JP3870876B2 - 半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体装置に関するものであり、特にウェハーレベルでパッケージングを行い、最終段階で個片化することによって製造される半導体装置(ウェハーレベルCSP)の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、半導体パッケージには、まず、シリコンウェハーを個片化して作製した半導体素子を用いて、いわゆる後工程によりパッケージ化する方法が主力であったが、この方法による限り、大口径のシリコンウェハーを使用しても、1パッケージあたりの組立コストは変化しないため、近年、技術進歩の著しいウェハー大口径化に伴うコストダウンのメリットを享受することができないという問題があった。これに対して、外部接続用端子を有する複数の半導体素子を形成したウェハーを封止樹脂で封止して樹脂層を形成する樹脂封止工程と、前記ウェハーを前記樹脂層と共に切断して個々の半導体素子に分離する分離工程とを、少なくとも具備する製造方法により製造される半導体装置、即ち、個片化する前のシリコンウェハーの段階でパッケージングを行った後に、個片化することによって製造される半導体装置であるウェハーレベルCSP(チップサイズパッケージ)では、ウェハー大口径化の技術トレンドの進展に伴い、大幅なコストダウンが図れるため、最近、特に、注目を浴びており、近年のトレンドである軽薄短小パッケージの究極の姿として開発が盛んに進められている。
【0003】
かかるウェハーレベルCSPとして作製された半導体装置としては、米国特許第6347947号明細書において、開示された図6、図7示すような構造が例示できる。即ち、図6は、ウェハー(半導体素子)1上の接続バンプ部3を封止用樹脂層5aでカバーし、その上端を露出させた上で、別のコンタクト用ハンダボールを外部接続用端子4として形成させた構造、図7はウェハー(半導体素子)1上の外部接続ボール4aの一部を封止用樹脂層5aでカバーしつつ、接続用として、その一部を露出させた構造である。
【0004】
しかしながら、かかる構造を有する半導体装置においても、依然として、以下のような解決すべき問題点を残すものであった。
【0005】
(1) ウェハー段階でウェハー1のアクティブ面2を樹脂封止後、切断するものであり、個片化工程前にウェハー1を裏面グラインディング等によって厚みを減らし、より薄型のパッケージを製造することができる反面、封止用樹脂層5aとウェハー(半導体素子)1の線膨張係数の不一致に起因する界面残留応力により、温熱ストレス環境で界面剥離不良等を起こしやすく、サイズの大きなパッケージには適用し難い。
【0006】
(2)パッケージ全体としての線膨張係数が小さいため、サイズの大きなパッケージでこの構造を構成した場合、マザーボードとのマッチングが悪く、所謂2次実装信頼性が、通常のCSP(チップサイズパッケージ)と比較して劣る。
【0007】
(3)裏面に半導体素子(半導体チップ)1の角が露出しているため、高速マウンタ等を用いて他の部品と同時実装するとパッケージ角の欠けやクラックが起こりやすい。
【0008】
このような問題点に対して、既に、図8〜図10に示すような改良を加えた構造が提案されている。例えば、特許第3137322号明細書では、このような構造の半導体装置の製造方法として、モールド樹脂を用いた、ウェハー(半導体素子)1の表面を樹脂封止する方法が開示されている。
【0009】
即ち、図8及び図9の構造では、温熱ストレス環境下で発生する反り応力に対応するため、ウェハー(半導体素子)1の裏面6に補強層12を形成するもので、図8は裏面6に樹脂層12aを、図9は金属等の補強板12bをウェハー1の裏面6に形成したものである。このような構造を採用することにより、温熱ストレス環境下での反りを低減でき、且つ、パッケージ全体としての線膨張係数を大きくできるため、結果的に、2次実装信頼性が改良でき、更には、裏面6が補強層12で保護されているため、高速マウンタでも取り扱いやすいという利点があるが、各封止用樹脂層5a、12aとウェハー(半導体素子)1との界面における樹脂層の硬化時に発生する残留応力が低減されるわけではないので、サイズの大きなパッケージに適用した場合に、界面剥離を起こしやすいという欠点はこのような構造を採用するだけでは克服することができない。
【0010】
一方、図10も、 従来例に係る半導体装置の構造を示すもので、剥離不良を起こしやすいパッケージ端面13が樹脂層14で補強された構造を示す断面図である。これは、ウェハー(半導体素子)1の表面の樹脂モールドの前に、ウェハー1を部分ダイシングすることにより、上記(1)の問題点に対応しようとするものである。即ち、この構造では、剥離不良を起こしやすいパッケージ端面13が樹脂層14で補強されているので、よりサイズの大きなパッケージに適する構造とも考えられるが、封止工程の後に発生する反り応力により、ウェハー1のクラック等が起こりやすく、また上記した(2)、(3)の課題は未解決のまま残されることとなる。
【0011】
以上のような理由から、ウェハーレベルCSPは大きなコストメリットが期待されるにも関わらず、比較的サイズの小さなパッケージにのみ、その応用が限定されているというのが現状である。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記事由に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、大型パッケージにも適用できる生産性、信頼性等に優れた半導体装置(ウェハーレベルCSP)の製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1に係る半導体装置の製造方法にあっては、外部接続用端子を有する複数の半導体素子を形成したウェハーを封止樹脂で封止して樹脂層を形成する樹脂封止工程と、前記ウェハーを前記樹脂層と共に切断して個々の半導体素子に分離する分離工程とを、少なくとも具備する半導体装置の製造方法であり、前記樹脂封止工程において、前記外部接続用端子が形成された複数の半導体素子のアクティブ面が存在するウェハー表面では、ガラス転移温度が40℃〜100℃で、且つ、フィラー充填率が60質量%以上、80質量%以下の熱硬化性樹脂組成物硬化体でなる熱硬化性樹脂層をコーティング法により形成し、前記アクティブ面と反対側の面であるウェハー裏面では、熱硬化性樹脂組成物よりなるフィルム状材料を貼り付けるラミネート法により熱硬化性樹脂層を形成することを特徴とするものである。