JP3874237B2 - 低歪高周波スイッチモジュール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、高周波複合部品に係わり、特に複数の送受信系を取り扱うことができ、高調波の発生を抑制できる高周波スイッチモジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話は目を見張る急速な普及をしている。これに伴い携帯電話の機能、あるいはサービスの一層の向上が図られている。その一環として、通常の携帯電話は単一の送受信系であったが、2つの送受信系を取り扱うことが可能となるデュアルバンド携帯電話が開発され、主に欧州などで実用化されている。これにより利用者にとって都合の良い送受信系が選択されて、高度なサービスを受けられるようになった。
【0003】
デュアルバンド携帯電話では、それぞれ専用の送受信回路を備えると、携帯電話の軽量小型化および低コスト化に不利であるため、部品および回路の共用化を図っている。実際には、アンテナを共通とし、第1の送受信回路と第2の送受信回路を切り換える高周波スイッチが使用されて、上記の問題が解決されている。
【0004】
図11は、特開平11−313003号公報にて開示された高周波スイッチモジュールの回路図であり、この発明の目的とするところは回路構成の簡略化にある。図示するように高周波スイッチ30は、第1の送受信系10と第2の送受信系20とからなり、アンテナ32を共用して各送受信系の切り替えが行われる。デュアルバンド携帯電話では、第1の信号系10をGSMシステム(送信TX:880〜915MHz、受信RX:925〜960MHz)、また第2の送受信系20をDCSシステム(送信TX:1710〜1785MHz、受信RX:1805〜1880MHz)に割り当てることができる。
【0005】
第1の送受信系10は、ノッチ回路11およびスイッチ回路13からなり、第2の送受信系20は、ノッチ回路21およびスイッチ回路23からなっている。ノッチ回路11とノッチ回路21は、それらを組み合わせることにより、アンテナ32で受信した信号を必要とする送受信系のスイッチ回路13、23に分波する分波回路31を構成している。一方、スイッチ回路13、23は共に同じ回路構成がとられ、図示の位置にダイオードを挿入し、第1の制御電圧端子19、第2の制御電圧端子29および第3の制御電圧端子22に印加する電圧が正の電圧か若しくは0の電圧かによって、受信モードまたは送信モードが選択される。
【0006】
例えば,第1の送受信系10が送信モードの場合、第1の制御電圧端子19は正の電圧に、第2および第3の制御電圧端子29、22は0の電圧に制御すると、ダイオードDG1およびDG2は導通状態となり、さらに送信端子15に送信信号が印加されると、送信信号はコンデンサCG2を通り、CG3、CG4、CG7およびLG3で構成されるローパスフィルタおよびダイオードDG1を通過して、伝送線路LG2の一端に達する。この時、ダイオードDG2は導通しているため、LG2の他端は交流的に接地される。LG2はλ/4のストリップラインで構成されることにより、前記伝送線路LG2の一端から受信端子17側をみたインピーダンスが無限大になる。このため、LG2に達した信号は受信端子17に伝わることなくアンテナ32に向かうことになる。
【0007】
受信モードの場合は、第1および第2の制御電圧端子19、29を0の電圧とし、第3の制御電圧端子22を正の電圧とする。これによって、送信時とは反対にダイオードDG1およびDG2は逆バイアスされ不導通となるため、アンテナ32で受けた信号は分波回路の一部であるノッチ回路11を通り、さらに伝送線路LG2、コンデンサCG5を通過して受信端子17に伝わる。
【0008】
一方、第2の送受信系20の送信時は、同様の動作原理によって第2の制御電圧端子29を正の電圧、第1および第3の制御電圧端子19、22を0の電圧とし、他方、受信時には第3の制御電圧端子22を正の電圧とし、第1および第2の制御電圧端子19、29を0の電圧にすることになる。以上の説明からわかるように、第3の制御電圧端子22が第1の送受信系10と第2の送受信系20に対して共通端子となる。このため、上述した回路では制御電圧端子が共用化され、回路の省略と部品の低減が実現できる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
