JP3872211B2 - 両軸受リールのリール本体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、リール本体、特に、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向と交差する軸回りに回転するスプールで釣り糸を巻き取る両軸受リールのリール本体に関する。
【0002】
【従来の技術】
両軸受リールは、一般に、リール本体と、リール本体の側板間に回転自在に配置されたスプールと、リール本体の一側に設けられたハンドルとを備えている。リール本体は、間にスプールが配置された1対の側板とこの側板を複数箇所で連結する連結部材とが一体で形成されたフレームと、フレームの両側方を覆う側カバーとを有している。
【0003】
この種の両軸受リールにおいて、側板や側カバーが側面から見て円形の丸形リールが従来知られている。このような円形のリール本体を有する丸形リールでは、従来、フレーム及び側カバーは金属製であり、円形の周面は旋盤等の工作機械により機械加工されている。ハンドル側の側板と側カバーとの間には、ハンドル軸やスプール軸を装着するための機構装着板が設けられている。
【0004】
この種の丸形リール、特に、バーチカルジギングに使用される丸形リールでは、リール本体を極力小型化し、かつギア比を極力高速化するために、リール本体のメインギアを収納する部分だけ側カバーを円形形状から径方向外方に膨出させることが行われている。この場合、側板側では、側板を径方向外方に膨出させてメインギア収納部分を覆う構造又は膨出部だけを側板とは別のカバー部材を設けて覆う構造が必要になる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
側板を径方向外方に膨出させる構造では、膨出部分が工具と干渉するので、膨出部分に連なる周面、特に膨出部分と周面との境界部分を機械加工しにくい。このため、周面が機械加工部分と未加工部分とに分かれてしまい、外観が見苦しいものになる。
【0006】
別のカバー部材を側板に設ける構成では、膨出部分が別部材で構成されるので、周面と膨出部分との境界部分まで周面を加工できる。このため、外観は良好なものになる。しかし、カバー部材を側板に取り付けるための構成が必要になり、構造が複雑になる。
【0007】
本発明の課題は、膨出部を有する両軸受リールにおいて、簡素な構造で良好な外観が得られるようにすることにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
発明1に係る両軸受リールのリール本体は、釣り竿に装着され、釣り竿の長手方向と交差する軸回りに回転するスプールで釣り糸を巻き取る両軸受リールのリール本体であって、リールフレームと、第1側カバー及び第2側カバーと、機構装着部材とを備えている。リールフレームは、交差する軸に沿って間隔を隔てて配置され間にスプールが配置され外形が円形の1対の第1側板及び第2側板と、第1側板及び第2側板を連結する複数の連結部材とを有している。第1側カバーは第1側板の外方を覆っている。第2側カバーは、第2側板の外方を覆い、第2側板と同径に形成された第1円形部と、第1円形部に対して径方向外方に膨出した第1膨出部とを有している。機構装着部材は、第2側板と第2側カバーとの間に配置され、第2側板と同径に形成され第2側板を覆う第2円形部と、第2円形部から径方向外方に膨出し第1膨出部によって生じた第2側板側の開口部を閉塞する第2膨出部とを有し、第2側カバーとの間に機構装着用の空間が形成された部材である。機構装着部材は、周縁部が軸方向外方に突出するように縁取りされている。第2側カバーは、金属製であり、機構装着部材の縁取り部分を全周にわたって外周側から覆っている。
【0009】
このリール本体では、回転伝達機構などの機構を装着するための機構装着部材に第2膨出部を設け、この第2膨出部により第1膨出部によって生じた第2側カバーと第2側板との間の開口を閉塞するようにしている。このため、リールフレームの周面全面を機械加工でき、良好な外観を得ることができる。また、第2側カバー内部に、通常設けられた機構装着部材を延長して第2膨出部を形成しているので、別のカバー部材を設ける必要がなく、簡素な構造を実現できる。
【0010】