なお、ここでいうアクティブ面とは、半導体素子上の半導体機能を形成してある面をいい、裏面とは、半導体素子上のアクティブ面と反対側の面をいう。一方、ここでいう熱硬化性樹脂層とは、熱硬化性樹脂組成物硬化体よりなる絶縁層をいう。また、ここでいう熱硬化性樹脂組成物とは、未硬化の熱硬化性樹脂の他、フィラー等を含んでなり、硬化後に熱硬化性樹脂組成物硬化体よりなる絶縁層を形成する混合物(溶媒を除く)をいう。
【0014】
請求項2に係る半導体装置の製造方法にあっては、請求項1記載の半導体装置の製造方法において、前記外部接続用端子がハンダボールを加工して形成されていて、該ハンダボールのボールマウント工程時のフラックスとして、フラックス機能を有する熱硬化性樹脂を用いることを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づき説明する。なお、本発明の半導体装置の製造方法は、下記の実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。ここで、図1は、本発明の典型的実施形態である半導体装置の断面図を示している。一方、図2は、本発明の図1に示した実施形態と異なる第2の実施形態である半導体装置を示す断面図である。図3は、本発明の上記と異なる第3の実施形態を示す断面図である。図4は、本発明の更に異なる第4の実施形態を示す断面図である。図5は、補強樹脂層9を形成する方法を示すもので、(a)〜(e)は、かかる補強樹脂層9を形成する各工程を示す断面図である。図6は、従来例に係る半導体装置の構造を示すもので、ウェハー(半導体素子)1上の接続バンプ部3を封止用樹脂層5aでカバーし、その上端を露出させた上で、別のコンタクト用ハンダボールを外部接続用端子4として形成させた構造を示す断面図である。図7は、従来例に係る半導体装置の構造を示すもので、ウェハー(半導体素子)1上の外部接続ボール4aの一部を封止用樹脂層5aでカバーしつつ、接続用として、その一部を露出させた構造を示す断面図である。図8R>8は、従来例に係る半導体装置の構造を示すもので、ウェハー(半導体素子)1の裏面6に補強層12である樹脂層12aを形成した構造を示す断面図である。図9は、従来例に係る半導体装置の構造を示すもので、ウェハー(半導体素子)1の裏面6に補強層12である金属等の補強板12bを形成した構造を示す断面図である。図10は、従来例に係る半導体装置の構造を示すもので、剥離不良を起こしやすいパッケージ端面13が樹脂層14で補強された構造を示す断面図である。
【0016】
即ち、図1で は、半導体素子1のアクティブ面2に外部接続のための接続バンプ部3が形成されており、この接続バンプ部3にさらに外部接続用端子4が接続されている。また、接続バンプ部3は、熱硬化性樹脂層5によって、外部接続用端子4との接続面を除いて埋設されている。また、半導体素子1の裏面6にも熱硬化性樹脂層7が形成されている。同様に、図2では、半導体素子1のアクティブ面2上に直接、外部接続用端子4が形成されている。通常、接続バンプ部3は、銅、ハンダ等の材質よりなるものが、ペースト印刷、スパッタリング、メッキ等の方法で形成され、一方、外部接続用端子4は、通常、ハンダボールを用いて形成される。
【0017】
図1、図2に 示す半導体装置は、ウェハーレベルで形成され、製造工程の最終段階でA、Bで示す部位で、ダイシングにより個片化されることとなる。熱硬化性樹脂層5、7は、上記課題解決に寄与する限りにおいて、相互に異なる組成のものであっても、差し支えないが、半導体装置を構成する半導体素子(半導体チップ)1の表裏の応力バランスを保つためには、同一または近似した組成のものであることがより好ましいと言える。
【0018】
熱硬化性樹脂層5の厚みとしては、30μm〜300μm程度が適当であり、さらに、好ましくは、70μm〜150μmである。即ち、30μm以下であると金属ポスト(又は、ハンダバンプ)である接続バンプ部3または外部接続用端子4の根本を補強する効果が得られず、またパッケージ全体の線膨張係数が小さくなるため、パッケージのサイズを大型化した際の2次実装信頼性が低下し、好ましくない。一方、この厚みが、300μmを越えると、工程中に発生する反りが大きくなり、好ましくない。半導体装置を構成する半導体素子(半導体チップ)1の表裏の応力バランスについては、最終的な反りが小さくなるように設計すべきであり、上下樹脂層が同じ種類のものを用いる場合には、同じ厚みであることがこの観点からは、好ましい。なお、ここでいう樹脂層の厚みは最終パッケージにおけるものであり、製造工程中の塗布厚み等については、厚すぎて反りが大きくなり過ぎる等のハンドリング上の支障が生じない限りにおいて特に制限されるものではない。
【0019】
さらに、具体的には、熱硬化性樹脂層5については、硬化後のガラス転移温度(Tg)が、40℃〜100℃で、且つ、フィラー充填率が、60質量%以上、80 質量%以下の熱硬化性樹脂組成物を使用することを必須として形成される。即ち、ガラス転移温度(Tg)が、40℃以下のものを用いると、接続バンプ部3または外部接続用端子4の根本を補強する効果が得られず、大型の半導体装置に適用した際の2次実装信頼性が得られない上、パッケージのボール強度が低下してしまうおそれがある一方、硬化後のガラス転移温度(Tg)が、100℃以上の熱硬化性樹脂組成物を用いると、熱硬化性樹脂層5とウェハー(半導体素子)1との界面に残留する硬化応力が過大となり、大型の半導体装置に適用した際に、耐熱衝撃性を確保するのが難しくなり、熱硬化性樹脂層5とウェハー(半導体素子)1との界面で界面剥離を起こす原因となるおそれがあるからである。特に、本発明の半導体装置においては、硬化後のガラス転移温度(Tg)が、100℃未満の熱硬化性樹脂組成物で熱硬化性樹脂層5を構成することにより内部応力、特に、熱硬化性樹脂層と半導体素子との界面に残留する硬化応力を緩和し得る点に特徴を有するものである。