以上述べた従来技術を用いた高周波スイッチ回路では、送信時における高調波の発生量が大きく、規格(例えば、GSM規格)を上回る高調波の発生が認められることがある。特に、低周波側である第1の送受信系の送信時に、高調波の発生量が大きいことがわかった。さらに分析を進め伝搬経路を調べていくと、第1の送受信系の送信信号が分波回路を介して第2の送受信系に回り込み、ダイオードDP1に到達し、このダイオードDP1が高調波発生の主原因であることを突き止めた。
【0010】
この発生メカニズムを図11で説明すると、まず第1の送受信系10が送信モードにある場合、第1の制御電圧端子19が正の電圧に、第2および第3の制御電圧端子29、22が0の電圧に制御される。このため、第2の送受信系のスイッチ回路においてダイオードDP1およびDP2は、アノードとカソードが無バイアス状態にある。この時、第1の送受信系10の送信信号が、ノッチ回路11およびノッチ回路21を経由してダイオードDP1のアノード側に到達する。ダイオードDP1は無バイアス状態にあり、不安定な電位状態にあるため非線形動作を生じ、到達信号の高調波を発生する。結局この高調波がノッチ回路21を介しアンテナ32から放射されるのである。
【0011】
そこで、本発明はこのような高調波の発生を抑制するもので、簡単な構成で低歪みを達成できる高周波スイッチモジュールを提供するものである。さらに、ワンチップ化したモジュール構成とし、よって小型で低コストの低歪高周波スイッチモジュールを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
図1はダイオードに逆バイアスを加えた場合の高調波、特に発生量の多い2倍波の測定結果である。横軸に逆バイアス電圧Vbiasをとり、縦軸に高調波(2倍波)発生量Nをとる。図示するようにVbiasを高くすると高調波発生量の低減効果がみられ、0.5V以上印加すれば顕著な効果によりGSM規格の−36dBmをクリアすることができる。この結果から、高周波スイッチ回路のダイオードに逆バイアス電圧を印加し安定な電位状態にすることは、高調波発生の低減効果があること、またこの効果は所定以上の電圧値が必要であることを知見した。
【0013】
即ち、本発明は、複数の異なる送受信系を選択し該送受信系の送信回路と受信回路を切り換える高周波スイッチモジュールであり、アンテナからの受信信号を複数の送受信系に分波する分波回路と、受信時に前記分波回路からの信号を受信回路に、また送信時に送信回路からの信号を分波回路に切り換える機能をダイオードのオンオフ動作の制御により行うようにした複数のスイッチ回路とを有し、これらスイッチ回路には、送信を選択する複数の制御電圧端子を設け、送信時には前記複数の制御電圧端子のいずれかに正の電圧を印加すると共に、送受信系の送信時の動作電流を制御するための抵抗を共通とすることによって不動作側の送受信系のダイオードに逆バイアスを印加するようにした低歪高周波スイッチモジュールである。ここで、具体的には受信系の電圧端子を共用の制御電圧端子となし、ここに抵抗を介在させるか或いは前記共用電圧端子に抵抗を介して接地した構成をとることが良い。尚、前記逆バイアスの電圧値は0.5V以上であることが望ましい。
【0014】
また、本発明は特に2つの送受信系を取り扱う高周波スイッチモジュールに適用できる。
第1の送受信系(低周波側)と第2の送受信系(高周波側)を有し、前記第1の送受信系を制御する第1の制御電圧端子と、前記第2の送受信系を制御する第2の制御電圧端子を有し、前記第1および第2の送受信系のスイッチ回路は第1と第2のダイオードをそれぞれ含み、各送受信系の第1のダイオードのカソードをアンテナ側に、アノードを送信端子側に接続し、また前記第2のダイオードのアノードを受信端子側に接続すると共に、前記各々の第2のダイオードのカソード側を伝送線路あるいはチップインダクタと、抵抗を介して第3の制御電圧端子に接続し、一方のスイッチ回路の送信時において、前記第1または第2の制御電圧端子に正の電圧を印加して、第1のダイオードと第2のダイオードを導通状態とし、前記第3の制御電圧端子から他方のスイッチ回路の第1と第2のダイオードに逆バイアスを印加することを特徴とする低歪高周波スイッチモジュールである。本発明においては、前記抵抗を接地するのが好ましい。
