実行により可変増幅器56cのゲイン設定の調整がゲイン調整ダイヤル90の操作に応じて行われる。ゲイン設定ルーチンは所定の時間間隔例えば5ms毎に繰り返し実行される時間割込みルーチンであり、その実行は照明選択指示フラグCFが“1”とされかつ図15の初期設定ルーチンが完了した後に開始され、照明選択指示フラグCFが“1”から“0”に書き直されたときに終了する。要するに、ゲイン設定ルーチンは紫外線による照明が選択されている間(CF=1)だけ5ms毎に繰り返し実行される。
ステップ1601では、変数v1に対して、受光素子96bから出力されている出力信号v1の出力レベル値v1inが与えられ、また変数v2に対して、受光素子98bから出力されている出力信号v2の出力レベル値v2inが与えられる。もし出力信号v1の出力レベルが高レベルであれば、即ち発光素子96aからの射出光がスリット円板92aの内側列のスリットを通して受光素子96bに届いていれば、v1in=1であり、もし出力信号v1の出力レベルが低レベルであれば、即ち発光素子96aからの射出光がスリット円板92aの内側列のスリット間の遮光領域で遮られて受光素子96bに届いていなければ、v1in=0である。また、図15のステップ1503でも説明したように、出力信号v2の出力レベルが高レベルであれば、v2in=1であり、もし出力信号v1の出力レベルが低レベルであれば、v1in=0である。
ステップ1602では、以下の演算が実行される。
Δv2pn←v2−v2
即ち、前回検出された出力信号v2の出力レベル値(ステップ1503)と今回検出された出力信号v2の出力レベル値との差Δv2pnが求められる。
ステップ1603では、差Δv2pnが“0”に等しいか否かが判断される。即ち、受光素子98bからの出力信号v2のレベルに変化があったか否かが判断される。もしΔv2pn=0であれば、即ち出力信号v2にレベル変化がないとき、ステップ1603から1611までスキップし、そこで変数v2の値即ち今回検出された出力信号v2のレベル値が変数v2の値とされた後、本ルーチンは一旦終了する。その後、5msの経過毎に本ルーチンは実行されることになるが、Δv2=0である限り、即ち受光素子98bからの出力信号v2のレベルに変化がない限り、ステップ1611で変数v2が更新される以外、何等の進展もない。
ステップ1603でΔv2pn≠0のとき、即ち出力信号v2にレベル変化があったとき、ステップ1604に進み、そこで変数v1が“0”であるか“1”であるか判断される。要するに、ステップ1603で出力信号v2にレベル変化が認められたとき、ステップ1404で出力信号v1が低レベルであるか高レベルであるかが判断される。もしステップ1404でv1=0のとき、即ち出力信号v1が低レベルであれば、ステップ1605に進み、そこでΔv2pn=+1となっているか否かが判断される。一方、もしステップ1404でv1=1のとき、即ち出力信号v1が高レベルであれば、ステップ1606に進み、そこでΔv2pn=−1となっているか否かが判断される。
ところで、Δv2pn≠0のとき、Δv2pnは“+1”及び“−1”のうちのいずれかの値を取り、Δv2pn=+1であれば、出力信号v2は高レベルから低レベルに変化したことになり、Δv2pn=−1であれば、出力信号v2は低レベルから高レベルに変化したことになる。図11を参照して先に説明したように、出力信号v1が低レベルのとき(v1=0)、出力信号v2が高レベルから低レベルに変化した場合(Δv2pn=+1)には、ゲイン調整ダイヤル90は回転方向Aに回転されたことになり、出力信号v1が低レベルのとき(v1=0)、出力信号v2が低レベルから高レベルに変化した場合(Δv2pn=−1)には、ゲイン調整ダイヤル90は回転方向Bに回転されたことになる。一方、出力信号v1が高レベルのとき(v1=1)、出力信号v2が低レベルから高レベルに変化した場合(Δv2pn=−1)には、ゲイン調整ダイヤル90は回転方向Aに回転されたことになり、出力信号v1が高レベルのとき(v1=1)、出力信号v2が高レベルから低レベルに変化した場合(Δv2pn=+1)には、ゲイン調整ダイヤル90は回転方向Bに回転されたことになる。
要するに、ステップ1604、1605及び1606では、ゲイン調整ダイヤル90が可変増幅器56cのゲイン設定を増大させる回転方向Aに回転させられたか、或いはゲイン調整ダイヤル90が可変増幅器56cのゲイン設定を減少させる回転方向Bに回転させられたかが判別されることになる。