【0020】
さらに、この熱硬化性樹脂組成物のフィラー充填率を80質量%以上とすると、硬化前においても実質的に流動性を確保できない一方、フィラー充填率が60質量%以下のものを用いると、実質的に、接続バンプ部3または外部接続用端子4の根本を補強する効果が得られず、大型の半導体装置に適用した際の2次実装信頼性が低下するのみならず、パッケージのボール強度が低下してしまうおそれがあるからである。
【0021】
これに対して、本発明に係る半導体装置の製造方法にあっては、アクティブ面2の熱硬化性樹脂層5を、ガラス転移温度が、40℃〜100℃で、且つ、フィラー充填率が、60質量%以上、80質量%以下の熱硬化性樹脂組成物硬化体で形成することにより、接続バンプ部、或いは、外部接続用端子の根本を補強する効果を確保できる一方、内部応力、特に、熱硬化性樹脂層と半導体素子との界面に残留する硬化応力を緩和し得ることとなる。
【0022】
一方、熱硬化性樹脂層7についても、後述するウェハー(半導体素子)1と熱硬化接合可能なフィルム状材料を使用するラミネート工程による場合を除いて、その厚みとしては、30μm〜300μm程度が適当であり、さらに、好ましくは、70μm〜150μmである。また、この場合において、熱硬化性樹脂層7を構成する熱硬化性樹脂組成物硬化体についても、上記した熱硬化性樹脂層5と同様の理由により、硬化後のガラス転移温度(Tg)が、40℃〜100℃で、且つ、フィラー充填率が、60質量%以上、80質量%以下の熱硬化性樹脂組成物を使用することにより形成されることを参考例として例示する。この結果、裏面6の熱硬化性樹脂層7においても、内部応力、特に、熱硬化性樹脂層と半導体素子との界面に残留する硬化応力を緩和することが可能となる。なお、ラミネート(法)工程で形成した場合には、熱硬化性樹脂層7を構成する熱硬化性樹脂組成物硬化体についてはガラス転移温度(Tg)やフィラー充填率を特に限定する必要がないものである。
【0023】
かかる熱硬化性樹脂層5、7に使用可能な熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂等が例示でき、特に限定されないが、密着性と低収縮性を兼ね備えた樹脂としてエポキシ樹脂が最も好ましい。更に、使用可能なエポキシ樹脂としては、特に限定されないが、グリシジル基を分子中に2個以上有するものが、好適に使用可能である。グリシジル基を分子中に2個以上有するエポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールE型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ナフタレン型エポキシ樹脂、ポリエチレングリコール型エポキシ樹脂、ポリプロピレングリコール型エポキシ樹脂、グリシジルアミン型エポキシ樹脂、ヒダントイン型エポキシ樹脂等を例示できる。また、硬化剤としては、フェノール化合物、芳香族アミン化合物、アミド類、酸無水物化合物、イミダゾール類、ジシアンジアミド、ヒドラジン類を例示することができる。これに、反応促進剤、単官能エポキシ樹脂、難燃剤、希釈剤、カップリング剤、顔料、改質剤等が配合されていても良い。また、使用可能なフィラーとしては、シリカ、アルミナ、水和アルミナ、タルク、炭酸カルシウム等を例示できるが、高純度、低線膨張係数を有する溶融シリカがもっとも好適に使用可能である。
【0024】
図1、図2に 示した半導体装置におけるアクティブ面の熱硬化性樹脂層5の形成方法は、コーティング法が必須であり、裏面の熱硬化性樹脂層7の形成方法としては、液状樹脂を用いたコーティング法が参考例として例示され、フィルム状樹脂を用いた場合は、ラミネート法が必須である。
【0025】
一方、上記したガラス転移温度(Tg)が、40℃〜100℃で、且つ、フィラー充填率が、60質量%以上、80質量%以下の熱硬化性樹脂を使用する場合においては、液状樹脂を用いたコーティング法、例えば、スピンコーティング法、或いは、スクリーン印刷等の印刷法によって特に有利に形成することができる。即ち、例えば、金型を用いた成形による場合は、粉体樹脂による成形では、脱型時に樹脂がダメージを受けやすく、また、液状樹脂を選択した場合は、フィラー量が多いために高粘度になりやすく、ハンドリングが煩雑となる等の問題があるが、上記した印刷法によれば、これらを回避できるのみならず、例えば、上記した日本特許第3137322号明細書において開示された、モールド樹脂によるウェハー(半導体素子)1表面の樹脂封止では、達成困難なガラス転移温度(Tg)が、100℃未満の熱硬化性樹脂層の形成も比較的容易になし得るからである。
【0026】
一方、かかる液状樹脂を使用した典型的なコーティング法である印刷工程においては、塗布層内部にボイド等が発生することを回避するため、50torr以下の減圧雰囲気下で行なう所謂、真空印刷によることが好ましい。50torr以上だと、真空印刷の効果が少なく、樹脂層内部にボイドを包含し易いためである。また、加熱硬化についても、これを、1.5〜10Kgf/cm2程度の加圧条件下で行うことが好ましい。1.5Kgf/cm2程度以下であると、樹脂層内部にボイドを含みやすく、10Kgf/cm2程度以上で加熱硬化するためには、装置を大型化することが必要となるためである。
【0027】
かかる液状樹脂を用いた印刷法による場合、塗布厚みのばらつきが生じ易いため、塗布、硬化後に所定の厚みに調整することが好ましい。その方法としては、グラインディング、化学的エッチング、プラズマエッチング等の種々の方法を用いることができるが、操作の簡便さ等の観点からは、グラインディングが最も好ましい。
【0028】