発明2に係る両軸受リールのリール本体は、発明1に記載のリール本体において、機構装着部材には、スプールを回転させるためのハンドルの回転軸の一端が回転自在に支持されている。この場合には、機構装着部材にハンドルの回転軸の一端が支持されているので、ハンドル側に配置された第2側板の構造が簡素になる。
【0011】
発明3に係る両軸受リールのリール本体は、発明1又は2に記載のリール本体において、機構装着部材には、スプールの回転軸の一端が回転自在に支持されている。この場合には、第2側板の構造が簡素になるとともに、機構装着部材にスプール軸の一端が支持されているので、第2側カバーで一端を支持する場合に比べてスプール軸の支持間隔が短くなり、スプール軸を強固に支持できる。
【0012】
発明4に係る両軸受リールのリール本体は、発明1から3のいずれかに記載のリール本体において、機構装着用の空間には、ハンドルの回転をスプールに伝達するための回転伝達機構と、回転伝達機構に含まれるクラッチ機構を操作するためのクラッチ操作機構とが装着されている。この場合には、第2側板に回転伝達機構やクラッチ機構を装着するための構造を設ける必要がないので、第2側板の構造がさらに簡素になる。
【0013】
発明5に係る両軸受リールのリール本体は、発明1から4のいずれかに記載のリール本体において、機構装着部材は、第2側カバーにネジにより締結されている。この場合には、第2側カバーに機構装着部材が締結されているので、第2側カバーを第2側板から外しても内部に装着した機構が第2側カバー側に残って分解せず、リールの組立分解が容易になる。
【0014】
発明6に係る両軸受リールのリール本体は、発明1から5のいずれかに記載のリール本体において、機構装着部材は、第2側板にネジにより締結されている。この場合には、第2側カバーを外すと内部に装着した機構が第2側板側に残って分解せず、リールの組立分解が容易になる。また、機構装着部材が第2側カバーにも締結されている場合には、機構装着部材が第2側カバー及び第2側板に締結されているのでリール全体の剛性が高くなる。
【0015】
発明7に係る両軸受リールのリール本体は、発明1から6のいずれかに記載のリール本体において、リールフレームと、第1側カバーと、機構装着部材とはそれぞれ金属製であり、第2側カバーは金属板材をプレス加工して成形されている。この場合には、リール本体全てが金属製であるので、高級感がある外観が得られるとともに、第2側カバーがプレス加工して成形されているので、機械加工することなく良好な外観を得ることができる。
【0016】
発明8に係る両軸受リールのリール本体は、発明1から7のいずれかに記載のリール本体において、第1側カバー及びリールフレームは機械加工された円形の外周面を有している。この場合には、機械加工部位が多くなるのでより良好で高級感がある外観が得られる。
【0017】
発明9に係る両軸受リールのリール本体は、発明1から8のいずれかに記載のリール本体において、第2側カバー又は機構装着部材には、機構装着用の空間から外部に向けて排水するための排水孔が形成されている。この場合には、洗浄等の際に機構装着用の空間内に水が入っても内部に水が貯まりにくい。
【0018】
【発明の実施の形態】
図1において、本発明の一実施形態を採用した両軸受リールは、たとえば、5号の釣り糸を300m程度巻き付け可能な中型の丸型リールである。丸型リールは、リール本体1と、リール本体1の側方に配置されたスプール回転用のハンドル組立体2と、ハンドル組立体2のリール本体1側に配置されたスタードラグ3とを備えている。リール本体1には、スプール15が回転自在に装着されている。リール本体1は、竿取付脚4を介して釣り竿Rに装着され得る。
【0019】
リール本体1は、図2に示すように、リールフレーム5と、リールフレーム5の両側方に装着された第1カバー13及び第2カバー14と、リールフレーム5と第2カバー14との間に配置された機構装着板16とを有している。リールフレーム5及び第1カバー13はアルミニウム合金をダイキャスト成形することにより得られ、第2カバー14は、金属薄板をプレス成形することにより得られる。1対の側板10,11及び第1カバー13は、それぞれ側面から見て円形をなしている。
【0020】