ゲイン調整ダイヤル90が可変増幅器56cのゲイン設定を増大させる回転方向Aに回転させられたことが確認されたとき、ステップ1607に進み、そこで変数gが最大設定値[255]に到達しているか否かが判断される。もしg<255であれば、ステップ1608に進み、そこで変数gが“1”だけ加算され、このときシステムコントローラ52からD/A変換器69に対して出力される8ビットデータも“1”だけ増大され、これによりD/A変換器69から可変増幅器56cに対して印加される電圧もその分だけ上げられ、かくして可変増幅器56cのゲインもそれに応じて増大させられる(図12)。
一方、ゲイン調整ダイヤル90が可変増幅器56cのゲイン設定を減少させる回転方向Bに回転させられたことが確認されたとき、ステップ1609に進み、そこで変数gが最小設定値[000]に到達しているか否かが判断される。もしg>0であれば、ステップ1610に進み、そこで変数gが“1”だけ減算され、このときシステムコントローラ52からD/A変換器69に対して出力される8ビットデータも“1”だけ減少され、これによりD/A変換器69から可変増幅器56cに対して印加される電圧もその分だけ下げられ、かくして可変増幅器56cのゲインもそれに応じて減少させられる(図12)。
変数gの増大(ステップ1608)或いは変数gの減少(ステップ1610)が行われると、ステップ1611に進み、そこで変数v2が更新された後、本ルーチンは一旦終了する。かくして、ゲイン調整ダイヤル90が回転させられると、その回転方向及び回転量に応じて可変増幅器56cのゲイン設定が1倍から4倍の範囲内で適宜調整され得ることになる。
ステップ1607で変数gが最大設定値[255]に到達しているとき、或いはステップ1610で変数が最小設定値[000]に到達しているとき、ステップ1611にスキップし、そこで変数v2が単に更新されるだけとなる。即ち、ステップ1607でg=255のときには、回転方向Aへの更なるゲイン調整ダイヤル90の回転は無効とされ、またステップ1608でg=0のときには、回転方向Bへの更なるゲイン調整ダイヤル90の回転は無効とされる。
図17を参照すると、CCDプロセス回路53の別の実施形態が示される。この実施形態では、図5に示した第1及び第2の入力系統54及び56の代わりに単一の入力系統99だけが設けられ、この単一の入力系統99は互いに直列に配置されたプリアンプ99a及び前処理回路99bを包含し、その間には例えば電圧制御増幅器(VCA)のような可変増幅器59cが介在させられる。通常光(三原色光)照明か紫外線照明かに拘らず、撮像センサ16から読み出されたアナログ画素信号はプリアンプ99aによって所定のゲインで増幅された後に可変増幅器99cによって更に増幅され、次いで前処理回路99bで適宜画像処理を受けた後にA/D変換器60に対して出力される。
プリアンプ99aでのゲインは固定値として設定され、それは通常光(三原色光)照明時に得られるアナログ画素信号に適したものとされる。一方、通常光照明時では、可変増幅器99cのゲインは常に1倍に設定されるが、紫外線照明時では、ゲイン調整ダイヤル90の回転方向及び回転量に従って上述した態様で可変とされる。かくして、通常光照明時に得られるアナログ画素信号はそれに応じた増幅度で増幅され、紫外線照明時に得られる単色アナログ画素信号に対する増幅度はゲイン調整ダイヤル90の操作によって適宜決められることになる。
前処理回路99bで行われる種々の画像処理時の処理設定値については、通常光照明及び紫外線照明のいずれが選択されているかに応じてシステムコントローラ52の制御下で可変とされる。即ち、通常光照明時に得られるアナログ画素信号はそれに応じた処理設定値で画像処理を受け、また紫外線照明時に得られる単色アナログ画素信号はそれに応じた処理設定値で画像処理を受ける。
なお、通常光照明時に単一の入力系統99を経た各色の1フレーム分のアナログ画素信号がA/D変換器60によって1フレーム分のデジタル画素信号に変換された後にカラービデオ信号として画像信号処理回路35からTVモニタ装置に対して出力されることは図4に示す実施形態の場合と同様であり、また紫外線照明時に単一の入力系統99を経た1フレーム分の単色(紫外線)アナログ画素信号がA/D変換器60によって1フレーム分のデジタル画素信号に変換された後に単色ビデオ信号として画像信号処理回路35からTVモニタ装置に対して出力されることも図4に示す実施形態の場合と同様である。
図1に示す電子内視鏡システムにおいて、CCDプロセス回路53が図17に示すように構成される場合には、図13に示す初期設定ルーチンは図18に示すように変更されなければならない。先ず、ステップ1303では、前処理回路99bでの処理設定値については通常光照明に応じたものとして初期設定される。勿論、そのような初期設定は電子内視鏡システムの立上げ時に通常光照明が強制的に選択されることに依る。また、ステップ1305が加えられ、そこでは変数gに初期設定値として“0”が設定され、これにより可変増幅器99cのゲイン設定が1倍とされ、このため通常光照明時に得られるアナログ画素信号が可変増幅器99cによって実質的に増幅を受けることはない。