このように、本発明の半導体装置の参考例においては、アクティブ面2、裏面6ともに、これをコーティング法により形成した熱硬化性樹脂層で封止することにより、フィラー充填率の高い液状樹脂を使用して、ガラス転移温度(Tg)が、100℃未満の熱硬化性樹脂層による半導体素子の封止も比較的容易になし得ることとなる。
【0029】
一方、図1、図2に示した本発明の半導体装置を構成するウェハー(半導体素子)1の裏面6に形成する熱硬化性樹脂層7に限定して言えは、ウェハー(半導体素子)1と熱硬化接合可能なフィルム状材料とのラミネート工程で、特に好適に形成することができる。即ち、フィルム状の材料を使用することにより、均一膜厚の熱硬化性樹脂層7を生産性良く得ることができるからである。
【0030】
即ち、この熱硬化性樹脂層7を設けることにより、半導体装置を構成する半導体素 子(半導体チップ)1の表裏の応力バランスを保ち、且つ、高速マウンタ等の工程での半導体素子(半導体チップ)1裏面のダメージを軽減することができるが、かかる目的を達成するためには、この熱硬化性樹脂層7の膜厚が、20μm以上であることが好ましいが、膜厚が、100μm以上になると、ウェハー(半導体素子)1に対する応力が大きくなり、これによる界面剥離等の発生が無視できなくなる。かかる熱硬化性樹脂フィルムの素材としては、特に限定されないが、密着性に優れたエポキシ樹脂フィルムが好適に使用可能である。さらには、この場合においても、フィラーを含有する熱硬化性樹脂フィルムを使用することが一層好ましい。フィラーを含有する熱硬化性樹脂フィルムを使用することにより半導体素子(半導体チップ)1の裏面の表面硬度が増し、上記した高速マウンタ等の工程に対する適応性をさらに向上させることができるからである。
【0031】
また、この場合において、ウェハー(半導体素子)1の 裏面6と熱硬化性樹脂フィルムとの接着は、ラミネート工程により、より効果的に行なうことができる。即ち、例えば、プレスによる接着では、脆いウェハー(半導体素子)1にダメージを与えてしまう可能性が高いためである。ラミネート工程による場合、張り合わせ圧力の小さいロールラミネータでも接着可能であるが、より好ましくは、実質的に無圧のラミネータを用いて行なうことが好ましく、特に、張り合わせ欠陥が無く、ボイド等が防止できる、所謂、真空ラミネータ装置を用いることが更に好ましい。
【0032】
このように、本発明の半導体装置の製造方法にあっては、裏面6の熱硬化性樹脂層7を熱硬化性樹脂組成物よりなるフィルム状材料とのラミネート工程で形成し得るので、ウェハー(半導体素子)1にダメージが少ないフィルムを用いたラミネート工程により、均一膜厚の熱硬化性樹脂層を生産性良く得ることが可能となる。
【0033】
一方、図2に示した実施形態においても、ウェハー(半導体素子)1のアクティブ面2に外部接続用端子4が形成されており、その根本側は、熱硬化性樹脂層5によって覆われているが、外部接続用端子4の一部は、外部接続のために熱硬化性樹脂層5から露出した構造になっている。また、図1に示した実施形態と同様に、裏面6にも熱硬化性樹脂層7が形成されている。この実施形態においても、熱硬化性樹脂層5、7の役割、要求される特性、形成方法、効果等は、上記図1に示した実施形態と略同様である。
【0034】
これに対して、図3は、本発明の上記と異なる第3の実施形態を示す断面図である。即ち、この実施形態では、ウェハー(半導体素子)1のアクティブ面2に外部接続のための接続バンプ部3が形成されており、この接続バンプ部3にさらに外部接続用端子4が接続されている。また、接続バンプ部3は、熱硬化性樹脂層5によって、外部接続用端子4との接続面を除いて埋設されている。一方、ウェハー(半導体素子)1の裏面6には、熱伝導性の良好な接着剤層8を介して、金属層15が形成されている。
【0035】
かかる半導体装置は、通常、ウェハーレベルで形成され、最終段階でA、B部が、ダイシングにより個片化されることによって、製造される。この場合においても、熱硬化性樹脂層5については、硬化後のガラス転移温度(Tg)が、40℃〜100℃で、且つ、フィラー充填率が、 60質量%以上、80質量%以下の熱硬化性樹脂組成物を使用し、上記実施形態と同様に、印刷法により好適に形成される。また、この熱硬化性樹脂層5の厚みについても、上記実施形態の場合と同様の理由から、30μm〜300μm程度が適当であり、さらに、好ましくは、70μm〜150μmである。
【0036】
一方、裏面6に形成される熱伝導性の接着剤層8の厚みは、10μm〜100μmが好ましい。即ち、これが10μm未満であると、製造工程上でピンホール等が発生しやすく、充分な接着強度が確保できない場合がある一方、100μmを越えると、パッケージの反りが大きくなるためである。
【0037】
また、金属層15を構成する金属としては、特に限定されないが、熱放散性に優れ、安価な銅やアルミニウムが好適に使用可能である。金属層15の厚みは50μm〜300μmが好ましい。即ち、50μm未満であると、本来の目的である機械的補強効果が充分に得られない一方、これが300μmを越えると、パッケージの反りが大きすぎたり、接着剤層8あるいは、ウェハー(半導体素子)1に過大な応力が発生し、不良の原因となる場合がある。
【0038】
このように、本実施形態に係る半導体装置にあっては、裏面の熱硬化性樹脂層である、接着剤層8の外側に金属層15を有するので、機械的補強効果を充分に確保し得ると共に、効率的に、熱を放散できることとなる。
【0039】
図4は、本発明の更に異なる第4の実施形態を示す断面図である。即ち、図4に示す実施形態は、図1で示した実施形態において、ウェハー(半導体素子)1のアクティブ面2の外部接続用端子4(通常、ハンダボールが使用される)の根本部に、さらにこれを包み込むように、補強樹脂層9が熱硬化性樹脂層5と連続、一体化するように形成されている構造を有するものである。図5は、補強樹脂層9を形成する方法を示すもので、(a)〜(e)は、かかる補強樹脂層9を形成する各工程を示す断面図である。即ち、補強樹脂層9は以下のように形成される。
(1)ウェハー(半導体素子)1のアクティブ面2の上の熱硬化性樹脂層5から露出している接続バンプ部3のパターンに対応した開口部11を有するマスク10を、位置合わせして重ねあわせる(図5(a))。