リールフレーム5は、図4に示すように、間にスプール15が配置されスプール15の軸方向に所定の間隔をあけて配置された左右1対の側板10,11と、両側板10,11を連結する複数の連結部材12とを有している。側板10,11は、中心にスプール15がわずかに上方に偏芯して配置される偏芯孔10a,11aが形成されたリング状の部材である。側板10の外側面には、外側に開口するネジ穴10bが周方向に間隔を隔てて4カ所設けられている。側板11の外側面には、外側に開口するネジ穴11bが周方向に間隔を隔てて4カ所設けられるとともに、機構装着板16を取り付けるための外側に開口するネジ孔11cが周方向に間隔を隔てて3カ所設けられている。
【0021】
連結部材12は、たとえばリール本体1の後部と下部と上部との3か所で1対の側板10,11を連結している。このように側板10,11と複数の連結部材12とを一体で形成することで、リール本体1に大きな荷重が作用しても撓み等の変形が生じがたく、巻上げ効率の低下が抑制される。この連結部材12の外周部も側板10,11及び第1カバー13と一体で機械加工されている。
【0022】
下部の連結部材12には竿取付脚4が固定されている。竿取付脚4は、リールフレーム5の側板10,11間の中心位置Cに沿って配置されている。この中心位置Cは、スプール15の糸巻部分の中心位置でもある。後部の連結部材12には、リールを釣り竿とともに保持するための合成樹脂製のサムレスト17が装着されている。
【0023】
サムレスト17は、連結部材12の上部と後部とに接するように形成され、かつ後部が側板10,11から径方向外方、つまり後方に突出している。サムレスト17の上面後部は、下方に凸に湾曲しながら傾斜している。また、サムレスト17の上面後部の左端及び右端は、後方への突出量が左側にいくにつれて徐々に減少している。
【0024】
このような形状のサムレスト17を設け、このサムレスト17にたとえば左手の親指を置いて他の指で釣り竿Rを掴み釣り竿Rとともにリールを握ることで、バーチカルジギング時等に釣り竿Rをリールとともに確実に保持できる。
【0025】
第1カバー13は、皿状の部材であり、たとえばアルミニウム合金をダイキャスト成形して得られる。第1カバー13の中心部よりわずかに上方に偏芯した位置には軸受収納部13aが内方に突出して形成されている。軸受収納部13aには、スプール15のスプール軸25を回転自在に支持するための軸受26a(図2)が収納されている。筒状の第1カバー13の内側面の周縁部には、ネジ穴10bに対向する位置に内外を貫通する4つの段付きビス孔13bが形成されている。第1カバー13は、段付きビス孔13bから挿入されネジ穴10bにねじ込まれる4本の取付ビス35によりリールフレーム5に締結されている。
【0026】
第2カバー14は、たとえばアルミニウム合金等の金属薄板をプレス成形して得られた部材であり、側面から見て側板11と同径の円形部14aと、円形部14aから径方向外方に膨出した膨出部14bとを有している。膨出部14bは、側面視太鼓状に形成されており、内部に後述する回転伝達機構が収納されている。膨出部14bは、ハンドル軸30(後述)の装着部分を中心に軸方向外方にも膨出している。第2カバー14の円形部14aの周縁部には貫通する4つのビス孔14cが形成されている。膨出部14bには、ハンドル軸30が貫通するハンドル孔14dと、スプール軸25(後述)が貫通するスプール軸孔14eとが形成されている。さらに、膨出部14bには、スプール軸孔14eを挟んで配置された2つのビス孔14fと、先端側に配置された2つのビス孔14gとが形成されている。
【0027】
第2カバー14は、ビス孔14cから挿入され機構装着部16の凹部16c(後述)を貫通して側板11のネジ穴11bにねじ込まれる4本の取付ビス36によりリールフレーム5に締結されている。
【0028】
機構装着板16は、たとえばアルミニウム合金をダイキャスト成形することにより得られる板状の部材であり、機構装着板16と第2カバー14との間には、後述する各種機構を装着するための空間が形成されている。機構装着板16は、第2カバー14の円形部14aより小径の円形部16aと、円形部16aから径方向外方に膨出した膨出部16bとを有している。膨出部16bは、第2カバー14の膨出部14bが隙間無く被さるような形状で形成されている。機構装着板16の周縁部は軸方向外方に突出するように縁取りされており、この縁取りされた周縁部のビス孔14cに対向する位置には、4つの凹部16cが形成されている。この凹部16cは、側板11に形成されたネジ穴11bにも対向している。またビス孔14fとビス孔14gとに対向する位置には、第2カバー14の裏面に接触する位置まで延びる丸棒状の1対のガイド部16d及び1対のボス部16eが突出している。これらのガイド部16d及びボス部16eの先端部には、ネジ穴16fが形成されている。さらに、円形部16aには、3つのビス孔16iが周方向に間隔を隔てて形成されている。このビス孔16iは、側板11に形成されたネジ孔11cに対向した位置に形成されている。