【0015】
また、本発明は、前記高周波スイッチモジュールの構成を適宜電極パターンで形成した複数の誘電体グリーンシートを順次積層した積層体と、この積層体上に配置された、第1、第2のダイオードを含むチップ素子とからなるワンチップ化した低歪高周波スイッチモジュールである。また、ここで上記スイッチ回路を構成する伝送線路と、上記分波回路とをそれぞれ積層体内に電極パターンにより構成することは好ましいことである。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明について2つの異なる通信システム、すなわち第1の送受信系をGSMシステム、第2の送受信系をDCSシステムを例にとり説明する。本発明の概要を説明する回路ブロック図を図2、等価回路図を図に示す。以下、同一の機能あるいは部品等は図11に使用の記号番号を流用する。従って、詳細な説明は省略するが、概略、アンテナANTに接続される分波回路部分は、2つのノッチ回路が主回路となっており、インダクタLF1とコンデンサCF1でGSM側のノッチ回路11を構成し、インダクタLF2とコンデンサCF2でDCS側のノッチ回路21を構成している。そして、このノッチ回路11とノッチ回路21で分波回路31を構成している。スイッチ回路は第1のスイッチ回路13と第2のスイッチ回路23とからなり、第1のスイッチ回路13は、GSM系の送信TXと受信RXを切り換えるもので、2つのダイオードDG、DGと2つの伝送線路LG1、LG2を主構成とし、ダイオードDGはアンテナANT側にカソードが接続され、送信TX側にアノードが接続され、そのアノード側にアースに接続される伝送線路LG1が接続されている。そして、アンテナ側と受信RX間に伝送線路LG2が接続され、その受信側にアノードが接続されたダイオードDGが接続され、そのダイオードDGカソードには、アースとの間にコンデンサCG6が接続され、その間にインダクタLGが接続され、抵抗Rrを介してダイオード制御用の第の制御電圧端子VC接続している。また、送信経路に挿入されるローパスフィルタ回路14は、インダクタLG3と、コンデンサCG3、CG4、CG7から構成され、スイッチ回路SWのダイオードDGと伝送線路LG1の間に挿入されている。
【0017】
同様に第2のスイッチ回路は、DCS系の送信TXと受信RXを切り換えるもので、2つのダイオードDP、DPと、2つの伝送線路LP1、LP2を主構成とし、ダイオードDPはアンテナANT側にカソードが接続され、送信TX側にアノードが接続され、そのアノード側にアースに接続される伝送線路LP1が接続されている。そして、アンテナ側と受信RX間に伝送線路LP2が接続され、その受信側にアノードが接続されたダイオードDPが接続され、そのダイオードDPカソードには、アースとの間にコンデンサCP6が接続され、その間にインダクタLPが接続され、抵抗Rrを介してダイオード制御用の第の制御電圧端子VC接続する。また、送信経路に挿入されるローパスフィルタ回路24は、インダクタLP3と、コンデンサCP3、CP4、CP7から構成され、スイッチ回路SWのダイオードDPと伝送線路LP1の間に挿入されている。
【0018】
次に、第1のスイッチ回路13の伝送線路LG1と第2のスイッチ回路23の伝送線路LP1とは、それぞれコンデンサCG8、CP8でアース接続され、そして伝送線路LG1,LP1は、それぞれダイオード制御用の第1の制御電圧端子VC1、第2の制御電圧端子VC2に接続している。
【0019】
次に、図3の回路ブロック図は図2の変形例を示しており、即ち、第3の制御電圧端子22を接地した回路である。この場合は、電圧源を1つ減らすことができる。
図2の場合は、送受信時の制御方法は従来と変わらず、送受信モードの選択は第1から第3の制御電圧端子19,29,22に印加される正の電圧および0の電圧の組み合わせによって得られる。一方、図3では送信モードを選択する際には第1あるいは第2の制御電圧端子19,29に正の電圧が印加され、受信モードを選択する際には第1および第2の制御電圧端子19,29に0の電圧が印加される。