(2)印刷法等によりフラックス機能を有する熱硬化性樹脂9aをパターン塗布する(図5(b))、(図5(c))。
(3)フラックス機能を有する熱硬化性樹脂9aにより形成されたパターンに対応して所定のハンダボール4bを搭載する(図5(d))。
(4)これを、通常のハンダボールマウント工程と同様に、リフロー処理することによって、図4で示したボール補強構造である補強樹脂層9を有する構造が形成される(図5(e))。
【0040】
この場合において、マスク10としては、通常のフラックス印刷の場合と同じく、ステンレスまたはアルミニウムで作られたメタルマスクを使用することが好ましいが、特に、これらのみに限定されるものではない。また、フラックス機能を有する熱硬化性樹脂9aによるパターン形成についても、印刷法のみに限定されるものではなく、上記課題解決に寄与する限りにおいて、何ら制限がないことは勿論である。
【0041】
このように、図5(a) 〜(e)に示した補強樹脂層9を形成する工程は、ボールマウント工程において、通常のハンダフラックスに代えて、フラックス機能を有する熱硬化性樹脂9aを使用することにより達成されるというものである。この結果、本発明の上記各実施形態におけるボールマウント工程において、通常のハンダフラックスに代えて、フラックス機能を有する熱硬化性樹脂9aを使用することにより、対応する補強樹脂層9を形成し得ることとなる。
【0042】
使用可能なフラックス機能を有する熱硬化性樹脂9aとしては、特に制限されないが、相溶性を有するフラックス化合物を添加したエポキシ樹脂組成物、ポリエステル樹脂組成物等を例示できる。
【0043】
このように、本発明の半導体装置においては、外部接続用端子4を形成する際のハンダボールのボールマウント工程時のフラックスとして、フラックス機能を有する熱硬化性樹脂を用いることにより、ボール補強構造である補強樹脂層を容易且つ簡便に形成することができ、接続バンプ部、或いは、外部接続用端子の根本を補強する効果をさらに強化できることとなる。
【0044】
【実施例】
以下、本発明の上記各実施形態の半導体装置についての実施例を、比較例を交えて具体的に説明する。
【0045】
[参考例となる実施例1] 2×3mmの最小単位を持ち、約0.5mmピッチで10個の共晶ハンダバンプ(融点183℃、150μmΦ)が形成されているデジーチェイン TEGを作り込んだ4インチのシリコンウェハー(厚さ450μm)を用いて、ウェハーレベルCSPの組立を行った。このシリコンウェハー(半導体素子)のアクティブ面に、厚さ0.3mmのメタルマスクを用いて、1torrの減圧条件下で樹脂印刷を行った。印刷用樹脂として、硬化後のTgが46℃、フィラー 含有率が、75質量%の液状エポキシ樹脂組成物であるXV−5381−12(松下電工(株)製)を用いた。なお、ここでいうエポキシ樹脂組成物とは、エポキシ樹脂、硬化剤、硬化促進剤を含んでなり、硬化後に絶縁層を形成する未硬化の混合物(溶媒を除く)をいう。また、上記した液状エポキシ樹脂組成物の硬化後のTgの測定については、このエポキシ樹脂組成物を100℃で、1時間硬化した後に150℃で、3時間硬化して1mm×5mm×50mmの試験片を作製した後、これを粘弾性スペクトロメーター(セイコー電子工業株式会社製DMS110)により5℃/分の速度で昇温した際の測定値〔tanδのピーク温度〕 を用いた。
【0046】
印刷後、5Kgf/cm2の条件下で窒素ガスをパージした加圧オーブン内で、80℃で1時 間加熱した後、更に150℃で6時間加熱して上記印刷用樹脂を加熱硬化した。加熱硬化後、80μm程度のパッケージ反りが認められたが、真空吸着によりフラット化した形で、厚さが、100μmになるまで、グラインディングした。グラインディングした後は、パッケージ反りは全く認められなかった。次に、ウェハー(半導体素子)の裏面(アクティブ面の反対側の面)に、上記と全く同じ方法により、100μmの厚みの樹脂層を形成した。このようにして得られた、表裏両面に樹脂層が形成された上記ウェハーのアクティブ面に露出しているハンダバンプ上に、0.35mmΦのハンダボールを、通常の方法でボールマウントし た。これを、通常の方法でダイシングして、図1に示した断面構造を有するウェハーレベルCSPを得た。なお、ダイシングに当たっては、ダイシング幅を調整し、2×3mm、6×6mm、8×9mm、12×12mm角の各サイズのパッケージが得られるようにした。
【0047】
[参考例となる実施例2] 実施例1において、アクティブ面、裏面の両面にTgが75℃、フィラー含有率が、70質量%の液状エポキシ樹脂組成物であるXV−5380(松下電工(株)製)を用いたこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0048】
[参考例となる実施例3] 実施例1において、アクティブ面には印刷用樹脂として、硬化後のTgが46℃、フィラー含有率が、75質量%の液状エポキシ樹脂組成物である XV−5381−12(松下電工(株)製)を用い、裏面にはTgが75℃、フィラー含有率が、70質量%の液状エポキシ樹脂組成物であるXV−5380 (松下電工(株)製)を用い、且つ、印刷時に厚さが、0.1mmのメタルマスクを用い、硬化後のグラインディングを行わないプロセスを採用したこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0049】
[参考例となる実施例4] 実施例1において、印刷を常圧下で実施したこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0050】
[参考例となる実施例5] 実施例1において、樹脂の硬化反応を常圧下で実施したこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0051】
[参考例となる実施例6] 実施例1において、印刷を常圧下で実施し、且つ硬化反応を常圧下で実施したこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0052】