【0029】
機構装着板16は、ビス孔14g,14fから挿入されネジ穴16fにねじ込まれる4本の取付ビス37により第2カバー14に締結されるとともに、ビス孔16iから挿入されネジ孔11cにねじ込まれる3本の取付ビス38によりリールフレーム5に締結されている。
【0030】
機構装着板16の円形部16aの中心部よりやや上方に偏芯した位置には、軸受収納部16gが内方に突出して形成されている。軸受収納部16gには、スプール15のスプール軸25を回転自在に支持するための軸受26b(図2)が収納されている。また、円形部16aと膨出部16bとの境界部分には、軸受収納部16hが形成されている。軸受収納部16hには、ハンドル軸30の一端を回転自在に支持するための転がり軸受26c(図2)が収納されている。また、膨出部16bの下側のボス部16eに近接した位置には、内部に貯まった水を排水するための排水孔16jが形成されている。この排水孔16jは、通常の姿勢で最も低い位置にあるので、リールを洗った時などに機構装着用の空間内に水が侵入しても内部から確実に排水できる。
【0031】
ハンドル組立体2は、図1〜図3に示すように、ハンドル軸30の先端に回転不能に装着されたクランクアーム6と、クランクアーム6の一端にクランクアーム6の一端部と直交する第1軸回りに回転自在に装着されたハンドル把手7とを有している。ハンドル組立体2において、ハンドル把手7の基端部の回転平面がクランクアーム6のハンドル軸30への固定部分の回転平面よりリール本体1側に接近している。このことにより、ハンドル把手7と釣り竿Rとの距離が従来に比べて近くなり、ハンドル把手7を回して釣り糸を巻き上げたときの釣り竿Rを回す方向のトルクが小さくなり、ハンドル巻き上げ効率の低下を効果的に抑えることができる。
【0032】
スプール15は、図2に示すように、1対の側板10,11間に回転自在に配置されている。スプール15の中心にはスプール軸25が貫通して固定されている。スプール軸25は第1カバー13及び機構装着板16に軸受26a,26bを介して回転自在に支持されている。
【0033】
機構装着板16と第2カバー14の間の空間には、ハンドル組立体2からのトルクをスプール15に伝えるための回転伝達機構20と、回転伝達機構20内に設けられたクラッチ機構21と、クラッチ機構21をオンオフ操作するためのクラッチ操作機構22とが配置されている。
【0034】
回転伝達機構20は、スプール15からハンドル組立体2側にトルクが逆に伝達された場合のトルクを規制するための回転制御機構23を含んでいる。また、側板11の中心部には糸繰り出し方向に自由回転するスプール15を制動するための遠心ブレーキ機構24が配置されている。側板10の外側で第1カバー13内には、スプール15回転時に発音させる発音機構や根がかりしたとき等にスプール15を完全にロックして糸切れしやすくするためのロック機構等が配置されている。
【0035】
回転伝達機構20は、一端にハンドル組立体2が固定されたハンドル軸30と、ハンドル軸30の他端に回転制御機構23を介して連結されたメインギア31と、メインギア31に噛み合うピニオンギア32とを有している。ピニオンギア32とメインギア31とのギア比は、1:5以上であり、スプール15のハイスピード化を図っている。
【0036】
ハンドル軸30は、スプール軸25と平行に配置されており、一端側が軸受26bにより機構装着板16に回転自在に支持されている。メインギア31は、ハンドル軸30の一端側に回転制御機構23を介して相対回転不能に連結することが可能である。このような構成では、クラッチ機構21がオンされた状態では、ハンドル組立体2からのトルクがスプール15に直接伝達される。
【0037】
