JP3875084B2 - 三転ダンプトラックにおける荷箱傾倒装置の傾倒角規制装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、三転ダンプトラックにおいて、荷箱を傾倒する荷箱傾倒装置の傾倒角規制装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、車体枠上に搭載された荷箱が該荷箱と車体枠間に設けられた荷箱傾倒装置により後方及び左右両側方に傾倒自在に搭載された三転ダンプトラックが提供されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ここで、三転ダンプトラックの荷箱を左右へ傾倒させる時において、荷箱を最大傾倒角まで傾倒するための伸縮シリンダの伸長ストロークは、荷箱を後方へ傾倒させる時の伸縮シリンダのストロークよりも短く、それ以上伸縮シリンダを伸長させると荷箱傾倒装置と周辺部材との干渉が生じるとともに、転倒等の危険が生じるという問題があった。
【0004】
従って、荷箱の左右への傾倒時において荷箱が所定の傾倒角度に達した際にこの荷箱の傾倒動作を規制する必要があり、しかも規制作動が確実に安定して行なわれることが要望されていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明の三転ダンプトラックにおける荷箱傾倒装置の傾倒角規制装置は、車体枠上に搭載された荷箱が該荷箱と車体枠間に設けられた荷箱傾倒装置により後方及び左右両側方に傾倒自在に搭載された三転ダンプトラックにおいて、前記荷箱傾倒装置には、荷箱の左右への傾倒角度を規制する傾倒角規制装置が設けられ、該傾倒角規制装置は、車体枠に左右方向へ回動自在に支持された回動軸に一体に設けられた作動部材と、車体枠に枢支ピンにより回動自在に設けられ、上記回動軸の左右への回動に伴い作動部材が左右に回動し所定の回動位置に達した時に当該作動部材と当接する左右一対の当接部材を有するとともに、切換弁の切換ロッドと当接して当該切換弁を切り換える当接部を有する規制部材とからなり、上記規制部材の枢支ピンが作動部材の回動軸と直交して水平方向に設けられるとともに、上記当接部材と当接する作動部材の当接部分の上面が、当接部材に略水平な状態で面接触するように、突設されたものである。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
【0008】
図1は、本発明に係る三転ダンプトラックの部分的な概略構成を示している。
【0009】
図1において、2は車体枠1に搭載された荷箱で、この荷箱2は該荷箱2と車体枠1間に設けられた荷箱傾倒装置3により後方及び左右両側方に傾倒自在に構成されている。
【0010】
荷箱傾倒装置3は、リフトアーム4と、テンションアーム5と、伸縮シリンダ6とを備えている。
【0011】
前記リフトアーム4の一端部は、荷箱側ブラケット7を介して荷箱2の底部に連設されている。具体的には、荷箱側ブラケット7は、前記リフトアーム4の一端部を枢支ピン41により上下方向に回動自在に枢支するとともに、荷箱2の底部に回動軸(図示省略)により左右方向に回動自在に軸支している。つまり、リフトアーム4の一端部は、回動軸を中心にして左右方向に、且つ枢支ピン41を中心にして上下方向に回動自在に荷箱2の底部に連設されている。
【0012】
前記テンションアーム5は、その一端部が前記リフトアーム4の他端部に枢支ピン51により枢支されるとともに、他端部が車体側ブラケット8を介して車体1に連設されている。
【0013】
具体的には、車体側ブラケット8は、前記テンションアーム5の他端部を枢支ピン52により上下方向に回動自在に枢支するとともに、車体枠1に図2に示す回動軸82により左右方向に回動自在に軸支している。つまり、テンションアーム5の他端部は、回動軸82を中心にして左右方向に、且つ枢支ピン52を中心にして上下方向に回動自在に車体枠1に連設されている。
【0014】
前記伸縮シリンダ6は、伸縮側先端部61が前記リフトアーム4の途中部に枢支ピン62により枢支されるとともに、基端部63がテンションアーム5の他端部寄りに枢支ピン64により枢支されており、この伸縮シリンダ6の伸縮作動によりリフトアーム4及びテンションアーム5を介して荷箱2が傾倒される。
【0015】
そして、上述したリフトアーム4、テンションアーム5、伸縮シリンダ6、荷箱側ブラケット7、及び車体側ブラケット8は、これらを一単位としてユニット化されている。
【0016】
また、荷箱2の4隅と車体枠とには、荷箱2の傾倒中心となる図示しないヒンジ部がそれぞれ設けられている。これらヒンジ部は適宜な係脱手段により係脱自在に構成されており、例えば、左右前方のヒンジ部を離脱させて左右後方のヒンジ部のみを係合させた状態で荷箱傾倒装置3の伸縮シリンダ6を伸長させれば、荷箱2は左右後方のヒンジ部を中心に後方に傾倒し、また、左側前後のヒンジ部を離脱させて右側前後のヒンジ部のみを係合させた状態で荷箱傾倒装置3の伸縮シリンダ6を伸長させれば、荷箱2は右側前後のヒンジ部を中心に右側に傾倒し、さらに、右側前後のヒンジ部を離脱させて左側前後のヒンジ部のみを係合させた状態で荷箱傾倒装置3の伸縮シリンダ6を伸長させれば、荷箱2は左側前後のヒンジ部を中心に左側に傾倒することになる。