[比較例7] 実施例1において、アクティブ面、裏面の両面にTgが61℃で、フィラーを添加していない液状エポキシ樹脂組成物であるLA60K(松下電工(株)製)を用いたこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0053】
[比較例8] 実施例1において、アクティブ面、裏面の両面にTgが164℃、フィラー含有率が、76質量%の液状エポキシ樹脂組成物であるCV5423A(松下電工(株)製)を用いたこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0054】
[比較例9] 実施例1において、アクティブ面、裏面の両面にTgが125℃、フィラー含有率が、40質量%の液状エポキシ樹脂組成物であるCV5186ST(松下電工(株)製)を用いたこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0055】
[実施例7] 2×3mmの最小単位を持ち、約0.5mmピッチで10個の共晶ハンダバンプ(融点183℃、150μmΦ)が形成されているデジーチェイ ンTEGを作り込んだ4インチシリコンウェハー(厚さ450μm)を用いて、ウェハーレベルCSPの組立を行った。このウェハーのアクティブ面に、厚さ0.3mmのメタルマスクを用いて、1torrの減圧条件下で樹脂印刷を行った。印刷用樹脂として、硬化後のTgが46℃、フィラー含有率が、75質量% の液状エポキシ樹脂組成物であるXV−5381−12(松下電工(株)製)を用いた。印刷後、5Kgf/cm2の条件下で窒素ガスをパージした加圧オーブン内で、80℃で1時間加熱した後、更に150℃で6時間加熱して上記印刷用樹脂を加熱硬化した。加熱硬化後、80μm程度のパッケージ反りが認められたが、真空吸着によりフラット化した形で、厚さが、100μmになるまで、グラインディングした。グラインディングした後は、パッケージ反りは全く認められなかった。次に、ウェハーの裏面(アクティブ面の反対側の面)に、真空ラミネータ(名機製作所製)により、4インチΦにカットし たエポキシ樹脂系熱硬化性フィルムであるR0855(厚さ70μm、溶融シリカ[フィラー]13質量%含有品、Tg:170℃ 松下電工(株)製)をこの ウェハーの裏面に貼り付けた。即ち、カバーフィルムを除去した後、120℃、2分の条件下でラミネートし、キャリアフィルムを取り去って、アフターキュアとして170℃の温度で1時間処理した。このようにして得た表裏両面に樹脂層が形成された上記ウェハーのアクティブ面に露出しているハンダバンプ上に、0.35mmΦのハンダボールを、通常の方法でボールマウントした。これを、通常の方法でダイシングして、図1に示した断面構造を有するウェハーレベルCSPを得た。なお、ダイシングに当たっては、ダイシング幅を調整し、2×3mm、6×6mm、8×9mm、12×12mm角の各サイズのパッケージが得られるようにした。
【0056】
[実施例8] 実施例7において、アクティブ面にTgが75℃、フィラー含有率が、75質量%の液状エポキシ樹脂組成物であるXV−5380(松下電工(株)製)を用いたこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0057】
[実施例9] 実施例7において、裏面に厚さ50μmのものを用いたこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0058】
[実施例10] 実施例7において、ラミネートを常圧下で実施したこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0059】
[比較例10] 実施例7において、アクティブ面にTgが164℃、フィラー含有率が、75質量%の液状エポキシ樹脂組成物であるCV5423A(松下電工(株)製)を用いたこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0060】
[比較例11] 実施例7において、アクティブ面にTgが125℃、フィラー含有率が、75質量%の液状エポキシ樹脂組成物であるCV5186ST(松下電工(株)製)を用いたこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0061】
[参考例となる実施例11] 2×3mmの最小単位を持ち、約0.5mmピッチで10個の共晶ハンダバンプ(融点183℃、150μmΦ)が形成されているデジーチェイ ンTEGを作り込んだ4インチのシリコンウェハー(厚さ450μm)を用いて、ウェハーレベルCSPの組立を行った。このウェハーのアクティブ面に、厚さ0.3mmのメタルマスクを用いて、1torrの減圧条件下で樹脂印刷を行った。印刷用樹脂として、硬化後のTgが46℃、フィラー含有率が、75質量% の液状エポキシ樹脂組成物であるXV−5381−12(松下電工(株)製)を用いた。印刷後、5Kgf/cm2の条件下で窒素ガスをパージした加圧オーブン内で、80℃で1時間加熱した後、更に150℃で6時間加熱して上記印刷用樹脂を加熱硬化した。加熱硬化後、80μm程度のパッケージ反りが認められたが、真空吸着によりフラット化した形で、厚さが、100μmになるまで、グラインディングした。グラインディングした後は、パッケージ反りは全く認められなかった。次に、ウェハーの裏面(アクティブ面の反対側の面)に、上記アクティブ面と同じく樹脂印刷法により、接着剤として、銀ペースト#8355F(エーブルボンド社製)を使用して50μmの厚みの樹脂層(接着剤層)を形成した。この樹脂層(接着剤層)に厚さ0.2mmのアルミニウム板を積層、接着して得られた多層体のウェハーのアクティブ面に露出しているハンダバンプ上に、0.35mmΦのハンダボールを、通常の方法でボールマウントした。これを、通常の方法でダイシングして、図3に示した断面構造を有するウェハーレベルCSPを得た。なお、ダイシングに当たっては、ダイシング幅を調整し、2×3mm、6×6mm、8×9mm、12×12mm角の各サイズのパッケージが得られるようにした。