クラッチ機構21は、スプール軸25の外周部にスライド自在に装着された筒状のピニオンギア32と、ピニオンギア32の一部に配置された係合溝32aとスプール軸25に配置されたピン33とを有している。スプール軸25に沿ってピニオンギア32を摺動させて、係合溝32aをピン33と係合すれば、スプール軸25とピニオンギア32との間で回転力が伝達される。この状態が連結状態(クラッチオン状態)である。係合溝32aとピン33の係合を外せば、スプール軸25とピニオンギア32との間で回転力は伝達されない。この状態が遮断状態(クラッチオフ状態)である。クラッチオフ状態では、スプール15は自由に回転する。ピニオンギア32は、クラッチ操作機構22により係合溝32aとピン33とが係合する方向すなわちクラッチオン状態に付勢されている。
【0038】
回転制御機構23は、ハンドル軸30を糸巻取方向にのみ回転させる(糸繰り出し方向の回転を禁止する)ローラ型のワンウェイクラッチ機構55と、スプール15の糸繰り出し方向の回転に対して設定した制動力を作用させるためのドラグ機構57と、ハンドル軸30を糸巻取方向にのみ回転させる爪式のラチェット機構60とを有している。ラチェット機構60は、図5に示すように、ハンドル軸30に回転不能に装着されたラチェットホイール61とラチェットホイールに噛み合い可能なラチェット爪62とを有している。
【0039】
クラッチ操作機構22は、図3に示すように、リール本体1の第2カバー14に図3に実線で示す連結姿勢と2点鎖線で示す遮断姿勢との間で揺動自在に装着されたクラッチ操作部材40を有している。また、クラッチ操作機構22は、図5に示すように、機構装着板16内の空間に配置されたクラッチプレート41及びクラッチヨーク43を有している。クラッチプレート41は、クラッチ操作部材40の揺動により連結位置と遮断位置との間で往復移動する。クラッチヨーク43は、ガイド部16dに案内されてクラッチプレート42の移動によりスプール軸25の軸方向に移動し、ピニオンギア32を連結状態と遮断状態とに切り換える。
【0040】
次に、釣用リールの使用時におけるリールの動作について説明する。
【0041】
釣り糸を繰り出す時には、クラッチ操作部材40を連結姿勢から遮断姿勢側に揺動させる。すると、クラッチ機構21がクラッチオフ状態になる。これによりスプール15が自由回転状態になり、ジグ(仕掛け)の自重によりスプール15が糸繰り出し方向に回転し、釣り糸がスプール15から繰り出される。ジグが海底に到達するとハンドル組立体2を糸巻取方向に回転させてバーチカルジギングを開始する。ハンドル組立体2を糸巻取方向に回転させると、図示しないクラッチ復帰機構によりクラッチオン状態になる。
【0042】
バーチカルジギングを行うときには、たとえば、左の脇に釣り竿Rの図示しない後端部を挟み、リール本体1の後部に固定されたサムレスト17に左手の親指を置き、残りの指で釣り竿Rを掴んでリールと釣り竿Rとを保持し、左手で釣り竿Rをしゃくりつつ右手でハンドル組立体2のハンドル把手7をつまみ、高速でハンドル軸30を回すポンピング動作を繰り返す。
【0043】
ハンドル組立体2を糸巻取方向に回転させると、ハンドル組立体2の回転がハンドル軸30からワンウェイクラッチ機構55、ドラグ機構57を介してメインギア31にそのまま伝達される。このときクラッチ機構21はクラッチオン状態であるため、メインギア31の回転はピニオンギア32からスプール15に伝達されて、釣り糸が巻き上げられる。このとき、ワンウェイクラッチ機構55及びラチェット機構60では、回転が糸巻取方向であるので回転を許容する。
【0044】
次に、魚の引きなどで釣り糸が繰り出される際には、スプール15の回転がメインギア31に伝達され、ドラグ機構57を介してハンドル軸30およびワンウェイクラッチ機構55に伝わる。ワンウェイクラッチ機構55ではハンドル軸30の逆転が禁止される。魚の引きが弱ければ、スプール15は回転せず釣糸が引き出されることもない。そして、魚の引きが強くなりスプール15の回転力が大きくなると、伝達される回転力がドラグ機構57の設定回転抵抗力を超える。すると、ドラグ機構57で滑りが生じるので、メインギア31を含むスプール15側は回転を始める。このとき、スプール15には常にドラグ機構57から一定の抵抗力すなわちドラグ力が作用する。
【0045】
このような動作を行うとき、機構装着板16が第2カバー14とリールフレーム5とに締結されているので、リール本体1の強度が高くなり、リールに高負荷が作用しても、巻き上げ効率が落ちたり、スプール15の回転効率が落ちたりしにくい。
【0046】
〔他の実施形態〕