【0017】
さらに、この 荷箱傾倒装置3には、荷箱2の左右への傾倒角度を規制する傾倒角規制装置9が設けられている。
【0018】
傾倒角規制装置9は、前記回動軸82に一体的に設けられた作動部材91と、車体枠1側に枢支ピン93により回動自在に支持された規制部材94とから構成されている。
【0019】
作動部材91は、図2に示すように中心部から左右両側にかけて漸次幅狭に形成されており、当該中心部が回動軸82に一体的に設けられている。この作動部材91の左右両側部上面には、後述する当接ボルト95と当接する当接部分92が突設されている。
【0020】
当接部分92は、回動軸82の左右の回動に伴い作動部材91が左右に回動し所定の回動位置に達した時に当接ボルト95と当接する部位である。そして、この当接部分92は、図2及び図3に示すように上記当接ボルト95に略水平な状態で当接するようにその上面92aを平坦にして膨出形成されている。
【0021】
規制部材94は、その後端部に前記作動部材91の当接部分92と当接する当接部材としての当接ボルト95が設けられている。また、規制部材94の前端部には、該規制部材94の前端部に近接して設けられた切換弁100の切換ロッド(図示省略)と当接する当接部96が形成されている。
【0022】
次に、上述のように構成された傾倒角規制装置9の動作について説明する。
【0023】
荷箱2の左右への傾倒時において、伸縮シリンダ6の伸長作動により荷箱2が左右に傾倒して所定の傾倒角度に達すると作動部材91の当接部分92上面92aが当接ボルト95に当接して規制部材94を上方に回動させる。
【0024】
これにより規制部材94の当接部96が切換弁100の切換ロッドを押圧し、切換弁100を切り換える。この結果、油圧ポンプから伸縮シリンダ6のピストン室に供給される圧油がオイルリザーバに戻るようになり、伸縮シリンダ6の伸長が規制される。つまり荷箱2の傾倒動作が規制されることになる。
【0025】
ここで、上述のように作動部材91の当接部分92が当接ボルト95に当接する際において、当該当接部分92は、図2に二点鎖線で示すようにその上面92aが当接ボルト95の頭部に略水平な状態で当接する。つまり、当接ボルト95の頭部に当接部分92の上面92aが面接触することになり、これにより規制部材94を確実にしかも安定的に作動させることができるとともに、耐久性の向上も図ることができる。
【0026】
なお、荷箱2の傾倒規制角度は、当接ボルト95の螺入量を調整して作動部材91の当接部分92が当接するタイミングを変更することで、適宜に設定することができる。
【0027】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の三転ダンプトラックにおける荷箱傾倒装置の傾倒角規制装置によれば、当接部材と当接する作動部材の当接部分を突設したことで、当接部分を当接部材に安定した状態で当接させることができ、これにより規制部材を確実にしかも安定的に作動させることができるとともに、耐久性の向上も図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】三転ダンプトラックに設けられた荷箱傾倒装置の構成を示す側面図である。
【図2】作動部材の形状、並びに規制部材を示す正面図である。
【図3】作動部材の形状を示す平面図である。
【符号の説明】
1 車体枠
2 荷箱
3 荷箱傾倒装置
82 回動軸
9 傾倒角規制装置
91 作動部材
92 当接部分
92a 上面
94 規制部材
95 当接ボルト(当接部材)
100 切換弁
Claims (1)
- 車体枠上に搭載された荷箱が該荷箱と車体枠間に設けられた荷箱傾倒装置により後方及び左右両側方に傾倒自在に搭載された三転ダンプトラックにおいて、前記荷箱傾倒装置には、荷箱の左右への傾倒角度を規制する傾倒角規制装置が設けられ、該傾倒角規制装置は、車体枠に左右方向へ回動自在に支持された回動軸に一体に設けられた作動部材と、車体枠に枢支ピンにより回動自在に設けられ、上記回動軸の左右への回動に伴い作動部材が左右に回動し所定の回動位置に達した時に当該作動部材と当接する左右一対の当接部材を有するとともに、切換弁の切換ロッドと当接して当該切換弁を切り換える当接部を有する規制部材とからなり、上記規制部材の枢支ピンが作動部材の回動軸と直交して水平方向に設けられるとともに、上記当接部材と当接する作動部材の当接部分の上面が、当接部材に略水平な状態で面接触するように、突設されたことを特徴とする三転ダンプトラックにおける荷箱傾倒装置の傾倒角規制装置。
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- 2001-11-22 JP JP2001357433A patent/JP3875084B2/ja not_active Expired - Lifetime
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