このように本発明は、動作側の制御電圧端子から印加される正の電圧と、送信時の動作電流を制御するための抵抗を共通とすることによって、不動作側のダイオードに逆バイアスを加えることを趣旨とするものである。これによって、高周波スイッチモジュールが発生する高調波を低減でき、また送信時の動作電流を制御するための抵抗の数も減らすことができる。
【0020】
は本発明による一実施例を示す等価回路図であるが、GSMシステム10が送信モードに選択されている場合では、第1の制御電圧端子19に正の電圧、第2および第3の制御電圧端子22,29に0の電圧が印加されている状態である。ダイオードDGおよびDGは従来同様に順方向電流が流れ導通状態となるため、送信端子15からGSMシステムの送信信号が入力されると、GSMシステムの送信信号はアンテナ32に達し、空間に放射される。一方、LP1−LP3−DP−LP2−DP−LP−Rrからなる閉回路では、抵抗Rrにより発生した接続点Iでの電圧が印加されるが、ダイオードDPおよびDPがこの印加電圧と逆極性であるため、逆バイアスされる。これによって分波回路から伝播してきたGSMシステムの送信信号はダイオードDPカソード、ダイオードDP4のアノードに達するが、ダイオードDP3、DP4が逆バイアスされているため安定な電位状態であり、高調波の発生量が低減される。
【0022】
更に他の実施例を図7に示す。図7は図5の変形例である。すなわち第3の制御電圧端子22を接地した回路であり、この場合、電圧源を1つ省略することができる。また、上記した例の回路構成はデュアルバンド用に限定されるものではなく、トリプルバンド、クワトロバンドなどのマルチバンドに適用可能である。
【0023】
次に、ワンチップ化したモジュール構造について説明を加える。
分波回路、ローパスフィルタ回路、スイッチ回路の伝送線路を積層体内に構成し、ダイオード、チップコンデンサをその積層体上に搭載して、ワンチップ化された高周波スイッチモジュールを構成することが出来る。
この積層体は、低温焼成が可能なセラミック誘電体材料からなるグリーンシートを用意し、そのグリーンシート上にAgを主体とする導電ペーストを印刷して、所望の電極パターンを形成し、それを適宜積層し、一体焼成させて構成される。
【0024】
図4は、本発明の高周波スイッチモジュールの参考例となる等価回路図であり、図8はその平面図であり、図9はその実施例の積層体部分の斜視図であり、図10はその内部構造を示している。
この内部構造を積層順に従って説明すると、まず、下層のグリーンシート110上には、アース電極31’がほぼ全面に形成されている。そして、側面に形成される端子電極81、83、85、87、89、91、93、95に接続するための接続部が設けられている。また、このアース電極31’には穴部9が形成されている。次に、電極パターンの印刷されていないダミーのグリーンシート120を積層する。その上のグリーンシート130には、3つのライン電極41、42、43が形成され、その上のグリーンシート140には、4つのライン電極44、45、46、47が形成されている。その上に、2つのスルーホール電極(図中丸に十字の印を付けたものがスルーホール電極である)が形成されたグリーンシート150を積層し、その上に、アース電極32’が形成されたグリーンシート160が積層される。このアース電極32’は、スルーホール電極をさけるような形状となっている。この2つのアース電極31’、32’に挟まれた領域に形成されたライン電極は適宜接続され、第1及び第2のスイッチ回路SW用の伝送線路を形成している。ライン電極42と46はスルーホール電極で接続され、等価回路の伝送線路LG1を構成し、ライン電極41と45はスルーホール電極で接続され、等価回路の伝送線路LG2を構成し、ライン電極43と47はスルーホール電極で接続され、等価回路の伝送線路LP1を構成し、ライン電極44は等価回路の伝送線路LP2を構成している。
【0025】
グリーンシート160の上に積層されるグリーンシート170には、コンデンサ用の電極61、62、63、64、65、66が形成されている。その上に積層されるグリーンシート180にもコンデンサ用の電極67、68、69、70が形成されている。その上に積層されるグリーンシート190には、コンデンサ電極71が形成されている。