(a) 前記実施形態では、高級感を得られる外観にするためにリール本体1の全てを金属製にしたが、リール本体の全て又は一部を合成樹脂又は繊維強化樹脂製にしてもよい。
【0047】
(b) 前記実施形態では、機構装着板16を第2カバー14及びリールフレーム5のいずれにもネジ止めしたが、一方だけにネジ止めしてもよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、機構装着部材に第2膨出部を設け、この第2膨出部により第1膨出部によって生じた第2側カバーと第2側板との間の開口を閉塞するようにしている。このため、リールフレームの周面全面を機械加工でき、良好な外観を得ることができる。また、通常、第2側カバー内部に設けられた機構装着部材を延長して第2膨出部を形成しているので、別のカバー部材を設ける必要がなく、簡素な構造を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態による両軸受リールの斜視図。
【図2】 その平面断面図。
【図3】 その側面図。
【図4】 リール本体の分解斜視図。
【図5】 リールの側面断面図。
【符号の説明】
1 リール本体
2 ハンドル組立体
5 リールフレーム
10,11 側板
12 連結部材
13 第1カバー
14 第2カバー
14a,16a 円形部
14b,16b 膨出部
15 スプール
16 機構装着板
20 回転伝達機構
22 クラッチ操作機構
25 スプール軸
30 ハンドル軸
35〜38 取付ビス

Claims (9)

  1. 釣り竿に装着され、前記釣り竿の長手方向と交差する軸回りに回転するスプールで釣り糸を巻き取る両軸受リールのリール本体であって、
    前記交差する軸に沿って間隔を隔てて配置され間に前記スプールが配置され外形が円形の1対の第1側板及び第2側板と、前記第1側板及び前記第2側板を連結する複数の連結部材とを有するリールフレームと、
    前記第1側板の外方を覆う第1側カバーと、
    前記第2側板の外方を覆い、前記第2側板と同径に形成された第1円形部と、前記第1円形部から径方向外方に膨出した第1膨出部とを有する第2側カバーと、
    前記第2側板と前記第2側カバーとの間に配置され、前記第2側板と同径に形成され前記第2側板を覆う第2円形部と、前記第2円形部から径方向外方に膨出し前記第1膨出部によって生じた前記第2側板側の開口部を閉塞する第2膨出部とを有し、前記第2側カバーとの間に機構装着用の空間が形成された機構装着部材とを備え、
    前記機構装着部材は、周縁部が軸方向外方に突出するように縁取りされており、
    前記第2側カバーは、金属製であり、前記機構装着部材の縁取り部分を全周にわたって外周側から覆っている、両軸受リールのリール本体。
  2. 前記機構装着部材には、前記スプールを回転させるためのハンドルの回転軸の一端が回転自在に支持されている、請求項1に記載の両軸受リールのリール本体。
  3. 前記機構装着部材には、前記スプールの回転軸の一端が回転自在に支持されている、請求項1又は2に記載の両軸受リールのリール本体。
  4. 前記機構装着用の空間には、前記ハンドルの回転を前記スプールに伝達するための回転伝達機構と、前記回転伝達機構に含まれるクラッチ機構を操作するためのクラッチ操作機構とが装着されている、請求項1から3のいずれかに記載の両軸受リールのリール本体。
  5. 前記機構装着部材は、前記第2側カバーにネジにより締結されている、請求項1から4のいずれかに記載の両軸受リールのリール本体。
  6. 前記機構装着部材は、前記第2側板にネジにより締結されている、請求項1から5のいずれかに記載の両軸受リールのリール本体。
  7. 前記リールフレームと、前記第1側カバーと、前記機構装着部材とはそれぞれ金属製であり、前記第2側カバーは金属板材をプレス加工して成形されている、請求項1から6のいずれかに記載の両軸受リールのリール本体。
  8. 前記第1側カバー及び前記リールフレームは機械加工された円形の外周面を有している、請求項1から7のいずれかに記載の両軸受リールのリール本体。
  9. 前記第2側カバー又は機構装着部材には、前記機構装着用の空間から外部に向けて排水するための排水孔が形成されている、請求項1から8のいずれかに記載の両軸受リールのリール本体。
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