【0062】
[比較例1] 実施例1において、アクティブ面にTgが室温以下で、フィラーを添加していないシリコーンゴムであるTSE3251(GE東芝シリコーン(株)製)をスピンコーティングして100μmの厚さに塗布したこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0063】
[比較例2] 実施例1において、ウェハーの裏面にTgが室温以下で、フィラーを添加していないシリコーンゴムであるTSE3251(GE東芝シリコーン(株)製)を100μmの厚さに印刷塗布したこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0064】
[比較例3] 実施例1において、裏面の樹脂コートを行わないこと以外は、全く同様にして、図6の構造を持つ上記各サイズのパッケージを得た。
【0065】
[比較例4] 実施例7において、アクティブ面にTgが61℃で、フィラーを添加していない液状エポキシ樹脂組成物であるLA60K(松下電工(株)製)を用いたこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0066】
[比較例5] 実施例7において、アクティブ面にTgが室温以下で、フィラーを添加していないシリコーンゴムであるTSE3251(GE東芝シリコーン(株)製)をスピンコーティングして100μmの厚さに塗布したこと以外は、全く同様にして、上記各サイズのパッケージを得た。
【0067】
[参考例となる実施例12] 実施例1において、通常のボールマウント工程のフラックス印刷に代えて、フラックス機能を有する接着剤であるCV5370(松下電工(株)製)を使用して、0.1mmの厚みのメタルマスクにより、アクティブ面の各ハンダバンプ露出部に0.8mmΦのパターンを印刷した後、0.35mmΦハン ダボールを搭載し、最高温度215℃のリフロー炉で処理することによって、ボールマウントした。このようにして得られた、ハンダボール付きウェハーを実施例1と全く同様にダイシング個片化することによって、図4で示した断面構造を持つ上記各サイズのパッケージを得た。
【0068】
上記のようにして得た実施例1〜11、比較例1〜11のパッケージについての評価は具体的には、以下のように行なった。これらの評価結果を表1に示す。また、実施例12で得られた図4で示した断面構造を持つ上記各サイズのパッケージの内、12mm角パッケージを選び、表1の実装信頼性評価用試料に相当する2次実装品を作成し、実施例1のパッケージとTCT信頼性の試験結果を比較した。これを表2に示す。
【0069】
<評価>
(1)パッケージ反り 12mm角のパッケージの裏面を対角線方向に、表面粗さ計で測定し、その最大反り量を求めた。
【0070】
(2)TCT(温度サイクル試験)信頼性 上記各サイズのパッケージを、−65℃〜150℃、各15分の条件でTCT(温度サイクル試験)を500回繰り返した後に、以下の(A)〜(E)の判定基準により、顕微鏡による剥離観察にて判定した。
(A)12mm角のパッケージにおいても剥離無し。
(B)12mm角のパッケージにおいては剥離したが、8×9mmのパッケージにおいては剥離無し。
(C)8×9mm以上のパッケージにおいては剥離したが、6×6mmのパッケージにおいては剥離無し。
(D)6×6mm以上のパッケージにおいては剥離したが、2×3mmのパッケージにおいては剥離無し。
(E)2×3mmのパッケージにおいても剥離有り。
【0071】
(3) 実装信頼性 0.54mmの厚さのFR−4基板上に、各パッケージをハンダペーストを用いて2次実装し、−55℃〜125℃、各15分の条件でTCT(温度サイクル試験)を1000回繰り返した後に、導通試験により判定し、5%以上のボール切断が見られたものを不合格、5%未満のものを合格と判定した。
(A)12mm角のパッケージにおいては合格。
(B)12mm角のパッケージにおいては不合格となったが、8×9mmのパッケージでは合格。
(C)8×9mm以上のパッケージにおいては不合格となったが、6×6mmのパッケージでは合格。
(D)6×6mm以上のパッケージにおいては不合格となったが、2×3mmのパッケージでは合格。
(E)2×3mmのパッケージにおいても不合格。
【0072】
(4) ボールシェアテスト シェアテスタを用いて、シェア強度を測定した。その結果、ボールとバンプの界面で破壊し、200g/バンプ以上の値が得られたものを合格、ボールとバンプ界面で破壊せず、より下部のバンプにダメージが見られたもの、或いは、樹脂層そのものの破壊が見られたものを不合格とした。
【0073】
(5) 耐衝撃性 1mの高さから、各パッケージの裏面を下にしてコンクリート製の床に落下させる試験を10回繰り返した後、裏面のチッピングを観察し、4種類のパッケージ全てにおいてチッピング現象が観察されたものを×、全てのパッケージにおいてチッピングが起こらなかったものを〇、これら以外のものを△と判定した。
【0074】
【表1】
【0075】
【表2】
【0076】
以上の評価結果より、表1にみられるように、図1の構造を有するものについては、上記したように、熱硬化性樹脂層5、熱硬化性樹脂層7ともに、コーティング法であるスクリーン印刷法によった場合で、両方の樹脂層がガラス転移温度が、40〜100℃で、且つ、フィラー充填率が、60質量%以上、80質量%以下の熱硬化性樹脂組成物硬化体で形成されている場合には、良好な評価結果が得られる一方、(実施例1、2、4〜6)、上記の範囲をはずれると低下する(比較例7〜9)傾向が認められる。これに対して、熱硬化性樹脂層7を熱硬化性樹脂組成物よりなるフィルム状材料とのラミネート工程で形成した場合には熱硬化性樹脂層7を構成する熱硬化性樹脂組成物硬化体が、上記の範囲をはずれても、良好な評価結果が得られることが判った(実施例7〜10)。
【0077】