更にその上には、ライン電極48、49が形成されたグリーンシート200が積層され、その上に、ライン電極50、51、52、53、54、55が形成されたグリーンシート210が積層される。更にその上のグリーンシート220には、配線パターンが形成され、そして、最上部のグリーンシート230には、搭載素子接続用のランドが形成されている。
【0026】
上側のアース電極32’が形成されたグリーンシート160の上に積層されたグリーンシート170のコンデンサ用電極の61、62、63、64、65は、アース電極32との間で容量を形成し、コンデンサ用電極61は、等価回路のCG4を、コンデンサ用電極62は、等価回路のCG3を、コンデンサ用電極63は、等価回路のCP4を、コンデンサ用電極64は、等価回路のCP3を、コンデンサ用電極65は、等価回路のCF3を構成している。
またグリーンシート170、180、190に形成されたコンデンサ電極は互の間で容量を形成し、コンデンサ電極66と70の間で、等価回路のCF4を構成し、同様にコンデンサ電極64と69の間で、等価回路のCP7を構成し、コンデンサ電極62と67の間で、等価回路のCG7を構成し、コンデンサ電極70と71の間で、等価回路のCF2を構成し、コンデンサ電極68と71の間で、等価回路のCF1を構成している。
また、グリーンシート200と210では、ライン電極48、55が等価回路のLF1を構成し、ライン電極54、56が等価回路のLF2を構成し、ライン電極49、53が等価回路のLF3を構成し、ライン電極50が等価回路のLG3を構成し、ライン電極52が等価回路のLP3を構成している。なお、ライン電極51はDCラインである。
【0027】
これらのグリーンシートを圧着し、一体焼成して積層体を得た。この積層体の側面に端子電極81、82、83、84、85、86、87、88、89、90、91、92、93、94、95、96を形成した。
この積層体の上に、ダイオードDG1、DG2、DP1、DP2、チップコンデンサCG1、CG6、CP6、CGPを搭載した。また、チップインダクタLP4、チップコンデンサCP8を搭載しているが、このLC直列回路は、搭載しなくとも良い。また、このダイオード、チップコンデンサ、チップインダクタ上には、金属ケースが被せられる。
【0028】
この参考例によれば、第1及び第2のスイッチ回路の伝送線路を積層体内に形成する際に、アース電極で挟まれた領域内に配置している。これにより、スイッチ回路と分波回路、ローパスフィルタ回路との干渉を防いでいる。そして、このアース電極で挟まれた領域を積層体の下部に配置し、アース電位を取り易くしている。そして、アースとの間に接続されるコンデンサを構成する電極を、その上側のアース電極に対向させて形成している。また、この伝送線路部分を積層体の下側に構成することにより、アース電極を積層体の下側に配置することができ、実装基板の影響を少なくすることができる。さらに、アース電極と対向させるコンデンサ形成用の容量電極をその次に配置し、上部にローパスフィルタ回路と分波回路のインダクタンス成分を配置することにより、インダクタンス成分をアース電極から離すことができ、短い伝送線路長で必要なインダクタンス値を得ることができる。これにより、高周波スイッチモジュールの小型化を図れる。
【0029】
また、この参考例の積層体の側面に形成された端子電極において、アンテナANT端子に対して積層体を2分した反対側に、GSM系の送信TX端子、受信RX端子、DCS系の送信TX端子、受信RX端子がそれぞれ形成されている。この高周波スイッチモジュールは、アンテナと送受信回路の間に配置されるので、この端子配置により、アンテナと高周波スイッチモジュール、及び送受信回路と高周波スイッチモジュールを最短の線路で接続することができ、余分な損失を防止できる。さらに、その反対側において、その半分の片側に、GSM系の送信TX端子、DCS系の送信TX端子が形成され、もう一方の片側に、GSM系の受信RX端子、DCS系の受信RX端子が形成されている。2つの送信回路、2つの受信回路は、それぞれかたまって配置されるので、高周波スイッチモジュールの送信端子どうし、受信端子どうしを近くに配置して、最短経路での接続が可能となり、余分な損失を防止できる。