同様に、図1に示す電子内視鏡システムにおいて、CCDプロセス回路53が図17に示すように構成される場合には、図14に示す照明切換監視処理ルーチンの一部は図19に示すように変更されなければならない。即ち、ステップ1409では、前処理回路99bでの処理設定値については紫外線照明に応じたものに変更され、またステップ1418では、前処理回路99bでの処理設定値については通常光照明に応じたものとして変更される。
更に、図1に示す電子内視鏡システムにおいて、CCDプロセス回路53が図17に示すように構成される場合には、図20に示すゲイン初期設定ルーチンは図20に示すように変更されなければならない。即ち、紫外線照明から通常光照明に切り換わったときには、変数gに“0”を設定するためのステップ1506が加えられなければならない。勿論、これは通常光照明時に得られるアナログ画素信号を可変増幅器99cによって実質的に増幅させないためである。
以上で述べた本発明による電子内視鏡システムの実施形態にあっては、特殊波長光源ユニット36で特殊波長光源としてUVランプ38が使用されているが、その他の特殊波長光源例えば赤外線光源等が使用されてもよい。また、特殊波長光源ユニット36は画像信号処理ユニット14と独立したものとして構成されているが、特殊波長光源ユニット36を画像信号処理ユニット14内に組み込むことも可能である。
以上の記載から明らかなように、本発明による電子内視鏡システムによれば、スコープを操る術者は特殊波長光による照明時に得られる画素信号に対するゲイン設定を任意に調整し得るので、特殊波長光による照明時でも光学的被写体像を術者の望む適正な明るさで再現することが可能となり、かくして特殊波長光照明による診断等を効果的に行うことができる。
本発明による電子内視鏡システムの一実施形態を示すブロック図である。 図1に示す電子内視鏡システムの画像信号処理ユニット内の回転式RGBカラーフィルタの正面図である。 図2に示す回転式RGBカラーフィルタの側面図である。 図1に示す電子内視鏡システムの画像信号処理ユニットに含まれる画像信号処理回路の詳細ブロック図である。 図4に示す画像信号処理回路に含まれるCCDプロセス回路の詳細ブロック図である。 図1に示す電子内視鏡システムの画像信号処理ユニット内のシステムコントローラの入出力インターフェース(I/O)の入力ポートの一部を照明切換スイッチとの関係で模式的に示す模式図である。 図1に示す電子内視鏡システムのスコープの操作部に設けられたゲイン調整ダイヤルを示す部分斜視図である。 図7に示すゲイン調整ダイヤルと組み合わされるフォトインタラプタを示す斜視図である。 図8に示すフォトインタラプタのスリット円板を示す正面図である。 図8に示すフォトインタラプタの検出器と画像信号処理ユニット内のシステムコントローラとの関係を模式的に示すブロック図である。 フォトインタラプタのスリット円板を双方向に回転させた際にその検出器の2つの受光素子からそれぞれ出力される2つの出力信号のタイミングチャートである。 画像信号処理ユニット内のCCDプロセス回路内の可変増幅器のゲイン設定の調節のためにそこに印加される印加電圧と、その印加電圧を発生させるD/A変換器に出力される8ビットデータとの関係を示すグラフである。 図1に示す電子内視鏡システムの画像信号処理ユニット内のシステムコントローラで実行される初期設定ルーチンを示すフローチャートである。 図1に示す電子内視鏡システムの画像信号処理ユニット内のシステムコントローラで実行される照明切換監視処理ルーチンを示すフローチャートである。 図1に示す電子内視鏡システムの画像信号処理ユニット内のシステムコントローラで実行されるゲイン設定初期化ルーチンを示すフローチャートである。 図1に示す電子内視鏡システムの画像信号処理ユニット内のシステムコントローラで実行されるゲイン設定ルーチンを示すフローチャートである。 図5に示すCCDプロセス回路の別の実施形態を示すブロック図である。 図1に示す電子内視鏡システムの画像信号処理ユニット内の画像信号処理回路で図17に示すCCDプロセス回路を用いた際にそのシステムコントローラで実行される初期設定ルーチンのフローチャートである。 図1に示す電子内視鏡システムの画像信号処理ユニット内の画像信号処理回路で図17に示すCCDプロセス回路を用いた際にそのシステムコントローラで実行される照明切換監視処理ルーチンの一部を示すフローチャートである。 図1に示す電子内視鏡システムの画像信号処理ユニット内の画像信号処理回路で図17に示すCCDプロセス回路を用いた際にそのシステムコントローラで実行されるゲイン設定初期化ルーチンのフローチャートである。