また、実施例11は、本発明の半導体装置において、裏面6の熱硬化性樹脂層7である熱伝導性の良好な接着剤層8の外側に金属層15を有する構造(図3参照)を具備するものであり、実質的にパッケージ反りが認められないことから、機械的補強効果を充分に確保しているものと考えられる。
【0078】
一方、表2については、このように、ボール補強構造である補強樹脂層9を形成した実施例12において、かかる構造を有しない実施例1と比較して、より高い2次実装信頼性を持つパッケージが得られることが判った。
【0079】
【発明の効果】
以上のように、請求項1に係る半導体装置の製造方法にあっては、外部接続用端子を有する複数の半導体素子を形成したウェハーを封止樹脂で封止して樹脂層を形成する樹脂封止工程と、前記ウェハーを前記樹脂層と共に切断して個々の半導体素子に分離する分離工程とを、少なくとも具備する半導体装置の製造方法であり、前記樹脂封止工程において、前記外部接続用端子が形成された複数の半導体素子のアクティブ面が存在するウェハー表面では、ガラス転移温度が40℃〜100℃で、且つ、フィラー充填率が60質量%以上、80質量%以下の熱硬化性樹脂組成物硬化体でなる熱硬化性樹脂層をコーティング法により形成し、前記アクティブ面と反対側の面であるウェハー裏面では、熱硬化性樹脂組成物よりなるフィルム状材料を貼り付けるラミネート法により熱硬化性樹脂層を形成することを特徴とするので、 フィラー充填率の高い液状樹脂を使用して、ガラス転移温度(Tg)が、100℃未満の熱硬化性樹脂層による半導体素子のアクティブ面の封止も比較的容易になし得るという優れた効果に加えて、接続バンプ部、或いは、外部接続用端子の根本を補強する効果を確保できる一方、内部応力、特に、熱硬化性樹脂層と半導体素子との界面に残留する硬化応力を緩和し得るという優れた効果を奏する。
【0080】
さらに、前記裏面の熱硬化性樹脂層を熱硬化性樹脂組成物よりなるフィルム状材料とのラミネート工程で形成したことを特徴とするので、ウェハー(半導体素子)にダメージが少ないフィルムを用いたラミネート工程により、均一膜厚の熱硬化性樹脂層を生産性良く得ることができるという優れた効果を奏する。
【0081】
請求項2に係る半導体装置の製造方法にあっては、請求項1記載の半導体装置において、前記外部接続用端子がハンダボールを加工して形成されていて、該ハンダボールのボールマウント工程時のフラックスとして、フラックス機能を有する熱硬化性樹脂を用いることを特徴とするので、請求項1記載の半導体装置の製造方法の発明の効果に加えて、ボール補強構造である補強樹脂層を容易且つ簡便に形成することができ、接続バンプ部、或いは、外部接続用端子の根本を補強する効果をさらに強化できるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の典型的実施形態である半導体装置の断面図を示している。
【図2】 本発明の図1に示した実施形態と異なる第2の実施形態である半導体装置を示す断面図である。
【図3】 本発明の上記と異なる第3の実施形態を示す断面図である。
【図4】 本発明の更に異なる第4の実施形態を示す断面図である。
【図5】 補強樹脂層9を形成する方法を示すもので、(a)〜(e)は、かかる補強樹脂層9を形成する各工程を示す断面図である。
【図6】 従来例に係る半導体装置の構造を示すもので、ウェハー(半導体素子)1上の接続バンプ部3を封止用樹脂層5aでカバーし、その上端を露出させた上で、別のコンタクト用ハンダボールを外部接続用端子4として形成させた構造を示す断面図である。
【図7】 従来例に係る半導体装置の構造を示すもので、ウェハー(半導体素子)1上の外部接続ボール4aの一部を封止用樹脂層5aでカバーしつつ、接続用として、その一部を露出させた構造を示す断面図である。
【図8】 従来例に係る半導体装置の構造を示すもので、ウェハー(半導体素子)1の裏面6に補強層12である樹脂層12aを形成した構造を示す断面図である。
【図9】 従来例に係る半導体装置の構造を示すもので、ウェハー(半導体素子)1の裏面6に補強層12である金属等の補強板12bを形成した構造を示す断面図である。
【図10】 従来例に係る半導体装置の構造を示すもので、剥離不良を起こしやすいパッケージ端面13が樹脂層14で補強された構造を示す断面図である。
【符号の説明】
1 半導体素子(半導体チップ ウェハー)
2 アクティブ面〔半導体素子1〕
3 接続バンプ部〔アクティブ面2〕
4 外部接続用端子〔アクティブ面2〕
4a 外部接続ボール〔アクティブ面2〕
4b ハンダボール〔アクティブ面2〕
5 熱硬化性樹脂層〔アクティブ面2〕
5a 封止用樹脂層
6 裏面〔半導体素子1〕
7 熱硬化性樹脂層〔裏面6〕
8 接着剤層〔裏面6〕
9 補強樹脂層
9a 熱硬化性樹脂
10 マスク
11 開口部〔マスク10〕
12 補強層〔裏面6〕
12a 樹脂層〔裏面6〕
12b 補強板〔裏面6〕
13 パッケージ端面
14 樹脂層〔パッケージ端面13〕
15 金属層
Claims (2)
- 外部接続用端子を有する複数の半導体素子を形成したウェハーを封止樹脂で封止して樹脂層を形成する樹脂封止工程と、前記ウェハーを前記樹脂層と共に切断して個々の半導体素子に分離する分離工程とを、少なくとも具備する半導体装置の製造方法であり、前記樹脂封止工程において、前記外部接続用端子が形成された複数の半導体素子のアクティブ面が存在するウェハー表面では、ガラス転移温度が40℃〜100℃で、且つ、フィラー充填率が60質量%以上、80質量%以下の熱硬化性樹脂組成物硬化体でなる熱硬化性樹脂層をコーティング法により形成し、前記アクティブ面と反対側の面であるウェハー裏面では、熱硬化性樹脂組成物よりなるフィルム状材料を貼り付けるラミネート法により熱硬化性樹脂層を形成することを特徴とする半導体装置の製造方法。
- 前記外部接続用端子がハンダボールを加工して形成されていて、該ハンダボールのボールマウント工程時のフラックスとして、フラックス機能を有する熱硬化性樹脂を用いることを特徴とする請求項1記載の半導体装置の製造方法。
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