【0030】
また、この参考例の積層体では、側面に形成されたアンテナANT端子、GSM系の送信TX端子、受信RX端子、DCS系の送信TX端子、受信RX端子、及び電圧端子VC1、VC2、VC3はいずれも、側面の周回方向で見た場合、各端子間にはアース端子が形成されており、各端子はアース端子で挟まれている。各入出力端子(RF端子)は、アース端子に挟まれた配置となっている。これにより、各端子間の信号の漏洩が遮断され、干渉が無くなり、信号端子間のアイソレーションが確実なものとなる。また、各辺にアース端子が有り、低損失となる構造となっている。
【0031】
上記積層構造の参考例は、図4に示した等価回路図に対応するものであるが、本発明の範囲内で図5あるいは図7に示したような他の回路とすることは、容易に構成することができる。例えば、インダクタ成分、コンデンサ成分の電極パターンを変更し、接続方法を変更することで可能である。本発明の実施例によれば、例えば、デュアルバンド携帯電話において、2つのシステムと1つのアンテナを接続する部分に用いることができ、複数の回路構成をワンチップに構成することができる。このため、複数の回路素子を別々に搭載し、接続する方法に比較し、部品点数の削減、工数の削減、小型化などの利点を有する。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、従来問題となっていた高周波スイッチモジュールから発生する高調波を簡単な回路構成で低減できる。また、本発明は、この低歪高周波モジュールを積層構造を用いることにより小型にワンチップで構成できるもので、機器の小型化と低コスト化にも貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ダイオード逆バイアス電圧対高調波発生量を示す特性線図。
【図2】 本発明を説明するための回路ブロック図。
【図3】 本発明による他の実施例の回路ブロック図。
【図4】 本発明を説明するための参考例を示す等価回路図。
【図5】 本発明による他の実施例を示す等価回路図。
【図7】 図5に示す実施例の変形例を示す等価回路図。
【図8】 図4に示した参考例の等価回路図を構成するための平面図である。
【図9】 図8の参考例の積層体部分の斜視図である。
【図10】 図8の参考例の積層体の内部構造図である。
【図11】 従来技術を示す等価回路図。

Claims (4)

  1. 第1の送受信系(低周波側)と第2の送受信系(高周波側)を有し、前記第1の送受信系を制御する第1の制御電圧端子と、前記第2の送受信系を制御する第2の制御電圧端子を有し、
    前記第1および第2の送受信系のスイッチ回路は第1と第2のダイオードをそれぞれ含み、
    各送受信系の第1のダイオードのカソードをアンテナ側に、アノードを送信端子側に接続し、また前記第2のダイオードのアノードを受信端子側に接続すると共に、前記各々の第2のダイオードのカソード側を伝送線路あるいはチップインダクタと、抵抗を介して第3の制御電圧端子に接続し、
    一方のスイッチ回路の送信時において、前記第1または第2の制御電圧端子に正の電圧を印加して、第1のダイオードと第2のダイオードを導通状態とし、前記第3の制御電圧端子から他方のスイッチ回路の第1と第2のダイオードに逆バイアスを印加することを特徴とする低歪高周波スイッチモジュール。
  2. 前記抵抗にコンデンサを並列接続し、この並列回路を接地したことを特徴とする請求項1に記載の低歪高周波スイッチモジュール。
  3. 電極パターンの形成された複数の誘電体グリーンシートを順次積層した積層体と、該積層体上に配置された前記第1及び第2のダイオードを含むチップ素子とから構成することによってワンチップ化したことを特徴とする請求項1又は2に記載の低歪高周波スイッチモジュール。
  4. 前記スイッチ回路を構成する伝送線路と、前記分波回路とをそれぞれ積層体内に電極パターンにより構成したことを特徴とする請求項3に記載の低歪高周波スイッチモジュール。
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