符号の説明
10 スコープ
14 画像信号処理ユニット
16 撮像センサ
20 処置具挿通路
22 光ガイドケーブル
26 白色光ランプ
32 回転式RGBカラーフィルタ
35 画像信号処理回路
36 特殊波長光源ユニット
38 紫外線(UV)ランプ
40 光ガイドケーブル
46 回転式シャッタ
48 開閉シャッタ
52 システムコントローラ
53 CCDプロセス回路
56c 可変増幅器
69 デジタル/アナログ(D/A)変換器
77 フロントパネル
78 照明切換スイッチ
80 点灯スイッチ
82 電源ON/OFFスイッチ
88 照明切換スイッチ(フットスイッチ)
90 ゲイン調整ダイヤル
92 フォトインタラプタ

Claims (5)

  1. 近位端に操作部を備えるスコープと、前記スコープの遠位端に設けられた撮像センサと、前記スコープの近位端に接続可能な画像信号処理ユニットとから成り、前記撮像センサが出力するアナログ撮像フレーム信号から成る撮像フレームに基づいて前記画像信号処理ユニットが表示フレームを作成し、前記画像信号処理ユニットに接続可能である外部表示装置に表示可能な画像フォーマットを前記表示フレームが有する電子内視鏡システムであって、
    通常光及び特殊波長光のいずれか一方によって前記スコープの遠位端の前方側を選択的に照明するための照明切換手段と、
    前記アナログ撮像フレーム信号を調整可能なゲインで増幅する可変増幅器と、
    前記操作部に設けられ、前記特殊波長光による照明が前記照明切換手段によって選択されているときに前記可変増幅器のゲイン設定を手動により調整可能なゲイン調整手段と、
    通常光による照明が選択されているときには、それぞれが異なる単色により描かれる複数の撮像フレームを用いて1つの表示フレームを作成し、特殊波長光照明による照明が選択されているときには、単色により描かれる1つの撮像フレームを用いて1つの表示フレームを作成する画像作成手段とを備え、
    前記画像作成手段は、通常光による照明が選択されているとき1つの表示フレームを構成する複数の撮像フレームを出力するために前記撮像センサが露光する全ての時間よりも長い時間だけ前記撮像センサが露光した後に出力する1つの撮像フレームを用いて、特殊波長光照明による照明が選択されているときに1つの表示フレームを作成する電子内視鏡システム。
  2. 前記画像作成手段は、通常光による照明が選択されているとき1つの表示フレームを構成するn個の撮像フレームを出力するために前記撮像センサが露光する全ての時間とn−1個の撮像フレームを前記撮像センサが出力する時間とを加えた時間だけ前記撮像センサが露光した後に出力する1つの撮像フレームを用いて、特殊波長光照明による照明が選択されているときに1つの表示フレームを作成する請求項1に記載の電子内視鏡システム。
  3. 前記画像作成手段は、通常光による照明が選択されているとき1つの表示フレームを構成する3つの撮像フレームを出力するために前記撮像センサが露光する全ての時間と2つの撮像フレームを前記撮像センサが出力する時間とを加えた時間だけ前記撮像センサが露光した後に出力する1つの撮像フレームを用いて、特殊波長光照明による照明が選択されているときに1つの表示フレームを作成する請求項2に記載の電子内視鏡システム。
  4. 前記画像作成手段は、通常光による照明が選択されているとき1つの表示フレームを構成する、赤色、緑色、及び青色により描かれる3つの撮像フレームを出力するために前記撮像センサが露光する全ての時間と2つの撮像フレームを前記撮像センサが出力する時間とを加えた時間だけ前記撮像センサが露光した後に出力する1つの撮像フレームを用いて、特殊波長光照明による照明が選択されているときに1つの表示フレームを作成する請求項3に記載の電子内視鏡システム。
  5. 請求項1に記載の電子内視鏡システムにおいて、
    前記ゲイン調整手段が双方向に回転可能なゲイン調整ダイヤルと、
    このゲイン調整ダイヤルの回転方向を検出する回転方向検出手段と、
    前記ゲイン調整ダイヤルの回転量を検出する回転量検出手段とから成り、
    前記回転方向検出手段によって前記ゲイン調整ダイヤルの一方の回転方向が検出された際に前記回転量検出手段によって検出された回転量に応じて前記可変増幅器のゲイン設定が増大され、前記回転方向検出手段によって前記ゲイン調整ダイヤルの他方の回転方向が検出された際に前記回転量検出手段によって検出された回転量に応じて前記可変増幅器のゲイン設定が減少させられることを特徴とする電子内視鏡システム。
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